JP2001246848A - 非銀塩画像記録材料 - Google Patents

非銀塩画像記録材料

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JP2001246848A
JP2001246848A JP2000059004A JP2000059004A JP2001246848A JP 2001246848 A JP2001246848 A JP 2001246848A JP 2000059004 A JP2000059004 A JP 2000059004A JP 2000059004 A JP2000059004 A JP 2000059004A JP 2001246848 A JP2001246848 A JP 2001246848A
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JP2000059004A
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Atsuhiro Okawa
敦裕 大川
Toru Harada
徹 原田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】酸による発色反応を利用することにより、高感
度でカブリが極めて低く、かつ保存性の良好な画像記録
材料を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表わされる化合物を
含む非銀塩画像記録材料。 【化1】 (式中、Z1 及びZ2 は各々5または6員の含窒素複素
環を形成し、R1 及びR2 は各々アルキル基、アルケニ
ル基またはアラルキル基を表し、R3 及びR5は各々水
素原子等、R4 は水素原子、アルキル基、アリール基、
−N(R6 ) R 7 、−SR8 または−OR9 を表し、R
6 は、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、R
7 はアルキル基、アリール基、スルホニル基またはアシ
ル基を表し、R8 及びR9 は各々アルキル基またはアリ
ール基等を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザー照射によっ
て画像形成を行う非銀塩画像記録材料に関するものであ
る。本発明はレーザー光を吸収する特定の色素を含有す
ることにより、感度が高く、カブリが極めて低い画像記
録材料を提供するものである。本発明は酸による発色
(または消色)反応を利用した高感度でかつ保存性の良
好な画像記録材料に関するものである。本発明は、熱も
しくは酸の作用によって酸を発生する酸発生剤と、酸と
の反応によって吸収変化を生じる化合物を含有する画像
記録層を有し、さらに高感度で保存性の良好な画像記録
材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は画像部と非画像部を温度
差分布として表現するもので、着色剤の溶融転写や昇華
転写、加熱溶融やカプセル破壊による2成分間の発色反
応、相転位による光学特性の変化等、多くの方式が考案
されてきた。この種の熱記録媒体においては、乾式でか
つ簡単なシステムで記録像が得られ、しかもメンテナン
スフリーという利点があるため各種プリンター、ワード
プロセッサー、ファクシミリ等の出力材料として広く利
用されている。また解像度の観点からレーザーを用いた
画像記録が好ましく、近年、レーザー書き込みによる製
版材料の開発が検討されている。
【0003】従来、製版材料としては、湿式処理を必要
とするハロゲン化銀感光材料が使用されてきたが、処理
工程の簡易化に対する要求、および処理液による環境汚
染の問題から乾式工程の開発が望まれ、また明室での取
扱い性に関する要求からIRレーザーによる書き込みを
利用した非銀塩画像記録材料の開発が強く望まれてお
り、近年いくつかの技術的な提案がなされてきた。モノ
シートでポジ型の製版材料としては、高出力レーザーを
用いた色素アブレ−ションと呼ばれる方式が開発されて
おり、その記録材料が特開平7ー164755号、同7
ー149063号、同7ー149065号等に、画像形
成装置が特開平8ー48053号、同8ー72400号
等に開示されている。このシステムでは支持体上に塗布
された画像色素、レーザー波長域に吸収を有する物質
(赤外吸収物質)およびバインダ−からなる色素組成物
を有する記録材料を、色素層側からレーザー照射するこ
とによって画像記録が行われる。レーザーによって与え
られたエネルギーは、レーザービームが材料に当たった
スポットで画像記録層に急激な局部変化を起こし、それ
によって物質を層から追い出す。またモノシートでネガ
型の製版材料としては、レーザー照射で酸を発生させ、
酸と色素前駆体が反応する事により画像を形成する方法
が欧州特許第905、656号等に開示されている。一
般に製版材料では365nm、410nm近傍のランプ
にてPS版等への焼付けを行うため、製版材料の露光域
と未露光域での365nm、410nmでのディスクリ
の大きさが問題となる。ネガ型、ポジ型いずれの方法に
おいても、IR色素を含有する画像記録材料に該色素の
吸収波長にあった波長のレーザーを照射して画像形成を
行うものであるが、用いているIR色素が410nm付
近に大きな副吸収を有しており、材料中に残存したIR
色素はカブリ濃度となってしまうためディスクリが小さ
くなるという問題があり、その改良が望まれていた。ま
たIR色素は感度、保存性に対しても大きな影響を与え
るため、良好なIR色素の開発が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、カブリ濃度が低く、感度の高い画像記録材料を提供
することである。本発明の第二の目的は、IRレーザー
を用い、高い感度で多色の発色が可能な画像記録材料を
提供することである。本発明の第三の目的は、別個の受
像シートを必要とせず、かつ保存安定性に優れた新規な
画像記録材料および画像記録方法を提供することにあ
る。本発明の第四の目的は、レーザー照射による酸の発
生を利用した新規な画像記録材料および画像記録方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は下記(1)〜
(9)により達成された。 (1) 下記一般式(I)で表わされる化合物を含むこ
とを特徴とする非銀塩画像記録材料。
【0006】
【化6】
【0007】(式中、Z1 及びZ2 は各々縮環してもよ
い5または6員の含窒素複素環を形成するに必要な非金
属原子群を表し、R1 及びR2 は各々アルキル基、アル
ケニル基またはアラルキル基を表し、R3 及びR5 は各
々水素原子または互いに連結して5または6員環を形成
するに必要な非金属原子群を表し、R4 は水素原子、ア
ルキル基、アリール基、−N(R6 ) R7 、−SR8
たは−OR9 を表し、R6 は、水素原子、アルキル基又
はアリール基を表し、R7 はアルキル基、アリール基、
スルホニル基またはアシル基を表し、R8 及びR9 は各
々アルキル基またはアリール基を表し、R6 とR7 で互
いに連結して5または6員環を形成してもよい。a及び
bは各々0または1を表し、X- はアニオンを表す。)
【0008】(2)支持体上に下記一般式(I)で表わ
される化合物を含む画像記録層を有することを特徴とす
る非銀塩画像記録材料。
【0009】
【化7】
【0010】(式中、Z1 及びZ2 は各々縮環してもよ
い5または6員の含窒素複素環を形成するに必要な非金
属原子群を表し、R1 及びR2 は各々アルキル基、アル
ケニル基またはアラルキル基を表し、R3 及びR5 は各
々水素原子または互いに連結して5または6員環を形成
するに必要な非金属原子群を表し、R4 は水素原子、ア
ルキル基、アリール基、−N(R6 ) R7 、−SR8
たは−OR9 を表し、R6 は、水素原子、アルキル基又
はアリール基を表し、R7 はアルキル基、アリール基、
スルホニル基またはアシル基を表し、R8 及びR9 は各
々アルキル基またはアリール基を表し、R6 とR7 で互
いに連結して5または6員環を形成してもよい。a及び
bは各々0または1を表し、X- はアニオンを表す。)
【0011】(3) 赤外線の照射により生じる365
nmから700nmの吸収での色相変化を利用する上記
(1)または(2)に記載の非銀塩画像記録材料におい
て、該記録材料が支持体上に下記一般式(I)で表わさ
れる化合物を含む画像記録層を有することを特徴とする
(1)または(2)に記載の非銀塩画像記録材料。
【0012】
【化8】
【0013】(式中、Z1 及びZ2 は各々縮環してもよ
い5または6員の含窒素複素環を形成するに必要な非金
属原子群を表し、R1 及びR2 は各々アルキル基、アル
ケニル基またはアラルキル基を表し、R3 及びR5 は各
々水素原子または互いに連結して5または6員環を形成
するに必要な非金属原子群を表し、R4 は水素原子、ア
ルキル基、アリール基、−N(R6 ) R7 、−SR8
たは−OR9 を表し、R6 は、水素原子、アルキル基又
はアリール基を表し、R7 はアルキル基、アリール基、
スルホニル基またはアシル基を表し、R8 及びR9 は各
々アルキル基またはアリール基を表し、R6 とR7 で互
いに連結して5または6員環を形成してもよい。a及び
bは各々0または1を表し、X- はアニオンを表す。)
【0014】(4)前記一般式(I)で表わされる化合
物が、下記一般式(II)で表わされる化合物であるこ
とを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の非銀
塩画像記録材料。
【0015】
【化9】
【0016】(式中、Z3 及びZ4 は各々ベンゾ縮合環
またはナフト縮合環を形成するに必要な非金属原子群を
表し、R10及びR11は各々アルキル基、アラルキル基ま
たはアルケニル基を表し、R12及びR14は各々水素原子
または互いに連結して5または6員環を形成するに必要
な非金属原子群を表し、R13は水素原子、アルキル基、
アリール基、−N(R19)R20、−SR21または−OR
22を表し、R19、R20、R21及びR22は各々アルキル基
またはアリール基を表し、R19とR20が互いに連結して
環を形成してもよい。R15、R16、R17及びR18は各々
アルキル基を表し、R15とR16またはR17とR18が連結
して環を形成してもよい。X- はアニオンを表す。)
【0017】(5) 前記一般式(II)で表わされる
化合物が、下記一般式(III)で表わされる化合物で
あることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載
の非銀塩画像記録材料。
【0018】
【化10】
【0019】(式中、Z3 及びZ4 は、各々ベンゾまた
はナフト縮合環を形成するに必要な原子を表し、R10
びR11は各々アルキル基、アラルキル基またはアルケニ
ル基を表し、R23及びR24は各々アルキル基またはアリ
ール基を表し、R15、R16、R17及びR18は各々アルキ
ル基を表し、R15とR16またはR17とR18が連結して環
を形成してもよい。X- はアニオンを表す。) (6) 該非銀塩画像記録材料が、赤外線を照射した部
分に色素が生成することにより生じる365nmから7
00nmの吸収での色相変化を利用することを特徴とす
る、(3)〜(5)に記載の非銀塩画像記録材料。
【0020】(7) 該非銀塩画像記録材料が、赤外線
を照射した部分に強酸を発生する化合物を含み、前記強
酸との反応により色素を生成することを特徴とする、
(3)〜(6)に記載の非銀塩画像記録材料。 (8) 上記7に記載の赤外線照射により強酸を発生す
る該化合物が下記一般式(IV)で表されることを特徴
とする(7)に記載の非銀塩画像記録材料。 一般式(IV) W1OP1 式中、W1 はW1 OHで表される酸の残基を表し、P1
は熱または酸の作用により離脱する置換基を表す。 (9) 非銀塩画像記録材料がモノシート型であること
を特徴とする(3)〜(8)に記載の非銀塩画像記録材
料。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく述べ
る。一般式(I)において、Z1 、Z2 で表される縮環
してもよい5または6員の含窒素複素環は、オキサゾー
ル環、イソオキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、ナ
フトオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール
環、ナフトチアゾール環、インドレニン環、ベンゾイン
ドレニン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、
ナフトイミダゾール環、キノリン環、ピリジン環、ピロ
ロピリジン環、フロピロール環等を挙げることができ
る。好ましくは、ベンゼン環あるいはナフタレン環が縮
環した5員の含窒素複素環であり、好ましくは、インド
レニン環、ベンゾインドレニン環であり、最も好ましく
はインドレニン環である。これらの環は置換されていて
もよい。置換基としては、低級アルキル基(例えば、メ
チル、エチル)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エ
トキシ)、フェノキシ基(例えば、無置換のフェノキ
シ、p−クロロフェノキシ)、カルボキシ基、ハロゲン
原子(Cl、Br、F)、アルコキシカルボニル基(例
えば、エトキシカルボニル)、シアノ基、ニトロ基、ヒ
ドロキシ基等を挙げることが出来る。置換基として好ま
しくは、低級アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原
子、アルコキシカルボニル基又はシアノ基であり、より
好ましくは、メチル、メトキシ、Cl又はシアノ基であ
る。特に好ましくは、無置換インドレニン環または5位
メチル置換インドレニン環である。
【0022】R1 、R2 、R4 、R8 及びR9 で表され
るアルキル基は、炭素数1から10、より好ましくは1
から6のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル)であ
る。また、アルキル基はヒドロキシ基、カルボキシ基及
びハロゲン原子(Cl、Br)等で置換されていてもよ
い。R6 及びR7 で表されるアルキル基は、R1 、R
2 、R4 、R8 及びR9 で表されるアルキル基と同義で
あり、無置換アルキル基またはアルコキシカルボニル基
が置換したアルキル基(例えば、メトキシカルボニルメ
チル、エトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニル
エチル)が好ましい。R3 とR5 が互いに連結して形成
する5または6員環としては例えば、シクロペンテン、
シクロヘキセンがあげられ、好ましくはシクロヘキセン
であり、これらの環は置換基(例えば、メチル、t−ブ
チル、フェニル)を有していてもよい。
【0023】R4 、R6 、R7 、R8 及びR9 で表され
るアリール基は、6〜12の炭素数のものが好ましく、
フェニル基またはナフチルが挙げられる。アリール基は
1の環が有してもよい置換基で述べた置換基で置換さ
れていてもよい。R6 、R7、R8 及びR9 はフェニル
基、ハロゲン原子またはアルキル基置換のフェニル基が
好ましい。R1 及びR2 で表されるアラルキル基は、7
〜12の炭素数を有するアラルキル基(例えば、ベンジ
ル、フェニルエチル)が好ましく、置換基(例えば、メ
チル、アルコキシ、クロル原子)を有していてもよい。
1 及びR2 で表されるアルケニル基は、2〜6の炭素
数を有しているアルケニル基が好ましく、例えば、2−
ペンテニル基、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、
1−プロペニル基を挙げることができる。R7 で表され
るスルホニル基は、1〜10の炭素数を有するスルホニ
ル基が好ましく、例えば、メシル基、トシル基、ベンゼ
ンスルホニル基、エタンスルホニル基を挙げることがで
きる。R7 で表されるアシル基は、2〜10の炭素数を
有するアシル基が好ましく、例えば、アセチル基、プロ
ピオニル基、ベンゾイル基を挙げることができる。R6
とR7 は、互いに連結してヘテロ環を形成してもよい。
ヘテロ環としては、ピペリジン、モルホリン、ピペラジ
ン等を挙げることができ、これらの環は置換基(例え
ば、メチル、フェニル、エトキシカルボニル)を有して
いてもよい。より好ましくは、R1 、R2 が、アルキル
基であり、R3 とR4 が連結して5または6員環を形成
し、R4 が−N(R6 ) R7 の場合である。さらに好ま
しくは、R6 またはR7 の少なくとも一方がフェニル基
の場合である。
【0024】X- で表されるアニオンとしては、ハロゲ
ンイオン(Cl- 、Br- 、I- )、p−トルエンスル
ホン酸イオン、エチル硫酸イオン、PF6 - 、BF
4 - 、ClO4 - 等が挙げられる。
【0025】本発明の一般式(I)で表される化合物に
おいて、さらに好ましいのは一般式(II)で表される
化合物であり、一般式(II)について詳説する。Z3
及びZ4 で形成されるベンゾまたはナフト縮合環は、一
般式(I)のZ1で述べた置換基で置換されていてもよ
い。好ましくはベンゾ縮合環である。R10、R11
13、R15、R16、R17、R18、R21及びR22で表され
るアルキル基は、一般式(I)で述べたR1 、R2 、R
4 、R8 及びR9 におけるアルキル基と同じものが挙げ
られる。R15とR16、R17とR18がお互いに連結して環
(例えばシクロヘキサン環)を形成してもよい。R19
びR20で表されるアルキル基は、一般式(I)で述べた
6 及びR7 におけるアルキル基と同義であり、例示及
び好ましいものも同じである。R10及びR11で表される
アルケニル基及びアラルキル基も、R1 及びR2 のアル
ケニル基及びアラルキル基と同義であり、例示及び好ま
しいものも同じである。R13、R19、R20、R21及びR
22で表されるアリール基は一般式(I)のR4、R6
7 、R8 及びR9 のアリール基と同義であり、例示及
び好ましいものも同じである。R19とR20による環形成
は、R6 とR7 の環形成と同義であり、例示及び好まし
いものも同じである。X- は一般式(I)のX- と同義
であり、例示及び好ましいものも同じである。好ましい
組合わせは、R10及びR11が各々アルキル基であり、R
12とR14が連結して5または6員環を形成し、かつ、R
13が−N( R19) R20で表される化合物である。特に好
ましくは、前の組み合わせ中でR19またはR20の少なく
とも一方にフェニル基を有する化合物である。 本発明
の一般式(II)で表される化合物において、特に好ま
しくは一般式(III)で表される化合物である。
【0026】一般式(III)について詳説する。Z3
及びZ4 で形成されるベンゾまたはナフト縮合環は、Z
1 で述べた置換基で置換されていてもよく、好ましいも
のも同様である。R10、R11、R15、R16、R17及びR
18で表されるアルキル基は、一般式(I)で述べたR
1 、R2 、R4 、R8 及びR9 におけるアルキル基と同
義であり、例示及び好ましいものも同様である。R15
16、R17とR18がお互いに連結して環(例えばシクロ
ヘキサン環)を形成してもよい。R23及びR24で表され
るアルキル基は、一般式(I)で述べたR6 及びR7
おけるアルキル基と同義であり、例示及び好ましいもの
も同様である。R10及びR11で表されるアルケニル基及
びアラルキル基は、R1 及びR2 のアルケニル基及びア
ラルキル基と同義であり、例示及び好ましいものも同様
である。R23及びR24で表されるアリール基は、一般式
(I)のR6 及びR7 のアリール基と同義であり、例示
及び好ましいものも同様である。R23とR24による環形
成は、R6 とR7 の環形成と同義であり、例示及び好ま
しいものも同様である。X- は一般式(I)のX- と同
義であり、例示及び好ましいものも同様である。好まし
い組み合わせはZ3 及びZ4 がベンゾ縮合環を形成し、
10及びR11が各々アルキル基であり、かつ、R23及び
24が各々フェニル基である。また、前記組み合わせに
15、R16、R17及びR18のいずれもがメチル基である
場合が更に好ましい。本発明の具体例を以下に示すが、
本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0027】
【化11】
【0028】
【化12】
【0029】
【化13】
【0030】
【化14】
【0031】
【化15】
【0032】
【化16】
【0033】
【化17】
【0034】
【化18】
【0035】
【化19】
【0036】本発明の一般式(I)で表される化合物
は、米国特許第3,671,648号明細書や以下の合
成例を参考にして合成できる。 合成例 (化合物2の合成)1,2,3,3−テトラメチル−5
−クロロインドレニウム−p−トルエンスルフォネート
11.4g、N−(2,5−ジアニリノメチレンシク
ロペンチリデン)−ジフェニルアンモニウム パークロ
レート 7.2g、エチルアルコール 100ml、無
水酢酸 6ml、トリエチルアミン 12mlを外温1
00℃で1時間攪拌し、析出した結晶を濾別した。メチ
ルアルコール 100mlで再結晶を行い7.3gの化
合物2を得た。融点:270℃以上、λmax:80
0.8nm ε:2.14×105 (クロロホルム)
【0037】(化合物55の合成)1−エチル−2,
3,3,5−テトラメチルインドレニウム−p−トルエ
ンスルフォネート 18.7g、N−(2,5−ジアニ
リノメチレンシクロペンチリデン)−ジフェニルアンモ
ニウム テトラフルオロボレート 10.6g、2−プ
ロパノール 30ml、無水酢酸 4.1ml、トリエ
チルアミン 14mlを外温100℃で1時間攪拌し、
水冷後析出した結晶を濾別した。2−プロパノール 5
0mlで洗い、その後結晶をアセトン100mlに分散
し、20分還流した。室温に冷却後、析出した結晶を濾
別、アセトン洗浄する事により化合物55を10g得
た。 λmax:811.2nm ε:2.93×105 (C
2 Cl2 )。 その他の化合物も同様に合成できる。
【0038】一般式(I)で表される化合物は感光層、
感光層と同じ側の支持体に近い染料層、感光層と反対側
の染料層に添加することができる。一般式(I)で表さ
れる化合物は所望の目的により異なるが0.1〜100
0mg/m2 、好ましくは1〜200mg/m2 添加す
ると良い。一般式(I)で表される化合物は有機溶剤に
溶かして添加することが好ましい。
【0039】一般式(IV)で表わされる化合物は熱も
しくは酸の作用により酸を発生する機能を有している。
一般式(IV)で表わされる酸発生剤においてW1 はW
1 OHで表される酸(スルホン酸、カルボン酸、りん
酸、フェノール等)の残基を表す。W1OHはpKaが
3より小さい酸であることが好ましく、アリールスルホ
ン酸、アルキルスルホン酸、電子吸引性基のついたカル
ボン酸、アリールホスホン酸、アルキルホスホン酸等が
好ましい例として挙げられる。P1 は熱または酸の作用
によって離脱しうる置換基を表し、P1 の離脱に伴いW
1 OP1 で表わされる酸発生剤からW1 OHで表わされ
る酸が生成する。この様な置換基としては、β位に水素
原子を有するアルキル基(例えばテトラヒドロピラニル
基、テトラヒドロフラニル基、tーブチル基、シクロヘ
キシル基、4,5−ジヒドロ−2−メチルフラン−5−
イル基、2ーシクロヘキセニル基等)、β位に水素原子
を有するアルコキシカルボニル基(例えばtーブトキシ
カルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、2
ー(2ーメチル)ブトキシカルボニル基、2ー(2ーフ
ェニル)プロピルオキシカルボニル基、2ークロロエト
キシカルボニル基等)、シリル基(例えばトリメチルシ
リル基、トリエチルシリル基、tーブチルジメチルシリ
ル基、フェニルジメチルシリル基等)、あるいはこれら
の基、もしくはアセタール、ケタール、チオケタール、
ピナコール、エポキシ環の分解を引き金に離脱する置換
基(例えば後述する一般式(V)〜(VII)の説明に
おいてW1OHに置換された基)が挙げられる。
【0040】一般式(IV)で表わされる酸発生剤の例
としては、例えばトリフルオロ酢酸(α−フェニルイソ
プロピル)エステル、トリフルオロ酢酸t−ブチルエス
テル、トルエンスルホン酸シクロヘキシルエステル、p
ーニトロ安息香酸トリエチルシリルエステル、pーニト
ロ安息香酸テトラヒドロピラニルエステル、ポリ(4ー
ビニルー1ーtーブトキシカルボニルオキシー2ーニト
ロベンゼン)、ポリ(4ービニルベンゼンスルホン酸シ
クロヘキシルエステル)等を挙げることができる。また
多段階の分解反応を利用した他の酸発生剤としては一般
式(V)〜(VII)で表わされる化合物が挙げられ
る。 一般式(V) W1 − O − CH2 − C (R31)(R32) − CO233
【0041】一般式(V)において、R31はハメットの
σp値が0より大きい電子吸引性基を表わし、R31とし
て好ましくはアシル基(例えばアセチル、プロパノイ
ル、2−メチルプロパノイル、ピバロイル、ベンゾイ
ル、ナフトイル)、シアノ基、アルキルスルホニル基
(メタンスルホニル、エタンスルホニル、ベンジルスル
ホニル、t−ブチルスルホニル等)もしくはアリールス
ルホニル基(ベンゼンスルホニル等)が挙げられる。R
31として更に好ましくはアシル基である。R32はアルキ
ル基(メチル、エチル、イソプロピル、オクチル、ドデ
シル等)を表す。R32として好ましくは炭素数6以下の
基である。R33は熱または酸により離脱する基を表わ
し、好ましい基としてはβ位に水素原子を有する2級も
しくは3級のアルキル基(tーブチル、1,1−ジメチ
ルプロピル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、シ
クロヘキシル、2−シクロヘキセニル等)、シリル基
(トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル等)、
もしくはアルコキシメチル基(メトキシメチル、オクチ
ルオキシメチル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロ
フラニル、4,5−ジヒドロ−2−メチルフラン−5−
イル等)等が挙げられる。R33として好ましくはβ位に
水素原子を有する2級もしくは3級のアルキル基であ
る。これらR31〜R33で表わされる基は更に置換基を有
していても良い。W1は一般式(IV)と同義である。
【0042】一般式(VI) W1 −O−CH(R34)−C(R35)(R36)−OH
【0043】次に一般式(VI)で表わされる化合物に
ついて説明する。一般式(VI)において、R34
35、R36はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基(メ
チル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、オクチル、
ドデシル等)、またはアリール基(フェニル、ナフチル
等)を表わす。R34、R35、R36は更に置換基を有して
いても良い。R34とR35、R34とR36またはR35とR36
はそれぞれ結合して環を形成しても良い。W1は一般式
(I)と同義である。一般式(V)と(VI)で示され
る化合物は特開平8ー248561号公報に記載の方法
に準じて合成することができる。
【0044】またこれらとは全く異なる機構で酸を放出
する化合物としては、熱または酸の作用により除去され
る置換基を少なくとも一つ有し、該置換基の除去に引き
続く分子内求核置換反応により酸を発生する化合物が挙
げられる。その好ましい形態は一般式(VII)で表わ
される化合物である。
【0045】 一般式(VII) P2−X−L−C(R37)(R38)−OW1 式中P2は熱または酸の作用により除去される置換基を
表す。XはO、S、NR39(R39は水素原子または置換
可能な基を表す)、またはCR4041(R40およびR41
は水素原子または置換可能な基を表し、同じであっても
異なっていても良い)を表す。Lは連結基を表す。R37
およびR38は水素原子または置換可能な基を表し、同じ
であっても異なっていても良い。 W1は一般式(VI
I)と同義である。熱または酸の作用により除去される
置換基P2は水酸基、メルカプト基、アミノ基、炭素原
子等の求核基に導入され保存時あるいは非画像部におけ
る分子内求核置換反応を妨げるが、画像部においては熱
または酸の作用により該置換基が分解、離脱するため分
子内求核置換反応による酸の発生が可能になる。
【0046】P2で表される有用な置換基としては、酸
素原子に導入されるものではアルコキシカルボニル基
(例えばtーブトキシカルボニル基、イソプロピルオキ
シカルボニル基、1ーフェニルエトキシカルボニル基、
1,1ージフェニルエトキシカルボニル基、2ーシクロ
ヘキセンオキシカルボニル基等)、アルコキシメチル基
(例えばメトキシメチル基、エトキシメチル基、nーオ
クチルオキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、テト
ラヒドロフラニル基、4,5−ジヒドロ−2−メチルフ
ラン−5−イル基等)、シリル基(例えばトリメチルシ
リル基、トリエチルシリル基、tーブチルジメチルシリ
ル基、tーブチルジフェニルシリル基、フェニルジメチ
ルシリル基等)、およびβ位に水素原子を有する2級も
しくは3級のアルキル基(例えば、tーブチル、1,1
−ジメチルプロピル、1,1,3,3−テトラメチルブ
チル、シクロヘキシル、2−シクロヘキセニル等)等が
好ましい例として挙げられる。硫黄原子に導入されるも
のではアルコキシメチル基(例えばイソブトキシメチル
基、テトラヒドロピラニル基等)、アルコキシカルボニ
ル基(例えばベンジルオキシカルボニル基、pーメトキ
シベンジルオキシカルボニル基等)、アシル基(例えば
アセチル基、ベンゾイル基等)、ベンジル基(例えばp
ーメトキシベンジル基、ビス(4ーメトキシフェニル)
メチル基、トリフェニルメチル基等)等が好ましい例と
して挙げられる。窒素原子に導入されるものではアルコ
キシカルボニル基(例えばtーブトキシカルボニル基、
シクロヘキシルオキシカルボニル基、2ー(2ーメチ
ル)ブトキシカルボニル基、2ー(2ーフェニル)プロ
ピルオキシカルボニル基、2ークロロエトキシカルボニ
ル基等)、アシル基(例えばアセチル基、ベンゾイル
基、2ーニトロベンゾイル基、4ークロロベンゾイル
基、1ーナフトイル基等)もしくはホルミル基等が好ま
しい例として挙げられる。炭素原子に導入されるものと
しては3級のアルコキシカルボニル基(tーブトキシカ
ルボニル基等)が好ましい例として挙げられる。
【0047】これらの置換基の除去に引き続く分子内求
核置換反応では5〜10員環を形成する形態が好まし
く、特に好ましくは5ないし6員環を形成するものであ
る。連結基Lとしてはこれらの大きさの環を形成するよ
うに選択することが好ましい。
【0048】本発明の酸発生剤は置換可能な位置に導入
された重合性基が複数連結することによってポリマーを
形成しても良い。後述する酸の作用により色相が変化す
ることを利用した画像記録材料に応用する場合には、ポ
リマーを形成するすることにより別途バインダーを使用
しなくても塗布性が付与されるため画像記録層の薄層化
に対して有利である。ポリマーの分子量は1000〜1
00万の範囲にあることが好ましく、特に好ましくは2
000〜30万の範囲にある場合である。この場合単独
重合体であってもよいし、他のモノマーとの共重合体で
あっても良い。本発明の化合物をポリマーとして用いる
場合、前述の説明で記した炭素数の規定を超えても良
い。以下に本発明の一般式(IV)〜(VII)で表わ
される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0049】
【化20】
【0050】
【化21】
【0051】
【化22】
【0052】
【化23】
【0053】
【化24】
【0054】
【化25】
【0055】
【化26】
【0056】またこれらの酸発生剤の添加量は吸収変化
を伴う化合物の種類によっても異なるが、一般に吸収変
化を伴う化合物に対して0.001〜20当量の範囲で
あることが好ましく、特に好ましくは0.01〜5当量
の場合である。
【0057】本発明において、赤外線の照射により生じ
る365nmから700nmの吸収での色相変化を利用
する場合には酸の作用による分子内もしくは分子間反応
により365〜700nmの吸収域に変化を生じる化合
物を用いる。これは、中性〜塩基性の条件下で保存する
限りにおいては安定であるが、酸が作用すると分子内、
もしくは分子間反応の活性化エネルギーが下がり、加熱
によって容易に反応が進行して前記範囲における吸収に
変化を生じる化合物のことである。この際画像を形成す
るための加熱温度としては60〜200℃であることが
好ましく、特に好ましくは80〜140℃である。この
様な吸収変化を伴う化合物は単一の化合物であってもよ
いし、2成分以上で構成されていてもよい。例えば、デ
ィールスアルダー反応によって前記領域に消色画像を形
成する化合物(例えば、9,10−ジスチリルアントラ
センと無水マレイン酸、テトラフェニルシクロペンタジ
エンとアクリル酸エステル等)、レトロディールスアル
ダー反応によって前記領域に発色画像を形成する化合物
(例えば9,10−ジスチリルアントラセンと無水マレ
イン酸の付加体、ジフェニルイソベンゾフランとアクリ
ルアミドの付加体等)、βー水素離脱によって共役系が
拡張され前記領域に発色画像を形成する化合物(例えば
1ーアセトキシー1,2−ジアリ−ルエタン、1ースル
ホキシー1,2−ジアリ−ルエタン等)、脱水縮合によ
って前記領域に発色画像を形成するアルデヒドと活性メ
チレン化合物の組み合わせ(例えば写真用4等量マゼン
タカプラーとpーメトキシシンナムアルデヒド等)ある
いは酸の作用で分解または離脱が促進される置換基によ
って置換されたアミノ基もしくは水酸基を分子内に有
し、該置換基が外れることによって前記吸収域における
吸収が変化する化合物等が挙げられる。また酸との接触
により瞬時に発色する塩基性のロイコ染料等も該画像記
録材料において使用することができる。
【0058】本発明では特にアミノ基もしくは水酸基の
置換基が酸の作用によって分解もしくは離脱することに
より吸収が変化する化合物が有用である。このようなア
ミノ基の置換基としてはアルコキシカルボニル基(例え
ばtーブトキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカ
ルボニル基、2ー(2ーメチル)ブトキシカルボニル
基、2ー(2ーフェニル)プロピルオキシカルボニル
基、2ークロロエトキシカルボニル基等)、アシル基
(例えばアセチル基、ベンゾイル基、2ーニトロベンゾ
イル基、4ークロロベンゾイル基、1ーナフトイル基
等)もしくはホルミル基等が好ましい例として挙げられ
るが本発明では保存安定性と熱感度の観点からβ位に水
素原子を有するアルコキシカルボニル基が特に有用であ
る。このような化合物としては、例えば米国特許第4,
602,263号、第4,826,976号等に記載例
がある。酸の作用により分解もしくは離脱する水酸基の
置換基としては、β位に水素原子を有する2級もしくは
3級のアルコキシカルボニル基(例えばtーブトキシカ
ルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、1ーフ
ェニルエトキシカルボニル基、1,1ージフェニルエト
キシカルボニル基、2ーシクロヘキセンオキシカルボニ
ル基等)、シリル基(例えばトリメチルシリル基、トリ
エチルシリル基、tーブチルジメチルシリル基、tーブ
チルジフェニルシリル基、フェニルジメチルシリル基
等)、アルコキシメチル基(例えばメトキシメチル基、
エトキシメチル基、1ーメトキシエチル基、1ーフェノ
キシエチル基、2ー(2ーメトキシプロピル)基等)お
よびβ位に水素原子を有する2級もしくは3級のアルキ
ル基(例えばテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフ
ラニル基、4,5−ジヒドロ−2−メチルフラン−5−
イル基、tーブチル基、2ーシクロヘキセニル基等)が
好ましい例として挙げられるが、本発明では特にβ位に
水素原子を有する2級もしくは3級のアルコキシカルボ
ニル基が好ましい。水酸基の置換基の分解によって吸収
が変化する化合物としては米国特許第5,243,05
2号あるいは特開平9−25360号等に記載例があ
る。以下に酸の作用により365〜700nmの吸収域
に変化を生じる化合物の具体例を示すが本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0059】
【化27】
【0060】
【化28】
【0061】
【化29】
【0062】
【化30】
【0063】
【化31】
【0064】
【化32】
【0065】
【化33】
【0066】本発明の画像記録材料は、好ましくは、前
記酸発生剤および酸の作用により365〜700nmの
吸収域に変化を生じる化合物を支持体上に塗布して作製
される。この際、これらのいずれかがポリマーである場
合、あるいは塗布性の良いアモルファスである場合を除
き、通常はバインダ−を共存させる。バインダーを使用
しなくてもよい場合は、膜厚を薄くし易く、切れの良い
画像が得られるという利点がある。またバインダーを用
いる場合には、ゼラチン、カゼイン、デンプン類、ヒド
ロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、エチ
レン−無水マレイン酸コポリマー等の水溶性バインダ
ー、およびポリビニルブチラール、トリアセチルセルロ
ース、ポリスチレン、アクリル酸メチル−ブタジエンコ
ポリマー、アクリロニトリル−ブタジエンコポリマー等
の水不溶性バインダーのいずれも用いることができる。
また本発明において、酸の作用により発色もしくは消色
して色相が変化する化合物と酸発生剤を共重合体にする
ことにより、色相が変化する該化合物のごく近傍に酸が
発生するという意味で高感度化が期待できる。そのよう
な化合物として好ましい形態は一般式(VIII)で表
わされるものである。
【0067】一般式(VIII) −(A)x−(B)y−(C)z− (式中Aは、熱もしくは酸の作用により酸を発生する機
能を有する少なくとも1種類以上のビニルモノマーの重
合によって得られる繰り返し単位を表し、Bは酸の作用
により360〜900nmの吸収域に変化を生じる部分
構造を有する少なくとも1種類以上のビニルモノマーの
重合によって得られる繰り返し単位を表し、CはAおよ
びBと共重合可能な少なくとも1種類以上のビニルモノ
マーの重合によって得られる繰り返し単位を表し、x、
yおよびzは質量%を表し、それぞれ1≦x≦99、1
≦y≦99、0≦z≦98、x+y+z=100を表
す。) 一般式(VIII)について説明する。一般式(VII
I)においてAは、熱もしくは酸の作用により酸を発生
する機能を有する少なくとも1種類以上のビニルモノマ
ーの重合によって得られる繰り返し単位を表わす。この
ような機能を有する化合物としては、前述の一般式(I
V)〜(VII)で表わされる化合物のいずれかの部分
に重合性基を導入することにより得られる。本発明の熱
酸発生機能を有するポリマーをレーザーヒートモード方
式の画像記録材料に適用する場合には、別途酸発生剤を
添加する必要がなく有用である。以下に一般式(VII
I)のAを形成するビニルモノマーの具体例を示すが、
本発明はこれらに限定されるものではない。なおこれら
の化合物は特開平8ー248561号公報に記載の方法
と同様にして合成することができる。
【0068】
【化34】
【0069】
【化35】
【0070】
【化36】
【0071】
【化37】
【0072】
【化38】
【0073】
【化39】
【0074】
【化40】
【0075】一般式(VIII)においてBは酸の作用
により365〜700nmの吸収域に変化を生じる部分
構造を有する少なくとも1種類以上のビニルモノマーの
重合によって得られる繰り返し単位を表す。酸の作用に
よって吸収変化を生じる化合物に関しては前述の通りで
あり、前述の構造の置換可能な位置に重合性基を導入し
たものである。以下に具体例を示すが本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0076】
【化41】
【0077】
【化42】
【0078】
【化43】
【0079】
【化44】
【0080】
【化45】
【0081】
【化46】
【0082】
【化47】
【0083】一般式(VIII)におけるCは、Aおよ
びBとともに共重合体を形成することが可能な少なくと
も1種類以上のビニルモノマーの重合によって得られる
繰り返し単位を表し、極性、ガラス転位温度等を調節す
ることにより保存安定性、発色活性等をコントロールす
ることができる。このようなビニルモノマーは2種類以
上を組み合わせても良い。好ましい例としては、アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミ
ド、スチレン、ビニルエーテル等が挙げられる。以下に
Cを形成するモノマーの具体例を示すが本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0084】
【化48】
【0085】
【化49】
【0086】
【化50】
【0087】
【化51】
【0088】一般式(VIII)におけるx、y、zは
各組成の質量%を表す。x、y、zはそれぞれ1≦x≦
99、1≦y≦99、0≦z≦99でありx+y+z=
100である。0.01y≦x≦10yの関係にあるこ
とが好ましく、特に好ましくは0.1y≦x≦5yの関
係にある場合である。zは0≦z≦50であることが好
ましい。
【0089】一般式(VIII)で表されるポリマーの
分子量は1000〜100万の範囲にあることが好まし
く、特に好ましくは2千〜10万の範囲にある場合であ
る。また該ポリマーはランダム共重合体、交互共重合
体、ブロック共重合体等いずれの形態であってもかまわ
ないが、合成的に容易なランダム共重合体が一般的であ
る。
【0090】以下に一般式(VIII)で表されるポリ
マーにおけるA、B、Cを形成するモノマーおよびx、
y、zの好ましい組み合わせを示すが本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0091】
【表1】
【0092】本発明のポリマーの合成は種々の重合方
法、例えば溶液重合、沈澱重合、懸濁重合、塊状重合、
乳化重合によって行なうことができる。また、重合の開
始方法はラジカル開始剤を用いる方法、光または放射線
を照射する方法等がある。これらの重合方法、重合の開
始方法は、例えば鶴田禎二「高分子合成方法」改定版
(日刊工業新聞社刊、1971)や大津隆行、木下雅悦
共著「高分子合成の実験法」化学同人、昭和47年刊、
124〜154頁に記載されている。
【0093】上記重合方法のうち、特にラジカル開始剤
を用いた溶液重合法が好ましい。溶液重合法で用いられ
る溶剤は、例えば酢酸エチル、メタノール、エタノー
ル、1ープロパノール、2ープロパノール、1ーブタノ
ール、アセトン、ジオキサン、N,Nージメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンゼン、ト
ルエン、アセトニトリル、塩化メチレン、クロロホル
ム、ジクロロエタンのような種々の有機溶剤の単独ある
いは2種以上の混合物でも良いし、水との混合溶媒とし
ても良い。
【0094】重合温度は生成するポリマーの分子量、開
始剤の種類などと関連して設定する必要があり、0℃以
下から120℃以上まで可能であるが、通常30〜10
0℃の範囲で重合を行なう。本発明では一般式(VII
I)のAの部位を形成するモノマーが高温で分解する可
能性があるため30〜90℃の温度範囲で重合を行なう
ことが好ましい。
【0095】重合に用いられるラジカル開始剤として
は、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジ
ハイドロクロライド、4,4’−アゾビス(4−シアノ
ペンタノイックアシッド)のようなアゾ系開始剤や、ベ
ンゾイルパーオキサイド、tーブチルハイドロパーオキ
サイド、過硫酸カリウム(例えば、亜硫酸水素ナトリウ
ムと組み合わせてレドックス開始剤として用いても良
い)のようなペルオキシド系開始剤が好ましい。本発明
では半減期が10時間になる温度が70℃以下の開始剤
(例えば2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,
4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−ア
ゾビス(2−メチルプロピオネ−ト)、2,2’−アゾ
ビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロプロパン)
ジハイドロクロライド]等が特に好ましい。
【0096】重合開始剤の使用量はモノマーの重合性や
必要とする重合体の分子量に応じて調節することが可能
であるが、単量体に対して0.01〜5.0mol%の
範囲が好ましい。本発明のポリマーの合成においては
A、BおよびCを形成するモノマーを混合して最初に反
応容器に入れておき、開始剤を投入してもよいし、これ
らのモノマーを重合溶媒に滴下する過程を経て重合を行
なってもよい。これら化合物の合成法に関しては特開平
11−180048号、同11−181031号に記載
されており、これらを参考にして合成することができ
る。
【0097】本発明の一般式(VIII)で表わされる
ポリマーは、熱もしくは酸の作用により酸を発生する機
能を有する部分構造と、酸の作用により365〜700
nmの吸収域に変化を生じる部分構造を合わせ持つポリ
マーである。同様の機能を有するポリマーとしては、両
者の機能を合わせ持つ単一モノマーの重合体もありうる
が、合成的な観点から前記一般式(VIII)で示され
る構造が一般的である。本発明の画像記録材料を用いて
多色の画像形成を行う場合、各色の発色方式は同じであ
っても異なっていても良く、種々の素材、種々の方式を
用いることができる。多色の発色を同一層で混合して行
うと感度低下、保存性の悪化、かぶり等の悪作用を及ぼ
す場合には層を分ける必要がある。また同一色の発色を
行う場合にも高感度層と低感度層を設けたい場合には何
だかの手段で層を分ける必要がある。そのように多層化
する手段として支持体上に層間混合をおこさないように
塗布をするだけですむ場合もあるが、層と層の間に中間
層を敷くのが一般的である。
【0098】分離したい層と層の間に中間層を敷く場
合、中間層に用いるバインダーとしては、一般に無色で
あり、透明または半透明の被膜を形成する媒体であれば
特に制限はなく、例えばゼラチン、カゼイン、デンプン
類、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミ
ド、エチレン−無水マレイン酸コポリマー等の水溶性バ
インダー、およびポリビニルブチラール、トリアセチル
セルロース、セルロースアセテートブチレート、ポリエ
ステル類、ポリカーボネート類、ポリビニルエステル類
(ポリビニルアセテートなど)、ポリスチレン、ポリ塩
化ビニル、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エス
テルポリマーまたはコポリマー(例えばメチルメタクリ
レート−ヒドロキシメチルメタクリレートコポリマー、
アクリル酸メチル−ブタジエンコポリマー、ポリメチル
メタクリレート、ポリt−ブチルメタクリレート、アク
リロニトリル−ブタジエンコポリマー等)の水不溶性バ
インダーのいずれも用いることができる。
【0099】これらのバインダーのうち水不溶性バイン
ダーが好ましく用いられる。水不溶性バインダーは有機
溶媒から被膜形成しても良いし、水分散物の形態で被膜
形成してもよい。ここでいう水分散物とは水不溶な疎水
性ポリマーが微細な粒子として水溶性の分散媒中に分散
したものである。分散状態としてはポリマーが分散媒中
に乳化されているもの、乳化重合されたもの、ミセル分
散されたもの、あるいはポリマー分子中に部分的に親水
的な構造を持ち分子鎖自身が分子状分散したものなどい
ずれでもよい。それらの例としては「合成樹脂エマルジ
ョン(奥田平、稲垣寛編集、高分子刊行会発行( 197
8))」、「合成ラテックスの応用( 杉村孝明、片岡靖
男、鈴木聡一、笠原啓司編集、高分子刊行会発行( 19
93))」、「高分子ラテックスの化学( 室井宗一著、高
分子刊行会発行(1970)) 」などに記載されている。分散
粒子の平均粒径は1〜50000nm、より好ましくは
5〜1000nm程度の範囲が好ましい。分散粒子の粒
径分布に関しては特に制限はなく、広い粒径分布を持つ
ものでも単分散の粒径分布を持つものでもよい。
【0100】これら中間層に用いるポリマーの分子量は
質量平均分子量で1000〜1000000、好ましく
は20000〜500000程度が好ましい。またポリ
マーは単独で用いてもよいし、必要に応じて二種以上ブ
レンドして用いても良い。
【0101】本発明の中間層は必要に応じて2層以上設
けられる場合があるが、各層のバインダー量は0.2〜
5.0g/m2 、より好ましくは0.5〜3.0g/m
2 の範囲が好ましい。
【0102】本発明では、該画像記録材料の保存安定性
を高める目的で少量の塩基を添加したり、感度を高める
目的で光または熱の作用によって酸を発生する化合物を
別途添加したり、必要に応じて顔料、酸化防止剤、ステ
ィッキング防止剤等種々の添加剤を添加することもでき
る。また、画像記録層を保護するためにオーバーコート
層を設けたり、支持体の裏面にバックコート層を設けて
も良い。なお、画像記録層と支持体との間に単層あるい
は複数層の顔料あるいは樹脂からなるアンダーコート層
を設けるなど、感熱記録材料における種々の公知技術を
用いることもできる。
【0103】塩基を添加する場合には有機塩基が好まし
く、例えばグアニジン誘導体(例えば1,3−ジフェニ
ルグアニジン、1,3−ジメチルグアニジン、1,3−
ジブチルグアニジン、1ーベンジルグアニジン、1,
1,3,3−テトラメチルグアニジン等)、アニリン誘
導体(例えばアニリン、p−t−ブチルアニリン、N,
N’−ジメチルアニリン、N,N’−ジブチルアニリ
ン、トリフェニルアミン等)、アルキルアミン誘導体
(例えばトリブチルアミン、オクチルアミン、ラウリル
アミン、ベンジルアミン、ジベンジルアミン等)、およ
びヘテロ環化合物(例えばN,N’−ジメチルアミノピ
リジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−
ウンデセン、トリフェニルイミダゾール、ルチジン、2
ーピコリン等)が好ましい例として挙げられる。これら
の塩基は一般式(I)のAで表される組成に対して1〜
50mol%添加することが好ましく、特に好ましくは
5〜20mol%添加する場合である。
【0104】顔料を添加する場合には、ケイソウ土、タ
ルク、カオリン、焼成カオリン、酸化チタン、酸化ケイ
素、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミ
ニウム、尿素ーホルマリン樹脂等が例として挙げられ
る。
【0105】その他の添加剤としては、ベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属
塩からなるヘッド摩耗およびスティッキング防止剤、パ
ラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエ
チレン、カスターワックス等のワックス類等が挙げられ
必要に応じて添加することができる。
【0106】本発明の画像記録材料に用いられる支持体
としては、上質紙、バライタ紙、コート紙、キャストコ
ート紙、合成紙等の紙類、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフチレンジカルボキシレ−ト、ポリアリーレン、
ポリイミド、ポリカーボネート、トリアセチルセルロー
ス等のポリマーフィルム、ガラス、金属箔、不織布等を
挙げることができる。本発明の画像記録材料を利用して
透過型の画像、例えばOHP用フィルムや製版用フィル
ム等の用途に供する場合には、透明な支持体が用いられ
る。また、製版フィルム用には、熱膨張率が小さく寸度
安定性が良好で、かつ、PS版の感光域に吸収を持たな
い支持体が選ばれる。
【0107】本発明の画像記録材料は赤外線の照射後加
熱処理を行ってもよい。その加熱方法としてはとして
は、加熱されたブロックやプレートと接触させる方法、
熱ローラーや熱ドラムと接触させる方法、ハロゲンラン
プや赤外ないし遠赤外ランプヒーターを照射させる方
法、感熱プリンターの熱ヘッドで画像状に加熱する方
法、レーザー光を照射する方法等がある。本発明の画像
記録材料を製版材料用途等、高い解像度が要求されるも
のに使用する場合はレーザー光によって走査露光する方
式が好ましい。より少ない熱エネルギーで画像を形成さ
せるために予め、本発明の感熱画像記録材料を適当な温
度に加熱しておくこともできる。本発明ではこれらの方
法で像様に加熱を行った後、60〜150℃の温度(好
ましくは60〜120℃)で全面加熱することによって
画像イメージを増幅させることができる。本発明では赤
外線による露光後、水処理工程を含まず画像形成を完結
させることが好ましい。
【0108】
【実施例】以下に実施例を掲げ本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 <画像記録フィルムの作成>発色層に関しては表2に示
す化合物(塗布量は表2に記載)をクロロホルムに溶解
し、厚み175μmのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上に塗布した。このフィルム上に以下に示す保護層
塗布液を塗布し、画像記録材料1〜9を作成した。ポリ
スチレンは和光純薬製ポリスチレンビーズ(直径;約
3.2mm)を使用した。 <保護層塗布液の調製>クラレ株式会社製のクラレポバ
ールPVA−110を4質量%、日本エマルジョン社製
のエマレックス710を0.1質量%含有する水溶液を
調製し、保護層の固形分量が1.0g /m2 になるよう
に塗布した。作成した9種類の画像記録材料の発色層の
組成を以下に示す。
【0109】
【表2】
【0110】
【化52】
【0111】<画像形成の処理条件>SpectraD
iodeLabsNo.SDL−2430(波長範囲:
800〜830nm)を2本合波して、140mWの出
力にして、画像書き込み用レーザーとした。このレーザ
ーを用いて、ビーム径20μm、試料上のレーザーエネ
ルギー密度は3.5mJ/mm2 に設定した。作成した
画像記録材料に対して前記レーザー露光条件で記録材料
の保護層側から走査露光を行なった。また必要に応じて
露光後、120℃、30秒の加熱条件で熱現像を行っ
た。感材の発色性に関わる評価は410nmの濃度を測
定する事により行った。
【0112】(実施例1)作成した記録材料1〜9の画像
記録材料のフレッシュの410nmでのかぶり濃度の測
定を行った。またこれらサンプルに対し、サンプル1と
7に関してはレーザー露光と熱現像を、サンプル2〜6
と8、9に関してはレーザー露光のみを行い410nm
での発色濃度の測定を行った。結果を表3に示すが、本
発明のIR色素を用いた場合にはいずれもカブリ濃度が
低く、かつ発色濃度も高い事が分かり、本発明の有用性
は明らかであった。
【0113】
【表3】
【0114】(実施例2)作成した画像記録材料1〜9
のフレッシュサンプルを45℃、ドライと45℃、湿度
70%の条件下、7日間放置し、各サンプルの410n
mでのかぶり濃度の変化を調べた。結果を表4に示す
が、本発明のIR色素を用いた場合にはいずれもカブリ
濃度が低く保存性に優れている事が分かり、本発明の有
用性は明らかであった。
【0115】
【表4】
【0116】
【発明の効果】本発明では特に酸による発色(または消
色)反応を利用することにより、高感度でカブリが極め
て低く、かつ保存性の良好な画像記録材料が提供され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/004 501 C09B 23/00 L 7/105 B41M 5/18 102 // C09B 23/00 101C Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AB03 AC08 AD03 BE00 BH01 CC13 CC14 2H026 AA07 AA24 BB48 DD42 DD53 2H096 AA06 BA20 EA04 LA30 2H123 AD00 AD04 BB00 BB23 CA00 CA16 4H056 CA02 CB01 CC02 CC08 CE03 DD03 FA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされる化合物を
    含むことを特徴とする非銀塩画像記録材料。 【化1】 (式中、Z1 及びZ2 は各々縮環してもよい5または6
    員の含窒素複素環を形成するに必要な非金属原子群を表
    し、R1 及びR2 は各々アルキル基、アルケニル基また
    はアラルキル基を表し、R3 及びR5 は各々水素原子ま
    たは互いに連結して5または6員環を形成するに必要な
    非金属原子群を表し、R4 は水素原子、アルキル基、ア
    リール基、−N(R6 ) R7 、−SR8 または−OR9
    を表し、R6 は、水素原子、アルキル基又はアリール基
    を表し、R7 はアルキル基、アリール基、スルホニル基
    またはアシル基を表し、R8 及びR9 は各々アルキル基
    またはアリール基を表し、R6 とR7 で互いに連結して
    5または6員環を形成してもよい。a及びbは各々0ま
    たは1を表し、X- はアニオンを表す。)
  2. 【請求項2】 支持体上に下記一般式(I)で表わされ
    る化合物を含む画像記録層を有することを特徴とする非
    銀塩画像記録材料。 【化2】 (式中、Z1 及びZ2 は各々縮環してもよい5または6
    員の含窒素複素環を形成するに必要な非金属原子群を表
    し、R1 及びR2 は各々アルキル基、アルケニル基また
    はアラルキル基を表し、R3 及びR5 は各々水素原子ま
    たは互いに連結して5または6員環を形成するに必要な
    非金属原子群を表し、R4 は水素原子、アルキル基、ア
    リール基、−N(R6 ) R7 、−SR8 または−OR9
    を表し、R6 は、水素原子、アルキル基又はアリール基
    を表し、R7 はアルキル基、アリール基、スルホニル基
    またはアシル基を表し、R8 及びR9 は各々アルキル基
    またはアリール基を表し、R6 とR7 で互いに連結して
    5または6員環を形成してもよい。a及びbは各々0ま
    たは1を表し、X- はアニオンを表す。)
  3. 【請求項3】 赤外線の照射により生じる365nmか
    ら700nmの吸収での色相変化を利用する上記請求項
    1または請求項2に記載の非銀塩画像記録材料におい
    て、該記録材料が支持体上に下記一般式(I)で表わさ
    れる化合物を含む画像記録層を有することを特徴とする
    請求項1または2に記載の非銀塩画像記録材料。 【化3】 (式中、Z1 及びZ2 は各々縮環してもよい5または6
    員の含窒素複素環を形成するに必要な非金属原子群を表
    し、R1 及びR2 は各々アルキル基、アルケニル基また
    はアラルキル基を表し、R3 及びR5 は各々水素原子ま
    たは互いに連結して5または6員環を形成するに必要な
    非金属原子群を表し、R4 は水素原子、アルキル基、ア
    リール基、−N(R6 ) R7 、−SR8 または−OR9
    を表し、R6 は、水素原子、アルキル基又はアリール基
    を表し、R7 はアルキル基、アリール基、スルホニル基
    またはアシル基を表し、R8 及びR9 は各々アルキル基
    またはアリール基を表し、R6 とR7 で互いに連結して
    5または6員環を形成してもよい。a及びbは各々0ま
    たは1を表し、X- はアニオンを表す。)
  4. 【請求項4】 前記一般式(I)で表わされる化合物
    が、下記一般式(II)で表わされる化合物であること
    を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の非
    銀塩画像記録材料。 【化4】 (式中、Z3 及びZ4 は各々ベンゾ縮合環またはナフト
    縮合環を形成するに必要な非金属原子群を表し、R10
    びR11は各々アルキル基、アラルキル基またはアルケニ
    ル基を表し、R12及びR14は各々水素原子または互いに
    連結して5または6員環を形成するに必要な非金属原子
    群を表し、R13は水素原子、アルキル基、アリール基、
    −N(R19)R20、−SR21または−OR22を表し、R
    19、R20、R21及びR22は各々アルキル基またはアリー
    ル基を表し、R19とR20が互いに連結して環を形成して
    もよい。R15、R16、R17及びR18は各々アルキル基を
    表し、R15とR16またはR17とR18が連結して環を形成
    してもよい。X- はアニオンを表す。)
  5. 【請求項5】 前記一般式(II)で表わされる化合物
    が、下記一般式(III)で表わされる化合物であるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    非銀塩画像記録材料。 【化5】 (式中、Z3 及びZ4 は、各々ベンゾまたはナフト縮合
    環を形成するに必要な原子を表し、R10及びR11は各々
    アルキル基、アラルキル基またはアルケニル基を表し、
    23及びR24は各々アルキル基またはアリール基を表
    し、R15、R16、R17及びR18は各々アルキル基を表
    し、R15とR16またはR17とR18が連結して環を形成し
    てもよい。X- はアニオンを表す。)
  6. 【請求項6】 該非銀塩画像記録材料が、赤外線を照射
    した部分に色素が生成することにより生じる365nm
    から700nmの吸収での色相変化を利用することを特
    徴とする、請求項3〜請求項5記載の非銀塩画像記録材
    料。
  7. 【請求項7】 該非銀塩画像記録材料が、赤外線を照射
    した部分に強酸を発生する化合物を含み、前記強酸との
    反応により色素を生成することを特徴とする、請求項3
    〜請求項6に記載の非銀塩画像記録材料。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の赤外線照射により強酸
    を発生する該化合物が下記一般式(IV)で表されるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の非銀塩画像記録材料。 一般式(IV) W1OP1 式中、W1 はW1 OHで表される酸の残基を表し、P1
    は熱または酸の作用により離脱する置換基を表す。
  9. 【請求項9】 非銀塩画像記録材料がモノシート型であ
    ることを特徴とする請求項3〜8に記載の非銀塩画像記
    録材料。
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