JP2001248013A - 人工芝生用原糸および人工芝生 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】適度な減光沢性を有し、かつ、耐久性に優れた
人工芝生用原糸およびそれを用いた人工芝生を提供す
る。 【解決手段】原糸に減光沢性を付与し、かつ、横断面を
まゆ状とする。また、原糸の扁平度を３〜６の範囲内と
する。さらに、原糸の長さ方向に複数個の凸条を４〜２
０個の範囲内で形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフやテニス、
野球、サッカーなどのスポーツ用として好適に使用でき
る人工芝生用原糸および人工芝生に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、人工芝生用の原糸として、天
然芝生に類似した扁平状の断面形状を有する糸条が提案
され、各種グラウンドやテニスコートなどに広く用いら
れている。たとえば、特開平９−１１１５３２号公報に
は、扁平状の断面形状を有し、かつ、表面に溝を設け
て、天然芝生に似た光沢を有する人工芝生用原糸が開示
されている。

【０００３】しかしながら、上記公報に記載されたよう
な原糸は、扁平糸の厚みが一様であるために、太陽光に
よる光劣化や、機械的な摩擦や衝撃により構造的に弱い
溝部分から原糸が割れるフィブリル化を防ぐことに関し
ては、いまだ不十分であった。そこで、このような厚み
が一様な原糸を用いるにあたって、フィブリル化を防い
で耐久性を高めようとすれば、厚みを大きくして、構造
的な弱さを低くする必要があるが、これでは、原糸の剛
性が高くなりすぎて人工芝生用としては不適当であると
いった問題があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来の問題を解決し、適度な光沢を有し、かつ、耐
久性に優れた人工芝生用原糸および人工芝生を提供する
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、減光沢性を有し、かつ、横断面形状がまゆ
状である人工芝生用原糸を特徴とする。

【０００６】ここで、原糸の扁平度が３〜６の範囲内に
あることも好ましく、原糸の長さ方向に延在する複数個
の凸条を有していることも好ましい。また、凸条の数が
４〜２０の範囲内にあることも好ましく、凸条の高さ
が、原糸の最大厚みの５〜１０％の範囲内にあることも
好ましい。

【０００７】また、基層と、上記の人工芝生用原糸を含
むパイル層とを積層してなる人工芝生も好ましい。

【０００８】さらに、上記の人工芝生を敷設した人工芝
生施設も好ましい。

【０００９】また、横断面形状が、楕円の周囲に複数個
の凹陥部を有する形状をした紡糸孔を備えた紡糸口金を
用いて熱可塑性樹脂を溶融紡糸する人工芝生用原糸の製
造方法も好ましい。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の一実施態様にかかる人工
芝生用原糸の概略斜視図を図１に、また、図１に示した
人工芝生用原糸のＡ−Ａ概略横断面図を図２に示す。

【００１１】図１において、人工芝生用原糸１は、その
表面に、原糸の長さ方向に延在して設けられた凸条２を
有している。この凸条２は、図２の横断面図に示すよう
に、原糸の周辺部に適度な間隔をおいて設けられてお
り、原糸の鏡面反射を抑え、原糸に適度な減光沢性を付
与している。また、この原糸の横断面形状はまゆ状を呈
しており、従来の、厚みが一様な人工芝生用原糸に比べ
て、フィブリル化が起こりにくく、機械的な摩擦や衝撃
に強い、耐久性に優れた人工芝生用原糸とすることがで
きる。

【００１２】さて、本発明においては、人工芝生に天然
芝生様の風合いを付与するために、鏡面反射を低下させ
た、減光沢性を有する原糸を用いる。表面の鏡面反射を
抑えるためには、たとえば、表面を擦過して粗面化した
り、粒状の突起を設けたりしてもよいが、好ましくは、
上記したように原糸の長さ方向に延在した凸条を設ける
とよい。これにより、鏡面反射が抑えられ、まぶしさを
防ぐことができるとともに、この原糸を用いた人工芝生
の品位を向上させることができる。

【００１３】この凸条により効果的に鏡面反射を防ぐた
めには、原糸一本当たりの凸条の数を４〜２０の範囲内
とすると好ましい。この数が４を下回ると、鏡面反射が
発生しやすくなり、また、２０を超えても、凸条同士の
距離が短くなりすぎて、やはり鏡面反射が増大する傾向
にある。

【００１４】なお、この凸条が、単一の頂点を持たず、
複雑な形状をしていたり、個々の凸条を特定しずらいよ
うな場合には、たとえば、図２に示すように、内接する
楕円Ｅの周長をＬａ、原糸の最外周（輪郭）の周長をＬ
ｂとしたときの凸条密度（（Ｌｂ−Ｌａ）／Ｌａ）の値
が０．０２〜０．１の範囲内にあると、同様に鏡面反射
を効果的に防止することができる。

【００１５】本発明の人工芝生用原糸の横断面形状はま
ゆ状を呈している。ここで、まゆ状とは、外周部が屈曲
したりせず滑らかで、かつ、中央部の外径が最も大きく
（厚く）なっている形状をいう。中でも楕円形状を呈し
ていると好ましい。上記したように、原糸の長さ方向に
延在した複数個の凸条を設けている場合には、横断面に
おいて、凸条部分を除いた形状がまゆ状を呈していれば
よい。本発明においては、原糸の横断面形状がまゆ状で
あるので、フィブリル化が起こりにくく、摩擦や衝撃に
強い人工芝生用原糸とすることができる。

【００１６】また、原糸の扁平度が３〜６の範囲内にあ
ると好ましい。扁平度が３を下回ると、横断面形状が円
形に近くなり、挫屈し易くなり、天然芝生様の風合いを
出すことが困難となりやすい。また、６を超えると扁平
糸の厚みが薄くなりすぎ、耐摩耗性や耐衝撃性、耐光性
などが低下しやすく、フィブリル化を起こして耐久性が
低下する傾向にある。

【００１７】なお、扁平度とは、図２に示すように、原
糸の横断面をみた場合に、その外接する長方形の長辺を
Ｌ、短辺をＤとしたとき、Ｌ／Ｄで表される値をいう。

【００１８】また、原糸の表面に、上記した凸条を設け
る場合には、その高さｄは、短辺Ｄ（原糸の最大厚み）
の５〜１０％の範囲内にあると好ましい。５％を下回る
と、表面光沢を抑える効果が低下し、鏡面反射が発生し
やすくなる。また、１０％を超えると、凸条部分が集中
的に磨耗して、白い筋を呈するようになり、人工芝生の
品位を落とす傾向がある。

【００１９】なお、凸条の高さｄとは、図２に示すよう
に、原糸の横断面をみた場合に、内接する楕円Ｅから凸
条の頂点までの距離をいう。

【００２０】原糸を構成する材料としては、熱可塑性樹
脂を用いることが好ましく、たとえば、ナイロン６６や
ナイロン６などのポリアミド系樹脂、ポリプロピレンや
ポリエチレンなどのオレフイン系樹脂、ポリ塩化ビニー
ル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレンテレフ
タレートなどのポリエステル系樹脂を用いると好まし
い。さらに、これら樹脂中に、燐酸のアリールエステ
ル、アルカリールホスフィネート、燐酸亜鉛、マンガン
塩、クロム塩、銅塩などの紫外線吸収剤や、有機系のア
ミン類、フェノール類、キノン類、メルカプトベンズイ
ミダゾールや、無機系のマンガン塩、クロム塩、アルミ
ニウム塩、次亜燐酸、亜燐酸塩などの酸化防止剤を添加
して耐候性を向上させることも好ましい。さらに、天然
芝生に似せるため、フタロシアニングリーンやクロムグ
リーン、酸化クロム、ピリジアニン、エメラルドグリー
ンなどのグリーン系の着色剤を添加することも好まし
く、さらに各種の顔料を添加してカラーバリエーション
を広げることもファッション性を高めるうえで好まし
い。

【００２１】また、原糸の繊度は、用いる材質や用途に
よって適宜決定すればよいが、たとえば、原糸をナイロ
ン６６で構成した場合は、１００〜７００ｄｔｅｘの範
囲内とすると、人工芝生に適度な剛性を付与することが
でき好ましい。

【００２２】上述した人工芝生用原糸の製法としては、
たとえば、図３に示すように、楕円の周囲に複数個の矩
形の凹陥部を配した横断面を有する紡糸孔を備えた紡糸
口金を用いて溶融樹脂を押し出すことにより製造するこ
とができる。この凹陥部は、図４に示すように半円形の
凹部とすることもできる。原糸表面に設ける凸条は、こ
の凹陥部を適宜増減、変形することにより、その形状を
変化させることができる。また、紡糸孔の横断面が楕円
である紡糸口金を用いて、横断面が楕円である糸条を製
造し、その表面に、長さ方向に平行な溝を形成して凸条
を設けてもよい。さらに、紡糸口金から押し出された糸
条を固化してそのまま原糸として用いることもできる
が、必要に応じて延伸を施し強度を上げることもでき
る。

【００２３】上記の原糸は、減光沢性や耐久性など人工
芝生用として優れた特性を有しており、この原糸を用い
て高性能な人工芝生を得ることができる。人工芝生の形
態としては、原糸を４〜２０本の範囲内で束ねたマルチ
フィラメントを、基布などの基層にタフトしてパイル層
を形成したタフティング人工芝や、前記のマルチフィラ
メントを基層に植毛した植毛人工芝などとすることがで
きる。また、多数本の原糸や上記のマルチフィラメント
を互いに絡めて層状に成形し、接着剤を用いたり熱融着
を施したりしてその一部を固定層とした人工芝生などと
することもできる。上記のタフティング人工芝や植毛人
工芝において用いる基層としては、たとえば、ポリプロ
ピレンやナイロン、ポリエステルなどを素材とした織物
や編物、不織布などの基布が好ましい。また、基層や固
定層に孔を穿ったり親水性を付与したりして、透水性を
向上させることにより、戸外に人工芝生を設置したとき
の水はけが向上し、水たまりなどをできにくくすること
ができる。さらに、人工芝生を基盤上に設置する側の面
に、突起を有する裏打ち層（バッキング層）を設けるこ
とにより、設置後の人工芝生の移動を防止することがで
きる。また、上記のような人工芝生をそのまま用いても
よいが、さらに、人工芝生のパイル間に目砂を入れた砂
入り人工芝生としても好ましく用いることができる。

【００２４】上記の人工芝生は、適度な光沢を有すると
ともに、耐久性にも優れているため、各種マットや敷
物、インテリア用途に用いることができるが、特に、屋
内外に敷設されるスポーツ用など、激しい摩擦を受ける
用途に好適に用いることができる。スポーツの種類とし
ては、野球やサッカー、ホッケー、テニス、ゲートボー
ル、ゴルフなどがあり、たとえば、ゴルフ用途であれ
ば、ゴルフコース用のみならず、各種練習場用やパター
用のマットにも用いることができる。

【００２５】さらに、スポーツ用の人工芝生として用い
る場合には、そのスポーツの運動特性に応じて、適度な
硬度を有するアンダーパツド層を設けて、人工芝生にク
ッション性を付与することも有効である。これにより、
各スポーツ用途に最適な人工芝生を提供することができ
るとともに、激しい運動を行っても膝などに過度の衝撃
を与えることなく安全にスポーツを楽しむことができ
る。このアンダーパッド層には、ウレタンや塩化ビニー
ル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂やその発泡
体を用いることができる。

【００２６】上記の人工芝生は、アスファルトや土壌、
砂などのグランドの上に敷設して人工芝生グランド施設
としたり、従来の人工芝生の上にさらに上記の人工芝生
を敷設して人工芝生施設の補修やリニューアルにも好適
に用いることができる。

【００２７】

【実施例】実施例、比較例において得られた人工芝生用
原糸の評価法は以下のとおりである。

【００２８】反射：鏡面反射の状態を表すものである。
原糸を板に糸巻き状に巻きつけた状態で観察し、天然芝
生よりも明らかに反射の程度が低いものを○、天然芝生
よりも反射の程度が一応低いと認められるものを△、天
然芝生よりも明らかに反射の程度が高いものを×とし
た。○および△は、減光沢性を有しているといえる。

【００２９】耐久性：フィブリル化のしやすさを表すも
のである。原糸をサンシャインウエザーメータを用い、
ＪＩＳ Ｌ ０８４２に準じて、放電電圧を１２５〜１
４５Ｖ、電流を１５〜１７アンペア、照射温度を６３℃
として１，０００時間照射したのち、その２０本を台紙
に貼り付け、テーパ磨耗試験機（ゴムローラー使用、荷
重１ｋｇ）にて２，０００回転の条件で試験を行い、原
糸の糸割れ（フィブリル化）状態を観察した。原糸２０
本のうち、糸割れが認められた原糸が３本未満の場合を
○、４〜１０本の場合を△、１０本を超える場合を×と
した。

【００３０】品位：人工芝生とした場合の風合いや硬
さ、光沢、踏み心地等の総合的な品質を表すものであ
る。原糸を４本束ねて、その２本を撚り合わせて撚糸と
し、スチームセツトした後、１，１１１ｄｔｅｘのポリ
エステル繊維を６．３本／ｃｍの密度で平織りした基布
に、パイル長さ１２ｍｍ、目付１，４００ｇ／ｍ²でタ
フティングし、さらに、ＳＢＲのバッキング材を裏から
バツキングして人工芝生を作製し評価した。風合い、硬
さ、光沢および踏み心地のいずれもが良好であるものを
○、やや劣るものを△、天然芝生に比して明らかに劣る
ものを×とした。 （実施例１）ナイロン６６からなるチップ９０重量部に
紫外線吸収耐候剤として燐酸の銅塩を０．５重量％、着
色顔料としてフタロシアニングリーンを１．５重量％含
むナイロン６からなるチップ１０重量部を混合し、スク
リュー形押し出し機で溶融紡糸し、繊度４６０ｄｔｅ
ｘ、扁平度３、原糸１本あたりの凸条の数１５、凸条の
高さ８％である、横断面がまゆ状の人工芝生用原糸を製
造した。溶融紡糸に用いた紡糸口金の紡糸孔の横断面と
して、楕円の周囲に１５個の矩形のスリットを枝状に設
けたものを用いた。評価結果を表１に示す。なお、凸条
の高さ（ｄ）は最大厚みに対する割合（％）で示した
（以下同様）。 （実施例２）紡糸孔の横断面を変更した他は、実施例１
と同様にして扁平度が６である人工芝生用原糸を製造し
た。評価結果を表１に示す。 （実施例３）紡糸孔の横断面を変更した他は、実施例１
と同様にして扁平度が２である人工芝生用原糸を製造し
た。評価結果を表１に示す。 （実施例４）紡糸孔の横断面を変更した他は、実施例１
と同様にして扁平度が７である人工芝生用原糸を製造し
た。評価結果を表１に示す。 （実施例５）紡糸孔の横断面を変更した他は、実施例１
と同様にして扁平度が５、原糸１本あたりの凸条の数が
３である人工芝生用原糸を製造した。評価結果を表１に
示す。 （実施例６）紡糸孔の横断面を変更した他は、実施例１
と同様にして扁平度が５、原糸１本あたりの凸条の数が
２１である人工芝生用原糸を製造した。評価結果を表１
に示す。 （実施例７）紡糸孔の横断面を変更した他は、実施例１
と同様にして扁平度が５、凸条の高さが４％である人工
芝生用原糸を製造した。評価結果を表１に示す。 （実施例８）紡糸孔の横断面を変更した他は、実施例１
と同様にして扁平度が５、凸条の高さが１１％である人
工芝生用原糸を製造した。評価結果を表１に示す。 （実施例９）実施例１で得られた人工芝生用原糸を８本
束ねたマルチフィラメントを、塩化ビニールからなる、
クッション層を兼ねた基層にタフトし、ゴルフ練習用の
マット（人工芝生）を作成した。このマットは、ゴルフ
クラブによる打撃に対しても各原糸のフィブリル化が起
こりにくく、耐久性に優れたものであった。 （比較例）紡糸孔の横断面が、矩形の周囲に１５本の矩
形のスリットを設けた形状である紡糸口金を用い、横断
面が矩形である（厚みが一定である）、扁平度が６、原
糸１本あたりの凸条の数が１５、凸条の高さが８％の人
工芝生用原糸を製造した。評価結果を表１に示す。

【００３１】

【表１】

【００３２】

【発明の効果】本発明の人工芝生用原糸は、減光沢性を
有し、かつ、横断面がまゆ状であるので、鏡面反射が少
なく、かつ、フィブリル化を防ぐことができ、耐久性に
優れるとともに天然芝生に似た高品位の人工芝生を得る
ことができる。

【００３３】また、原糸の扁平度が３〜６の範囲内にあ
る場合には、挫屈しにくくなり、より耐久性に優れた人
工芝生を得ることができる。

【００３４】さらに、原糸の長さ方向に延在する複数個
の凸条を有している場合には、フィブリル化を起きにく
くするとともに、鏡面反射を効果的に低下させることが
できるので、より高品位の人工芝生を得ることができ
る。この場合、凸条の数が４〜２０の範囲内にあれば、
その効果をさらに高めることができる。

【００３５】また、凸条の高さが、原糸の最大厚みの５
〜１０％の範囲内にある場合には、より一層鏡面反射を
少なくでき、しかも、磨耗しにくい人工芝生を得ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施態様に係る人工芝生用原糸の概
略斜視図である。

【図２】図１の人工芝生用原糸のＡ−Ａ概略横断面図で
ある。

【図３】本発明に係る紡糸口金の紡糸孔の横断面を表す
概略図である。

【図４】本発明に係る別の紡糸口金の紡糸孔の横断面を
表す概略図である。

【符号の説明】

１：人工芝生用原糸 ２：凸条 ３：凹陥部 ４：凹陥部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 2D051 HA03 3B120 AA16 AA23 AA42 BA01 DB03 EA13 EB16 EB18 EB30 4L045 AA05 BA12 BA15

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 減光沢性を有し、かつ、横断面形状がま
   ゆ状であることを特徴とする人工芝生用原糸。
2. 【請求項２】 原糸の扁平度が３〜６の範囲内にある、
   請求項１に記載の人工芝生用原糸。
3. 【請求項３】 原糸の長さ方向に延在する複数個の凸条
   を有している、請求項１または２に記載の人工芝生用原
   糸。
4. 【請求項４】 凸条の数が４〜２０の範囲内にある、請
   求項３に記載の人工芝生用原糸。
5. 【請求項５】 凸条の高さが、原糸の最大厚みの５〜１
   ０％の範囲内にある、請求項３または４に記載の人工芝
   生用原糸。
6. 【請求項６】 基層と、請求項１〜５のいずれかに記載
   の人工芝生用原糸を含むパイル層とを積層してなること
   を特徴とする人工芝生。
7. 【請求項７】 請求項６に記載の人工芝生を敷設したこ
   とを特徴とする人工芝生施設。
8. 【請求項８】 横断面形状が、楕円の周囲に複数個の凹
   陥部を有する形状をした紡糸孔を備えた紡糸口金を用い
   て熱可塑性樹脂を溶融紡糸することを特徴とする人工芝
   生用原糸の製造方法。