JP2001248682A - 反復運動装置及び冷凍装置 - Google Patents

反復運動装置及び冷凍装置

Info

Publication number
JP2001248682A
JP2001248682A JP2000061781A JP2000061781A JP2001248682A JP 2001248682 A JP2001248682 A JP 2001248682A JP 2000061781 A JP2000061781 A JP 2000061781A JP 2000061781 A JP2000061781 A JP 2000061781A JP 2001248682 A JP2001248682 A JP 2001248682A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
repetitive motion
magnetic
repetitive
auxiliary mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000061781A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Ito
和雄 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2000061781A priority Critical patent/JP2001248682A/ja
Publication of JP2001248682A publication Critical patent/JP2001248682A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 反復運動装置の一例である冷凍装置10は振
動防止装置として動吸振器系14を含み、この動吸振器
系14はばね定数可変型磁気56と粘性係数可変型磁気
ダンパ58とを介して補助質量60が冷凍装置本体12
に接続されて構成している。そして、電動モータ26の
駆動源により冷凍装置本体12が稼動されて振動が発生
すると、振動センサ62で検出された信号が制御部のマ
イコン64に入力され、マイコンは内部処理を実行して
ばね定数k及び粘性係数cを電磁石の磁束変化により自
動的に変更して、冷凍装置本体12に接続された補助質
量60が逆位相で振動し、電源周波数に対応した冷凍装
置本体12の振動を吸収する。 【効果】 補助質量60と共に動吸振器系14を構成す
る磁気ばね56のばね定数kおよび磁気ダンパ58の粘
性係数cを振動周波数に対応して可変にしているので、
変化する振動状況に応じた制振が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は反復運動装置及び冷凍
装置に関し、特にたとえば動吸振器系を用いた制振機構
を搭載することにより反復動作に伴い発生する振動を吸
収し、騒音を低減することができる反復運動装置及び冷
凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】反復運動部材としてのピストンがシリン
ダ内を反復運動する反復運動装置としては、例えばシリ
ンダ内でピストンにより閉じられた空間の体積変化を利
用した真空ポンプや圧縮ポンプといったポンプ類やエン
ジン、複数のシリンダ及びピストンを組み合わせて作動
媒体を圧縮、および膨張させて冷熱を取り出す冷凍装置
がある。このような冷凍装置の一例であるスターリング
冷凍装置は、極低温を実現する装置として注目されてい
る。そして、各種赤外線センサ、超伝導デバイスの冷却
用やバイオメディカル用フリーザー等に広く利用されよ
うとしている。
【0003】例えば図7に模式的に示される従来の冷凍
装置1においては、圧縮シリンダ内を反復移動するピス
トン2と、膨張シリンダ内を反復移動するディスプレー
サ3とが、図示のように略90°の角度を保つように配
置されている。そして、電動モータを構成するロータ4
の回転がクランク回転軸5の各クランク部5aと5bに
より反復運動に変換されて、ピストン2とディスプレー
サ3とが反復運動するようになっている。
【0004】このクランク回転軸5のクランク部5aと
5bとでは、回転位相差が90°ずれており、その結果
ピストン2の反復動作とディスプレーサ3の反復動作と
が90°の回転位相差分だけずれるように構成されてい
る。
【0005】そして、クランク回転軸5の各クランク部
5aおよび5bには回転バランサ6および7がそれぞれ
設けられ、クランク部5aの偏心量によって生じる遠心
力を回転バランサ6により打ち消し、別のクランク部5
bの偏心量によって生じる遠心力を回転バランサ7によ
り打ち消して、クランク回転軸5のランク部5aおよび
5bの回転不釣合により生じる振動を極力抑えるように
している。
【0006】上述の構成であれば各クランク部5aおよ
び5bに回転バランサ6および7をそれぞれ付加しなけ
ればならず、機構が大型化、複雑化するという問題があ
る。また、偶力が完全には釣り合っていないために振動
が発生するという問題もある。
【0007】その結果、冷凍装置の先端部に形成される
コールドヘッド等に発生した冷熱を伝達するためのパイ
プ等の部材に振動が伝わることになる。このパイプ等は
極度に冷却されるために力学的強度が低下(脆化)して
いる。このように強度の低い部材に振動による余計な力
が加わるので、冷凍装置自身の信頼性が低下するという
欠点が生じる。
【0008】そこで、ピストン2やディスプレーサ3か
らなる複数個の反復運動部材の反復運動に対して逆方向
に反復運動するカウンターバランサをそれぞれ設け、こ
のカウンターバランサの反復運動により反復運動部材の
反復運動に起因した慣性力を打ち消すようにすることが
考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなカ
ウンターバランサ方式の場合、複数の反復運動部材のそ
れぞれに対応してカウンターバランサを設ける必要があ
り、しかも、これらのカウンターバランサを反復運動部
材の反復運動とは逆方向に反復移動させなければなら
ず、それに伴いカウンターバランサの反復運動機構も複
雑となり装置も大型化するという新たな問題が発生す
る。
【0010】また、反復運動部材をクランク回転軸によ
り駆動する駆動源、例えば電動モータも使用地域(関東
と関西)により電源周波数が50Hz/60Hzと異な
るためにその対応も考慮しなければならないという問題
もある。
【0011】このような稼動に伴い発生する振動による
不都合は、上述の冷凍装置では、特に大きな問題となる
が、振動による信頼性の低下や騒音の発生といった問題
は、冷凍装置に限らず、一般的な反復運動装置にも生じ
る問題である。
【0012】それゆえに、この発明の主たる目的は、反
復運動部材の稼動に伴って発生する振動や騒音を防止
し、信頼性の高い反復運動装置及び冷凍装置を提供す
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、稼動状態で
反復運動する反復運動部材を複数個含むと共に前記複数
個の反復運動部材の反復運動に伴う振動を防止するため
の振動防止手段を備え、この振動防止手段が振動可能な
補助質量の振動によって複数個の反復運動部材の反復運
動に伴う振動を吸収する動吸振器系を含む、反復運動装
置において、動吸振器系は、補助質量を弾性的に支持す
るばね定数可変型磁気ばね、反復運動装置の振動を検出
する検出手段、および検出手段の検出信号に基づいてこ
の磁気ばねのばね定数を変更する制御手段を含むことを
特徴とする、反復運動装置である。
【0014】また、この発明は、上述の反復運動装置に
おいて、動吸振器系は、補助質量を支持する弾性体と粘
性係数可変型磁気ダンパ、反復運動装置の振動を検出す
る検出手段、および検出手段の検出信号に基づいてこの
磁気ダンパの粘性係数を変更する制御手段を含むことを
特徴とする、反復運動装置である。
【0015】さらに、この発明は、圧縮シリンダ内で反
復運動する反復運動部材と、膨張シリンダ内で反復運動
する反復運動部材とを備え、圧縮シリンダ内で圧縮され
た作動媒体を放熱した後に膨張シリンダ内で膨張させて
この膨張シリンダ内で冷熱を発生させると共に複数個の
反復運動部材の反復運動に伴う振動を防止するための振
動防止手段を備え、この振動防止手段が振動可能な補助
質量の振動によって複数個の反復運動部材の反復運動に
伴う振動を吸収する動吸振器系を含む、冷凍装置におい
て、動吸振器系は、補助質量を弾性的に支持するばね定
数可変型磁気ばね、反復運動装置の振動を検出する検出
手段、および検出手段の検出信号に基づいてこの磁気ば
ねのばね定数を変更する制御手段を含むことを特徴とす
る、冷凍装置である。
【0016】
【作用】反復運動部材の反復運動により生じる反復運動
装置の振動は、補助質量とこの補助質量を弾性的に支持
するばね定数可変型磁気ばねまたは粘性係数可変型磁気
ダンパを含む動吸振器系の振動により相殺されて吸収さ
れる。
【0017】また、冷凍装置における複数の反復運動部
材の反復運動により生じる振動は、補助質量とこの補助
質量を弾性的に支持するばね定数可変型磁気ばねまたは
粘性係数可変型磁気ダンパを含む動吸振器系の振動によ
り相殺されて吸収される。
【0018】
【発明の効果】この発明によれば、補助質量と少なくと
もばね定数可変型磁気ばねにより複数の反復運動部材の
振動を電源周波数に対応して防止することができ、振動
防止手段が小型化・簡易化された反復運動装置、例えば
冷凍装置を提供できる。
【0019】また、磁気ばねのばね定数あるいは磁気ダ
ンパの粘性体を電磁石の磁束変化で可変にすることによ
り、反復運動部材の駆動源の電源周波数50HZ/60
Hzに対応したばね定数あるいは粘性係数の切替えに加
え、運転中に振動状況が変化する場合への対応が可能と
なり、変化する振動状況に応じた制振が実現できる。
【0020】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明により一層明らかとなろう。
【0021】
【実施例】図1に示す反復運動装置の一実施例であるス
ターリング冷凍装置10は、冷凍装置本体12と振動防
止装置として動吸振器系14を含み、弾性体と粘性体の
双方の挙動を示すゴム板16を介して設置面18に設置
されている。冷凍装置本体12には、冷熱を発生させる
膨張機20と、この膨張機20において膨張されたヘリ
ウムガス等の作動ガス媒体を受け取り圧縮して戻す圧縮
機22、および膨張機20と圧縮機22を並列状態に接
続するクランク室24を含む。
【0022】クランク室24には、膨張機20と圧縮機
22とを駆動する駆動源としての電動モータ26とクラ
ンク28とが設けられている。また、膨張機20の膨張
シリンダ30に内蔵された膨張シリンダ用反復運動部材
としてのディスプレーサ32と、圧縮機22の圧縮シリ
ンダ34に内蔵された圧縮シリンダ用反復運動部材とし
ての圧縮ピストン36とは、駆動源としてのクランク2
8に連結されて、互いに90°位相がずれた状態で往復
運動する。
【0023】膨張シリンダ30及び圧縮シリンダ34と
クランク室24とを仕切るシール部38及び40が、シ
ール止め42により固定されて設けられている。このシ
ール止め42は、膨張機20と圧縮機22とに跨って設
けられ、一体成形により構成されている。
【0024】膨張シリンダ30の膨張空間部と圧縮シリ
ンダ34の圧縮空間部とは、作動ガス通路44によって
互いに連通されている。これにより、圧縮シリンダ34
内に形成される圧縮空間46と膨張シリンダ30内に形
成される膨張空間48とが、蓄冷材50を介して作動ガ
ス通路44によって連通されることになる。なお、クラ
ンク室24には潤滑オイル52が注入されている。
【0025】次に図2を参照してこの冷凍装置10の動
作について説明する。但し、横軸に時間T、縦軸にスト
ロークSをとっている。
【0026】図2において、冷凍装置10のディスプレ
ーサ32が、曲線B及びCの如く往復運動すると同時
に、圧縮ピストン36が曲線Dの如く往復運動すること
によって、膨張シリンダ30の膨張空間48は、直線A
と曲線Bに挟まれた幅領域で容積変化し、圧縮シリンダ
34の圧縮空間46は、曲線Cと曲線Dに挟まれた幅領
域で容積変化する。
【0027】この結果、図2のの行程では、圧縮空間
46内の作動ガスが等温圧縮され、作動ガス通路44を
経て膨張シリンダ30内へ流入する。この作動ガスは、
の行程で蓄冷材50を通過し、蓄冷材50と熱交換を
行って温度低下する(定積冷却)。そして、蓄冷材50
を通過した作動ガスは、の行程で膨張シリンダ30の
膨張空間48へ流入し、その後ディスプレーサ32の降
下に伴って等温膨張する。次に、の行程では、膨張空
間48内の作動ガスがディスプレーサ32の上昇に伴っ
て蓄冷材50を通過し、この蓄冷材50と熱交換を行っ
て温度上昇した後、作動ガス通路44を経て再び圧縮空
間46へ導入される(定積加熱)。
【0028】この結果、膨張シリンダ30は頭部に設け
られたコールドヘッド54が冷却される。
【0029】さて、反復運動部材であるディスプレーサ
32と圧縮ピストン36とが駆動源である電動モータ2
6とクランク28により駆動されると往復運動して冷凍
装置本体12が稼動し、この稼動に伴い冷凍装置10に
振動が発生する。この振動は駆動源の電源周波数(50
Hz/60Hz)により影響を受けるものである。
【0030】そのため、この発明においては振動防止装
置として駆動源の電源周波数に対応した動吸振器系14
が、冷凍装置本体12のクランク室24の上部に接続し
て設けられている。
【0031】この動吸振器系14は、弾性体としてばね
定数可変型磁気ばね56と粘性体として粘性係数可変型
磁気ダンパ58とを介して補助質量60が冷凍装置本体
12に接続されて構成される。その結果、冷凍装置10
の稼動に伴い冷凍装置本体12に振動が発生した場合、
この振動は、適切に設定された磁気ばね56及び磁気ダ
ンパ58を介在して支持される補助質量60が受動的に
逆位相で振動することにより打ち消されて防止される。
【0032】すなわち、様々な振動状況に応じて磁気ば
ね56のばね定数k及び磁気ダンパ58の粘性係数cを
電磁石を用いて磁束の変化により変更可能なものとして
いる。
【0033】なお、以下の説明においては、可動側が補
助質量60に取り付けられ、固定側が冷凍装置本体12
に取り付けられている。
【0034】このことを前提にして、先ず図3に示され
るばね定数可変型磁気ばね56の構成例について説明す
る。
【0035】図3において、磁気ばね56は、可動側永
久磁石群56aと磁束調整用の固定側電磁石群56bと
で構成される。なお、この可動側永久磁石群56aは電
磁石であっても良い。
【0036】そして、可動側永久磁石群56aと固定側
電磁石群56bの対向している1組のN極とS極に対し
て、吸引力F、この吸引力Fと移動方向とのなす角θ、
移動量x、空隙δとすると、戻そうとする力Fxは、数
1で示される。
【0037】
【数1】Fx=F・cosθ 但し、θに関しては、tanθ= sinθ/cosθ=δ/xの
関係がある。
【0038】ここで、磁石幅>>δのため、移動量xが
増加するに従い、θは小さな値となってゆくため、θが
小さい値での話として考察する。
【0039】このとき、sinθ=1と近似できる。従っ
て、cosθ=x/δとなる。
【0040】このことより、移動に対する上述の復元力
Fxは、数2で示され、可動体としての可動側永久磁石
群56aの移動量xとの間に比例関係があり、弾性体
(ばね)としての役割を果たすことが理解できる。
【0041】
【数2】Fx=F・cosθ=(F/δ)・x=k・x 但し、k=F/δで、ばね定数に相当する。
【0042】また、固定側電磁石群56b(電磁石)の
ソレノイド部(図示せず)の単位長さあたりn巻きに対
し、流れる電流Iと磁束密度Bの関係は、数3で示され
る。
【0043】
【数3】B=μ0・n・I 但し、μ0:真空の透磁率(=4π×10-7[N・
-2]) 一方、断面積S、鉄心中の磁束密度B、透磁率μの可動
側永久磁石群56a(磁石)の吸引力Fは、数4で示さ
れる。
【0044】
【数4】F=1/2(1/μ―1/μ0)B2・S 従って、この磁束密度Bを、固定側電磁石群56b(電
磁石)に流す電流値を用いて可変にすることにより、磁
気ばね定数 k=F/δ=1/2・δ(1/μ―1/μ
0)B2・S が可変となる。
【0045】次に、図4に示される粘性係数可変型磁気
ダンパ58の構成例について説明する。
【0046】この磁気ダンパ58は磁束調整用の固定側
電磁石58aとこの電磁石58aのN極とS極の間に挿
入される矩形状の導電性可動部材58bとで構成され
る。そして、可動部材58bが動くと、この可動部材5
8bに渦電が発生し、ローレンツ力と呼ばれる抵抗力F
が発生する。この抵抗力Fは磁束密度Bと可動部材58
bの速度vに比例する関係があるので、この機構は振動
を止める減衰力(ダンパの役目)として用いることがで
きる。そして、この抵抗力Fは、数5で示される。
【0047】
【数5】F=(B2・β・b1・b2・t・v/ρ)×1
-14[N]=c・v 但し、B:空隙磁束密度[gauss](=10-4[W
b/m2]) ρ:可動部材(金属導体)の比抵抗[Ω・cm](=1
-2[Ω・cm] β:磁束密度及び導体の形状により定まる無次元表示の
減衰係数 b1、b2:固定側電磁石の磁極端面の寸法 t:可動部材の厚さ寸法 c:磁気ダンパの粘性係数 従って、この場合も上述の数3より磁束密度Bを、電磁
石を用いて可変にすることにより、上述の粘性係数c=
(B2・β・b1・b2・t/ρ)×10-14が可変となる
ものである。
【0048】ところで、冷凍装置本体12には稼動に伴
う振動を検出するための検出部として振動センサ62が
取り付けられて設けられている。さらに、この冷凍装置
本体12には、振動を減少・防止するための制御部とし
てのマイコン64が設けられている。
【0049】このマイコン64の構成と動作概要につい
て図5を参照して説明する。
【0050】図5において、マイコン64は制御中枢と
してのMPU、制御用のプログラムが記憶された読み出
し専用メモリーとしてのROM、MPUのワーキングエ
リアとしてのRAM、および外部との信号の入出力を行
うI/Oポートとを含む。
【0051】ユーザーが電源スイッチ66をON操作す
れば、このON操作信号がマイコン64のI/Oポート
を介してMPUに入力される。また、電源スイッチON
により稼動する冷凍装置本体12に発生した振動は振動
センサ62により検出される。そして、振動センサ62
で検出された信号は、検出信号としてI/Oポートを介
してMPUに入力される。
【0052】MPUでは、これらの入力信号に基づいて
所定の処理動作が行われ、その結果磁気ばね56のばね
定数kを変更するための電磁石制御信号がI/Oポート
を介して固定側電磁石群56bのソレノイド(図示せ
ず)に出力される。同様に磁気ダンパ58の粘性係数c
を変更するための電磁石制御信号がI/Oポートを介し
て固定側電磁石58aのソレノイド(図示せず)に出力
される。
【0053】次に、マイコン64のMPUの処理動作を
図6に示す上述のROMに記憶されているプログラムの
フローチャート基づいて説明する。
【0054】図6において、スタートしてステップS1
で初期化されてステップS3へ進む。ステップS3では
ユーザーにより電源スイッチ66がONされているか否
かを判断し、その結果が“YES”であれば、ステップ
S5に進み、振動体としての冷凍装置本体12の運転が
開始される。
【0055】さらに、ステップS7に進み、磁気ばね5
6のばね定数k及び磁気ダンパ58の粘性係数cが共に
最小となるように固定側電磁石群56b及び固定側電磁
石58aを駆動させる制御がなされる。そして、ばね定
数k及び粘性係数cが共に最小となった段階でステップ
S9に進み、振動センサ62によって検出された振動体
としての冷凍装置本体12の振動値がMPUに入力され
る。ステップS11では検出された振動値が閾値以下か
否かを判断し、その結果が“NO”で閾値より大きい場
合にはステップS13に進む。ステップS13では、ば
ね係数k及び粘性係数cが所定量増加するように固定側
電磁石群56b及び固定側電磁石58aを駆動させる制
御がなされる。その後、ステップS9に戻り再度ステッ
プS9からステップS11の制御が実行される。ステッ
プS11における判断の結果が、“YES”で検出値が
閾値以下の場合には、さらにステップS15に進む。
【0056】そして、ステップS15において、現在の
振動状態の検出値(振動値)がMPUに入力されてステ
ップS17に進む。ステップS17では振動量が増加し
たか否かを判断し、その結果が“YES”で、増加して
おればさらにステップS19で振動量が閾値以下か否か
を判断し、その結果“NO”で、大きければ、ステップ
S7に戻り、ステップS7からステップS17の制御が
実行される。
【0057】ステップS17において振動量が増加して
いないと判断された場合、およびステップS19におい
て振動量が閾値以下と判断されて“YES”の場合、ス
テップS21に進む。ステップS21では、冷凍装置本
体12の運転が停止か否かを判断し、その結果が“N
O”で停止されない場合には、ステップS15に戻り、
ステップS15以降の制御が実行される。冷凍装置本体
12の運転が停止された場合、ステップS21により
“YES”の判断がなされて一連の制御動作が終了す
る。
【0058】この冷凍装置10の動作について考察する
と、ユーサーが電源スイッチ66をON操作することに
より冷凍装置本体12が稼動する。そして、ディスプレ
ーサ32と圧縮ピストン36との反復運動により冷凍装
置本体12に振動が生じる。この振動が、動吸振器系1
4により制御されて、減少・防止される。
【0059】すなわち、冷凍装置本体12に取り付けら
れた検出部としての振動センサ62により、稼動に伴う
振動が検出される。冷凍装置本体12に取り付けられた
制御部としてのマイコン64に、検出値が入力され、こ
の検出値が閾値以下となるようにステップS1からステ
ップS21のプログラムが記憶されているマイコン64
により、磁気ばね56のばね定数k及び磁気ダンパ58
の粘性係数cが自動的に調整制御される。磁気ばね56
のばね定数k及び磁気ダンパ58の粘性係数cが可変制
御されることにより、補助質量72の振動が制御され
る。この振動の制御された補助質量72の振動により、
冷凍装置本体12に発生した振動が防止される。これに
より冷凍装置10の振動が防止されることになる。
【0060】なお、本実施例では、反復運動部材の反復
運動方向が揃えられた冷凍装置10を反復運動装置とし
て示したが、反復運動部材の反復運動方向が複数存在す
る、例えば略直角に交わるような冷凍装置についても、
夫々の反復運動によって生じる夫々の方向の振動を吸収
するよう、振動防止装置として複数の動吸振器系を設け
るようにしてもよい。
【0061】また、補助質量をばね定数可変型磁気ばね
及び粘性係数可変型磁気ダンパを併用して支持したが、
通常のばねと粘性係数可変型磁気ダンパとの併用でも、
また運転中の振動周波数がほぼ一定の場合は磁気ばねの
みでも所期の目的を達成することができる。
【0062】さらに、本実施例において、動吸振器系1
4の取り付け場所は、反復運動により生じる慣性力作用
線上若しくは近傍であれば、図1で示す場所に限定する
ものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるスターリング冷凍装
置の概略構成を示す図解図である。
【図2】スターリング冷凍装置の動作説明図である。
【図3】動吸振器系を構成するばね定数可変型磁気ばね
の説明図である。
【図4】(a)及び(b)は動吸振器系を構成する粘性
係数可変型磁気ダンパの正面説明図と側面説明図であ
る。
【図5】マイコンを用いた制御回路のブロック図であ
る。
【図6】図5のマイコンの処理動作を説明するフローチ
ャートである。
【図7】従来の反復運動装置の一例である冷凍装置の構
成を示す模式図である。
【符号の説明】
10 …スターリング冷凍装置 12 …冷凍装置本体 14 …動吸振器系 26 …電動モータ 28 …クランク 32 …ディスプレーサ 36 …圧縮ピストン 56 …ばね定数可変型磁気ばね 56b …固定側電磁石群(ばね定数可変電磁石) 58 …粘性係数可変型磁気ダンパ 58a …固定側電磁石(粘性係数可変電磁石) 60 …補助質量 62 …振動センサ 64 …マイコン(MPU,ROM,RAMを含む)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】稼動状態で反復運動する反復運動部材を複
    数個含むと共に前記複数個の反復運動部材の反復運動に
    伴う振動を防止するための振動防止手段を備え、前記振
    動防止手段が振動可能な補助質量の振動によって前記複
    数個の反復運動部材の反復運動に伴う振動を吸収する動
    吸振器系を含む、反復運動装置において、 前記動吸振器系は、前記補助質量を弾性的に支持するば
    ね定数可変型磁気ばね、前記反復運動装置の振動を検出
    する検出知手段、および前記検出手段からの検出信号に
    基づいて前記磁気ばねのばね定数を変更する制御手段を
    含むことを特徴とする、反復運動装置。
  2. 【請求項2】前記動吸振器系は、さらに粘性係数可変型
    磁気ダンパを含む、請求項1記載の反復運動装置。
  3. 【請求項3】前記磁気ばねまたは前記磁気ダンパは、電
    磁石を用いて磁束の変化によりばね定数または粘性係数
    を変更可能とする、請求項1または2記載の反復運動装
    置。
  4. 【請求項4】稼動状態で反復運動する反復運動部材を複
    数個含むと共に前記複数個の反復運動部材の反復運動に
    伴う振動を防止するための振動防止手段を備え、前記振
    動防止手段が振動可能な補助質量の振動によって前記複
    数個の反復運動部材の反復運動に伴う振動を吸収する動
    吸振器系を含む、反復運動装置において、 前記動吸振器系は、前記補助質量を支持する弾性体と粘
    性係数可変型磁気ダンパ、前記反復運動装置の振動を検
    出する検出知手段、および前記検出手段からの検出信号
    に基づいて前記磁気ダンパの粘性係数を変更する制御手
    段を含むことを特徴とする、反復運動装置。
  5. 【請求項5】圧縮シリンダ内で反復運動する反復運動部
    材と、膨張シリンダ内で反復運動する反復運動部材とを
    備え、前記圧縮シリンダ内で圧縮された作動媒体を放熱
    した後に前記膨張シリンダ内で膨張させてこの膨張シリ
    ンダ内で冷熱を発生させると共に前記複数個の反復運動
    部材の反復運動に伴う振動を防止するための振動防止手
    段を備え、前記振動防止手段が振動可能な補助質量の振
    動によって前記複数個の反復運動部材の反復運動に伴う
    振動を吸収する動吸振器系を含む、冷凍装置において、 前記動吸振器系は、前記補助質量を弾性的に支持するば
    ね定数可変型磁気ばね、前記冷凍装置の振動を検出する
    検出手段、および前記検出手段からの検出信号に基づい
    て前記磁気ばねのばね定数を変更する制御手段を含むこ
    とを特徴とする、冷凍装置。
  6. 【請求項6】圧縮シリンダ内で反復運動する反復運動部
    材と、膨張シリンダ内で反復運動する反復運動部材とを
    備え、前記圧縮シリンダ内で圧縮された作動媒体を放熱
    した後に前記膨張シリンダ内で膨張させてこの膨張シリ
    ンダ内で冷熱を発生させると共に前記複数個の反復運動
    部材の反復運動に伴う振動を防止するための振動防止手
    段を備え、前記振動防止手段が振動可能な補助質量の振
    動によって前記複数個の反復運動部材の反復運動に伴う
    振動を吸収する動吸振器系を含む、冷凍装置において、 前記動吸振器系は、前記補助質量を支持する弾性体と粘
    性係数可変型磁気ダンパ、前記冷凍装置の振動を検出す
    る検出知手段、および前記検出手段からの検出信号に基
    づいて前記磁気ダンパの粘性係数を変更する制御手段を
    含むことを特徴とする、冷凍装置。
JP2000061781A 2000-03-07 2000-03-07 反復運動装置及び冷凍装置 Withdrawn JP2001248682A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000061781A JP2001248682A (ja) 2000-03-07 2000-03-07 反復運動装置及び冷凍装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000061781A JP2001248682A (ja) 2000-03-07 2000-03-07 反復運動装置及び冷凍装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001248682A true JP2001248682A (ja) 2001-09-14

Family

ID=18581875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000061781A Withdrawn JP2001248682A (ja) 2000-03-07 2000-03-07 反復運動装置及び冷凍装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001248682A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006256391A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Delta Tooling Co Ltd シートサスペンション制御機構、磁気バネ、及び磁気ダンパ
CN108931086A (zh) * 2018-08-22 2018-12-04 珠海格力电器股份有限公司 一种压缩机振动的控制方法、装置及机组
CN112283975A (zh) * 2020-11-17 2021-01-29 青岛北冰洋冷暖能源科技有限公司 一种磁悬浮及空气源热泵冷热站的设计及控制方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006256391A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Delta Tooling Co Ltd シートサスペンション制御機構、磁気バネ、及び磁気ダンパ
JP4603396B2 (ja) * 2005-03-15 2010-12-22 株式会社デルタツーリング シートサスペンション制御機構
CN108931086A (zh) * 2018-08-22 2018-12-04 珠海格力电器股份有限公司 一种压缩机振动的控制方法、装置及机组
CN108931086B (zh) * 2018-08-22 2024-03-08 珠海格力电器股份有限公司 一种压缩机振动的控制方法、装置及机组
CN112283975A (zh) * 2020-11-17 2021-01-29 青岛北冰洋冷暖能源科技有限公司 一种磁悬浮及空气源热泵冷热站的设计及控制方法
CN112283975B (zh) * 2020-11-17 2021-12-21 青岛北冰洋冷暖能源科技有限公司 一种磁悬浮及空气源热泵冷热站及控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100632140B1 (ko) 모터 구동 장치와, 이것을 포함한 공기 조절 장치,냉동기, 극저온 냉동기, 온수 공급 유닛 및 휴대 전화
KR20020031174A (ko) 자유 피스톤 장치의 직류 센터링 장치 및 그 센터링 장치의 시동 개시 방법
JPH10148410A (ja) パルス管冷凍機
JP2001248682A (ja) 反復運動装置及び冷凍装置
JPH05118689A (ja) 冷却ヘツド
KR101856281B1 (ko) 왕복동식 압축기
US20210062798A1 (en) Sealed refrigerant compressor and refrigeration device
JPH0674588A (ja) フリーピストン形スターリング冷却機
EP3623623B1 (en) Method for controlling linear compressor and refrigerator
JP2000002296A (ja) 反復運動装置及び冷凍装置
JPS59103043A (ja) パワ−ユニツトのマウンテイング装置
JPS61210276A (ja) 往復動式圧縮機
JP2616104B2 (ja) 冷凍機の往復動圧縮機用防振装置
KR100202896B1 (ko) 방진밴드를 지니는 밀폐형 압축기용 케이스
JPH09250456A (ja) エアコンプレッサ
JP2000055493A (ja) ガスサイクル冷凍装置でのピストン緩衝装置
JP2011041844A (ja) サスペンション及び洗濯機
JPH116660A (ja) 往復動式冷凍機
JPH0788986B2 (ja) 冷凍機
JPH04143552A (ja) 冷凍機
JP3540314B2 (ja) モータ駆動装置
JP2001066005A (ja) 反復運動装置及び冷凍装置
JPH0579720A (ja) 冷凍機
JP2005307794A (ja) 圧縮機の防振装置
KR20000012903A (ko) 맥동관 냉동기의 구동 모터 방열장치

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070605