JP2001254269A - 抗菌・脱臭機能付き繊維製品 - Google Patents
抗菌・脱臭機能付き繊維製品Info
- Publication number
- JP2001254269A JP2001254269A JP2000066446A JP2000066446A JP2001254269A JP 2001254269 A JP2001254269 A JP 2001254269A JP 2000066446 A JP2000066446 A JP 2000066446A JP 2000066446 A JP2000066446 A JP 2000066446A JP 2001254269 A JP2001254269 A JP 2001254269A
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- JP
- Japan
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- fiber
- antibacterial
- product
- deodorizing function
- phthalocyanine derivative
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- Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
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- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 人の皮膚に接触した状態で使用される繊維製
品、例えば衣類に抗菌・脱臭機能を付与して、汗等の分
泌物に起因する炎症や臭気を抑制する。 【解決手段】 下式で示す金属フタロシアニン誘導体を
担持させたセルロース系繊維を含有することを特徴とす
る抗菌・脱臭機能付き繊維製品。 【化1】 (ただし、式中R1〜R4は同一または異なる置換基、n
1〜n4は同一または異なる0〜4の整数、MはFe、Co、
Mn、Ti、V、Ni、Cu、Zn、Mo、W、Osから選択される金
属)
品、例えば衣類に抗菌・脱臭機能を付与して、汗等の分
泌物に起因する炎症や臭気を抑制する。 【解決手段】 下式で示す金属フタロシアニン誘導体を
担持させたセルロース系繊維を含有することを特徴とす
る抗菌・脱臭機能付き繊維製品。 【化1】 (ただし、式中R1〜R4は同一または異なる置換基、n
1〜n4は同一または異なる0〜4の整数、MはFe、Co、
Mn、Ti、V、Ni、Cu、Zn、Mo、W、Osから選択される金
属)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌、脱臭機能付
き繊維製品に関するものである。
き繊維製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、抗菌・脱臭機能を繊維製品、特に
肌着のような衣類に付与するためには、例えば超微粉砕
した電気石(トルマリン)を繊維に繰り込んだものが提案
されている(特開平6―228808号公報参照)。一
方、特開平5―58897号公報には、骨折によるギプ
スや湿布等の外科治療における経過を改善させるという
目的で、金属フタロシアニン誘導体を主成分とする消炎
剤を有効成分として繊維に担持させた、止痒、鎮痒、消
炎剤付き繊維布が提案されている。
肌着のような衣類に付与するためには、例えば超微粉砕
した電気石(トルマリン)を繊維に繰り込んだものが提案
されている(特開平6―228808号公報参照)。一
方、特開平5―58897号公報には、骨折によるギプ
スや湿布等の外科治療における経過を改善させるという
目的で、金属フタロシアニン誘導体を主成分とする消炎
剤を有効成分として繊維に担持させた、止痒、鎮痒、消
炎剤付き繊維布が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
電気石を繰り込んだ繊維は、合成繊維または再生繊維に
限られるため、通気性、吸湿性が重視される肌着を作製
するには適切ではない。また、通気性、吸湿性の良い木
綿などと混紡すると、抗菌・脱臭効果が低下してしまう
という問題があった。また近年、平均寿命の延長につれ
て、病院内および家庭内で、長期間寝たきりの高齢患者
が増加している。また、患者の年齢に関係なく、病気、
怪我で長期間の入院を余儀なくされる場合もある。病院
内でも家庭内でも、介護の人手不足は深刻であり、患者
の寝間着や肌着の着替えを頻繁に行うのは容易ではな
い。このような事態に対処し得る抗菌・脱臭機能付き繊
維製品としては、汗や老廃物による悪臭や床ずれの発生
を抑制する機能がさらに高いことが要求される。本発明
者らは、上記問題点に鑑み、骨折によるギプスや湿布等
の外科治療における経過の改善用に限定されていた上記
金属フタロシアニン誘導体を主成分とする消炎剤を担持
させた繊維布に着目し、本発明を完成させた。
電気石を繰り込んだ繊維は、合成繊維または再生繊維に
限られるため、通気性、吸湿性が重視される肌着を作製
するには適切ではない。また、通気性、吸湿性の良い木
綿などと混紡すると、抗菌・脱臭効果が低下してしまう
という問題があった。また近年、平均寿命の延長につれ
て、病院内および家庭内で、長期間寝たきりの高齢患者
が増加している。また、患者の年齢に関係なく、病気、
怪我で長期間の入院を余儀なくされる場合もある。病院
内でも家庭内でも、介護の人手不足は深刻であり、患者
の寝間着や肌着の着替えを頻繁に行うのは容易ではな
い。このような事態に対処し得る抗菌・脱臭機能付き繊
維製品としては、汗や老廃物による悪臭や床ずれの発生
を抑制する機能がさらに高いことが要求される。本発明
者らは、上記問題点に鑑み、骨折によるギプスや湿布等
の外科治療における経過の改善用に限定されていた上記
金属フタロシアニン誘導体を主成分とする消炎剤を担持
させた繊維布に着目し、本発明を完成させた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、下の一般式で
表される金属フタロシアニン誘導体を担持させた、セル
ロース系繊維を含有することを特徴とする抗菌・脱臭機
能付き繊維製品である。
表される金属フタロシアニン誘導体を担持させた、セル
ロース系繊維を含有することを特徴とする抗菌・脱臭機
能付き繊維製品である。
【化2】 (ただし、式中R1〜R4は同一または異なる置換基、n
1〜n4は同一または異なる0〜4の整数、MはFe、Co、
Mn、Ti、V、Ni、Cu、Zn、Mo、W、Osから選択される金
属)
1〜n4は同一または異なる0〜4の整数、MはFe、Co、
Mn、Ti、V、Ni、Cu、Zn、Mo、W、Osから選択される金
属)
【0005】また本発明は、上記金属フタロシアニン誘
導体を主鎖に含むポリウレタンを含有するポリウレタン
系繊維、または上記金属フタロシアニン誘導体を担持さ
せたアクリル系繊維の少なくとも一方を含む抗菌・脱臭
機能付き繊維製品である。さらに本発明は、上記一般式
中のR1〜R4がカルボキシル基であり、n1〜n4が1ま
たは2である抗菌・脱臭機能付き繊維製品である。さら
にまた本発明は、上記一般式中のMがFe、Co、Mnである
抗菌・脱臭機能付き繊維製品である。本発明において
「繊維製品」とは、上に述べたような寝間着や医療用肌
着の他、通常の一般生活において着用される繊維製品の
全てを意味する。具体的には、アンダーシャツ、Tシャ
ツ、パンツ、寝間着、靴下等の肌着類の他、女性用衣
類、例えばブラジャー、ガードル、ショーツ、スリッ
プ、ボディスーツ、ストッキング、パンティストッキン
グ等が挙げられる。
導体を主鎖に含むポリウレタンを含有するポリウレタン
系繊維、または上記金属フタロシアニン誘導体を担持さ
せたアクリル系繊維の少なくとも一方を含む抗菌・脱臭
機能付き繊維製品である。さらに本発明は、上記一般式
中のR1〜R4がカルボキシル基であり、n1〜n4が1ま
たは2である抗菌・脱臭機能付き繊維製品である。さら
にまた本発明は、上記一般式中のMがFe、Co、Mnである
抗菌・脱臭機能付き繊維製品である。本発明において
「繊維製品」とは、上に述べたような寝間着や医療用肌
着の他、通常の一般生活において着用される繊維製品の
全てを意味する。具体的には、アンダーシャツ、Tシャ
ツ、パンツ、寝間着、靴下等の肌着類の他、女性用衣
類、例えばブラジャー、ガードル、ショーツ、スリッ
プ、ボディスーツ、ストッキング、パンティストッキン
グ等が挙げられる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、以下に説
明する。本発明に用いる金属フタロシアニン誘導体の製
造方法については、上述の特開平5―58897号公報
等に詳細に開示されているように、この分野においてす
でに広く知られているので、詳細な説明は省略するが、
一例を示すと、鉄フタロシアニンテトラカルボン酸は、
以下のようにして得ることができる。ニトロベンゼンに
トリメリット酸無水物と、尿素と、モリブデン酸アンモ
ニウムと、塩化第二鉄無水物とを加えて攪拌し、加熱還
流させて沈殿物を得、得られた沈殿物にアルカリを加え
て加水分解し、次いで酸を加えて酸性にして得られる。
本発明において、金属フタロシアニン誘導体を担持させ
る繊維としては、天然繊維のうち、セルロース系繊維を
使用する。
明する。本発明に用いる金属フタロシアニン誘導体の製
造方法については、上述の特開平5―58897号公報
等に詳細に開示されているように、この分野においてす
でに広く知られているので、詳細な説明は省略するが、
一例を示すと、鉄フタロシアニンテトラカルボン酸は、
以下のようにして得ることができる。ニトロベンゼンに
トリメリット酸無水物と、尿素と、モリブデン酸アンモ
ニウムと、塩化第二鉄無水物とを加えて攪拌し、加熱還
流させて沈殿物を得、得られた沈殿物にアルカリを加え
て加水分解し、次いで酸を加えて酸性にして得られる。
本発明において、金属フタロシアニン誘導体を担持させ
る繊維としては、天然繊維のうち、セルロース系繊維を
使用する。
【0007】また、本発明においては、天然繊維に合成
繊維を混紡もしくは混織することも可能である。これら
の合成繊維としては、金属フタロシアニン誘導体を主鎖
に含むポリウレタンを含有するポリウレタン系繊維、金
属フタロシアニン誘導体を担持させたアクリル系繊維を
使用することができる。このようなポリウレタン系繊維
とアクリル系繊維は、いずれか一方だけでも良いし、両
方をともに使用しても良い。金属フタロシアニン誘導体
を担持させた消臭性のアクリル系繊維は、例えば特開平
7―216742号公報に開示されている方法で得るこ
とができる。また、金属フタロシアニン誘導体を主鎖に
含むポリウレタンを含有するポリウレタン系繊維につい
ては、例えば特開平3―180510号公報等にその製
造方法が開示されている。
繊維を混紡もしくは混織することも可能である。これら
の合成繊維としては、金属フタロシアニン誘導体を主鎖
に含むポリウレタンを含有するポリウレタン系繊維、金
属フタロシアニン誘導体を担持させたアクリル系繊維を
使用することができる。このようなポリウレタン系繊維
とアクリル系繊維は、いずれか一方だけでも良いし、両
方をともに使用しても良い。金属フタロシアニン誘導体
を担持させた消臭性のアクリル系繊維は、例えば特開平
7―216742号公報に開示されている方法で得るこ
とができる。また、金属フタロシアニン誘導体を主鎖に
含むポリウレタンを含有するポリウレタン系繊維につい
ては、例えば特開平3―180510号公報等にその製
造方法が開示されている。
【0008】本発明の抗菌・脱臭機能付き繊維製品にお
ける、金属フタロシアニン誘導体の担持量に特に制限は
ないが、特にセルロース系繊維に単独で担持させる場合
は、担持後の繊維の重量を基準として0.01〜5重量
%が好ましい。アクリル系繊維を用いる場合は、湿潤、
塗布、あるいは散布等の手段により、上記の基準で0.
05〜10重量%の量を担持させるのが好ましい。金属
フタロシアニン誘導体を主鎖に含むポリウレタンを含有
するポリウレタン系繊維の場合には、例えば紡糸用の通
常のポリウレタン全体に対して、金属フタロシアニン誘
導体を主鎖に含むポリウレタンを10重量%以上の量で
含むのが好ましい。
ける、金属フタロシアニン誘導体の担持量に特に制限は
ないが、特にセルロース系繊維に単独で担持させる場合
は、担持後の繊維の重量を基準として0.01〜5重量
%が好ましい。アクリル系繊維を用いる場合は、湿潤、
塗布、あるいは散布等の手段により、上記の基準で0.
05〜10重量%の量を担持させるのが好ましい。金属
フタロシアニン誘導体を主鎖に含むポリウレタンを含有
するポリウレタン系繊維の場合には、例えば紡糸用の通
常のポリウレタン全体に対して、金属フタロシアニン誘
導体を主鎖に含むポリウレタンを10重量%以上の量で
含むのが好ましい。
【0009】セルロース系繊維の例としては、綿、麻、
レーヨンが挙げられるが、通気性、吸湿性の点を考慮す
ると、本発明の繊維製品の素材としては、特に綿が好ま
しい。一方、ポリウレタンは伸縮性があり、またアクリ
ルは強度に優れているので、特に大きい強度が要求され
る衣類に混紡もしくは混織するのに適している。さら
に、これらの繊維の上に通常の繊維をカバーリングした
り、通常の繊維と混紡もしくは混織することもできる。
レーヨンが挙げられるが、通気性、吸湿性の点を考慮す
ると、本発明の繊維製品の素材としては、特に綿が好ま
しい。一方、ポリウレタンは伸縮性があり、またアクリ
ルは強度に優れているので、特に大きい強度が要求され
る衣類に混紡もしくは混織するのに適している。さら
に、これらの繊維の上に通常の繊維をカバーリングした
り、通常の繊維と混紡もしくは混織することもできる。
【0010】セルロース系繊維に金属フタロシアニン誘
導体を担持させる段階は、繊維状態でも、布帛、ニット
などの布地状態でも、あるいは完成した繊維製品の状態
でも良い。セルロース系繊維は、予め第四アンモニウム
塩化合物で処理してカチオン化しておくのが好ましく、
次いで金属フタロシアニン誘導体の水溶液に浸漬した
後、陰干しで乾燥させて担持させる。
導体を担持させる段階は、繊維状態でも、布帛、ニット
などの布地状態でも、あるいは完成した繊維製品の状態
でも良い。セルロース系繊維は、予め第四アンモニウム
塩化合物で処理してカチオン化しておくのが好ましく、
次いで金属フタロシアニン誘導体の水溶液に浸漬した
後、陰干しで乾燥させて担持させる。
【0011】なお、セルロース系繊維とポリウレタン系
繊維、アクリル系繊維等を混紡もしくは混織する場合に
は、先にセルロース系繊維に通常のポリウレタン系繊
維、アクリル系繊維等を混紡もしくは混織してから、布
地状態あるいは製品状態で全体に金属フタロシアニン誘
導体を担持させても良い。
繊維、アクリル系繊維等を混紡もしくは混織する場合に
は、先にセルロース系繊維に通常のポリウレタン系繊
維、アクリル系繊維等を混紡もしくは混織してから、布
地状態あるいは製品状態で全体に金属フタロシアニン誘
導体を担持させても良い。
【0012】本発明の抗菌・脱臭機能付き繊維製品の機
能性は、例えば、抗菌性の測定、ガスクロマトグラ
フィによる臭気測定、モニターによる感応試験等によ
り評価される。本発明の抗菌・脱臭機能付き繊維製品
は、その優れた抗菌・脱臭性のために、通常の多種多様
な衣類製品、例えば水着、スパッツ、ショートスパッ
ツ、フィットネスレオタード、スポーツ用サポータ、ス
トレッチブーツ、バレエショーツ、スイムショーツなど
の繊維製品に応用した場合に、抗菌性による衛生状態の
改善、ならびに臭気の抑制等の効果を得ることができ
る。また、これらの通常の衣類の他、患者の寝間着や靴
下などの衣類、またシーツ、毛布カバー、枕カバ一等の
寝具類にも適し、さらに院内感染を防ぐための、介護者
の白衣などの衣類、居室のカーペット、カーテン、スク
リーン等の布状製品を含む、人体に接触する可能性のあ
る全ての繊維製品にも適している。
能性は、例えば、抗菌性の測定、ガスクロマトグラ
フィによる臭気測定、モニターによる感応試験等によ
り評価される。本発明の抗菌・脱臭機能付き繊維製品
は、その優れた抗菌・脱臭性のために、通常の多種多様
な衣類製品、例えば水着、スパッツ、ショートスパッ
ツ、フィットネスレオタード、スポーツ用サポータ、ス
トレッチブーツ、バレエショーツ、スイムショーツなど
の繊維製品に応用した場合に、抗菌性による衛生状態の
改善、ならびに臭気の抑制等の効果を得ることができ
る。また、これらの通常の衣類の他、患者の寝間着や靴
下などの衣類、またシーツ、毛布カバー、枕カバ一等の
寝具類にも適し、さらに院内感染を防ぐための、介護者
の白衣などの衣類、居室のカーペット、カーテン、スク
リーン等の布状製品を含む、人体に接触する可能性のあ
る全ての繊維製品にも適している。
【0013】
【実施例】次に、本発明を実施例、比較例を挙げて具体
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。 (実施例1、比較例1)繊維状の綿を用意し、第四アン
モニウム塩化合物で処理してカチオン化し、次いで鉄フ
タロシアニンテトラカルボン酸の3%水溶液に浸漬した
後、陰干しで乾燥させて、鉄フタロシアニンテトラカル
ボン酸を担持させた綿繊維を得た。また、鉄フタロシア
ニンテトラカルボン酸を主鎖に含むポリウレタンを含む
ポリウレタン繊維と、湿潤により鉄フタロシアニンテト
ラカルボン酸を担持させたアクリル繊維とを用意した。
これらの繊維に対する担持量はいずれも同程度とした。
これらを1:1:1の重量比で、通常の工程にしたがっ
て混紡して、アンダーシャツとガードルを作製し、それ
らの製品について、抗菌性試験を行った(実施例1)。
また、比較のために鉄フタロシアニンテトラカルボン酸
を含まない同比率混紡のアンダーシャツとガードルにつ
いて、抗菌性試験を行った(比較例1)。
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。 (実施例1、比較例1)繊維状の綿を用意し、第四アン
モニウム塩化合物で処理してカチオン化し、次いで鉄フ
タロシアニンテトラカルボン酸の3%水溶液に浸漬した
後、陰干しで乾燥させて、鉄フタロシアニンテトラカル
ボン酸を担持させた綿繊維を得た。また、鉄フタロシア
ニンテトラカルボン酸を主鎖に含むポリウレタンを含む
ポリウレタン繊維と、湿潤により鉄フタロシアニンテト
ラカルボン酸を担持させたアクリル繊維とを用意した。
これらの繊維に対する担持量はいずれも同程度とした。
これらを1:1:1の重量比で、通常の工程にしたがっ
て混紡して、アンダーシャツとガードルを作製し、それ
らの製品について、抗菌性試験を行った(実施例1)。
また、比較のために鉄フタロシアニンテトラカルボン酸
を含まない同比率混紡のアンダーシャツとガードルにつ
いて、抗菌性試験を行った(比較例1)。
【0014】(試験方法)上記各肌着を丸2日間着用し
た後、各肌着から繊維片を採取し、シャーレ内の寒天培
地上で細菌を培養した。この培地をスライドガラス上に
滴下し、光学顕微鏡により細菌数を測定した。結果は下
記の通りであった。
た後、各肌着から繊維片を採取し、シャーレ内の寒天培
地上で細菌を培養した。この培地をスライドガラス上に
滴下し、光学顕微鏡により細菌数を測定した。結果は下
記の通りであった。
【0015】(実施例2)綿の布に、実施例1の綿繊維
と同様にして鉄フタロシアニンテトラカルボン酸を担持
させた。これを用いて肌着を縫製し、この肌着を病院に
入院している6名の患者に3日間連続して着用してもら
った。その結果、全員が着用前よりも病室の臭気が緩和
されたと感じた。さらにこの病室の空気を収集してガス
クロマトグラフィでメルカプタンなどの臭気源となる有
機物を測定したところ、着用前は約10,000ppmであった
が、3日後には350ppmまで減少していた。
と同様にして鉄フタロシアニンテトラカルボン酸を担持
させた。これを用いて肌着を縫製し、この肌着を病院に
入院している6名の患者に3日間連続して着用してもら
った。その結果、全員が着用前よりも病室の臭気が緩和
されたと感じた。さらにこの病室の空気を収集してガス
クロマトグラフィでメルカプタンなどの臭気源となる有
機物を測定したところ、着用前は約10,000ppmであった
が、3日後には350ppmまで減少していた。
【0016】
【発明の効果】本発明の抗菌・脱臭機能付き繊維製品に
よれば、その優れた抗菌・脱臭性のために、通常の多種
多様な衣類製品に応用した場合に、抗菌性による衛生状
態の改善、ならびに臭気の抑制等の効果を得ることがで
きる。また、これらの通常の衣類の他、患者の衣類、居
室のカーペット、カーテン、スクリーン等の布状製品を
含む、人体に接触する可能性のある全ての繊維製品にも
適している。
よれば、その優れた抗菌・脱臭性のために、通常の多種
多様な衣類製品に応用した場合に、抗菌性による衛生状
態の改善、ならびに臭気の抑制等の効果を得ることがで
きる。また、これらの通常の衣類の他、患者の衣類、居
室のカーペット、カーテン、スクリーン等の布状製品を
含む、人体に接触する可能性のある全ての繊維製品にも
適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07D 487/22 C07D 487/22 Fターム(参考) 3B028 DA03 3B029 HB05 4C050 PA12 4H011 AA02 BA01 BB09 BB16 BC19 DA10 DC10 DD06 DH02 DH05 DH10 4L033 AA02 AA05 AA10 AC10 BA55
Claims (6)
- 【請求項1】 下式で示す金属フタロシアニン誘導体を
担持させたセルロース系繊維を含有することを特徴とす
る抗菌・脱臭機能付き繊維製品。 【化1】 (ただし、式中R1〜R4は同一または異なる置換基、n
1〜n4は同一または異なる0〜4の整数、MはFe、Co、
Mn、Ti、V、Ni、Cu、Zn、Mo、W、Osから選択される金
属) - 【請求項2】 前記金属フタロシアニン誘導体を主鎖に
含むポリウレタンを含有するポリウレタン系繊維、また
は前記金属フタロシアニン誘導体を担持させたアクリル
系繊維の少なくとも一方を含む請求項1記載の抗菌・脱
臭機能付き繊維製品。 - 【請求項3】 式中のR1〜R4がカルボキシル基であ
り、n1〜n4が1または2である請求項1または2記載
の抗菌・脱臭機能付き繊維製品。 - 【請求項4】 式中のMがFe、Co、Mnである請求項1乃
至3記載の抗菌・脱臭機能付き繊維製品。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の抗菌
・脱臭機能付き繊維製品であって、アンダーシャツ、T
シャツ、パンツ、寝間着および靴下を含む肌着類である
抗菌・脱臭機能付き繊維製品。 - 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項記載の抗菌
・脱臭機能付き繊維製品であって、スリップ、ブラジャ
ー、ショーツ、ガードル、ボディスーツ、ストッキング
およびパンティストッキングを含む女性用衣類である抗
菌・脱臭機能付き繊維製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000066446A JP2001254269A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 抗菌・脱臭機能付き繊維製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000066446A JP2001254269A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 抗菌・脱臭機能付き繊維製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001254269A true JP2001254269A (ja) | 2001-09-21 |
Family
ID=18585804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000066446A Pending JP2001254269A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 抗菌・脱臭機能付き繊維製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001254269A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1527704A1 (en) * | 2003-10-30 | 2005-05-04 | Yugengaisha Panmedica | Less irritant or inflammatory glove and method for producing the same |
US7306660B2 (en) | 2003-04-30 | 2007-12-11 | Suminoe Textile Co., Ltd. | Odor eliminating material and manufacturing method thereof |
JP2012041281A (ja) * | 2010-08-17 | 2012-03-01 | Daiwa:Kk | 吸排水性抗菌消臭液ユニット、それを適用した敷物並びにスプレー装置 |
-
2000
- 2000-03-10 JP JP2000066446A patent/JP2001254269A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7306660B2 (en) | 2003-04-30 | 2007-12-11 | Suminoe Textile Co., Ltd. | Odor eliminating material and manufacturing method thereof |
EP1527704A1 (en) * | 2003-10-30 | 2005-05-04 | Yugengaisha Panmedica | Less irritant or inflammatory glove and method for producing the same |
JP2012041281A (ja) * | 2010-08-17 | 2012-03-01 | Daiwa:Kk | 吸排水性抗菌消臭液ユニット、それを適用した敷物並びにスプレー装置 |
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