JP2001253888A - ホスホン酸エステル類の製造方法 - Google Patents
ホスホン酸エステル類の製造方法Info
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- JP2001253888A JP2001253888A JP2000069279A JP2000069279A JP2001253888A JP 2001253888 A JP2001253888 A JP 2001253888A JP 2000069279 A JP2000069279 A JP 2000069279A JP 2000069279 A JP2000069279 A JP 2000069279A JP 2001253888 A JP2001253888 A JP 2001253888A
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Abstract
目的とするホスホン酸エステル類が効率よく得られる、
工業的に有利なホスホン酸エステル類の製造方法を提供
することを目的とする。 【解決手段】 遷移金属触媒の存在下に2級ホスホン酸
エステル類とアルケン化合物とを反応させることを特徴
とする、ホスホン酸エステル類の製造方法。
Description
ル類の新規な製造法に関する。詳しくは、遷移金属触媒
の存在下に、2級ホスホン酸エステル類とアルケン化合
物とを反応させることにより、ホスホン酸エステル類を
製造する方法に関する。
天然に見出され、酵素などと作用することにより、それ
自身が生理活性を示すことが知られている。また、同化
合物を出発原料として用い、例えば、カルボニル化合物
への付加反応により、効率よくHorner−Emmons反応が達
成されることから、オレフィン類の合成手法として広く
用いられている。したがって、ホスホン酸エステルは、
炭素−炭素結合生成試剤として有用であり、特に医薬・
農薬などの生理活性物質の合成中間体として有用な一群
の化合物である。
生成を伴って合成する方法としては、一般的に、対応す
るハライド化合物をトリアルキルホスファイトで置換す
る方法が知られている。しかし、この方法では、反応に
伴って別種のハライド化合物が生成するため、多量の副
産物が発生する。また、反応により新たに生成するハラ
イド類が、さらにトリアルキルホスファイトとも反応す
るため、副生成物が大量に生じる。したがって、従来の
方法は、工業的に有利な方法とは到底言えない。
き状況に鑑みなされたもので、副反応や副生成物が殆ど
なく、簡便な操作で目的とするホスホン酸エステル類が
効率よく得られる、工業的に有利なホスホン酸エステル
の製造方法を提供することを目的とする。
点を回避するために、容易に入手可能な2級ホスホン酸
エステル類とアルケン類との反応について鋭意研究の結
果、種々の遷移金属触媒存在下で付加反応が進行し、高
収率でホスホン酸エステル類が得られることを見出し、
これらの事実に基づいて本発明を完成するに至った。
一般式(I) R1R2C=CR3R4 (I) (式中R1〜R4は、それぞれ独立して水素原子、アル
キル基、シクロアルキル基、アリール基またはアラルキ
ル基を示す。また、R1とR4とが一緒になってアルキ
レン基を形成していても良い。)で表されるアルケン化
合物に、一般式(II) HP(O)(OR5)(OR6) (II) (式中R5,R6はそれぞれ独立してアルキル基、シク
ロアルキル基、アラルキル基またはアリール基を示す。
また、R5とR6とが一緒になって置換基を有していて
も良いアルキレン基を形成していても良い。)で表され
る2級ホスホン酸エステルを反応させることを特徴とす
る、一般式(III) R1R2CH−CR3R4[P(O)(OR5)(OR6)](III) (式中、R1〜R6は、前記と同じ)で表されるホスホ
ン酸エステル類の製造方法の発明である。
されるアルケン化合物において、R 1〜R4で示される
アルキル基としては、炭素数1〜18、好ましくは1〜
10のアルキル基が挙げられ、これらは直鎖状でも分枝
状でも何れでもよく、その具体例としては、例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基などが例示される。また、シクロアルキル基と
しては炭素数5〜18、好ましくは5〜12のシクロア
ルキル基が挙げられ、その具体例としては、例えば、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル
基、シクロオクチル基、シクロデシル基、シクロドデシ
ル基などが例示される。アリール基としては炭素数6〜
14、好ましくは6〜12のアリール基が挙げられ、そ
の具体例としては、例えば、フェニル基、トリル基、キ
シリル基、ナフチル基、メチルナフチル基、ベンジルフ
ェニル基、ビフェニル基などが例示される。アラルキル
基としては炭素数は7〜13、好ましくは7〜11のア
ラルキル基が挙げられ、その具体例としては、例えば、
ベンジル基、メチルベンジル基、フェネチル基、メチル
フェネチル基、フェニルベンジル基、ナフチルメチル基
などが例示される。上記R1〜R4で示されるアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基およびアラルキル基
はさらに反応に不活性な官能基、例えば、メチル基、エ
チル基等のアルキル基、例えば、メトキシ基、エトキシ
基等のアルコキシ基、例えば、メトキシカルボニル基、
エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、シ
アノ基、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基
等のN,N−ジ置換アミノ基、フルオロ基などで置換さ
れていてもよい。一般式(I)において、R1とR4と
が一緒になってアルキレン基を形成している場合のアル
キレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、
トリメチレン基、テトラメチレン基などが挙げられる。
本発明で好ましく用いられるアルケン化合物を例示する
と、エチレン、プロピレン、オクテン、スチレン、ノル
ボルネン、シクロペンテン、シクロヘキセンなどが挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
I)で示される2級ホスホン酸エステルにおいて、
R5、R6で示されるアルキル基としては、炭素数1〜
8、好ましくは1〜6のアルキル基が挙げられ、これら
は直鎖状でも分子状でも何れでもよく、その具体例とし
ては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基などが例示される。ま
た、シクロアルキル基としては炭素数3〜12、好まし
くは5〜8のシクロアルキル基が挙げられ、その具体例
としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などが例示さ
れる。アラルキル基としては炭素数は7〜13、好まし
くは7〜11のアラルキル基が挙げられ、その具体例と
しては、例えば、ベンジル基、メチルベンジル基、フェ
ネチル基、メチルフェネチル基、フェニルベンジル基、
ナフチルメチル基などが例示される。アリール基として
は炭素数6〜14、好ましくは6〜12のアリール基が
挙げられ、その具体例としては、例えば、フェニル基、
トリル基、キシリル基、ナフチル基、メチルナフチル
基、ベンジルフェニル基、ビフェニル基などが例示され
る。
緒になって置換基を有していても良いアルキレン基を形
成している場合のアルキレン基としては、例えば、メチ
レン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン
基などが挙げられる。また、これらアルキレン基の置換
基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、
アラルキル基、アリール基などが挙げられる。ここで、
アルキル基としては、炭素数1〜8、好ましくは1〜6
のアルキル基が挙げられ、これらは直鎖状でも分子状で
も何れでもよく、その具体例としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基などが例示される。また、シクロアルキル基と
しては炭素数3〜12、好ましくは5〜8のシクロアル
キル基が挙げられ、その具体例としては、例えば、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、
シクロオクチル基などが例示される。アラルキル基とし
ては炭素数は7〜13、好ましくは7〜11のアラルキ
ル基が挙げられ、その具体例としては、例えば、ベンジ
ル基、メチルベンジル基、フェネチル基、メチルフェネ
チル基、フェニルベンジル基、ナフチルメチル基などが
例示される。アリール基としては炭素数6〜14、好ま
しくは6〜12のアリール基が挙げられ、その具体例と
しては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、
ナフチル基、メチルナフチル基、ベンジルフェニル基、
ビフェニル基などが例示される。
遷移金属触媒の使用は必須であり、触媒が存在しない場
合には、反応が進行しないか非常に遅くなる。触媒とし
ては種々の構造のものを用いることができるが、好適な
ものは、いわゆる低原子価のものであり、活性炭やシリ
カ等の担体に担持した遷移金属触媒や各種配位子を配位
した遷移金属錯体を用いることが出来る。特に好ましい
遷移金属としてはニッケル、パラジウムおよびロジウム
が挙げられる。ニッケルまたはパラジウム触媒について
は、3級ホスフィンや3級ホスファイトを配位子とする
ゼロ価錯体、またロジウム錯体については、一価の錯体
が更に好ましい。また、反応系中で容易に低原子価錯体
に変換される適当な前駆体錯体を用いることも好ましい
態様である。さらに、3級ホスフィンや3級ホスファイ
トを配位子として含まない錯体と3級ホスフィンやホス
ファイトとを併用し、反応系中で3級ホスフィンまたは
ホスファイトを配位子とする低原子価錯体を形成させる
方法も好ましい態様である。これら何れの方法において
も有利な性能を発揮する配位子としては、種々の3級ホ
スフィンや3級ホスファイトが挙げられるが、いわゆる
電子供与性が極度に強いものは反応速度の面で必ずしも
有利ではない。好適に用いることができる配位子を例示
すると、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホ
スフィン、フェニルジメチルホスフィン、1,4−ビス
(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,3−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)プロパン、1,2−ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)エタン、1,1’−ビス(ジフェニルホ
スフィノ)フェロセン、トリメチルホスファイト、トリ
フェニルホスファイトなどが挙げられる。これに組み合
わせて用いられる、3級ホスフィンや3級ホスファイト
を配位として含まない錯体としては、ビス(1,5−シ
クロオクタジエン)ニッケル錯体やビス(ジベンジリデ
ンアセトン)パラジウム錯体、酢酸パラジウム錯体、ク
ロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム錯体、ク
ロロ(ノルボルナジエン)ロジウム錯体などが挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。また、好適に
用いられるホスフィン錯体またはホスファイト錯体とし
ては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル
錯体、ジメチルビス(トリフェニルホスフィン)パラジ
ウム錯体、ジメチルビス(ジフェニルメチルホスフィ
ン)パラジウム錯体、テトラキス(トリフェニルホスフ
ィン)パラジウム錯体、クロロトリス(トリフェニルホ
スフィン)ロジウム錯体などが挙げられる。これらの遷
移金属触媒は、反応に応じて好適なものを1種または2
種以上適宜選択して用いられる。
媒量でよく、一般的にアルケン化合物に対して20モル
%以下で十分である。アルケン化合物と2級ホスホン酸
エステル類の使用割合は、一般的にモル比で1:1が好
ましいが、これより大きくても小さくても、反応の生起
を阻害するものではない。反応は特に溶媒を用いなくて
もよいが、必要に応じて溶媒中で実施することもでき
る。溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶
媒、もしくは、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒等が一般的
に用いられる。反応温度は、あまりに低温では反応が有
利な速度で進行せず、あまりに高温では触媒が分解する
ので、一般的には、室温ないし300℃の範囲から選ば
れ、好ましくは50ないし150℃の範囲で実施され
る。本反応の中間体は、酸素に敏感であり、反応の実施
は、窒素やアルゴン、メタン等の不活性ガス雰囲気で行
うのが好ましい。反応混合物からの生成物の単離、精製
は、クロマトグラフィー、蒸留または再結晶等この分野
において通常行われる自体公知の単離、精製法により容
易に達成される。
に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定さ
れるものではない。
−Me2CO) 1ミリモル、1−オクテン 1ミリモ
ル、触媒としてPdMe2(PPh2Me)2(5モル
%)を加え、窒素雰囲気下、110℃で3時間反応させ
た。反応液を濃縮し、液体クロマトグラフィーにより単
離、精製すると、2−オクチル−4,4,5,5−テト
ラメチル−1,3,2−ジオキサホスホラン2−オキシ
ドが63%の収率で得られた。この化合物は文献未収載
の新規物質であり、そのスペクトルデータは以下のとお
りである。1 H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.79-1.86 (dt, 2H, J
= 7.3 Hz, JHP = 17.1 Hz), 1.64-1.74 (m, 2H), 1.4
7 (s, 6H), 1.34-1.43 (m, 2H), 1.33 (s, 6H), 1.31-
1.18 (m, 8H), 0.86 (t, 3H, J = 7.0 Hz)。13 C NMR (125.4 MHz, CDCl3) δ 87.7, 31.8 , 30.7
(JCP = 16.5 Hz),29.1 (JCP = 3.1 Hz), 28.2 (J
CP = 130.9 Hz), 24.8 (JCP = 4.1 Hz), 24.1 (d,
JCP = 5.2 Hz), 22.9, 22.8, 22.6, 14.1。31 P NMR (201.9 MHz, CDCl3) δ 44.4。 IR (液膜) 2927, 2856, 1463, 1396, 1377, 1261, 114
0, 1010, 964, 931, 872, 802, 731 cm−1。 C14H29O3PとしてのHRMS, 計算値: 276.1854, 実測
値: 276.1860。
h3)4を用いて、反応を行った。2−オクチル−4,
4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサホス
ホラン2−オキシドが46%の収率で得られた。
h2P(CH2)3PPh2]を用いて、反応を行っ
た。2−オクチル−4,4,5,5−テトラメチル−
1,3,2−ジオキサホスホラン2−オキシドが22%
の収率で得られた。
h2P(CH2)4PPh2]を用いて、反応を行っ
た。2−オクチル−4,4,5,5−テトラメチル−
1,3,2−ジオキサホスホラン2−オキシドが45%
の収率で得られた。
h3)4を用いて、反応を行った。2−オクチル−4,
4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサホス
ホラン2−オキシドが26%の収率で得られた。
h3)3を用いて、反応を行った。2−オクチル−4,
4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサホス
ホラン2−オキシドが49%の収率で得られた。
(OCMe2−Me2CO) 1ミリモル、1−オクテ
ン 1ミリモル、触媒としてPdMe2[Ph2P(C
H2)4PPh2](5モル%)を加え、窒素雰囲気
下、100℃で15時間反応させた。反応液を濃縮し、
液体クロマトグラフィーにより単離、精製すると、2−
オクチル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2
−ジオキサホスホラン2−オキシドが93%の収率で得
られた。
h2P(CH2)3PPh2]を用いて、反応を行っ
た。2−オクチル−4,4,5,5−テトラメチル−
1,3,2−ジオキサホスホラン2−オキシドが33%
の収率で得られた。
Ph2Me)2を用いて、反応を行った。2−オクチル
−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキ
サホスホラン2−オキシドが54%の収率で得られた。
(OCMe2−Me2CO) 1ミリモル、1−オクテ
ン 1ミリモル、触媒としてPd2(dba)3/Ph
2P(CH2)4PPh2の混合物(5モルPd%,P
d/P モル比=1/2)を加え、窒素雰囲気下、10
0℃で15時間反応させた。反応液を濃縮し、液体クロ
マトグラフィーにより単離、精製すると、2−オクチル
−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキ
サホスホラン2−オキシドが82%の収率で得られた。
Me)2 1ミリモル、触媒としてPdMe2[Ph2
P(CH2)4PPh2](5モル%)を加え、エチレ
ン雰囲気下(5気圧)、100℃で15時間反応させ
た。反応液を濃縮し、液体クロマトグラフィーにより単
離、精製すると、エチルホスホン酸ジメチル[EtP
(O)(OMe)2)]が63%の収率で得られた。こ
の化合物は、既知化合物であり、標準サンプルとの比較
より、構造を決定した。
Me2−Me2CO)を用い、実施例11と同様に反応
させることにより、2−エチル−4,4,5,5−テト
ラメチル−1,3,2−ジオキサホスホラン2−オキシ
ドが定量的に得られた。この化合物は、既知化合物であ
り、そのスペクトルデータは以下のとおりである。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.68 (dq, 2H, JHP
= 17.6 Hz, JHH = 7.7 Hz), 1.32 (s, 6H), 1.18 (s,
6H), 1.09 (dt, 3H, JHP = 20.2 Hz, J = 7.7 Hz)。13 C NMR (75.5 MHz, CDCl3) δ 87.7 (JCP = 1.5
Hz), 24.6 (JCP = 3.7 Hz), 23.9 (JCP = 5.3 Hz),
21.0 (JCP = 134.2 Hz), 6.9 (JCP = 6.7Hz)。31 P NMR (121.5 MHz, CDCl3) δ 45.3。 IR (液膜) 2988, 2946, 1462, 1398, 1379, 1265, 123
2, 1168, 1141, 1011,963, 932, 870, 806, 729 c
m−1。 C8H17O3PとしてのHRMS、計算値: 192.0915, 実測
値: 192.0890。
例12と同様に反応させることにより、2−プロピル−
4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサ
ホスホラン2−オキシドが定量的に得られた。この化合
物のスペクトルデータは以下のとおりである。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.64-1.80 (m, 4H),
1.42 (s, 6H), 1.28 (s, 6H), 0.98 (t, 3H, J = 7.3 H
z)。13 C NMR (75.5 MHz, CDCl3) δ 87.7 (JCP = 1.5
Hz), 30.1 (JCP = 131.5 Hz), 24.7 (JCP = 3.8 H
z), 24.0 (JCP = 5.3 Hz), 16.6 (JCP = 5.3 Hz),
15.3 (JCP = 16.0 Hz)。31 P NMR (121.5 MHz, CDCl3) δ44.1。 IR (液膜)2972, 2880, 1464, 1398, 1379, 1263, 1214,
1170, 1141, 1011, 965, 934, 872, 803, 714 c
m−1。 C9H19O3PとしてのHRMS、計算値:206.1072, 実測値:
206.1053。
ンを用い、実施例12と同様に反応させることにより、
2−(3,3−ジメチルブチル)−4,4,5,5−テ
トラメチル−1,3,2−ジオキサホスホラン2−オキ
シドが92%の収率で得られた。この化合物のスペクト
ルデータ及び元素分析値は以下のとおりである。1 H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.72-1.80 (m, 2H), 1.
55-1.61 (m, 2H), 1.46 (s, 6H), 1.32 (s, 6H), 0.86
(s, 9H)。13 C NMR (125.4 MHz, CDCl3) δ 87.8, 36.2 (JCP
= 5.3 Hz), 30.4 (J CP = 17.6 Hz), 28.7, 24.8 (J
CP = 10.3 Hz), 24.1 (JCP = 5.1 Hz), 23.6 (J
CP = 133.3 Hz)31 P NMR (201.9 MHz, CDCl3) δ 45.4。 IR (KBr) 2934, 2868, 1469, 1396, 1377, 1367, 1261,
1169, 1140, 1014, 964, 933, 874, 835, 806 c
m−1。 C12H25O3PとしてのHRMS, 計算値: 248.1541, 実測
値: 248.1544. 元素分析、計算値C, 58.05; H, 10.15. 実測値: C, 58.
47; H, 10.14。
12と同様に反応させることにより、2−exo−ノル
ボルニル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2
−ジオキサホスホラン2−オキシドが83%の収率で得
られた。この化合物のスペクトルデータ及び元素分析値
は以下のとおりである。1 H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 2.64 (d, 1H, JHP =
8.8 Hz), 2.32 (bs, 1H), 1.87-1.98 (m, 1H), 1.75
(d, 1H, J = 9.8 Hz), 1.46-1.57 (m, 4H), 1.49(s, 3
H), 1.47 (s, 3H), 1.34 (s, 3H), 1.33 (s, 3H), 1.08
-1.22 (m, 3H)。13 C NMR (125.4 MHz, CDCl3) δ 87.6 (JCP = 9.3
Hz), 40.3 (JCP =133.3 Hz), 38.8 (JCP = 2.1 H
z), 37.0, 36.0 (JCP = 3.1 Hz), 32.4 (JC P = 6.3
Hz), 31.6 (JCP = 18.7 Hz), 28.6 , 24.9 (JCP =
3.0 Hz), 24.8(JCP = 4.1 Hz), 24.3 (JCP = 6.3
Hz), 24.2 (JCP = 5.1 Hz)。31 P NMR (201.9 MHz, CDCl3) δ 45.6。 IR (KBr) 2956, 2871, 1396, 1377, 1257, 1167, 1140,
1012, 960, 868, 800, 615 cm−1。 C13H23O3PとしてのHRMS, 計算値: 258.1385, 実測
値: 2581369。 元素分析、計算値: C, 60.45; H, 8.98。 実測値: C,
60.64; H, 9.02。
例12と同様に反応させることにより、2−シクロペン
チル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジ
オキサホスホラン2−オキシドが54%の収率で得られ
た。この化合物のスペクトルデータ及び元素分析値は以
下のとおりである。1 H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.57-1.88 (m, 9H), 1.
43 (s, 6H), 1.29 (s,6H)。13 C NMR (125.4 MHz, CDCl3) δ 87.6, 37.4 (JCP
= 136.4 Hz), 27.9 (JCP = 3.0 Hz), 26.2 (JCP =
12.4 Hz), 24.8 (JCP = 4.1 Hz), 24.2 (J CP = 6.
1 Hz)。31 P NMR (201.9 MHz, CDCl3) δ 48.0。 IR (KBr) 3001, 2985, 2964, 2873, 1392, 1377, 1259,
1169, 1147, 1130, 960, 926, 870, 800 cm−1。 C11H21O3PとしてのHRMS, 計算値: 232.1228, 実測
値: 232.1253。
例12と同様に反応させることにより、2−シクロヘキ
シル−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジ
オキサホスホラン2−オキシドが37%の収率で得られ
た。この化合物のスペクトルデータ及び元素分析値は以
下のとおりである。1 H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.95-2.03 (m, 2H), 1.
75-1.84 (m, 2H), 1.62-1.72 (m, 2H), 1.47 (s, 6H),
1.32 (s, 6H), 1.17-1.57 (m, 5H)。13 C NMR (125.4 MHz, CDCl3) δ 87.5 (JCP = 2.
0 Hz), 38.1 (JCP =133.3 Hz), 26.2 (JCP = 4.1 H
z), 26.0 (JCP = 16.4 Hz), 25.7, 25.0 (J CP = 4.
1 Hz), 24.4 (JCP = 5.1 Hz)。31 P NMR (201.9 MHz, CDCl3) δ45.2。 IR (KBr) 2987, 2941, 2883, 2844, 1452, 1396, 1377,
1255, 1170, 1145, 1120, 960, 922, 860,800 c
m−1。 C12H23O3PとしてのHRMS, 計算値: 246.1385, 実測
値: 246.1365。 元素分析、計算値: C, 58.52; H, 9.41。 実測値: C, 5
8.86; H, 9.57。
と同様に反応させることにより、2−(1−フェニルエ
チル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−
ジオキサホスホラン2−オキシドが45%の収率、また
2−(2−フェニルエチル)−4,4,5,5−テトラ
メチル−1,3,2−ジオキサホスホラン2−オキシド
が55%の収率でそれぞれ得られた。これらの化合物の
スペクトルデータ及び元素分析値は以下のとおりであ
る。 2−(1−フェニルエチル)−4,4,5,5−テトラ
メチル−1,3,2−ジオキサホスホラン2−オキシド
について1 H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.18-7.41 (m, 5H), 3.
18 (dq, 1H, JHH =7.3, JHP = 21.0 Hz), 1.68 (d
d, 3H, J = 7.3, JHP = 18.6 Hz), 1.46 (s, 3H), 1.
42 (s, 3H), 1.17 (s, 3H), 1.13 (s, 3H)。13 C NMR (125.4 MHz, CDCl3) δ 137.8 (JCP = 7.
2 Hz), 128.7 (JCP= 6.2 Hz), 128.6, 127.3 (JCP
= 3.1 Hz), 88.1 (JCP = 10.3 Hz), 40.2 (JCP = 1
28.3 Hz), 25.1, 25.0, 24.1, 23.9, 16.3 (JCP = 5.
2 Hz)。31 P NMR (201.9 MHz, CDCl3) δ 41.9。 IR (KBr) 2985, 2939, 1454, 1396, 1377, 1263, 1232,
1169, 1132, 1008, 964, 935, 876, 800, 771, 702 cm
−1。 C14H21O3PとしてのHRMS, 計算値: 268.1228, 実測
値: 268.1205。 元素分析、計算値: C, 62.67; H, 7.89。 実測値: C, 6
2.46; H, 7.98。 2−(2−フェニルエチル)−4,4,5,5−テトラ
メチル−1,3,2−ジオキサホスホラン2−オキシド
について1 H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.20-7.38 (m, 5H), 2.
98-3.05 (m, 2H), 2.12-2.19 (m, 2H), 1.50 (s, 6H),
1.34 (s, 6H)。13 C NMR (125.4 MHz, CDCl3) δ141.0 (JCP = 17.
6 Hz), 128.6, 128.1,126.4, 88.1 (J = 13.4 Hz), 30.
2 (JCP = 130.3 Hz), 29.0 (JCP = 4.1 Hz), 24.8
(JCP = 3.1 Hz), 24.1 (JCP = 5.1 Hz)。31 P NMR (201.9 MHz, CDCl3) δ 42.5。
に、PdMe2(PPh2Cy)2を用い、実施例18
と同様に反応させることにより、2−(1−フェニルエ
チル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−
ジオキサホスホラン2−オキシドが97%の収率で得ら
れた。
の合成に有用なホスホン酸エステル類を、簡便、安全、
かつ効率的に合成することができ、その単離、精製も容
易である。従って、本発明は工業的に多大の効果をもた
らす。
Claims (7)
- 【請求項1】 遷移金属触媒存在下に、一般式(I) R1R2C=CR3R4 (I) (式中R1〜R4は、それぞれ独立して水素原子、アル
キル基、シクロアルキル基、アリール基またはアラルキ
ル基を示す。また、R1とR4とが一緒になってアルキ
レン基を形成していても良い。)で表されるアルケン化
合物に、一般式(II) HP(O)(OR5)(OR6) (II) (式中R5,R6はそれぞれ独立してアルキル基、シク
ロアルキル基、アラルキル基またはアリール基を示す。
また、R5とR6とが一緒になって置換基を有していて
も良いアルキレン基を形成していても良い。)で表され
る2級ホスホン酸エステルを反応させることを特徴とす
る、一般式(III) R1R2CH−CR3R4[P(O)(OR5)(OR6)](III) (式中、R1〜R6は、前記と同じ)で表されるホスホ
ン酸エステル類の製造方法。 - 【請求項2】 遷移金属がニッケル、パラジウムまたは
ロジウムである請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 遷移金属触媒が低原子価の錯体触媒であ
る請求項1または2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 遷移金属触媒が、3級ホスフィンまたは
3級ホスファイトを配位子とするニッケルまたはパラジ
ウムのゼロ価錯体である請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項5】 遷移金属触媒が、3級ホスフィンまたは
3級ホスファイトを配位子とするロジウムの一価の錯体
である請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項6】 遷移金属触媒が、反応系中で容易に低原
子価錯体に変換し得る前駆体錯体である請求項1または
2に記載の製造方法。 - 【請求項7】 遷移金属触媒が、3級ホスフィンまたは
3級ホスファイトを配位子として含まないパラジウム錯
体と、3級ホスフィンまたは/および3級ホスファイト
とを併用し、反応系中で形成させた3級ホスフィンまた
は/および3級ホスファイトを配位子とする低原子価錯
体である請求項1または2に記載の製造方法。
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WO2002064604A1 (fr) * | 2001-02-14 | 2002-08-22 | Japan Science And Technology Corporation | Procede de preparation d'oxydes d'alcenylphosphine ou d'esters alcenylphosphiniques |
WO2014157598A1 (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-02 | 帝人株式会社 | 環状ホスホネート化合物およびその製造方法 |
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2000
- 2000-03-13 JP JP2000069279A patent/JP3390399B2/ja not_active Expired - Lifetime
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WO2002064604A1 (fr) * | 2001-02-14 | 2002-08-22 | Japan Science And Technology Corporation | Procede de preparation d'oxydes d'alcenylphosphine ou d'esters alcenylphosphiniques |
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WO2014157598A1 (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-02 | 帝人株式会社 | 環状ホスホネート化合物およびその製造方法 |
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