JP2001250478A - 蛍光体の固定方法 - Google Patents

蛍光体の固定方法

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JP2001250478A
JP2001250478A JP2000059792A JP2000059792A JP2001250478A JP 2001250478 A JP2001250478 A JP 2001250478A JP 2000059792 A JP2000059792 A JP 2000059792A JP 2000059792 A JP2000059792 A JP 2000059792A JP 2001250478 A JP2001250478 A JP 2001250478A
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layer
phosphor
meth
acrylate
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JP2000059792A
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Tsukasa Izumi
司 出水
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】異形ラインによるセル形状においても均一な厚
みの蛍光体の固定が良好で、かつ長期間保管した蛍光体
含有樹脂組成物を用いても蛍光体の固定が良好である蛍
光体の固定方法を提供すること。 【解決手段】 隔壁(セル)内に蛍光体を固定するにあ
たり、該隔壁(セル)内に、蛍光体(a)、ベースポリ
マー(b)、エチレン性不飽和化合物(c)及び特定の
共重合体(d)を含有してなる樹脂組成物(A)の層及
び感光性樹脂組成物(B)の層を順次設けた後、露光及
び現像を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル(PDP)や電界効果電子放出型ディスプレ
イ(FED)等の蛍光体表示装置の製造時における隔壁
(セル)内への蛍光体の固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、各種平板ディスプレイパネルの開
発が盛んに行われており、中でもPDPやFED等が注
目を浴びており、今後ラップトップ型パソコンの表示画
面から、各種電光掲示板、更には、いわゆる「壁掛けテ
レビ」へとその用途は拡大しつつある。
【0003】そして、このPDPやFED等の表示パネ
ルのセル内には、表示のための蛍光体が封入(固定)さ
れており、加電圧によりセル内の封入ガスで発生した紫
外線で該蛍光体が発色するのである。
【0004】かかる蛍光体の固定方法として、本出願人
は、過去に、蛍光体入りのドライフィルムレジスト(フ
ォトレジストフィルム)を提案し(特開平6−2739
25号公報)、更には蛍光体を含有した層と蛍光体を含
有しない層をセル内に設けて蛍光体を固定する方法(特
開平10−294062号公報等)も提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近
は、セルの形状も単純なストライプ形状から異形ライン
形状に変化してきて、蛍光体を含有した層のセルへの更
なる追従性が望まれるようになり、更には、かかる層の
長期保管時の安定性(層内での蛍光体の分散安定性−蛍
光体の分布の偏りや凝集等がないこと)も望まれるよう
になってきた。
【0006】このような背景下において、本発明の目的
とするところは、異形ラインによるセル形状においても
均一な厚みの蛍光体の固定が良好で、かつ長期間保管し
た蛍光体含有樹脂組成物を用いても蛍光体の固定が良好
な固定方法を提供することにある。
【0007】
【問題を解決するための手段】そこで、本発明者は、上
記の現況に鑑みて鋭意研究した結果、隔壁(セル)内に
蛍光体を固定するにあたり、該隔壁(セル)内に、蛍光
体(a)、ベースポリマー(b)、エチレン性不飽和化
合物(c)及び下記一般式(1)で示される化合物を共
重合成分とする共重合体(d)を含有してなる樹脂組成
物(A)の層及び感光性樹脂組成物(B)の層を順次設
けた後、露光及び現像を行う蛍光体の固定方法が、上記
の目的に合致することを見出して本発明を完成するに至
った。
【0008】 (但し、Rは水素又はメチル基、nは10〜22の整
数) 本発明においては、かかる共重合体(d)が、上記一般
式(1)で示される化合物とアクリル酸の共重合体であ
ることや樹脂組成物(A)中のかかる共重合体(d)の
含有量が、(b)及び(c)の合計量100重量部に対
して0.1〜5重量部であることが本発明の作用効果を
顕著に得る上で特に好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に述べる。
【0010】本発明に用いる樹脂組成物(A)は、蛍光
体(a)、ベースポリマー(b)、エチレン性不飽和化
合物(c)及び特定の共重合体(d)を含有してなるも
のである。
【0011】かかる蛍光体(a)としては、特に限定さ
れないが、希土類オキシハライド等を母体とし、この母
体を付活剤で付活したものが好ましく、例えば紫外線励
起型蛍光体としては、Y23:Eu、YVO4:Eu、
(Y,Gd)BO3:Eu(以上赤色)、BaAl12
19:Mn、Zn2SiO4:Mn、LaPO4:Tb(以
上緑色)、BaMgAl1423:Eu、BaMgAl16
27:Eu(以上青色)等が挙げられ、その他の蛍光体
としては、Y23S:Eu、γ−Zn3(PO4 2:M
n、(ZnCd)S:Ag+In23(以上赤色)、Z
nS:Cu,Al、ZnS:Au,Cu,Al、(Zn
Cd)S:Cu,Al、Zn2SiO4:Mn,As,Y
3Al512:Ce、Gd22S:Tb、Y3Al512
Tb、ZnO:Zn(以上緑色)、ZnS:Ag+赤色
顔料、Y2SiO3:Ce(以上青色)等を使用すること
もできる。
【0012】また、ベースポリマー(b)としては、ア
クリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹
脂などが用いられ、これらの中では、(メタ)アクリレ
ートを主成分とし、必要に応じてエチレン性不飽和カル
ボン酸や他の共重合可能なモノマーを共重合したアクリ
ル系共重合体が重要であり、アセトアセチル基含有アク
リル系共重合体を用いることもできる。
【0013】ここで(メタ)アクリル酸エステルとして
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ートなどが例示される。
【0014】エチレン性不飽和カルボン酸としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボ
ン酸が好適に用いられ、そのほか、マレイン酸、フマー
ル酸、イタコン酸などのジカルボン酸、あるいはそれら
の無水物やハーフエステルも用いることができる。これ
らの中では、アクリル酸とメタクリル酸が特に好まし
い。
【0015】更に、エチレン性不飽和化合物(c)とし
ては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、2,
2−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス−(4−(メタ)アクリロ
キシポリエトキシフェニル)プロパン、2−ヒドロキシ
−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル(メタ)ア
クリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテル
ジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリ
シジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグ
リシジルエステルジ(メタ)アクリレート、グルセリン
トリアクリレート、グリセリンポリグリシジルエーテル
ポリ(メタ)アクリレートなどの多官能モノマーが挙げ
られる。
【0016】これらの多官能モノマーと共に、単官能モ
ノマーを適当量併用することもでき、かかる単官能モノ
マーの例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−
フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキ
シプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)
アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル
アシッドホスフェート、フタル酸誘導体のハーフ(メ
タ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルア
ミドなどが挙げられる。
【0017】本発明においては、樹脂組成物(A)中に
特定の共重合体(d)を含有することを最大の特徴とす
るもので、かかる共重合体(d)は、下記一般式(1)
で示される化合物を共重合成分とする共重合体である。
【0018】 (但し、Rは水素又はメチル基、nは10〜22の整
数) 本発明においては、上記一般式(1)のnは、10〜2
2であるが、好ましくは15〜20で、かかるnが9以
下では蛍光体の分散性が不良となり、逆に23以上では
蛍光体が混合不良となって本発明の目的を達成すること
は困難となる。
【0019】上記一般式(1)で示される化合物の具体
例としては、ステアリルアクリレート、ペンタデカアク
リレート、パルミチルアクリレート、ヘプタデカンアク
リレート等を挙げることができ、好適にはステアリルア
クリレートが用いられる。
【0020】共重合体(d)は、上記一般式(1)で示
される化合物と他の化合物の共重合体であり、かかる他
の化合物としては、特に限定されることはないが、アク
リル系化合物が好ましく、その具体例としては、(メ
タ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレートなどが例示され、好適にはア
クリル酸が用いられる。かかる共重合体(d)を得るに
は、上記の如き化合物を共重合すればよく、その具体的
な方法については、公知のアクリル系共重合体の製造方
法に準じて行えばよい。
【0021】樹脂組成物(A)は、上記の(a)〜
(d)を含有してなるものであり、その含有割合は特に
限定されないが、蛍光体(a)の含有量は、ベースポリ
マー(b)とエチレン性不飽和化合物(c)の合計量1
00重量部に対して1〜800重量部(更には10〜5
00重量部、特には50〜200重量部)が好ましく、
かかる含有量が1重量部未満では輝度不足となり、逆に
800重量部を越えると樹脂組成物(A)をフィルム化
するとき等に蛍光体の保持が困難となって好ましくな
い。また、ベースポリマー(b)100重量部に対する
エチレン性不飽和化合物(c)の含有割合は、10〜2
00重量部(更には60〜150重量部、特には100
〜150重量部)が好ましく、かかる含有割合が10重
量部未満では樹脂組成物(A)の層の可撓性の低下を招
き、逆に200重量部を越えるとコールドフローを招い
て好ましくない。
【0022】また、樹脂組成物(A)中のかかる共重合
体(d)の含有量は、ベースポリマー(b)とエチレン
性不飽和化合物(c)の合計量100重量部に対して
0.1〜5重量部(更には0.1〜1重量部、特には
0.3〜0.7重量部)であることが好ましく、かかる
含有量が0.1重量部未満では樹脂組成物(A)中での
蛍光体の分散性が不良になることがあり、逆に5重量部
を越えると樹脂組成物(A)の粘度が上がりすぎて好ま
しくない。
【0023】感光性樹脂組成物(B)としては、紫外線
やレーザー光線等の活性エネルギー線により硬化する樹
脂組成物であれば特に限定されず、通常は、上述のベー
スポリマー(b)、エチレン性化合物(c)及び光重合
開始剤(e)からなるものが好適に用いられ、(b)や
(c)の含有量(含有割合)は、上記と同様で良い。
【0024】尚、樹脂組成物(B)は、稀アルカリ現像
型とすることが好ましく、稀アルカリ現像型とするとき
は、上記のベースポリマーにおいて、エチレン性不飽和
カルボン酸を15〜30重量%程度(酸価で100〜2
00mgKOH/g程度)共重合することが必要であり、
他の共重合可能モノマーとしては、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、アル
キルビニルエーテルなどが例示できる。
【0025】かかる光重合開始剤(e)としては、ベン
ゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチル
エーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイ
ンn−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、
ベンジルジフェニルジスルフィド、ベンジルジメチルケ
タール、ジベンジル、ジアセチル、アントラキノン、ナ
フトキノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾ
フェノン、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチル
アミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルア
ミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベン
ゾフェノン、ピバロインエチルエーテル、1,1−ジク
ロロアセトフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフ
ェノン、ヘキサアリールイミダゾール二量体、2,2’
−ビス(o−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テ
トラフェニル)等を挙げることができ、かかる光重合開
始剤(e)は、ベースポリマー(b)とエチレン性不飽
和化合物(c)との合計量100重量部に対して0.0
1〜5重量部(更には0.1〜5重量部)配合すること
が好ましく、かかる配合量が0.01重量部未満では極
端な感度低下となり、逆に5重量部を越えるとパターン
の再現性が悪くなって好ましくない。
【0026】上記の樹脂組成物(A)及び感光性樹脂組
成物(B)には、本発明の目的を阻害しない範囲におい
て、染料(着色、発色)、密着性付与剤、可塑剤、酸化
防止剤、熱重合禁止剤、溶剤、表面張力改質材、安定
剤、連鎖移動剤、消泡剤、難燃剤、顔料などの添加剤も
適宜添加することが可能である。
【0027】本発明の方法は、上記の如き樹脂組成物
(A)及び感光性樹脂組成物(B)を用いて、隔壁(セ
ル)内に樹脂組成物(A)の層及び感光性樹脂組成物
(B)の層を順次設けた後、露光及び現像を行うことを
特徴とするもので、かかる方法について、順を追って以
下に説明する。 [樹脂組成物(A)の層の形成]基板上に設けられた隔
壁(セル)内に樹脂組成物(A)の層を形成するのであ
るが、その層の厚み(ha)は、蛍光体の含有量やセル
の構造等によっても異なり一概に言えないが、通常は隔
壁側面高さ(h0)よりも薄いことが好ましく、更には
かかるha(μm)とh0(μm)がha/h0=1/20
〜15/20であることが好ましく、特にha/h0=1
/20〜10/20であることが好ましく、かかるha
/h0が1/20未満では焼成後の蛍光体の厚み不足と
なり、逆に15/20を越えるとセルの放電時の空間が
少なくなり好ましくない。
【0028】また、蛍光体の均一分散性、追従性、作業
性等の点で、かかる層は予めフィルム状あるいはシート
状に成形されていることが非常に好ましく、かかるフィ
ルムやシートとしては、樹脂組成物(A)を中間層と
し、ベースフイルム(ポリエステルフィルム、ポリビニ
ルアルコールフィルム、ナイロンフィルム、セルロース
フィルム等)と保護フイルム(ポリエステルフィルム、
ポリビニルアルコールフィルム、ナイロンフィルム、セ
ルロースフィルム等)をそれぞれ外層とする積層体とす
ることが好ましい。
【0029】本発明においては、かかる積層体を用いた
方法について説明するが、場合によっては、塗工、スプ
レー、印刷等の方法によって、直接隔壁(セル)内に樹
脂組成物(A)の層を形成することも可能で、この方法
に限定されることはない。
【0030】かかる積層体を用いて樹脂組成物(A)の
層を形成するにあたっては、該積層体のベースフイルム
と該中間層との接着力及び保護フイルムと該中間層との
接着力を比較し、接着力の低い方のフイルムを剥離して
から該中間層の側を、隔壁(セル)が予め形成された基
板にホットラミネーター等を用いて樹脂組成物(A)の
層を隔壁(セル)中へ押し込むようにして、樹脂組成物
(A)の層を形成する。 [感光性樹脂組成物(B)の層の形成]続いて、上記で
形成された樹脂組成物(A)の層の表面に感光性樹脂組
成物(B)の層を形成するのであるが、その層の厚み
(hb)は、蛍光体の含有量や隔壁の構造等によっても
異なり一概に言えないが、通常は上記のhaと同様、隔
壁側面高さ(h0)よりも薄いことが好ましく、更には
かかるhb(μm)とh0(μm)がhb/h0=1/20
〜15/20であることが好ましく、特にhb/h0=1
/20〜10/20であることが好ましく、かかるhb
/h0が1/20未満では上記の樹脂組成物(A)の層
を隔壁(セル)内に十分に押し込むことが困難となり、
逆に15/20を越えると蛍光体の壁面へのパターニン
グ性が低下して好ましくない。
【0031】また、かかる層も追従性、作業性等の点
で、上記の樹脂組成物(A)と同様に積層体に成形され
ていることが好ましい。
【0032】本発明においては、感光性樹脂組成物
(B)の層についても、かかる積層体を用いた方法につ
いて説明するが、場合によっては、塗工、スプレー、印
刷等の方法によって、直接隔壁(セル)内に樹脂組成物
(A)の層を形成することも可能で、この方法に限定さ
れることはない。
【0033】かかる積層体を用いて感光性樹脂組成物
(B)の層を形成するにあたっては、上記で形成された
樹脂組成物(A)の層の表面に残されたフィルムを剥が
し、その上から感光性樹脂組成物(B)を中間層とした
積層体を上記の樹脂組成物(A)と同様にしてホットラ
ミネーター等を用いてセル中へ押し込むようにして、感
光性樹脂組成物(B)の層を形成する。
【0034】かくして、基板上に設けられた隔壁(セ
ル)内に樹脂組成物(A)の層及び感光性樹脂組成物
(B)の層の2層が積層・充填される訳であるが、この
ときの樹脂組成物(A)の層の厚み(ha)と感光性樹
脂組成物(B)の層の厚み(hb)との比ha/hbは、
10/90〜75/25にすることが好ましい。 [露光]次に、感光性樹脂組成物(B)の層の上にパタ
ーンマスクを密着させて露光する。この時必要に応じ
て、また、感光性樹脂組成物(B)の層が粘着性を有し
ないときは、感光性樹脂組成物(B)の層の表面のフイ
ルムを剥離してからパターンマスクを樹脂組成物(B)
の層に直接接触させて露光することもできる。露光は、
通常紫外線照射により行い、その際の光源としては、高
圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノン
灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプなどが用い
られる。紫外線照射後は、必要に応じ加熱を行って、硬
化の完全を図ることもできる。 [現像]露光後は、感光性樹脂組成物(B)の層の上の
フイルムを剥離除去してから現像を行う。かかる感光性
樹脂組成物(B)は、上述したように稀アルカリ現像型
とすることが好ましく、このときの現像は、炭酸ソー
ダ、炭酸カリウムなどのアルカリ1〜2重量%程度の稀
薄水溶液を用いて行う。この際有機アルカリ等の現像液
を使用することも可能である。 [焼成]上記の現像後、隔壁(セル)形成基板を450
〜550℃で焼成を行い、隔壁(セル)内部に蛍光体を
固定する。
【0035】かくして本発明の方法により、隔壁(セ
ル)内にに蛍光体を固定することができるのであるが、
フルカラーのための蛍光体を形成するために、赤色、青
色、緑色のそれぞれの蛍光体を含有する樹脂組成物
(A)及び感光性樹脂組成物(B)を用いて上記の[樹
脂組成物(A)の層の形成]〜[現像]を繰り返して、
上記の3色の蛍光体をセル内に充填した後、[焼成]を
行うことで作製することができる。
【0036】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0037】尚、例中「部」とあるのは、断りのない限
り重量基準を意味する。
【0038】実施例1 下記の蛍光体(a)45部、下記のベースポリマー
(b)50部、下記のエチレン性不飽和化合物(c)3
0部及び下記の共重合体(d)0.5部を混合して、樹
脂組成物(A)を調整した。
【0039】蛍光体(a)22S:Eu (発光波長;642nm,粒径;2.2±0.5μm,
比重;5.1)ベースポリマー(b) メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート/2
−エチルヘキシルアクリレート/メタクリル酸の共重合
割合が重量基準で55/8/15/22である共重合体
(酸価143.3mgKOH/g、ガラス転移点66.
3℃、重量平均分子量8万)エチレン性不飽和化合物(c) グルセリントリアクリレート(ダイセルユービーシー社
製「OTA−480」)15部、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート15部共重合体(d) ステアリルメタクリレート/アクリル酸の共重合割合が
重量基準で90/10である共重合体(酸価142mg
KOH/g、重量平均分子量2.3万)次いで、得られ
た樹脂組成物(A)をアプリケーターを用いて厚さ20
μmのポリエステルフィルム上に塗工し、乾燥させて、
厚さ80μmの感光性樹脂組成物(A)の層を得、更に
該層の表面にポリエステルフィルムを積層して積層体と
した後にロール(ロール芯直径76.2cm)に巻き取
った。かかるロール状の積層体の総長さは、約50m
で、幅は約20cmであった。
【0040】また、上記の(b)〜(c)及び下記の光
重合開始剤(e)(ベンゾフェノン)を用いて、ベース
ポリマー(b)50部、エチレン性不飽和化合物(c)
25部及び光重合開始剤(e)5部を混合して、感光性
樹脂組成物(B)を調整した後、上記と同様に感光性樹
脂組成物(B)の積層体を製造した。
【0041】上記で得られた樹脂組成物(A)の積層体
(I)及び感光性樹脂組成物(B)の積層体(II)を
用いて、下記の如く蛍光体の固定を行った。 [樹脂組成物(A)の層及び感光性樹脂組成物(B)の
層の形成]オーブンで60℃に予熱した隔壁[高さ(h
0)100μm、幅80μm、スリット150μmのス
トライプパターン]が形成されたPDP基板(200m
m×200mm×2mm)に、上記の積層体(I)を片
面のポリエステルフィルムを剥がしながら、ラミネート
ロール温度100℃、ロール圧3kg/cm2、ラミネ
ート速度1.0m/minの条件でラミネートした後、
他方のポリエステルフィルムを剥がし、その上より同様
に積層体(II)をラミネートして、樹脂組成物(A)
の層(厚み40μm)及び感光性樹脂組成物(B)の層
(厚み30μm)を形成した(ha/hb=40/3
0)。 [露光及び現像]次いで、感光性樹脂組成物(B)の層
の表面のポリエステルフイルムの上に、隔壁(セル)の
内側(隔壁上部以外)が露光されるように、全面にパタ
ーンを乗せて、オーク製作所製の露光機「HMW−53
2D」にて3kW超高圧水銀灯で80mJ/cmにて
露光した。露光後15分間のホールドタイムを取った
後、1%Na2CO3水溶液、30℃で、最少現像時間の
1.5倍の時間で現像した。 [焼成]現像後に焼成炉に入れて、約550℃に昇温さ
せて、樹脂組成物(A)及び感光性樹脂組成物(B)中
の樹脂分を焼失させ、蛍光体(a)を隔壁(セル)内に
固定させた。
【0042】得られた蛍光体が固定された隔壁基板につ
いて、ストライプパターンと垂直方向に該基板を切断し
て、断面の蛍光体の固定状態をSEM(走査型電子顕微
鏡)で観察すると、蛍光体が約20μmの幅で、隔壁に
沿って均一に固定されていた。また、得られた蛍光体が
固定された隔壁基板に紫外線(UV)ランプを照射して
その時の輝度を測定したが、輝度のバラツキは±20c
d以下で良好であった。
【0043】また、上記の積層体(I)を横積みにし
て、25℃、60%RHの状態で1ヶ月間保管後に、上
記と同様の方法で蛍光体の固定を試みたが、同様に良好
な固定状態で輝度も良好であった。
【0044】実施例2 実施例1において、樹脂組成物(A)中の共重合体
(d)の含有量を0.1部に変更した以外は同様に行っ
て、同様に蛍光体の固定状態を観察したが、実施例1と
同様の良好な結果が得られた。
【0045】実施例3 実施例1において、共重合体(d)として、下記のアク
リル系共重合体を用いた以外は同様に行って、同様に蛍
光体の固定状態を観察したが、実施例1と同様の良好な
結果が得られた。共重合体(d) ステアリルメタクリレート/アクリル酸/ブチルメタク
リレートの共重合割合が重量基準で80/15/5であ
る共重合体(酸価112mgKOH/g、重量平均分子
量5.0万)
【0046】実施例4 実施例1において、共重合体(d)として、下記のアク
リル系共重合体を用いた以外は同様に行って、同様に蛍
光体の固定状態を観察したが、実施例1と同様の良好な
結果が得られた。共重合体(d) ステアリルメタクリレート/アクリル酸の共重合割合が
重量基準で85/15である共重合体(酸価112mg
KOH/g、重量平均分子量4.2万)
【0047】実施例5 実施例1において、樹脂組成物(A)の層の厚み
(ha)を20μmとし、感光性樹脂組成物(B)の層
の厚み(hb)を50μmとした(ha/hb=20/5
0)以外は同様に行って、同様に蛍光体の固定状態を観
察したが、実施例1と同様の良好な結果が得られた。
【0048】実施例6 実施例1に準じて、R(赤),G(緑),B(青)3色
の蛍光体について、3回蛍光体の固定を試みたが、各色
とも実施例1と同様の良好な結果が得られた。
【0049】比較例1 実施例1において、樹脂組成物(A)中に共重合体
(d)を配合しなかった以外は、同様に行って、同様に
蛍光体の固定状態を観察したが、蛍光体の充填量にはム
ラがあり、蛍光体の幅も0〜約80μmで凹凸が発生し
て隔壁に沿って均一に固定されておらず、輝度のバラツ
キも±20cdを越えるものであった。
【0050】
【発明の効果】本発明の蛍光体の固定方法は、蛍光体含
有樹脂組成物の層と感光性樹脂組成物の層を用いて、前
者の層に特定の共重合体を含有させているので、異形ラ
インによるセル形状においても均一な厚みの蛍光体の固
定が良好で、かつ長期間保管した蛍光体含有樹脂組成物
を用いても蛍光体の固定が良好であり、PDPやFED
等における隔壁(セル)内への蛍光体の固定に大変有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/00 C08K 3/00 C08L 101/00 C08L 101/00 H01J 11/02 H01J 11/02 B //(C08L 101/00 (C08L 101/00 33:10) 33:10) Fターム(参考) 4J002 BG01W BG04W BG043 BG05W BG053 BG07X BH02W DE096 FD206 4J011 AA05 AC04 PA07 PA69 PA88 PA95 PB38 PB40 PC02 QA03 QA06 QA07 QA13 QA18 QA22 QA23 QA24 QB16 SA05 SA07 SA32 SA34 SA42 SA52 SA54 SA63 SA78 SA83 UA01 VA01 WA01 4J026 AA45 AB02 AB07 BA27 BA28 DB06 DB36 GA07 5C028 FF11 FF12 FF16 HH14 5C040 FA01 FA02 GG09 JA09 MA22 MA23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隔壁(セル)内に蛍光体を固定するにあ
    たり、該隔壁(セル)内に、蛍光体(a)、ベースポリ
    マー(b)、エチレン性不飽和化合物(c)及び下記一
    般式(1)で示される化合物を共重合成分とする共重合
    体(d)を含有してなる樹脂組成物(A)の層および感
    光性樹脂組成物(B)の層を順次設けた後、露光及び現
    像を行うことを特徴とする蛍光体の固定方法。 (但し、Rは水素又はメチル基、nは10〜22の整
    数)
  2. 【請求項2】 共重合体(d)が、上記一般式(1)で
    示される化合物とアクリル酸の共重合体であることを特
    徴とする請求項1記載の蛍光体の固定方法。
  3. 【請求項3】 樹脂組成物(A)中の共重合体(d)の
    含有量が、(b)及び(c)の合計量100重量部に対
    して0.1〜5重量部であることを特徴とする請求項1
    または2記載の蛍光体の固定方法。
  4. 【請求項4】 樹脂組成物(A)の層の厚さ(ha)及
    び/又は感光性樹脂組成物(B)の層の厚さ(hb
    が、隔壁側面高さ(h0)よりも薄いことを特徴とする
    請求項1〜3いずれか記載の蛍光体の固定方法。
  5. 【請求項5】 樹脂組成物(A)の層の厚さ(ha)又
    は感光性樹脂組成物(B)の層の厚さ(hb)と隔壁側
    面高さ(h0)が、ha又はhb(μm)/h0(μm)=
    1/20〜15/20を満足することを特徴とする請求
    項1〜4いずれか記載の蛍光体の固定方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の方法を
    3回繰り返し、R(赤),G(緑),B(青)3色の蛍
    光体を固定することを特徴とする蛍光体の固定方法。
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