JP2001248204A - 便器殺菌装置 - Google Patents

便器殺菌装置

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JP2001248204A
JP2001248204A JP2000055581A JP2000055581A JP2001248204A JP 2001248204 A JP2001248204 A JP 2001248204A JP 2000055581 A JP2000055581 A JP 2000055581A JP 2000055581 A JP2000055581 A JP 2000055581A JP 2001248204 A JP2001248204 A JP 2001248204A
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toilet
water
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hydrogen peroxide
excimer lamp
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JP2000055581A
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English (en)
Inventor
Masahiro Tokida
昌広 常田
Kenji Sakamoto
健二 坂元
Koji Oshima
功治 大島
Chikayoshi Endo
慎良 遠藤
Shigeru Ando
茂 安藤
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 殺菌性の薬剤の補給を必要とせず、殺菌成分
を含む洗浄水をエキシマランプからの紫外線照射により
生成し、水洗便器に供給することにより、便器内表面、
トラップ部、および汚水排水配管内を殺菌することで、
水アカやぬめりが付着したり臭気が発生するのを防止す
る機能を備えた便器殺菌装置を提供する。 【解決手段】 水洗便器への便器洗浄水給水路、または
便器洗浄水貯水槽に設ける便器殺菌装置において、便器
洗浄水に殺菌成分を供給する殺菌成分供給部が、エキシ
マランプからの紫外線により殺菌剤である過酸化水素を
生成する手段であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水洗便器の便器洗
浄水給水路と便器洗浄水貯水槽に設ける殺菌装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】便器使用後に単に水を流すのみでは、徐
々に便器表面に菌が増殖することにより、水アカやぬめ
りが付着したり臭気が発生することを防止することがで
きない。また、小便器においては、菌の増殖代謝により
尿石が配管内に付着して汚水の通過路を狭くしたり、便
器の表面に付着して外観を損ね、細菌繁殖の温床となっ
て臭気を放つようになる。このように一旦付着してしま
った尿石は通常の清掃では除去することは難しく、ブラ
シで強く擦らないととれない。このため、尿石除去は専
門の業者に依頼する必要があり、大きな負担となってい
た。
【0003】この問題に対し、大便器においては便蓋に
紫外線ランプを配設し、大便器内表面に紫外線ランプか
らの紫外線を照射することで、菌の増殖を防止する方法
が開示されている(特開平6−133897)。
【0004】また、便器洗浄水に殺菌力を有する成分を
添加し、供給させることによって対処する方法も開示さ
れている(特開平5−302347)。
【0005】しかしながら、大便器内表面に紫外線ラン
プからの紫外線を照射することで、菌の増殖を防止する
方法は、紫外線からの便器内表面までの距離により、紫
外線強度が変化するため、内表面の位置によっては殺菌
効果が弱い場合や、封水内便器表面や汚水排水配管内壁
には紫外線が到達しない。そのため、紫外線ランプから
の位置が遠い便器表面、殺菌効果の弱い便器内表面、封
水内便器表面、および汚水排水配管内壁には、徐々に菌
が増殖することにより、水アカやぬめりが付着したり臭
気が発生する。
【0006】また、大便器や小便器の便器洗浄水に殺菌
力を有する成分を添加し、供給させることによって対処
する方法は、殺菌力を有する薬剤を洗浄水中に添加する
装置が必要であるとともに、薬剤の定期的な補給が必要
である。そのため、経済的でなく装置も大型化する。さ
らに、便器の使用頻度は設置場所等により大きく異なる
ため、薬剤の補給頻度も異なり、薬剤の添加がない状態
で使用される可能性がある。
【0007】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、殺菌性の薬剤の補給を必要とせ
ず、殺菌成分を含む洗浄水をエキシマランプからの紫外
線照射により生成し、便器に供給することにより、便器
内表面、封水内便器表面、および汚水排水配管内を殺菌
することで、水アカやぬめりが付着したり臭気が発生す
るのを防止する機能を備えた便器殺菌装置を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記課
題を解決するためになされた本発明の請求項1は、水洗
便器への便器洗浄水給水路、または便器洗浄水貯水槽に
設ける殺菌装置において、便器洗浄水に殺菌成分を供給
する殺菌供給部が、エキシマランプからの紫外線により
殺菌剤である過酸化水素を生成する手段であることを特
徴とする便器殺菌装置を提供する。
【0009】エキシマランプは水銀ランプと比較して、
単一波長の紫外線かつ電気的に高い変換効率の紫外線出
力が得られる(図1)。また、水道水や中水にエキシマ
ランプからの紫外線を照射することにより、水の分解と
水道水や中水に含まれる有機物が分解する過程で過酸化
水素が生成する(図2)。過酸化水素は人体、または器
具等の殺菌洗浄剤として、一般的に使用されている。さ
らに、エキシマランプからの紫外線強度を変えることに
より、生成する過酸化水素濃度が変化する(図3)。
【0010】水洗便器の水アカ、ぬめりの付着や臭気の
発生と尿石の付着にともなう汚水の通過路の狭小化、臭
気の発生は菌の増殖が原因である。便器に排尿すると、
便器表面に尿が付着するとともに、便器内のトラップ部
に尿が滞留する。一般に便器には多数の細菌が存在す
る。尿には多量の尿素が含まれているが、便器ボウル
面、トラップ部、および汚水排水配管の滞留水に細菌が
存在すると、尿素は細菌の有する酵素ウレアーゼの作用
によりアンモニアと二酸化炭素に分解される。このとき
生成するアンモニア量が多いと臭気の一因となる。また
アンモニアが生成すると、小便器ボウル面に付着した液
体やトラップ部の滞留水に溶解し、その液体のpHが上
昇する。pHが上昇すると、ボウル面に付着した液体や
トラップ部の滞留水に含まれるカルシウムイオンが炭酸
塩やリン酸塩へと変化して析出し、尿石として便器や汚
水排水配管に付着し、着色汚れや配管詰まりの原因とな
る。
【0011】本発明の便器殺菌装置により、水道水や中
水にエキシマランプからの紫外線を照射することで殺菌
剤である過酸化水素を含む便器洗浄水を生成し、この洗
浄水を便器に供給できるため、便器内表面、トラップ
部、および汚水排水配管内を殺菌することができ、水ア
カやぬめりが付着したり臭気が発生するのを防止するこ
とができる。さらに、薬剤を洗浄水に添加、補給する必
要がないため、経済的で装置がコンパクトになる。
【0012】本発明の請求項2は、便器洗浄水に殺菌成
分を供給する殺菌供給部が、エキシマランプからの紫外
線により殺菌剤である過酸化水素を生成する手段であ
り、かつ便器内または便器トラップ部または汚水排水配
管のいずれか1カ所以上に菌の増殖を検知する手段を設
け、菌の増殖に応じて、水洗便器へ供給する洗浄水の殺
菌剤である過酸化水素濃度、または洗浄水量を制御する
ことを特徴とする便器殺菌装置を提供する。
【0013】本発明の殺菌装置により、臭気発生、汚
れ、および配管詰まり等の原因である菌の増殖に対応し
た過酸化水素濃度、または洗浄水量の便器洗浄水が水洗
便器に供給される。
【0014】この結果、最適な過酸化水素濃度の洗浄
水、または洗浄水量を水洗便器に供給できるため、水洗
便器のトラップ部に水アカ、ぬめりの付着や臭気の発生
を防止する機能を備え、かつ殺菌性の薬剤を添加、補給
する必要がなくなるため、経済的で装置をコンパクト化
でき、また水の使用量を減らすことができる。
【0015】水洗便器の汚れ、臭気の発生、および配管
詰まりは菌の増殖が原因であり、菌の増殖により、アン
モニアが生成、アンモニアがトラップ部や汚水排水配管
中の水に溶解すると滞留水のpHが上昇する。水のpH
やアンモニア臭濃度をモニターすると、菌の増殖程度が
判明し、結果、便器や汚水排水配管の汚れや臭気の状態
がわかる。
【0016】本発明に係わる便器殺菌装置の一様態とし
ては、菌の増殖を検知する手段が水のpH測定装置であ
ることを特徴とするものが挙げられる。便器トラップ部
や汚水排水配管の滞留水のpHが、菌の増殖により上昇
するため、本発明の殺菌装置により、菌の増殖に対応し
た過酸化水素濃度、または洗浄水量の便器洗浄水が水洗
便器に供給される。
【0017】この結果、最適な過酸化水素濃度の洗浄
水、または洗浄水量を水洗便器に供給できるため、水洗
便器のトラップ部に水アカ、ぬめりの付着や臭気の発生
を防止する機能を備え、かつ殺菌性の薬剤を添加、補給
する必要がなくなるため、経済的で装置をコンパクト化
でき、また水の使用量を減らすことができる。
【0018】本発明に係わる便器殺菌装置の別の様態と
しては、菌の増殖を検知する手段がアンモニア臭濃度測
定装置であることを特徴とするものが挙げられる。便器
トラップ部や汚水排水配管のアンモニア臭濃度が、菌の
増殖により上昇するため、本発明の殺菌装置により、菌
の増殖に対応した過酸化水素濃度、または洗浄水量の便
器洗浄水が水洗便器に供給される。
【0019】この結果、最適な過酸化水素濃度の洗浄
水、または洗浄水量を水洗便器に供給できるため、水洗
便器のトラップ部に水アカ、ぬめりの付着や臭気の発生
を防止する機能を備え、かつ殺菌性の薬剤を添加、補給
する必要がなくなるため、経済的で装置をコンパクト化
でき、また水の使用量を減らすことができる。
【0020】請求項5は、水洗便器への便器洗浄水給水
路、または洗浄水貯水槽に設ける殺菌装置において、便
器洗浄水に殺菌成分を供給する殺菌供給部が、エキシマ
ランプからの紫外線により殺菌剤である過酸化水素を生
成する手段であり、かつ給水管から便器吐水部間の給水
路または洗浄水貯水槽または便器内または汚水排水配管
のいずれか1カ所以上に設けた水温測定手段によって測
定した水温に応じて、水洗便器へ供給する洗浄水の過酸
化水素濃度、または洗浄水量を制御することを特徴とす
る便器殺菌装置を提供する。
【0021】水洗便器の水アカ、ぬめりの付着や臭気の
発生と尿石の付着にともなう汚水の通過路の狭小化、臭
気の発生は細菌の増殖が原因である。細菌の増殖速度は
細菌が生息する水温や雰囲気温度と関係し、一般的に温
度が上昇すると細菌の増殖速度は増加する。このため、
水温変化や雰囲気温度に対して過酸化水素濃度や洗浄水
量を変化させないと、水温や雰囲気温度が高い場合は殺
菌に必要な過酸化水素量が不足し、殺菌効果が弱くなる
ため、水洗便器に水アカ、ぬめりの付着や臭気の発生、
尿石の付着にともなう汚水の通過路の狭小化、臭気が発
生する。また、水温や雰囲気温度が低い場合は過剰の過
酸化水素を供給するため、エキシマランプの点灯、また
は出力アップのため、経済的でない。さらに、不必要な
洗浄水を流すことになるため、水の使用量が多くなる。
【0022】本発明の殺菌装置により、水温変化に対応
した過酸化水素濃度、または洗浄水量の便器洗浄水が水
洗便器に供給される。
【0023】この結果、最適な過酸化水素濃度の洗浄
水、または洗浄水量を水洗便器に供給できるため、水洗
便器のトラップ部に水アカ、ぬめりの付着や臭気の発生
を防止する機能を備え、かつ殺菌性の薬剤を添加、補給
する必要がなくなるため、経済的で装置をコンパクト化
でき、また水の使用量を減らすことができる。
【0024】請求項6は水洗便器への便器洗浄水給水
路、または便器洗浄水貯水槽に設ける殺菌装置におい
て、便器洗浄水に殺菌成分を供給する殺菌供給部が、エ
キシマランプからの紫外線により殺菌剤である過酸化水
素を生成する手段であり、かつ水洗便器の雰囲気温度を
測定する手段を設け、雰囲気温度測定手段によって測定
した温度に応じて、水洗便器へ供給する洗浄水の過酸化
水素濃度、または洗浄水量を制御することを特徴とする
便器殺菌装置を提供する。
【0025】本発明の殺菌装置により、雰囲気温度変化
に対応した過酸化水素濃度、または洗浄水量の便器洗浄
水が水洗便器に供給される。
【0026】この結果、最適な過酸化水素濃度の洗浄
水、または洗浄水量を水洗便器に供給できるため、水洗
便器のトラップ部に水アカ、ぬめりの付着や臭気の発生
を防止する機能を備え、かつ殺菌性の薬剤を添加、補給
する必要がなくなるため、経済的で装置をコンパクト化
でき、また水の使用量を減らすことができる。
【0027】本発明に係わる便器殺菌装置の一様態とし
ては、水温測定手段、または雰囲気温度測定手段によっ
て測定した水温、または温度に応じて、エキシマランプ
からの紫外線出力を変えることを特徴とするものが挙げ
られる。
【0028】本発明の便器殺菌装置により、水温測定手
段または雰囲気温度測定手段によって測定した水温また
は温度に応じて、エキシマランプからの紫外線出力を変
えることで、最適な濃度の過酸化水素を含む洗浄水を水
洗便器に供給することができる。
【0029】この結果、最適な濃度の過酸化水素を含む
洗浄水を水洗便器に供給できるため、水洗便器のトラッ
プ部に水アカ、ぬめりの付着や臭気の発生を防止する機
能を備え、かつ殺菌性の薬剤を添加、補給する必要がな
くなるため、経済的で装置をコンパクト化でき、また水
の使用量を減らすことができる。
【0030】本発明に係わる便器殺菌装置の別の様態と
しては、水温測定手段、または雰囲気温度測定手段によ
って測定した水温、または温度に応じて、給水弁の開閉
時間を変えることを特徴とするものが挙げられる。
【0031】本発明の便器殺菌装置により、水温測定手
段、または雰囲気温度測定手段によって測定した水温、
または温度に応じて、給水弁の開閉時間を変えること
で、過酸化水素を含む最適な水量の洗浄水を水洗便器に
供給することができる。
【0032】この結果、最適な水量の過酸化水素を含む
洗浄水を水洗便器に供給できるため、水洗便器のトラッ
プ部に水アカ、ぬめりの付着や臭気の発生を防止する機
能を備え、かつ殺菌性の薬剤を添加、補給する必要がな
くなるため、経済的で装置をコンパクト化でき、また水
の使用量を減らすことができる。
【0033】本発明に係わる便器殺菌装置のさらに別の
様態としては、水温測定手段、または雰囲気温度測定手
段によって測定した水温、または温度に応じて、流量調
節バルブを制御し、流量を変えることを特徴とするもの
が挙げられる。
【0034】本発明の便器殺菌装置により、水温測定手
段、または雰囲気温度測定手段によって測定した水温、
または温度に応じて、流量調節バルブを制御し、流量を
変えることで、最適な濃度の過酸化水素を含む洗浄水、
または最適な水量の洗浄水を水洗便器に供給することが
できる。
【0035】この結果、最適な濃度の過酸化水素を含む
洗浄水、または最適な水量の洗浄水を水洗便器に供給で
きるため、水洗便器のトラップ部に水アカ、ぬめりの付
着や臭気の発生を防止する機能を備え、かつ殺菌性の薬
剤を添加、補給する必要がなくなるため、経済的で装置
をコンパクト化でき、また水の使用量を減らすことがで
きる。
【0036】本発明の好ましい様態として、エキシマラ
ンプが150nm以上200nm以下の紫外線を主波長
に発光するランプであることを特徴とする便器殺菌装置
を提供する。
【0037】紫外線は波長が短くなるほど光子のエネル
ギーが高く、波長200nm以下の光子のエネルギーは
有機化合物中の分解しにくい炭素二重結合(C=C)等
の結合を用意に切断することができるため、水道水や中
水に含まれる有機物を分解し、分解する過程で過酸化水
素を生成する。また、紫外線は水に吸収され、過酸化水
素を生成するが、200nmより長い波長の紫外線は水
に吸収される割合が低いため、過酸化水素の生成量が少
ない。さらに、波長が150nm以下の紫外線はエキシ
マランプの保護管、または保護板に吸収されるため、水
に対する紫外線照射量が極めて少ない。
【0038】したがって、波長150nm以上200n
m以下の紫外線を主波長とするエキシマランプにより過
酸化水素を効率良く生成し、過酸化水素を含む便器洗浄
水を便器に供給できる。
【0039】さらに好ましい様態として、エキシマラン
プが172nmの紫外線を主波長に発光するランプであ
ることを特徴とする便器殺菌装置を提供する。
【0040】172nmの紫外線を主波長とするキセノ
ンエキシマランプは、他のエキシマランプより高出力の
紫外線を安定に、電気的に高い変換効率で出力すること
ができるため、過酸化水素を効率良く生成し、過酸化水
素を含む便器洗浄水を便器に供給できる。
【0041】さらに好ましい様態として、エキシマラン
プは紫外線が透過可能な保護管内、またはランプ収納部
の一部が紫外線を透過可能な保護板で構成された収納部
内に収納され、かつ収納部内の雰囲気が300Torr
以下とするか、エキシマランプからの紫外線を吸収しな
いガスを主成分とした雰囲気であることを特徴とする便
器殺菌装置を提供する。
【0042】エキシマランプから出力される紫外線は、
一般的なソーダライムガラス等で形成された保護管、ま
たは保護板ではほとんど透過しない。また、天然石英ガ
ラスのようなケイ素と酸素以外の成分を多く含むガラス
においても透過率は低いが、ケイ素と酸素以外の成分を
微量しか含まない合成石英ガラスやフッ化マグネシウム
ガラスにおいては透過率が高い。また、収納部の雰囲気
が酸素を含む雰囲気である場合、酸素分子に吸収され紫
外線強度が低下するため、300Torr以下とする
か、エキシマランプからの紫外線を吸収しないガスであ
る窒素ガス等が良い。
【0043】したがって、エキシマランプからの紫外線
が透過可能な保護管内、またはランプ収納部の一部が紫
外線を透過可能な保護板で構成された収納部内に収納さ
れ、かつ収納部内の雰囲気が300Torr以下とする
か、エキシマランプからの紫外線を吸収しないガスを主
成分とした雰囲気とすることにより、過酸化水素を効率
良く生成し、過酸化水素を含む便器洗浄水を便器に供給
できる。
【0044】さらに好ましい様態として、エキシマラン
プからの紫外線が照射される殺菌成分供給部内壁の接液
部が、エキシマランプからの紫外線を反射する材質で構
成されたことを特徴とする便器殺菌装置を提供する。
【0045】エキシマランプから出力される紫外線は、
殺菌成分供給部内壁により吸収される。水道水や中水に
含まれる有機物や水と反応させ、過酸化水素を効率良く
生成させるためには、殺菌成分供給部内壁に吸収する紫
外線量を減らし、反射させることで再度有機物や水と反
応させることが望ましい。そのため、殺菌成分供給部内
壁の材質を紫外線反射率の高いアルミニウム、ステンレ
ス等で構成することが望ましい。
【0046】したがって、エキシマランプからの紫外線
が照射される殺菌成分供給部内壁の接液部が、エキシマ
ランプからの紫外線を反射する材質で構成することによ
り、過酸化水素を効率良く生成し、過酸化水素を含む便
器洗浄水を便器に供給できる。
【0047】なお、本発明を小便器に適用した場合にお
いて、以上に述べた効果のほかにも秀逸な効果を発揮す
る。その理由を以下に記す。
【0048】小便器への尿石の付着メカニズムは次のよ
うなものと考えられている。小便器に排尿すると、小便
器表面に尿が付着するとともに、小便器内のトラップ部
に尿が滞留する。一般に小便器には多数の細菌が存在す
る。尿には多量の尿素が含有されているが、小便器ボウ
ル面やトラップ部の滞留水に細菌が存在すると、尿素は
細菌の有する酵素ウレアーゼの作用によりアンモニアと
二酸化炭素に分解される。このとき生成するアンモニア
量が多いと臭気の一因となる。またアンモニアが生成す
ると、小便器ボウル面に付着した液体やトラップ部の滞
留水に溶解し、その液体のpHが上昇する。pHが上昇
すると、小便器ボウル面に付着した液体やトラップ部の
滞留水に含まれるカルシウムイオンが炭酸塩やリン酸塩
へと変化して析出し、尿石として小便器に付着し、着色
汚れの原因となる。
【0049】以上から、本発明の便器洗浄水の殺菌装置
を小便器に適用した様態では、生成された過酸化水素を
小便器に流すことにより、小便器内に存在する細菌を殺
菌するため、このような尿石付着の原因が排除され、小
便器は常に清浄な状態に保たれて美観を損ねることもな
く、尿石の配管内への付着による汚水通過路の狭小化が
防止され、また、アンモニア等による臭気の発生も防止
される。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて説明する。なお、本実施例では主として本発明の便
器殺菌装置を小便器に適用した例を示したが、大便器に
用いても同様の効果を発揮することができる。また、便
器の使用様態によっては、必ずしも毎回の便器洗浄時に
過酸化水素を供給するという動作には限られない。すな
わち、経済的にかつエキシマランプの寿命をのばしたい
場合には、数回おきの便器洗浄時にのみ過酸化水素を供
給する様態でもよい。また、一定時間おきにエキシマラ
ンプ制御装置9が便器自動洗浄システム33を介して給
水弁25を開閉させることで自動的に便器洗浄を行い、
この際にのみ過酸化水素を生成し、供給する様態でもよ
い。さらに、たとえエキシマランプ寿命を短くしてで
も、より高度な殺菌のレベルを維持したい場合には、便
器使用後の便器洗浄時のみならず、非使用時にも一定時
間おきに自動的に便器洗浄を行い、この際にも過酸化水
素を供給する様態でもよい。以上の動作は、便器の使用
様態に応じてエキシマランプ制御装置9のプログラムを
変更して、給水弁25を開栓させる条件を変更すること
で対応できる。
【0051】図4は実施例に用いる給水配管途中に配設
する殺菌成分供給部1の詳細図である。殺菌成分供給部
1の内部には、紫外線が透過する合成石英ガラス製の保
護管3内に172nmの紫外線を出力するエキシマラン
プ5が収納され、エキシマランプ5と保護管3内の空間
7には窒素ガスが封入されている。殺菌成分供給部1の
内壁は、紫外線反射率の高い材質8であるアルミニウム
等で形成されている。エキシマランプ5はエキシマラン
プ制御装置9とエキシマランプ電源部11に電気的に接
続されている。便器洗浄水13は殺菌成分供給部1と保
護管3の間を通過する。
【0052】図5は実施例に用いる給水配管途中に配設
する殺菌成分供給部1の別形態の詳細図である。172
nmの紫外線を出力するエキシマランプ5は、便器洗浄
水13と接する側が、紫外線が透過する合成石英ガラス
製の保護板4と紫外線の反射率の高い材質8であるアル
ミニウム等で形成された殺菌成分供給部1に収納されて
いる。エキシマランプ5が収納されている空間7は、紫
外線を吸収しない窒素ガスが封入されている。便器洗浄
水13が接する殺菌成分供給部1内の接液部15は紫外
線の反射率の高い材質8であるアルミニウム等で形成さ
れている。エキシマランプ5はエキシマランプ制御装置
9とエキシマランプ電源部11に電気的に接続されてい
る。
【0053】図6は実施例に用いる便器洗浄水の貯水槽
17に配設する殺菌成分供給部1の詳細図である。殺菌
成分供給部1は、紫外線が透過する合成石英ガラス製の
保護管3内に172nmの紫外線を出力するエキシマラ
ンプ5が収納され、エキシマランプ5と保護管3内の空
間7には窒素ガスが封入されている。エキシマランプ5
はエキシマランプ制御装置9とエキシマランプ電源部1
1に電気的に接続されている。便器洗浄水13は保護管
3の外壁に接している。
【0054】図7は本発明に係る便器殺菌装置の実施例
1である。殺菌成分供給部1、流量センサー19および
流量調節バルブ21が便器洗浄用給水管23のフラッシ
ュバルブ等からなる給水弁25よりも下流に設けられて
いる。便器トラップ部27、または汚水排水配管29に
滞留水のpHを測定するpH測定装置31がいずれか一
カ所以上に、配設されている。給水弁25は公知の便器
自動洗浄システム33に電気的に接続されている。便器
洗浄用給水管23は小便器35に接続されている。汚水
排水配管29は小便器35の便器トラップ部27に接続
されている。また、エキシマランプ制御装置9がエキシ
マランプ電源部11、流量センサー19、殺菌成分供給
部1、流量調節バルブ21、pH測定装置31および便
器自動洗浄システム33とに電気的に接続されている。
【0055】次に実施例1の動作について説明する。便
器トラップ部27、または汚水排水配管29の滞留水の
pHをpH測定装置31が定期的に測定し、測定値をエ
キシマランプ制御装置9に記憶する。
【0056】使用者が小便器35を使用した後、便器自
動洗浄システム33の作動により給水弁25が開き、便
器洗浄用給水管23を通り水道水が流量センサー19→
流量調節バルブ21→殺菌成分供給部1の順に流れる。
【0057】便器洗浄が開始されたことは流量センサー
19によって検知され、エキシマランプ電源部11の電
気エネルギーがエキシマランプ制御装置9を介して殺菌
成分供給部1に給電され、エキシマランプから紫外線が
水に照射される。よって、過酸化水素が生成し、過酸化
水素を含んだ便器洗浄水が便器洗浄用給水管23を通っ
て小便器35に供給される。
【0058】この工程によって、小便器35のボウル
面、トラップ部さらには小便器35よりも下流の配管に
過酸化水素を含んだ水を供給することができ、小便器3
5に水アカ、ぬめりの付着や臭気の発生を防止するとと
もに、尿石の付着にともなう汚水の通過路の狭小化や美
観の損傷、臭気の発生をも防止することができる。
【0059】そして、pH測定装置31によって測定、
エキシマランプ制御装置9に記憶されたpHに応じて、
エキシマランプ制御装置9はエキシマランプ5に、pH
が高い場合はエキシマランプからの紫外線出力を高く、
pHが低い場合はエキシマランプからの紫外線出力を低
くすることにより、生成する過酸化水素濃度を、pHが
高い場合には高く、pHが低い場合には低く制御するこ
とができる。
【0060】なお、流量センサー19によって検出され
た流量に比例した紫外線出力が出るように制御した上
で、このようにpH測定装置31によって測定されたp
Hの値を加味して紫外線出力を決めるようにしたり、ま
たは、流量センサー19によって検出される流量が一定
値となるように流量調節バルブ21を制御した上でpH
測定装置31によって測定されたpHの値に応じて紫外
線出力を決めるようにすることにより、例え給水圧の変
動により給水流量が変ったとしても洗浄水に溶解する過
酸化水素濃度を小便器35の殺菌に最適な量とすること
ができる。
【0061】また、前記した紫外線出力を制御すること
に代えて、pH測定装置31によって測定されたpHの
値に比例して、エキシマランプ制御装置9は給水弁25
の開時間を、pH値が高い場合は長く、pH値が低い場
合は短くすることにより、1回の小便器洗浄のために流
す過酸化水素を含む洗浄水量を、pH値が高い場合には
多く、pH値が低い場合には少なく制御することができ
る。
【0062】なお、給水弁25の開時間は、1回の小便
器洗浄時に流量センサー19によって検出される流量を
積算した流量がpH値に応じて設定されている所定積算
流量となるように制御することもでき、また、流量セン
サー19によって検出された流量に比例した紫外線出力
が出るように制御した上で、このように1回の小便器洗
浄のために流す洗浄水量を制御するようにすれば、たと
え殺菌成分供給部1に給水される水量が変ったとしても
洗浄水に溶解する過酸化水素濃度は一定に維持すること
ができる。
【0063】また、前記した紫外線出力を制御すること
や、給水弁25の開時間を制御することに代えて、pH
測定装置31によって測定されたpHの値に比例して、
エキシマランプ制御装置9は流量調節バルブ21を調節
し、pH値が高い場合は流量を多く、pH値が低い場合
は少なくすることにより、洗浄水に溶解する過酸化水素
濃度を制御することができる。
【0064】なお、このように流量調節バルブ21を制
御すると共に、1回の小便器洗浄で流れる積算流量が一
定となるように、給水弁25の開時間をpH値が高い場
合はpH値が低い場合に比べて長くなるようにすること
もでき、また、流量調節バルブ21による流量調整と紫
外線出力を制御することによって洗浄水に溶解する過酸
化水素濃度を制御すると共に、給水弁25の開時間をも
制御することにより、菌の増殖状態であるpH値に応じ
て、pH値が高い場合は過酸化水素濃度が高い洗浄水を
多量に供給でき、そしてpH値が低い場合は過酸化水素
濃度が低い洗浄水を少量供給できる。
【0065】このように、pH測定装置31によって測
定されたpH値に応じて紫外線出力をを制御したり、給
水弁25の開時間を制御することや、流量調節バルブ2
1を調節するようにした結果、殺菌に必要な過酸化水素
量が不足することや、過剰の過酸化水素を生成すること
がなくなる。そのため、小便器35のボウル面、トラッ
プ部さらには小便器35よりも下流の配管に最適な過酸
化水素濃度で最適な量の洗浄水を供給することができ、
小便器35に水アカ、ぬめりの付着や臭気の発生を防止
するとともに、尿石の付着にともなう汚水の通過路の狭
小化や美観の損傷、臭気の発生をも防止することができ
る。さらに過剰の紫外線を出力する必要が無くなるた
め、経済的で、さらに装置をコンパクトあるいは長寿命
なものとすることができ、かつ水の使用量を減らすこと
ができる。
【0066】図8は本発明に係る便器殺菌装置の実施例
2である。殺菌成分供給部1、流量センサー19および
流量調節バルブ21が便器洗浄用給水管23のフラッシ
ュバルブ等からなる給水弁25よりも下流に設けられて
いる。便器内、便器トラップ部27、汚水排水配管29
および便器近傍、例えば便器取り付け壁、床、天井にア
ンモニア臭を測定するアンモニア臭濃度測定装置37が
いずれか一カ所以上に、配設されている。給水弁25は
公知の便器自動洗浄システム33に電気的に接続されて
いる。便器洗浄用給水管23は小便器35に接続されて
いる。汚水排水配管29は小便器35のトラップ27に
接続されている。また、エキシマランプ制御装置9がエ
キシマランプ電源部11、流量センサー19、殺菌成分
供給部1、流量調節バルブ21、アンモニア臭濃度測定
装置37および便器自動洗浄システム33とに電気的に
接続されている。
【0067】次に実施例2の動作について説明する。便
器内、便器トラップ部27、汚水排水配管29および便
器近傍のアンモニア臭濃度をアンモニア臭濃度測定装置
37が定期的に測定し、測定値をエキシマランプ制御装
置9に記憶する。
【0068】使用者が小便器35を使用した後、便器自
動洗浄システム33の作動により給水弁25が開き、便
器洗浄用給水管23を通り水道水が流量センサー19→
流量調節バルブ21→殺菌成分供給部1の順に流れる。
【0069】便器洗浄が開始されたことは流量センサー
19によって検知され、エキシマランプ電源部11の電
気エネルギーがエキシマランプ制御装置9を介して殺菌
成分供給部1に給電され、エキシマランプから紫外線が
水に照射される。よって、過酸化水素が生成し、過酸化
水素を含んだ便器洗浄水が便器洗浄用給水管23を通っ
て小便器35に供給される。
【0070】この工程によって、小便器35のボウル
面、トラップ部27さらには小便器35よりも下流の配
管に過酸化水素を含んだ水を供給することができ、小便
器35に水アカ、ぬめりの付着や臭気の発生を防止する
とともに、尿石の付着にともなう汚水の通過路の狭小化
や美観の損傷、臭気の発生をも防止することができる。
【0071】そして、アンモニア臭濃度測定装置37に
よって測定、エキシマランプ制御装置9に記憶されたア
ンモニア臭濃度の値に応じて、エキシマランプ制御装置
9はエキシマランプ5に、アンモニア臭濃度が高い場合
は紫外線出力を高く、アンモニア臭濃度が低い場合は紫
外線出力を低くなるようにすることにより、生成する過
酸化水素濃度を、アンモニア臭濃度が高い場合には高
く、アンモニア臭濃度が低い場合には低く制御すること
ができる。
【0072】なお、流量センサー19によって検出され
た流量に比例した紫外線出力が出るように制御した上
で、このようにアンモニア臭濃度測定装置37によって
測定された値を加味して紫外線出力を決めるようにした
り、または、流量センサー19によって検出される流量
が一定値となるように流量調節バルブ21を制御した上
でアンモニア臭濃度測定装置37によって測定された値
に応じて紫外線出力を決めるようにすることにより、例
え給水圧の変動により給水流量が変ったとしても洗浄水
に溶解する過酸化水素濃度を小便器35の殺菌に最適な
量とすることができる。
【0073】また、前記した紫外線出力を制御すること
に代えて、アンモニア臭濃度測定装置37によって測定
された値に比例して、エキシマランプ制御装置9は給水
弁25の開時間を、アンモニア臭濃度が高い場合は長
く、アンモニア臭濃度が低い場合は短くすることによ
り、1回の小便器洗浄のために流す過酸化水素を含む洗
浄水量を、アンモニア臭濃度が高い場合には多く、アン
モニア臭濃度が低い場合には少なく制御することができ
る。
【0074】なお、給水弁25の開時間は、1回の小便
器洗浄時に流量センサー19によって検出される流量を
積算した流量がアンモニア臭濃度に応じて設定されてい
る所定積算流量となるように制御することもでき、ま
た、流量センサー19によって検出された流量に比例し
た紫外線出力が出るように制御した上で、このように1
回の小便器洗浄のために流す洗浄水量を制御するように
すれば、たとえ殺菌成分供給部1に給水される水量が変
ったとしても洗浄水に溶解する過酸化水素濃度は一定に
維持することができる。
【0075】また、前記した紫外線出力を制御すること
や、給水弁25の開時間を制御することに代えて、アン
モニア臭濃度測定装置37によって測定された値に比例
して、エキシマランプ制御装置9は流量調節バルブ21
を調節し、アンモニア臭濃度が高い場合は流量を多く、
アンモニア臭濃度が低い場合は少なくすることにより、
洗浄水に溶解する過酸化水素濃度を制御することができ
る。
【0076】なお、このように流量調節バルブ21を制
御すると共に、1回の小便器洗浄で流れる積算流量が一
定となるように、給水弁25の開時間をアンモニア臭濃
度が高い場合はアンモニア臭濃度が低い場合に比べて長
くなるようにすることもでき、また、流量調節バルブ2
1による流量調整と紫外線出力をを制御することによっ
て洗浄水に溶解する過酸化水素濃度を制御すると共に、
給水弁25の開時間をも制御することにより、菌の増殖
状態であるアンモニア臭濃度に応じて、アンモニア臭濃
度が高い場合は過酸化水素濃度が高い洗浄水を多量に供
給でき、そしてアンモニア臭濃度が低い場合は過酸化水
素濃度が低い洗浄水を少量供給できる。
【0077】このように、アンモニア臭濃度測定装置3
7によって測定された値に応じて紫外線出力を制御した
り、給水弁25の開時間を制御することや、流量調節バ
ルブ21を調節するようにした結果、殺菌に必要な過酸
化水素量が不足することや、過剰の過酸化水素を生成す
ることがなくなる。そのため、小便器35のボウル面、
トラップ部27さらには小便器35よりも下流の配管に
最適な過酸化水素濃度で最適な量の洗浄水を供給するこ
とができ、小便器35に水アカ、ぬめりの付着や臭気の
発生を防止するとともに、尿石の付着にともなう汚水の
通過路の狭小化や美観の損傷、臭気の発生をも防止する
ことができる。さらに過剰の紫外線を出力する必要が無
くなるため、経済的で、さらに装置をコンパクトあるい
は長寿命なものとすることができ、かつ水の使用量を減
らすことができる。
【0078】実施例1、2では、殺菌成分供給部1を便
器35への給水配管途中に直列に配置する様態とした
が、別の様態として殺菌成分供給部1を本来の洗浄水の
給水経路と並列に配置することもできる。
【0079】図9に給水弁25を追加して2つ使用し、
殺菌成分供給部1から小便器35に給水管が接続されて
いる様態の実施例3の構成図、図10に給水弁25を追
加して2つ使用し、殺菌成分供給部1から便器トラップ
部27に給水管が接続されている様態の実施例4の構成
図、図11に給水弁25を追加して2つ使用し、殺菌成
分供給部1から汚水排水配管29に給水管が接続されて
いる様態の実施例5の構成図を示した。
【0080】追加する給水弁25は、従来の便器洗浄シ
ステム33の給水弁25よりも上流部から分岐した給水
管に接続されている。図9、10および11は、実施例
1の殺菌成分供給部1を並列に配置する様態としたが、
アンモニア臭濃度を測定する実施例2の様態を給水弁を
追加することで、並列に殺菌成分供給部1を配置する様
態としても良い。
【0081】並列に殺菌成分供給部1を配置することに
より、洗浄水の流路を直接小便器35へ流れる流路と切
り替えることができる。さらに、2つの給水弁25の状
態を開状態とし、流量調節バルブ21を制御すること
で、図9、10および11の様態では、過酸化水素を含
む洗浄水と含まない洗浄水の混合比を変えることが容易
にできる。また、図10の様態では小便器35のボウル
面には過酸化水素を含まない洗浄水を供給し、トラップ
部27と汚水排水配管29にのみ、過酸化水素を含む洗
浄水を供給できる。さらに、図11の様態では、汚水排
水配管29のみに、過酸化水素を含む洗浄水を供給でき
る。
【0082】結果、殺菌成分供給部1を本来の洗浄水の
給水経路と並列に配置することにより、過酸化水素を含
む洗浄水と含まない洗浄水を混合することで、容易に過
酸化水素濃度を変更した洗浄水を小便器35に供給でき
る。また、殺菌成分供給部1からの接続部をトラップ部
27や汚水排水配管29にすることにより、特定の部位
(トラップ部27や汚水排水配管29)に過酸化水素を
含む洗浄水を供給できる。
【0083】図12は本発明に係る便器殺菌装置の実施
例6である。殺菌成分供給部1、流量センサー19およ
び流量調節バルブ21が便器洗浄用給水管23のフラッ
シュバルブ等からなる給水弁25よりも下流に設けられ
ている。水温を測定する温度測定装置39が給水弁25
と小便器35の給水配管途中、便器内、便器トラップ2
7および汚水排水配管29のいずれか一カ所以上に、配
設されている。給水弁25は公知の便器自動洗浄システ
ム33に電気的に接続されている。便器洗浄用給水管2
3は小便器35に接続されている。汚水排水配管29は
小便器35のトラップ部27に接続されている。また、
エキシマランプ制御装置9がエキシマランプ電源部1
1、流量センサー19、殺菌成分供給部1、流量調節バ
ルブ21、温度測定装置39および便器自動洗浄システ
ム33とに電気的に接続されている。
【0084】温度測定装置39は例えば、抵抗温度測定
装置、熱電対温度測定装置、および放射温度測定装置が
挙げられる。
【0085】次に実施例6の動作について説明する。使
用者が小便器35を使用した後、便器自動洗浄システム
33の作動により給水弁25が開き、便器洗浄用給水管
23を通り水道水が流量センサー19→流量調節バルブ
21→殺菌成分供給部1の順に流れる。
【0086】便器洗浄が開始されたことは流量センサー
19によって検知され、エキシマランプ電源部11の電
気エネルギーがエキシマランプ制御装置9を介して温度
測定装置39を作動させ、洗浄水の水温を測定する。同
時にエキシマランプ電源部11の電気エネルギーがエキ
シマランプ制御装置9を介して殺菌成分供給部1に給電
され、エキシマランプから紫外線が水に照射される。よ
って、過酸化水素が生成し、過酸化水素を含んだ便器洗
浄水13が便器洗浄用給水管23を通って小便器35に
供給される。
【0087】この工程によって、小便器35のボウル
面、トラップ部27さらには小便器35よりも下流の配
管に過酸化水素を含んだ水を供給することができ、小便
器35に水アカ、ぬめりの付着や臭気の発生を防止する
とともに、尿石の付着にともなう汚水の通過路の狭小化
や美観の損傷、臭気の発生をも防止することができる。
【0088】そして、洗浄水が流れると同時に温度測定
装置39によって洗浄水の水温を測定し、水温に比例し
て、エキシマランプ制御装置9は、水温が高い場合は紫
外線出力を高く、水温が低い場合は紫外線出力を低くな
るようにすることにより、溶解する過酸化水素濃度を、
水温が高い場合には高く、水温が低い場合には低く制御
することができる。
【0089】なお、流量センサー19によって検出され
た流量に比例した紫外線出力が出るように制御した上
で、このように水温測定装置39によって検出された水
温を加味して紫外線出力を決めるようにしたり、また
は、流量センサー19によって検出される流量が一定値
となるように流量調節バルブ21を制御した上で温度測
定装置39によって検出された水温に応じて電流値を決
めるようにすることにより、例え給水圧の変動により給
水流量が変ったとしても洗浄水に溶解する過酸化水素濃
度を小便器35の殺菌に最適な量とすることができる。
【0090】また、前記した紫外線出力を制御すること
に代えて、温度測定装置39によって測定された水温に
比例して、エキシマランプ制御装置9は給水弁25の開
時間を、水温が高い場合は長く、水温が低い場合は短く
することにより、1回の小便器洗浄のために流す過酸化
水素を含む洗浄水量を、水温が高い場合には多く、水温
が低い場合には少なく制御することができる。
【0091】なお、給水弁25の開時間は、1回の小便
器洗浄時に流量センサー19によって検出される流量を
積算した流量が水温に応じて設定されている所定積算流
量となるように制御することもでき、また、流量センサ
ー19によって検出された流量に比例した紫外線出力が
出るように制御した上で、このように1回の小便器洗浄
のために流す洗浄水量を制御するようにすれば、たとえ
殺菌成分供給部1に給水される水量が変ったとしても洗
浄水に溶解する過酸化水素濃度は一定に維持することが
できる。
【0092】また、前記した紫外線出力を制御すること
や、給水弁25の開時間を制御することに代えて、温度
測定装置39によって測定された水温に比例して、エキ
シマランプ制御装置9は流量調節バルブ21を調節し、
水温が高い場合は流量を多く、水温が低い場合は少なく
することにより、洗浄水に溶解する過酸化水素濃度を制
御することができる。
【0093】なお、このように流量調節バルブ21を制
御すると共に、1回の小便器洗浄で流れる積算流量が一
定となるように、給水弁25の開時間を水温が高い場合
は水温が低い場合に比べて長くなるようにすることもで
き、また、流量調節バルブ21による流量調整と紫外線
出力を制御することによって洗浄水に溶解する過酸化水
素濃度を制御すると共に、給水弁25の開時間をも制御
することにより、菌の増殖に影響を与える水温に応じ
て、水温が高い場合は過酸化水素濃度が高い洗浄水を多
量に供給でき、そして水温が低い場合は過酸化水素濃度
が低い洗浄水を少量供給できる。
【0094】このように、温度測定装置39によって測
定された水温に応じて紫外線出力を制御したり、給水弁
25の開時間を制御することや、流量調節バルブ21を
調節するようにした結果、水温が高い場合に殺菌に必要
な過酸化水素量が不足することや、水温が低い場合に過
剰の過酸化水素を生成することがなくなる。そのため、
小便器35のボウル面、トラップ部27さらには小便器
35よりも下流の配管に過酸化水素を含んだ水を供給す
ることができ、小便器35に水アカ、ぬめりの付着や臭
気の発生を防止するとともに、尿石の付着にともなう汚
水の通過路の狭小化や美観の損傷、臭気の発生をも防止
することができる。さらに過剰の紫外線を出力する必要
が無くなるため、経済的で、さらに装置をコンパクトあ
るいは長寿命なものとすることができ、かつ水の使用量
を減らすことができる。
【0095】洗浄水の水温を測定するタイミングは、洗
浄水が流れると同時に毎回ではなく、数回おき以上で測
定する、もしくは、定期的に測定する様態でも良い。そ
の場合は、測定した水温をエキシマランプ制御装置9に
記憶させ、洗浄水の過酸化水素濃度や過酸化水素を含む
洗浄水量に反映させた様態であっても良い。
【0096】また、上記したように、温度測定装置39
は給水弁25と小便器35の給水配管途中、便器内、便
器トラップ部27および汚水排水配管29のいずれか一
カ所以上に、配設されていれば良いのであり、殺菌成分
供給部1に流れ込む洗浄水の水温を測定するのではな
く、トラップ部27や汚水排水配管29の滞留水の水温
を定期的、もしくは洗浄水を供給する前に測定すること
で、エキシマランプ制御装置9は、水温に比例して紫外
線出力、給水弁25の開時間、流量調節バルブ21の開
度、もしくは、これらを組み合わせて調節することよう
にすることもできる。
【0097】図13は本発明に係る便器洗浄水の殺菌装
置の実施例7である。殺菌成分供給部1、流量センサー
19および流量調節バルブ21が便器洗浄用給水管23
のフラッシュバルブ等からなる給水弁25よりも下流に
設けられている。雰囲気温度を測定する温度測定装置3
9が小便器35または小便器35に近接した場所、例え
ば小便器35の取り付け壁、床、天井および排水配管外
周部のいずれか一カ所以上に、配設されている。給水弁
25は公知の便器自動洗浄システム33に電気的に接続
されている。便器洗浄用給水管23は小便器35に接続
されている。汚水排水配管29は小便器35のトラップ
27に接続されている。また、エキシマランプ制御装置
9がエキシマランプ電源部11、流量センサー19、殺
菌成分供給部1、流量調節バルブ21、温度測定装置3
9および便器自動洗浄システム33とに電気的に接続さ
れている。
【0098】雰囲気温度を測定する温度測定装置39は
例えば、抵抗温度測定装置、熱電対温度測定装置、およ
び放射温度測定装置が挙げられる。
【0099】次に実施例7の動作について説明する。使
用者が小便器35を使用した後、便器自動洗浄システム
33の作動により給水弁25が開き、便器洗浄用給水管
23を通り水道水が流量センサー19→流量調節バルブ
21→殺菌成分供給部1の順に流れる。
【0100】便器洗浄が開始されたことは流量センサー
19によって検知され、エキシマランプ電源部11の電
気エネルギーがエキシマランプ制御装置9を介して温度
測定装置39を作動させ、雰囲気の温度を測定する。同
時にエキシマランプ電源部11の電気エネルギーがエキ
シマランプ制御装置9を介して殺菌成分供給部1に給電
され、エキシマランプから紫外線が水に照射される。よ
って、過酸化水素が生成し、過酸化水素を含んだ便器洗
浄水13が便器洗浄用給水管23を通って小便器35に
供給される。
【0101】この工程によって、小便器35のボウル
面、トラップ部27さらには小便器35よりも下流の配
管に過酸化水素を含んだ水を供給することができ、小便
器35に水アカ、ぬめりの付着や臭気の発生を防止する
とともに、尿石の付着にともなう汚水の通過路の狭小化
や美観の損傷、臭気の発生をも防止することができる。
【0102】そして、洗浄水が流れると同時に温度測定
装置39によって雰囲気の温度を測定し、温度に比例し
て、エキシマランプ制御装置9は、温度が高い場合は紫
外線出力を高く、温度が低い場合は紫外線出力を低くな
るようにすることにより、溶解する過酸化水素濃度を温
度が高い場合には高く、温度が低い場合には低く制御す
ることができる。
【0103】なお、流量センサー19によって検出され
た流量に比例した紫外線出力が出るように制御した上
で、このように温度測定装置39によって検出された温
度を加味して紫外線出力を決めるようにしたり、また
は、流量センサー19によって検出される流量が一定値
となるように流量調節バルブ21を制御した上で温度測
定装置39によって検出された温度に応じて紫外線出力
を決めるようにすることにより、たとえ給水圧の変動に
より給水流量が変ったとしても洗浄水に溶解する過酸化
水素濃度を小便器35の殺菌に最適な量とすることがで
きる。
【0104】また、前記した紫外線出力を制御すること
に代えて、洗浄水が流れると同時に温度測定装置39に
よって雰囲気の温度を測定し、温度に比例して、エキシ
マランプ制御装置9は給水弁23の開時間を、温度が高
い場合は長く、温度が低い場合は短くすることにより、
過酸化水素を含む洗浄水量を温度が高い場合には多く、
低い場合には少なく制御することができる。
【0105】なお、給水弁25の開時間は、1回の小便
器洗浄時に流量センサー19によって検出される流量を
積算した流量が温度に応じて設定されている所定積算流
量となるように制御することもでき、また、流量センサ
ー19によって検出された流量に比例した紫外線出力が
出るように制御した上で、このように1回の小便器洗浄
のために流す洗浄水量を制御するようにすれば、たとえ
殺菌成分供給部1に給水される水量が変ったとしても洗
浄水に溶解する過酸化水素濃度は一定に維持することが
できる。
【0106】また、前記した紫外線出力を制御すること
や、給水弁25の開時間を制御することに代えて、温度
測定装置39によって測定された温度に比例して、エキ
シマランプ制御装置9は流量調節バルブ21を調節し、
温度が高い場合は流量を多く、温度が低い場合は少なく
することにより、洗浄水に溶解する過酸化水素濃度を制
御することができる。
【0107】なお、このように流量調節バルブ21を制
御すると共に、1回の小便器洗浄で流れる積算流量が一
定となるように、給水弁25の開時間を温度が高い場合
は温度が低い場合に比べて長くなるようにすることもで
き、また、流量調節バルブ21による流量調整と紫外線
出力を制御することによって洗浄水に溶解する過酸化水
素濃度を制御すると共に、給水弁25の開時間をも制御
することにより、菌の増殖に影響を与える温度に応じ
て、温度が高い場合は過酸化水素濃度が高い洗浄水を多
量に供給でき、そして温度が低い場合は過酸化水素濃度
が低い洗浄水を少量供給できる。
【0108】このように、温度測定装置39によって測
定された温度に応じて紫外線出力を制御したり、給水弁
25の開時間を制御することや、流量調節バルブ21を
調節するようにした結果、雰囲気の温度が高い場合に、
殺菌に必要な過酸化水素量が不足することや、温度が低
い場合に過剰の過酸化水素を生成することがなくなる。
そのため、小便器35のボウル面、トラップ部27さら
には小便器35よりも下流の配管に過酸化水素を含んだ
水を供給することができ、小便器35に水アカ、ぬめり
の付着や臭気の発生を防止することができる。さらに過
剰の紫外線を出力する必要が無くなるため、経済的で、
さらに装置をコンパクトあるいは長寿命なものとするこ
とができ、かつ水の使用量を減らすことができる。
【0109】雰囲気の温度を測定するタイミングは、洗
浄水が流れると同時に毎回ではなく、数回おき以上で測
定する、もしくは、定期的に測定する様態でも良い。そ
の場合は、測定した雰囲気温度をエキシマランプ制御装
置9に記憶させ、洗浄水13の過酸化水素濃度や過酸化
水素を含む洗浄水量に反映させた様態であっても良い。
【0110】実施例6、7では、殺菌成分供給部1を便
器35への給水配管途中に直列に配置する様態とした
が、別の様態として殺菌成分供給部1を本来の洗浄水の
給水経路と並列に配置することもできる。
【0111】図14に給水弁25を追加して2つ使用
し、殺菌成分供給部1から小便器35に給水管が接続さ
れている様態の実施例8の構成図、図15に給水弁25
を追加して2つ使用し、殺菌成分供給部1から便器トラ
ップ部27に給水管が接続されている様態の実施例9の
構成図、図16に給水弁25を追加して2つ使用し、殺
菌成分供給部1から汚水排水配管29に給水管が接続さ
れている様態の実施例10の構成図を示した。
【0112】追加する給水弁25は、従来の便器洗浄シ
ステム33の給水弁25よりも上流部から分岐した給水
管に接続されている。図14、15および16は、実施
例6の殺菌成分供給部1を並列に配置する様態とした
が、雰囲気温度を測定する実施例7の様態を給水弁を追
加することで、並列に殺菌成分供給部1を配置する様態
としても良い。
【0113】並列に殺菌成分供給部1を配置することに
より、洗浄水の流路を直接小便器35へ流れる流路と切
り替えることができる。さらに、2つの給水弁25の状
態を開状態とし、流量調節バルブ21を制御すること
で、図14、15および16の様態では、過酸化水素を
含む洗浄水と含まない洗浄水の混合比を変えることが容
易にできる。また、図15の様態では小便器35のボウ
ル面には過酸化水素を含まない洗浄水を供給し、トラッ
プ部27と汚水排水配管29にのみ、過酸化水素を含む
洗浄水を供給できる。さらに、図16の様態では、汚水
排水配管29のみに、過酸化水素を含む洗浄水を供給で
きる。
【0114】結果、殺菌成分供給部1を本来の洗浄水の
給水経路と並列に配置することにより、過酸化水素を含
む洗浄水と含まない洗浄水を混合することで、容易に過
酸化水素濃度を変更した洗浄水を小便器35に供給でき
る。また、殺菌成分供給部1からの接続部をトラップ部
27や汚水排水配管29にすることにより、特定の部位
(トラップ部27や汚水排水配管29)に過酸化水素を
含む洗浄水を供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エキシマランプと水銀ランプの紫外線出力波長
と紫外線出力の関係
【図2】エキシマランプからの紫外線を水に照射した場
合の流量と生成する過酸化水素濃度の関係
【図3】エキシマランプからの紫外線を水に照射した場
合の一定流量条件下での紫外線出力と生成する過酸化水
素濃度の関係
【図4】本発明の実施例に用いる殺菌成分供給部の詳細
図である。
【図5】本発明の実施例に用いる殺菌成分供給部の別の
様態の詳細図である。
【図6】本発明の実施例に用いる殺菌成分供給部のさら
に別の様態の詳細図である。
【図7】本発明に係わる便器殺菌装置の実施例1の構成
図である。
【図8】本発明に係わる便器殺菌装置の実施例2の構成
図である。
【図9】本発明に係わる便器殺菌装置の実施例3の構成
図である。
【図10】本発明に係わる便器殺菌装置の実施例4の構
成図である。
【図11】本発明に係わる便器殺菌装置の実施例5の構
成図である。
【図12】本発明に係わる便器殺菌装置の実施例6の構
成図である。
【図13】本発明に係わる便器殺菌装置の実施例7の構
成図である。
【図14】本発明に係わる便器殺菌装置の実施例8の構
成図である。
【図15】本発明に係わる便器殺菌装置の実施例9の構
成図である。
【図16】本発明に係わる便器殺菌装置の実施例10の
構成図である。
【符号の説明】
1:殺菌成分供給部 3:保護管 4:保護板 5:エキシマランプ 7:窒素ガス封入空間 8:紫外線反射率の高い材質 9:エキシマランプ制御装置 11:エキシマランプ電源部 13:便器洗浄水 15:接液部 17:便器洗浄水貯水槽 19:流量センサー 21:流量調節バルブ 23:給水管 25:給水弁 27:トラップ部 29:汚水排水配管 31:pH測定装置 33:便器自動洗浄システム 35:小便器 37:アンモニア測定装置 39:温度測定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 慎良 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 安藤 茂 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 Fターム(参考) 2D038 AA02 2D039 AA04 DB08

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水洗便器への便器洗浄水給水路、または
    便器洗浄水貯水槽に設ける便器殺菌装置において、便器
    洗浄水に殺菌成分を供給する殺菌成分供給部が、エキシ
    マランプからの紫外線を便器洗浄水に照射することによ
    り、殺菌剤である過酸化水素を便器洗浄水中に生成する
    手段であることを特徴とする便器殺菌装置。
  2. 【請求項2】 水洗便器への便器洗浄水給水路、または
    便器洗浄水貯水槽に設ける便器殺菌装置において、便器
    洗浄水に殺菌成分を供給する殺菌成分供給部が、エキシ
    マランプからの紫外線を便器洗浄水に照射することによ
    り、殺菌剤である過酸化水素を便器洗浄水中に生成する
    手段であり、かつ便器内または便器トラップ部または汚
    水排水配管のいずれか1カ所以上に菌の増殖を検知する
    手段を設け、菌の増殖に応じて、水洗便器へ供給する洗
    浄水の殺菌剤である過酸化水素濃度、または洗浄水量を
    制御することを特徴とする便器殺菌装置。
  3. 【請求項3】 前記菌の増殖を検知する手段が水のpH
    測定装置であることを特徴とする請求項2に記載の便器
    殺菌装置。
  4. 【請求項4】 前記菌の増殖を検知する手段がアンモニ
    ア臭測定装置であることを特徴とする請求項2に記載の
    便器殺菌装置。
  5. 【請求項5】 水洗便器への便器洗浄水給水路、または
    便器洗浄水貯水槽に設ける便器殺菌装置において、便器
    洗浄水に殺菌成分を供給する殺菌供給部が、エキシマラ
    ンプからの紫外線を便器洗浄水に照射することにより、
    殺菌剤である過酸化水素を便器洗浄水中に生成する手段
    であり、かつ給水管から便器吐水部間の給水路または洗
    浄水貯水槽または便器内または汚水排水配管のいずれか
    1カ所以上に設けた水温測定手段によって測定した水温
    に応じて、水洗便器へ供給する洗浄水の過酸化水素濃
    度、または洗浄水量を制御することを特徴とする便器殺
    菌装置。
  6. 【請求項6】 水洗便器への便器洗浄水給水路、または
    便器洗浄水貯水槽に設ける便器殺菌装置において、便器
    洗浄水に殺菌成分を供給する殺菌成分供給部が、エキシ
    マランプからの紫外線を便器洗浄水に照射することによ
    り殺菌剤である過酸化水素を便器洗浄水中に生成する手
    段であり、かつ水洗便器の雰囲気温度を測定する手段を
    設け、雰囲気温度測定手段によって測定した温度に応じ
    て、水洗便器へ供給する洗浄水の過酸化水素濃度、また
    は洗浄水量を制御することを特徴とする便器殺菌装置。
  7. 【請求項7】 前記水温測定手段、または雰囲気温度測
    定手段によって測定した水温、または温度に応じて、エ
    キシマランプからの紫外線出力を変えることを特徴とす
    る請求項5または6に記載の便器殺菌装置。
  8. 【請求項8】 前記水温測定手段、または雰囲気温度測
    定手段によって測定した水温、または温度に応じて、給
    水弁の開閉時間を変えることを特徴とする請求項5また
    は6に記載の便器殺菌装置。
  9. 【請求項9】 前記水温測定手段、または雰囲気温度測
    定手段によって測定した水温、または温度に応じて、流
    量調節バルブを制御し、流量を変えることを特徴とする
    請求項5または6に記載の便器殺菌装置。
  10. 【請求項10】 前記エキシマランプが150nm以上
    200nm以下の紫外線を主波長に発光するランプであ
    ることを特徴とする請求項1乃至10に記載の便器殺菌
    装置。
  11. 【請求項11】 前記エキシマランプが172nmの紫
    外線を主波長に発光するランプであることを特徴とする
    請求項1乃至10に記載の便器殺菌装置。
  12. 【請求項12】 前記エキシマランプは紫外線が透過可
    能な保護管内、またはランプ収納部の一部が紫外線を透
    過可能な保護板で構成された収納部内に収納され、かつ
    収納部内の雰囲気が300Torr以下とするか、エキ
    シマランプからの紫外線を吸収しないガスを主成分とし
    た雰囲気であることを特徴とする請求項1乃至11に記
    載の便器殺菌装置。
  13. 【請求項13】 前記エキシマランプからの紫外線が照
    射される殺菌成分供給部内壁の接液部が、エキシマラン
    プからの紫外線を反射する材質で構成されたことを特徴
    とする請求項1乃至12に記載の便器殺菌装置。
  14. 【請求項14】 前記水洗便器が小便器であることを特
    徴とする請求項1乃至13に記載の便器殺菌装置。
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