JP2001247839A - ダイオキシン類の分解剤及び分解方法 - Google Patents

ダイオキシン類の分解剤及び分解方法

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JP2001247839A JP2000112911A JP2000112911A JP2001247839A JP 2001247839 A JP2001247839 A JP 2001247839A JP 2000112911 A JP2000112911 A JP 2000112911A JP 2000112911 A JP2000112911 A JP 2000112911A JP 2001247839 A JP2001247839 A JP 2001247839A
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Futoshi Ikeda
太 池田
Hideki Tsuji
秀樹 辻
Hiroshi Shibuya
博 渋谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイオキシン類の効果的な分解を可能にする
ダイオキシン類分解剤及び分解方法を提供する。 【解決手段】 本発明は、下式I: 【化1】 で示される化合物のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属
塩、アンモニウム塩又はアミン塩を含むことを特徴とす
るダイオキシン類の分解剤に関する。また、本発明は、
上記ダイオキシン類分解剤をダイオキシン類又はダイオ
キシン類含有物質と接触させることを特徴とするダイオ
キシン類の分解方法にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイオキシン類の
分解剤及び分解方法に関し、詳しくは、ごみ焼却炉等の
各種焼却炉から排出される飛灰及び焼却灰(以下、これ
らを併せて「焼却灰」と称する)中に含まれるポリ−塩
化−p−ジベンゾダイオキシン類(PCDD)やポリ塩
化ジベンゾフラン類(PCDF)、コプラナ−PCB
(co−PCB)などの有機塩素化合物(以下、これら
を併せて「ダイオキシン類」と称する)を効率的に分解
するための分解剤及び分解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ごみ焼却炉等の焼却炉では、燃焼中にフ
ェノール、ベンゼン等の有機化合物、クロロフェノー
ル、クロロベンゼン等の塩素化芳香族化合物等のダイオ
キシン類前駆体が発生する。これらのダイオキシン類前
駆体は、飛灰が存在すると、その触媒作用によってダイ
オキシン類となって焼却灰中に存在する。
【0003】従来、このようなダイオキシン類含有飛灰
の処理方法としては、次のような方法が提案されてい
た。
【0004】(1) ダイオキシン類含有飛灰を、窒素ガス
等の還元性雰囲気下で、320℃では2時間、340℃
では1〜1.5時間保持することによりダイオキシン類
を分解する方法(ハーゲンマイヤープロセス:Organoha
logen Compound, 27, 147-152 (1996),特開昭64−5
00320)。
【0005】(2) ダイオキシン類含有飛灰を、ダイオキ
シン類生成抑制剤(ピリジン)の存在下で、300〜5
00℃で熱処理する(特開平4−241880号公
報)。
【0006】上記の方法においては、ダイオキシン類を
300℃以上に加熱すると共に、加熱処理中に、ダイオ
キシン前駆体からのダイオキシン類の生成を抑制するた
めに、ダイオキシン類分解温度域でダイオキシン類生成
抑制剤を飛灰に添加している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の方法には、以下のような問題点があった。
【0008】(a) 処理温度が高く、処理時間も長いた
め、必要とするエネルギーが多く、処理コストも高くな
る。
【0009】(b) 冷却時にダイオキシン類が再合成する
可能性がある。
【0010】(c) 窒素ガス等の還元性雰囲気下で処理す
る必要があるが、酸素を完全には遮断できないために、
ダイオキシン類の分解率が低くなる。
【0011】(d) 部分的に脱塩素反応が進行するため、
より毒性の高いダイオキシン類が生成する。
【0012】本発明は、これらの従来法の問題点を解決
し、短時間でダイオキシン類を分解除去することがで
き、更には酸素の存在下においても、ダイオキシン類を
効率よく分解することのできるダイオキシン類分解剤及
び分解方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明は、下式I:
【0014】
【化2】
【0015】で示される化合物のアルカリ金属塩、アル
カリ土類金属塩、アンモニウム塩又はアミン塩を含むこ
とを特徴とする、ダイオキシン類の分解剤に関する。ま
た、本発明は、上記のダイオキシン類分解剤を、ダイオ
キシン類又はダイオキシン類含有物質と接触させること
を特徴とする、ダイオキシン類の分解方法にも関する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明によれば、ダイオキシン類
又はダイオキシン類含有物質と式Iの化合物の塩を含む
ダイオキシン類分解剤とを接触させることによって、ダ
イオキシン類中の塩素原子と式Iの化合物の塩とが反応
し、ダイオキシン類の脱塩素反応又は六員環(ベンゼン
環)の開裂反応が迅速に進行して、ダイオキシン類が分
解される。
【0017】本発明に係るダイオキシン類分解剤は、式
Iの化合物の塩を1種だけ用いてもよく、或いは2種以
上を組み合わせて用いてもよい。また、本発明に係るダ
イオキシン類分解剤においては、上記式Iの化合物の塩
を担体に担持させてもよい。用いることのできる担体と
しては、例えば、シリカ、アルミナ、ゼオライト、珪藻
土、活性炭などを挙げることができる。このような担体
上に式Iの化合物の塩を担持させることにより、かかる
担体によるダイオキシン類分解の触媒効果も期待され、
より効率よくダイオキシン類を分解することが可能にな
る。
【0018】本発明に係るダイオキシン類分解剤の主成
分たる化合物は、上記式Iの化合物のアルカリ金属塩、
アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩又はアミン塩であ
る。ここで、「アルカリ金属塩」としては、例えば、リ
チウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩などが挙げられ、
「アルカリ土類金属塩」としては、例えば、マグネシウ
ム塩、カルシウム塩などが挙げられ、アミン塩として
は、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ア
ミルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミンなどのモ
ノアルキルアミン塩;ジメチルアミン、ジエチルアミ
ン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジアミルアミ
ン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミンなどのジアル
キルアミン塩;トリメチルアミン、トリエチルアミン、
トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリアミルア
ミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミンなどの
トリアルキルアミン塩;シクロペンチルアミン、シクロ
ヘキシルアミンなどのモノシクロアルキルアミン塩;ジ
シクロペンチルアミン、ジシクロヘキシルアミンなどの
ジシクロアルキルアミン塩;ベンジルアミン、フェネチ
ルアミンなどのモノアラルキルアミン塩;ジベンジルア
ミン、ジフェネチルアミンなどのジアラルキルアミン
塩;エタノールアミン、プロパノールアミンなどのアル
カノールアミン塩;ジエタノールアミン、ジプロパノー
ルアミンなどのジアルカノールアミン塩;トリエタノー
ルアミン、トリプロパノールアミンなどのトリアルカノ
ールアミン塩;ピロリジン、ピペリジン、ピペコリン、
モロホリンなどの環状アミン塩;及びアニリン、トリイ
ジン、キシリジンなどの芳香族アミン塩が挙げられる。
【0019】本発明によれば、ダイオキシン類中の塩素
と式Iの化合物の塩とが反応することにより、400℃
よりも低い温度で、ダイオキシン類の脱塩素反応或いは
六員環(ベンゼン環)の開裂反応が迅速に進行して、ダ
イオキシン類が分解される。
【0020】また、本発明に係るダイオキシン類分解剤
と、ダイオキシン類又はダイオキシン類含有物質との接
触を、加圧条件下で行うことにより、更に低い温度でダ
イオキシン類を分解することができる。
【0021】なお、本発明において、「ダイオキシン類
含有物質」とは、ごみ焼却炉又は工場焼却炉等の各種焼
却炉から排出される排ガス、ダイオキシン類を吸着した
焼却灰、ダイオキシン類を吸着処理するために添加され
た粉末活性炭や、ダイオキシン類で汚染された土壌等を
いう。
【0022】本発明に係るダイオキシン類分解剤を、焼
却灰又は捕集された飛灰と接触させてダイオキシン類を
分解する場合には、式Iの化合物の塩を、焼却灰又は捕
集された飛灰に対して、0.1〜10重量%、特に1〜
5重量%の割合で接触させることが好ましい。
【0023】捕集された飛灰は、焼却炉排ガス中のダイ
オキシン類の吸着除去剤として焼却炉の煙道に吹き込ま
れた粉末活性炭を含むものであってもよい。
【0024】本発明に係るダイオキシン類分解剤を、ダ
イオキシン類又はダイオキシン類含有物質と接触させる
際の形態は、ガス状、液状、水溶液状のいずれであって
もよい。しかし、ダイオキシン類又はダイオキシン類含
有物質を、ガス状の本発明に係るダイオキシン類分解剤
と接触させた場合に最も効率よくダイオキシン類が分解
されるので最も好ましい。この場合、式Iで示される化
合物の一つである2−メルカプトベンゾチアゾールは、
400℃よりも低い温度で十分に高い蒸気圧を有するの
で、ガス化され易い。また、液状又は水溶液の形態の本
発明に係るダイオキシン類分解剤を排ガスに噴霧した
り、予め焼却灰等と混練りする場合においても、400
℃よりも低い温度で十分にガス状になるような蒸気圧を
有することが好ましいが、式Iで示される化合物の一つ
である2−メルカプトベンゾチアゾールは400℃より
も低い温度で十分に高い蒸気圧を有する。
【0025】ダイオキシン類含有物質が、土壌や焼却
灰、捕集された飛灰等である場合、本発明に係るダイオ
キシン類分解剤とダイオキシン類含有物質とを接触させ
る方法としては、以下のような方法を採用することがで
きる。
【0026】A.ダイオキシン類含有物質と本発明に係
るダイオキシン類分解剤とを混合し、室温下で接触させ
る。または、この混合物を、400℃よりも低い温度に
加熱して、ダイオキシン類分解剤をガス化して、ダイオ
キシン類と接触させる。これらの場合、本発明に係るダ
イオキシン類分解剤は、水又はその他の溶媒中に溶解し
ておいてもよい。
【0027】B.本発明に係るダイオキシン類分解剤
を、400℃よりも低い温度に加熱してガス化し、この
ガスを含む気流をダイオキシン類含有物質と接触させ
る。
【0028】C.本発明に係るダイオキシン類分解剤
を、シリカ、アルミナ、ゼオライト、珪藻土又は活性炭
等の担体に担持させ、この担持型分解剤をダイオキシン
類含有物質と混合するか、或いはダイオキシン類含有物
質の上に載せて、400℃よりも低い温度に加熱する。
【0029】なお、加圧条件下で加熱する場合には、上
記の温度は更に低くてもよい。
【0030】また、ダイオキシン類やダイオキシン類含
有物質が、燃焼排ガス等の気流中に、ガス状又は粒子と
なって浮遊して存在している場合には、本発明に係るダ
イオキシン類分解剤とダイオキシン類含有物質とを接触
させる方法としては、以下のような方法を採用すること
ができる。 D.ダイオキシン類又はダイオキシン類含有物質を含む
気流中に、式Iの化合物の塩の気化物或いは該気化物を
含むガスを供給する。 E.ダイオキシン類又はダイオキシン類含有物質を含む
気流中に、式Iの化合物の塩を、霧状又は液滴状で供給
する。 F.ダイオキシン類又はダイオキシン類含有物質を含む
気流中に、式Iの化合物の塩を溶解した液を、霧状又は
液滴状で供給する。
【0031】排ガス中の飛灰を捕集する集塵器が排ガス
煙道に設けられている燃焼設備においては、集塵器手前
の排ガス煙道又は集塵器中に、ガス状、液状又は水溶液
の形態の本発明に係るダイオキシン類分解剤を供給する
のが好ましい。
【0032】本発明においては、驚くべきことに、ダイ
オキシン類又はダイオキシン類含有物質と、本発明に係
るダイオキシン類分解剤とを、400℃よりも低い温度
で接触させることによって、ダイオキシン類を効率よく
分解することができる。本発明に係るダイオキシン類分
解剤と、ダイオキシン類又はダイオキシン類含有物質と
を接触させると、ダイオキシン類中の塩素と、式Iの化
合物の塩とが反応して、ダイオキシン類の脱塩素反応又
は六員環(ベンゼン環)の開裂反応が迅速に進行し、ダ
イオキシン類が分解される。この接触時の最低温度は、
式Iの化合物の塩の蒸気圧又は気化し易さによって決定
される。一般に、350℃以上の温度で本発明に係るダ
イオキシン類分解剤とダイオキシン類又はダイオキシン
類含有物質とを接触させることにより、高い分解率でダ
イオキシン類を分解することができる。
【0033】本発明に係るダイオキシン類分解剤と、ダ
イオキシン類又はダイオキシン類含有物質との接触時間
が長い程、ダイオキシン類の分解率は向上するが、長い
接触時間ではコストが高くなる。本発明においては、ダ
イオキシン類分解剤とダイオキシン類又はダイオキシン
類含有物質との接触時間は、3〜60分間、特に5〜3
0分間が好ましい。
【0034】本発明に係るダイオキシン類分解剤とダイ
オキシン類又はダイオキシン類含有物質とは、還元性雰
囲気下で接触させても、或いは酸素存在下、即ち大気中
若しくは排ガス中で接触させても、ダイオキシン類を効
率よく分解させることができる。したがって、本発明に
係る方法を実施する場合、雰囲気調整のための設備や作
業は不要である。
【0035】
【実施例】以下の実施例によって、本発明をより具体的
に説明する。以下の実施例は、本発明の好ましい態様の
例示であり、本発明を限定するものではない。
【0036】なお、以下の実施例において、ダイオキシ
ン類の濃度は、ガスクロマトグラフ・質量分析法によっ
てダイオキシン類(PCDDs,PCDFs Tota
l)の濃度として測定した。
【0037】実施例1 2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩5g
と、飛灰100g(ダイオキシン類濃度950ng/
g)とをよく混合し、容量500mLの蓋付き角型こう
鉢へ移し入れた後、室温(20℃)、50℃、150
℃、250℃、350℃の各温度で30分間加熱した。
その後、処理物のダイオキシン濃度を測定した。結果を
表1に示す。
【0038】実施例2 2−メルカプトベンズイミダゾールのナトリウム塩5g
と、飛灰100g(ダイオキシン類濃度950ng/
g)とをよく混合し、容量500mLの蓋付き角型こう
鉢へ移し入れた後、室温(20℃)、50℃、150
℃、250℃、350℃の各温度で30分間加熱した。
その後、処理物のダイオキシン濃度を測定した。結果を
表1に示す。
【0039】実施例3 2−メルカプトベンズオキサゾールのナトリウム塩5g
と、飛灰100g(ダイオキシン類濃度950ng/
g)とをよく混合し、容量500mLの蓋付き角型こう
鉢へ移し入れた後、室温(20℃)、50℃、150
℃、250℃、350℃の各温度で30分間加熱した。
その後、処理物のダイオキシン濃度を測定した。結果を
表1に示す。
【0040】実施例4 2−メルカプトベンゾチアゾールのカルシウム塩5g
と、飛灰100g(ダイオキシン類濃度950ng/
g)とをよく混合し、容量500mLの蓋付き角型こう
鉢へ移し入れた後、室温(20℃)、50℃、150
℃、250℃、350℃の各温度で30分間加熱した。
その後、処理物のダイオキシン濃度を測定した。結果を
表1に示す。
【0041】実施例5 2−メルカプトベンゾチアゾールのメチルアミン塩5g
と、飛灰100g(ダイオキシン類濃度950ng/
g)とをよく混合し、容量500mLの蓋付き角型こう
鉢へ移し入れた後、室温(20℃)、50℃、150
℃、250℃、350℃の各温度で30分間加熱した。
その後、処理物のダイオキシン濃度を測定した。結果を
表1に示す。
【0042】実施例6 2−メルカプトベンゾチアゾールのオクチルアミン塩5
gと、飛灰100g(ダイオキシン類濃度950ng/
g)とをよく混合し、容量500mLの蓋付き角型こう
鉢へ移し入れた後、室温(20℃)、50℃、150
℃、250℃、350℃の各温度で30分間加熱した。
その後、処理物のダイオキシン濃度を測定した。結果を
表1に示す。
【0043】実施例7 2−メルカプトベンゾチアゾールのジメチルアミン塩5
gと、飛灰100g(ダイオキシン類濃度950ng/
g)とをよく混合し、容量500mLの蓋付き角型こう
鉢へ移し入れた後、室温(20℃)、50℃、150
℃、250℃、350℃の各温度で30分間加熱した。
その後、処理物のダイオキシン濃度を測定した。結果を
表1に示す。
【0044】実施例8 2−メルカプトベンゾチアゾールのトリメチルアミン塩
5gと、飛灰100g(ダイオキシン類濃度950ng
/g)とをよく混合し、容量500mLの蓋付き角型こ
う鉢へ移し入れた後、室温(20℃)、50℃、150
℃、250℃、350℃の各温度で30分間加熱した。
その後、処理物のダイオキシン濃度を測定した。結果を
表1に示す。
【0045】実施例9 2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミ
ン塩5gと、飛灰100g(ダイオキシン類濃度950
ng/g)とをよく混合し、容量500mLの蓋付き角
型こう鉢へ移し入れた後、室温(20℃)、50℃、1
50℃、250℃、350℃の各温度で30分間加熱し
た。その後、処理物のダイオキシン濃度を測定した。結
果を表1に示す。
【0046】実施例10 2−メルカプトベンゾチアゾールのベンジルアミン塩5
gと、飛灰100g(ダイオキシン類濃度950ng/
g)とをよく混合し、容量500mLの蓋付き角型こう
鉢へ移し入れた後、室温(20℃)、50℃、150
℃、250℃、350℃の各温度で30分間加熱した。
その後、処理物のダイオキシン濃度を測定した。結果を
表1に示す。
【0047】実施例11 2−メルカプトベンゾチアゾールのジベンジルアミン塩
5gと、飛灰100g(ダイオキシン類濃度950ng
/g)とをよく混合し、容量500mLの蓋付き角型こ
う鉢へ移し入れた後、室温(20℃)、50℃、150
℃、250℃、350℃の各温度で30分間加熱した。
その後、処理物のダイオキシン濃度を測定した。結果を
表1に示す。
【0048】実施例12 2−メルカプトベンゾチアゾールのエタノールアミン塩
5gと、飛灰100g(ダイオキシン類濃度950ng
/g)とをよく混合し、容量500mLの蓋付き角型こ
う鉢へ移し入れた後、室温(20℃)、50℃、150
℃、250℃、350℃の各温度で30分間加熱した。
その後、処理物のダイオキシン濃度を測定した。結果を
表1に示す。
【0049】実施例13 2−メルカプトベンゾチアゾールのメチルアミン塩5g
にシリカ5gを混合したものと、飛灰100g(ダイオ
キシン類濃度950ng/g)とをよく混合し、容量5
00mLの蓋付き角型こう鉢へ移し入れた後、室温(2
0℃)、50℃、150℃、250℃、350℃の各温
度で30分間加熱した。その後、処理物のダイオキシン
濃度を測定した。結果を表1に示す。
【0050】実施例14 2−メルカプトベンゾチアゾールのピペリジン塩5g
と、飛灰100g(ダイオキシン類濃度950ng/
g)とをよく混合し、容量500mLの蓋付き角型こう
鉢へ移し入れた後、室温(20℃)、50℃、150
℃、250℃、350℃の各温度で30分間加熱した。
その後、処理物のダイオキシン濃度を測定した。結果を
表1に示す。
【0051】比較例 シリカ粒子5gと、飛灰100gとをよく混合し、実施
例1〜13と同様に熱処理を行った。処理物のダイオキ
シン類濃度を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】表1より、比較例では、飛灰を加熱すると
ダイオキシン類は増加し、室温〜250℃の温度域にお
いては、ダイオキシン類は分解されずに、逆に生成して
いることが分かる。一方、本発明の実施例においては、
350℃以下の温度でダイオキシン類が効果的に分解さ
れていることが分かる。
【0054】
【発明の効果】本発明に係るダイオキシン類分解剤及び
分解方法によれば、400℃以下の温度でダイオキシン
類を短時間に分解除去することができ、処理に必要なエ
ネルギーコストの低減、処理効率の向上などが可能にな
り、処理コストを大幅に低減することができる。更に、
本発明によれば、ダイオキシン類の処理雰囲気を還元性
雰囲気とすることなしに、大気中又は排ガス中でダイオ
キシン類の分解除去を実施することができるので、処理
設備が簡便で、容易に実施することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B09C 1/08 C07D 277/72 4H006 C07B 35/06 319/24 37/06 B01D 53/34 134E C07D 263/46 B09B 3/00 304G 277/72 304K 319/24 304Z Fターム(参考) 2E191 BA12 BA13 BA15 BB00 BB01 BC05 BD11 4C033 AE09 4C056 AA01 AB01 AC02 AD03 AE02 CA19 4D002 AA21 AC04 BA03 BA20 CA01 DA01 DA04 DA07 DA31 DA41 DA45 DA46 DA47 DA70 GA01 GB03 4D004 AA36 AA37 AA41 AA47 AB06 AB07 CA22 CA34 CA50 CC15 DA03 DA06 4H006 AA05 AC13 AC26 BA02 BA06 BA34 BC10 BC11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式I: 【化1】 で示される化合物のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属
    塩、アンモニウム塩又はアミン塩を含むことを特徴とす
    る、ダイオキシン類の分解剤。
  2. 【請求項2】 式Iの化合物の塩が、シリカ、アルミ
    ナ、ゼオライト、珪藻土又は活性炭から選択される担体
    に担持されている請求項1に記載のダイオキシン類の分
    解剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のダイオキシン類
    の分解剤を、ダイオキシン類又はダイオキシン類含有物
    質と接触させることを特徴とする、ダイオキシン類の分
    解方法。
  4. 【請求項4】 ダイオキシン類の分解剤を、ダイオキシ
    ン類又はダイオキシン類含有物質と、400℃以下の温
    度で接触させることを特徴とする、請求項3に記載のダ
    イオキシン類の分解方法。
  5. 【請求項5】 ダイオキシン類の分解剤を、ダイオキシ
    ン類又はダイオキシン類含有物質と、加圧下で接触させ
    ることを特徴とする、請求項4に記載のダイオキシン類
    の分解方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010269032A (ja) * 2009-05-22 2010-12-02 Asahi Kasei Chemicals Corp 新規除染方法及び装置

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