JP2001247329A - 光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents
光ファイバ母材の製造方法Info
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- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B37/00—Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
- C03B37/01—Manufacture of glass fibres or filaments
- C03B37/012—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
- C03B37/014—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
- C03B37/01446—Thermal after-treatment of preforms, e.g. dehydrating, consolidating, sintering
Abstract
径差を低減することができる光ファイバ母材の製造方法
を提供するものである。 【解決手段】 気相合成法により形成された多孔質ガラ
ス体1を加熱処理して光ファイバ母材を製造するに際
し、多孔質ガラス体1を矢印Bの方向に移動させながら
加熱ゾーンを通過させ、多孔質ガラス体1を仮収縮させ
る第1熱処理工程と、第1熱処理工程によって処理され
た多孔質ガラス1体を矢印Bの方向に移動させると共
に、多孔質ガラス体1を第1熱処理工程の加熱温度より
高温の加熱ゾーンを通過させて、透明化されたガラス体
を形成する第2熱処理工程とを有し、第1熱処理工程及
び第2熱処理工程の少なくともいずれかの工程は、多孔
質ガラス体1の移動速度を変化させる。
Description
均一に形成することができる光ファイバ母材の製造方法
に関するものである。
して、所謂、VAD法(気相軸付け法)やOVD法(外
付け法)がある。これらの製造方法は、気相合成法によ
り生成されたガラス微粒子を長手方向に堆積して多孔質
ガラス体を形成し、これを高温に加熱された加熱ゾーン
の中に通過させて脱水・焼結処理する方法である。これ
らの方法は、所望の大きさの光ファイバ母材が得られ易
いので順応性があり、又、生成されたガラス微粒子の堆
積効率が良いので生産性が優れ、特開平9−48630
号公報等に記載されている。
造方法も、特に、焼結工程において長さ方向に外径変動
を起こしやすいという問題があった。外径変動のある光
ファイバ母材を用いて光ファイバを作製すると、得られ
た光ファイバも外径が変動し、均一な特性の光ファイバ
を製造することが困難となる。
特開平8−225337号公報に記載されている。この
方法は、気相合成法によりガラス微粒子を生成し、これ
を長手方向に堆積して多孔質ガラス体を作製し、この多
孔質ガラス体をゾーン炉によって加熱処理する。この加
熱処理の際に、多孔質ガラス体が軸方向全長にわたって
均一な熱エネルギーを受けることができるように温度あ
るいは加熱速度を変化させる方法であり、長さ方向の屈
折率変動を解消して均一な伝送特性を有する光ファイバ
を得ようとするものである。
3号公報に記載されている。この方法は、上記と同じ方
法によって作製された多孔質ガラス体がゾーン炉中を移
動する際、多孔質ガラス体の外径に応じてゾーン炉の温
度を調節する方法であり、長さ方向の屈折率変動あるい
は光ファイバを製造したときの歪変動を抑制して均一な
伝送特性を得ようとするものである。
12号公報に記載されている。この方法は、鉛直に配設
された多孔質ガラス体をゾーン炉によって加熱しながら
透明ガラス化する際、多孔質ガラス体の上端と下端とを
保持するとともに、上下方向に一定の引っ張り荷重を加
えることにより、長さ方向に均一な外径の光ファイバ母
材を製造する方法である。
開平8−225337号公報に提案されているように、
炉内の温度はその位置及び時間によって変化するので、
これらの温度変化を勘案して多孔質ガラス体の熱処理を
しようとするものである。この方法は、多孔質ガラス体
の外径変動について考慮されていないので、長さ方向に
均一な外径の光ファイバ母材を作製することはできな
い。
3号公報に提案されているように、多孔質ガラス体の外
径に応じてゾーン炉の温度を調節しながら加熱処理する
方法である。この方法は、ゾーン炉の温度を調節する方
法であるために、制御の時間遅れが大きく安定した伝送
特性を有する光ファイバを得ることが期待できない。
12号公報に提案されているように、多孔質ガラス体を
加熱し透明ガラス化しながら一定の引っ張り荷重を加え
る方法である。この方法は設備および製造作業が複雑と
なり実用性に欠ける。
法が簡単で、長手方向の外径差を低減することができる
光ファイバ母材の製造方法を提供するものである。
バ母材の製造方法は、気相合成法により生成されたガラ
ス微粒子を長手方向に堆積して多孔質ガラス体を形成
し、この多孔質ガラス体を加熱処理して光ファイバ母材
を製造する方法において、多孔質ガラス体を長手方向に
移動させながら加熱ゾーンを通過させて、多孔質ガラス
体を仮収縮させる第1熱処理工程と、第1熱処理工程に
よって処理された多孔質ガラス体を長手方向に移動させ
ると共に、多孔質ガラス体を第1熱処理工程の加熱温度
より高温の加熱ゾーンに通過させて、透明化されたガラ
ス体を形成する第2熱処理工程とを有し、第1熱処理工
程及び第2熱処理工程の少なくともいずれかの工程は、
多孔質ガラス体の移動速度が変化され、透明化されたガ
ラス体の長さ方向の最終的外径差をガラス体外径の7%
以下にすることを特徴とする。
によれば、第1熱処理工程は、多孔質ガラス体の移動速
度を変化させながら加熱して仮収縮する方法である。多
孔質ガラス体が局所的に第1熱処理工程により仮収縮さ
れると、未収縮の多孔質ガラスが加熱された部分に引っ
張られる力が作用するため、熱処理部分の外径が太く、
未処理部分は細径化する傾向がある。更に、加熱ゾーン
の移動速度が速ければ引き寄せられる多孔質ガラスは少
なく、遅くなるほど多くの多孔質ガラスが引き寄せられ
るようになる。したがって一定速度で第1熱処理を施す
と、後に熱処理される部分ほど細くなる。
のであり、多孔質ガラス体の移動速度を変化させること
により仮収縮された多孔質ガラス体の外径を調整する方
法である。即ち、多孔質ガラス体の移動速度が遅いとこ
ろの外径は、移動速度が速いところに比べて太くするこ
とができる。
造方法によれば、第2熱処理工程は、長手方向に多孔質
ガラス体を移動させながら、第1熱処理工程によって熱
処理された多孔質ガラス体を第1熱処理工程より高温で
加熱し透明化する方法である。多孔質ガラス体が局所的
に透明化されると、粘度が低下するため重力による引き
伸び率が大きくなる傾向を示す。本発明は、かかる傾向
に着目してなされたものであり、多孔質ガラス体の移動
速度を変化させることによって透明化されたガラス体の
外径を調整する方法である。即ち、多孔質ガラス体の移
動速度が遅いところの外径は、速いところに比べて細く
することができる。
ガラス体が鉛直に配設されると共に、相対的に上下方向
に移動するゾーン炉によって加熱ゾーンが形成され、多
孔質ガラス体の上部が加熱ゾーンを通過するときの移動
速度は下部に比べて低速であることが好ましい。多孔質
ガラス体を鉛直に配設すると、軸対称に熱処理できると
いう特徴がある。
れをゾーン炉の中を上下に移動させて仮収縮させる場
合、ゾーン炉の下部は熱が停滞するので上部より高温状
態となる。したがって、ゾーン炉の上部から多孔質ガラ
ス体を一定速度で導入すると、多孔質ガラス体の先端部
は後から導入される部分より高温状態に長時間曝される
ことになる。
仮収縮させると、前述のように未収縮の多孔質ガラスが
加熱部に引き寄せられて加熱部分の外径が太くなる。し
たがって、長さ方向の外径が一定になるよう仮収縮させ
るためには、温度と時間とを加味した熱量が一定になる
ようにしなければならない。そのため本発明は、多孔質
ガラス体の上部が加熱ゾーンを通過するときの移動速度
を下部に比べて遅くすることによって、長さ方向の加熱
条件を一定にしようとするものである。
ガラス体の加熱速度は、4〜8mm/minの範囲であ
ることが好ましい。加熱速度が4mm/min未満では
熱処理に長時間を要し、また、8mm/minを越える
と仮収縮の効率が低下する。
処理工程によって処理された多孔質ガラス体が鉛直に配
設されると共に、相対的に上下方向に移動するゾーン炉
によって加熱ゾーンが形成され、多孔質ガラス体の下部
が加熱ゾーンを通過するときの移動速度は上部に比べて
低速であることが好ましい。多孔質ガラス体を鉛直に配
設して熱処理すると、軸対称に透明ガラス化できるとい
う特徴がある。
に配設され、多孔質ガラス体をゾーン炉の中を上下に移
動させて透明ガラス化する場合、多孔質ガラス体の下部
を透明ガラス化するときの加熱部分には重力が殆ど加わ
らない。しかし、多孔質ガラス体の上部を透明ガラス化
する場合、加熱部分には多孔質ガラス体の殆ど全重量が
加わると同時に、加熱部分の粘度が低下するので、外径
は細径化する傾向がある。したがって、下部を透明化す
るときは、上部に比べて加熱ゾーンの移動を低速で行な
うことにより長さ方向の外径を均一にすることができ
る。
ガラス体の移動速度は、7〜13mm/minの範囲で
あることが好ましい。加熱速度が7mm/min未満で
は透明ガラス化に長時間を要し、また、13mm/mi
nを越えると充分に透明化させることが困難となる。
加熱温度は1100〜1300℃の範囲であり、第2熱
処理工程での加熱ゾーンの加熱温度は1350〜160
0℃の範囲であることが好ましい。第1熱処理工程の温
度が1100℃未満では収縮が殆ど進行せず効果がな
く、また、1300℃を越えるとコア中心部の収縮が激
しくなるため剥離が起こりやすく、あるいはハロゲンガ
スの添加が困難となる。第2熱処理工程の温度が135
0℃未満では透明化が殆ど進行しなくなり、また、16
00℃を越えるとガラス粘度が低くなり、引き伸び変形
をおこしやすくなる。
発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明
において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説
明を省略する。
炉の構成を示す概略図である。ゾーン炉を構成する円筒
状の炉心管2は、下端近傍と上端近傍に夫々雰囲気ガス
の導入口と排気口とを有し、炉心管2の外周にはリング
状のヒータ3が配設され、炉心管2の上端には、多孔質
ガラス体1を保持し、長手方向の軸を中心に回転すると
(矢印:Aの方向)共に上下方向(矢印:Bの方向)に
所定速度で移動可能に導入する手段が設けられている。
多孔質ガラス体1は、炉心管2の中を移動するとき、ヒ
ータ3によってゾーン加熱される。
法は、気相合成法によりガラス微粒子を生成し、ガラス
微粒子を長手方向に堆積して形成された多孔質ガラス体
1をゾーン炉によって加熱処理するに際し、多孔質ガラ
ス体1を長手方向(矢印Bの方向)に移動させながら加
熱ゾーンを通過させて多孔質ガラス体1を仮収縮させる
第1熱処理工程と、第1熱処理工程によって処理された
多孔質ガラス体1を長手方向に移動させると共に、多孔
質ガラス体1を第1熱処理工程の加熱温度より高温の加
熱ゾーンに通過させて、透明化されたガラス体を形成す
る第2熱処理工程とを有し、第1熱処理工程と第2熱処
理工程との少なくともいずれかの工程では、多孔質ガラ
ス体1の移動速度が変化され、透明化されたガラス体の
長さ方法の最終的外径差をガラス体外径の7%以下に均
一にするものである。
めるGeO2等のドーパントをドープしたコアと、コア
の外周にコアより屈折率が低いクラッドとによって形成
される場合、あるいはガラスロッド(フッ素添加ガラ
ス、あるいは純SiO2のガラス)の外周に純SiO2の
ガラス微粒子を堆積して形成される場合がある。後者の
多孔質ガラス体1は、純SiO2のガラス微粒子部分に
ガラスの屈折率を低くするフッ素等のドーパントをドー
プして、ガラスロッドより低いクラッドが形成される。
これらの多孔質ガラス体1は、限定的ではないがVAD
法あるいはOVD法によって作製される。
れた多孔質ガラス体1は、伝送損失を改善することを主
目的として脱水処理される。脱水処理方法は、図1に示
す炉心管2の中にN2,Ar,He等の不活性ガスと共
に塩素等のハロゲンガスを送り込み、同時に多孔質ガラ
ス体1を上部から導入しながらヒータ3で1050℃〜
1200℃程度に加熱して行なう。
た多孔質ガラス体1が所定の嵩密度となるように仮収縮
すると共に、長さ方向の外径を均一化することを主目的
とし、図1に示す炉心管2の中にN2,Ar,He等の
不活性ガスと共にフッ素等のハロゲンガスを送り込み、
同時に多孔質ガラス体1を上部から導入しながらヒータ
3で加熱処理する工程である。第1熱処理工程の熱処理
により多孔質ガラス体1の嵩密度が0.4〜1.0g/
cm3程度に仮収縮されることが好ましい。多孔質ガラ
ス体1に仮収縮を施すと、透明化したときに発生する母
材の剥離やひび割れ等のトラブルを防止することができ
る。
局所的に加熱されると、未収縮の多孔質ガラスは加熱さ
れる方向に引っ張られる力が作用して、加熱部分の外径
が仮収縮されない部分の外径より太くなる傾向がある。
更に、加熱ゾーンの移動速度が速ければ引き寄せられる
多孔質ガラスは少なく、遅くなるほど多くの多孔質ガラ
スが引き寄せられるようになる。したがって一定速度で
第1熱処理が施されると、後から熱処理される部分ほど
細くなる。本発明はかかる傾向に着目してなされたもの
であり、多孔質ガラス体の移動速度を変化させて多孔質
ガラス体の外径を調整する方法である。即ち、多孔質ガ
ラス体の移動速度が遅いところの外径は、速いところに
比べて太くすることができる。
示すように多孔質ガラス体1が鉛直に配設されると共
に、相対的に上下方向に移動するゾーン炉によって加熱
ゾーンが形成され、多孔質ガラス体の上部が加熱ゾーン
を通過するときの移動速度は下部に比べて低速であるこ
とが好ましい。多孔質ガラス体1を鉛直に配設すると、
軸対称に熱処理できるという特徴がある。
これをゾーン炉の中を上下に移動させて仮収縮させる場
合、ゾーン炉の下部は熱が停滞するので上部より高温状
態となる。したがって、ゾーン炉の上部から多孔質ガラ
ス体1を一定速度で導入すると、多孔質ガラス体1の先
端部は後から導入される部分より高温状態に長時間曝さ
れることになる。
て仮収縮させると、前述のように未収縮の多孔質ガラス
が加熱される方向に引き寄せられて外径が太くなる。し
たがって、長さ方向の外径が一定になるよう仮収縮させ
るためには、温度と時間とを加味した熱量が一定になる
ようにしなければならない。そのため本発明では、上部
の移動速度を下部の移動速度に比べて遅くすることによ
って、長さ方向の加熱条件を一定にすることができる。
動速度は、4〜8mm/minの範囲であることが好ま
しい。4mm/min未満では熱処理に長時間を要し、
また、8mm/minを越えると熱処理の効率が低下す
る。
1300℃の範囲であることが好ましい。1100℃未
満では収縮が殆ど進行せず効果がなく、また、1300
℃を越えるとコア中心部の収縮が激しいため剥離が起こ
りやすくなり、あるいはハロゲンガスの添加が進行しな
くなる。
程で仮収縮された多孔質ガラス体1を透明ガラス化する
と共に、長さ方向の外径を均一化することを主目的と
し、図1に示す炉心管2の中にN2,Ar,He等の不
活性ガスと共に、場合によってはフッ素等のハロゲンガ
スを同時に送り込み、多孔質ガラス体1を上部から導入
しながらヒータ3で熱処理する工程である。
局所的に透明化されると、粘度が低下するため重力によ
り引き伸ばされる傾向がある。本発明は、かかる傾向に
着目してなされたものであり、多孔質ガラス体1の移動
速度を変化させることによって透明化された多孔質ガラ
ス体の外径を調整する方法である。即ち、多孔質ガラス
体1の移動速度が遅いところの外径は、速いところに比
べて細くすることができる。
示すように第1熱処理工程によって加熱処理された多孔
質ガラス体1が鉛直に配設されると共に、相対的に上下
方向に移動するゾーン炉によって加熱ゾーンが形成さ
れ、多孔質ガラス体1の下部が加熱ゾーンを通過すると
きの移動速度は上部に比べて低速であることが好まし
い。多孔質ガラス体1を鉛直に配設して熱処理すると、
軸対称に透明ガラス化できるという特徴がある。
孔質ガラス体1を鉛直に配置して上下方向に移動させる
と、多孔質ガラス体1の下部を透明ガラス化するときは
加熱される部分には重力が殆ど加わっていない。これに
対して上部を透明ガラス化するときは、加熱される部分
に殆ど全体の重量が加わると同時に、粘度が低下するの
で外径が小さくなる傾向がある。したがって、多孔質ガ
ラス体1の下部が加熱ゾーンを通過するときの移動速度
は、上部に比べて低速にすることにより長さ方向に均一
な外径の透明ガラス体を得ることができる。
動速度は、7〜13mm/minの範囲であることが好
ましい。加熱速度が7mm/min未満では透明ガラス
化に長時間を要し、また、13mm/minを越えると
充分に透明化させることが困難となる。
〜1600℃の範囲であることが好ましい。1350℃
未満では透明化殆ど進行しないことになり、また、16
00℃を越えるとガラス粘度が低くなり、引き伸び変形
をおこしやすくなる。
が長さ方向に均一であっても、あるいは不均一の場合で
あっても適用することができ、透明化された光ファイバ
母材の外径を均一化することができる。ここで透明化さ
れた光ファイバ母材の外径差を5mm以下まで均一にす
ると、長さ方向に均一な特性を有する光ファイバを線引
きすることができるので好ましい。以下、本発明を実施
例・比較例により詳細に説明する。
ガラスロッドを有し、ガラスロッドの外周にクラッドと
なる純SiO2のガラス微粒子をOVD法によって堆積
して多孔質ガラス体を作製した。この多孔質ガラス体の
サイズは外径160mm、長さは約600mmであっ
た。この多孔質ガラス体を図1に示す構成のゾーン炉を
用いて加熱処理を行い、透明化を行なった。
を熱処理する方法を説明する図であり、図2(a)は鉛
直に配設された炉心管2の上端から多孔質ガラス体1を
下方に向かって導入して熱処理を開始する状態を示し、
図2(b)は熱処理が完了した状態を示す。熱処理を繰
り返すときは、図2(a)に示す状態から図2(b)の
状態になるように行なう。まず、ヒータ3の温度を11
00℃に設定し、炉心管2の中にCl2とHeを通過さ
せながら多孔質ガラス体1を10mm/minの速度で
トラバースして脱水処理を行った。
過するときの移動速度を示すグラフである。図3におい
て、実線(1)は多孔質ガラス体1を一定速度で導入
し、全長のほぼ1/2に達した位置から一定割合で減速
させて加熱する状態を示し、実線(2)は多孔質ガラス
体1を一定速度で導入し、全長のほぼ1/2に達した位
置から一定割合で速度を速めて加熱する状態を示し、点
線(3)及び点線(4)は夫々いずれの位置についても
一定速度で加熱する状態を示す。
eとフッ素を炉心管2の中に通過させながら脱水処理し
た多孔質ガラス体1を図3の実線(1)に示すように、
6mm/minの一定速度で導入した。全長のほぼ1/
2に達した時点から一定割合で減速し、最終時の速度が
4mm/minとなるように移動させて多孔質ガラス体
1を仮収縮した。
Heとフッ素を炉心管2の中に通過させながら仮収縮さ
れた多孔質ガラス体1を図3の点線(4)に示すよう
に、9mm/minの一定速度で移動させて透明化し
た。クラッドにはフッ素が添加され、コアとの比屈折率
差が0.42%であった。コアは、ドーパントが含まれ
ていない純SiO2ガラスであった。透明化された外径
70mmの光ファイバ母材について、長さ方向の外径を
測定した結果を図4の実線(2)に示す。両端の外径差
は4.5mmであり、ほぼ満足すべき結果であった。
もつ多孔質ガラス体をOVD法で作製し、実施例1と同
じ条件で脱水処理した。
eとフッ素を炉心管2の中に通過させながら脱水処理し
た多孔質ガラス体1を図3の実線(1)に示すように、
6mm/minの一定速度で導入した。全長のほぼ1/
2に達した時点から一定割合で減速し、最終時の速度が
4mm/minとなるように移動して多孔質ガラス体1
を仮収縮した。その後、ヒータ3を1500℃に設定
し、Heとフッ素を炉心管2の中に通過させながら仮収
縮された多孔質ガラス体1を図3の実線(2)に示すよ
うに、9mm/minの一定速度で導入し、全長のほぼ
1/2に達した時点から一定割合で加速し、最終時の速
度が13mm/minとなるように移動して透明化し
た。透明化された外径70mmの光ファイバ母材につい
て長さ方向の外径を測定した結果を図4の実線(3)に
示す。両端の外径差は2.5mmであり、満足すべき結
果であった。
つ多孔質ガラス体をOVD法で作製し、実施例1と同じ
条件で脱水処理した。
eとフッ素を炉心管2の中に通過させながら脱水処理し
た多孔質ガラス体1を図3の点線(3)に示すように、
5mm/minの一定速度で導入して多孔質ガラス体1
を仮収縮した。その後、ヒータ3を1500℃に設定
し、Heとフッ素を炉心管2の中に通過させながら仮収
縮された多孔質ガラス体1を図3の点線(4)に示すよ
うに、9mm/minの一定速度で導入し透明化した。
透明化された外径70mmの光ファイバ母材について、
長さ方向の外径を測定した結果を図4の実線(1)に示
す。両端の外径差は8mmもあり、満足すべき結果は得
られなかった。
仮収縮させる第1熱処理工程あるいは、透明ガラス化す
る第2熱処理工程において、多孔質ガラス体が加熱ゾー
ンを通過するときの移動速度を変化させることによっ
て、光ファイバ母材の外径を調節し、長さ方向の外径を
均一にすることができる。
して形成された多孔質ガラス体の外径が長さ方向に均一
であっても、あるいは均一でない場合であっても適用す
ることができる。また、本発明の製造方法は、多孔質ガ
ラス体の移動速度を変化させる方法を採用するため、容
易に実施可能である。
す概略図である。
り、図2(a)は熱処理直前の状態を示す図、図2
(b)は熱処理完了の状態を示す図である。
移動速度を示すグラフである。
長さ方向に対する外径変動の測定値を示すグラフであ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 気相合成法により生成されたガラス微粒
子を長手方向に堆積して多孔質ガラス体を形成し、この
多孔質ガラス体を加熱処理して光ファイバ母材を製造す
る方法において、 前記多孔質ガラス体を長手方向に移動させながら加熱ゾ
ーンを通過させて、前記多孔質ガラス体を仮収縮させる
第1熱処理工程と、 前記第1熱処理工程によって加熱処理された前記多孔質
ガラス体を長手方向に移動させると共に、前記多孔質ガ
ラス体を前記第1熱処理工程の加熱温度より高温の加熱
ゾーンに通過させて、透明化されたガラス体を形成する
第2熱処理工程とを有し、 前記第1熱処理工程及び前記第2熱処理工程の少なくと
もいずれかの工程では、前記多孔質ガラス体の移動速度
が変化され、透明化された前記ガラス体の長さ方向の最
終的外径差を前記ガラス体外径の7%以下にすることを
特徴とする光ファイバ母材の製造方法。 - 【請求項2】 前記第1熱処理工程は、前記多孔質ガラ
ス体が鉛直に配設されると共に、相対的に上下方向に移
動するゾーン炉によって前記加熱ゾーンが形成され、前
記多孔質ガラス体の上部が前記加熱ゾーンを通過すると
きの移動速度は下部に比べて低速であることを特徴とす
る請求項1に記載の光ファイバ母材の製造方法。 - 【請求項3】 前記第1熱処理工程での前記多孔質ガラ
ス体の移動速度は、4〜8mm/minであることを特
徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ母材の製造
方法。 - 【請求項4】 前記第2熱処理工程は、前記第1熱処理
工程によって処理された前記多孔質ガラス体が鉛直に配
設されると共に、相対的に上下方向に移動するゾーン炉
によって前記加熱ゾーンが形成され、前記多孔質ガラス
体の下部が前記加熱ゾーンを通過するときの移動速度は
上部に比べて低速であることを特徴とする請求項1に記
載の光ファイバ母材の製造方法。 - 【請求項5】 前記第2熱処理工程での前記多孔質ガラ
ス体の移動速度は、7〜13mm/minであることを
特徴とする請求項1又は4に記載の光ファイバ母材の製
造方法。 - 【請求項6】 前記第1熱処理工程での前記加熱ゾーン
の加熱温度は1100〜1300℃であり、前記第2熱
処理工程での前記加熱ゾーンの加熱温度は1350〜1
600℃であることを特徴とする請求項1ないし5のい
ずれかに記載の光ファイバ母材の製造方法。
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JP (1) | JP4403623B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN107840568A (zh) * | 2017-11-08 | 2018-03-27 | 深圳市贝优通新能源技术开发有限公司 | 一种具有除尘和变速功能的智能型光纤拉丝机 |
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2000
- 2000-03-07 JP JP2000062219A patent/JP4403623B2/ja not_active Expired - Lifetime
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CN107840568A (zh) * | 2017-11-08 | 2018-03-27 | 深圳市贝优通新能源技术开发有限公司 | 一种具有除尘和变速功能的智能型光纤拉丝机 |
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