JP2001248021A - 生分解性複合短繊維 - Google Patents

生分解性複合短繊維

Info

Publication number
JP2001248021A
JP2001248021A JP2001027586A JP2001027586A JP2001248021A JP 2001248021 A JP2001248021 A JP 2001248021A JP 2001027586 A JP2001027586 A JP 2001027586A JP 2001027586 A JP2001027586 A JP 2001027586A JP 2001248021 A JP2001248021 A JP 2001248021A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nonwoven fabric
melting point
biodegradable
polymer
thermoplastic polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001027586A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatsugu Mochizuki
政嗣 望月
Yoshihiro Kan
喜博 冠
Shuji Takahashi
修治 高橋
Koji Inagaki
孝司 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP2001027586A priority Critical patent/JP2001248021A/ja
Publication of JP2001248021A publication Critical patent/JP2001248021A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性を有し、機械的強度と寸法安定性が
優れ、柔軟性に富み、しかも熱接着性を有する不織布を
得るのに好適な複合短繊維を提供する。 【解決手段】 芯部が高融点の生分解性熱可塑性重合体
成分からなり、鞘部が前記重合体より低融点の生分解性
熱可塑性重合体成分からなる生分解性複合短繊維であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生分解性を有し、
機械的強度と寸法安定性が優れ、柔軟性に富み、しかも
熱接着性を有する不織布を得るのに好適な生分解性複合
短繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、乾式法あるいは溶液浸漬法に
より得られるビスコースレーヨン短繊維不織布、湿式ス
パンボンド法により得られるキユプラレーヨン長繊維不
織布やビスコースレーヨン長繊維不織布、キチンやアテ
ロコラーゲン等の天然物の化学繊維からなる不織布、コ
ツトンからなるスパンレース不織布等、種々の生分解性
不織布が知られている。しかしながら、これら従来の生
分解性不織布は、不織布の構成素材自体の機械的強度が
低くかつ親水性であるため吸水・湿潤時の機械的強度低
下が著しい、乾燥・湿潤の繰り返し時に収縮が大きく寸
法安定性が劣る、また、柔軟性が劣る、さらに、素材自
体が非熱可塑性であるため熱接着性を有しない等、種々
の問題を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題を
解決し、生分解性を有し、機械的強度と寸法安定性が優
れ、柔軟性に富み、しかも熱接着性を有する不織布を得
るのに好適な複合短繊維を提供しようとするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
を解決すべく鋭意検討の結果、本発明に到達した。すな
わち、本発明は、芯部が高融点の生分解性熱可塑性重合
体成分からなり、鞘部が前記重合体より低融点の生分解
性熱可塑性重合体成分からなる生分解性複合短繊維を要
旨とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における生分解性熱可塑性
重合体は、生分解性を有する熱可塑性の脂肪族ポリエス
テル系重合体であり、例えば、ポリ(α−ヒドロキシ
酸)のようなポリグリコール酸やポリ乳酸からなる重合
体またはこれらの共重合体が、また、ポリ(ε−カプロ
ラクトン)、ポリ(β−プロピオラクトン)のようなポ
リ(ω−ヒドロキシアルカノエート)が、さらに、ポリ
−3−ヒドロキシプロピオネート、ポリ−3−ヒドロキ
シブチレート、ポリ−3−ヒドロキシカプロレート、ポ
リ−3−ヒドロキシヘプタノエート、ポリ−3−ヒドロ
キシオクタノエートおよびこれらとポリ−3−ヒドロキ
シバリレートやポリ−4−ヒドロキシブチレートとの共
重合体のようなポリ(β−ヒドロキシアルカノエート)
が挙げられる。またグリコールとジカルボン酸の縮重合
体からなるものとして、例えば、ポリエチレンオキサレ
ート、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンアジペ
ート、ポリエチレンアゼレート、ポリブチレンオキサレ
ート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペ
ート、ポリブチレンセバケート、ポリヘキサメチレンセ
バケート、ポリネオペンチルオキサレートまたはこれら
の共重合体が挙げられる。さらに前記脂肪族ポリエステ
ルと、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリテトラメチ
レンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレン
アジパミド(ナイロン66)、ポリウンデカナミド(ナ
イロン11)、ポリラウロラクタミド(ナイロン12)
のような脂肪族ポリアミドとの共縮重合体である脂肪族
ポリエステルアミド系共重合体が挙げられる。本発明に
おいては、生分解性を有する熱可塑性重合体として、前
述した以外の熱可塑性重合体であっても、それが生分解
性を有するものであれば用いることができる。なお、本
発明においては、前述したところの生分解性を有する熱
可塑性重合体に、必要に応じて、例えば艶消し剤、顔
料、光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤等の各種添加剤
を、本発明の効果を損なわない範囲内で添加することが
できる。
【0006】本発明における生分解性を有する熱可塑性
重合体からなる複合短繊維は、前記重合体の内から選択
された融点を3℃以上かつ150℃以下異にする2種の
重合体成分から構成されるもので、芯部が高融点の生分
解性熱可塑性重合体成分からなり、かつ鞘部が前記重合
体より低融点の生分解性熱可塑性重合体成分からなるご
とく前記両重合体成分が配された同心芯鞘型の複合形態
を有するように接合されたものである。この複合短繊維
において、前記両重合体成分の融点差が3℃未満である
と得られた繊維を用いて不織ウエブを作製しこれに加熱
処理を施して不織布とするに際して低融点の重合体成分
のみならず高融点の重合体成分も軟化溶融するため好ま
しくなく、したがって本発明においては、前記融点差を
3℃以上好ましくは5℃以上さらに好ましくは10℃以
上とする。一方、前記融点差が150℃を超えると両重
合体成分の融点差が余りにも大きく異なるため両重合体
を用いて複合紡糸をするに際して紡糸ノズルパツク内に
おいて紡糸温度の制御が困難となるため好ましくない。
なお、本発明においては、前記鞘部の生分解性を有する
熱可塑性重合体成分として融点60℃以上好ましくは8
0℃以上さらに好ましくは100℃以上のものを採用す
ると、この鞘部を有する短繊維を用いて不織布としたと
き不織布に一定の耐熱性を具備させることができて好ま
しい。この複合短繊維においては、複合比すなわち芯部
の重合体成分に対する鞘部の重合体成分の重量比を1/
5〜5/1とするのがよい。芯部の重合体成分1に対し
鞘部の重合体成分の比が5を超えると短繊維の強度が低
下したり、あるいはこの短繊維を用いて得られる不織布
が硬くなって風合いが悪化したりするため、一方、芯部
の重合体成分5に対し鞘部の重合体成分の比が1未満で
あるとこの短繊維維を用い繊維間を熱接着させて得た不
織布がその構成繊維間の熱接着部において強度低下を生
じるため、いずれも好ましくなく、したがって本発明に
おいては、前記複合比を1/5〜5/1好ましくは1/
2〜2/1とする。
【0007】本発明の複合短繊維は、その単繊維繊度が
1.0〜20デニールのものであり、単繊維繊度が1.
0デニール未満であるとカードウエブを作成するに際し
てのカード通過性が劣り、一方、単繊維繊度が20デニ
ールを超えるとこの短繊維を用いて得られる不織布が粗
硬な地合いの粗いものとなってその品位が劣るため、い
ずれも好ましくない。
【0008】本発明の複合短繊維にて構成される不織布
は、構成繊維同士が部分的に熱接着されているものであ
り、また、構成繊維同士が三次元的に交絡されているも
のである。この部分的熱接着は公知の熱接着処理により
形成されるものであり、また、この三次元的な交絡は公
知のいわゆる高圧液体流処理により形成されるものであ
って、これらの部分的熱接着あるいは三次元的な交絡に
より不織布としての形態が保持され、しかも不織布に優
れた機械的強度と寸法安定性が発現される。
【0009】本発明の複合短繊維にて構成される不織布
は、その目付けが20g/m2以上のものであるのが好
ましい。この不織布において、目付けが20g/m2
満であると不織布製造時にハンドリング性が劣り、特に
目付けが10g/m2未満であると不織布自体の強度が
低く、また不織布の地合いが粗くなるなどその品位が劣
り、あるいは不織布を作成するに際しての生産性が低下
したりするため、好ましくない。
【0010】本発明の短繊維は、次のような方法により
効率良く製造することができる。すなわち、常法によ
り、生分解性を有する前記熱可塑性重合体の内から選択
された融点を3℃以上かつ150℃以下異にする2種の
重合体を溶融複合紡出し、紡出糸条を冷却空気流または
冷却水を用いて冷却した後に一旦巻き取って未延伸長繊
維糸条とし、あるいは一旦巻き取ることなく連続して、
これに1段または2段以上で冷延伸または熱延伸を施
し、得られた延伸長繊維糸条に例えばスタツフイングボ
ツクスを用いて所定の機械捲縮を付与した後、あるいは
加熱収縮処理により所定の捲縮を付与した後、所定長に
切断することにより得ることができる。溶融紡出に際し
ての紡糸温度は、用いる重合体の融点や重合度による
が、通常は120〜300℃とするのが望ましい。紡糸
温度が120℃未満であると重合体の溶融押出しが困難
となり、一方、紡糸温度が300℃を超えると重合体の
熱分解が著しくなって高強度の繊維を得ることができ
ず、いずれも好ましくない。未延伸長繊維糸条に延伸を
施すに際しての全延伸倍率は、目的とする短繊維の強度
水準によるが、通常は2.0〜4.0倍とし、これによ
り3.0g/デニール以上の引張強度を有する短繊維を
得ることができる。
【0011】本発明の複合短繊維にて構成される不織布
は、公知のいわゆる短繊維法により効率良く製造するこ
とができる。すなわち、常法により、生分解性を有する
前記熱可塑性重合体の内から選択された融点を3℃以上
かつ150℃以下異にする2種の重合体を溶融複合紡出
し、紡出糸条を冷却した後に延伸を施し、得られた延伸
長繊維糸条に所定の捲縮を付与した後、所定長に切断し
て短繊維とする。次いで、得られた短繊維を原綿とし、
梳綿機を用いてカーデイングしてカードウエブを作成
し、得られたカードウエブに熱接着処理を施して構成繊
維同士を部分的に熱接着させることにより得ることがで
きる。あるいは、得られたカードウエブに高圧液体流処
理を施して構成繊維同士を三次元的に交絡させることに
より得ることができる。
【0012】ウエブに部分的な熱接着処理を施すに際し
ては、公知の方法を採用することができる。例えば、ウ
エブを加熱されたエンボスローラと表面が平滑な金属ロ
ーラ等とからなるローラ間に通す方法、熱風乾燥装置を
用いる方法あるいは超音波融着装置を用いる方法であ
る。加熱されたエンボスローラを用いてエンボスパター
ン部に存在する繊維同士を部分的に熱接着させる場合、
エンボスローラの圧接面積率を5〜50%とする。この
圧接面積率が5%未満であると点状融着区域が少なく不
織布の機械的強度が低下し、また良好な寸法安定性を得
ることができず、一方、この圧接面積率が50%を超え
ると不織布が硬直化して柔軟性が損なわれ、いずれも好
ましくない。また、ローラ温度を通常は前記鞘部を構成
する低融点の熱可塑性重合体の融点より5〜50℃程度
低い温度とするのがよく、この温度を適宜選択すること
により、繊維間の接着力が高く、すなわち機械的強度と
寸法安定性が優れ、しかも柔軟性に富む不織布を得るこ
とができる。熱エンボスローラを用いる場合のエンボス
パターンは、その圧接面積率が5〜50%の範囲内であ
れば特に限定されるものではなく、丸型、楕円型、菱
型、三角型、T字型、井型等、任意の形状でよい。ま
た、熱風乾燥装置を用いて繊維の交差部位で繊維同士を
部分的に熱接着させる場合、その処理時間にもよるが、
処理温度を通常は前記鞘部を構成する低融点の熱可塑性
重合体の融点以上かつ高融点の熱可塑性重合体の融点よ
り10℃程度低い温度の範囲内とするのがよい。なお、
これらの、例えば熱エンボスローラ、熱風乾燥装置ある
いは超音波融着装置を用いる部分的熱接着処理は、連続
工程あるいは別工程のいずれであってもよい。
【0013】ウエブに高圧液体流処理を施すに際して
は、公知の方法を採用することができる。例えば、孔径
が0.05〜1.0mm、特に0.1〜0.4mmの噴
射孔を多数配列した装置を用い、噴射圧力が5〜150
kg/cm2Gの高圧液体を前記噴射孔から噴射する方
法がある。噴射孔の配列は、ウエブの進行方向と直交す
る方向に列状に配列する。この処理は、ウエブの片面あ
るいは両面のいずれに施してもよいが、特に片面処理の
場合には、噴射孔を複数列に配列し噴射圧力を前段階で
低く後段階で高くして処理を施すと、均一で緻密な交絡
形態と均一な地合いを有する不織布を得ることができ
る。高圧液体としては、水あるいは温水を用いるのが一
般的である。噴射孔とウエブとの間の距離は、1〜15
cmとするのがよい。この距離が1cm未満であるとウ
エブの地合いが乱れ、一方、この距離が15cmを超え
ると液体流がウエブに衝突した時の衝撃力が低下し三次
元的な交絡が十分に施されず、いずれも好ましくない。
この高圧液体流処理は、連続工程あるいは別工程のいず
れであってもよい。高圧液体流処理を施した後、ウエブ
から過剰水分を除去する。この過剰水分を除去するに際
しては、公知の方法を採用することができる。例えば、
マングルロール等の絞り装置を用いて過剰水分をある程
度除去し、引き続き連続熱風乾燥機等の乾燥装置を用い
て残余の水分を除去するのである。
【0014】
【実施例】次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明
するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定さ
れるものではない。下記の実施例において、各特性値の
測定を次の方法により実施した。
【0015】融点(℃):パーキンエルマ社製示差走査
型熱量計DSC−2型を用い、昇温速度20℃/分の条
件で測定し、得られた融解吸熱曲線において極値を与え
る温度を融点とした。
【0016】メルトフローレート値(g/10分):A
STM D1238(L)に記載の方法に準じて測定し
た。
【0017】短繊維の引張強度(g/デニール):JI
S−L−1013に記載の方法に準じて測定した。
【0018】不織布のKGSM引張強力(kg):JI
S−L−1096Aに記載の方法に準じて測定した。す
なわち、試料長が10cm、試料幅が5cmの試料片1
0点を作成し、各試料片毎に不織布の縦方向について、
定速伸長型引張試験機(東洋ボールドウイン社製テンシ
ロンUTM−4−1−100)を用い、引張速度10c
m/分で伸長し、得られた切断時荷重値(kg)の平均
値を目付け100g/m2当りに換算してKGSM引張
強力(kg)とした。
【0019】実施例 融点が102℃でメルトフローレート値が5g/10分
のポリエチレンサクシネート重合体を鞘部の低融点成
分、融点が118℃でメルトフローレート値が5g/1
0分のポリブチレンサクシネート重合体を芯部の高融点
成分とし、これら両重合体を溶融し、孔径0.5mmの
複合紡糸孔を36孔有する紡糸口金を通して紡糸温度2
30℃かつ複合比(重量比)1/1の条件で同心芯鞘型
に溶融複合紡出し、紡出糸条を温度が20℃の冷却空気
流を用いて冷却した後、油剤を付与し、巻取り速度10
00m/分で一旦巻取って未延伸糸条を得た。次いで、
得られた未延伸糸条に全延伸倍率を3.8として温度6
0℃の加熱ロールを用いて1段熱延伸を施し、得られた
延伸糸条にスタツフイングボツクスを用いて17個/2
5mmの機械捲縮を付与し、長さ51mmに切断して、
単繊維繊度が2.0デニールの同心芯鞘型複合短繊維の
綿を得た。得られた複合短繊維は、引張強力が4.1g
/デニールで、実用上十分な機械的強度を有するもので
あった。また、この短繊維を2カ月間土中に埋設した後
取り出して観察したところ、繊維としての形態を消失し
ており、優れた生分解性を有することが認められた。
【0020】(不織布1)上記のようにして得られた短
繊維綿を原綿とし、梳綿機を用いてカーデイングして目
付けが38g/m2のカードウエブを作成し、得られた
カードウエブを温度が100℃に加熱されかつ圧接面積
率が15%のエンボスロールと同温度の平滑ロール間に
通して繊維同士を部分的に熱接着させ、不織布を得た。
得られた不織布は、KGSM引張強力が縦方向10.8
kg/5cm、横方向6.9kg/5cmで、機械的強
度と寸法安定性が優れたものであった。また、この不織
布を2カ月間土中に埋設した後取り出して観察したとこ
ろ、不織布としての形態を消失しており、優れた生分解
性を有することが認められた。
【0021】(不織布2)上記のようにして得られた短
繊維綿を原綿とし、梳綿機を用いてカーデイングして目
付けが38g/m2のカードウエブを作成し、得られた
カードウエブを80メツシユの金網上に載置し高圧液体
流処理を施して構成繊維同士を三次元的に交絡させた。
高圧液体流処理として、孔径0.12mmの噴射孔が孔
間隔0.6mmで3群配列で配設された高圧柱状水流処
理装置を用い、水圧60kg/cm 2の条件で、ウエブ
の上方から柱状水流を作用させた。なお、この処理は、
ウエブの表裏から各々3回施した。次いで、得られた処
理ウエブからマングルロールを用いて過剰水分を除去し
た後、ウエブに熱風乾燥機を用い温度70℃の条件で乾
燥処理を施し、不織布を得た。得られた不織布は、KG
SM引張強力が縦方向12.0kg/5cm、横方向
8.1kg/5cmで、機械的強度と寸法安定性が優
れ、しかも柔軟性に富むものであった。また、この不織
布を2カ月間土中に埋設した後取り出して観察したとこ
ろ、不織布としての形態を消失しており、優れた生分解
性を有することが認められた。
【0022】
【発明の効果】本発明の生分解性複合短繊維は、芯部が
高融点の生分解性熱可塑性重合体成分からなり、かつ鞘
部が前記重合体より低融点の生分解性熱可塑性重合体成
分からなるものであって、生分解性を有し、機械的強度
と寸法安定性が優れ、柔軟性に富み、しかも優れた熱接
着性を有する不織布を得るのに好適である。そして、こ
の複合短繊維を用いて得られる不織布は、前述したよう
な優れた特性を有し、おむつや生理用品等の衛生材料用
素材、使い捨ておしぼりやワイピングクロス、パツプ材
の基布、家庭用または業務用の生塵補集袋その他廃棄物
処理材等の生活関連材用素材として好適である。しか
も、上記短繊維および不織布は、その使用後に微生物が
多数存在する環境例えば土中または水中に放置すると最
終的には完全に分解消失するため自然環境保護の観点か
らも有益であり、あるいは、例えば堆肥化して肥料とす
る等再利用を図ることもできるため資源の再利用の観点
からも有益である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 修治 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 稲垣 孝司 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯部が高融点の生分解性熱可塑性重合体
    成分からなり、鞘部が前記重合体より低融点の生分解性
    熱可塑性重合体成分からなる生分解性複合短繊維。
  2. 【請求項2】 生分解性熱可塑性重合体が、脂肪族ポリ
    エステル系重合体あるいは脂肪族ポリエステルアミド系
    共重合体であることを特徴とする請求項1記載の生分解
    性複合短繊維。
JP2001027586A 2001-02-05 2001-02-05 生分解性複合短繊維 Pending JP2001248021A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001027586A JP2001248021A (ja) 2001-02-05 2001-02-05 生分解性複合短繊維

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001027586A JP2001248021A (ja) 2001-02-05 2001-02-05 生分解性複合短繊維

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2067193A Division JP3264720B2 (ja) 1993-01-12 1993-01-12 生分解性複合短繊維不織布

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001248021A true JP2001248021A (ja) 2001-09-14

Family

ID=18892217

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001027586A Pending JP2001248021A (ja) 2001-02-05 2001-02-05 生分解性複合短繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001248021A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004353161A (ja) * 2003-05-07 2004-12-16 Unitica Fibers Ltd ポリエステル複合繊維

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004353161A (ja) * 2003-05-07 2004-12-16 Unitica Fibers Ltd ポリエステル複合繊維
JP4498001B2 (ja) * 2003-05-07 2010-07-07 ユニチカ株式会社 ポリエステル複合繊維

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3264719B2 (ja) 生分解性複合長繊維不織布
JP3264720B2 (ja) 生分解性複合短繊維不織布
JP3247176B2 (ja) 生分解性潜在捲縮性複合長繊維及びその不織布
WO1994008083A1 (en) Nonwoven cloth of ultrafine fibers and method of manufacturing the same
JP2005048350A (ja) 生分解性不織布ならびにそれを用いてなる医療衛生材料、包装材料および農業材料
JPH08260320A (ja) 生分解性複合短繊維からなる不織布
JP2002061060A (ja) 不織布及び不織布加工品
JP3247177B2 (ja) 生分解性潜在捲縮性複合短繊維及びその不織布
JPH08260323A (ja) 生分解性長繊維不織布及びその製造方法
JPH10331063A (ja) 複合不織布およびその製造方法
JPH0734369A (ja) 生分解性長繊維不織布
JP2001248021A (ja) 生分解性複合短繊維
JP3262430B2 (ja) 生分解性積層不織構造体の製造方法
JPH1161618A (ja) 極細繊維不織布及びその製造方法
JP2001248020A (ja) 生分解性複合長繊維
JPH07125128A (ja) 生分解性積層不織構造体
JP3259936B2 (ja) 積層不織布及びその製造方法
JP3213460B2 (ja) 生分解性積層不織構造体の製造方法
JPH101855A (ja) 生分解性短繊維不織布及びその製造方法
JPH10325064A (ja) 伸縮性に優れた生分解性不織布及びその製造方法
JP4026279B2 (ja) 分割型複合繊維及びこれを用いた繊維成形体
JP4117915B2 (ja) 生分解性不織布およびその製造方法
JP4453179B2 (ja) 分割繊維及びこれを用いた繊維成形体
JPH10273870A (ja) 複合不織布及びその製造方法
JP3784093B2 (ja) 使い捨てカイロ用袋

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040413