JP2001254184A - 不動態化剤 - Google Patents
不動態化剤Info
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- JP2001254184A JP2001254184A JP2000068585A JP2000068585A JP2001254184A JP 2001254184 A JP2001254184 A JP 2001254184A JP 2000068585 A JP2000068585 A JP 2000068585A JP 2000068585 A JP2000068585 A JP 2000068585A JP 2001254184 A JP2001254184 A JP 2001254184A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 腐食性の物質を含有しないため被処理物の表
面を傷めることがなく、ゲル化剤によって親水性コロイ
ド状形態を有するため、被処理物の水平面以外の表面で
も刷毛等で塗布するだけの簡単な方法で均一に不動態化
処理することのできる不動態化剤の提供を目的とする。 【解決手段】 本発明の不動態化剤は、硝酸と、ゲル化
剤と、界面活性剤と、を含有してなる不動態化剤であっ
て、ゲル化剤がケイ酸化合物もしくはケイ酸化合物を主
剤とした混合物からなる構成を有する。
面を傷めることがなく、ゲル化剤によって親水性コロイ
ド状形態を有するため、被処理物の水平面以外の表面で
も刷毛等で塗布するだけの簡単な方法で均一に不動態化
処理することのできる不動態化剤の提供を目的とする。 【解決手段】 本発明の不動態化剤は、硝酸と、ゲル化
剤と、界面活性剤と、を含有してなる不動態化剤であっ
て、ゲル化剤がケイ酸化合物もしくはケイ酸化合物を主
剤とした混合物からなる構成を有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス鋼の表
面に塗布するだけで均一に不動態化膜を形成させること
のできる不動態化剤に関するものである。
面に塗布するだけで均一に不動態化膜を形成させること
のできる不動態化剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、錆や腐食に強い金属素材とし
て、ステンレス鋼が様々な製品に利用されている。しか
し、ステンレス鋼は未加工の状態では非常にもろい性質
であるため、表面に薄い酸化被膜を形成させる不動態化
処理を施すことが必要不可欠である。そこで、ステンレ
ス鋼の表面の不動体化処理方法として、強力な酸化力を
有する不動態化剤を使用する方法が種々研究開発されて
いる。従来の不動態化剤を使用した不動態化処理方法と
しては、特開平9−241874号公報(以下、イ号公
報と呼ぶ)に「硝酸を使わずにステンレス鋼を酸洗いし
不動態化する方法」が開示されている。
て、ステンレス鋼が様々な製品に利用されている。しか
し、ステンレス鋼は未加工の状態では非常にもろい性質
であるため、表面に薄い酸化被膜を形成させる不動態化
処理を施すことが必要不可欠である。そこで、ステンレ
ス鋼の表面の不動体化処理方法として、強力な酸化力を
有する不動態化剤を使用する方法が種々研究開発されて
いる。従来の不動態化剤を使用した不動態化処理方法と
しては、特開平9−241874号公報(以下、イ号公
報と呼ぶ)に「硝酸を使わずにステンレス鋼を酸洗いし
不動態化する方法」が開示されている。
【0003】以下に従来の不動態化剤を使用した不動態
化処理方法について説明を行う。操作温度30℃〜70
℃に維持されたFe3+としての硫酸第二鉄,硫酸,フッ
化水素酸及び添加剤(湿潤剤,乳化剤,研磨剤,酸腐食
防止剤)を含む酸洗い浴槽に予め錆取り処理を施された
ステンレス鋼を投入し、浴槽中に強い空気流を連続して
吹き込むとともに酸洗い中に発生するFe2+をFe3+に
戻す酸化剤を連続的または定期的に供給する。この動作
により、浴槽中の硫酸及びフッ化水素酸が酸洗い浴槽内
をpH2.5以下にするとともに、熱処理によって生じ
たステンレス鋼表面の酸化物を除去し、また、フッ化水
素酸は可能な限りステンレス鋼表面よりFe3+及びCr
3+を錯生成させ、酸化物を非不動態化して電極電位を活
性態及び/又は活性態/不動態溶解領域に至らせて除錆
を行う。さらに、一定濃度以上のFe3+が存在すること
で、浴槽中のpH条件によって有利に進行する2Fe3+
+Fe→3Fe2+の反応が酸化剤として硝酸に代わる働
きをする。これにより、表面の酸化物を除去されたステ
ンレス鋼は、硫酸によって最終的な表面の不動態化処理
が施される。なお、酸洗い工程中、主にフッ化水素酸の
含有量が減少する傾向がみられるため、浴槽内へ定期的
にフッ化水素酸を供給する必要がある。
化処理方法について説明を行う。操作温度30℃〜70
℃に維持されたFe3+としての硫酸第二鉄,硫酸,フッ
化水素酸及び添加剤(湿潤剤,乳化剤,研磨剤,酸腐食
防止剤)を含む酸洗い浴槽に予め錆取り処理を施された
ステンレス鋼を投入し、浴槽中に強い空気流を連続して
吹き込むとともに酸洗い中に発生するFe2+をFe3+に
戻す酸化剤を連続的または定期的に供給する。この動作
により、浴槽中の硫酸及びフッ化水素酸が酸洗い浴槽内
をpH2.5以下にするとともに、熱処理によって生じ
たステンレス鋼表面の酸化物を除去し、また、フッ化水
素酸は可能な限りステンレス鋼表面よりFe3+及びCr
3+を錯生成させ、酸化物を非不動態化して電極電位を活
性態及び/又は活性態/不動態溶解領域に至らせて除錆
を行う。さらに、一定濃度以上のFe3+が存在すること
で、浴槽中のpH条件によって有利に進行する2Fe3+
+Fe→3Fe2+の反応が酸化剤として硝酸に代わる働
きをする。これにより、表面の酸化物を除去されたステ
ンレス鋼は、硫酸によって最終的な表面の不動態化処理
が施される。なお、酸洗い工程中、主にフッ化水素酸の
含有量が減少する傾向がみられるため、浴槽内へ定期的
にフッ化水素酸を供給する必要がある。
【0004】しかしながら、上記従来の不動態化剤は、
以下のような課題を有していた。 (1)イ号公報に記載の硝酸を使わずにステンレス鋼を
酸洗いし不動態化する方法は、浴槽中のフッ化水素酸が
ステンレス鋼の主成分である鉄,クロム,ニッケル等を
微量ながら溶解し、被処理物表面を微小な孔蝕反応によ
ってすりガラス状にしてしまうため、表面を均一に不動
態化処理することは困難であるという課題を有してい
た。 (2)また、浴槽中の成分濃度を一定に保つため、フッ
化水素酸及び酸化剤を定期的に供給する必要があり、工
程が煩雑になるとともに装置の形状が大きくなるという
課題を有していた。 (3)さらに、バフ研磨等により鏡面加工を施された被
処理物を再度不動態化処理しようとした場合、フッ化水
素酸によって表面がわずかではあるものの腐食されるの
に伴い、鏡面の滑らかさや光沢が失われるという課題を
有していた。
以下のような課題を有していた。 (1)イ号公報に記載の硝酸を使わずにステンレス鋼を
酸洗いし不動態化する方法は、浴槽中のフッ化水素酸が
ステンレス鋼の主成分である鉄,クロム,ニッケル等を
微量ながら溶解し、被処理物表面を微小な孔蝕反応によ
ってすりガラス状にしてしまうため、表面を均一に不動
態化処理することは困難であるという課題を有してい
た。 (2)また、浴槽中の成分濃度を一定に保つため、フッ
化水素酸及び酸化剤を定期的に供給する必要があり、工
程が煩雑になるとともに装置の形状が大きくなるという
課題を有していた。 (3)さらに、バフ研磨等により鏡面加工を施された被
処理物を再度不動態化処理しようとした場合、フッ化水
素酸によって表面がわずかではあるものの腐食されるの
に伴い、鏡面の滑らかさや光沢が失われるという課題を
有していた。
【0005】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、腐食性の物質を含有しないため被処理物の表面を傷
めることがなく、ゲル化剤によって親水性コロイド状形
態を有するため、被処理物の水平面以外の表面でも刷毛
等で塗布するだけの簡単な方法で均一に不動態化処理す
ることのできる不動態化剤の提供を目的とする。
で、腐食性の物質を含有しないため被処理物の表面を傷
めることがなく、ゲル化剤によって親水性コロイド状形
態を有するため、被処理物の水平面以外の表面でも刷毛
等で塗布するだけの簡単な方法で均一に不動態化処理す
ることのできる不動態化剤の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の不動態化剤は、硝酸と、ゲル化剤と、界面活
性剤と、を含有してなる不動態化剤であって、ゲル化剤
がケイ酸化合物もしくはケイ酸化合物を主剤とした混合
物からなる構成を有している。この構成により、腐食性
の物質を含有しないため被処理物の表面を傷めることが
なく、ゲル化剤によって親水性コロイド状形態を有する
ため、被処理物の水平面以外の表面でも刷毛等で塗布す
るだけの簡単な方法で均一に不動態化処理することので
きる不動態化剤を提供することができる。
に本発明の不動態化剤は、硝酸と、ゲル化剤と、界面活
性剤と、を含有してなる不動態化剤であって、ゲル化剤
がケイ酸化合物もしくはケイ酸化合物を主剤とした混合
物からなる構成を有している。この構成により、腐食性
の物質を含有しないため被処理物の表面を傷めることが
なく、ゲル化剤によって親水性コロイド状形態を有する
ため、被処理物の水平面以外の表面でも刷毛等で塗布す
るだけの簡単な方法で均一に不動態化処理することので
きる不動態化剤を提供することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の不動態
化剤は、硝酸と、ゲル化剤と、界面活性剤と、を含有し
てなる不動態化剤であって、ゲル化剤がケイ酸化合物も
しくはケイ酸化合物を主剤とした混合物からなる構成を
有している。この構成により、以下のような作用を有す
る。 (1)主成分が硝酸であるとともにフッ化水素酸を使用
していないため、被処理物に塗布した後にクロム,ニッ
ケル等を溶解させることがなく、被処理物表面を均一に
不動態化することができる。 (2)ケイ酸化合物からなるゲル化剤を使用しているた
め、強酸性の硝酸を主成分とする不動態化剤のゲル性を
維持することができ、水平面以外の被処理面にも塗布し
やすくなるとともに液だれ等を防止し、処理斑を防いで
表面を均一に処理できる。 (3)界面活性剤を使用しているため、被処理物表面に
均一に不動態化剤を塗布することができ、不動態化のば
らつきを防止することができる。
化剤は、硝酸と、ゲル化剤と、界面活性剤と、を含有し
てなる不動態化剤であって、ゲル化剤がケイ酸化合物も
しくはケイ酸化合物を主剤とした混合物からなる構成を
有している。この構成により、以下のような作用を有す
る。 (1)主成分が硝酸であるとともにフッ化水素酸を使用
していないため、被処理物に塗布した後にクロム,ニッ
ケル等を溶解させることがなく、被処理物表面を均一に
不動態化することができる。 (2)ケイ酸化合物からなるゲル化剤を使用しているた
め、強酸性の硝酸を主成分とする不動態化剤のゲル性を
維持することができ、水平面以外の被処理面にも塗布し
やすくなるとともに液だれ等を防止し、処理斑を防いで
表面を均一に処理できる。 (3)界面活性剤を使用しているため、被処理物表面に
均一に不動態化剤を塗布することができ、不動態化のば
らつきを防止することができる。
【0008】ここで、ゲル化剤としては、コロイダルシ
リカ,超微粒子状無水シリカ等の無水ケイ酸、ケイ酸ソ
ーダ、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カリ、ケイ酸マグネ
シウム,ホワイトカーボン等のケイ酸化合物の内いずれ
か1種以上、もしくはそれらを主剤とした混合物が用い
られる。なかでも純水中にシリカ微粒子をコロイド分散
させたコロイダルシリカが好適に用いられる。コロイダ
ルシリカを用いると、硝酸のように強酸性を示す溶液で
も容易にゲル化させることができる。その他用途や目的
に応じて、ケイ酸化合物の他にアルミナゾル等のアルミ
ナ化合物を混合してもよい。また、ゲル化剤に予めイオ
ン交換水や蒸留水を混合し、不動態化剤の硝酸濃度や粘
度を調整してもよい。
リカ,超微粒子状無水シリカ等の無水ケイ酸、ケイ酸ソ
ーダ、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カリ、ケイ酸マグネ
シウム,ホワイトカーボン等のケイ酸化合物の内いずれ
か1種以上、もしくはそれらを主剤とした混合物が用い
られる。なかでも純水中にシリカ微粒子をコロイド分散
させたコロイダルシリカが好適に用いられる。コロイダ
ルシリカを用いると、硝酸のように強酸性を示す溶液で
も容易にゲル化させることができる。その他用途や目的
に応じて、ケイ酸化合物の他にアルミナゾル等のアルミ
ナ化合物を混合してもよい。また、ゲル化剤に予めイオ
ン交換水や蒸留水を混合し、不動態化剤の硝酸濃度や粘
度を調整してもよい。
【0009】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の不動態化剤であって、界面活性剤が水溶性
の、脂肪酸石けん,N−アシルアミノ酸及びその塩,ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩,ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩,アシル化ペプ
チド,アルキルベンゼンスルホン酸塩,アルキルナフタ
レンスルホン酸塩,ナフタレンスルホン酸のナトリウ
ム,カリウム,リチウム,カルシウム塩ホルマリン重縮
合物,メラミンスルホン酸のナトリウム,カルシウム塩
ホルマリン重縮合物,アルキルジフェニルエーテルジス
ルホン酸塩,ジアルキルスルホコハク酸エステル塩,ス
ルホコハク酸アルキル二塩,ポリオキシエチレンアルキ
ルスルホコハク酸二塩,アルキルスルホ酢酸塩,α−オ
レフィンスルホン酸塩,N−アシルメチルタウリン塩,
ジメチル−5−スルホイソフタレートナトリウム塩,硫
酸化油,高級アルコール硫酸エステル塩,第2級高級ア
ルコール硫酸エステル塩,ポリオキシエチレンアルキル
エーテル硫酸塩,第2級高級アルコールエトキシサルフ
ェート,ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
硫酸塩,モノグリサルフェート脂肪酸アルキロールアマ
イドの硫酸エステル塩,ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテルリン酸塩,ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテルリン酸塩,アルキルリン酸塩等の陰イオン界面
活性剤、及び/又はカルボキシベタイン,スルホベタイ
ン,アミノカルボン酸塩,イミタゾリン誘導体,レシチ
ン等の両性界面活性剤、及び/又はポリエチレングリコ
ール,ポリオキシエチレンアルキルエーテル,ポリオキ
シアルキレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル,アルキルアリルホルムアルデ
ヒド縮合ポリオキシエチレンエーテル,ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレンブロックコポリマー,ポリオ
キシエチレンポリオキシプロピルアルキルエーテル,グ
リセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル,ソル
ビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル,ソルビ
トールエステルのポリオキシエチレンエーテル,ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル,グリセリンエステ
ル,ポリグリセリンエステル,ソルビタンエステル,プ
ロピレングリコールエステル,ショ糖エステル,脂肪酸
アルカノールアミド,ポリオキシエチレン脂肪酸アミ
ド,ポリオキシエチレンアルキルアミン,アミンオキシ
ド等の非イオン界面活性剤の内いずれか1種以上からな
る構成を有している。この構成により、請求項1の作用
に加え、界面活性剤が吸着力や浸透力に優れるとともに
強力な洗浄作用,防錆作用,殺菌作用を有するため、不
動態化処理性能をより向上させることができるととも
に、被処理物を医療用や食品加工用等に好適に使用する
ことができるという作用を有する。
1に記載の不動態化剤であって、界面活性剤が水溶性
の、脂肪酸石けん,N−アシルアミノ酸及びその塩,ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩,ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩,アシル化ペプ
チド,アルキルベンゼンスルホン酸塩,アルキルナフタ
レンスルホン酸塩,ナフタレンスルホン酸のナトリウ
ム,カリウム,リチウム,カルシウム塩ホルマリン重縮
合物,メラミンスルホン酸のナトリウム,カルシウム塩
ホルマリン重縮合物,アルキルジフェニルエーテルジス
ルホン酸塩,ジアルキルスルホコハク酸エステル塩,ス
ルホコハク酸アルキル二塩,ポリオキシエチレンアルキ
ルスルホコハク酸二塩,アルキルスルホ酢酸塩,α−オ
レフィンスルホン酸塩,N−アシルメチルタウリン塩,
ジメチル−5−スルホイソフタレートナトリウム塩,硫
酸化油,高級アルコール硫酸エステル塩,第2級高級ア
ルコール硫酸エステル塩,ポリオキシエチレンアルキル
エーテル硫酸塩,第2級高級アルコールエトキシサルフ
ェート,ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
硫酸塩,モノグリサルフェート脂肪酸アルキロールアマ
イドの硫酸エステル塩,ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテルリン酸塩,ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテルリン酸塩,アルキルリン酸塩等の陰イオン界面
活性剤、及び/又はカルボキシベタイン,スルホベタイ
ン,アミノカルボン酸塩,イミタゾリン誘導体,レシチ
ン等の両性界面活性剤、及び/又はポリエチレングリコ
ール,ポリオキシエチレンアルキルエーテル,ポリオキ
シアルキレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル,アルキルアリルホルムアルデ
ヒド縮合ポリオキシエチレンエーテル,ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレンブロックコポリマー,ポリオ
キシエチレンポリオキシプロピルアルキルエーテル,グ
リセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル,ソル
ビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル,ソルビ
トールエステルのポリオキシエチレンエーテル,ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル,グリセリンエステ
ル,ポリグリセリンエステル,ソルビタンエステル,プ
ロピレングリコールエステル,ショ糖エステル,脂肪酸
アルカノールアミド,ポリオキシエチレン脂肪酸アミ
ド,ポリオキシエチレンアルキルアミン,アミンオキシ
ド等の非イオン界面活性剤の内いずれか1種以上からな
る構成を有している。この構成により、請求項1の作用
に加え、界面活性剤が吸着力や浸透力に優れるとともに
強力な洗浄作用,防錆作用,殺菌作用を有するため、不
動態化処理性能をより向上させることができるととも
に、被処理物を医療用や食品加工用等に好適に使用する
ことができるという作用を有する。
【0010】ここで、界面活性剤としては、水溶性の、
陰イオン界面活性剤,両性界面活性剤,非イオン界面活
性剤の内いずれか1種以上が用いられる。なかでも、陰
イオン界面活性剤及び/又は非イオン界面活性剤が好適
に用いられる。
陰イオン界面活性剤,両性界面活性剤,非イオン界面活
性剤の内いずれか1種以上が用いられる。なかでも、陰
イオン界面活性剤及び/又は非イオン界面活性剤が好適
に用いられる。
【0011】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1又は2に記載の不動態化剤であって、硝酸が5〜40
wt%,好ましくは10〜35wt%、ゲル化剤がSi
O2として2〜20wt%,好ましくは3.5〜15w
t%、界面活性剤が0.01〜2wt%,好ましくは
0.1〜1.5wt%含有されている構成を有してい
る。この構成により、請求項1又は2の作用に加え、以
下のような作用を有する。 (1)ゲルの安定性に優れるためゲル強度が高く、水平
面以外に塗布しても不動態化が完了するまでの間安定し
た塗膜を形成し続けることができる。 (2)被処理物の不動態化終了後、水洗するだけで容易
に除去することができるとともに、該洗液もアルカリ性
の中和剤で中和するだけでケイ酸フロックが生成するの
で、一般的な沈殿分離処理を行うことができる。
1又は2に記載の不動態化剤であって、硝酸が5〜40
wt%,好ましくは10〜35wt%、ゲル化剤がSi
O2として2〜20wt%,好ましくは3.5〜15w
t%、界面活性剤が0.01〜2wt%,好ましくは
0.1〜1.5wt%含有されている構成を有してい
る。この構成により、請求項1又は2の作用に加え、以
下のような作用を有する。 (1)ゲルの安定性に優れるためゲル強度が高く、水平
面以外に塗布しても不動態化が完了するまでの間安定し
た塗膜を形成し続けることができる。 (2)被処理物の不動態化終了後、水洗するだけで容易
に除去することができるとともに、該洗液もアルカリ性
の中和剤で中和するだけでケイ酸フロックが生成するの
で、一般的な沈殿分離処理を行うことができる。
【0012】ここで、硝酸の混合割合はHNO3 として
5〜40wt%,好ましくは10〜35wt%とされ
る。混合割合が10wt%よりも少なくなるにつれ、被
処理物表面の不動態化が十分に行われなくなる傾向がみ
られ、35wt%よりも多くなるにつれ、不動態化剤が
コロイド状ゲルを生成しにくくなる傾向がみられるた
め、いずれも好ましくない。また、5wt%よりも小さ
くなるか40wt%よりも多くなるにつれ、上記傾向が
著しくなるため好ましくない。
5〜40wt%,好ましくは10〜35wt%とされ
る。混合割合が10wt%よりも少なくなるにつれ、被
処理物表面の不動態化が十分に行われなくなる傾向がみ
られ、35wt%よりも多くなるにつれ、不動態化剤が
コロイド状ゲルを生成しにくくなる傾向がみられるた
め、いずれも好ましくない。また、5wt%よりも小さ
くなるか40wt%よりも多くなるにつれ、上記傾向が
著しくなるため好ましくない。
【0013】また、ゲル化剤の混合割合はSiO2 とし
て2〜20wt%,好ましくは3.5〜15wt%とさ
れる。混合割合が3.5wt%よりも少なくなるにつ
れ、不動態化剤がコロイド状ゲルを生成しにくくなる傾
向がみられ、15wt%よりも多くなるにつれ、ゲル強
度や弾性が低下してゲルが固くなり塗布することが困難
になる傾向がみられるため、いずれも好ましくない。ま
た、2wt%よりも小さくなるか20wt%よりも多く
なるにつれ、上記傾向が著しくなるため好ましくない。
て2〜20wt%,好ましくは3.5〜15wt%とさ
れる。混合割合が3.5wt%よりも少なくなるにつ
れ、不動態化剤がコロイド状ゲルを生成しにくくなる傾
向がみられ、15wt%よりも多くなるにつれ、ゲル強
度や弾性が低下してゲルが固くなり塗布することが困難
になる傾向がみられるため、いずれも好ましくない。ま
た、2wt%よりも小さくなるか20wt%よりも多く
なるにつれ、上記傾向が著しくなるため好ましくない。
【0014】さらに、界面活性剤の混合割合は0.01
〜2wt%,好ましくは0.1〜1.5wt%とされ
る。混合割合が0.1wt%よりも少なくなるにつれ、
十分な界面活性作用が表れにくくなる傾向がみられ、
1.5wt%よりも多くなるにつれ、界面活性作用が平
衡に達する傾向がみられるため、いずれも好ましくな
い。また、0.01wt%よりも小さくなるか2wt%
よりも多くなるにつれ、上記傾向が著しくなるため好ま
しくない。特に、混合割合が2wt%よりも多い場合、
ゲルの安定性や粘着性に著しく影響を与える傾向がみら
れので好ましくない。
〜2wt%,好ましくは0.1〜1.5wt%とされ
る。混合割合が0.1wt%よりも少なくなるにつれ、
十分な界面活性作用が表れにくくなる傾向がみられ、
1.5wt%よりも多くなるにつれ、界面活性作用が平
衡に達する傾向がみられるため、いずれも好ましくな
い。また、0.01wt%よりも小さくなるか2wt%
よりも多くなるにつれ、上記傾向が著しくなるため好ま
しくない。特に、混合割合が2wt%よりも多い場合、
ゲルの安定性や粘着性に著しく影響を与える傾向がみら
れので好ましくない。
【0015】以下に本発明の一実施の形態について説明
する。 (実施の形態) ・不動態化剤の調整 (配合例1)HNO3 濃度が67.5%の硝酸を45g
と、SiO2 の割合が20%のコロイダルシリカ(スノ
ーテックスO:商品名,日産化学(株)製)を54.8
gと、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを主成分
とする界面活性剤(セドランFF−180:商品名,三
洋化成工業(株)製)を0.2gと、を混合し、白色の
ゲル状の不動態化剤を得た。 (配合例2)HNO3 濃度が67.5%の硝酸を45g
と、SiO2 の割合が20%のコロイダルシリカ(スノ
ーテックスOL:商品名,日産化学(株)製)を30g
と、を混合した溶液に、SiO2 の割合が36%のケイ
酸ソーダを5gと、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテルを主成分とする界面活性剤(ノニポール14
0:商品名,三洋化成工業(株)製)を0.2gと、水
を19.8gと、を混合した溶液を加えていき、淡黄色
のゲル状の不動態化剤を得た。
する。 (実施の形態) ・不動態化剤の調整 (配合例1)HNO3 濃度が67.5%の硝酸を45g
と、SiO2 の割合が20%のコロイダルシリカ(スノ
ーテックスO:商品名,日産化学(株)製)を54.8
gと、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを主成分
とする界面活性剤(セドランFF−180:商品名,三
洋化成工業(株)製)を0.2gと、を混合し、白色の
ゲル状の不動態化剤を得た。 (配合例2)HNO3 濃度が67.5%の硝酸を45g
と、SiO2 の割合が20%のコロイダルシリカ(スノ
ーテックスOL:商品名,日産化学(株)製)を30g
と、を混合した溶液に、SiO2 の割合が36%のケイ
酸ソーダを5gと、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテルを主成分とする界面活性剤(ノニポール14
0:商品名,三洋化成工業(株)製)を0.2gと、水
を19.8gと、を混合した溶液を加えていき、淡黄色
のゲル状の不動態化剤を得た。
【0016】(比較例1)HNO3 濃度が67.5%の
硝酸を30gと、SiO2 の割合が20%のコロイダル
シリカ(スノーテックスOL:商品名,日産化学(株)
製)を15gと、を混合した溶液を、SiO2 の割合が
36%のケイ酸ソーダを50gと、ポリオキシアルキレ
ンアルキルエーテルを主成分とする界面活性剤(セドラ
ンFF−180:商品名,三洋化成工業(株)製)を
0.2gと、水を4.8gと、を混合した溶液に加えて
いくと、全体が強く固化した固形物となり、ゲル化しな
かった。
硝酸を30gと、SiO2 の割合が20%のコロイダル
シリカ(スノーテックスOL:商品名,日産化学(株)
製)を15gと、を混合した溶液を、SiO2 の割合が
36%のケイ酸ソーダを50gと、ポリオキシアルキレ
ンアルキルエーテルを主成分とする界面活性剤(セドラ
ンFF−180:商品名,三洋化成工業(株)製)を
0.2gと、水を4.8gと、を混合した溶液に加えて
いくと、全体が強く固化した固形物となり、ゲル化しな
かった。
【0017】
【実施例】実施の形態の配合例1で得られた不動態化剤
を使用して不動態化処理を行ったステンレス鋼を用い
て、以下のように不動態化評価テストを行った。評価方
法は、JIS−G−0577に準拠した方法で行った。
但し、試験液として特級塩化ナトリウム100gに純水
を加えて2000gとした5.0%NaCl溶液を使用
した。また、試験液の温度は35℃に設定して行った。 (1)試験片の作成 SUS304(Cr18%,Ni8%のオーステナイト
系)試験片を脱脂,水洗後、30分間風乾し、湿式研磨
紙800番を用いて手研磨により往復10回研磨した
後、水洗して30分間風乾した。これらのSUS304
試験片を、HNO3 濃度が10wt%,20wt%,3
0wt%になるように純水で希釈した配合例1の不動態
化剤に各々60分間浸漬させ、水洗したのち60分間風
乾した(以下、HNO3 濃度10wt%の不動態化剤に
浸漬した試験片を試験片A,20wt%のものに浸漬し
たものを試験片B,30wt%のものに浸漬したものを
試験片Cと呼ぶ)。また、比較用として、SUS304
試験片を湿式研磨後水分をタオルで拭き取り、60分間
風乾させたものを用意した(以下、試験片Dと呼ぶ)。
これらの試験片A〜Dの試験面となる1cm2 を露出さ
せるよう残りの部分をシリコン樹脂で被覆した。
を使用して不動態化処理を行ったステンレス鋼を用い
て、以下のように不動態化評価テストを行った。評価方
法は、JIS−G−0577に準拠した方法で行った。
但し、試験液として特級塩化ナトリウム100gに純水
を加えて2000gとした5.0%NaCl溶液を使用
した。また、試験液の温度は35℃に設定して行った。 (1)試験片の作成 SUS304(Cr18%,Ni8%のオーステナイト
系)試験片を脱脂,水洗後、30分間風乾し、湿式研磨
紙800番を用いて手研磨により往復10回研磨した
後、水洗して30分間風乾した。これらのSUS304
試験片を、HNO3 濃度が10wt%,20wt%,3
0wt%になるように純水で希釈した配合例1の不動態
化剤に各々60分間浸漬させ、水洗したのち60分間風
乾した(以下、HNO3 濃度10wt%の不動態化剤に
浸漬した試験片を試験片A,20wt%のものに浸漬し
たものを試験片B,30wt%のものに浸漬したものを
試験片Cと呼ぶ)。また、比較用として、SUS304
試験片を湿式研磨後水分をタオルで拭き取り、60分間
風乾させたものを用意した(以下、試験片Dと呼ぶ)。
これらの試験片A〜Dの試験面となる1cm2 を露出さ
せるよう残りの部分をシリコン樹脂で被覆した。
【0018】(2)孔食電位測定の準備 測定装置として、全分極測定装置HZ−1A型(北斗電
工製)を使用した。容量400mlのガラス製電解槽中
に試験液350mlを入れ、照合電極として飽和カルメ
ロ電極(以下、SCE電極と呼ぶ)を,対極として白金
を,試料極として試験片を使用して、攪拌速度0.3m
/sで攪拌を行いながら恒温槽により温水循環加熱で試
験液を35℃に昇温維持させた。 (3)試験片の孔食電位測定 試験片のSCE電極を基準とする自然電位(Ecor
r)を30分間測定した後、自然電位よりアノード側へ
分極するアノード分極法で測定を行い、測定後の分極曲
線図から、腐食速度を算出するためターフェル法にて腐
食電流密度(Icorr)を求めた。測定結果を(表
1)に示す。
工製)を使用した。容量400mlのガラス製電解槽中
に試験液350mlを入れ、照合電極として飽和カルメ
ロ電極(以下、SCE電極と呼ぶ)を,対極として白金
を,試料極として試験片を使用して、攪拌速度0.3m
/sで攪拌を行いながら恒温槽により温水循環加熱で試
験液を35℃に昇温維持させた。 (3)試験片の孔食電位測定 試験片のSCE電極を基準とする自然電位(Ecor
r)を30分間測定した後、自然電位よりアノード側へ
分極するアノード分極法で測定を行い、測定後の分極曲
線図から、腐食速度を算出するためターフェル法にて腐
食電流密度(Icorr)を求めた。測定結果を(表
1)に示す。
【0019】
【表1】
【0020】なお、(表1)において、Imax(mA
/cm2 )は活性態域の最大電流密度を表す。また、腐
食速度(mm/y)は(数1)を用いて算出した。
/cm2 )は活性態域の最大電流密度を表す。また、腐
食速度(mm/y)は(数1)を用いて算出した。
【数1】 なお、(数1)において、換算係数12.4はSUS3
04に固有の数値である。
04に固有の数値である。
【0021】この(表1)から明らかなように、本発明
の不動態化剤を用いて不動態化処理を行った試験片A〜
Cは、不動態化処理されていない試験片Dと比較して不
動態化域が幅広であるとともに腐食電流密度が低く、腐
食速度が遅いことがわかった。また、試験片A〜Cは、
試験片Dと比較して孔食発生電位がアノード側へ移動す
るため、塩化物に対する耐食性が向上していることがわ
かった。さらに、不動態化剤のHNO3 濃度が高くなる
につれ、効果の度合いも高くなることがわかった。
の不動態化剤を用いて不動態化処理を行った試験片A〜
Cは、不動態化処理されていない試験片Dと比較して不
動態化域が幅広であるとともに腐食電流密度が低く、腐
食速度が遅いことがわかった。また、試験片A〜Cは、
試験片Dと比較して孔食発生電位がアノード側へ移動す
るため、塩化物に対する耐食性が向上していることがわ
かった。さらに、不動態化剤のHNO3 濃度が高くなる
につれ、効果の度合いも高くなることがわかった。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明の不動態化剤によれ
ば、以下のような有利な効果が得られる。本発明の請求
項1に記載の発明によれば、 (1)主成分が硝酸であるとともにフッ化水素酸を使用
していないため、被処理物に塗布した後にクロム,ニッ
ケル等を溶解させることがなく、被処理物表面を均一に
不動態化することのできる仕上がり性に優れた不動態化
剤を提供することができる。 (2)ケイ酸化合物からなるゲル化剤を使用しているた
め、強酸性の硝酸を主成分とする不動態化剤のゲル性を
維持することができ、水平面以外の被処理面にも塗布し
やすくなるとともに液だれ等を防止し、処理斑を防いで
表面を均一に処理できるゲル化剤の塗布作業性に優れた
不動態化剤を提供することができる。 (3)界面活性剤を使用しているため、被処理物表面に
均一に不動態化剤を塗布することができ、不動態化のば
らつきを防止することのできる不動態化剤を提供するこ
とができる。
ば、以下のような有利な効果が得られる。本発明の請求
項1に記載の発明によれば、 (1)主成分が硝酸であるとともにフッ化水素酸を使用
していないため、被処理物に塗布した後にクロム,ニッ
ケル等を溶解させることがなく、被処理物表面を均一に
不動態化することのできる仕上がり性に優れた不動態化
剤を提供することができる。 (2)ケイ酸化合物からなるゲル化剤を使用しているた
め、強酸性の硝酸を主成分とする不動態化剤のゲル性を
維持することができ、水平面以外の被処理面にも塗布し
やすくなるとともに液だれ等を防止し、処理斑を防いで
表面を均一に処理できるゲル化剤の塗布作業性に優れた
不動態化剤を提供することができる。 (3)界面活性剤を使用しているため、被処理物表面に
均一に不動態化剤を塗布することができ、不動態化のば
らつきを防止することのできる不動態化剤を提供するこ
とができる。
【0023】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1の効果に加え、界面活性剤が吸着力や浸透力に優れる
とともに強力な洗浄作用,防錆作用,殺菌作用を有する
ため、不動態化処理性能をより向上させることができる
とともに、被処理物を医療用や食品加工用等に好適に使
用することのできる汎用性に優れた不動態化剤を提供す
ることができる。
1の効果に加え、界面活性剤が吸着力や浸透力に優れる
とともに強力な洗浄作用,防錆作用,殺菌作用を有する
ため、不動態化処理性能をより向上させることができる
とともに、被処理物を医療用や食品加工用等に好適に使
用することのできる汎用性に優れた不動態化剤を提供す
ることができる。
【0024】本発明の請求項3に記載の発明によれば、
請求項1又は2の効果に加え、 (1)ゲルの安定性に優れるためゲル強度が高く、水平
面以外に塗布しても不動態化が完了するまでの間安定し
た塗膜を形成し続けることのできる塗膜の耐久性に優れ
た不動態化剤を提供することができる。 (2)被処理物の不動態化終了後、水洗するだけで容易
に除去することができるとともに、該洗液もアルカリ性
の中和剤で中和するだけでケイ酸フロックが生成するの
で、一般的な沈殿分離処理を行うことのできる廃液処理
の容易な不動態化剤を提供することができる。
請求項1又は2の効果に加え、 (1)ゲルの安定性に優れるためゲル強度が高く、水平
面以外に塗布しても不動態化が完了するまでの間安定し
た塗膜を形成し続けることのできる塗膜の耐久性に優れ
た不動態化剤を提供することができる。 (2)被処理物の不動態化終了後、水洗するだけで容易
に除去することができるとともに、該洗液もアルカリ性
の中和剤で中和するだけでケイ酸フロックが生成するの
で、一般的な沈殿分離処理を行うことのできる廃液処理
の容易な不動態化剤を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01F 17/10 B01F 17/10 17/16 17/16 17/22 17/22 17/42 17/42 17/56 17/56 (72)発明者 角田 正治 福岡県北九州市八幡西区茶屋の原三丁目13 番17号 Fターム(参考) 4D077 AA03 AA10 AB06 AB20 AC05 BA07 CA14 DB01Z DB06Y DB10Z DC19Y DC23Y DC32Y DC42Y DC59Y DD13Y DD27Y DD32Y DD33Y DD36Y 4G065 AB07Y AB12Y AB22Y BA03 BA04 BA05 BA07 BA09 BB08 CA15 DA04 EA01 FA03 4K026 AA04 BA08 CA16 CA32 CA37 CA41 DA02
Claims (3)
- 【請求項1】 硝酸と、ゲル化剤と、界面活性剤と、を
含有してなる不動態化剤であって、前記ゲル化剤がケイ
酸化合物もしくはケイ酸化合物を主剤とした混合物から
なることを特徴とする不動態化剤。 - 【請求項2】 前記界面活性剤が水溶性の、脂肪酸石け
ん,N−アシルアミノ酸及びその塩,ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルカルボン酸塩,ポリオキシエチレン
アルキルエーテル硫酸塩,アシル化ペプチド,アルキル
ベンゼンスルホン酸塩,アルキルナフタレンスルホン酸
塩,ナフタレンスルホン酸のナトリウム,カリウム,リ
チウム,カルシウム塩ホルマリン重縮合物,メラミンス
ルホン酸のナトリウム,カルシウム塩ホルマリン重縮合
物,アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩,ジア
ルキルスルホコハク酸エステル塩,スルホコハク酸アル
キル二塩,ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸
二塩,アルキルスルホ酢酸塩,α−オレフィンスルホン
酸塩,N−アシルメチルタウリン塩,ジメチル−5−ス
ルホイソフタレートナトリウム塩,硫酸化油,高級アル
コール硫酸エステル塩,第2級高級アルコール硫酸エス
テル塩,ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩,
第2級高級アルコールエトキシサルフェート,ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩,モノグリ
サルフェート脂肪酸アルキロールアマイドの硫酸エステ
ル塩,ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩,
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸
塩,アルキルリン酸塩等の陰イオン界面活性剤、及び/
又はカルボキシベタイン,スルホベタイン,アミノカル
ボン酸塩,イミタゾリン誘導体,レシチン等の両性界面
活性剤、及び/又はポリエチレングリコール,ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル,ポリオキシアルキレンア
ルキルエーテル,ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル,アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオ
キシエチレンエーテル,ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンブロックコポリマー,ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピルアルキルエーテル,グリセリンエステ
ルのポリオキシエチレンエーテル,ソルビタンエステル
のポリオキシエチレンエーテル,ソルビトールエステル
のポリオキシエチレンエーテル,ポリエチレングリコー
ル脂肪酸エステル,グリセリンエステル,ポリグリセリ
ンエステル,ソルビタンエステル,プロピレングリコー
ルエステル,ショ糖エステル,脂肪酸アルカノールアミ
ド,ポリオキシエチレン脂肪酸アミド,ポリオキシエチ
レンアルキルアミン,アミンオキシド等の非イオン界面
活性剤の内いずれか1種以上からなることを特徴とする
請求項1に記載の不動態化剤。 - 【請求項3】 前記硝酸が5〜40wt%,好ましくは
10〜30wt%、前記ゲル化剤がSiO2 として2〜
20wt%,好ましくは3.5〜15wt%、前記界面
活性剤が0.01〜2wt%,好ましくは0.1〜1.
5wt%含有されていることを特徴とする請求項1又は
2に記載の不動態化剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000068585A JP2001254184A (ja) | 2000-03-13 | 2000-03-13 | 不動態化剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000068585A JP2001254184A (ja) | 2000-03-13 | 2000-03-13 | 不動態化剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001254184A true JP2001254184A (ja) | 2001-09-18 |
Family
ID=18587619
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000068585A Withdrawn JP2001254184A (ja) | 2000-03-13 | 2000-03-13 | 不動態化剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001254184A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010024473A (ja) * | 2008-07-15 | 2010-02-04 | Jfe Steel Corp | 表面処理鋼板及びその製造方法 |
CN103590028A (zh) * | 2012-08-14 | 2014-02-19 | 苏州一方金属表面处理科技有限公司 | 一种冷轧薄板钝化剂 |
WO2019084992A1 (zh) * | 2017-11-06 | 2019-05-09 | 常熟市梅李合金材料有限公司 | 一种高电阻电热合金 |
-
2000
- 2000-03-13 JP JP2000068585A patent/JP2001254184A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010024473A (ja) * | 2008-07-15 | 2010-02-04 | Jfe Steel Corp | 表面処理鋼板及びその製造方法 |
CN103590028A (zh) * | 2012-08-14 | 2014-02-19 | 苏州一方金属表面处理科技有限公司 | 一种冷轧薄板钝化剂 |
WO2019084992A1 (zh) * | 2017-11-06 | 2019-05-09 | 常熟市梅李合金材料有限公司 | 一种高电阻电热合金 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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