JP2001254051A - 膜形成用組成物、膜形成用組成物の形成方法およびシリカ系膜 - Google Patents

膜形成用組成物、膜形成用組成物の形成方法およびシリカ系膜

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JP2001254051A
JP2001254051A JP2000068977A JP2000068977A JP2001254051A JP 2001254051 A JP2001254051 A JP 2001254051A JP 2000068977 A JP2000068977 A JP 2000068977A JP 2000068977 A JP2000068977 A JP 2000068977A JP 2001254051 A JP2001254051 A JP 2001254051A
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JP2000068977A
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Eiji Hayashi
英治 林
Koichi Hasegawa
公一 長谷川
Yoshihide Jo
榮秀 徐
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Original Assignee
JSR Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 半導体素子などにおける層間絶縁材料とし
て、誘電特性や機械的強度に優れたシリカ系膜が形成可
能な膜形成用組成物を得る。 【解決手段】 (A)下記一般式(1)、(2)、
(3)、で表される化合物の群から選ばれた少なくとも
1種のシラン化合物を、アルカリ化合物の存在下で加水
分解して得られる縮合物ならびに(B)プロトン系有機
溶媒を含有することを特徴とする膜形成用組成物。 RSi(OR4−a (1) Si(OR (2) R (RO)3−bSi−(R)−Si(O
3−c (3) (式中Rは水素原子、フッ素原子または一価の有機基、
〜Rは一価の有機基、Rは酸素原子、フェニレ
ン基、−(CH−で表される基、aは1〜2の整
数、b,cは0〜2の数、dは0または1、nは1〜6
の整数を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膜形成用組成物に
関し、さらに詳しくは、半導体素子などにおける層間絶
縁膜材料として、比誘電率特性および機械的強度に優れ
たシリカ系膜が形成可能な膜形成用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子などにおける層間絶縁
膜として、CVD法などの真空プロセスで形成されたシ
リカ(SiO2 )膜が多用されている。そして、近年、
より均一な層間絶縁膜を形成することを目的として、S
OG(Spin on Glass)膜と呼ばれるテト
ラアルコキシランの加水分解生成物を主成分とする塗布
型の絶縁膜も使用されるようになっている。また、半導
体素子などの高集積化に伴い、有機SOGと呼ばれるポ
リオルガノシロキサンを主成分とする低比誘電率の層間
絶縁膜が開発されている。しかしながら、半導体素子な
どのさらなる高集積化や多層化に伴い、より優れた導体
間の電気絶縁性が要求されており、したがって、より低
比誘電率でかつ塗布性に優れる層間絶縁膜材料が求めら
れるようになっている。
【0003】低比誘電率の材料としては、アンモニアの
存在下にアルコキシシランを縮合して得られる微粒子と
アルコキシシランの塩基性部分加水分解物との混合物か
らなる組成物(特開平5−263045、同5−315
319)や、ポリアルコキシシランの塩基性加水分解物
をアンモニアの存在下縮合することにより得られた塗布
液(特開平11−340219、同11−34022
0)が提案されているが、これらの方法で得られる材料
はいずれも低誘電性および塗布性の両方ともに優れると
いうものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するための膜形成用組成物に関し、さらに詳しく
は、半導体素子などにおける層間絶縁膜として、低誘電
性および塗布性の双方に優れる膜形成用組成物、その製
造方法および該組成物から得られるシリカ系膜を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)下記一
般式(1)で表される化合物(以下「化合物(1)」と
もいう)、下記一般式(2)で表される化合物(以下
「化合物(2)」ともいう)および下記一般式(3)で
表される化合物(以下「化合物(3)」ともいう)の群
から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物をアルカリ
性化合物の存在下で加水分解し、縮合した加水分解縮合
物(以下「(A)加水分解縮合物」ともいう)、 Ra Si(OR14-a ・・・・・(1) (式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機
基、R1 は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。) Si(OR24 ・・・・・(2) (式中、R2 は1価の有機基を示す。) R3 b (R4 O)3-b Si−(R7d −Si(OR53-c6 c ・・・・・(3) 〔式中、R3 〜R6 は同一または異なり、それぞれ1価
の有機基、bおよびcは同一または異なり、0〜2の数
を示し、R7 は酸素原子、フェニレン基または−(CH
2n −で表される基(ここで、nは1〜6の整数であ
る)、dは0または1を示す。〕ならびに(B)プロト
ン系有機溶媒を含有することを特徴とする膜形成用組成
物ならびに前記組成物の製造方法に関する。次に、本発
明は、上記膜形成用組成物を基板に塗布し、加熱するこ
とを特徴とする膜の形成方法に関する。次に、本発明
は、上記膜の形成方法によって得られるシリカ系膜に関
する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、(A)加水分解
縮合物とは、上記化合物(1)〜(3)の群から選ばれ
た少なくとも1種の加水分解物および/またはその縮合
物である。ここで、(A)成分における加水分解物と
は、上記(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)に
含まれるR1 O−基,R2 O−基,R4 O−基およびR
5 O−基のすべてが加水分解されている必要はなく、例
えば、1個だけが加水分解されているもの、2個以上が
加水分解されているもの、あるいは、これらの混合物で
あってもよい。また、(A)成分における縮合物は、
(A)成分を構成する化合物(1)〜(3)の加水分解
物のシラノール基が縮合してSi−O−Si結合を形成
したものであるが、本発明では、シラノール基がすべて
縮合している必要はなく、僅かな一部のシラノール基が
縮合したもの、縮合の程度が異なっているものの混合物
などをも包含した概念である。
【0007】(A)加水分解縮合物 (A)加水分解縮合物は、上記化合物(1)〜(3)の
群から選ばれた少なくとも1種のシラン化合物を特定量
のアルカリ性化合物の存在下に、加水分解、縮合して得
られる。 化合物(1);上記一般式(1)において、RおよびR
1 の1価の有機基としては、アルキル基、アリール基、
アリル基、グリシジル基などを挙げることができる。ま
た、一般式(1)において、Rは1価の有機基、特にア
ルキル基またはフェニル基であることが好ましい。ここ
で、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基などが挙げられ、好ましくは炭素数1〜
5であり、これらのアルキル基は鎖状でも、分岐してい
てもよく、さらに水素原子がフッ素原子などに置換され
ていてもよい。一般式(1)において、アリール基とし
ては、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、エ
チルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル
基、フルオロフェニル基などを挙げることができる。
【0008】一般式(1)で表される化合物の具体例と
しては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、ト
リ−n−プロポキシシラン、トリ−iso−プロポキシ
シラン、トリ−n−ブトキシシラン、トリ−sec−ブ
トキシシラン、トリ−tert−ブトキシシラン、トリ
フェノキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フル
オロトリエトキシシラン、フルオロトリ−n−プロポキ
シシラン、フルオロトリ−iso−プロポキシシラン、
フルオロトリ−n−ブトキシシラン、フルオロトリ−s
ec−ブトキシシラン、フルオロトリ−tert−ブト
キシシラン、フルオロトリフェノキシシランなど;
【0009】メチルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メ
チルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n
−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラ
ン、メチルトリ−tert−ブトキシシラン、メチルト
リフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチ
ルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシ
ラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチル
トリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−sec−ブト
キシシラン、エチルトリ−tert−ブトキシシラン、
エチルトリフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロ
ポキシシラン、ビニルトリ−iso−プロポキシシラ
ン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリ−s
ec−ブトキシシラン、ビニルトリ−tert−ブトキ
シシラン、ビニルトリフェノキシシラン、n−プロピル
トリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラ
ン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プ
ロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピル
トリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−sec
−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−tert−ブト
キシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラン、i−
プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキ
シシラン、i−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、
i−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、i−プ
ロピルトリ−n−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−
sec−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−tert
−ブトキシシラン、i−プロピルトリフェノキシシラ
ン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエ
トキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラ
ン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、n−
ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−s
ec−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−tert−ブ
トキシシラン、n−ブチルトリフェノキシシラン、se
c−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルトリエ
トキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−プロポキシ
シラン、sec−ブチル−トリ−iso−プロポキシシ
ラン、sec−ブチル−トリ−n−ブトキシシラン、s
ec−ブチル−トリ−sec−ブトキシシラン、sec
−ブチル−トリ−tert−ブトキシシラン、sec−
ブチル−トリフェノキシシラン、t−ブチルトリメトキ
シシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチル
トリ−n−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−iso
−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−n−ブトキシシ
ラン、t−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、t−
ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、t−ブチルト
リフェノキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フ
ェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポ
キシシラン、フェニルトリ−iso−プロポキシシラ
ン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ
−sec−ブトキシシラン、フェニルトリ−tert−
ブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−トリフロロプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−トリフロロプロピルトリエトキシシランなど;
【0010】ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエ
トキシシラン、ジメチル−ジ−n−プロポキシシラン、
ジメチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジメチル−
ジ−n−ブトキシシラン、ジメチル−ジ−sec−ブト
キシシラン、ジメチル−ジ−tert−ブトキシシラ
ン、ジメチルジフェノキシシラン、ジエチルジメトキシ
シラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチル−ジ−n
−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−iso−プロポキ
シシラン、ジエチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジエチ
ル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジエチル−ジ−te
rt−ブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、
ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピル
ジエトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−プロポ
キシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−iso−プロポキ
シシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−ブトキシシラ
ン、ジ−n−プロピル−ジ−sec−ブトキシシラン、
ジ−n−プロピル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ
−n−プロピル−ジ−フェノキシシラン、ジ−iso−
プロピルジメトキシシラン、ジ−iso−プロピルジエ
トキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−n−プロポ
キシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−iso−プロ
ポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−n−ブトキ
シシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−sec−ブトキ
シシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−tert−ブト
キシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−フェノキシシ
ラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチ
ルジエトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−プロポ
キシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−iso−プロポキシ
シラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ
−n−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−
ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−ブチ
ル−ジ−フェノキシシラン、ジ−sec−ブチルジメト
キシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ
−sec−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−s
ec−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−s
ec−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−sec−
ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−sec−ブ
チル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−sec−ブ
チル−ジ−フェノキシシラン、ジ−tert−ブチルジ
メトキシシラン、ジ−tert−ブチルジエトキシシラ
ン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−プロポキシシラ
ン、ジ−tert−ブチル−ジ−iso−プロポキシシ
ラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−ブトキシシラ
ン、ジ−tert−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラ
ン、ジ−tert−ブチル−ジ−tert−ブトキシシ
ラン、ジ−tert−ブチル−ジ−フェノキシシラン、
ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル−ジ−エトキ
シシラン、ジフェニル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ
フェニル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジフェニル
−ジ−n−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−sec−
ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−tert−ブトキシ
シラン、ジフェニルジフェノキシシラン、ジビニルトリ
メトキシシランなど;を挙げることができる。
【0011】化合物(1)として好ましい化合物は、メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−is
o−プロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エ
チルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシ
シラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキ
シシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメ
トキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどであ
る。これらは、1種あるいは2種以上を同時に使用して
もよい。
【0012】化合物(2);上記一般式(2)におい
て、R2 で表される1価の有機基としては、先の一般式
(1)と同様な有機基を挙げることができる。一般式
(2)で表される化合物の具体例としては、テトラメト
キシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロ
ポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テ
トラ−n−ブトキシラン、テトラ−sec−ブトキシシ
ラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラフェ
ノキシシランなどが挙げられる。
【0013】化合物(3);上記一般式(3)におい
て、R3 〜R6 で表される1価の有機基としては、先の
一般式(1)と同様な有機基を挙げることができる。一
般式(3)のうち、R7 が酸素原子の化合物としては、
ヘキサメトキシジシロキサン、ヘキサエトキシジシロキ
サン、ヘキサフェノキシジシロキサン、1,1,1,
3,3−ペンタメトキシ−3−メチルジシロキサン、
1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−メチルジシ
ロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3
−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメ
トキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3
−ペンタエトキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,
1,3,3−ペンタフェノキシ−3−エチルジシロキサ
ン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−フェニ
ルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ
−3−フェニルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペ
ンタフェノキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,
3,3−テトラメトキシ−1,3−ジメチルジシロキサ
ン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジメチ
ルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−
1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テト
ラメトキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,
3,3−テトラエトキシ−1,3−ジエチルジシロキサ
ン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジエ
チルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−
1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3,3−テ
トラエトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,
1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジフェニルジ
シロキサン、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−
トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリエトキシ−
1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−ト
リフェノキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、
1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリエチルジ
シロキサン、、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3
−トリエチルジシロキサン、、1,1,3−トリフェノ
キシ−1,3,3−トリエチルジシロキサン、、1,
1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリフェニルジシ
ロキサン、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−ト
リフェニルジシロキサン、1,1,3−トリフェノキシ
−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,3−ジ
メトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサン、1,3−ジフェノキシ−1,1,3,
3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−
1,1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,3−
ジエトキシ−1,1,3,3−テトラエチルジシロキサ
ン、1,3−ジフェノキシ−1,1,3,3−テトラエ
チルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,
3−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ジエトキシ
−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,
3−ジフェノキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジ
シロキサンなどを挙げることができる。
【0014】これらのうち、ヘキサメトキシジシロキサ
ン、ヘキサエトキシジシロキサン、1,1,3,3−テ
トラメトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,
1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジメチルジシロ
キサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジ
フェニルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジエトキ
シ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,
3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシ
ロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テト
ラフェニルジシロキサンなどを、好ましい例として挙げ
ることができる。
【0015】また、一般式(3)において、dが0の化
合物としては、ヘキサメトキシジシラン、ヘキサエトキ
シジシラン、ヘキサフェノキシジシラン、1,1,1,
2,2−ペンタメトキシ−2−メチルジシラン、1,
1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−メチルジシラ
ン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−メチ
ルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2
−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキ
シ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタ
フェノキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2
−ペンタメトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,
1,2,2−ペンタエトキシ−2−フェニルジシラン、
1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−フェニル
ジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−
ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−
1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラフ
ェノキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2
−テトラメトキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,
1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジエチルジシラ
ン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジエ
チルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,
2−ジフェニルジシラン、1,1,2,2−テトラエト
キシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2,2−
テトラフェノキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,
1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリメチルジシラ
ン、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリメチ
ルジシラン、1,1,2−トリフェノキシ−1,2,2
−トリメチルジシラン、1,1,2−トリメトキシ−
1,2,2−トリエチルジシラン、、1,1,2−トリ
エトキシ−1,2,2−トリエチルジシラン、、1,
1,2−トリフェノキシ−1,2,2−トリエチルジシ
ラン、、1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリ
フェニルジシラン、1,1,2−トリエトキシ−1,
2,2−トリフェニルジシラン、、1,1,2−トリフ
ェノキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,2
−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラ
ン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラメチ
ルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−
テトラメチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,
2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジエトキシ−
1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジフ
ェノキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、
1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラフェニル
ジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テト
ラフェニルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,
2,2−テトラフェニルジシランなどを挙げることがで
きる。
【0016】これらのうち、ヘキサメトキシジシラン、
ヘキサエトキシジシラン、1,1,2,2−テトラメト
キシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テ
トラエトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,
2,2−テトラメトキシ−1,2−ジフェニルジシラ
ン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラメチ
ルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テ
トラメチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,
2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジエトキシ
−1,1,2,2−テトラフェニルジシランなどを、好
ましい例として挙げることができる。
【0017】さらに、一般式(3)において、R7 が−
(CH2n −で表される基の化合物としては、ビス
(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシ
リル)メタン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)メ
タン、ビス(トリ−i−プロポキシシリル)メタン、ビ
ス(トリ−n−ブトキシシリル)メタン、ビス(トリ−
sec−ブトキシシリル)メタン、ビス(トリ−t−ブ
トキシシリル)メタン、1,2−ビス(トリメトキシシ
リル)エタン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エ
タン、1,2−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)エ
タン、1,2−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)エ
タン、1,2−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)エタ
ン、1,2−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)エ
タン、1,2−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)エタ
ン、1−(ジメトキシメチルシリル)−1−(トリメト
キシシリル)メタン、1−(ジエトキシメチルシリル)
−1−(トリエトキシシリル)メタン、1−(ジ−n−
プロポキシメチルシリル)−1−(トリ−n−プロポキ
シシリル)メタン、1−(ジ−i−プロポキシメチルシ
リル)−1−(トリ−i−プロポキシシリル)メタン、
1−(ジ−n−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−
n−ブトキシシリル)メタン、1−(ジ−sec−ブト
キシメチルシリル)−1−(トリ−sec−ブトキシシ
リル)メタン、1−(ジ−t−ブトキシメチルシリル)
−1−(トリ−t−ブトキシシリル)メタン、1−(ジ
メトキシメチルシリル)−2−(トリメトキシシリル)
エタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−2−(トリ
エトキシシリル)エタン、1−(ジ−n−プロポキシメ
チルシリル)−2−(トリ−n−プロポキシシリル)エ
タン、1−(ジ−i−プロポキシメチルシリル)−2−
(トリ−i−プロポキシシリル)エタン、1−(ジ−n
−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−n−ブトキシ
シリル)エタン、1−(ジ−sec−ブトキシメチルシ
リル)−2−(トリ−sec−ブトキシシリル)エタ
ン、1−(ジ−t−ブトキシメチルシリル)−2−(ト
リ−t−ブトキシシリル)エタン、ビス(ジメトキシメ
チルシリル)メタン、ビス(ジエトキシメチルシリル)
メタン、ビス(ジ−n−プロポキシメチルシリル)メタ
ン、ビス(ジ−i−プロポキシメチルシリル)メタン、
ビス(ジ−n−ブトキシメチルシリル)メタン、ビス
(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)メタン、ビス
(ジ−t−ブトキシメチルシリル)メタン、1,2−ビ
ス(ジメトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス
(ジエトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ
−n−プロポキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス
(ジ−i−プロポキシメチルシリル)エタン、1,2−
ビス(ジ−n−ブトキシメチルシリル)エタン、1,2
−ビス(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)エタン、
1,2−ビス(ジ−t−ブトキシメチルシリル)エタ
ン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、
1,2−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,2
−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,
2−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、
1,2−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、
1,2−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼ
ン、1,2−ビス(トリ-t- ブトキシシリル)ベンゼ
ン、1,3−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、
1,3−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,3
−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,
3−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、
1,3−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、
1,3−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼ
ン、1,3−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)ベンゼ
ン、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、
1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,4
−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,
4−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、
1,4−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、
1,4−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼ
ン、1,4−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)ベンゼ
ンなど挙げることができる。
【0018】これらのうち、ビス(トリメトキシシリ
ル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、1,
2−ビス(トリメトキシシリル)エタン、1,2−ビス
(トリエトキシシリル)エタン、1−(ジメトキシメチ
ルシリル)−1−(トリメトキシシリル)メタン、1−
(ジエトキシメチルシリル)−1−(トリエトキシシリ
ル)メタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−2−
(トリメトキシシリル)エタン、1−(ジエトキシメチ
ルシリル)−2−(トリエトキシシリル)エタン、ビス
(ジメトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジエトキシ
メチルシリル)メタン、1,2−ビス(ジメトキシメチ
ルシリル)エタン、1,2−ビス(ジエトキシメチルシ
リル)エタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)ベ
ンゼン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼ
ン、1,3−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、
1,3−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,4
−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス
(トリエトキシシリル)ベンゼンなどを好ましい例とし
て挙げることができる。
【0019】本発明において、(A)成分を構成する化
合物(1)〜(3)としては、上記化合物(1)、
(2)および(3)の1種もしくは2種以上を用いるこ
とができる。なお、上記(A)成分を構成する化合物
(1)〜(3)の群から選ばれた少なくとも1種のシラ
ン化合物を加水分解、縮合させる際に、R1O−基,R2
O−基,R4O−基およびR5O−基の総量1モル当た
り、5〜50モルの水を用いることが好ましく、7〜3
0モルの水を加えることが特に好ましい。添加する水の
量が5モルより少ない場合は、十分な比誘電率と弾性率
が得られない場合があり、一方、50モルより多い場合
は、加水分解および縮合反応中のポリマーの析出やゲル
化が生じる場合がある。
【0020】本発明で使用することのできるアルカリ性
化合物としては、アンモニア(アンモニア水溶液を含
む)、有機アミン、アルカリ性無機化合物が挙げられる
が、本発明においてはアンモニアおよび有機アミンが好
ましい。本発明において有機アミンとしては、アルキル
アミン、アルカノールアミン、アリールアミンなどを挙
げることができる。本発明で使用することのできるアル
キルアミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プ
ロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチ
ルアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチル
アミン、N,N−ジプロピルアミン、N,N−ジブチル
アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプ
ロピルアミン、トリブチルアミンなどの炭素数1〜4の
アルキル基を有する化合物、メトキシメチルアミン、メ
トキシエチルアミン、メトキシプロピルアミン、メトキ
シブチルアミン、エトキシメチルアミン、エトキシエチ
ルアミン、エトキシプロピルアミン、エトキシブチルア
ミン、プロポキシメチルアミン、プロポキシエチルアミ
ン、プロポキシプロピルアミン、プロポキシブチルアミ
ン、ブトキシメチルアミン、ブトキシエチルアミン、ブ
トキシプロピルアミン、ブトキシブチルアミンなどのア
ルコキシ基を有する化合物などを挙げることができる。
アルカノールアミンとしては、メタノールアミン、エタ
ノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミ
ン、N−メチルメタノールアミン、N−エチルメタノー
ルアミン、N−プロピルメタノールアミン、N−ブチル
メタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−
エチルエタノールアミン、N−プロピルエタノールアミ
ン、N−ブチルエタノールアミン、N−メチルプロパノ
ールアミン、N−エチルプロパノールアミン、N−プロ
ピルプロパノールアミン、N−ブチルプロパノールアミ
ン、N−メチルブタノールアミン、N−エチルブタノー
ルアミン、N−プロピルブタノールアミン、N−ブチル
ブタノールアミン、N,N−ジメチルメタノールアミ
ン、N,N−ジエチルメタノールアミン、N,N−ジプ
ロピルメタノールアミン、N,N−ジブチルメタノール
アミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−
ジエチルエタノールアミン、N,N−ジプロピルエタノ
ールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N,
N−ジメチルプロパノールアミン、N,N−ジエチルプ
ロパノールアミン、N,N−ジプロピルプロパノールア
ミン、N,N−ジブチルプロパノールアミン、N,N−
ジメチルブタノールアミン、N,N−ジエチルブタノー
ルアミン、N,N−ジプロピルブタノールアミン、N,
N−ジブチルブタノールアミン、N−メチルジメタノー
ルアミン、N−エチルジメタノールアミン、N−プロピ
ルジメタノールアミン、N−ブチルジメタノールアミ
ン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタ
ノールアミン、N−プロピルジエタノールアミン、N−
ブチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノール
アミン、N−エチルジプロパノールアミン、N−プロピ
ルジプロパノールアミン、N−ブチルジプロパノールア
ミン、N−メチルジブタノールアミン、N−エチルジブ
タノールアミン、N−プロピルジブタノールアミン、N
−ブチルジブタノールアミン、N−(アミノメチル)メ
タノールアミン、N−(アミノメチル)エタノールアミ
ン、N−(アミノメチル)プロパノールアミン、N−
(アミノメチル)ブタノールアミン、N−(アミノエチ
ル)メタノールアミン、N−(アミノエチル)エタノー
ルアミン、N−(アミノエチル)プロパノールアミン、
N−(アミノエチル)ブタノールアミン、N−(アミノ
プロピル)メタノールアミン、N−(アミノプロピル)
エタノールアミン、N−(アミノプロピル)プロパノー
ルアミン、N−(アミノプロピル)ブタノールアミン、
N−(アミノブチル)メタノールアミン、N−(アミノ
ブチル)エタノールアミン、N−(アミノブチル)プロ
パノールアミン、N−(アミノブチル)ブタノールアミ
ンなどを挙げることができる。またアリールアミンとし
てはアニリンなどを挙げることができる。さらに有機ア
ミンとしてテトラメチルアンモニウムハイドロキサイ
ド、テトラエチルアンモニウムハイドロキサイド、テト
ラプロピルアンモニウムハイドロキサイド、テトラブチ
ルアンモニウムハイドロキサイド、テトラメチルエチレ
ンジアミン、テトラエチルエチレンジアミン、テトラプ
ロピルエチレンジアミン、テトラブチルエチレンジアミ
ン、メチルアミノメチルアミン、メチルアミノエチルア
ミン、メチルアミノプロピルアミン、メチルアミノブチ
ルアミン、エチルアミノメチルアミン、エチルアミノエ
チルアミン、エチルアミノプロピルアミン、エチルアミ
ノブチルアミン、プロピルアミノメチルアミン、プロピ
ルアミノエチルアミン、プロピルアミノプロピルアミ
ン、プロピルアミノブチルアミン、ブチルアミノメチル
アミン、ブチルアミノエチルアミン、ブチルアミノプロ
ピルアミン、ブチルアミノブチルアミン、ピリジン、ピ
ロール、ピペラジン、ピロリジン、ピペリジン、ピコリ
ン、モルホリン、メチルモルホリン、ジアザビシクロオ
クラン、ジアザビシクロノナン、ジアザビシクロウンデ
センなど挙げることができる。
【0021】これらのアルカリ性化合物は、1種あるい
は2種以上を同時に使用してもよい。本発明においてア
ルカリ性化合物としては、アルキルアミンを用いるとシ
リカ系膜の基板への密着性の点からより好ましい。上記
アルキルアミンの使用量は、化合物(1)〜(3)中の
R O−基,R2O−基,R4O−基およびR5O−基で表
される基の総量1モルに対して、通常、0.00001
〜10モル、好ましくは0.00005〜5モルであ
る。アルキルアミンの使用量が上記範囲内であれば、反
応中のポリマーの析出やゲル化の恐れが少ない。
【0022】このようにして得られる(A)加水分解縮
合物の慣性半径は、GPC(屈折率,粘度,光散乱測
定)法による慣性半径で、好ましくは5〜50nm、さ
らに好ましくは8〜40nm、特に好ましくは9〜20
nmである。加水分解縮合物の慣性半径が5〜50nm
であると、得られるシリカ系膜の比誘電率、弾性率およ
び膜の均一性に特に優れるものとできる。また、このよ
うにして得られる(A)加水分解縮合物は、粒子状の形
態をとっていないことにより、基板状への塗布性が優れ
るという特徴を有している。粒子状の形態をとっていな
いことは、例えば透過型電子顕微鏡観察(TEM)によ
り確認される。
【0023】なお、(A)成分中、各成分を完全加水分
解縮合物に換算したときに、化合物(2)は、化合物
(1)〜(3)の総量中、5〜75重量%、好ましくは
10〜70重量%、さらに好ましくは15〜70重量%
である。また、化合物(1)および/または(3)は、
化合物(1)〜(3)の総量中、95〜25重量%、好
ましくは90〜30重量%、さらに好ましくは85〜3
0重量%である。化合物(2)が、化合物(1)〜
(3)の総量中、5〜75重量%であることが、得られ
る塗膜の弾性率が高く、かつ低誘電性に特に優れる。こ
こで、本発明において、完全加水分解縮合物とは、化合
物(1)〜(3)中のR1 O−基,R2 O−基,R4
−基およびR5 O−基が100%加水分解してSiOH
基となり、さらに完全に縮合してシロキサン構造となっ
たものをいう。また、(A)成分としては、得られる組
成物の貯蔵安定性がより優れるので、化合物(1)およ
び化合物(2)の加水分解縮合物であることが好まし
い。
【0024】さらに、(A)加水分解縮合物では、化合
物(1)〜(3)の群から選ばれた少なくとも1種のシ
ラン化合物を、アルキルアミンの存在下に加水分解・縮
合して、加水分解縮合物とし、好ましくはその慣性半径
を5〜50nmとなすが、その後、組成物のpHを7以
下に調整することが好ましい。pHを調整する方法とし
ては、 pH調整剤を添加する方法、 常圧または減圧下で、組成物中よりアルカリ触媒を留
去する方法、 窒素、アルゴンなどのガスをバブリングすることによ
り、組成物中からアルカリ触媒を除去する方法、 イオン交換樹脂により、組成物中からアルカリ触媒を
除く方法、 などが挙げられる。これらの方法は、それぞれ、組み合
わせて用いてもよい。
【0025】ここで、上記pH調整剤としては、無機酸
や有機酸が挙げられる。無機酸としては、例えば、塩
酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、ホウ酸、シュウ酸な
どを挙げることができる。また、有機酸としては、例え
ば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキ
サン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン
酸、シュウ酸、マレイン酸、メチルマロン酸、アジピン
酸、セバシン酸、没食子酸、酪酸、メリット酸、アラキ
ドン酸、シキミ酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン
酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチ
ル酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンス
ルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロ酢酸、ジク
ロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、
マロン酸、スルホン酸、フタル酸、フマル酸、クエン
酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、イタコン酸、シトラ
コン酸、メサコン酸、クロトン酸、グルタル酸などを挙
げることができる。上記pH調整剤による組成物のpH
は7以下、好ましくは1〜6に調整される。このよう
に、加水分解縮合物の慣性半径を5〜50nmとなした
のち、上記pH調整剤により上記範囲内にpHを調整す
ることにより、得られる組成物の貯蔵安定性が向上する
という効果が得られる。pH調整剤の使用量は、組成物
のpHが上記範囲内となる量であり、その使用量は、適
宜選択される。
【0026】(B)プロトン系有機溶媒 本発明の膜形成用組成物は、(A)成分を、通常、
(B)プロトン系有機溶媒に溶解または分散してなる。
この(B)プロトン系有機溶媒としては、アルコール系
溶媒およびアミド系溶媒溶媒の群から選ばれた少なくと
も1種が挙げられる。ここで、アルコール系溶媒として
は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−
プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、se
c−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、
i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペ
ンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノー
ル、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、se
c−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘ
プタノール、ヘプタノール−3、n−オクタノール、2
−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノ
ニルアルコール、2,6−ジメチルヘプタノール−4、
n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリ
メチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコ
ール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、
シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,
3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアル
コール、ジアセトンアルコールなどのモノアルコール系
溶媒;
【0027】エチレングリコール、1,2−プロピレン
グリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンタンジ
オール−2,4、2−メチルペンタンジオール−2,
4、ヘキサンジオール−2,5、ヘプタンジオール−
2,4、2−エチルヘキサンジオール−1,3、ジエチ
レングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレ
ングリコール、トリプロピレングリコールなどの多価ア
ルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシル
エーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、
エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール
モノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノ
ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルなどの多
価アルコール部分エーテル系溶媒;などを挙げることが
できる。これらのアルコール系溶媒は、1種あるいは2
種以上を同時に使用してもよい。
【0028】これらアルコールのうち、n−プロパノー
ル、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノー
ル、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタ
ノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、s
ec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシ
ブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノー
ル、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレング
リコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチル
エーテルなどが好ましい。
【0029】アミド系溶媒としては、ホルムアミド、N
−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、アセ
トアミド、N−メチルアセトアミド、N−エチルアセト
アミド、N−メチルプロピオンアミドなどが挙げられ
る。これらアミド系溶媒は、1種あるいは2種以上を同
時に使用してもよい。以上の(B)プロトン系有機溶媒
は、1種あるいは2種以上を混合して使用することがで
きる。本発明の膜形成用組成物は、(A)成分を構成す
る化合物(1)〜(3)を加水分解および/または縮合
する際に、同様の溶媒を使用することができる。本発明
の膜形成用組成物における(A)成分を構成する化合物
の合成の具体例としては、下記〜の方法などを挙げ
ることができる。 (A)成分を構成する化合物(1)〜(3)、アルカ
リ性化合物および(B)有機溶媒からなる混合物に、所
定量の水を加えて、加水分解・縮合反応を行う方法。 (A)成分を構成する化合物(1)〜(3)、アルカ
リ性化合物および(B)有機溶媒からなる混合物に、所
定量の水を連続的あるいは断続的に添加して、加水分
解、縮合反応う方法。 (A)成分を構成する化合物(1)〜(3)および
(B)有機溶媒からなる混合物に、所定量の水およびア
ルカリ性化合物を加えて、加水分解・縮合反応を行う方
法。 (A)成分を構成する化合物(1)〜(3)および
(B)成分からなる混合物に、所定量の水およびアルカ
リ性化合物を連続的あるいは断続的に添加して、加水分
解、縮合反応を行なう方法。 この際の反応温度としては、通常、0〜100℃、好ま
しくは15〜90℃である。このようにして得られた
(A)成分および(B)成分を含む組成物は、シラン化合
物の加水分解、縮合後、水および低級アルコールを除去
する工程を含む事ができる。本発明の組成物の全固形分
濃度は、好ましくは、2〜30重量%であり、使用目的
に応じて適宜調整される。組成物の全固形分濃度が2〜
30重量%であると、塗膜の膜厚が適当な範囲となり、
保存安定性もより優れるものである。なお、この全固形
分濃度の調整は、必要であれば、濃縮および上記(B)
有機溶媒による希釈によって行われる。
【0030】膜形成用組成物の調製方法 本発明における膜形成用組成物は、上記 (A)成分
(B)成分を含む組成物を基本構成とするが、必要に応
じて下記に示すその他の添加剤を加え調製される。その他の添加剤 本発明の膜形成用組成物には、界面活性剤、さらにコロ
イド状シリカ、コロイド状アルミナなどの成分を添加し
てもよい。
【0031】本発明に用いられる界面活性剤としては特
に制限はないが、例えば、シリコーン系界面活性剤、カ
チオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン
系界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、
アクリル系界面活性剤などが挙げられ、これらは、1種
単独であるいは2種以上を併用することができる。界面
活性剤としては、シリコーン系、ノニオン系、フッ素
系、アクリル系界面活性剤が好ましく、なかでも成膜性
に優れ、金属腐食性ガスが発生しないことから、シリコ
ーン系界面活性剤が特に好ましい。
【0032】ここで、シリコーン系界面活性剤として
は、特に制限はないが、例えば、ジメチルポリシロキサ
ン−ポリオキシアルキレン共重合体を挙げることができ
る。シリコーン系界面活性剤の市販品としては、オルガ
ノシロキサンポリマーKP341〔信越化学工業(株)
製〕、SH7PA、SH21PA、SH28PA、SH
30PA、ST94PA(いずれも東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン製)などを挙げることができる。
【0033】また、カチオン系界面活性剤としては、ア
ルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、ポリオキシア
ルキルアミンなどが挙げられる。さらに、アニオン系界
面活性剤としては、脂肪酸塩、高級アルコール硫酸塩、
アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジフェニルエーテルジ
スルホン酸塩、ジアルキルジスルホサクシネート、アル
キルホスフェート塩、ポリオキシエチレンサルフェート
塩などが挙げられる。
【0034】さらに、ノニオン系界面活性剤としては、
特に制限はないが、例えば、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、
ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシ
エチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオク
チルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテルなどのポリオキシエチレンアリールエーテ
ル類;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエ
チレンジステアレートなどのポリオキシエチレンジアル
キルエステル類;ソルビタン脂肪酸エステル類;脂肪酸
変性ポリオキシエチレン類;ポリオキシエチレン−ポリ
オキシプロピレンブロック共重合体などを挙げることが
できる。
【0035】さらに、両性界面活性剤としては、特に制
限はないが、先に挙げたアニオン系界面活性剤、カチオ
ン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤の2つ以上が組
み合わされた構造のものが挙げられる。
【0036】フッ素系界面活性剤としては、例えば1,
1,2,2−テトラフロロオクチル(1,1,2,2−
テトラフロロプロピル)エーテル、1,1,2,2−テ
トラフロロオクチルヘキシルエーテル、オクタエチレン
グリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)
エーテル、ヘキサエチレングリコール(1,1,2,
2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル、オクタ
プロピレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロ
ロブチル)エーテル、ヘキサプロピレングリコールジ
(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エ
ーテル、パーフロロドデシルスルホン酸ナトリウム、
1,1,2,2,8,8,9,9,10,10−デカフ
ロロドデカン、1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロ
デカン、N−[3−(パーフルオロオクタンスルホンア
ミド)プロピル]- N,N′−ジメチル−N−カルボキ
シメチレンアンモニウムベタイン、パーフルオロアルキ
ルスルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、
パーフルオロアルキル−N−エチルスルホニルグリシン
塩、リン酸ビス(N−パーフルオロオクチルスルホニル
−N−エチルアミノエチル)、モノパーフルオロアルキ
ルエチルリン酸エステルなどの末端、主鎖および側鎖の
少なくとも何れかの部位にフルオロアルキルまたはフル
オロアルキレン基を有する化合物からなるフッ素系界面
活性剤を挙げることができる。
【0037】フッ素系界面活性剤の市販品としては、メ
ガファックF142D、同F172、同F173、同F
183〔以上、大日本インキ化学工業(株)製〕、エフ
トップEF301、同303、同352〔新秋田化成
(株)製〕、フロラードFC−430、同FC−431
〔住友スリーエム(株)製〕、アサヒガードAG71
0、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−
102、同SC−103、同SC−104、同SC−1
05、同SC−106〔旭硝子(株)製〕、BM−10
00、BM−1100〔裕商(株)製〕、NBX−15
〔(株)ネオス〕などの名称で市販されているフッ素系
界面活性剤を挙げることができる。これらの中でも、上
記メガファックF172,BM−1000,BM−11
00,NBX−15が特に好ましい。
【0038】本発明で使用することのできるアクリル系
界面活性剤としては、(メタ)アクリル酸系共重合体な
どを挙げることができ、ポリフローNo. 57,95〔共
栄社油脂化学工業(株)製〕などの名称で市販されてい
るものを挙げることができる。
【0039】コロイド状シリカとは、例えば、高純度の
無水ケイ酸を上記親水性有機溶媒に分散した分散液であ
り、通常、平均粒径が5〜30nm、好ましくは10〜
20nm、固形分濃度が10〜40重量%程度のもので
ある。このような、コロイド状シリカとしては、例え
ば、日産化学工業(株)製、メタノールシリカゾルおよ
びイソプロパノールシリカゾル;触媒化成工業(株)
製、オスカルなどが挙げられる。コロイド状アルミナと
しては、日産化学工業(株)製のアルミナゾル520、
同100、同200;川研ファインケミカル(株)製の
アルミナクリアーゾル、アルミナゾル10、同132な
どが挙げられる。
【0040】膜の形成方法 本発明の組成物を用いて膜を形成するには、まず本発明
の組成物を基板に塗布し、塗膜を形成する。ここで、本
発明の組成物を塗布することができる基板としては、半
導体、ガラス、セラミックス、金属などが挙げられる。
また、塗布方法としては、スピンコート、ディッピン
グ、ローラーブレードなどが挙げられる。本発明の組成
物は、特にシリコンウエハ、SiO2 ウエハ、SiNウ
エハなどの上に塗布され、絶縁膜とすることに適してい
る。
【0041】この際の膜厚は、乾燥膜厚として、1回塗
りで厚さ0.05〜1.5μm程度、2回塗りでは厚さ
0.1〜3μm程度の塗膜を形成することができる。形
成する塗膜の厚さは、通常、0.2〜20μmである。
この際の加熱方法としては、ホットプレート、オーブ
ン、ファーネスなどを使用することができ、加熱雰囲気
としては、大気下、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気、真空
下、酸素濃度をコントロールした減圧下などで行なうこ
とができる。また、上記の(A)成分の硬化速度を制御
するため、必要に応じて、段階的に加熱したり、窒素、
空気、酸素、減圧などの雰囲気を選択することができ
る。このようにして得られる本発明のシリカ系膜は、膜
密度が、通常、0.35〜1.2g/cm3 、好ましく
は0.4〜1.1g/cm3 、さらに好ましくは0.5
〜1.0g/cm3 である。膜密度が0.35g/cm
3 未満では、塗膜の機械的強度が低下し、一方、1.2
g/cm3 を超えると低比誘電率が得られない。また、
本発明のシリカ系膜は、BJH法による細孔分布測定に
おいて、10nm以上の空孔が認められず、微細配線間
の層間絶縁膜材料として好ましい。さらに、本発明のシ
リカ系膜は、吸水性が低い点に特徴を有し、例えば、塗
膜を127℃、2.5atm、100%RHの環境に1
時間放置した場合、放置後の塗膜のIRスペクトル観察
からは塗膜への水の吸着は認められない。この吸水性
は、本発明における膜形成用組成物に用いられる化合物
(1)のテトラアルコキシシラン類の量により、調整す
ることができる。さらに、本発明のシリカ系膜の比誘電
率は、低比誘電率であり、通常、2.6〜1.2、好ま
しくは2.5〜1.2、さらに好ましくは2.4〜1.
2である。
【0042】本発明のシリカ膜は、絶縁性に優れ、塗布
膜の均一性、比誘電率特性、塗膜の耐クラック性、塗膜
の表面硬度に優れることから、LSI、システムLS
I、DRAM、SDRAM、RDRAM、D−RDRA
Mなどの半導体素子用層間絶縁膜、半導体素子の表面コ
ート膜などの保護膜、多層配線基板の層間絶縁膜、液晶
表示素子用の保護膜や絶縁防止膜などの用途に有用であ
る。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的
に説明する。ただし、以下の記載は、本発明の態様例を
概括的に示すものであり、特に理由なく、かかる記載に
より本発明は限定されるものではない。なお、実施例お
よび比較例中の部および%は、特記しない限り、それぞ
れ重量部および重量%であることを示している。また、
各種の評価は、次のようにして行なった。
【0044】比誘電率(k) 得られた膜に対して蒸着法によりアルミニウム電極パタ
ーンを形成させ比誘電率測定用サンプルを作成した。該
サンプルを周波数100kHzの周波数で、横河・ヒュ
ーレットパッカード(株)製、HP16451B電極お
よびHP4284AプレシジョンLCRメータを用いて
CV法により当該塗膜の比誘電率を測定した。ユニバーサル硬度(H ) 得られた膜を、ナノインデンターXP(ナノインスツル
メント社製)を用いて、連続剛性測定法により測定し
た。膜厚均一性 得られた膜の均一性は、ルドルフ社製他入射角エリプソ
メーターを用いて、ウエハー面内49点の膜厚分布を測
定し、その3σの値より判定した。
【0045】実施例1 (1)40%メチルアミン水溶液22.5g、超純水2
27.5gおよびエタノール570gの混合溶液中に、
メチルトリメトキシシラン13.6g(完全加水分解縮
合物換算6.7g)とテトラエトキシシラン20.9g
(完全加水分解縮合物6g)を加えて、60℃で3時間
反応させたのち、プロピレングリコールモノプロピルエ
ーテル200gを加え、その後、減圧下で全溶液量11
6gとなるまで濃縮し、その後、酢酸の10%プロピレ
ングリコールモノプロピルエーテル溶液10gを添加
し、固形分含有量10%の組成物溶液を得た。 (2)上記(1)で得られた組成物を、8インチシリコ
ンウエハ上にスピンコート法により塗布し、大気中80
℃で5分間、次いで窒素下200℃で5分間加熱したの
ち、さらに真空下で340℃、360℃、380℃の順
でそれぞれ30分間ずつ加熱し、さらに真空下425℃
で1時間加熱し、無色透明のシリカ系膜を形成した。得
られたシリカ系膜について前述の評価を行った。結果を
表1に示す。
【0046】実施例2 (1)実施例1(1)においてプロピレングリコールモ
ノプロピルエーテル200gの代わりにN-メチルアセト
アミドを用いた以外は、参考例1と同様の操作を行な
い、固形分含有量8.8%の組成物溶液を得た。 (2)上記(1)で得られたポリシロキサン溶液を用い
た以外は、実施例1(2)と同様にして、組成物溶液を
調製した。得られた組成物を、8インチシリコンウエハ
上にスピンコート法により塗布し、大気中80℃で5分
間、次いで窒素下200℃で5分間加熱したのち、さら
に真空下で340℃、360℃、380℃の順でそれぞ
れ30分間ずつ加熱し、さらに真空下425℃で1時間
加熱し、無色透明のシリカ系膜を形成した。結果を表1
に示す。 比較例1 (1)実施例1(1)においてプロピレングリコールモ
ノプロピルエーテル200gの代わりに非プロトン系溶
剤であるN-メチルピロリドンを用いた以外は、参考例1
と同様の操作を行ない、固形分含有量8.8%の組成物
溶液を得た。 (2)上記(1)で得られたポリシロキサン溶液を用い
た以外は、実施例1(2)と同様にして、組成物溶液を
調製した。得られた組成物を、8インチシリコンウエハ
上にスピンコート法により塗布し、大気中80℃で5分
間、次いで窒素下200℃で5分間加熱したのち、さら
に真空下で340℃、360℃、380℃の順でそれぞ
れ30分間ずつ加熱し、さらに真空下425℃で1時間
加熱し、無色透明のシリカ系膜を形成した。結果を表1
に示す。実施例、比較例ともに低比誘電率で高硬度のシ
リカ膜が得られたが、比較例のみ膜厚の均一性が不良で
あった。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、低誘電性および塗布性
に優れたシリカ系膜が形成可能な膜形成用組成物を提供
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 DL031 DL041 DL051 DL071 DL101 DL151 DL161 GA01 GA03 GA07 GA09 GA12 JA19 JA20 JA25 JB13 JC32 KA03 LA03 LA05 MA06 MA09 NA11 NA21 PA19 PB09 4K022 AA02 AA43 BA15 BA20 BA33 DA06 DB01 EA01 5F058 AA10 AB05 AB07 AC03 AD05 AF04 AG01 AH02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(1)で表される化
    合物、下記一般式(2)で表される化合物および下記一
    般式(3)で表される化合物の群から選ばれた少なくと
    も1種のシラン化合物を、アルカリ性化合物の存在下で
    加水分解し、縮合した加水分解縮合物ならびに Ra Si(OR14-a ・・・・・(1) (式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機
    基、R1 は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。) Si(OR24 ・・・・・(2) (式中、R2 は1価の有機基を示す。) R3 b (R4 O)3-b Si−(R7d −Si(OR53-c6 c・・・・ (3) 〔式中、R3 〜R6 は同一または異なり、それぞれ1価
    の有機基、bおよびcは同一または異なり、0〜2の数
    を示し、R7 は酸素原子、フェニレン基または−(CH
    2n −で表される基(ここで、nは1〜6の整数であ
    る)、dは0または1を示す。〕ならびに(B)プロト
    ン系有機溶媒を含有することを特徴とする膜形成用組成
    物。
  2. 【請求項2】 (B)プロトン系有機溶媒がアルコール
    系溶媒またはアミド系溶媒から選ばれる少なくとも1種
    であることを特徴とする請求項1記載の膜形成用組成
    物。
  3. 【請求項3】 アルカリ性化合物がアンモニアおよび有
    機アミンからなる群より選ばれることを特徴とする請求
    項1記載の膜形成用組成物。
  4. 【請求項4】 (B)プロトン系有機溶媒が多価アルコ
    ール系溶媒であることを特徴とする請求項1記載の膜形
    成用組成物。
  5. 【請求項5】 (A)下記一般式(1)で表される化合
    物、下記一般式(2)で表される化合物および下記一般
    式(3)で表される化合物の群から選ばれた少なくとも
    1種のシラン化合物を、水および低級アルコールを溶剤
    として用い、アルカリ性化合物の存在下で加水分解し、
    縮合した後、 Ra Si(OR14-a ・・・・・(1) (式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機
    基、R1 は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。) Si(OR24 ・・・・・(2) (式中、R2 は1価の有機基を示す。) R3 b (R4 O)3-b Si−(R7d −Si(OR53-c6 c・・・・ (3) 〔式中、R3 〜R6 は同一または異なり、それぞれ1価
    の有機基、bおよびcは同一または異なり、0〜2の数
    を示し、R7 は酸素原子、フェニレン基または−(CH
    2n −で表される基(ここで、nは1〜6の整数であ
    る)、dは0または1を示す。〕(B)プロトン系有機
    溶媒を添加することを特徴とする膜形成用組成物の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 シラン化合物の加水分解、縮合後、水お
    よび低級アルコールを除去する工程を含むことを特徴と
    する請求項5記載の膜形成用組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4項記載の膜形成用組成物
    を基板に塗布し、加熱することを特徴とする膜の形成方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の膜の形成方法によって
    得られるシリカ系膜。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011515584A (ja) * 2008-03-26 2011-05-19 メルク パテント ゲーエムベーハー SiO2レジスト層を製造するための組成物およびその使用方法

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