JPH0948630A - 光ファイバ用母材の製造方法 - Google Patents

光ファイバ用母材の製造方法

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JPH0948630A
JPH0948630A JP19665995A JP19665995A JPH0948630A JP H0948630 A JPH0948630 A JP H0948630A JP 19665995 A JP19665995 A JP 19665995A JP 19665995 A JP19665995 A JP 19665995A JP H0948630 A JPH0948630 A JP H0948630A
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JP
Japan
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porous glass
heat treatment
base material
fluorine
core
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JP19665995A
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Inventor
Toshio Danzuka
俊雄 彈塚
Sumio Hoshino
寿美夫 星野
Motonori Nakamura
元宣 中村
Masaharu Ohashi
正治 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
    • C03B37/01446Thermal after-treatment of preforms, e.g. dehydrating, consolidating, sintering
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2201/00Type of glass produced
    • C03B2201/06Doped silica-based glasses
    • C03B2201/08Doped silica-based glasses doped with boron or fluorine or other refractive index decreasing dopant
    • C03B2201/12Doped silica-based glasses doped with boron or fluorine or other refractive index decreasing dopant doped with fluorine

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Abstract

(57)【要約】 【課題】予めドーパントを含有するコアとクラツドとか
らなる多孔質ガラス母材に、透明化工程においてコアお
よびクラツドに均一にフッ素を添加できる、光ファイバ
用母材の製造方法を提供する。 【解決手段】気相合成法において、屈折率を高めるドー
パントを含んだコアと、該コアの外周に位置しコアより
屈折率の低いクラッドからなる多孔質ガラス母材を合成
し、該多孔質ガラス母材をフッ素あるいはフッ素化合物
を含む雰囲気下で加熱することによりフッ素添加しつつ
透明ガラス化する方法であって、フッ素を多孔質ガラス
内に拡散浸透させる第一の加熱処理を行った後、該第一
の加熱処理より高い温度でかつ上記多孔質ガラス母材が
透明化しない温度でいったん仮収縮させる第二の加熱処
理を行い、ついで該第二の加熱処理よりも高い温度で透
明化を進める第三の加熱処理を行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ファイバ用母材の
製造方法に関し、詳しくは通信用あるいはライトガイド
等に用いられる光ファイバを製造する方法であって、特
にコアがGeO2−Fドープガラス、クラッドがGeO
2 −Fドープガラスまたはフッ素ドープガラスからな
り、少なくともファイバ軸に直交した断面内のフッ素ド
ープ量が一定な光ファイバ用母材を製造する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、通信用の光ファイバは、光の伝送
域であるコアにGeO2 、Al2 3などの屈折率を高
めるドーパントをドープするか、あるいはコアの外周に
位置するクラッドにフッ素、B2 3 等の屈折率を低く
するドーパントを添加(ドープ)することによりコアの
屈折率をクラツドのそれより相対的に高くなるようにガ
ラスの屈折率を変え導波構造を形成している。フッ素を
ドープした光ファイバについてはたとえば特開昭56−
121002号公報にはクラッドにフッ素をドープした
構造の光ファイバが、特開昭58−217450号公報
あるいは特開昭60−11250号公報にはコアにGe
2 とフッ素、クラッドにフッ素がドープされた構造の
光ファイバがそれぞれ伝送特性の優れた光ファイバとし
て提案されている。
【0003】また、フッ素をドープする手段については
特開昭59−78943号公報に気相合成法においてガ
ラス原料とともにフッ素原料を投入してドープする方法
が開示されている。また、特開昭60−90842号公
報あるいは特開昭62−91439号公報などにはガラ
ス多孔質体の焼結過程においてフッ素含有雰囲気中で加
熱処理しフッ素をドープする方法が提案されている。後
者の方法は、不純物あるいは水分を除去する第一の熱処
理、フッ素を多孔質ガラス母材に浸透させる第二の熱処
理、透明化する第三の熱処理からなるものであり、以下
の本明細書においてはこれを従来のフッ素ドープ焼結法
とも称する。この熱処理においては、ガラスにドープさ
れたフッ素が高温で揮発しやすいことから、揮発を抑え
るために、透明化が終了するまでフッ素雰囲気に保つこ
とが一般的である。このように、従来法に提案されるも
のは、コアかクラッドの片方のみにフッ素を均一にドー
プあるいは分布をつけてドープする方法、あるいは純シ
リカの母材に嵩密度(多孔質ガラス母材の硬さを表すパ
ラメータ:g/cm3 )分布をつけ、これにフッ素をド
ープすることによりフッ素のドープ量を半径方向に変
え、コア/クラッド構造を形成する方法のいずれかのみ
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年光ファイバの信号
パワーを強くすることにより、伝送距離を長くすること
が検討されている。信号光の強度を上げてゆくと、非線
形効果により誘導ブリルアン散乱が生じ伝送できない状
態となる。この現象を抑える目的として、長手方向にガ
ラス組成の異なる光ファイバが使用される。この光ファ
イバの一つとして導波構造としての屈折率差はGeO2
のドープ量で確保し、組成としてフッ素の濃度を変えた
ファイバがある。このようなファイバを実現するために
は、例えばGeO2 ドープガラスをコアとし、純シリカ
ガラスをクラッドとした光ファイバ母材を用い、半径方
向に均一にフッ素を添加する技術が必要である。例え
ば、フッ素の添加量を変えた数種類の光を長手方向に継
げば、上記目的を達成する光ファイバを得ることが可能
である。また、本技術を応用すれば、母材の長手方向に
フッ素濃度を変えれば、屈折率分布をそのままに、長手
方向の組成の異なるファイバを得ることも可能と考えら
れる。しかし、前記からわかるように、予めGeO2
ドープしたコアとこれより屈折率の低いクラッドからな
る多孔質母材を作成しておき、焼結工程でコア及びクラ
ッドにフッ素を均一にドープする方法については未だ報
告されていなかった。
【0005】ところで、コアに屈折率を高めるドーパン
トを含有している構造の多孔質ガラス母材にフッ素を均
一に添加する場合、気相合成法でフッ素をドープする方
法も考えられるが、この方法ではフッ素は多く入らない
と言う問題があるため、従来技術に基づいて焼結工程で
ドープする方法が最も一般的かつ効果的と考えられる。
しかし、従来のフッ素ドープ焼結法により多孔質ガラス
母材にフッ素をドープしつつ透明ガラス化すると、コア
とクラッドの間で剥離状の隙間が発生し、良好な透明母
材が得られないという問題が発生した。またこの問題は
いくら条件の調整を行っても解消することはできなかっ
た。特に、コア部が屈折率の高い中心部と、これより屈
折率の低い外周部の2層から形成されている場合にはこ
の中心部と外周部の間でも透明化時に剥離が生じてしま
った。本発明はこのような現状に鑑み、上記した従来技
術の問題点を解決し、予めGeO2 等のドーパントをド
ープしたコアとこれより屈折率の低いクラッドからなる
多孔質母材を作成しておき、焼結工程でコア及びクラッ
ドにフッ素を均一にドープできてファイバ軸に直交する
断面におけるフッ素添加量が一定である光ファイバ用母
材を製造できる方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めの手段として、本発明は気相合成法において、屈折率
を高めるドーパントを含んだコア用多孔質ガラス体と該
コアの外周に位置しコアより屈折率の低いクラッド用多
孔質ガラス体とからなる多孔質ガラス母材を合成し、該
多孔質ガラス母材をフッ素あるいはフッ素化合物を含む
雰囲気下で加熱することによりフッ素添加及び透明ガラ
ス化する方法であって、フッ素を多孔質ガラス内に拡散
浸透させる第一の熱処理を行った後、該第一の熱処理よ
り高い温度でかつ上記多孔質ガラス母材が透明化しない
温度でいったん仮収縮させる第二の熱処理を行い、つい
で該第二の熱処理よりも高い温度で透明化を進める第三
の熱処理を行うことを特徴とする光ファイバの製造方法
を提供する。本発明における特に好ましい実施態様とし
て、前記第一の熱処理が1100〜1350℃の温度範
囲で行われることが挙げられる。本発明における特に好
ましい実施態様として、前記第二の熱処理が1300〜
1500℃の温度範囲で行われることが挙げられる。本
発明における特に好ましい他の実施態様として、前記第
三の熱処理が1400〜1600℃の温度範囲で行われ
ることが挙げられる。また、本発明における特に好まし
い他の実施態様として、多孔質ガラス母材を該多孔質ガ
ラス母材より短い加熱部を通過させることにより、透明
化することが挙げられる。この際、前記第二の加熱処理
あるいは第三の加熱処理または両方の加熱処理が多孔質
ガラス母材を該多孔質ガラス母材より短い加熱部に少な
くとも1回以上通過させ、このときの温度を各通過毎に
高くすることにより透明化することがとりわけ好まし
い。また、本発明における特に好ましい他の実施態様と
して、多孔質ガラス母材を該多孔質ガラス母材より長い
加熱部に保持することにより透明化することが挙げられ
る。この際、前記第二の熱処理の昇温速度は5℃/分以
下で行われることがとりわけ好ましい。さらに、本発明
における特に好ましい他の実施態様として、前記コアが
屈折率の高い中心領域とその外周に位置し中心領域より
屈折率の低い外周領域からなることが挙げられる。さら
にまた、本発明における特に好ましい他の実施態様とし
て、前記コアの中心領域と外周領域の屈折率差がGeO
2 のドープ量の差で形成されていることが挙げられる。
【0007】
【発明の実施の形態】従来のフッ素ドープ焼結方法すな
わち不純物あるいは水分を除去する第一の熱処理、フッ
素を多孔質ガラス母材に浸透させる第二の熱処理、透明
化する第三の熱処理からなるドープ方法を用いた場合に
発生する剥離について、その過程を詳細に調査したとこ
ろ、例えばGeO2 ドープコアと純シリカクラッドから
なる多孔質ガラスではコア部が、コア部が屈折率の高い
中心部とこれより屈折率の低い外周部の2層から形成さ
れている場合にはこのコア中心部が、急激に収縮透明化
することに対して、前者ではコア近傍のクラッド、後者
では屈折率の低いコア外周部の収縮透明化が追いつかな
いためであることが判明した。すなわち、多孔質ガラス
の透明化温度はドーパント量の増加によって低下する。
このことから、GeO2 のドープされたコア部、あるい
はドープ量の多いコア中心部のガラス化温度は、クラッ
ドまたはコアの外周に比べて低温で収縮,ガラス化が進
行する。これに加えて、フッ素ドープ焼結ではフッ素を
ドープされるため、更に透明化温度が下げられることに
なる。フッ素はGeO2 に比べ、透明化温度低下の効果
は著しく、このため、収縮、透明化がその外周に比べて
きわめて早くなる。この状態でいきなり透明化する温度
で熱処理すると、中心部と外周部の収縮速度差が大きい
ため、外周部の収縮が中心部に追いつかなくなる。この
ためにこの境界で剥離が生じることになる。
【0008】本発明は、従来技術と同様に脱水のための
加熱処理を行った後の多孔質ガラス母材について、一旦
ドープされたフッ素が揮散するのを防ぐため、その後の
加熱処理はすべて焼結工程までフッ素原料ガス含有雰囲
気中で行い、フッ素添加をしつつ焼結工程まで行ない、
その際に主にフッ素をドープする第一加熱処理に続き、
多孔質ガラス体がある範囲で収縮する温度での第二の加
熱処理工程を設け、その後透明化するための第三の加熱
処理を行う。フッ素原料ガスとしては例えばSiF4
SF6 ,CF4 等の化合物が用いられる。
【0009】まず第一の加熱処理としては、フッ素原料
を含んだ不活性ガス雰囲気で多孔質ガラス体の内部にフ
ッ素を十分に含浸させ、かつドープする。ここで用いる
不活性ガスは、N2 ,Ar,Heなどが用いられるが、
焼結時に発生する気泡を抑止する意味からHeが好まし
い。同様の理由から、この後の第二,第三の熱処理にも
Heを用いることが好ましい。また、第一の熱処理の温
度範囲は多孔質ガラス母材の収縮が大きくは進まない1
200〜1350℃が好ましい。
【0010】上記のようにしてフッ素を添加した後、第
二の加熱処理としてコア中心部とその外周の収縮速度が
小さい温度領域すなわち多孔質ガラス母材が透明化しな
い温度でいったん加熱熱処理を実施する。この処理によ
りコア中心部とその外周の収縮速度はいきなり透明化温
度で処理する場合よりも小さく、剥離を生ずることな
く、収縮が進む。一旦収縮が進行してしまうと、この後
透明化するさいの収縮量は小さく、透明化温度に昇温し
ても剥離は発生しない。このように、完全に透明化しな
い比較的低温で収縮を進行させることで、剥離のない良
好なガラス体を得ることができる。この第二の加熱処理
の収縮により多孔質ガラス母材の嵩密度を0.4〜1.
0g/cm3 程度とすることが好ましい。透明化しない
温度での熱処理(第二の加熱処理)は1300〜150
0℃程度が好ましく、1500℃を超えるとコア中心部
の収縮が激しく、剥離が起こりやすくなる。また、13
00℃未満では収縮がほとんど進行せず、効果がない。
この剥離を防止し、収縮進行させるには1350〜14
50℃の温度範囲がとりわけ好ましい。この第二の加熱
処理の際の雰囲気としては、フッ素の揮散を抑える目的
から、フッ素原料を含んだ不活性ガス雰囲気を用いられ
る。
【0011】一方、第三の熱処理は1400〜1600
℃が望ましく、1600℃を超えるとフッ素がドープさ
れているためガラス粘度が低くなり、焼結時に引き伸び
変形を起こしやすくなる。逆に低すぎると、透明化が進
行しないことになる。透明化を進行させ、変形させない
範囲として、特に好ましくは1400〜1600℃、と
りわけ好ましくは1450〜1550℃である。第三の
加熱処理の際の雰囲気は、第二の加熱処理でフッ素の揮
散が発生しない嵩密度、すなわち1.0g/cm3
上、好ましくは1.2g/cm3 以上であれば不活性ガ
ス雰囲気で十分であるが、フッ素揮散を完全に抑えるた
めにはフッ素原料を含む不活性ガス雰囲気が好ましい。
特に不活性ガスは気泡を防ぐ目的からこの第三の加熱処
理においてはHeが最も好ましい。
【0012】また、第二あるいは第三の加熱処理で収縮
をゆっくり進める方法として、ゾーン炉の場合には温度
を変えて複数回のトラバースを行うことがより効果的で
ある。なお、ゾーン炉ではパラメーターとして温度が支
配的であるが、母材トラバース速度の設定も副次的に影
響している。高速でトラバースをしすぎると急激に母材
の温度を上げることになるので、ゾーン炉内の温度分布
から求められる温度勾配から母材の昇温速度が5℃/分
以下になるようにトラバース速度を設定しておくことが
望ましい。一方、多孔質ガラス母材の全長を加熱するこ
とができる均熱炉の場合は昇温速度を5℃/分以下に抑
えることが効果的である。
【0013】以上の説明はコアのドーパントとしてGe
2 を例として説明してきたが、Al2 3 等の他のド
ーパントを含む場合でも効果は同じである。また、本発
明は多孔質ガラス母材の屈折率差としてはコアが屈折率
の高い中心領域とその外周に位置し、中心領域より屈折
率の低い外周領域からなる複数の層からなる母材の場合
に一層の効果が見られる。このとき、屈折率を高めるド
ーパントとしてはGeO2 の使用がより好ましい。本発
明の多孔質ガラス母材としては、例えばVAD(Vap
our phase axial depositio
n)法等により製造されたものが用いられ、その嵩密度
は通常0.2〜0.4g/cm3 程度のものを用いるこ
とができる。
【0014】こうして得られたガラス体は、そのまま線
引、あるいはガラス体を延伸し、あるいはそのままの状
態でこの外側にさらにガラス層を形成し、ガラス体外径
とコアの倍率を大きくした後線引しファイバ化される。
線引に際しては延伸していったん細径にした後線引され
る場合もある。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるところはない。 〔比較例1〕図1(a)に示す屈折率分布を持つ多孔質
ガラス母材をVAD法により作成した。コアにはGeO
2 が比屈折率差で0.35%ドープされており、クラッ
ドはドーパントが含まれていない純SiO2 である。該
多孔質ガラス母材のサイズはコア外径φ20mm,クラ
ッド外径100mm,長さ〜1000mm、嵩密度は平
均0.3g/cm3 であった。この多孔質母材を図2に
示す構成のゾーン炉(ヒータ長:200mm)を用いて
加熱処理を行い、フッ素をドープしつつ透明化を行っ
た。なお、図2中1は多孔質ガラス母材、2はゾーン炉
の炉心管、3はゾーン炉のヒータを意味する。まず11
00℃のCl2 を3体積%含むHe雰囲気中を5mm/
分でトラバースし脱水処理を行い、ついで炉温を120
0℃にしてフッ素原料としてのSiF4 を4体積%含む
He中を5mm/分でトラバースしフッ素を多孔質ガラ
ス中に浸透させた。このあと炉温を1600℃に上げ、
フッ素原料SiF4 を含むヘリウム中を4mm/分でト
ラバースし透明化した。この結果、コアとクラッドの界
面に剥離が生じてしまった。このときの透明化温度を1
550℃にしても同様の剥離は生じており、温度を15
20に下げると透明化しなくなってしまった。
【0016】〔比較例2〕図1の(b)に示す屈折率分
布を持つ多孔質ガラス母材をVAD法で作成した。コア
はGeO2 が比屈折率差で0.9%ドープされたSiO
2 からなる中心部とドープ量が比屈折率差で0.1%と
少ない外周部からなり、クラツドは純SiO2 からな
る。該多孔質ガラス母材のサイズはコア中心部外径φ1
0mm,コア外周部外径40mm、クラッド外径120
mm,長さ〜1000mm、嵩密度は平均で0.28g
/cm3 であった。この多孔質母材を図2に示すゾーン
炉(ヒータ長:300mm)で加熱処理を行い、フッ素
をドープしつつ透明化を行った。加熱処理は比較例1と
同等の条件を用いた。この結果、比較例1と同様にコア
中心部とコア外周部の界面で剥離が生じてしまい、良好
な母材を得ることができなかった。
【0017】〔実施例1〕比較例1と同様の図1の
(a)に示す屈折率分布を持つ多孔質ガラス母材をVA
D法で作成した。この多孔質母材を図2に示す構成のゾ
ーン炉(ヒータ長:mm)を用いて加熱処理を行い、フ
ッ素をドープしつつ透明化を行った。まず第一の加熱処
理として1100℃のCl2 を3体積%含むHe雰囲気
中を5mm/分でトラバースし脱水処理を行い、ついで
第一の加熱処理として1200℃のフッ素原料SiF4
を含むヘリウム中を5mm/分でトラバースしフッ素を
多孔質ガラス中に浸透させた。このあと炉温を1400
℃に上げ、フッ素原料を含むヘリウム中で4mm/分で
トラバースし収縮を進行させた。このとき多孔質ガラス
母材の外径は0.85程度に収縮した。ついで1542
0℃に昇温し、やはりフッ素原料SiF4 を含むヘリウ
ム中を3mm/分でトラバースし透明化した。この結
果、コアとクラッドの界面に剥離は発生せず、良好な透
明母材を得ることができた。同じ条件で、焼結温度を1
630℃で行った場合には、剥離は発生しなかったもの
の、母材に引き伸びが発生して外径に変動が見られた。
【0018】〔実施例2〕比較例2で用いたものと同様
の図1(b)に示す屈折率分布を持つ多孔質ガラス母材
をVAD法で作成し、この多孔質母材を図2に示す構成
のゾーン炉(ヒータ長:300mm)で加熱処理を行
い、フッ素をドープしつつ透明化を行った。この条件
は、まず1100℃のCl2 を3体積%含むHe雰囲気
中を5mm/分でトラバースし脱水処理を行い、ついで
1200℃のフッ素原料SiF4 を4体積%含むHe雰
囲気中を5mm/分でトラバースしフッ素を多孔質ガラ
ス中に浸透させた。このあと炉温を1430℃に上げ、
フッ素原料を含むヘリウム中で4mm/分でトラバース
し収縮を進行させた。このとき多孔質ガラス母材の外径
は初期値の0.78倍程度に収縮した。ついで1540
℃に昇温し、やはりフッ素原料SiF4 を4体積%含む
He雰囲気中を4mm/分でトラバースし透明化した。
この結果、コアとクラッドの界面には剥離は発生せず、
良好な透明母材を得ることができた。
【0019】〔実施例3〕実施例2で用いたものと同様
の図1(b)に示す屈折率分布を持つ多孔質ガラス母材
をVAD法で作成した。コアにはGeO2 が比屈折率差
で0.9%ドープされたSiO2 からなる中心部とドー
プ量が比屈折率差で0.1%と少ない外周部からなり、
クラツドは純SiO2 )からなる。該多孔質ガラス母材
のサイズはコア中心部外径φ10mm,コア外周部外径
40mm、クラッド外径120mm,長さ〜1000m
m、嵩密度は平均で0.28g/cm3 であった。この
多孔質母材を図2に示すゾーン炉(ヒート長:300m
m)で加熱処理を行い、収縮過程を複数回入れてフッ素
をドープしつつ透明化を行った。この条件は、まず11
00℃のCl2 を3体積%含むHe雰囲気中を5mm/
分でトラバースし脱水処理を行い、ついで1200℃の
フッ素原料SiF4 を4体積%含むHe雰囲気中を5m
m/分でトラバースしフッ素を多孔質ガラス中に浸透さ
せた。このあと炉温を1370℃に上げ、フッ素原料S
iF4 を前工程お同じく4体積%含むHe雰囲気中で4
mm/分でトラバースし収縮を進行させた。このとき多
孔質ガラス母材の外径は初期値の0.90倍程度に収縮
した。ついで再度炉温を1470℃に上げ、フッ素原料
SiF4 を4体積%含むHe雰囲気中で4mm/分でト
ラバースし収縮を進行させた。この加熱処理で母材の外
径は初期値の0.7程度に収縮した。このあと1520
℃に昇温し、フッ素原料SiF 4 を4体積%含むHe雰
囲気中を4mm/分でトラバースし透明化した。この結
果、コアとクラッドの界面に剥離は発生せず、良好な透
明母材を得ることができた。
【0020】〔実施例4〕実施例2と同様の図1(b)
に示す屈折率分布を持つ多孔質ガラス母材をVAD法で
作成した。得られた多孔質ガラス母材は、コア中心部が
比屈折率差で0.8%のGeO2 −SiO2 、コア外周
部が比屈折率差で0.12%のGeO2 −SiO2 、ク
ラツドがSiO2 からなり、コア外径は中心部10m
m、外周部40mm、クラツド外径120mmで長さ1
000mmであった。また多孔質ガラス母材の嵩密度は
平均で0.3g/cm3 であった。この多孔質母材を図
3に示す均熱炉(ヒータ長:1200mm)で加熱処理
を行い、フッ素をドープしつつ透明化を行った。なお、
図3中の1は多孔質ガラス母材、4は均熱炉の炉心管、
5は均熱炉のヒータを意味する。この時の条件は、多孔
質ガラス母材を均熱部に保持した状態でまずCl2 を3
体積%含むHe雰囲気中で10℃/分で1100℃まで
昇温した後、そのまま30分間保持して脱水処理を行
い、ついでフッ素原料SiF4 を4体積%含むHe雰囲
気に切り換え、10℃/分で1200℃まで昇温した後
1200℃で30分間保持してフッ素を多孔質ガラス中
に浸透させた。このあと雰囲気は変えずに炉温を140
0℃まで4℃/分で昇温し、そのまま60分間保持し
た。このとき多孔質ガラス母材の外径は初期値の0.8
5倍程度に収縮した。ついで炉温を3℃/分の昇温速度
で1530℃に上げ、1530℃で20分間保持してフ
ッ素原料SiF4 を含むヘリウム中で透明化した。この
結果、コアとクラッドの界面に剥離は発生せず、良好な
透明母材を得ることができた。
【0021】〔比較例3〕実施例4と同様の図1(b)
に示す屈折率分布を持つ多孔質ガラス母材をVAD法で
作成し、この多孔質母材を図3に示す均熱炉で熱処理を
行い、フッ素をドープしつつ透明化を行った。この時の
条件は、第二の加熱処理において炉温を1200℃から
〜1530℃の間で8℃/分にした以外は実施例4と同
様にした。この結果、コアとクラッドの界面に剥離が発
生してしまった。
【0022】
【発明の効果】このように、本発明によれば屈折率の異
なるコア/クラッドを持つ構造の多孔質ガラス母材にフ
ッ素を均一にドープする場合に、コア界面の剥離を発生
させずに良好な焼結を行うことができる。本発明の説明
では、VADで作成した多孔質母材を用いた例を説明し
たが、OVD法などの気相法で作成した多孔質母材でも
同様の効果が得られる。本発明により得られる、屈折率
差はコア等に添加されたGeO2 等により形成し、それ
にコアの中心からクラツド外周まで光ファイバの軸方向
に均一にフッ素(F)をドープした構成の光ファイバ
は、誘導ブリルアン散乱を抑圧できる光ファイバとして
用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により得られる光ファイバ用母材の一具
体例の屈折率分布図である。
【図2】本発明に係るゾーン炉の構成を示す概略図。
【図3】本発明に係る均熱炉の構成を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 多孔質ガラス母材、 2 ゾーン炉の炉心管、 3
ゾーン炉のヒータ、4 均熱炉の炉心管、 5 均
熱炉のヒータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 元宣 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 大橋 正治 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気相合成法において、屈折率を高めるド
    ーパントを含んだコアと、該コアの外周に位置しコアよ
    り屈折率の低いクラッドからなる多孔質ガラス母材を合
    成し、該多孔質ガラス母材をフッ素あるいはフッ素化合
    物を含む雰囲気下で加熱することによりフッ素添加及び
    透明ガラス化する方法であって、フッ素を多孔質ガラス
    内に拡散浸透させる第一の加熱処理を行った後、該第一
    の加熱処理より高い温度でかつ上記多孔質ガラス母材が
    透明化しない温度でいったん仮収縮させる第二の加熱処
    理を行い、ついで該第二の加熱処理よりも高い温度で透
    明化を進める第三の加熱処理を行うことを特徴とする光
    ファイバ用母材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第一の熱処理が1100℃〜135
    0℃の温度範囲で行われることを特徴とする請求項1記
    載の光ファイバ用母材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第二の加熱処理が1300〜150
    0℃の温度範囲で行われることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の光ファイバ用母材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第三の熱処理が1400〜1600
    ℃の温度範囲で行われることを特徴とする請求項1ない
    し請求項3のいずれかに記載の光ファイバ用母材の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 多孔質ガラス母材を該多孔質ガラス母材
    より短い加熱部を通過させることにより、透明化するこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の光ファイバ用母材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第二の加熱処理あるいは第三の加熱
    処理または両方の加熱処理が前記多孔質ガラス母材を該
    多孔質ガラス母材より短い加熱部に少なくとも1回以上
    通過させ、このときの温度を各通過毎に高くすることに
    より透明化するものであることを特徴とする請求項5記
    載の光ファイバ用母材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記多孔質ガラス母材を該多孔質ガラス
    母材より長い加熱部に保持することにより透明ガラス化
    することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれ
    かに記載の光ファイバ用母材の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記多孔質ガラス母材より長い加熱部を
    保持する際に第二の加熱処理の昇温速度が5℃/分以下
    で行われることを特徴とする請求項7記載の光ファイバ
    用母材の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記コアが屈折率の高い中心領域とその
    外周に位置し中心領域より屈折率の低い外周領域からな
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか
    に記載の光ファイバ用母材の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記コアの中心領域と外周領域の屈折
    率差がGeO2 のドープ量の差で形成されていることを
    特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の
    光ファイバ用母材の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8011209B2 (en) 2004-11-19 2011-09-06 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method of making glass
CN102807322A (zh) * 2011-06-03 2012-12-05 信越化学工业株式会社 在离开纤芯的位置具有低折射率部的光纤母材的制造方法
JP2016023132A (ja) * 2014-07-21 2016-02-08 ヘレウス クワルツグラス ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー ドープ石英ガラスの製造方法

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