JP2001252529A - 排気ガス浄化装置およびその製造方法 - Google Patents

排気ガス浄化装置およびその製造方法

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JP2001252529A
JP2001252529A JP2000068059A JP2000068059A JP2001252529A JP 2001252529 A JP2001252529 A JP 2001252529A JP 2000068059 A JP2000068059 A JP 2000068059A JP 2000068059 A JP2000068059 A JP 2000068059A JP 2001252529 A JP2001252529 A JP 2001252529A
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JP
Japan
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exhaust gas
gas purifying
purifying apparatus
substance
binder
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JP2000068059A
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Tetsuo Toyoda
哲郎 豊田
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Mitsui and Co Ltd
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Mitsui and Co Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1に、自動車エンジン等の通常作動時は勿
論のこと、スタート時やストップ時においても優れた排
気ガス浄化性能を発揮し、第2に、しかもこれが簡単容
易に実現される、排気ガス浄化装置およびその製造方法
を提案する。 【解決手段】 この排気ガス浄化装置1は、触媒物質9
製のセル壁2そしてハニカム構造を備えてなり、触媒物
質9は、有害物質の吸着性に優れたシリカ粉末6と、補
強剤たる無機繊維7と、バインダーたる無機結合剤8
と、を含有してなる。このシリカ粉末6は、多くの細孔
10を備えた多孔質よりなり、高温領域において有害物
質を吸着、燃焼、除去せしめると共に、低温領域におい
て各細孔10中に有害物質を吸入、吸着する特性を備え
てなり、各細孔10中に吸入、吸着していた有害物質
を、事後の高温領域において燃焼、除去せしめる。そし
てこの排気ガス浄化装置1は、押出し成形,焼成により
製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気ガス浄化装置
およびその製造方法に関する。例えば自動車エンジンの
排気ガス、その他各種の排気ガス中に含まれた有害物質
を、燃焼,除去せしめる排気ガス浄化装置、およびその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の排気ガス浄化装置としては、ロ
ール状をなすと共にハニカム構造をなす金属製の担体母
体の外表面に、触媒物質を塗布等により付着,被覆,担
持せしめた構造のものや、触媒物質自体を、ロール状の
ハニカム構造とした構造のものが、開発,使用されてい
る。ハニカム構造は、単位容積当たりの表面積が大であ
り、排気ガスと触媒物質との接触面積が大となり、排気
ガス中の有害物質が触媒物質に吸着されやすくなるの
で、この種の排気ガス浄化装置において採用されてい
る。触媒物質としては、従来より、高温領域での有害物
質の吸着性に優れた貴金属その他が使用されており、例
えば、ゼオライト粉末つまりアルミニウムやカルシウム
のケイ酸化塩を主成分としたものが使用されていた。
【0003】そして、このような従来例の排気ガス浄化
装置では、例えば自動車エンジンから、一酸化炭素C
O,窒素酸化物NOX,炭化水素HC,粒化物質PM等
の有害物質を含んだ高温の排気ガスが供給され、内部を
通過する際、これらの有害物質が触媒物質の表面に接触
して吸着される。そして、このように触媒物質に吸着さ
れた有害物質は、高温下での吸着に基づき燃焼,除去さ
れる。この種従来例の排気ガス浄化装置では、このよう
にして排気ガスが浄化され、もって外気へと排出されて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
この種従来例の排気ガス浄化装置にあっては、次の問題
が指摘されていた。例えば自動車エンジンのスタート時
やストップ時において、浄化機能が極めて低下する、と
いう現象が生じていた。すなわち、例えば自動車エンジ
ンのスタート時やストップ時、特にスタート時の数分間
について観察すると、有害物質を含んだ排気ガスが、低
温のまま排気ガス浄化装置へと供給される(コールドス
タート)。このように、まだ高温とはなっていない低温
領域のままつまり常温のままの排気ガスが、排気ガス浄
化装置を通過するので、高温領域を前提とした有害物質
の燃焼が発生せず、もって有害物質が除去されず、有害
物質を含んだままの排気ガスが外気へと排出されてしま
っていた。この種従来例の排気ガス浄化装置は、上述し
たように、自動車エンジンの通常作動時については、高
温の排気ガスが通過するので所期の浄化機能を発揮する
ものの、スタート時等にあっては、低温のままの排気ガ
スが通過するので浄化機能に問題が指摘されていた。
【0005】本発明は、このような実情に鑑み、発明者
の鋭意研究努力の結果なされたものであって、触媒物質
として、多くの細孔を備えた多孔質のほぼ純粋なシリカ
粉末を、主成分として初めて採用すると共に、無機繊維
や無機結合剤等と組み合わせてなる。もって第1に、ス
タート時等においても排気ガスの浄化性能に優れ、第2
に、しかもこれが簡単容易に実現される、排気ガス浄化
装置およびその製造方法を提案することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
る本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請
求項1から4はその第1タイプに関し、請求項1は、第
1タイプの排気ガス浄化装置の独立項、請求項2,3は
その従属項であり、請求項4は、その製造方法の独立項
である。請求項5から8はその第2タイプに関し、請求
項5は、第2タイプの排気ガス浄化装置の独立項、請求
項6,7はその従属項であり、請求項8は、その製造方
法の独立項である。
【0007】請求項1については次のとおり。すなわ
ち、この請求項1の排気ガス浄化装置は、セル壁にて区
画形成された中空柱状の多数のセルの集合体たるハニカ
ム構造を備え、各該セル中を排気ガスが通過することに
より、排気ガス中に含まれていた有害物質を燃焼,除去
せしめる。そして該セル壁は、有害物質の吸着性に優れ
たシリカ粉末と、補強材たる無機繊維と、バインダーた
る無機結合剤と、を含有した触媒物質製よりなる。該シ
リカ粉末は、多くの細孔を備えた多孔質よりなり、高温
領域において有害物質を吸着,燃焼,除去せしめると共
に、低温領域において各該細孔中への有害物質の吸入,
吸着特性を備えており、各該細孔中に吸入,吸着してい
た有害物質を、事後の高温領域において燃焼,除去せし
めること、を特徴とする。
【0008】請求項2については次のとおり。すなわ
ち、この請求項2の排気ガス浄化装置は、請求項1に記
載した排気ガス浄化装置において、該触媒物質は更に、
成形性を付与するバインダーたる有機結合剤を含有して
なり、該有機結合剤は、焼成により分解,除去可能とな
っていること、を特徴とする。請求項3については次の
とおり。すなわち、この請求項3の排気ガス浄化装置
は、請求項1に記載した排気ガス浄化装置において、下
流側に更に、すす処理部が付設されている。そして、該
すす処理部は金属繊維製よりなり、排気ガス中に含まれ
ていた燃えかすたる炭素の微粒子を吸着,除去せしめる
と共に、該金属繊維に該触媒物質が付着,被覆せしめら
れており、排気ガス中に残存していた有害物質を吸着,
燃焼,除去可能となっていること、を特徴とする。請求
項4については次のとおり。すなわち、この請求項4の
排気ガス浄化装置の製造方法は、セル壁にて区画形成さ
れた中空柱状の多数のセルの集合体たるハニカム構造を
備え、各該セル中を排気ガスが通過することにより排気
ガス中に含まれていた有害物質を燃焼,除去せしめる、
排気ガス浄化装置を製造する。そしてまず、有害物質の
吸着性に優れた多孔質のシリカ粉末と、補強材たる無機
繊維と、バインダーたる無機結合剤と、を含有した触媒
物質を、原材料組成物として準備する。次に、該原材料
組成物を押出成形機に供給して、ハニカム構造にて押出
成形した後、乾燥させてから焼成炉中にて焼成すること
により、該排気ガス浄化装置を製造すること、を特徴と
する。
【0009】請求項5については次のとおり。すなわ
ち、この請求項5の排気ガス浄化装置は、セル壁にて区
画形成された中空柱状の多数のセルの集合体たるハニカ
ム構造を備えた金属製の担持母体と、該担持母体のセル
壁の外表面に付着,被覆,担持せしめられた触媒物質
と、を有してなり、各該セル中を排気ガスが通過するこ
とにより、排気ガス中に含まれていた有害物質を燃焼,
除去せしめる。そして該触媒物質は、有害物質の吸着性
に優れたシリカ粉末と、補強材たる無機繊維と、バイン
ダーたる無機結合剤と、を含有してなる。該シリカ粉末
は、多くの細孔を備えた多孔質よりなり、高温領域にお
いて有害物質を吸着,燃焼,除去せしめると共に、低温
領域において各該細孔中への有害物質の吸入,吸着特性
を備えており、各該細孔中に吸入,吸着していた有害物
質を、事後の高温領域において燃焼,除去せしめるこ
と、を特徴とする。
【0010】請求項6については次のとおり。すなわ
ち、この請求項6の排気ガス浄化装置は、請求項5に記
載した排気ガス浄化装置において、該触媒物質は更に、
成形性を付与するバインダーたる有機結合剤を含有して
なり、該有機結合剤は、焼成により分解,除去可能とな
っていること、を特徴とする。請求項7については次の
とおり。すなわち、この請求項7の排気ガス浄化装置
は、請求項5に記載した排気ガス浄化装置において、下
流側に更に、すす処理部が付設されている。そして、該
すす処理部は金属繊維製よりなり、排気ガス中に含まれ
ていた燃えかすたる炭素の微粒子を吸着,除去せしめる
と共に、該金属繊維に該触媒物質が付着,被覆せしめら
れており、排気ガス中に残存していた有害物質を吸着,
燃焼,除去可能となっていること、を特徴とする。請求
項8については次のとおり。すなわち、この請求項8の
排気ガス浄化装置の製造方法は、セル壁にて区画形成さ
れた中空柱状の多数のセルの集合体たるハニカム構造を
備え、各該セル中を排気ガスが通過することにより排気
ガス中に含まれていた有害物質を燃焼,除去せしめる、
排気ガス浄化装置を製造する。そしてまず、予め準備さ
れたハニカム構造の金属製の担持母体のセル壁の外表面
に対し、触媒物質を塗布する。該触媒物質は、有害物質
の吸着性に優れた多孔質のシリカ粉末と、補強材たる無
機繊維と、バインダーたる無機結合剤と、を含有してな
る。それから次に、乾燥させてから焼成炉中にて焼成す
ることにより、該排気ガス浄化装置を製造すること、を
特徴とする。
【0011】本発明は、このようになっているので、次
のようになる。この各請求項の排気ガス浄化装置は、触
媒物質として、多くの細孔を備えた多孔質のほぼ純粋な
シリカ粉末を主成分として採用し、このシリカ粉末に、
補強材たる無機繊維やバインダーたる無機結合剤等を組
み合わせてなる。そこで、例えば自動車エンジン等の通
常作動時には、排気ガスが高温領域にて供給されて、排
気ガス浄化装置のハニカム構造の各セル中を通過し、そ
の際、排気ガス中に含まれていた有害物質が、触媒物質
のシリカ粉末に吸着されると共に、高温に基づき燃焼,
除去される。これに対し、例えば自動車エンジン等のス
タート時やストップ時には、排気ガスが低温領域の常温
のままにて供給されて、排気ガス浄化装置のハニカム構
造の各セル中を通過し、その際、排気ガス中に含まれて
いた有害物質は、触媒物質のシリカ粉末の各細孔中に、
一旦吸入,吸着される。そして、このように各細孔中に
吸入,吸着されていた有害物質は、事後、排気ガスが高
温領域で供給されて通過する際、その高温に基づき燃
焼,除去される。
【0012】ところで、請求項1,2,3の排気ガス浄
化装置は、このような触媒物質自体により、セル壁そし
てハニカム構造が形成されており、請求項4の製造方法
により、触媒物質をハニカム構造に押出成形して乾燥し
た後、焼成される。これに対し、請求項5,6,7の排
気ガス浄化装置は、ハニカム構造の金属製の担持母体の
セル壁に、触媒物質が付着,被覆,担持せしめられてお
り、請求項8の製造方法により、予め準備された担持母
体のセル壁に触媒物質を塗布して乾燥した後、焼成され
る。なお請求項2,6では、触媒物質に、成形性を付与
するバインダーとして有機結合剤が含有されているが、
焼成により分解,除去される。又、請求項3,7では、
すす処理部の金属繊維にも、触媒物質が付着,被覆せし
められており、排気ガス中に残存していた有害物質が、
燃焼,除去せしめられる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明を、図面に示す発明の
実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2,
図3,図4は本発明の実施の形態の説明に供する。そし
て図1および図2は、第1タイプの説明に供し、図1は
正断面説明図、図2の(1)図は斜視図、図2の(2)
図は要部を拡大した表面イメージ図である。図3および
図4は、第2タイプの説明に供し、図3は正断面説明
図、図4の(1)図は斜視図、図4の(2)図は要部を
拡大した表面イメージ図である。
【0014】まず、図1および図2に示した第1タイプ
の排気ガス浄化装置1について、説明する。この排気ガ
ス浄化装置1は、セル壁2にて区画形成された中空柱状
の多数のセル3の集合体たるハニカム構造を備えてな
り、各セル3中を排気ガス4が通過することにより、排
気ガス4中に含まれていた有害物質5を燃焼,除去せし
める。そしてセル壁2は、有害物質の吸着性に優れたシ
リカ粉末6と、補強材たる無機繊維7と、バインダーた
る無機結合剤8と、を少なくとも含有した触媒物質9製
よりなる。シリカ粉末6は、多数の細孔10を備えた多
孔質よりなり、高温領域において有害物質5を吸着,燃
焼,除去せしめると共に、低温領域において各細孔10
中への有害物質5の吸入,吸着特性を備えており、各細
孔10中に吸入,吸着していた有害物質5を、事後の高
温領域において燃焼,除去せしめる。
【0015】このような図1,図2の排気ガス浄化装置
1について、更に詳述する。まず、この排気ガス浄化装
置1は、全体がロール状をなすと共に、内部がハニカム
構造をなす。ロール状としては、断面円形のもの(図2
の(1)図を参照)が代表的であるが、角形のものも考
えられる。ハニカム構造は、セル壁2にて区画形成され
た中空柱状の多数のセル3の平面的集合体よりなり、そ
の両セル端面が開口されている。セル壁2そしてセル3
の断面形状は、四角形状(図2の(1)図を参照),三
角形状(後述の図4の(1)図を参照),六角形状,台
形状,その他各種形状のものが考えられる。そしてハニ
カム構造は、重量比強度に優れ、軽量であると共に高い
剛性・強度を備えてなり、更に整流効果に優れ、単位容
積当たりの表面積が大である、等々の特性を備えてな
る。排気ガス浄化装置1は、ハニカム構造のこの単位容
積当たりの表面積が大であるという特性を利用してな
り、ハニカム構造をなす触媒物質9と、通過する排気ガ
ス4との接触面積が大となり、排気ガス4中の有害物質
5が触媒物質9に吸着されやすくなっている。この排気
ガス浄化装置1は、このようなハニカム構造を備えてな
る。
【0016】又、この排気ガス浄化装置1には、排気ガ
ス4が供給されて通過する(図1を参照)。すなわち、
ハニカム構造をなす排気ガス浄化装置1の開口された一
方のセル端面から排気ガス4が供給され、内部の各セル
3中を通過した後、開口された他方のセル端面から排出
される。供給される排気ガス4としては、2輪車や4輪
車等の自動車エンジンから排出されるものが代表的であ
るが、チェインソーその他各種のエンジン、その他各種
装置から排出される排気ガス4も考えられる。そして、
このような排気ガス4中には、一酸化炭素CO,窒素酸
化物NOX,炭化水素HC,粒化物質PM等の有害物質
5が含まれており、これらの有害物質5は、そのままで
は人体や環境に有害であり、外気に排出されることなく
除去することが必要である。又、このような排気ガス4
は自動車エンジン等から、まずスタート時の数分間は、
低温領域つまり外気温・常温に準じた低温にて排出さ
れ、それから通常作動となり所定時間、高温領域つまり
300℃から550℃程度の高温、更にはそれ以上の高
温の熱風となって排出され、最後のストップ時(作動停
止時)の数分間は、スタート時に準じた低温領域つまり
外気温・常温に準じた低温にて排出される。この排気ガ
ス浄化装置1には、このような排気ガス4が供給されて
通過する。
【0017】さてそこで、この排気ガス浄化装置1は、
このような排気ガス4中に含まれた有害物質5を吸着す
ると共に、燃焼,除去せしめる触媒物質9製よりなる
(図1,図2の(1)図を参照)。すなわち、この排気
ガス浄化装置1は、触媒物質9製のセル壁2そしてハニ
カム構造よりなり、触媒物質9の主成分をなすシリカ粉
末6が有害物質5を吸着すると共に、例えば300℃か
ら550℃程度更にはそれ以上ともなる高温領域下で
は、この吸着された有害物質5は酸化,燃焼する。つま
り、有害物質5の燃焼,除去には、吸着と高温領域の2
条件が共に必要であり、そのいずれか一方の条件が欠け
ると、有害物質5は燃焼せず除去されない。例えば、吸
着されても低温領域の場合は燃焼されず、又、高温領域
でも吸着されない場合(高温熱風の場合)は燃焼されな
い。そして、この排気ガス浄化装置1を構成する触媒物
質9は、次に詳述するシリカ粉末6,無機繊維7,無機
結合剤8,更には有機結合剤11、等を含有してなる
(図2の(2)図を参照)。
【0018】まず、触媒物質9に含有されるシリカ粉末
6について述べる(図2の(2)図を参照)。このシリ
カ粉末6は、ハイシリカとも称され、ほとんど純粋な組
成よりなり、例えば、99重量%のシリカつまり二酸化
ケイ素SiOと、50ppm以下と微量の酸化ナトリ
ウムNaOと、から組成されており、高温領域におい
ても低温領域においても、表面に接触した有害物質5の
吸着性に優れている。(因に、この種従来例のゼオライ
ト粉末でも、二酸化ケイ素SiOが混入されている場
合があるが、28重量%のアルミナAlその他を
含有し、二酸化ケイ素SiOは33重量%程度の組成
に過ぎない)。
【0019】そして、このシリカ粉末6は、多数の細孔
10を備えた多孔質よりなる。すなわち、その構造等
は、比表面積1,000m/g以上、細孔10容積
1.00cc/g以上、細孔10径4nm、平均粒子径
60μm、見かけ比重0.14g/cc、PH値3〜8
(例えば5)程度よりなる。そこで、このシリカ粉末6
は、低温領域たる常温において、燃焼しない有害物質5
を、このような各細孔10中へ吸入,吸着する特性を備
えてなる。(因に、この種従来例のゼオライト粉末も、
細孔状のものを若干備えてなる場合があるが、その細孔
状の数,容積,細孔状の孔径,平均粒子径等は、極めて
小さな値よりなり、本発明の細孔10の規模にははるか
に及ばず、前述した組成と相まち、このような吸入,吸
着特性は備えていない)。他方、このシリカ粉末6は、
300℃から550℃程度更にはそれ以上の高温領域に
おいては、その外表面等に有害物質5を吸着して燃焼,
除去せしめる。触媒物質9に含有されるシリカ粉末6
は、このようになっている。
【0020】次に、触媒物質9に含有される無機繊維7
について述べる(図2の(2)図を参照)。この無機繊
維7は、細かく細断,チョップされたものが用いられ、
補強材として含有されており、触媒物質9全体に適度の
強度を付与する。図示例では、ハニカム構造体としての
成形強度を付与している。この無機繊維7としては、
非酸化物系繊維,酸化物系繊維,金属繊維等を、適
宜選択使用可能である。
【0021】まず、無機繊維7として用いられる非酸
化物系繊維としては、炭素繊維,VGCF(気相性超炭
素繊維),シュンガイトShungite、等が代表的
であり、これらの内から選択使用するのが代表的であ
る。シュンガイトの組成は、例えば次のとおり。すなわ
ち、28重量%から32重量%の炭素C、57.0重量
%から66.2重量%のシリカ(二酸化ケイ素)SiO
、3.20重量%から4.45重量%の酸化アルミニ
ウムAl(アルミナ)、0.16重量%から0.
3重量%の二酸化チタン(チタニア)TiO 、1.0
重量%から2.3重量%の酸化鉄Fe+FeO、
0.4重量%から0.8重量%の酸化マグネシウム(マ
グネシア)MgO、0.07重量%から0.3重量%の
酸化カルシウムCaO、0.8重量%から1.6重量%
の酸化カリウムKO、0.11重量%から0.3重量
%の酸化ナトリウムNaO、0.01重量%から0.
02重量%の酸化マンガンMnO、0.2重量%から
0.7重量%の硫黄S、0.2重量%から0.5重量%
の水HO、等よりなる。水とのけん濁液のPH値は、
4.69から5.20程度である。
【0022】又、無機繊維7として用いられる酸化物
系繊維としては、活性アルミナ繊維,アルミナ−ボロア
・シリカ繊維、等が代表的であり、これらが選択使用さ
れる。無機繊維7として用いられる金属繊維として
は、スチール繊維,ステンレス鋼繊維,ニッケル基アモ
ルファス繊維,鉄基アモルファス繊維、等が代表的であ
り、これらが選択使用される。触媒物質9に含有される
無機繊維7としては、このような非酸化物系繊維,
酸化物系繊維,金属繊維、等が選択使用されるが、こ
れらの単独使用は勿論のこと、2種以上の併用も可能で
ある。又、無機繊維7の繊維長は0.01mmから3m
m程度、繊維径は0.1μmから25μm程度が好まし
い。触媒物質9に含有される無機繊維7は、このように
なっている。
【0023】次に、触媒物質9に含有される無機結合剤
8について述べる(図2の(2)図を参照)。この無機
結合剤8は、バインダーとして含有されており、触媒物
質9として含有されたシリカ粉末6と無機繊維7との間
に介在して、これらを適度に分散,保持せしめる。この
無機結合剤8としては、コロイダルシリカ,セピオライ
ト,各種の粘土鉱物、等が選択使用される。触媒物質9
に含有される無機結合剤8は、このようになっている。
【0024】図1,図2の排気ガス浄化装置1は、この
ようなシリカ粉末6と無機繊維7と無機結合剤8とを必
須的に含有した触媒物質9製よりなると共に、ハニカム
構造をなす。ところで、触媒物質9中には、更に所望に
より、水や、成形性を付与するバインダーとして有機結
合剤11、等が含有せしめられる(図2の(2)図を参
照)。有機結合剤11としては、可塑性を有するポリビ
ニルアルコール(PVA),メチルセルロース(M
C),その他が選択使用される。なお、これらの水や有
機結合剤11は、当初のみ触媒物質9中に含有されてお
り、最終的には乾燥や焼成により、蒸発,分解,除去さ
れる。ところで、触媒物質9におけるこれらの含有割合
は、例えば、25重量%から95重量%程度のシリカ粉
末6、0.5重量%から5重量%程度の無機繊維7、1
0重量%から50重量%程度の無機結合剤8よりなる。
有機結合剤11を含有する際は、これらの合計を100
重量%とすると、これに対し0.5重量%から15重量
%程度含有される。
【0025】次に、製造方法について述べておく。図
1,図2に示した触媒物質9製の排気ガス浄化装置1
は、次の工程を辿って製造される。まず、有害物質の吸
着性に優れた多孔質のシリカ粉末6と、補強材たる無機
繊維7と、バインダーたる無機結合剤8と、更に所望に
より水や有機結合剤11と、を含有した触媒物質9を、
原材料組成物として準備する(図2の(2)図を参
照)。それから次に、この原材料組成物つまり触媒物質
9を、低温領域のままつまり常温のまま押出成形機に供
給して、ハニカム構造にて押出成形する(図2の(1)
図を参照)。しかる後、この押出成形品を乾燥させてか
ら、焼成炉中にて例えば温度500℃から600℃程
度、時間20分から60分程度にて焼成することによ
り、図1,図2に示した排気ガス浄化装置1が、製造さ
れる。製造方法は、このようになっている。
【0026】次に、すす処理部12について述べてお
く。この排気ガス浄化装置1には、下流側に、すす処理
部12が付設されている(図1を参照)。すなわち、排
気ガス浄化装置1の外筒13の下流側延出部内には、略
メッシュ状の金属繊維14の集合体よりなるすす処理部
12が、着脱可能に配設されている。すす処理部12
は、排気ガス4中に含まれていたすす(燃えかす)、つ
まり不完全燃焼によって生成された不純な炭素の微粒子
を、金属繊維14に吸着,除去させるべく、従来より使
用されている。そして図示例では、このようなすす処理
部12について、更に、金属繊維14に前述した触媒物
質9が付着,被覆せしめられており、排気ガス4中に残
存していた有害物質5を吸着,燃焼,除去可能となって
いる。すなわち、排気ガス浄化装置1にて、排気ガス4
中の有害物質5はほとんど除去されるが、なおも排気ガ
ス4中に残存していた有害物質5は、このすす処理部1
2の金属繊維14に付着,被覆された触媒物質9のシリ
カ粉末6により、吸着,燃焼,除去せしめられる。すす
処理部12は、このようになっている。図1,図2に示
した第1タイプの排気ガス浄化装置1は、以上説明した
ようになっている。
【0027】次に、図3および図4に示した第2タイプ
の排気ガス浄化装置15について、説明する。この排気
ガス浄化装置15は、セル壁2にて区画形成された中空
柱状の多数のセル3の集合体たるハニカム構造を備えた
金属製の担持母体16と、この担持母体16のセル壁2
の外表面に付着,被覆,担持せしめられた触媒物質9
と、を有してなる。そして、各セル3中を排気ガス4が
通過することにより、排気ガス4中に含まれていた有害
物質5を燃焼,除去せしめる。そして触媒物質9は、有
害物質5の吸着性に優れたシリカ粉末6と、補強材たる
無機繊維7と、バインダーたる無機結合剤8と、を含有
してなる。シリカ粉末6は、多くの細孔10を備えた多
孔質よりなり、高温領域において有害物質5を吸着,燃
焼,除去せしめると共に、低温領域において各細孔10
中への有害物質5の吸入,吸着特性を備えており、各細
孔10中に吸入,吸着していた有害物質5を、事後の高
温領域において燃焼,除去せしめる。
【0028】このような図3,図4の排気ガス浄化装置
15について、更に詳述する。前述した図1,図2の第
1タイプの排気ガス浄化装置1では、触媒物質9自体に
より、セル壁2そしてハニカム構造が形成されていた。
これに対し、この図3,図4の第2タイプの排気ガス浄
化装置15では、ハニカム構造をなす金属製の下地処理
された担持母体16(図4の(1)図を参照)のセル壁
2に対し、触媒物質9(図4の(2)図を参照)が付
着,被覆,担持せしめられている。このように、図1,
図2の排気ガス浄化装置1と、図3,図4の排気ガス浄
化装置15とは、共にハニカム構造を備えてなるもの
の、前者では、触媒物質9のみが用いられてハニカム構
造をなすのに対し(図1,図2の(1)図を参照)、後
者では、別途ハニカム構造の担持母体16が用いられて
おり(図4の(1)図を参照)、この担持母体16に触
媒物質5が担持されている(図3を参照)点が、異なっ
ている。
【0029】この排気ガス浄化装置15の担持母体16
は、ステンレス箔,その他の金属箔製よりなる。図示の
担持母体16は、2枚の帯状の平板箔17と波板箔18
とが、交互に位置するように多層に巻き付けられると共
に、相互間の接触部がろう付けされてなり、全体がロー
ル状をなすと共にハニカム構造をなす(図4の(1)図
を参照)。ところで、ハニカム構造の担持母体16は、
このようないわゆるコルゲート法以外にも、押出成形法
や展張法によっても、製作,準備可能である。いわゆる
展張法では、多数枚の金属箔に条線状に接合剤を塗布し
て、半ピッチずつずらしつつ重積して接合した後、展張
することにより、ハニカム構造の担持母体16が製作,
準備される。
【0030】なお、この図3,図4の排気ガス浄化装置
15について、その他の構成,機能等は、図1,図2の
排気ガス浄化装置1に関し前述した所に準じるので、そ
の説明は省略する。すなわち、この排気ガス浄化装置1
5について、ハニカム構造(図4の(1)図を参照),
排気ガス4(図3を参照),触媒物質9(図4の(2)
図を参照),そのシリカ粉末6(図4の(2)図を参
照),無機繊維7(図4の(2)図を参照),無機結合
剤8(図4の(2)図を参照),有機結合剤11(図4
の(2)図を参照),これらの含有割合,すす処理部1
2(図3を参照)、等の構成や機能等については、排気
ガス浄化装置1に関し前述した所に準じる。
【0031】次に、製造方法については次のとおり。す
なわち、担持母体16と触媒物質9とを用いた図3,図
4に示した排気ガス浄化装置15は、次の工程を辿って
製造される。まず、前述したコルゲート法その他によ
り、ハニカム構造の金属製の担持母体16が、製作,準
備される(図4の(1)図を参照)。そして、このよう
に予め準備されたハニカム構造の金属製の担持母体16
のセル壁2の外表面に対し、触媒物質9が塗布される
(図3を参照)。この触媒物質9は、有害物質5の吸着
性に優れた多孔質のシリカ粉末6と、補強材たる無機繊
維7と、バインダーたる無機結合剤8と、更に所望によ
り水や有機結合剤11と、を含有してなる(図4の
(2)図を参照)。それから、このように触媒物質9が
塗布により外表面に付着,被覆,担持せしめられた担持
母体16を、乾燥させてから、焼成炉中にて例えば温度
500℃から600℃程度、時間20分から60分程度
にて焼成することにより、図3,図4に示した排気ガス
浄化装置が、製造される。製造方法は、このようになっ
ている。図3,図4に示した第2タイプの排気ガス浄化
装置15は、以上説明したようになっている。
【0032】本発明は、以上説明したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。この排気ガス浄化装置
1,15では、触媒物質9として、多くの細孔10を備
えた多孔質のほぼ純粋なシリカ粉末6を、主成分として
採用すると共に、このシリカ粉末6を、補強材たる無機
繊維7,バインダーたる無機結合剤8等と、組み合わせ
てなる(図2の(2)図,図4の(2)図を参照)。そ
こでまず、例えば自動車エンジン等の通常作動時にあっ
ては、一酸化炭素CO,窒素酸化物NOX,炭化水素H
C,粒化物質PM等の有害物質5を含んだ排気ガス4
が、高温領域で排気ガス浄化装置1,15に供給され、
内部のハニカム構造の各セル3中を通過する(図1,図
3を参照)。そしてその際、高温の排気ガス4中に含ま
れていた有害物質5は、セル壁2を構成する触媒物質9
のシリカ粉末6(第1タイプの排気ガス浄化装置1の場
合)、又はセル壁2外表面に担持された触媒物質9のシ
リカ粉末6(第2タイプの排気ガス浄化装置15の場
合)に接触して、主にその外表面に吸着され、このよう
な高温下での吸着に基づき、燃焼,除去される。
【0033】これに対し、例えば自動車エンジン等のス
タート時やストップ時にあっては、有害物質5を含んだ
排気ガス4が、低温領域の常温のままにて供給されて
(コールドスタート)、排気ガス浄化装置1,15内部
のハニカム構造の各セル3中を通過する。そしてその際
は、排気ガス4中に含まれていた有害物質5は、一旦、
触媒物質9のシリカ粉末6の各細孔10中に吸入,吸着
される(図2の(2)図,図4の(2)図を参照)。そ
して、このように各細孔10中に吸入,吸着された有害
物質5は、事後、排気ガス4が、高温領域で供給され、
ハニカム構造の各セル3中を通過する際、その高温に基
づき燃焼,除去される。つまり、スタート時に吸入,吸
着された有害物質5は、次のステップの通常作動時に燃
焼,除去され、ストップ時に吸入,吸着された有害物質
5は、次回にスタートされて通常作動となった時に燃
焼,除去される。なお、図示例では更に、下流側に付設
されたすす処理部12の金属繊維14にも、触媒物質9
が付着,被覆せしめられており、排気ガス4中に残存し
ていた有害物質5も、通常作動時,スタート時,ストッ
プ時について、それぞれ上述した所に準じ、確実に燃
焼,除去せしめられるようになる。
【0034】さてそこで、この第1タイプおよび第2タ
イプの排気ガス浄化装置1,15にあっては、次の第
1,第2のようになる。第1に、自動車エンジン,その
他の装置から排出される排気ガス4は、通常作動時つま
り高温領域のものは勿論のこと、スタート時やストップ
時つまり低温領域のものであっても、この排気ガス浄化
装置1,15更にはそのすす処理部12を通過すること
により、確実に浄化される。すなわち、高温領域で排気
ガス浄化装置1,15そしてすす処理部12に供給され
た排気ガス4中の有害物質5は、触媒物質9のシリカ粉
末6にて直ちに、吸着,燃焼,除去される。又、低温領
域たる常温で排気ガス浄化装置1,15そしてすす処理
部12に供給された排気ガス4中の有害物質5は、一
旦、触媒物質9のシリカ粉末6の各細孔10中に吸入,
吸着された後、事後、高温領域で排気ガス4が排気ガス
浄化装置1,15そしてすす処理部12に供給された
際、燃焼,除去される。
【0035】第2に、この排気ガス浄化装置1,15
は、多孔質のシリカ粉末6を選択使用すると共に、無機
繊維7や無機結合剤8等と組み合わせてなる。排気ガス
浄化装置15では更に、担持母体16と組み合わせてな
る。もって、この排気ガス浄化装置1,15は、比較的
簡単な構成よりなると共に、高い剛性・強度のハニカム
構造と、補強材たる無機繊維7と、バインダーたる無機
結合剤8等の相乗作用により、強度や耐久性にも優れて
いる。しかも、排気ガス浄化装置1は、所定の触媒物質
9を原材料組成物とし、押出成形機にてハニカム構造に
押出成形して乾燥した後、焼成炉中で焼成することによ
り、簡単な工程により容易に製造される。又、排気ガス
浄化装置15も、予め準備されたハニカム構造の担持母
体16のセル壁2に、所定の触媒物質9を塗布して乾燥
した後、焼成炉中で燃焼することにより、簡単な工程に
より容易に製造される。
【0036】なお第1に、本発明の排気ガス浄化装置
1,15は、単独使用も可能であるが、他の構造の排気
ガス浄化装置との組み合わせ使用も、勿論可能である。
すなわち、図1,図2や図3,図4に示した本発明の排
気ガス浄化装置1,15(すす処理装置12が付設され
たものを含む)は、更に、その上流側や下流側の一方又
は双方に、他の構造の排気ガス浄化装置を直列に配設し
てなる使用形態も可能である。この場合、供給された排
気ガス4は、本発明の排気ガス浄化装置1又は15と、
他の構造の排気ガス浄化装置とを、順次通過することに
より、より完全に浄化されることになる。このような他
の構造の排気ガス浄化装置としては、例えば、一酸化炭
素COや炭化水素HCを酸化,除去せしめる酸化触媒
や、窒素酸化物NOXを還元,除去せしめる還元触媒を
用いたものが考えられ、このような触媒が、金属製やセ
ラミックス製の担持母体に、それぞれ付着,被覆,担持
せしめられたものが代表的である。
【0037】なお第2に、図1や図3中に示されたすす
処理部12について、更に、検出,警報システムを追加
して組み込んだ構成も考えられる。すなわち、すす処理
部12の金属繊維14付近に、吸着したすす(燃えか
す)の量を検出するセンサを付設すると共に、すす処理
部12付近その他に警報手段を配設し、一定量以上のす
すが金属繊維14に吸着した場合に、警報手段が警報を
実施するコントロールシステムを組み込んでおく。この
センサとしては、例えば圧力センサが用いられ、警報手
段としては、例えば表示ランプが用いられる。そして、
排気ガス4のすすが、すす処理部12にて吸着,除去さ
れ、すす処理部12の金属繊維14に、一定量以上のす
すが吸着されて溜まると、センサがこれを検出し警報手
段にて警報が実施される。もって、このような警報に基
づき、すす処理部12の金属繊維14又はすす処理部1
2全体を新しいものと交換することにより、すす処理部
12のすすの吸着,除去性能が、常に確実に発揮される
ようになる。
【0038】
【発明の効果】本発明に係る排気ガス浄化装置およびそ
の製造方法は、以上説明したように、触媒物質として、
多くの細孔を備えた多孔質のほぼ純粋なシリカ粉末を、
主成分として初めて採用すると共に、無機繊維や無機結
合剤等と組み合わせてなることにより、次の第1,第2
の効果を発揮する。
【0039】第1に、排気ガスの浄化性能に優れてい
る。すなわち、この排気ガス浄化装置は、触媒物質とし
て多孔質のシリカ粉末を採用してなり、自動車エンジン
等の通常作動時つまり高温領域において、前述したこの
種従来例と同様に、優れた排気ガス浄化性能を発揮する
のは勿論のこと、前述したこの種従来例とは異なり、自
動車エンジン等のスタート(コールドスタート)時やス
トップ時、つまり低温領域においても優れた排気ガス浄
化性能を発揮する。もって、所期の通り常時、一酸化炭
素CO,窒素酸化物NOX,炭化水素HC,粒化物質P
M等の有害物質が除去された排気ガスが、マフラー等を
介し外気へと排出されるようになる。
【0040】第2に、しかもこれは、簡単容易に実現さ
れる。すなわち、この排気ガス浄化装置は、多孔質のシ
リカ粉末を選択使用すると共に、無機繊維や無機結合剤
等と組み合わせてなり、比較的簡単な構成よりなると共
に、強度や耐久性にも優れてなる。しかも、いわゆる押
出成形や焼成法を利用し、簡単な工程により容易に製造
可能である。このように、この排気ガス浄化装置では、
簡単容易にコスト面に優れつつ、上述した第1の点が実
現される。このように、この種従来例に存した課題がす
べて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にし
て大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排気ガス浄化装置およびその製造
方法について、発明の実施の形態の第1タイプの説明に
供する、正断面説明図である。
【図2】同発明の実施の形態の第1タイプの説明に供
し、(1)図は斜視図、(2)図は要部を拡大した表面
イメージ図である。
【図3】本発明に係る排気ガス浄化装置およびその製造
方法について、発明の実施の形態の第2タイプの説明に
供する、正断面説明図である。
【図4】同発明の実施の形態の第2タイプの説明に供
し、(1)図は斜視図、(2)図は要部を拡大した表面
イメージ図である。
【符号の説明】
1 排気ガス浄化装置 2 セル壁 3 セル 4 排気ガス 5 有害物質 6 シリカ粉末 7 無機繊維 8 無機結合剤 9 触媒物質 10 細孔 11 有機結合剤 12 すす処理部 13 外筒 14 金属繊維 15 排気ガス浄化装置 16 担持母体 17 平板箔 18 波板箔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 35/04 301 B01J 37/02 301F 35/06 37/08 37/02 301 F01N 3/02 321A 37/08 3/10 A F01N 3/02 321 B01D 53/36 ZABC 3/10 103C Fターム(参考) 3G090 AA06 BA01 EA02 3G091 AA02 AA03 AA05 AB01 AB08 AB13 BA13 BA14 BA15 BA19 FA01 FA16 FB02 FC07 GA06 GA07 GA08 GB01X GB01Y GB17W GB17Y HA15 4D048 AA13 AA14 AA18 AB01 BA06X BA10X BA11Y BA12Y BA39X BA41X BB02 BB17 CA02 CC44 CC45 DA03 DA13 EA04 4G069 AA01 AA03 AA08 AA09 BA02A BA02B BA02C BA08B BA10C BA13A BA15C BA17 BA18 BA22C BA29C BE06C CA02 CA03 CA07 CA14 CA15 CA18 EA03X EA03Y EA12 EA18 EA19 EA21 EA24 EB10 EB18Y EB19 EC05Y EC08Y EC14Y EC21Y ED03 EE08 FA01 FB15 FB23 FB30 FB67 FC05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セル壁にて区画形成された中空柱状の多
    数のセルの集合体たるハニカム構造を備え、各該セル中
    を排気ガスが通過することにより、排気ガス中に含まれ
    ていた有害物質を燃焼,除去せしめる排気ガス浄化装置
    であって、 該セル壁は、有害物質の吸着性に優れたシリカ粉末と、
    補強材たる無機繊維と、バインダーたる無機結合剤と、
    を含有した触媒物質製よりなり、 該シリカ粉末は、多くの細孔を備えた多孔質よりなり、
    高温領域において有害物質を吸着,燃焼,除去せしめる
    と共に、低温領域において各該細孔中への有害物質の吸
    入,吸着特性を備えており、各該細孔中に吸入,吸着し
    ていた有害物質質を事後の高温領域において燃焼,除去
    せしめること、を特徴とする排気ガス浄化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した排気ガス浄化装置に
    おいて、該触媒物質は更に、成形性を付与するバインダ
    ーたる有機結合剤を含有してなり、該有機結合剤は、焼
    成により分解,除去可能となっていること、を特徴とす
    る排気ガス浄化装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載した排気ガス浄化装置に
    おいて、下流側に更に、すす処理部が付設されており、 該すす処理部は金属繊維製よりなり、排気ガス中に含ま
    れていた燃えかすたる炭素の微粒子を吸着,除去せしめ
    ると共に、該金属繊維に該触媒物質が付着,被覆せしめ
    られており、排気ガス中に残存していた有害物質を吸
    着,燃焼,除去可能となっていること、を特徴とする排
    気ガス浄化装置。
  4. 【請求項4】 セル壁にて区画形成された中空柱状の多
    数のセルの集合体たるハニカム構造を備え、各該セル中
    を排気ガスが通過することにより、排気ガス中に含まれ
    ていた有害物質を燃焼,除去せしめる、排気ガス浄化装
    置の製造方法であって、 まず、有害物質の吸着性に優れた多孔質のシリカ粉末
    と、補強材たる無機繊維と、バインダーたる無機結合剤
    と、を含有した触媒物質を、原材料組成物として準備
    し、 次に、該原材料組成物を押出成形機に供給して、ハニカ
    ム構造にて押出成形した後、乾燥させてから焼成炉中に
    て焼成することにより、該排気ガス浄化装置を製造する
    こと、を特徴とする排気ガス浄化装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 セル壁にて区画形成された中空柱状の多
    数のセルの集合体たるハニカム構造を備えた金属製の担
    持母体と、該担持母体のセル壁の外表面に付着,被覆,
    担持せしめられた触媒物質と、を有してなり、 各該セル中を排気ガスが通過することにより、排気ガス
    中に含まれていた有害物質を燃焼,除去せしめる排気ガ
    ス浄化装置であって、 該触媒物質は、有害物質の吸着性に優れたシリカ粉末
    と、補強材たる無機繊維と、バインダーたる無機結合剤
    と、を含有してなり、 該シリカ粉末は、多くの細孔を備えた多孔質よりなり、
    高温領域において有害物質を吸着,燃焼,除去せしめる
    と共に、低温領域において各該細孔中への有害物質の吸
    入,吸着特性を備えており、各該細孔中に吸入,吸着し
    ていた有害物質を事後の高温領域において燃焼,除去せ
    しめること、を特徴とする排気ガス浄化装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載した排気ガス浄化装置に
    おいて、該触媒物質は更に、成形性を付与するバインダ
    ーたる有機結合剤を含有してなり、該有機結合剤は、焼
    成により分解,除去可能となっていること、を特徴とす
    る排気ガス浄化装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載した排気ガス浄化装置に
    おいて、下流側に更に、すす処理部が付設されており、 該すす処理部は金属繊維製よりなり、排気ガス中に含ま
    れていた燃えかすたる炭素の微粒子を吸着,除去せしめ
    ると共に、該金属繊維に該触媒物質が付着,被覆せしめ
    られており、排気ガス中に残存していた有害物質を吸
    着,燃焼,除去可能となっていること、を特徴とする排
    気ガス浄化装置。
  8. 【請求項8】 セル壁にて区画形成された中空柱状の多
    数のセルの集合体たるハニカム構造を備え、各該セル中
    を排気ガスが通過することにより、排気ガス中に含まれ
    ていた有害物質を燃焼,除去せしめる、排気ガス浄化装
    置の製造方法であって、 まず、予め準備されたハニカム構造の金属製の担持母体
    のセル壁の外表面に対し、触媒物質を塗布し、該触媒物
    質は、有害物質の吸着性に優れた多孔質のシリカ粉末
    と、補強材たる無機繊維と、バインダーたる無機結合剤
    と、を含有してなり、 次に、乾燥させてから焼成炉中にて焼成することによ
    り、該排気ガス浄化装置を製造すること、を特徴とする
    排気ガス浄化装置の製造方法。
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