JP2001253064A - 印刷媒体の端部において使用ノズル数を変更する印刷 - Google Patents

印刷媒体の端部において使用ノズル数を変更する印刷

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JP2001253064A
JP2001253064A JP2000063605A JP2000063605A JP2001253064A JP 2001253064 A JP2001253064 A JP 2001253064A JP 2000063605 A JP2000063605 A JP 2000063605A JP 2000063605 A JP2000063605 A JP 2000063605A JP 2001253064 A JP2001253064 A JP 2001253064A
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Akihito Sato
彰人 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷データ用バッファメモリの利用可能な容
量を考慮して印刷方式を設定する。 【解決手段】 印刷媒体上の印刷実行領域の中間部分に
おいて第1の印刷方式に従って印刷を実行するととも
に、印刷実行領域の先端と後端のうちの少なくとも一方
の端部の近傍において、第1の印刷方式に比べて副走査
送り量が小さい第2の印刷方式に従って印刷を実行す
る。この第2の印刷方式においては、第1の印刷方式よ
りもより多数のノズルが使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、インク滴を吐出
することによって印刷を行う印刷技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの出力装置として、
印刷ヘッドからインクを吐出するインクジェットプリン
タが広く普及している。インクジェットプリンタでは、
画質向上のために、ドット記録方式に種々の工夫がなさ
れている。ここで、「ドット記録方式」とは、使用する
ノズル数や、副走査送り量等の各種のパラメータを含
み、印刷媒体上のラスタライン(主走査ライン)やその
上の画素位置を、どのような順序で記録対象とするかを
規定する印刷方法を意味する。一般に、同じ印刷ヘッド
を用いても、ドット記録方式のパラメータを工夫するこ
とによって、画質を向上させたり、印刷速度を向上させ
たりすることが可能である。なお、以下では、「ドット
記録方式」を「印刷方式」または単に「記録方式」とも
呼ぶ。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、印刷速度は高
いほど好ましい。印刷速度は、印刷に使用するノズル数
が多いほど高くなるので、使用ノズル数は多いほど好ま
しいと考えられる。しかし、使用ノズル数と印刷速度と
の関係は、プリンタ内で印刷データを一時的に記憶して
おくためのバッファメモリの容量に依存することがあ
る。すなわち、利用可能なバッファメモリの容量が十分
に大きい場合には、より多数のノズルを使用した方がよ
り高速に印刷を行うことができる。一方、利用可能なバ
ッファメモリの容量が小さい場合には、多数のノズルを
用いて印刷を行うと、バッファメモリの空きを待つため
の待機時間が発生し、このために却って印刷速度が低下
することがある。このような場合には、より少数のノズ
ルを使用して印刷を行った方が印刷速度が高くなる可能
性がある。しかし、従来は、このような観点から印刷方
式を設定することは考慮されていなかった。
【0004】ところで、印刷媒体の上端近傍と下端近傍
では、印刷が可能な領域を拡張するために、印刷媒体の
中間の領域で用いられる印刷方式とは異なる方式によっ
て印刷が行われる場合がある。また、印刷媒体の端部近
傍では、印刷データ用のバッファメモリの利用可能な容
量が印刷媒体の中間領域とは異なる場合がある。しか
し、従来は、端部近傍の印刷方式の設定において、利用
可能なバッファメモリの容量は何ら考慮されていなかっ
た。
【0005】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、印刷データ用バ
ッファメモリの利用可能な容量を考慮して印刷方式を設
定する技術を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明で
は、印刷媒体上の印刷実行領域の中間部分において第1
の印刷方式に従って印刷を実行するとともに、印刷実行
領域の先端と後端とのうちの少なくとも一方の端部の近
傍において、第1の印刷方式に比べて副走査送り量が小
さい第2の印刷方式に従って印刷を実行する。この第2
の印刷方式においては、第1の印刷方式よりもより多数
のノズルが使用される。
【0007】通常は、印刷実行領域の端部近傍において
は、印刷データ用のバッファメモリとして利用可能な容
量が、印刷実行領域の中間部分よりも増加する傾向にあ
る。従って、このような端部近傍においてより多数のノ
ズルを使用して印刷を実行することにすれば、印刷速度
を向上させることが可能である。
【0008】なお、印刷データバッファとして利用可能
なメモリ容量が中間部分の印刷時に比べて端部近傍の印
刷時において増大したときに、第2の印刷方式における
使用ノズル数を増加させることが好ましい。
【0009】こうすれば、印刷データバッファとして利
用可能なメモリ量の変化に応じて、適切な使用ノズル数
を設定することが可能である。
【0010】例えば、印刷データバッファとして利用可
能なメモリ容量の増大は、圧縮画像データを展開するた
めにメモリ内に確保される圧縮データ展開領域の減少に
伴って発生する。
【0011】このような場合には、印刷実行領域の端部
近傍において、圧縮画像データの展開が終了すると、圧
縮データ展開領域が大幅に削減されるので、これに応じ
て印刷データバッファの容量が増大し、使用ノズル数を
増加させることができる。
【0012】本発明による印刷制御装置または印刷装置
は、原画から画像信号を読取るためのスキャナと、スキ
ャナで読取られた画像信号から圧縮画像データを生成す
るスキャナ制御部と、を備えることが好ましい。
【0013】このような装置では、圧縮画像データの展
開時には印刷データバッファの容量が少なくなり、展開
が終了すると印刷データバッファの容量を増大させるこ
とができるので、本発明の効果が大きい。
【0014】なお、本発明の具体的な形態としては、印
刷制御方法および方法、印刷装置および印刷方法、これ
らの装置または方法の機能を実現するためのコンピュー
タプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した
コンピュータ読み取り可能な記録媒体、そのコンピュー
タプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号
等の種々の態様を取りうる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.装置の構成: B.通常の記録方式の基本的条件: C.上端処理と下端処理の考え方: D.第1実施例: E.第2実施例: F.変形例
【0016】A.装置の構成:図1は、本発明の一実施
例として印刷システムの構成を示すブロック図である。
この印刷システムは、印刷制御装置としてのコンピュー
タ90と、印刷部としてのカラープリンタ20と、を備
えている。なお、プリンタ20とコンピュータ90と
は、広義の「印刷装置」と呼ぶことができる。
【0017】コンピュータ90では、所定のオペレーテ
ィングシステムの下で、アプリケーションプログラム9
5が動作している。オペレーティングシステムには、ビ
デオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれ
ており、アプリケーションプログラム95からは、これ
らのドライバを介して、プリンタ20に転送するための
印刷データPDが出力されることになる。画像のレタッ
チなどを行うアプリケーションプログラム95は、処理
対象の画像に対して所望の処理を行い、また、ビデオド
ライバ91を介してCRT21に画像を表示している。
【0018】アプリケーションプログラム95が印刷命
令を発すると、コンピュータ90のプリンタドライバ9
6が、画像データをアプリケーションプログラム95か
ら受け取り、これをプリンタ20に供給する印刷データ
PDに変換する。図1に示した例では、プリンタドライ
バ96の内部には、解像度変換モジュール97と、色変
換モジュール98と、ハーフトーンモジュール99と、
ラスタライザ100と、色変換テーブルLUTと、が備
えられている。
【0019】解像度変換モジュール97は、アプリケー
ションプログラム95が扱っているカラー画像データの
解像度(即ち、単位長さ当りの画素数)を、プリンタド
ライバ96が扱うことができる解像度に変換する役割を
果たす。こうして解像度変換された画像データは、まだ
RGBの3色からなる画像情報である。色変換モジュー
ル98は、色変換テーブルLUTを参照しつつ、各画素
ごとに、RGB画像データを、プリンタ20が利用可能
な複数のインク色の多階調データに変換する。
【0020】色変換された多階調データは、例えば25
6階調の階調値を有している。ハーフトーンモジュール
99は、インクドットを分散して形成することにより、
プリンタ20でこの階調値を表現するためのハーフトー
ン処理を実行する。ハーフトーン処理された画像データ
は、ラスタライザ100によりプリンタ20に転送すべ
きデータ順に並べ替えられ、最終的な印刷データPDと
して出力される。なお、印刷データPDは、各主走査時
のドットの記録状態を示すラスタデータと、副走査送り
量を示すデータと、を含んでいる。
【0021】なお、プリンタドライバ96は、印刷デー
タPDを生成する機能を実現するためのプログラムに相
当する。プリンタドライバ96の機能を実現するための
プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に
記録された形態で供給される。このような記録媒体とし
ては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気デ
ィスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカー
ド、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピ
ュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)
および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能
な種々の媒体を利用できる。
【0022】図2は、プリンタ20の概略構成図であ
る。プリンタ20は、紙送りモータ22によって印刷用
紙Pを副走査方向に搬送する副走査送り機構と、キャリ
ッジモータ24によってキャリッジ30をプラテン26
の軸方向(主走査方向)に往復動させる主走査送り機構
と、キャリッジ30に搭載された印刷ヘッドユニット6
0(「印刷ヘッド集合体」とも呼ぶ)を駆動してインク
の吐出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、
これらの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印
刷ヘッドユニット60および操作パネル32との信号の
やり取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路
40は、コネクタ56を介してコンピュータ90に接続
されている。
【0023】印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、
紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ロー
ラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図
示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査
送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリ
ッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッ
ジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設する
プーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位
置センサ39とを備えている。
【0024】図3は、制御回路40を中心としたプリン
タ20の構成を示すブロック図である。制御回路40
は、CPU41と、プログラマブルROM(PROM)
43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを記憶
したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備えた算
術論理演算回路として構成されている。この制御回路4
0は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースを専
用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用回路
50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動してイン
クを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ2
2およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回
路54と、スキャナ80を制御するスキャナ制御回路5
5とを備えている。I/F専用回路50は、パラレルイ
ンタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56を介し
てコンピュータ90から供給される印刷データPDを受
け取ることができる。プリンタ20は、この印刷データ
PDに従って印刷を実行する。なお、RAM44は、ラ
スタデータを一時的に格納するためのバッファメモリと
して機能する。
【0025】印刷ヘッドユニット60は、印刷ヘッド2
8を有しており、また、インクカートリッジを搭載可能
である。なお、印刷ヘッドユニット60は、1つの部品
としてプリンタ20に着脱される。すなわち、印刷ヘッ
ド28を交換しようとする際には、印刷ヘッドユニット
60を交換することになる。
【0026】図4は、印刷ヘッド28の下面におけるノ
ズル配列を示す説明図である。印刷ヘッド28の下面に
は、ブラックインクを吐出するためのブラックインクノ
ズル群KD と、濃シアンインクを吐出するための濃シア
ンインクノズル群CD と、淡シアンインクを吐出するた
めの淡シアンインクノズル群CL と、濃マゼンタインク
を吐出するための濃マゼンタインクノズル群MD と、淡
マゼンタインクを吐出するための淡マゼンタインクノズ
ル群ML と、イエローインクを吐出するためのイエロー
インクノズル群YD とが形成されている。
【0027】なお、各ノズル群を示す符号における最初
のアルファベットの大文字はインク色を意味しており、
また、添え字の「D 」は濃度が比較的高いインクである
ことを、添え字の「L 」は濃度が比較的低いインクであ
ることを、それぞれ意味している。
【0028】各ノズル群の複数のノズルは、副走査方向
SSに沿って一定のノズルピッチk・Dでそれぞれ整列
している。ここで、kは整数であり、Dは副走査方向に
おける印刷解像度に相当するピッチ(「ドットピッチ」
と呼ぶ)である。本明細書では、「ノズルピッチはkド
ットである」とも言う。このときの単位[ドット]は、
印刷解像度のドットピッチを意味している。副走査送り
量に関しても同様に、[ドット]の単位を用いる。
【0029】各ノズルには、各ノズルを駆動してインク
滴を吐出させるための駆動素子としてのピエゾ素子(図
示せず)が設けられている。印刷時には、キャリッジ3
0(図2)とともに印刷ヘッド28が主走査方向MSに
移動しつつ、各ノズルからインク滴が吐出される。
【0030】なお、各ノズル群の複数のノズルは、副走
査方向に沿って一直線上に配列されている必要はなく、
例えば千鳥状に配列されていてもよい。ノズルが千鳥状
に配列されている場合にも、副走査方向に測ったノズル
ピッチk・Dは、図4の場合と同様に定義することがで
きる。
【0031】以上説明したハードウェア構成を有するプ
リンタ20は、紙送りモータ22により用紙Pを搬送し
つつ、キャリッジ30をキャリッジモータ24により往
復動させ、同時に印刷ヘッド28のピエゾ素子を駆動し
て、各色インク滴の吐出を行い、インクドットを形成し
て用紙P上に多色多階調の画像を形成する。
【0032】また、図2に示すように、このプリンタ2
0のキャリッジ30には、スキャナ80が設けられてお
り、このスキャナ80を用いて原画(写真やイラストな
ど)からカラー画像を読取ることが可能である。画像を
読取る場合には、印刷用紙Pの代わりに原画を副走査送
り機構によって搬送し、スキャナ80を主走査方向に移
動させつつ原画を走査する。本実施例では、スキャナ8
0で読取られた画像信号は、スキャナ制御回路55によ
ってJPEG方式で圧縮された圧縮画像データ(以下、
「JPEGデータ」と呼ぶ)に変換される。すなわち、
このプリンタ20は、スキャナ80で得られたJPEG
データを用いて印刷用紙P上にカラー画像を印刷するこ
とができる。
【0033】図5は、プリンタのCPU41の機能の一
部とRAM44内の領域区分の例とを示す説明図であ
る。CPU41は、メモリ管理部101としての機能
と、JPEGデータ展開部102としての機能と、印刷
データ作成部103としての機能とを有する。これらの
各部の機能は、RAM44またはPROM43(図3)
内に格納されたコンピュータプログラムによって実現さ
れる。
【0034】図5の例において、RAM44内には、プ
ログラム領域201と、JPEGデータ展開領域202
と、印刷データ作成領域203とが確保されている。J
PEGデータ展開領域202には、カラースキャナ80
から(より正確にはスキャナ制御回路55から)供給さ
れたJPEGデータが格納される。また、JPEGデー
タから展開されたRGBデータも、JPEGデータ展開
領域202内に格納される。
【0035】印刷データ作成領域203は、JPEGデ
ータから展開されたRGBデータを用いて、印刷データ
を作成する際の種々のデータを格納するための領域であ
る。印刷データ作成領域203は、最終的に得られたラ
スタデータを格納するためのラスタデータバッファ20
3aも含んでいる。ラスタデータは、各主走査時におい
て使用される複数のノズルのそれぞれについて、主走査
ライン上の複数の画素位置におけるインクの吐出状態を
表すデータである。例えば、1回の主走査においてN個
のノズルが使用される場合には、その主走査のためのラ
スタデータは、これらのN個のノズルについて各主走査
ライン上の複数の画素位置におけるインクの吐出状態を
表している。ラスタデータバッファ203aに格納され
ているラスタデータはヘッド駆動回路52に転送され、
ヘッド駆動回路52はこれに応じて印刷ヘッド28(図
4)を駆動する。
【0036】このように、このプリンタ20は、スキャ
ナ80で撮像したカラー画像をそのまま印刷することが
可能である。また、スキャナ80で取得したJPEGデ
ータまたはRGBデータをコンピュータ90に転送し、
コンピュータ90によって所望の画像処理を行った後
に、その画像を印刷することも可能である。
【0037】プリンタ20がスキャナ80で撮像したカ
ラー画像をそのまま印刷する場合には、図4に示したC
PU41とRAM44とで実現される機能の一部(すな
わち、制御回路40の機能の一部)が、クレームされた
発明における「印刷データを作成するための印刷制御装
置」の機能に相当し、これ以外のプリンタ20の構成が
「印刷部」に相当する。なお、スキャナ80およびスキ
ャナ制御回路55(図55)は、「印刷制御装置」の一
部と考えることもでき、あるいは、「印刷部」の一部と
考えることも可能である。
【0038】B.通常の記録方式の基本的条件:本発明
の実施例に用いられている記録方式の詳細を説明する前
に、以下ではまず、通常のインターレース記録方式の基
本的な条件について説明する。なお、「インターレース
記録方式」とは、印刷ヘッドの副走査方向に沿って測っ
たノズルピッチk[ドット]が2以上であるときに採用
される記録方式を言う。インターレース記録方式では、
1回の主走査では隣接するノズルの間に記録できないラ
スタラインが残り、このラスタライン上の画素は他の主
走査時に記録される。なお、本明細書においては、「印
刷方式」と「記録方式」とは同義語である。
【0039】図6は、通常のインターレース記録方式の
基本的条件を示すための説明図である。図6(A)は、
4個のノズルを用いた場合の副走査送りの一例を示して
おり、図6(B)はそのドット記録方式のパラメータを
示している。図6(A)において、数字を含む実線の丸
は、各パスにおける4個のノズルの副走査方向の位置を
示している。ここで、「パス」とは1回分の主走査を意
味している。丸の中の数字0〜3は、ノズル番号を意味
している。4個のノズルの位置は、1回の主走査が終了
する度に副走査方向に送られる。但し、実際には、副走
査方向の送りは紙送りモータ22(図2)によって用紙
を移動させることによって実現されている。
【0040】図6(A)の左端に示すように、この例で
は副走査送り量Lは4ドットの一定値である。従って、
副走査送りが行われる度に、4個のノズルの位置が4ド
ットずつ副走査方向にずれてゆく。各ノズルは、1回の
主走査中にそれぞれのラスタライン上のすべてのドット
位置(「画素位置」とも呼ぶ)を記録対象としている。
なお、本明細書では、各ラスタライン(「主走査ライ
ン」とも呼ぶ)上で行われる主走査の延べ回数を、「ス
キャン繰り返し数s」と呼ぶ。
【0041】図6(A)の右端には、各ラスタライン上
のドットを記録するノズルの番号が示されている。な
お、ノズルの副走査方向位置を示す丸印から右方向(主
走査方向)に伸びる破線で描かれたラスタラインでは、
その上下のラスタラインの少なくとも一方が記録できな
いので、実際にはドットの記録が禁止される。一方、主
走査方向に伸びる実線で描かれたラスタラインは、その
前後のラスタラインがともにドットで記録され得る範囲
である。このように実際に記録を行える範囲を、以下で
は有効記録範囲(または「有効印刷範囲」、「印刷実行
領域」、「記録実行領域」)と呼ぶ。
【0042】図6(B)には、このドット記録方式に関
する種々のパラメータが示されている。ドット記録方式
のパラメータには、ノズルピッチk[ドット]と、使用
ノズル個数N[個]と、スキャン繰り返し数sと、実効
ノズル個数Neff[個]と、副走査送り量L[ドット]
とが含まれている。
【0043】図6の例では、ノズルピッチkは3ドット
である。使用ノズル個数Nは4個である。なお、使用ノ
ズル個数Nは、実装されている複数個のノズルの中で実
際に使用されるノズルの個数である。スキャン繰り返し
数sは、各ラスタライン上においてs回の主走査が実行
されることを意味している。例えば、スキャン繰り返し
数sが2のときには、各ラスタライン上において2回の
主走査が実行される。このとき、通常は、一回の主走査
において1ドットおきに間欠的にドットが形成される。
図6の場合には、スキャン繰り返し数sは1である。実
効ノズル個数Neff は、使用ノズル個数Nをスキャン繰
り返し数sで割った値である。この実効ノズル個数Nef
f は、一回の主走査でドット記録が完了するラスタライ
ンの正味の本数を示しているものと考えることができ
る。
【0044】図6(B)の表には、各パスにおける副走
査送り量Lと、その累計値ΣLと、ノズルのオフセット
Fとが示されている。ここで、オフセットFとは、最初
のパス1におけるノズルの周期的な位置(図6では4ド
ットおきの位置)をオフセットが0である基準位置と仮
定した時に、その後の各パスにおけるノズルの位置が基
準位置から副走査方向に何ドット離れているかを示す値
である。例えば、図6(A)に示すように、パス1の後
には、ノズルの位置は副走査送り量L(4ドット)だけ
副走査方向に移動する。一方、ノズルピッチkは3ドッ
トである。従って、パス2におけるノズルのオフセット
Fは1である(図6(A)参照)。同様にして、パス3
におけるノズルの位置は、初期位置からΣL=8ドット
移動しており、そのオフセットFは2である。パス4に
おけるノズルの位置は、初期位置からΣL=12ドット
移動しており、そのオフセットFは0である。3回の副
走査送り後のパス4ではノズルのオフセットFは0に戻
るので、3回の副走査を1サイクルとして、このサイク
ルを繰り返すことによって、有効記録範囲のラスタライ
ン上のすべてのドットを記録することができる。
【0045】図6の例からも解るように、ノズルの位置
が初期位置からノズルピッチkの整数倍だけ離れた位置
にある時には、オフセットFはゼロである。また、オフ
セットFは、副走査送り量Lの累計値ΣLをノズルピッ
チkで割った余り(ΣL)%kで与えられる。ここで、
「%」は、除算の余りをとることを示す演算子である。
なお、ノズルの初期位置を周期的な位置と考えれば、オ
フセットFは、ノズルの初期位置からの位相のずれ量を
示しているものと考えることもできる。
【0046】スキャン繰り返し数sが1の場合には、有
効記録範囲において記録対象となるラスタラインに抜け
や重複が無いようにするためには、以下のような条件を
満たすことが必要である。
【0047】条件c1:1サイクルの副走査送り回数
は、ノズルピッチkに等しい。
【0048】条件c2:1サイクル中の各回の副走査送
り後のノズルのオフセットFは、0〜(k−1)の範囲
のそれぞれ異なる値となる。
【0049】条件c3:副走査の平均送り量(ΣL/
k)は、使用ノズル数Nに等しい。換言すれば、1サイ
クル当たりの副走査送り量Lの累計値ΣLは、使用ノズ
ル数Nとノズルピッチkとを乗算した値(N×k)に等
しい。
【0050】上記の各条件は、次のように考えることに
よって理解できる。隣接するノズルの間には(k−1)
本のラスタラインが存在するので、1サイクルでこれら
(k−1)本のラスタライン上で記録を行ってノズルの
基準位置(オフセットFがゼロの位置)に戻るために
は、1サイクルの副走査送りの回数はk回となる。1サ
イクルの副走査送りがk回未満であれば、記録されるラ
スタラインに抜けが生じ、一方、1サイクルの副走査送
りがk回より多ければ、記録されるラスタラインに重複
が生じる。従って、上記の第1の条件c1が成立する。
【0051】1サイクルの副走査送りがk回の時には、
各回の副走査送りの後のオフセットFの値が0〜(k−
1)の範囲の互いに異なる値の時にのみ、記録されるラ
スタラインに抜けや重複が無くなる。従って、上記の第
2の条件c2が成立する。
【0052】上記の第1と第2の条件を満足すれば、1
サイクルの間に、N個の各ノズルがそれぞれk本のラス
タラインの記録を行うことになる。従って、1サイクル
ではN×k本のラスタラインの記録が行われる。一方、
上記の第3の条件c3を満足すれば、図6(A)に示す
ように、1サイクル後(k回の副走査送り後)のノズル
の位置が、初期のノズル位置からN×kラスタライン離
れた位置に来る。従って、上記第1ないし第3の条件c
1〜c3を満足することによって、これらのN×k本の
ラスタラインの範囲において、記録されるラスタライン
に抜けや重複を無くすることができる。
【0053】図7は、スキャン繰り返し数sが2以上の
場合のドット記録方式の基本的条件を示すための説明図
である。スキャン繰り返し数sが2以上の場合には、同
一のラスタライン上でs回の主走査が実行される。以下
では、スキャン繰り返し数sが2以上のドット記録方式
を「オーバーラップ方式」と呼ぶ。
【0054】図7に示すドット記録方式は、図6(B)
に示すドット記録方式のパラメータの中で、スキャン繰
り返し数sと副走査送り量Lとを変更したものである。
図7(A)からも解るように、図7のドット記録方式に
おける副走査送り量Lは2ドットの一定値である。但
し、図7(A)においては、偶数回目のパスのノズルの
位置を、菱形で示している。通常は、図7(A)の右端
に示すように、偶数回目のパスで記録されるドット位置
は、奇数回目のパスで記録されるドット位置と、主走査
方向に1ドット分だけずれている。従って、同一のラス
タライン上の複数のドットは、異なる2つのノズルによ
ってそれぞれ間欠的に記録されることになる。例えば、
有効記録範囲内の最上端のラスタラインは、パス2にお
いて2番のノズルで1ドットおきに間欠的に記録された
後に、パス5において0番のノズルで1ドットおきに間
欠的に記録される。このオーバーラップ方式では、各ノ
ズルは、1回の主走査中に1ドット記録した後に(s−
1)ドット記録を禁止するように、間欠的なタイミング
でノズルが駆動される。
【0055】このように、各主走査時にラスタライン上
の間欠的な画素位置を記録対象とするオーバーラップ方
式を、「間欠オーバーラップ方式」と呼ぶ。なお、間欠
的な画素位置を記録対象とする代わりに、各主走査時に
ラスタライン上のすべての画素位置を記録対象としても
よい。すなわち、1本のラスタライン上でs回の主走査
を実行するときに、同じ画素位置でドットの重ね打ちを
許容してもよい。このようなオーバーラップ方式を、
「重ね打ちオーバーラップ方式」または「完全オーバー
ラップ方式」と呼ぶ。
【0056】なお、間欠オーバーラップ方式では、同一
ラスタラインを記録する複数のノズルの主走査方向の位
置が互いにずれていればよいので、各主走査時における
実際の主走査方向のずらし量は、図7(A)に示すもの
以外にも種々のものが考えられる。例えば、パス2では
主走査方向のずらしを行わずに丸で示す位置のドットを
記録し、パス5において主走査方向のずらしを行なって
菱形で示す位置のドットを記録するようにすることも可
能である。
【0057】図7(B)の表の最下段には、1サイクル
中の各パスのオフセットFの値が示されている。1サイ
クルは6回のパスを含んでおり、パス2からパス7まで
の各パスにおけるオフセットFは、0〜2の範囲の値を
2回ずつ含んでいる。また、パス2からパス4までの3
回のパスにおけるオフセットFの変化は、パス5からパ
ス7までの3回のパスにおけるオフセットFの変化と等
しい。図7(A)の左端に示すように、1サイクルの6
回のパスは、3回ずつの2組の小サイクルに区分するこ
とができる。このとき、1サイクルは、小サイクルをs
回繰り返すことによって完了する。
【0058】一般に、スキャン繰り返し数sが2以上の
整数の場合には、上述した第1ないし第3の条件c1〜
c3は、以下の条件c1’〜c3’のように書き換えら
れる。
【0059】条件c1’:1サイクルの副走査送り回数
は、ノズルピッチkとスキャン繰り返し数sとを乗じた
値(k×s)に等しい。
【0060】条件c2’:1サイクル中の各回の副走査
送り後のノズルのオフセットFは、0〜(k−1)の範
囲の値であって、それぞれの値がs回ずつ繰り返され
る。
【0061】条件c3’:副走査の平均送り量{ΣL/
(k×s)}は、実効ノズル数Neff (=N/s)に等
しい。換言すれば、1サイクル当たりの副走査送り量L
の累計値ΣLは、実効ノズル数Neff と副走査送り回数
(k×s)とを乗算した値{Neff ×(k×s)}に等
しい。
【0062】上記の条件c1’〜c3’は、スキャン繰
り返し数sが1の場合にも成立する。従って、条件c
1’〜c3’は、スキャン繰り返し数sの値に係わら
ず、インターレース記録方式に関して一般的に成立する
条件であると考えられる。すなわち、上記の3つの条件
c1’〜c3’を満足すれば、有効記録範囲において、
記録されるドットに抜けや不要な重複が無いようにする
ことができる。但し、間欠オーバーラップ方式を採用す
る場合には、同じラスタラインを記録するノズルの記録
位置を互いに主走査方向にずらすという条件も必要であ
る。また、重ね打ちオーバーラップ方式を採用する場合
には、上記の条件c1’〜c3’が満足されていればよ
く、各パスにおいてすべての画素位置が記録対象とされ
る。
【0063】C.上端処理と下端処理の考え方:図8
は、実施例における記録方式の適用の考え方を示す説明
図である。印刷用紙P上には印刷が実際に実行される印
刷実行領域PAが設定される。印刷実行領域PAの中間
領域には中間領域処理用の記録方式が適用される。この
中間領域処理用の記録方式は、上述した条件c1’〜c
3’を満足するものであり、記録されるドットに抜けや
不要な重複が無いような記録方式である。印刷実行領域
PAの上端近傍と下端近傍では、上端処理用および下端
処理用の記録方式がそれぞれ適用される。なお、本明細
書では、印刷用紙の上端近傍における特別な印刷処理を
「上端処理」と呼び、また、印刷用紙の下端近傍におけ
る特別な印刷処理を「下端処理」と呼ぶ。
【0064】図9は、印刷用紙の上端処理の記録方式の
考え方を示す説明図である。なお、ここでは説明の便宜
上、スキャン繰り返し数sが1である場合の例を主とし
て説明する。
【0065】前述した図6に示されているように、印刷
用紙の上端近傍には、有効にドット記録を実行できない
範囲(記録不可範囲)が存在する。そこで、上端処理で
は、副走査送り量を中間領域処理における送り量よりも
小さな値に設定することによって、記録不可範囲を減少
させ、有効記録範囲を増加させている。具体的には、図
9(A)に示す上端処理では副走査送り量Lを2ドット
に設定しており、この値は、図6に示した通常の記録方
式における副走査送り量L(=4ドット)よりも小さ
い。この結果、有効記録範囲が図6(A)の場合に比べ
て4ラスタライン分増加していることが解る。
【0066】なお、図9(A)の4パス目では、0番ノ
ズルと1番ノズルがドット記録を実行していない。この
理由は、4パス目において0番ノズルと1番ノズルによ
る記録対象となるラスタラインが、既にパス1において
2番ノズルと3番ノズルによる記録対象となっているか
らである。
【0067】図9(B)には上端処理における走査パラ
メータが示されている。これらの走査パラメータは、上
述した通常の記録方式における条件c1’〜c3’を満
足していない。この理由は、図9(A)に示されている
ように、上端処理では、使用ノズルの記録対象となるラ
スタラインが重複してしまうことが許容されているから
である。
【0068】一般には、上端処理で採用される記録方式
では、印刷用紙の中間領域(上端近傍と下端近傍を除く
領域)で採用される記録方式よりも副走査送り量が小さ
な値に設定されており、これによって有効記録範囲を拡
張している。また、下端処理においても同様に、印刷用
紙の中間領域で採用される記録方式よりも副走査送り量
が小さな値を用いた記録方式が適用され、これによっ
て、有効記録範囲を拡張している。なお、下端処理の考
え方も上端処理とほぼ同様なので、ここではその説明は
省略する。
【0069】なお、中間領域において変則送り(複数の
異なる送り量を使用する送り方)が採用される場合もあ
る。また、上端処理や下端処理においても、変則送りを
採用することが可能である。これらの場合には、上端処
理における副走査送り量の平均値が、中間領域処理にお
ける副走査送り量の平均値よりも小さな値に設定され
る。下端処理についても同様である。「副走査送り量が
小さい」という文言は、このような場合も含む広い意味
を有している。
【0070】D.第1実施例:図10は、第1実施例の
中間領域処理における記録方式を示す説明図である。こ
の記録方式は、ノズルピッチkが4ドット、使用ノズル
個数Nが5、スキャン繰り返し数sが1の非オーバーラ
ップ方式である。なお、本明細書中の各種の記録方式
は、単方向印刷と双方向印刷のいずれにも適用可能であ
る。
【0071】なお、第1実施例においては、各インク色
に関して11個のノズルが印刷ヘッド上に実装されてい
るものと仮定している。図10において、太い枠内に番
号が付されているものは、各パスにおけるノズルの位置
を示している。また、矩形に横線のハッチングが付され
ているものは、中間領域処理において全く使用されない
ノズルであることを意味している。具体的には、中間領
域処理では、1番目から5番目までの5個のノズルが常
時使用され、これら以外のノズルは常時使用されない。
【0072】図10の上部の表には、9回分のパスに関
するパラメータが示されている。副走査送り量Lとして
は、5ドットの一定値が使用されている。なお、副走査
送り量として複数の異なる値の組合せを使用することも
可能である。本明細書では、複数の異なる送り量を組合
せて用いる副走査送り方式を「変則送り」と呼ぶ。ま
た、送り量として一定値を用いる副走査送り方式を「定
則送り」と呼ぶ。
【0073】図10の下部には、中間領域処理の各パス
において各ラスタライン上の記録を担当するノズル番号
が示されている。図10における「ラスタ番号」は、記
録不可範囲(図6,図7)も含めて、印刷ヘッド28の
ノズルが位置決めされ得る範囲の上端からの番号であ
る。但し、このラスタ番号は、上端処理を行わないと仮
定したときのものである。なお、印刷実行領域(有効記
録範囲)の上端は、13番目のラスタラインである。
【0074】図10の表の下段に示されているように、
4回のパスにおけるオフセットFの値は{0,1,2,
3}の順に変化する。また、副走査送り量Lの値は、使
用ノズル個数Nに等しい。従って、この中間領域処理の
記録方式は、前述した条件c1’〜c3’を満足してい
ることが解る。
【0075】図11は、第1実施例の上端処理における
記録方式を示す説明図である。図11の表に示されてい
るように、パス1からパス4までが上端処理に相当し、
パス5以降が中間領域処理に相当する。なお、図11に
おいて、矩形に「×」印が付されているノズルは、上端
処理の各パスにおいて臨時に使用されないノズル(臨時
不使用ノズル)である。なお、中間領域処理では臨時不
使用ノズルは存在せず、常に一定数のノズルが使用され
る。
【0076】上端処理においては、各パス毎に、使用さ
れるノズルが変化する。具体的には、パス1では3番目
から6番目までの4個のノズルが使用され、また、パス
2では2番目から4番目までの3個のノズルが、パス3
では1番目と2番目の2つのノズルが、パス4では1番
目から5番目までの5個のノズルがそれぞれ使用され
る。一方、中間領域処理においては、図10と同様に、
1番目から5番目までの5個のノズルが常に使用され、
6番目から11番目の6個のノズルは常時されない。
【0077】図11の上部の表に示されているように、
上端処理では、副走査送り量Lとして3ドットの一定値
が使用されている。これらは、中間領域処理における送
り量(5ドット)よりも小さい値である。図11におい
て、印刷実行領域の上端は7番目のラスタラインであ
り、図10の場合に比べて印刷実行領域が6ライン分上
方に拡張されていることが理解できる。
【0078】なお、本明細書において、印刷実行領域の
「中間領域」とは、中間領域処理の記録対象となる上端
のラインと下端のラインとの間の領域を意味している。
また、「上端処理領域」とは、上端処理のみによって記
録される領域を意味している。具体的には、図11の例
では、上端領域は7番目から14番目までのラスタライ
ンで構成される領域であり、中間領域処理は15番目以
降のラスタラインを含む領域である。
【0079】但し、上記の定義の変わりに、「上端処理
領域」を、印刷実行領域の上端から、上端処理の記録対
象となる下端のラインまでを含む領域と定義し、これと
同時に、「中間領域」を中間領域処理のみによって記録
される領域と定義することも可能である。この定義に従
えば、上端処理領域は7番目から26番目までのラスタ
ラインで構成される領域となり、中間領域は27番目以
降のラスタラインを含む領域となる。
【0080】なお、上述のような「上端処理領域」と
「中間領域」との区分の考え方は、「下端処理領域」と
「中間領域」との区分にも同様に適用される。
【0081】図12は、第1実施例の下端処理における
記録方式を示す説明図である。図12の表に示されてい
るように、パス−5からパス0までは中間領域処理に相
当し、パス1からパス4までが中間領域処理に相当す
る。なお、図12において、矩形に「×」印が付されて
いるノズルは、下端処理の各パスにおいて臨時に使用さ
れないノズル(臨時不使用ノズル)である。
【0082】下端処理においては、各パス毎に、使用さ
れるノズルが変化するが、各パスにおける使用ノズル数
は中間領域処理よりも多い。具体的には、パス1では2
番目から10番目までの9個のノズルが使用され、ま
た、パス2では5番目から10番目までの6個のノズル
が、パス3では3番目から9番目までの7個のノズル
が、パス4では1番目から8番目までの8個のノズルが
それぞれ使用される。従って、下端処理における1パス
当たりの平均使用ノズル数は7.5個である。また、最
大使用ノズル数は9個(パス1)である。
【0083】第1実施例では、下端処理における最大使
用ノズル数(9個)は、中間領域処理における使用ノズ
ル数(5個)よりも多い。こうすることによって、以下
のような種々の利点が生じている。
【0084】図13は、下端処理における最大使用ノズ
ル数を5個に制限した比較例を示す説明図である。この
比較例は、下端処理における使用ノズルが図12に示し
た第1実施例と異なるだけであり、他のパラメータは図
12と同じである。この比較例では、印刷実行領域が第
1実施例に比べて17ラインだけ減少している。換言す
れば、第1実施例では、最大使用ノズル数を中間領域処
理よりも大きな値に設定することによって、印刷実行領
域が拡張されている。
【0085】なお、図13に示す比較例において、5パ
ス目以降の主走査を追加すれば、印刷実行領域をさらに
下方に拡張することが可能である。しかし、この場合に
は、下端処理のパス回数が増加するので、印刷時間が増
加し、印刷速度が低下する。
【0086】以上の説明から理解できるように、ほぼ同
じ印刷時間を保つ(すなわち同じパス数を保つ)という
条件下では、下端処理における最大使用ノズル数を増加
させることによって、印刷実行領域を拡大することがで
きる。また、ほぼ同じ印刷実行領域を確保するという条
件下では、下端処理における最大使用ノズル数を増加さ
せることによって、印刷速度を向上させることができ
る。典型的な場合には、印刷実行領域は印刷対象に依存
して決まってしまうので、最大使用ノズル数の増加は印
刷速度の向上に結びつくのが普通である。なお、下端処
理において最大使用ノズル数を増加させることができる
か否かは、プリンタ20内のRAM44の利用状態に関
連している。
【0087】図14は、印刷処理の状態とRAM44の
状態との関係を示す説明図である。ここでは、プリンタ
20内でJPEGデータを展開しながら印刷を実行する
場合を想定している。JPEGデータを展開するときに
は、JPEGデータ展開領域202がRAM44内に確
保される。
【0088】処理状態Aは、上端処理や中間領域処理の
時点での処理状態を示している。この状態では、JPE
Gデータの展開が印刷とほぼ並行して行われているの
で、RAM44内に、かなり広いJPEGデータ展開領
域202が確保されている。この結果、印刷データ作成
領域203およびその中のラスタデータバッファ203
aとしては、あまり大きな容量を確保することができな
い。ラスタデータバッファ203aとしてあまり大きな
容量を確保できない場合には、第1実施例の中間領域処
理に示したように、比較的少数のノズルを使用して印刷
が実行される。
【0089】処理状態Bは、下端処理の時点での処理状
態を示している。この状態では、JPEGデータの展開
は終了しているので、JPEGデータ展開領域202は
少なくなるか、あるいは全く不要になる。この結果、R
AM44内には、十分に大きなラスタデータバッファ2
03aを確保することが可能である。従って、より多数
のノズルを使用して印刷を高速に実行することができ
る。なお、このようなメモリ領域の動的な割り当ては、
メモリ管理部101によって実現される。
【0090】このように、印刷の途中でラスタデータバ
ッファ203aとして利用可能なメモリ容量が増大した
ときに、最大使用ノズル数を動的に増加させるようにす
れば、印刷速度を向上させることが可能である。
【0091】なお、以上の説明から理解できるように、
下端処理においては、その最大使用ノズル数の意義が大
きい。従って、本明細書において「下端処理における使
用ノズル数が多い」と言う文言は、特に断らない限り、
下端処理における最大使用ノズル数が多いことを意味し
ている。従って、下端処理の複数のパスの中に、中間領
域処理における使用ノズル数よりも少ないパスが含まれ
ているときにも、下端処理における最大使用ノズル数が
中間領域処理における使用ノズル数よりも多い場合に
は、「下端処理の方が中間領域処理よりも使用ノズル数
が多い」ことに相当する。
【0092】以上説明したように、第1実施例では、プ
リンタ20内部においてJPEGデータを展開しつつ印
刷を実行している。そして、ラスタデータバッファ20
3aとして利用可能なメモリ容量が比較的少ないとき
(上端処理や中間領域処理の間)には比較的少数のノズ
ルを使用し、一方、バッファ203aとして利用可能な
メモリ容量が比較的多いとき(下端処理の間)には比較
的多数のノズルを使用している。この結果、全体の印刷
時間を短縮することが可能であるという利点がある。こ
のような利点は、プリンタ20内のRAM44のメモリ
容量が小さいときに顕著である。また、ラスタデータバ
ッファ203aとして利用可能な容量が印刷中に大幅に
変化するときにも、このような利点が顕著になる。
【0093】上記第1実施例では、印刷媒体の後端近傍
においてRAM44内のJPEG展開領域202が減少
し、これに伴ってラスタデータバッファ203aの容量
が増加していた。しかし、第1実施例の構成は、JPE
G展開領域202の減少以外の何らか原因でラスタデー
タバッファ203aの容量が増加する場合にも、同様に
適用可能である。
【0094】E.第2実施例:上記第1実施例では、下
端処理において使用ノズル数を増加させていたが、以下
に説明する第2実施例では、1ライン当たりの記録対象
画素数に応じて使用ノズル数を調整する。
【0095】図15は、第2実施例における印刷処理の
手順を示すフローチャートである。ユーザから印刷が指
示されると、CPU41(具体的には印刷データ作成部
103)は、ステップT11において、1ライン当たり
の記録対象画素数Npixel を算出し、所定のしきい値N
tと比較する。1ライン当たりの記録対象画素数Npixe
l は以下の(1)式で算出される。 Npixel =Warea×Rh/s …(1) ここで、Wareaは印刷実行領域の幅[インチ]、Rhは
水平印刷解像度[dpi]、sはスキャン繰り返し数で
ある。例えば、Warea=7.9インチ(約20センチメ
ートル)、Rh=720dpi、s=2の時には、1ラ
イン当たりの記録対象画素数Npixel は約2840であ
る。
【0096】ラスタデータが1色分の1画素の記録状態
をmビットで表す場合には、1パスの1ノズル分のラス
タデータのデータ量は、m×Npixel ビットである。従
って、使用ノズル数がNのときには、1パス分のラスタ
データのデータ量は、N×m×Npixel ビットである。
【0097】また、プリンタ20内においてラスタデー
タバッファ203a(図4)として必要な容量Cmは、
次の(2)式で表される。 Cm=N×m×Npixel ×Ncolor …(2) ここで、Nは使用ノズル個数、mは1画素当たりのビッ
ト数、Npixel は1ライン当たりの記録対象画素数、Nc
olor は印刷に使用するインク数である。
【0098】通常は、1画素当たりのビット数mは決ま
っているので、バッファ203aとして必要な容量Cm
は、使用ノズル数Nと、1ライン当たりの記録対象画素
数Npixel と、使用インク数Ncolor とに応じて決ま
る。逆に、印刷対象の画像が決まっており、また、バッ
ファ203aとして利用可能な容量が決まっているとき
には、1ライン当たりの記録対象画素数Npixel に応じ
て使用ノズル数Nを変更すればよい。
【0099】そこで、第2実施例では、ステップT11
において、1ライン当たりの記録対象画素数Npixel が
所定のしきい値Ntよりも多いときには、ステップT1
2において比較的少数のノズルを使用する第1の印刷処
理を選択する。一方、1ライン当たりの記録対象画素数
Npixel が所定のしきい値Nt以下のときには、ステッ
プT13において比較的多数のノズルを使用する第2の
印刷処理を選択する。こうすれば、1ライン当たりの記
録対象画素数Npixel に応じて、適切な使用ノズル数N
を選択することができ、この結果、印刷を効率よく実行
することが可能である。
【0100】第1の印刷処理としては、図10,図1
1,図12に示した第1実施例の中間領域処理、上端処
理、および下端処理を含む印刷処理を採用することが可
能である。図16,図17,図18は、第2実施例の第
2の印刷処理における中間領域処理、上端処理、および
下端処理をそれぞれ示す説明図である。図16に示され
ているように、第2の印刷処理の中間領域処理では、使
用ノズル数Nが11個、副走査送り量Lが11ドットで
ある。図17に示した上端処理と図18に示した下端処
理では、副走査送り量は図11,図12に示したものと
同じであるが、使用されるノズルは、それぞれに適した
ものが適宜選択されている。
【0101】図15のステップT14では、メモリ管理
部101(図4)が、印刷データ作成領域203をRA
M44内に確保する。そして、ステップT15におい
て、印刷動作(すなわち印刷データの作成とドットの記
録)が開始される。
【0102】このように、第2実施例では、1ライン当
たりの記録対象画素数Npixel に応じて使用ノズル数N
を変更するので、適切な数のノズルを用いて印刷を効率
よく実行することが可能である。
【0103】なお、上記の例では、1ライン当たりの記
録対象画素数Npixel に応じて使用ノズル数Nを2段階
で切り換えていたが、この代わりに、1ライン当たりの
記録対象画素数Npixel に応じて使用ノズル数Nをより
多段階で調整するようにしてもよい。あるいは、上述し
たように、1ライン当たりの記録対象画素数Npixelは
水平印刷解像度Rhと印刷媒体の幅Wareaに応じて依存
するので、水平印刷解像度Rhと印刷媒体の幅Wareaと
に応じて使用ノズル数Nを設定するようにしてもよい。
このとき、印刷媒体の幅Wareaとしては、印刷媒体の両
側の余白を減算した値を使用することが好ましい。
【0104】以上の種々の場合を考慮すると、他の条件
が一定であれば、1ライン当たりの記録対象画素数Npi
xel が多いほど使用ノズル数Nが少なくなるように、使
用ノズル数Nを設定すれば、効率的に印刷を実行できる
ことが理解できる。
【0105】なお、上述した第2実施例の構成は、プリ
ンタ20内で印刷データの作成を行う場合に限らず、コ
ンピュータ90内で印刷データの作成を行う場合にも適
用可能である。
【0106】F.第3実施例:図19は、第3実施例の
中間領域処理における記録方式を示す説明図である。こ
の記録方式のパラメータは、図10に示した第1実施例
と同じである。第3実施例と第1実施例との違いは、使
用されるノズルの位置(すなわちノズル番号)だけであ
る。すなわち、図10に示した第1実施例では1番目か
ら5番目までのノズルが使用されていたのに対して、図
19に示す第3実施例では3番目から7番目までのノズ
ルが使用されている。
【0107】一般に、中間領域処理において使用するノ
ズルの位置は、例えば、以下のような理由で選択され
る。各ノズルによって印刷媒体上に形成されるドットの
位置は、ノズルの製造誤差等に起因して、設計された位
置から多少ずれる場合にある。また、ドットの形成位置
のズレ量は、ノズル毎に異なるのが普通である。ドット
の形成位置のズレが大きいノズルを使用すると画質が劣
化するので、このようなノズルはできるだけ使用しない
ことが好ましい。特に、中間領域は印刷実行領域のほと
んどを占めているので、中間領域処理において使用され
るノズルとしては、ドット形成位置のズレの少ないもの
を選択することが好ましい。図19は、例えば、2番目
と9番目のノズルのドット形成位置のズレが大きい場合
を想定しており、2番目と9番目のノズルを含まないよ
うに、5個の連続したノズルを使用して中間領域処理を
行なっている。こうすることにより、画質を向上させる
ことが可能である。
【0108】図20は、第3実施例の上端処理における
記録方式を示す説明図である。図20の表に示されてい
るように、パス1からパス4までが上端処理に相当し、
パス5以降が中間領域処理に相当する。
【0109】第3実施例の上端処理においては、パス1
では3番目から8番目までの6個のノズルが使用され、
また、パス2では2番目から6番目までの6個のノズル
が、パス3では1番目から4番目の5個のノズルが、パ
ス4では1番目から7番目までの7個のノズルがそれぞ
れ使用される。一方、中間領域処理においては、図19
と同様に、3番目から7番目までの5個のノズルが常に
使用され、他ののノズルはまったく使用されない。すな
わち、上端処理における最大使用ノズルは7個であり、
中間領域処理における使用ノズル個数(5個)よりも多
い。この結果、印刷実行領域をかなり大きく拡張するこ
とができる。
【0110】図21は、第3実施例の下端処理における
記録方式を示す説明図である。図21の表に示されてい
るように、パス−5からパス0までは中間領域処理に相
当し、パス1からパス4までが中間領域処理に相当す
る。
【0111】第3実施例の下端処理においても、その最
大使用ノズル数は中間領域処理よりも多い。具体的に
は、パス1では4番目から10番目までの7個のノズル
が使用され、また、パス2では7番目から10番目まで
の4個のノズルが、パス3では5番目から9番目までの
5個のノズルが、パス4では4番目から8番目までの5
個のノズルがそれぞれ使用される。従って、第3実施例
の下端処理における最大使用ノズル数は7個(パス1)
である。
【0112】このように、第3実施例においては、上端
処理と下端処理の最大使用ノズル数が、いずれも中間領
域処理の最大使用ノズル数よりも多い。この結果、上端
処理や下端処理のパス数を比較的少ない数に抑えつつ、
印刷実行領域を拡張することができる。従って、印刷媒
体の上端近傍や下端近傍における印刷速度を向上させる
ことが可能である。また、上端処理や下端処理では、R
AM44内の印刷データ作成領域203(図5)として
比較的大きな領域を利用することができるので、より多
くのノズルを上端処理や下端処理で使用しても、これに
よって印刷速度をあまり低下させることが無いという利
点もある。
【0113】G.変形例:なお、この発明は上記の実施
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0114】G1.変形例1:この発明はドラムスキャ
ンプリンタにも適用可能である。尚、ドラムスキャンプ
リンタでは、ドラム回転方向が主走査方向、キャリッジ
走行方向が副走査方向となる。また、この発明は、イン
クジェットプリンタのみでなく、一般に、複数のノズル
を有する印刷ヘッドを用いて印刷媒体の表面に記録を行
う印刷装置に適用することができる。このような印刷装
置としては、例えばファクシミリ装置や、コピー装置な
どがある。
【0115】G2.変形例2:上記実施例において、ハ
ードウェアによって実現されていた構成の一部をソフト
ウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウ
ェアによって実現されていた構成の一部をハードウェア
に置き換えるようにしてもよい。例えば、プリンタドラ
イバ96(図1)の機能の一部を、プリンタ20内の制
御回路40(図3)が実行するようにすることも可能で
ある。
【0116】G3.変形例3:第1および第2実施例で
は、中間領域処理において定則送りを採用していたが、
中間領域処理において変則送りを採用することも可能で
ある。また、上端処理や下端処理においても変則送りを
採用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例として印刷システムの構成を
示すブロック図。
【図2】プリンタの構成を示す説明図。
【図3】プリンタ20における制御回路40の構成を示
すブロック図。
【図4】印刷ヘッド28の下面におけるノズル配列を示
す説明図。
【図5】プリンタのCPU41の機能の一部とRAM4
4内の領域区分の例とを示す説明図。
【図6】通常のインターレース記録方式の基本的条件を
示すための説明図。
【図7】オーバーラップ記録方式の基本的条件を示すた
めの説明図。
【図8】実施例における記録方式の適用の考え方を示す
説明図。
【図9】印刷用紙の上端処理の記録方式の考え方を示す
説明図。
【図10】第1実施例の中間領域処理における記録方式
を示す説明図。
【図11】第1実施例の上端処理における記録方式を示
す説明図。
【図12】第1実施例の下端処理における記録方式を示
す説明図。
【図13】比較例の下端処理における記録方式を示す説
明図。
【図14】印刷処理の状態とRAM44の状態との関係
を示す説明図。
【図15】第2実施例における印刷処理手順を示すフロ
ーチャート。
【図16】第2実施例の第2の印刷処理における中間領
域処理を示す説明図。
【図17】第2実施例の第2の印刷処理における上端処
理を示す説明図。
【図18】第2実施例の第2の印刷処理における下端処
理を示す説明図。
【図19】第3実施例の中間領域処理における記録方式
を示す説明図。
【図20】第3実施例の上端処理における記録方式を示
す説明図。
【図21】第3実施例の下端処理における記録方式を示
す説明図。
【符号の説明】
20…カラープリンタ 21…CRT 22…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印刷ヘッド 30…キャリッジ 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置センサ 40…制御回路 41…CPU 43…PROM 44…RAM 50…I/F専用回路 52…ヘッド駆動回路 54…モータ駆動回路 55…スキャナ制御回路 56…コネクタ 60…印刷ヘッドユニット 80…カラースキャナ 90…コンピュータ 91…ビデオドライバ 95…アプリケーションプログラム 96…プリンタドライバ 97…解像度変換モジュール 98…色変換モジュール 99…ハーフトーンモジュール 100…ラスタライザ 101…メモリ管理部 102…JPEGデータ展開部 103…印刷データ作成部 201…プログラム領域 202…JPEGデータ展開領域 203…印刷データ作成領域 203a…ラスタデータバッファ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) 9A001 Fターム(参考) 2C056 EA01 EA11 EB03 EB06 EC03 EC11 EC12 EC34 EC74 ED07 EE18 FA04 FA10 FA11 FA14 HA58 2C087 AA15 AB05 AC07 BB10 BC05 BC07 BD40 CB03 5C072 AA03 BA03 BA19 FA20 NA08 NA09 QA14 SA04 UA11 5C073 BC01 CA01 CC01 5C074 AA02 BB16 CC21 CC26 DD04 DD14 DD16 DD24 FF15 9A001 HH34 JJ35 KK42

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノズルを有する印刷ヘッドを用い
    てインクドットを印刷媒体上に形成することによって印
    刷を行う印刷部に、供給すべき印刷データを生成する印
    刷制御装置であって、 前記印刷媒体上の印刷実行領域の中間部分において第1
    の印刷方式に従って印刷を実行するとともに、前記印刷
    実行領域の先端と後端とのうちの少なくとも一方の端部
    の近傍において、前記第1の印刷方式に比べて副走査送
    り量が小さい第2の印刷方式に従って印刷を実行するた
    めの印刷データを生成する印刷データ生成部を備えてお
    り、 前記印刷データ生成部は、前記第2の印刷方式におい
    て、前記第1の印刷方式よりもより多数のノズルを使用
    するように前記印刷データを生成することを特徴とする
    印刷制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷制御装置であって、
    さらに、 前記印刷データを一時的に格納するための印刷データバ
    ッファとして使用されるメモリを備えており、 前記印刷データ生成部は、前記印刷データバッファとし
    て利用可能なメモリ容量が前記中間部分の印刷時に比べ
    て前記端部近傍の印刷時において増大したときに、前記
    第2の印刷方式における使用ノズル数を増加させる、印
    刷制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の印刷制御装置であって、 前記印刷データバッファとして利用可能なメモリ容量の
    増大は、前記印刷制御装置内において圧縮画像データを
    展開するために前記メモリ内に確保される圧縮データ展
    開領域の減少に伴って発生する、印刷制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の印刷制御装置であって、
    さらに、 原画から画像信号を読取るためのスキャナと、 前記スキャナで読取られた画像信号から前記圧縮画像デ
    ータを生成するスキャナ制御部と、を備える印刷制御装
    置。
  5. 【請求項5】 複数のノズルを有する印刷ヘッドを用い
    てインクドットを印刷媒体上に形成することによって印
    刷を行う印刷部に、供給すべき印刷データを生成する方
    法であって、 前記印刷媒体上の印刷実行領域の中間部分において第1
    の印刷方式に従って印刷を実行するとともに、前記印刷
    実行領域の先端と後端とのうちの少なくとも一方の端部
    の近傍において、前記第1の印刷方式に比べて副走査送
    り量が小さい第2の印刷方式に従って印刷を実行するた
    めの印刷データを生成する工程を備え、 前記第2の印刷方式において、前記第1の印刷方式より
    もより多数のノズルが使用されることを特徴とする印刷
    データ生成方法。
  6. 【請求項6】 主走査を行いつつ印刷媒体上に印刷を行
    う印刷装置であって、 印刷部と、 前記印刷部に印刷データを供給する請求項1ないし4の
    いずれかに記載の印刷制御装置と、を備え、 前記印刷部は、 複数のノズルと、前記複数のノズルからインク滴をそれ
    ぞれ吐出させるための複数の吐出駆動素子とを有する印
    刷ヘッドと、 前記印刷媒体と印刷ヘッドの少なくとも一方を移動させ
    ることによって主走査を行う主走査駆動部と、 前記印刷媒体と印刷ヘッドの少なくとも一方を移動させ
    ることによって副走査を行う副走査駆動部と、 前記印刷データに応じて各吐出駆動素子に駆動信号を供
    給するヘッド駆動部と、を備えている、印刷装置。
  7. 【請求項7】 複数のノズルを有する印刷ヘッドを用い
    てインクドットを印刷媒体上に形成することによって印
    刷を行う印刷部に、供給すべき印刷データをコンピュー
    タに生成させるためのコンピュータプログラムを記録し
    たコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、 前記コンピュータプログラムは、 前記印刷媒体上の記録実行領域の中間部分において第1
    の記録方式に従って印刷を実行するとともに、前記記録
    実行領域の先端と後端とのうちの少なくとも一方の端部
    の近傍において、前記第1の記録方式に比べて副走査送
    り量が小さい第2の記録方式に従って印刷を実行するた
    めの印刷データを生成する機能を前記コンピュータに実
    現させるプログラムを有しており、 前記第2の印刷方式において、前記第1の印刷方式より
    もより多数のノズルが使用される、コンピュータ読み取
    り可能な記録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100615006B1 (ko) * 2001-08-10 2006-08-25 캐논 가부시끼가이샤 잉크 제트 기록 방법 및 장치

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