JP2001250361A - カートリッジ用シャッタの製造方法、プレス金型及びカートリッジ - Google Patents

カートリッジ用シャッタの製造方法、プレス金型及びカートリッジ

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JP2001250361A
JP2001250361A JP2000061783A JP2000061783A JP2001250361A JP 2001250361 A JP2001250361 A JP 2001250361A JP 2000061783 A JP2000061783 A JP 2000061783A JP 2000061783 A JP2000061783 A JP 2000061783A JP 2001250361 A JP2001250361 A JP 2001250361A
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bending
bent
shutter
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JP2000061783A
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Koichi Suzuki
晃一 鈴木
Tadao Kato
忠郎 加藤
Kazumasa Yoshikawa
和正 吉川
Yota Nakayama
陽太 中山
Katsumasa Matsuda
勝正 松田
Keiichi Okita
啓一 沖田
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NISSIN PREC MACHINES CO Ltd
NISSIN PRECISION MACHINES CO Ltd
TDK Corp
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NISSIN PREC MACHINES CO Ltd
NISSIN PRECISION MACHINES CO Ltd
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保護層を有するシャッタに孔部を形成するた
めにその表面を折り曲げる際に保護層の損傷を防止し、
信頼性の高いシャッタを製造できるカートリッジ用シャ
ッタの製造方法、プレス金型及びカートリッジを提供す
る。 【解決手段】 このカートリッジ用シャッタの製造方法
は、孔部の形成のためその表面の一部を折り曲げて孔部
の内周面に折れ曲り部を形成する際に、板材料100を
下型101に載せてその表面にパンチ部材102を押し
当てて折れ曲り部61を形成する。パンチ部材102と
折れ曲り部61との接触角αを10〜25度の範囲内と
しながら表面と折れ曲り部との曲げ角度βが60〜80
度の範囲になるように折れ曲り部を予備的に形成する予
備曲げ工程と、予備的に形成された折れ曲り部を押し広
げるように移動する金型により所定の角度まで更に折り
曲げる仕上げ曲げ工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に保護層が形
成されているカートリッジ用シャッタの製造方法、この
製造のためのプレス金型及びカートリッジに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、ミニディスクカートリッジ(M
D)のような記録媒体を収納した記録媒体カートリッジ
は、ディスク形状等の記録媒体を収納した矩形状の収納
ケースに記録・再生時に記録再生装置のヘッドを挿入す
るための開口部を設け、更にこの開口部の開閉のために
シャッタを設け、このシャッタの開閉のために記録再生
装置側のシャッタ開閉部材が当接する孔をシャッタ表面
に形成している。
【0003】かかるシャッタを設けたカートリッジに関
し、本出願人は、特開2000−48516号公報にお
いて、記録再生装置側のシャッタ開閉部材が当接する孔
の内周面をシャッタ表面と連続した連続面にしたカート
リッジを開示した。このカートリッジによると、シャッ
タをアルミニウム材のような軽合金から構成でき、MD
等のカートリッジの軽量化とコスト減とを図ることがで
きる。
【0004】この場合、シャッタ表面には樹脂からなる
保護層が形成されているが、四角状の孔の周囲にシャッ
タ表面から連続した連続面を金型とパンチとを用いて折
り曲げて形成すると、折り曲げ部の保護層が破れてしま
い易いことが分かり、この原因を調査したところ、折り
曲げ部の寸法がシャッタの板厚(約0.2mm)の2〜
5倍と非常に短いため、折り曲げに比較的大きな力が必
要となり、保護層が損傷してしまうことが判明した。
【0005】即ち、例えば、ミニディスクMD等のディ
スクカートリッジのシャッタのように装置と接触摺動す
るようなものだと、折り曲げ部の寸法は、カートリッジ
と接触しないように長くできないため、1.0mm以下
と短くなる。この短い折り曲げ部の曲げ加工のために折
り曲げ部近傍に加える加工力は大きくなってしまい、折
り曲げ加工時に保護膜に加わる力が大きくなり、保護膜
に損傷を与えることなく折り曲げることが困難となる。
もし保護層が損傷して破れてしまうと、記録再生装置へ
のカートリッジの着脱を繰り返すうちにシャッタが削れ
たり、保護層が剥がれ落ちて、好ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な従来技術の問題に鑑み、保護層を有するシャッタに孔
部を形成するためにその表面を折り曲げる際に保護層が
破れる等の損傷を受けるてしまうことなく、信頼性の高
いシャッタを製造できるカートリッジ用シャッタの製造
方法、この製造のためのプレス金型及びカートリッジを
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために本発明者らが鋭意検討し研究した結果、得
た知見に基づいてなされたものであって、本発明による
カートリッジ用シャッタの製造方法は、テープ状体また
はディスク状体を収納するカートリッジに設けられその
表面に保護層と孔部とを有するシャッタを、前記孔部の
形成のためその表面の一部を折り曲げて前記孔部の内周
面に折れ曲り部を形成するように製造する方法であっ
て、板材料を下型に載せてその表面にパンチ部材を押し
当てて前記折れ曲り部を形成する際に前記パンチ部材と
前記折れ曲り部との接触角αを10〜25度の範囲内と
しながら前記表面と前記折れ曲り部との曲げ角度βが6
0〜80度の範囲になるように前記折れ曲り部を予備的
に形成する予備曲げ工程と、前記予備的に形成された折
れ曲り部を押し広げるように移動する金型により所定の
角度まで更に折り曲げる仕上げ曲げ工程と、を含むこと
を特徴とする。
【0008】この製造方法によれば、パンチ部材が折れ
曲り部に対し接触角10〜25度の範囲内で当接しなが
ら表面と折れ曲り部との曲げ角度β60〜80度まで折
り曲げると、接触角が小さくなりすぎることがないか
ら、予備的に折り曲げる際に保護層の損傷を防止でき
る。そして、この曲げ角度まで折り曲げた折れ曲り部を
金型で接触角を大きくしながら押し広げることができる
ので、保護層の損傷を防止しながら、所定の角度まで更
に折り曲げることができる。
【0009】また、前記予備曲げ工程において前記パン
チ部材の前記表面に対する押し込み深さを前記接触角の
範囲になるように制御しながら折り曲げることができ
る。押し込み深さで接触角を制御することにより予備曲
げ工程で保護層の損傷を防止できる。
【0010】また、前記パンチ部材はその先端に前記表
面と当接し一定の曲率半径を有する接触部を備え、前記
曲率半径を前記板材料の厚さの1.5〜5倍の範囲内と
することが好ましい。パンチ部材の接触部の曲率半径を
板材料の厚さの1.5以上とすると、接触部が曲げ中心
から比較的離れるので、加工力が大きくならずまた接触
角がさほど小さくならず、保護層の損傷を防止でき、ま
た、5倍以下とすると、曲げ角度が大きくなっていって
も接触角がさほど小さくならず、また押し込み深さによ
り接触角を制御できる。
【0011】また、前記パンチ部材と前記下型とのクリ
アランスを前記板材料の厚さの1.1〜1.5倍の範囲
内とすることが好ましい。クリアランスがこの範囲内で
あると、パンチ部材の押し込み深さを深くしても接触角
が小さくならなず、保護層の損傷を防止できる。
【0012】また、前記金型は、前記折り曲げ部に当接
する当接部材と、この当接部材を前記折り曲げ部を押し
広げるように移動させる移動部材とを備え、前記仕上げ
曲げ工程において前記当接部材を前記移動部材で制御し
ながら移動させることにより前記折り曲げ部を更に折り
曲げることが好ましい。
【0013】この場合、前記当接部材は分割され前記折
れ曲り部にそれぞれ当接し、前記移動部材が前記分割さ
れた当接部材の間に押し込まれて前記各当接部材が広が
るように移動することにより、前記折れ曲り部を折り曲
げるようにできる。
【0014】また、本発明による予備成形のためのプレ
ス金型は、カートリッジ用シャッタを製造するために板
材料の表面の一部を折り曲げて孔部の内周面に折れ曲り
部を予備的に形成するプレス金型であって、前記板材料
を載せる下型と、前記下型の上の前記板材料の表面に押
し当てながら前記折れ曲り部を形成するパンチ部材とを
具備し、前記パンチ部材と前記折れ曲り部との接触角を
10〜25度の範囲内としながら前記表面と前記折れ曲
り部との曲げ角度が60〜80度の範囲になるように前
記折れ曲り部を形成するように構成されたことを特徴と
する
【0015】このプレス金型によれば、パンチ部材と折
れ曲り部との接触角が小さくなりすぎることがないか
ら、予備的に折り曲げる際に、板材料の保護層の損傷を
防止できる。
【0016】この場合、前記パンチ部材はその先端に前
記表面と当接し一定の曲率半径を有する接触部を備え、
前記曲率半径を前記板材料の厚さの1.5〜5倍の範囲
内とすることが好ましい。また、前記パンチ部材と前記
下型とのクリアランスを前記板材料の厚さの1.1〜
1.5倍の範囲内とすることが好ましい。
【0017】また、本発明による仕上げ成形のためのプ
レス金型は、カートリッジ用シャッタを製造するために
板材料の表面の一部を折り曲げて孔部の内周面に予備的
に折れ曲り部を形成した状態から所定の角度まで更に折
り曲げるプレス金型であって、前記予備的に形成された
折れ曲り部に当接する当接部材と、前記当接部材を前記
折り曲げ部を押し広げるように移動させる移動部材とを
具備し、前記当接部材を前記移動部材で制御しながら移
動させることにより前記折り曲げ部を更に折り曲げるこ
とを特徴とする。
【0018】予備的に折り曲げた折れ曲り部を金型で接
触角を大きくしながら押し広げることができるので、保
護層の損傷を防止しながら所定の角度まで更に折り曲げ
ることができる。
【0019】この場合、前記当接部材は分割され前記折
れ曲り部にそれぞれ当接し、前記移動部材が前記分割さ
れた当接部材の間に押し込まれて前記各当接部材が広げ
るように移動することにより、前記折れ曲り部を折り曲
げることが好ましい。これにより、当接部材を移動部材
で制御しながら移動させることが簡単な構造で実現でき
る。
【0020】また、前記分割された各当接部材が収まる
中空部を更に具備し、前記分割された各当接部材が前記
移動部材により広げられたときに前記中空部の内面に当
接すしこの内面がストッパの機能を果たすことによっ
て、前記各当接部材の移動を規制することができ、折れ
曲り部の最終的な曲げ角度を制御することが簡単な構造
で実現できる。
【0021】また、本発明による別のカートリッジ用シ
ャッタの製造方法は、テープ状体またはディスク状体を
収納するカートリッジに設けられその表面に保護層と孔
部とを有するシャッタを、前記孔部の形成のためその表
面の一部を折り曲げて前記孔部の内周面に折れ曲り部を
形成するように製造する方法であって、前記折れ曲り部
に対応する部分に当接する当接面を備えた回転曲げ部材
を用い、下型に載せられた前記板材料の表面と前記折れ
曲り部に対応する部分との境界近傍を中心にして前記回
転曲げ部材を、前記第2の当接面を前記折れ曲り部に対
応する部分に当接させながら、回転させることにより前
記折れ曲り部を形成することを特徴とする。
【0022】この製造方法によれば、折れ曲り部に対応
する部分に当接面を当接しながら回転曲げ部材を回転さ
せて折り曲げるので、板材料の表面と回転曲げ部材の当
接面との接触角を大きく維持した状態で折り曲げるの
で、保護層の損傷を防止できる。また、予備曲げから仕
上げ曲げまでを1つの工程で行うことが可能となり、シ
ャッタの製造効率が向上する。
【0023】また、本発明による別のプレス金型は、カ
ートリッジ用シャッタを製造するために板材料の表面の
一部を折り曲げて孔部の内周面に折れ曲り部を形成する
プレス金型であって、前記板材料を載せる下型と、前記
折れ曲り部に対応する部分に当接する当接面を備え、前
記下型に載せられた前記板材料の表面と前記折れ曲り部
に対応する部分との境界近傍を中心にして、前記当接面
を前記折れ曲り部に対応する部分に当接させながら回転
させることにより前記折れ曲り部を形成する回転曲げ部
材と、前記回転曲げ部材を回転させる回転駆動部材とを
具備することを特徴とする。
【0024】このプレス金型によれば、板材料の表面と
回転曲げ部材の当接面との接触角を大きく維持した状態
で折り曲げるので、保護層の損傷を防止でき、また、予
備曲げは特に必要ないので、仕上げ曲げを効率的に行う
ことができ、シャッタの製造効率が向上する。
【0025】また、本発明によるカートリッジは、上述
の製造方法により製造されたシャッタを備えたものであ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態に
ついて図面を用いて説明する。まず、図1〜図3により
記録媒体カートリッジとしてのミニディスクカートリッ
ジ(MD)について説明する。図1はミニディスクカー
トリッジ(MD)の全体を示す分解斜視図であり、図2
は図1のミニディスクカートリッジのシャッタを示す図
であり、図3は図2のシャッタの孔部をシャッタ開閉部
材とともに拡大して示す側面図である。
【0027】図1に示すように、ミニディスクカートリ
ッジ1は、樹脂から矩形平面状に構成された上ケース1
aと、同様の構成の下ケース1bと、上下ケース1a、
1bに形成されたヘッド挿入孔を開閉するためのシャッ
タ5とを備える。上ケース1aと下ケース1bとの間に
記録媒体としてのディスク2が回転可能に収納される。
上ケース1aには、シャッタ5が図の方向c及びその逆
方向c’に摺動するように上ケース1aの外表面から凹
んだ摺動領域12aが設けられている。この摺動領域1
2aには、ミニディスクカートリッジ1が外部の装置に
記録または再生のため装填された時に装置のヘッドが挿
入される矩形状のヘッド挿入孔10aが形成されてい
る。また、下ケース1bにも同様の範囲にシャッタ5の
摺動領域(図示省略)が設けられ、この摺動領域内であ
って上ケース1a側のヘッド挿入孔10aと対応する位
置にヘッド挿入孔10bが形成されている。
【0028】また、下ケース1bには、記録・再生時に
ディスク2をハブ部3を介して回転駆動するために外部
装置の駆動軸が挿入される駆動軸挿入孔11bが形成さ
れている。また、ミニディスクカートリッジ1内には、
図1に示すように、シャッタロック4と、記録消去防止
用プラグ6が配置されている。
【0029】次に、図2によりシャッタ5について説明
する。図1の斜視図、図2の正面図(a)、上面図
(b)及び下面図(d)に示すように、シャッタ5は、
上ケース1aのヘッド挿入孔10aを覆い閉状態にでき
る形状を有する上板51と,下ケース1bのヘッド挿入
孔10bを覆い閉状態にできる形状を有する下板52
と,これら上下ケース51と52とを連結する連結板5
3とを備え、これらの上板51,下板52,連結板53
から一体に形成されている。
【0030】シャッタ5は、上板51と下板52とが上
ケース1aと下ケース1bとを挟み、連結板53がミニ
ディスクカートリッジ1の側面に対向するようにその断
面形状がコ字状に構成されている。また、シャッタ5
は、Mgを4.0〜5.0%含むAl−Mg系のアルミ
ニウム合金から構成されている。また、シャッタ表面に
は樹脂からなる保護層99(図3)が形成されている。
この樹脂としては、ポリエステル系、エポキシ系、アク
リル系の樹脂を使用できるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0031】下板52の両端であって連結板53近傍に
抜け止め用爪部56a、56bがそれぞれ形成され、下
ケース1bの外表面に設けた溝(図示省略)に摺動可能
に係合する。また、連結板53の両端部から延びている
延長部58,59から図2(a)の下方に突出し、抜け
止め用爪部56a、56bと対向するようにガイド片5
7a、57bがそれぞれ形成されている。ガイド片57
a,57bはミニディスクカートリッジ1の側面に設け
た溝(図示省略)に摺動可能に係合する。抜け止め用爪
部56a、56b及びガイド片57a,57bが各溝に
入り込み、下ケース1bの側端面部を取り囲むように配
置されることにより、シャッタ5がミニディスクカート
リッジ1から脱落しないようになっている。連結板53
の延長部58であってガイド片57aよりも更に延びた
位置に、図2(a)の下方に突出して係合片55が設け
られている。この係合片55は、シャッタ5が閉じられ
たとき、図1に示すシャッタロック4と係合することに
より、シャッタ5を閉状態にロックし、シャッタ5が不
測に開いてしまうことを防止する。
【0032】図2(b)、(d)に示すように、シャッ
タ5の連結板53の長手方向のほぼ中央には、外部装置
のシャッタ開閉部材が係合する長方形状の孔部54が設
けられている。図2(c)の断面図に示すように、孔部
54には、その四辺の内周面のうちシャッタ開閉部材が
入り込み当接する短辺とこの短辺に対向する短辺とにお
いて、折り曲げ部61と62とがミニディスクカートリ
ッジ1の内面側に向けてそれぞれ折り曲げられて形成さ
れている。これらの折り曲げ部61,62により形成さ
れた孔部54の内周面は、シャッタ5の連結板53の表
面53aと連続した連続面となっている。また、折り曲
げにより、折り曲げ部61の連結板表面53aの近傍に
は丸みを帯びた曲面部61aaが形成されている。ま
た、折り曲げ部61の連結板表面53aに対する折り曲
げ角度θは90度以上にされている。なお、折り曲げ部
61,62は、ミニディスクカートリッジ1の内面側に
突出しているが、上ケース1aと下ケース1bとが形成
するミニディスクカートリッジ1の側面に接触しないよ
うな突出長さにされている。
【0033】次に、図3により上述のミニディスクカー
トリッジ1のシャッタ5の効果について説明する。図3
に示すように、外部装置による記録または再生のためそ
の外部装置のシャッタ開閉部材70がシャッタ5に接近
して連結板53の孔部54に入り込む時、シャッタ開閉
部材70のV字状の先端部70aが連結板表面53a近
傍の曲面部61aaに当接する。このとき、この曲面部
61aaは連結板表面53aと連続して形成されてお
り、しかも丸みを帯びているため、先端部70aと曲面
部61aaとの摺動時の抵抗が小さくなりこの摺動によ
る削れが発生し難くなる。そして、シャッタ開閉部材7
0の先端部70aと曲面部61aaとの互いに密着する
面積が増え、シャッタ開閉部材70により、シャッタ5
の図の横方向における開閉動作を安定かつ確実に行うこ
とができる。また、折り曲げ部61の折り曲げ角度θは
90度以上にされているので、シャッタ開閉部材70の
V字状の先端部70aが折り曲げ部61の先端61bに
当接して、この先端61bで削れが発生することはな
い。また、連結板表面53aは保護層99により潤滑効
果を得て保護され、更に効果的に削れが防止されてい
る。
【0034】次に、上述のシャッタ5を製造する方法に
ついて図4〜図8により説明する。最初に、本実施の形
態によるシャッタの製造方法に用いることのできる製造
装置を図4により説明する。図4の製造装置は、プレス
加工装置であり、アルミニウムの帯状ストリップを巻き
芯81aに巻回したコイル81からアルミニウムの帯状
ストリップ81bをローラ対82により方向aに送りな
がら、図の上下方向にプレス動作毎に動くプレス金型の
上型83と固定されたプレス金型の下型84とにより所
定の形状にプレス加工する。
【0035】ローラ対82等から構成される送り機構
は、帯状ストリップ81bを上型83が下型84から離
れている間に方向aに送るように上型83の動きにタイ
ミングを合わせて間欠的に送り動作を行う。帯状ストリ
ップ81bは、上型83と下型84とのプレス金型内を
所定ピッチで移動しながら、複数回順にプレス加工され
目的の形状に加工されてから(打ち抜き加工)、次の工
程に移る。続いて、プレス金型内の別の金型(図示省
略)において複数回順に曲げ加工が図1のシャッタ5の
ようにコ字状になるまで行われてから(曲げ加工)、複
数のシャッタのつなぎ目を分離する(分離加工)ことに
より、シャッタが完成する。なお、このようにプレス加
工用材料を順に送りながらプレス加工を行うことを順送
り加工という。この順送り加工によれば、生産性がよく
シャッタのような小物の生産に向いている。
【0036】次に、上述のようなプレス金型83,84
を有するプレス加工装置によりシャッタ5の孔部54を
加工する方法について説明する。この孔部54の加工は
上述の打ち抜き加工時に行われる。
【0037】まず、図5により、折り曲げ工程の前工程
として、下穴の打ち抜き加工について説明する。図5に
示すように、連結板53を構成するための板材100に
おいて、下穴としての孔54dを打ち抜くときに折り曲
げ部に相当する部分61、62を残すとともに、連結板
53と部分61f,62fとの間に、比較的大きな打ち
抜き部66a、66b、66c、66dをそれぞれ形成
する。なお、図5の切り込みとしての打ち抜き部66a
〜66dの切り込み形状(例えば幅や長さ)は様々に変
更できる。板材100は厚さtが0.2mmのアルミニ
ウム合金からなり、その表面には樹脂からなる保護層9
9が形成されている。折り曲げ部に相当する部分61、
62の長さfは板材100の厚さtの約2〜5倍とされ
る。この下穴の打ち抜き加工は、図4の上型83と下型
84で行うことができる。
【0038】次に、図5のような折り曲げ部に相当する
部分61,62を折り曲げるためのプレス金型及び工程
について説明する。この折り曲げ工程は予備曲げ工程と
仕上げ曲げ工程とからなる。
【0039】図6に予備曲げ用プレス金型の主要部の部
分断面図を示す。この予備曲げ用プレス金型は、板材1
00をその金型面101aの上に載せてプレスを行う下
型101と、プレス時に下型101に対して方向Vに移
動して板材100の折り曲げ部に相当する部分(以下、
「折り曲げ相当部分」とする)61を折り曲げる上型と
してのパンチ部材102とを備える。
【0040】パンチ部材102の先端側には、側面10
2aと下面102bとが交差する隅部に接触部103が
形成されている。接触部103は曲率半径Rの曲面に構
成され、プレス時に板材100の折り曲げ相当部分61
に当接する。パンチ部材102の側面102aと下型1
01の金型面101aとはほぼ直角に構成されている。
そして、プレス時にパンチ部材102の接触部103が
板材100の折り曲げ相当部分61に対して当接したと
き、両者の接触部分の接線pと側面102aとの接触角
αが10〜25度となるように構成されている。折り曲
げ相当部61の折り曲げ角度βは60〜80度となるよ
うに折り曲げられる。なお、図5の板材100のもう一
方の折り曲げ相当部62を同様に折り曲げるために下型
101及びパンチ部材102が図6と同様に構成されて
いる。
【0041】図6により板材の予備曲げ工程について説
明する。図5のように下穴加工のされた板材100が図
6の下型101の金型面101aに載り、所定位置に位
置決めされてから、ポンチ部材102が方向Vに移動し
ながら、その接触部103が折り曲げ相当部61に当接
して折り曲げ相当部61を折り曲げる。この折り曲げの
間の接触角αはポンチ部材102の押し込み深さ及び曲
げ角度βとともに変化するが、10〜25度の範囲内に
制御される。このようにして、図5の折り曲げ相当部6
1は折り曲げられて、曲げ角度βが60〜80度となる
まで折り曲げられることにより、折り曲げ部61とな
る。なお、図5の折り曲げ相当部分62も同様にして折
り曲げられて折り曲げ部62となる。
【0042】パンチ部材102の接触部103の曲率半
径Rは、板材100の板厚tの1.5から5倍の範囲内
が好ましい。この効果を図9(a)、(b)により説明
する。即ち、図9(a)のようにパンチ部材の先端部の
rが大きく、板厚tの5倍を越えた場合、折り曲げが進
むにつれて曲げ角度が大きくなっていくと、接触角αが
小さくなり、パンチ部材の押し込み深さを制御しても板
材100の保護膜99が削れてしまい易い。また、パン
チ部材の先端部rを小さくすると先端部が曲げ中心に近
い位置を押さえることになるため、大きな加工力が必要
になり、また接触角が小さくなるため保護膜99が削れ
てしまい易い。また、図9(b)のようにパンチ部材の
先端部をテーパ状にしても先端部rが大きくなって接触
角αが小さくなり、同様の問題が発生する。
【0043】これに対し、図6の本実施の形態のよう
に、パンチ部材102の接触部103の曲率半径Rを板
材100の厚さtの1.5以上とすると、接触部が曲げ
中心から比較的離れるので、加工力が大きくならずまた
接触角がさほど小さくならず、保護層99の損傷を防止
でき、また、5倍以下とすると、曲げ角度βが大きくな
っていっても接触角αがさほど小さくならず、また押し
込み深さにより接触角αを制御できる。このようにし
て、接触角αを10〜25度の範囲内にしながら曲げ角
度βが60〜80度になるように折り曲げることによ
り、折り曲げ部61における保護層99の損傷を効果的
に防止できる。
【0044】次に、図7によりパンチ部材102の押し
込み深さによる接触角αを制御するようにした変形例を
説明する。図7の例では、パンチ部材102の図の下方
に破線で示す制御部材104を配置している。パンチ部
材102を方向vに移動させて板材100の折り曲げ相
当部61を折り曲げる際に、パンチ部材102の押し込
み深さを制御することにより接触角αを10〜25度の
範囲内にしながら曲げ角度βが60〜80度になるよう
に折り曲げることができる。この場合、パンチ部材10
2を方向vに移動させて押し込んでいくと、その下面1
02bが制御部材104に当接し、その表面104aが
パンチ部材102の下死点となってパンチ部材102の
移動が停止し、その押し込み深さを制御できる。
【0045】図7において、例えば、パンチ部材102
の接触部103の曲率半径Rを0.3〜1.0mmとし
(板材100の板厚tは0.2mm)、かつ押し込み深
さを制御することによって、80度の曲げ角度βまで折
り曲げても、接触角αが10度以上となり保護膜99の
削れ等の損傷の問題がなくなる。
【0046】次に、図8により、下型とパンチ部材との
クリアランスを調整する変形例を説明する。図8ではパ
ンチ部材102の接触部103の曲率半径Rは、上述の
図7と同様に0.3〜1.0mmであるが、パンチ部材
102の側面102aと下型101の側面101bとの
間のクリアランスdと板材100の板厚t(本例では
0.2mm)の関係が1.1t≦d≦1.5tとなるよ
うに構成している。これにより、パンチ部材102の押
し込み深さを深くしても接触角αが小さくならないの
で、保護膜99が削れることがない。このため、押し込
み深さを特に制御しなくてもよく、図7における制御部
材104を省略することができる。
【0047】次に、仕上げ曲げ用プレス金型について説
明する。上述のように予備的に折れ曲げられた折り曲げ
部62を更に折り曲げるための仕上げ曲げ用プレス金型
の主要部の部分断面図を図10に示す。
【0048】図10のように、仕上げ曲げ用プレス金型
は、下型として中空部材113と中空部材113内に収
まるように2つに分割された第1のカム部材111と第
2のカム部材112とを備え、上型として中空部材11
8内で摺動しながら移動可能なカムパンチ部材117を
備える。
【0049】当接部材としての第1のカム部材111と
第2のカム部材112とは、図10の破線wを中心にし
て対称形状に構成され、全体の中心に錐状に窪みを形成
するように傾斜した斜面115と、外面111b、11
2bに対し傾斜しプレス時に板材100に当接する当接
部114とをそれぞれ備える。中空部材113内に各内
面111a、112aが破線wで当接して収められてお
り、斜面115,115が錐状に窪みを形成し、中空部
材113の内面113aと各カム部材の外面111b、
112bとの間にはクリアランスが形成されている。
【0050】また、移動部材としてのカムパンチ部材1
17は、第1のカム部材111と第2のカム部材112
の各斜面115から構成される錐状の窪みに対応して図
の下向きに楔状の突き出し部を構成する斜面117a,
117aを備える。斜面117a,117aの頂点は破
線w上に位置する。
【0051】図10により板材の仕上げ曲げ工程につい
て説明する。上述のように予備的に折れ曲げられた折り
曲げ部62を有する板材100が、図10のように中空
部材113の金型面113aの上に載せられ、上型の中
空部材118の下面118aとの間に挟み込まれて位置
決めされる。このとき、カム部材111,112の当接
部114は、図10の破線のように、板材100の折れ
曲り部61の下端に当接する位置にある(折れ曲り部6
2も同様である)。
【0052】次に、カムパンチ部材117が中空部材1
18内を方向vに移動し、その楔状の斜面117aから
なる先端部分が第1及び第2のカム部材111,112
の各斜面115からなる錐状の窪みに当接しながら入り
込み、カムパンチ部材117が方向vに更に移動する
と、第1及び第2のカム部材111,112は、各内面
111a,112aが破線wで当接していた状態から離
れ、図の水平方向h、h’にそれぞれ押し広げられるよ
うに移動する。すると、第1及び第2のカム部材11
1,112の各当接部114が折れ曲り部61,62に
当接しながら折れ曲り部61,62を更に折り曲げる。
【0053】そして、第1及び第2のカム部材111,
112はその外面111b、112bが中空部材113
の内面113aに当接することにより、その水平方向
h、h’への移動が停止する。
【0054】以上のようにして、折れ曲り部61,62
を図10の実線のように最終目標の折れ曲げ角度β(約
90度、好ましくは90度以上)まで折り曲げることが
できる。なお、折り曲げ時にはスプリングバックを考慮
して90度を超える角度まで余分に折り曲げることが好
ましい。
【0055】以上のような仕上げ曲げ金型によれば、板
材100の保護層99に対する当接部114の加工方向
が垂直に近くなので、保護層99及び板材100の母材
に損傷が殆ど生じない。また、下型の中空部材11の内
面113aがカム部材111,112のストッパの機能
を果たすので、折り曲げ部61と62とを目標の曲げ角
度βまで均等にかつ確実に折り曲げることができる。
【0056】図11により、本実施の形態の仕上げ曲げ
工程の効果を更に説明する。図11は従来の仕上げ曲げ
用プレス金型を示す。図11のように、予備的に折り曲
げた板材100の折り曲げ部61,62を下型に形成さ
れた楔部に差し込むと、板材100が軟質材料であるた
め折り曲げ部61,62の先端部Bが容易に変形しその
保護層99とともに損傷を受けてしまい易い。更に、折
り曲げ部61,62を差し込んでから、上型で押すと、
折り曲げ部61,62の高さ(長さ)の違い等により、
折り曲げ部61,62を最終的に均等に折り曲げること
ができない。
【0057】これに対し、本実施の形態の仕上げ曲げ工
程によれば、カム部材を分割して各折り曲げ部61,6
2をそれぞれに押すから均等に折り曲げることができ
る。また、折り曲げ部61,62の先端を水平方向に押
し広げるように押すから、先端の損傷の問題も殆ど生じ
ない。
【0058】なお、上述の予備曲げ工程及び仕上げ曲げ
工程は、図6の予備曲げ用プレス金型及び図10の仕上
げ曲げ用プレス金型をそれぞれ図4の下型83、上型8
4内に設置してプレス加工により行うことができる。
【0059】次に、図12により、図5示す折り曲げ部
に相当する部分61,62を折り曲げるための別のプレ
ス金型及び折り曲げ工程について説明する。図12に示
すプレス金型は、板材100をその金型面121aの上
に載せてプレスを行う下型121と、板材100の折り
曲げ相当部分61、62を回転しながら折り曲げる回転
部材122,123と、回転曲げ部材122,123を
回転駆動するために押圧する回転駆動部材としての押し
部材125と、プレス加工時に板材を押さえる押さえ部
材124とを備える。回転曲げ部材122は、折り曲げ
相当部分62に当接する当接面122aと、板材100
の表面に当接する平面122bとを備える。回転曲げ部
材123も同様に構成されている。
【0060】図12のプレス金型による折り曲げ工程に
ついて説明する。板材100は下型121の金型面12
1aと押さえ部材124の下面124aとの間で挟み込
まれて位置決めされる。このとき、回転曲げ部材122
はその平面122bが板材100の表面に当接し、当接
面122aと平面122bとの境界点122cが板材1
00の表面と折り曲げ相当部分62との境界近傍部分6
2f(図5)に位置した状態となる。次に、押し部材1
25が回転曲げ部材122を方向Vに押し込むと、回転
曲げ部材122が図の回転方向gに回転するとともに当
接面122aが境界点122cを中心にして折り曲げ相
当部分62に当接しながら回転方向g’に回転する。こ
れにより、当接面122が折り曲げ相当部分62を回転
しながら折り曲げて折り曲げ部62とする。同様に、回
転曲げ部材123も折り曲げ相当部分61に当接しなが
ら回転し折り曲げて折り曲げ部61とする。このような
回転しながらの折り曲げによれば、接触角の問題はまっ
たく発生せず、保護層99の損傷は生じない。また、予
備曲げ工程を特に必要とすることなく仕上げ曲げ工程を
効率的に行うことができ、製造効率の向上を実現でき
る。
【0061】なお、当接面122aと平面122bとの
間の中心角度θは折り曲げ相当部分62の状態に応じて
設定することができる。また、図12のプレス金型を上
述の予備曲げ工程に用いて、仕上げ曲げ工程を図10の
プレス金型により行うようにしてもよい。
【0062】以上のように本発明を実施の形態により説
明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、
本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能であ
る。例えば、図3の孔部54の折り曲げ部62は省略し
てもよく、各プレス金型もこれに対応して変更してよ
い。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、保護層を有するカート
リッジ用シャッタに孔部を形成するためにその表面を折
り曲げる際に保護層が破れる等の損傷を防止でき、信頼
性の高いシャッタを製造できるカートリッジ用シャッタ
の製造方法、この製造のためのプレス金型及びカートリ
ッジを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるミニディスクカート
リッジの各部分を分解して示す分解斜視図である。
【図2】図1のミニディスクカートリッジのシャッタの
正面図(a)、上面図(b)、図2(b)のIIC−I
IC線方向の断面図(c)、及び下面図(d)である。
【図3】図2のシャッタの孔部をシャッタ開閉部材とと
もに拡大して示す側面図である。
【図4】本実施の形態のシャッタを製造することのでき
るプレス加工装置の概略を示す図である。
【図5】本実施の形態のシャッタを製造する方法を説明
するための図であり、連結板の部分に形成した下穴を示
す上面図である。
【図6】本実施の形態における予備曲げ工程を実施でき
る予備曲げプレス金型の要部断面図である。
【図7】図6の予備曲げプレス金型の別の例を示す要部
断面図である。
【図8】図6の予備曲げプレス金型の更に別の例を示す
要部断面図である。
【図9】図6における予備曲げプレス金型の効果を説明
するための要部断面図(a),(b)である。
【図10】本実施の形態における仕上げ曲げ工程を実施
できる仕上げ曲げプレス金型の要部断面図である。
【図11】図10における仕上げ曲げプレス金型の効果
を説明するための図であり、従来の仕上げ曲げプレス金
型の要部断面図である。
【図12】本実施の形態において、別の折り曲げ工程を
実施できる別の曲げプレス金型の要部断面図である。
【符号の説明】
1 ミニディスクカートリッジ
(カートリッジ) 1a 上ケース 1b 下ケース 2 ディスク 5 シャッタ 10a,10b ヘッド挿入孔(開口部) 53 シャッタの連結板 53a 連結板の表面(シャッタ表
面) 54 孔部 61,62 折れ曲り部(連続面) 70 シャッタ開閉部材(駆動部
材) 70a シャッタ開閉部材の先端部 61,62 折り曲げ部(連続面)に相
当する部分 99 樹脂層 100 板材(板材料) t 板材の厚さ 101 下型 102 パンチ部材 103 接触部 R 接触部の曲率半径 α 接触角 β 曲げ角度 d クリアランス 111,112 第1のカム部材、第2のカ
ム部材(当接部材) 117 カムパンチ部材(移動部
材) 113 中空部材 113a 内面 121 下型 122,123 回転曲げ部材 122a 当接面 125 押し部材(回転駆動部材)
フロントページの続き (72)発明者 加藤 忠郎 東京都大田区多摩川2丁目29番21号 日進 精機株式会社内 (72)発明者 吉川 和正 東京都大田区多摩川2丁目29番21号 日進 精機株式会社内 (72)発明者 中山 陽太 東京都大田区多摩川2丁目29番21号 日進 精機株式会社内 (72)発明者 松田 勝正 東京都大田区多摩川2丁目29番21号 日進 精機株式会社内 (72)発明者 沖田 啓一 東京都大田区多摩川2丁目29番21号 日進 精機株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープ状体またはディスク状体を収納す
    るカートリッジに設けられその表面に保護層と孔部とを
    有するシャッタを前記孔部の形成のためその表面の一部
    を折り曲げて前記孔部の内周面に折れ曲り部を形成する
    ように製造する方法であって、 板材料を下型に載せてその表面にパンチ部材を押し当て
    て前記折れ曲り部を形成する際に前記パンチ部材と前記
    折れ曲り部との接触角を10〜25度の範囲内としなが
    ら前記表面と前記折れ曲り部との曲げ角度が60〜80
    度の範囲になるように前記折れ曲り部を予備的に形成す
    る予備曲げ工程と、 前記予備的に形成された折れ曲り部を押し広げるように
    移動する金型により所定の角度まで更に折り曲げる仕上
    げ曲げ工程と、を含むことを特徴とするカートリッジ用
    シャッタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記予備曲げ工程において前記パンチ部
    材の前記表面に対する押し込み深さを前記接触角の範囲
    になるように制御しながら折り曲げることを特徴とする
    請求項1に記載のカートリッジ用シャッタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記パンチ部材はその先端に前記表面と
    当接し一定の曲率半径を有する接触部を備え、前記曲率
    半径を前記板材料の厚さの1.5〜5倍の範囲内とした
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のカートリッ
    ジ用シャッタの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記パンチ部材と前記下型とのクリアラ
    ンスを前記板材料の厚さの1.1〜1.5倍の範囲内と
    したことを特徴とする請求項1,2または3に記載のカ
    ートリッジ用シャッタの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記金型は、前記折り曲げ部に当接する
    当接部材と、この当接部材を前記折り曲げ部を押し広げ
    るように移動させる移動部材と、を備え、 前記仕上げ曲げ工程において前記当接部材を前記移動部
    材で制御しながら移動させることにより前記折り曲げ部
    を更に折り曲げることを特徴とする請求項1,2,3ま
    たは4に記載のカートリッジ用シャッタの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記当接部材は分割され前記折れ曲り部
    にそれぞれ当接し、前記移動部材が前記分割された当接
    部材の間に押し込まれて前記各当接部材が広がるように
    移動することにより、前記折れ曲り部を折り曲げること
    を特徴とする請求項5に記載のカートリッジ用シャッタ
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 カートリッジ用シャッタを製造するため
    に板材料の表面の一部を折り曲げて孔部の内周面に折れ
    曲り部を予備的に形成するプレス金型であって、 前記板材料を載せる下型と、 前記下型の上の前記板材料の表面に押し当てながら前記
    折れ曲り部を形成するパンチ部材と、を具備し、 前記パンチ部材と前記折れ曲り部との接触角を10〜2
    5度の範囲内としながら前記表面と前記折れ曲り部との
    曲げ角度が60〜80度の範囲になるように前記折れ曲
    り部を形成するように構成されたことを特徴とするプレ
    ス金型。
  8. 【請求項8】 前記パンチ部材はその先端に前記表面と
    当接し一定の曲率半径を有する接触部を備え、前記曲率
    半径を前記板材料の厚さの1.5〜5倍の範囲内とした
    ことを特徴とする請求項7に記載のプレス金型。
  9. 【請求項9】 前記パンチ部材と前記下型とのクリアラ
    ンスを前記板材料の厚さの1.1〜1.5倍の範囲内と
    したことを特徴とする請求項7または8に記載のプレス
    金型。
  10. 【請求項10】 カートリッジ用シャッタを製造するた
    めに板材料の表面の一部を折り曲げて孔部の内周面に予
    備的に折れ曲り部を形成した状態から所定の角度まで更
    に折り曲げるプレス金型であって、 前記予備的に形成された折れ曲り部に当接する当接部材
    と、 前記当接部材を前記折り曲げ部を押し広げるように移動
    させる移動部材と、を具備し、 前記当接部材を前記移動部材で制御しながら移動させる
    ことにより前記折り曲げ部を更に折り曲げることを特徴
    とするプレス金型。
  11. 【請求項11】 前記当接部材は分割され前記折れ曲り
    部にそれぞれ当接し、前記移動部材が前記分割された当
    接部材の間に押し込まれて前記各当接部材が広げるよう
    に移動することにより、前記折れ曲り部を折り曲げるこ
    とを特徴とする請求項9に記載のプレス金型。
  12. 【請求項12】 前記分割された各当接部材が収まる中
    空部を更に具備し、 前記分割された各当接部材が前記移動部材により広げら
    れたときに前記中空部の内面に当接することによって、
    前記各当接部材の移動が規制されることを特徴とする請
    求項11に記載のプレス金型。
  13. 【請求項13】 テープ状体またはディスク状体を収納
    するカートリッジに設けられその表面に保護層と孔部と
    を有するシャッタを、前記孔部の形成のためその表面の
    一部を折り曲げて前記孔部の内周面に折れ曲り部を形成
    するように製造する方法であって、 前記折れ曲り部に対応する部分に当接する当接面を備え
    た回転曲げ部材を用い、下型に載せられた前記板材料の
    表面と前記折れ曲り部に対応する部分との境界近傍を中
    心にして前記回転曲げ部材を、前記当接面を前記折れ曲
    り部に対応する部分に当接させながら、回転させること
    により前記折れ曲り部を形成することを特徴とするカー
    トリッジ用シャッタの製造方法。
  14. 【請求項14】 カートリッジ用シャッタを製造するた
    めに板材料の表面の一部を折り曲げて孔部の内周面に折
    れ曲り部を形成するプレス金型であって、 前記板材料を載せる下型と、 前記折れ曲り部に対応する部分に当接する当接面を備
    え、前記下型に載せられた前記板材料の表面と前記折れ
    曲り部に対応する部分との境界近傍を中心にして、前記
    当接面を前記折れ曲り部に対応する部分に当接させなが
    ら回転させることにより前記折れ曲り部を形成する回転
    曲げ部材と、 前記回転曲げ部材を回転させる回転駆動部材と、を具備
    することを特徴とするプレス金型。
  15. 【請求項15】 前記予備曲げ工程の前に前記板材料に
    前記孔部の形成のための下穴を形成する部分を形成する
    工程を更に含むことを特徴とする請求項1〜6、13の
    いずれか1項に記載のカートリッジ用シャッタの製造方
    法。
  16. 【請求項16】 請求項1〜6,13、15のいずれか
    1項に記載の製造方法により製造されたシャッタを備え
    ることを特徴とするカートリッジ。
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