JP2001246644A - 射出成形用金型及びその金型を用いる積層用成形品の製造方法 - Google Patents

射出成形用金型及びその金型を用いる積層用成形品の製造方法

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JP2001246644A JP2000059035A JP2000059035A JP2001246644A JP 2001246644 A JP2001246644 A JP 2001246644A JP 2000059035 A JP2000059035 A JP 2000059035A JP 2000059035 A JP2000059035 A JP 2000059035A JP 2001246644 A JP2001246644 A JP 2001246644A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数個積層して使用する際に部分による肉厚
差が問題とならない成形品の射出成形用金型及びその金
型を用いる積層用成形品の製造方法を提供する。 【解決手段】 スプル21に連通するランナ31を経て
成形品用キャビティ41の一側のサイドゲート42から
当該キャビティに樹脂原料が射出される射出成形用金型
10において、スプル側プレート20と、ランナ側プレ
ート30と、キャビティ側プレート40との3枚型構造
とされ、前記キャビティ側プレートはサイドゲートの形
成された金型部分45と、前記サイドゲートとは反対側
位置の金型部分47とが交換可能に形成され、前記ラン
ナ側プレートの交換又は回転により、及び前記サイドゲ
ートの形成された金型部分と該サイドゲートとは反対側
位置の金型部分との交換により、前記ランナ及び前記サ
イドゲートが前記キャビティの反対側位置となるように
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、射出成形用金型
及びその金型を用いて積層用成形品を製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形によって成形品を成形す
る場合、キャビティの一側にサイドゲートを設けた金型
を用い、前記サイドゲートからキャビティに樹脂原料を
射出して成形することがある。
【0003】しかし、前記したような射出成形用金型で
成形品を成形すると、成形品におけるゲート側部分とゲ
ートの反対側部分とで肉厚に差が生じることが避けられ
ない。これは、ゲート付近は射出圧がかかり易いために
樹脂原料の密度が高くなるのに対し、ゲートから離れる
と射出圧がかかり難いために密度が低くなって射出樹脂
の密度差を生じることや、射出圧によってゲート側で金
型が撓んだり開いたりする等の原因で生じる。
【0004】このようにして成形された成形品は、部分
によってわずかな肉厚差を生じたとしても、1個のみで
使用されるような場合にはさほど問題にならないことが
多い。しかし、図7に示すように、成形品60を複数個
積層して使用する場合、例えば燃料電池のセパレータと
して数百あるいはそれ以上重ねて使用する場合には、1
個についての肉厚差が0.01mmであったとしても、
700個重ねた場合は、セパレータの両端で7mmの肉
厚差となり、図のように使用上問題が生じることにな
る。しかも、前記成形品は通常裏表等の向きが決められ
ているため、一個置きに180度回転させて重ねたり、
裏表反転させて重ねることにより前記肉厚差を吸収する
こともできなかった。
【0005】また、従来、一つの金型で成形品を複数個
成形する場合、サイドゲートの位置が各成形品で同一側
の同一位置となるようにするため、ランナの両側にサイ
ドゲートを介してキャビティが対称位置に設けられてい
た。そのため、このように成形された成形品を複数個重
ねた場合には、前記と同様に肉厚差の問題を生じるのが
避けられなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記の点
に鑑みなされたもので、成形品を複数個積層して使用す
る際に部分による肉厚差が問題とならない成形品を成形
できる射出成形用金型及びその金型を用いる積層用成形
品の製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1の発
明は、スプルに連通するランナを経て成形品用キャビテ
ィの一側のサイドゲートから当該キャビティに樹脂原料
が射出される射出成形用金型において、前記スプルの形
成されたスプル側プレートと、前記ランナがスプルから
キャビティの一側へ至るように形成されたランナ側プレ
ートと、前記サイドゲート及びキャビティの形成された
キャビティ側プレートとの3枚型構造とされ、前記キャ
ビティ側プレートはサイドゲートの形成された金型部分
と、前記サイドゲートとは反対側位置の金型部分とが交
換可能に形成され、前記ランナ側プレートの交換又は回
転により、及び前記サイドゲートの形成された金型部分
と該サイドゲートとは反対側位置の金型部分との交換に
より、前記ランナ及びサイドゲートが前記キャビティの
反対側位置となるようにされていることを特徴とする。
【0008】また、請求項2の発明は、スプルに連通す
るランナを経て成形品用キャビティの一側のサイドゲー
トから当該キャビティに樹脂原料が射出される射出成形
用金型において、前記スプルの形成されたスプル側プレ
ートと、前記ランナがスプルからキャビティの一側へ至
るように形成されたランナ側プレートと、前記サイドゲ
ート及びキャビティの形成されたキャビティ側プレート
との3枚型構造とされ、前記ランナ側プレートはランナ
の形成された金型部分が交換可能とされ、前記キャビテ
ィ側プレートはサイドゲートの形成された金型部分と、
前記サイドゲートとは反対側位置の金型部分とが交換可
能に形成され、前記ランナが形成された金型部分の交
換、及び前記サイドゲートの形成された金型部分と該サ
イドゲートとは反対側位置の金型部分との交換により、
前記ランナ及びサイドゲートが前記キャビティの反対側
位置となるようにされていることを特徴とする。
【0009】請求項3の発明は、請求項1又は2に記載
の射出成形用金型において、サイドゲートとは反対側位
置の金型部分がガスベントの形成されたものであること
を特徴とする。
【0010】請求項4の発明は、スプルに連通するラン
ナを経て成形品用キャビティの一側のサイドゲートから
当該キャビティに樹脂原料が射出される射出成形用金型
において、前記ランナの両側に該ランナからの距離を等
しくして同一外形のキャビティが互いに向きを同一にし
て形成されると共に、前記ランナと各キャビティ間にサ
イドゲートが設けられて該サイドゲートの位置が前記ラ
ンナ両側のキャビティで形成される成形品に対し互いに
反対となるようにしたことを特徴とする。
【0011】請求項5の発明は、介在物を介してあるい
は直接に重ねて組合わされる積層用成形品を射出成形用
金型を用いて複数射出成形するに際し、請求項1ないし
3の何れか1項に記載された射出成形用金型を用い、前
記複数の成形品のうち互いに隣接する2つの一方につい
ては、前記金型におけるサイドゲート及びランナをキャ
ビティの一側に配置してサイドゲートが一側の成形品を
射出成形し、前記隣接する2つの他方については、前記
サイドゲート及びランナをキャビティの反対側にしてサ
イドゲートが反対側の成形品を射出成形することを特徴
とする。
【0012】請求項6の発明は、介在物を介してあるい
は直接に重ねて組合わされる積層用成形品を射出成形用
金型を用いて複数射出成形するに際し、請求項4に記載
された射出成形用金型を用い、前記複数の成形品のうち
互いに隣接する2つの一方については、前記金型におけ
るランナの一側に位置するキャビティにサイドゲートを
介してサイドゲートが一側になる成形品を射出成形し、
前記隣接する2つの他方については、前記金型における
ランナの反対側に位置するキャビティにサイドゲートを
介してサイドゲートが反対側の成形品を射出成形するこ
とを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付の図面に従ってこの発明
を詳細に説明する。図1はこの発明の一実施例に係る射
出成形用金型を示す断面図、図2は図1の射出成形用金
型のランナ側プレートを交換又は回転しサイドゲートの
金型部分と反対側位置の金型部分同士を交換した状態を
示す断面図、図3は他の実施例に係る射出成形用金型を
示す断面図、図4は図3の射出成形用金型のランナ側プ
レートの金型部分を交換しサイドゲートの金型部分と反
対側位置の金型部分同士を交換した状態を示す断面図、
図5はさらに他の実施例に係る射出成形用金型を示す断
面図、図6はこの発明の射出成形用金型によって成形さ
れた成形品を複数個積層したときの模式図である。
【0014】図1に示すものは、この発明の一実施例に
係る射出成形用金型10である。この射出成形用金型1
0は、成形品を射出成形する際に用いられ、特には燃料
電池のセパレータのように複数個積層して使用しかつ裏
表等の向きが決められている板状の成形品を成形するの
に好適な金型である。前記射出成形用金型10は、スプ
ル側プレート20、ランナ側プレート30及びキャビテ
ィ側プレート40の3枚型構造となっている。
【0015】前記スプル側プレート20には、樹脂原料
が型内に射出される際に射出装置のノズル(図示せず)
先端が接触するスプル21が形成されている。このスプ
ル21は、射出装置のノズルを繰り返し押し付けること
によって変形することがあるため、この実施例では、容
易に交換ができるようにブシュとなっている。
【0016】前記ランナ側プレート30には、スプル2
1から型内に射出された樹脂原料の流路となるランナ3
1が形成されている。このランナ31は、後端32で前
記スプル21と連通しており、ここでは図の左側に向か
って後述するキャビティ41の一側(左側)へ至るよう
に形成されている。また、ランナ31の先端には、キャ
ビティ41の一側に形成された湯溜り部43に連通する
ピンゲート33が形成されている。さらに、ランナ31
の後端32付近には、コールドスラグウェル34が形成
されており、樹脂原料の射出開始直後にノズルから出る
低温の樹脂原料を受ける役割を果たしている。
【0017】このランナ側プレート30は、前記ランナ
31とは左右対称にランナが形成された(ランナが右側
に向かって形成されている)他のランナ側プレートと交
換可能となっている。なお、ランナ31の後端32位置
のスプル21を図における上下方向に貫く軸を中心とし
て180度回転させることにより対応可能な場合には、
前記ランナ側プレート30を交換するのに代えて回転可
能に構成してもよい。
【0018】前記キャビティ側プレート40には、成形
品用キャビティ41、サイドゲート42、湯溜り部4
3、ガスベント44が形成されている。この実施例のキ
ャビティ41は、燃料電池のセパレータとなる板状成形
品に応じた形状となっており、前記スプル21が図にお
けるキャビティの左右方向の中心位置となるようにされ
ている。
【0019】前記サイドゲート42は、樹脂原料をキャ
ビティ41内に導入するためのもので、キャビティ41
の一側、ここではキャビティ41の図における左側に形
成されている。湯溜り部43は、キャビティ41への樹
脂原料の流入を均一にするために前記ピンゲート33か
ら流入した樹脂原料を一時的に保持する部位で、サイド
ゲート42に連通している。
【0020】ガスベント44は、樹脂原料をキャビティ
41内に導入する際にキャビティ41内のエアや発生す
るガスを排出するための通路である。このガスベント4
4は、前記サイドゲート42が形成されているキャビテ
ィ41の一側とは反対側に形成されており、ここでは、
キャビティ41の図における右側である。なお、場合に
よっては、キャビティ側プレート40にガスベント44
が形成されないこともある。
【0021】前記キャビティ側プレート40のサイドゲ
ート42と湯溜り部43の形成された金型部分45は、
他の金型部分(金型本体部分)とは分離可能なブロック
状とされている。また、キャビティ41を挟んで前記サ
イドゲート42とは反対側位置の金型部分、この実施例
ではガスベント44の形成された金型部分47も、他の
金型部分とは分離可能なブロック状とされている。そし
て、前記サイドゲート42と湯溜り部43の形成された
金型部分45と、ガスベント44の形成された金型部分
47は、交換して配置できるような形状及び大きさとな
っている。
【0022】前記した射出成形用金型10を用いて、燃
料電池のセパレータのように複数個積層して使用する成
形品を製造する際には、本発明の実施成形品の使用例を
示す図6のように、直接又は介在物を介して積層される
複数の成形品Sに関し、互いに隣接して積層される2つ
の成形品Saと成形品Sbを、次のように分けて成形す
る。
【0023】まず、前記一方の成形品Saの成形につい
て説明する。その場合、ランナ側プレート30をランナ
31がキャビティ41の一側、この例では図1に示すよ
うに図の左側に向かうように配置する。また、キャビテ
ィ側プレート40のサイドゲート42と湯溜り部43の
形成された金型部分45を、ランナ側プレート30のピ
ンゲート33に対応する位置、ここでは図におけるキャ
ビティ41の左側に配置し、キャビティ41を挟んで前
記サイドゲート42とは反対側位置、ここでは図におけ
るキャビティ41の右側にガスベント44の形成された
金型部分47を配置する。このように配置した状態で、
サイドゲートが一側の成形品Saを成形品Sの必要数の
半分だけ射出成形する。
【0024】次に、前記他方の成形品Sbの成形につい
て説明する。その場合、前記ランナ側プレート30を交
換又は回転して、図2のように、ランナ31が反対側、
この例では図の右側に向かうように配置する。また、キ
ャビティ側プレート40のサイドゲート42と湯溜り部
43の形成された金型部分45と、ガスベント44の形
成された金型部分47の位置を交換する。すなわち、サ
イドゲート42と湯溜り部43の形成された金型部分4
5を、交換又は回転したランナ側プレート30のピンゲ
ート33に対応する位置、ここでは図におけるキャビテ
ィ41の右側に配置し、キャビティ41を挟んで前記サ
イドゲート42とは反対側位置、ここでは図におけるキ
ャビティ41の左側にガスベント44の形成された金型
部分47を配置する。このように配置した状態で、サイ
ドゲートが反対側の成形品Sbを成形品Sの必要数の残
り半分だけ射出成形する。
【0025】このようにして成形されたサイドゲートが
一側の成形品Saとサイドゲートが反対側の成形品Sb
を交互にして複数個積層すると、図6に示すようにお互
いの肉厚差を相殺して、肉厚差が問題のないものとする
ことができる。
【0026】なお、前記実施例の射出成形用金型10の
ほかに、図3及び図4に示すような射出成形用金型10
Aであっても良い。以下、前記射出成形用金型10と同
様の構成からなる部分については説明を省略し同様の符
号を付す。
【0027】この射出成形用金型10Aは、前記の射出
成形用金型10と同様に、スプル側プレート20、ラン
ナ側プレート30A及びキャビティ側プレート40の3
枚型構造となっている。このうち、ランナ側プレート3
0Aには、前記射出成形用金型10と同様に、図3に示
すような、スプル21から型内に射出された樹脂原料の
流路となるランナ31Aが形成されているが、このラン
ナ31Aの形成された金型部分35Aが、他の金型部分
36Aとは分離可能なブロック状に形成されており、図
4に示すような、前記ランナ31Aとは反対側にランナ
31Bが形成されたブロック状の金型部分35Bと交換
可能とされている。なお、スプル側プレート20及びキ
ャビティ側プレート40は、前記射出成形用金型10と
同様の構成となっている。
【0028】そして、前記一方の成形品Saを成形する
際には、まず、図3のようにランナ側プレート30A
に、キャビティ41の一側、この例では図の左側にラン
ナ31Aが向かう構成の金型部分35Aを配置する。ま
た、キャビティ側プレート40のサイドゲート42と湯
溜り部43の形成された金型部分45を、ランナ側プレ
ート30Aの金型部分35Aのピンゲート33Aに対応
する位置、ここでは図におけるキャビティ41の左側に
配置し、キャビティ41を挟んで前記サイドゲート42
とは反対側位置、ここでは図におけるキャビティ41の
右側にガスベント44の形成された金型部分47を配置
する。このように配置した状態で、サイドゲートが一側
の成形品Saを成形品Sの必要数の半分だけ射出成形す
る。
【0029】また、前記他方の成形品Sbを成形する際
には、図4のようにランナ側プレート30Aの金型部分
35Aを図の右側にランナ31Bが向かう構成の金型部
分35Bに交換し、配置する。さらに、キャビティ側プ
レート40のサイドゲート42と湯溜り部43の形成さ
れた金型部分45と、ガスベント44の形成された金型
部分47の位置を交換する。すなわち、サイドゲート4
2と湯溜り部43の形成された金型部分45を、交換し
たランナ側プレート30Aの金型部分35Bのピンゲー
ト33Bに対応する位置、ここでは図におけるキャビテ
ィ41の右側に配置し、キャビティ41を挟んで前記サ
イドゲート42とは反対側位置、ここでは図におけるキ
ャビティ41の左側にガスベント44の形成された金型
部分47を配置する。このように配置した状態で、サイ
ドゲートが反対側の成形品Sbを成形品Sの必要数の残
り半分だけ射出成形する。
【0030】次に、成形品を同時に複数個成形できる構
成の射出成形用金型50について、図5を用いて説明す
る。この実施例の射出成形用金型50は、射出装置のノ
ズル先端が接触するスプル51に連通するランナ52の
両側に、同一外形の成形品用キャビティ53,54が形
成されている。該キャビティ53,54は、前記ランナ
52からの距離が等しくなる位置に形成されており、互
いに向きを同一にして形成されている。また、前記ラン
ナ52と各キャビティ53,54間にはサイドゲート5
5,56が設けられている。この射出成形用金型50で
は、同一外形のキャビティ53,54が互いに向きを同
一にしてランナ52の両側に形成されているため、前記
ランナ52両側のキャビティ53,54で形成される成
形品に対し互いにサイドゲート55,56の位置が反対
となる。
【0031】このような構成の射出成形用金型50を用
いて前記射出成形品Sを製造する場合、前記一方の成形
品Saについては、ランナ52の一側(左側)のキャビ
ティ53にランナ52からサイドゲート55を介して射
出成形し、前記他方の成形品Sbについては、ランナ5
2の反対側(右側)のキャビティ54にランナ52から
サイドゲート56を介して射出成形する。前記両成形品
Sa,Sbの成形は同時に行われる。このようにして成
形された成形品SaとSbは、その成形されたキャビテ
ィ53,54によって、肉厚差の生じる位置が反対とな
る。例えば、図5のランナ52の左側に位置するキャビ
ティ53で成形された成形品は、成形品Saの右側が左
側よりも厚肉となるのに対し、ランナ52の右側に位置
するキャビティ54で成形された成形品Sbは、成形品
Sbの左側が右側よりも厚肉となる。そして、図6のよ
うに両方の成形品Sa、Sbを交互に複数個積層してい
くことによって、互いの肉厚差を相殺し、肉厚差が問題
のないものとすることができるのである。
【0032】なお、前記射出成形用金型50では、2個
の成形品を同時に成形できるように2個1組のキャビテ
ィ53,54がランナ52の両側に一個づつ設けられて
いるが、4個以上の成形品を成形できるように、ランナ
の両側に各々2以上のキャビティを複数組設けてもよ
い。
【0033】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明に
おける射出成形用金型によれば、複数個積層して使用し
かつ裏表等の向きが決められている成形品の成形に際し
て、サイドゲートの位置をキャビティの一側にしたもの
と反対側にしたものの両方の成形品を成形できるため、
両方の成形品を交互に複数個積層すれば互いの肉厚差を
相殺して肉厚差について使用上問題のない成形品を成形
することができる。しかも、この発明では型構造が複雑
にならない効果もある。
【0034】また、この発明の積層用成形品の製造方法
によれば、複数個積層される成形品を、積層時に肉厚差
が解消できるようにして、しかも簡単かつ安価に製造で
きるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る射出成形用金型を示
す断面図である。
【図2】図1の射出成形用金型のランナ側プレートを交
換又は回転しサイドゲートの金型部分と反対側位置の金
型部分同士を交換した状態を示す断面図である。
【図3】他の実施例に係る射出成形用金型を示す断面図
である。
【図4】図3の射出成形用金型のランナ側プレートの金
型部分を交換しサイドゲートの金型部分と反対側位置の
金型部分同士を交換した状態を示す断面図である。
【図5】さらに他の実施例に係る射出成形用金型を示す
断面図である。
【図6】この発明の射出成形用金型によって成形された
成形品を複数個積層したときの模式図である。
【図7】従来における成形品を複数個積層したときの模
式図である。
【符号の説明】
10,10A,50 射出成形用金型 20 スプル側プレート 21,51 スプル 30,30A ランナ側プレート 31,31A,31B,52 ランナ 33,33A,33B ピンゲート 35A,35B,36A,45,47 金型部分 40 キャビティ側プレート 41,53,54 キャビティ 42,55,56 サイドゲート S 成形品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 洋典 愛知県大府市北崎町大根2番地 株式会社 名機製作所内 (72)発明者 坂口 知三 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 福岡 博 愛知県名古屋市緑区野末町703番地 株式 会社久門精機内 Fターム(参考) 4F202 AG03 CA11 CB01 CB22 CC07 CK06 CP01 4F206 AG03 JA07 JB22 JC09 JN12 JQ81

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプルに連通するランナを経て成形品用
    キャビティの一側のサイドゲートから当該キャビティに
    樹脂原料が射出される射出成形用金型において、 前記スプルの形成されたスプル側プレートと、前記ラン
    ナがスプルからキャビティの一側へ至るように形成され
    たランナ側プレートと、前記サイドゲート及びキャビテ
    ィの形成されたキャビティ側プレートとの3枚型構造と
    され、 前記キャビティ側プレートはサイドゲートの形成された
    金型部分と、前記サイドゲートとは反対側位置の金型部
    分とが交換可能に形成され、 前記ランナ側プレートの交換又は回転により、及び前記
    サイドゲートの形成された金型部分と該サイドゲートと
    は反対側位置の金型部分との交換により、前記ランナ及
    びサイドゲートが前記キャビティの反対側位置となるよ
    うにされていることを特徴とする射出成形用金型。
  2. 【請求項2】 スプルに連通するランナを経て成形品用
    キャビティの一側のサイドゲートから当該キャビティに
    樹脂原料が射出される射出成形用金型において、 前記スプルの形成されたスプル側プレートと、前記ラン
    ナがスプルからキャビティの一側へ至るように形成され
    たランナ側プレートと、前記サイドゲート及びキャビテ
    ィの形成されたキャビティ側プレートとの3枚型構造と
    され、 前記ランナ側プレートはランナの形成された金型部分が
    交換可能とされ、 前記キャビティ側プレートはサイドゲートの形成された
    金型部分と、前記サイドゲートとは反対側位置の金型部
    分とが交換可能に形成され、 前記ランナが形成された金型部分の交換、及び前記サイ
    ドゲートの形成された金型部分と該サイドゲートとは反
    対側位置の金型部分との交換により、前記ランナ及びサ
    イドゲートが前記キャビティの反対側位置となるように
    されていることを特徴とする射出成形用金型。
  3. 【請求項3】 サイドゲートとは反対側位置の金型部分
    がガスベントの形成されたものであることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の射出成形用金型。
  4. 【請求項4】 スプルに連通するランナを経て成形品用
    キャビティの一側のサイドゲートから当該キャビティに
    樹脂原料が射出される射出成形用金型において、 前記ランナの両側に該ランナからの距離を等しくして同
    一外形のキャビティが互いに向きを同一にして形成され
    ると共に、前記ランナと各キャビティ間にサイドゲート
    が設けられて該サイドゲートの位置が前記ランナ両側の
    キャビティで形成される成形品に対し互いに反対となる
    ようにしたことを特徴とする射出成形用金型。
  5. 【請求項5】 介在物を介してあるいは直接に重ねて組
    合わされる積層用成形品を射出成形用金型を用いて複数
    射出成形するに際し、 請求項1ないし3の何れか1項に記載された射出成形用
    金型を用い、前記複数の成形品のうち互いに隣接する2
    つの一方については、前記金型におけるサイドゲート及
    びランナをキャビティの一側に配置してサイドゲートが
    一側の成形品を射出成形し、前記隣接する2つの他方に
    ついては、前記サイドゲート及びランナをキャビティの
    反対側にしてサイドゲートが反対側の成形品を射出成形
    することを特徴とする積層用成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 介在物を介してあるいは直接に重ねて組
    合わされる積層用成形品を射出成形用金型を用いて複数
    射出成形するに際し、請求項4に記載された射出成形用
    金型を用い、前記複数の成形品のうち互いに隣接する2
    つの一方については、前記金型におけるランナの一側に
    位置するキャビティにサイドゲートを介してサイドゲー
    トが一側になる成形品を射出成形し、前記隣接する2つ
    の他方については、前記金型におけるランナの反対側に
    位置するキャビティにサイドゲートを介してサイドゲー
    トが反対側の成形品を射出成形することを特徴とする積
    層用成形品の製造方法。
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JP2011187604A (ja) * 2010-03-08 2011-09-22 Okawa Kanagata Sekkei Jimusho:Kk ウェーハホルダフレーム

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