JP2001246439A - 樹脂被覆金属板とその製造方法及びそれを用いて製造される金属製キャップ - Google Patents
樹脂被覆金属板とその製造方法及びそれを用いて製造される金属製キャップInfo
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- JP2001246439A JP2001246439A JP2000055840A JP2000055840A JP2001246439A JP 2001246439 A JP2001246439 A JP 2001246439A JP 2000055840 A JP2000055840 A JP 2000055840A JP 2000055840 A JP2000055840 A JP 2000055840A JP 2001246439 A JP2001246439 A JP 2001246439A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ライニング(密封材の付与)工程が不要な金属
製キャップ(王冠又はクラウンキャップ)を製造するた
めの樹脂被覆金属板とその製造方法及びこの樹脂被覆金
属板を用いて製造される金属製キャップを提供する。 【解決手段】金属製キャップにはライナー(密封材)が
付与されるが、キャップ製造用の素材として、表面に製
造後の密封効果を目的として設計された特定の形状のシ
ール部を有する樹脂被覆金属板を用いることにより、二
次的に行われているライニング工程を省くことができ
る。
製キャップ(王冠又はクラウンキャップ)を製造するた
めの樹脂被覆金属板とその製造方法及びこの樹脂被覆金
属板を用いて製造される金属製キャップを提供する。 【解決手段】金属製キャップにはライナー(密封材)が
付与されるが、キャップ製造用の素材として、表面に製
造後の密封効果を目的として設計された特定の形状のシ
ール部を有する樹脂被覆金属板を用いることにより、二
次的に行われているライニング工程を省くことができ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属製キャップ、
例えば王冠を製造するための素材として用いられる樹脂
被覆金属板とその製造方法及びそれを用いて製造される
金属製キャップに関するものである。
例えば王冠を製造するための素材として用いられる樹脂
被覆金属板とその製造方法及びそれを用いて製造される
金属製キャップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】王冠の製造には一般に、ガラスビン本体
との密封性を目的として、ライニングが二次的に行われ
る。
との密封性を目的として、ライニングが二次的に行われ
る。
【0003】図5(a)及び(b)は、ライナーを付与
した王冠シェルの断面図の例である。基材となる金属板
101にはアルミ又は鉄が用いられ、外面には印刷及び
/又はクリアラッカーコートが施され、内面(ガラスビ
ンと嵌合する面)には防錆を目的とした塗装又はフィル
ムラミネートが施される。ライナー102は、内面被覆
面の特定部分に塗付あるいは貼着され、ガラスビンの口
縁に接触する部分にシール部103を形成している。
した王冠シェルの断面図の例である。基材となる金属板
101にはアルミ又は鉄が用いられ、外面には印刷及び
/又はクリアラッカーコートが施され、内面(ガラスビ
ンと嵌合する面)には防錆を目的とした塗装又はフィル
ムラミネートが施される。ライナー102は、内面被覆
面の特定部分に塗付あるいは貼着され、ガラスビンの口
縁に接触する部分にシール部103を形成している。
【0004】内面塗装に関しては公知であり、これに替
わるものとして特公昭60−4058号公報にポリエス
テルラミネート鋼板を絞り成形して容器蓋を製造するこ
とが提案されている。
わるものとして特公昭60−4058号公報にポリエス
テルラミネート鋼板を絞り成形して容器蓋を製造するこ
とが提案されている。
【0005】ライニングの方法としては、液状密封剤の
塗付、シート状パッキングの貼着、インジェクション成
形貼着等があり、何れも公知である。
塗付、シート状パッキングの貼着、インジェクション成
形貼着等があり、何れも公知である。
【0006】例えば、特開平5−32263号公報や特
開平11−5942号公報には内面のポリエステルフィ
ルムとライナーである塩化ビニルとを強固に接着するた
めの方法が提案されている。また、特開平8−2309
12にはポリオレフィン接着性塗料を塗付した金属板に
ポリオレフィンライナ一を熱溶融接着することが提案さ
れている。
開平11−5942号公報には内面のポリエステルフィ
ルムとライナーである塩化ビニルとを強固に接着するた
めの方法が提案されている。また、特開平8−2309
12にはポリオレフィン接着性塗料を塗付した金属板に
ポリオレフィンライナ一を熱溶融接着することが提案さ
れている。
【0007】しかしながら、これらのライニングは、い
ずれも内面塗装又はラミネートした素材から王冠シェル
を成形した後、二次的工程として行われるれるため、専
用機の設置やそのためのスペースの確保、原料となる塗
料や樹脂及びパッキングの常備などを必要とし、ランニ
ングコスト、イニシャルコストともかかるため不経済で
あった。
ずれも内面塗装又はラミネートした素材から王冠シェル
を成形した後、二次的工程として行われるれるため、専
用機の設置やそのためのスペースの確保、原料となる塗
料や樹脂及びパッキングの常備などを必要とし、ランニ
ングコスト、イニシャルコストともかかるため不経済で
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な二次的工程に伴う不経済性を排除するために、プレス
成形工程のみで、密封効果のある金属製キャップを製造
することが可能な樹脂被覆金属板を供給し、併せてその
樹脂被覆金属板の製造方法及びそれを用いて製造される
金属製キャップを提供することを目的とする。
な二次的工程に伴う不経済性を排除するために、プレス
成形工程のみで、密封効果のある金属製キャップを製造
することが可能な樹脂被覆金属板を供給し、併せてその
樹脂被覆金属板の製造方法及びそれを用いて製造される
金属製キャップを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】金属製キャップ、例えば
王冠は、素材となる金属板を移動させながら金型による
連続プレス成形で製造される。この場合、素材である金
属板が枚葉であってもコイルであっても、プレスされる
位置と送りピッチは固定されている。即ち、ライニング
が必要な位置は、素材の段階で予め特定される。また、
ライナーの形状も容器開口部の形状に応じて予め特定さ
れている。本発明は、この特定された位置に適切な密封
効果が得られるように設計された固有の形状のライナー
を有する樹脂被覆金属板を素材として用いることによ
り、二次的に行われるライニング工程を省略することを
目的とするものであり、このための樹脂被覆金属板とそ
の製造方法、及びこの素材から製造される金属製キャッ
プを提供するものである。
王冠は、素材となる金属板を移動させながら金型による
連続プレス成形で製造される。この場合、素材である金
属板が枚葉であってもコイルであっても、プレスされる
位置と送りピッチは固定されている。即ち、ライニング
が必要な位置は、素材の段階で予め特定される。また、
ライナーの形状も容器開口部の形状に応じて予め特定さ
れている。本発明は、この特定された位置に適切な密封
効果が得られるように設計された固有の形状のライナー
を有する樹脂被覆金属板を素材として用いることによ
り、二次的に行われるライニング工程を省略することを
目的とするものであり、このための樹脂被覆金属板とそ
の製造方法、及びこの素材から製造される金属製キャッ
プを提供するものである。
【0010】そこで、本発明は、前述の課題解決のため
に、金属製キャップを製造するための素材である樹脂被
覆金属板であり、ライナーとなる樹脂面の特定の位置
に、この素材から製造される金属製キャップが容器本体
と嵌合される際の密封効果を目的とした特定の形状が予
め形成されていることを特徴とする樹脂被覆金属を構成
した。
に、金属製キャップを製造するための素材である樹脂被
覆金属板であり、ライナーとなる樹脂面の特定の位置
に、この素材から製造される金属製キャップが容器本体
と嵌合される際の密封効果を目的とした特定の形状が予
め形成されていることを特徴とする樹脂被覆金属を構成
した。
【0011】また、本発明は、ライナーとなる樹脂面の
特定の位置に、この素材から製造される金属製キャップ
が容器本体と嵌合される際の密封効果を目的とした特定
の形状が予め形成されている樹脂被覆金属板の製造方法
であって、特定の形状を有するプレス成形装置を用いて
フィルム又はシートを特定の形状に熱成形しながら金属
板にラミネートすることを特徴とする樹脂被覆金属板の
製造方法を確立した。
特定の位置に、この素材から製造される金属製キャップ
が容器本体と嵌合される際の密封効果を目的とした特定
の形状が予め形成されている樹脂被覆金属板の製造方法
であって、特定の形状を有するプレス成形装置を用いて
フィルム又はシートを特定の形状に熱成形しながら金属
板にラミネートすることを特徴とする樹脂被覆金属板の
製造方法を確立した。
【0012】また、製造方法における他の本発明とし
て、ライナーとなる樹脂面の特定の位置に、この素材か
ら製造される金属製キャップが容器本体と嵌合される際
の密封効果を目的とした特定の形状が予め形成されてい
る樹脂被覆金属板の製造方法であって、樹脂被覆後に特
定の形状をもったプレス成形装置を用いて樹脂面に特定
の形状を熱成形して製造されることを特徴とする樹脂被
覆金属板の製造方法を確立した。
て、ライナーとなる樹脂面の特定の位置に、この素材か
ら製造される金属製キャップが容器本体と嵌合される際
の密封効果を目的とした特定の形状が予め形成されてい
る樹脂被覆金属板の製造方法であって、樹脂被覆後に特
定の形状をもったプレス成形装置を用いて樹脂面に特定
の形状を熱成形して製造されることを特徴とする樹脂被
覆金属板の製造方法を確立した。
【0013】そして、本発明は、ライナーとなる樹脂面
の特定の位置に、この素材から製造される金属製キャッ
プが容器本体と嵌合される際の密封効果を目的とした特
定の形状が予め形成されている樹脂被覆金属板を素材と
し、二次的なライニング工程無しで製造されることを特
徴とするライナー付き金属製キャップを構成した。
の特定の位置に、この素材から製造される金属製キャッ
プが容器本体と嵌合される際の密封効果を目的とした特
定の形状が予め形成されている樹脂被覆金属板を素材と
し、二次的なライニング工程無しで製造されることを特
徴とするライナー付き金属製キャップを構成した。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を添付
図面に基づき更に詳しく説明する。図1は本発明に係る
金属製キャップ(王冠)製造用の素材である樹脂被覆金
属板を示し、図中符号1は樹脂被覆金属板、2は金属
板、3は樹脂被覆層であり、樹脂面の特定の位置に、こ
の素材から製造される王冠がガラスビン本体と嵌合され
る際の密封効果を目的とした特定形状のシール部4が予
め形成されている。図1(a)は樹脂被覆金属板1の平
面図、(b)は拡大平面図、(c)は拡大断面図を示し
ている。ここで、特定形状のシール部4は、図5におけ
るライナー102のシール部103と同様の作用をなす
ものである。また、図中符号5は、キャップ製造時の打
ち抜き部を示している。
図面に基づき更に詳しく説明する。図1は本発明に係る
金属製キャップ(王冠)製造用の素材である樹脂被覆金
属板を示し、図中符号1は樹脂被覆金属板、2は金属
板、3は樹脂被覆層であり、樹脂面の特定の位置に、こ
の素材から製造される王冠がガラスビン本体と嵌合され
る際の密封効果を目的とした特定形状のシール部4が予
め形成されている。図1(a)は樹脂被覆金属板1の平
面図、(b)は拡大平面図、(c)は拡大断面図を示し
ている。ここで、特定形状のシール部4は、図5におけ
るライナー102のシール部103と同様の作用をなす
ものである。また、図中符号5は、キャップ製造時の打
ち抜き部を示している。
【0015】この場合、密封効果を目的とした成形部
(シール部)4の金属板上の位置及び形状は王冠製造用
プレス機の送りピッチ及びガラスビンの口部形状によっ
て決定される。
(シール部)4の金属板上の位置及び形状は王冠製造用
プレス機の送りピッチ及びガラスビンの口部形状によっ
て決定される。
【0016】図2は、樹脂被覆金属板の製造方法の第1
実施形態を示し、樹脂製フィルム又はシート6を特定の
形状を持った成形用プレスロール7を用いて特定形状の
シール部4に熱成形しながら金属板12にラミネートす
る樹脂被覆金属板の製造方法の模式図である。
実施形態を示し、樹脂製フィルム又はシート6を特定の
形状を持った成形用プレスロール7を用いて特定形状の
シール部4に熱成形しながら金属板12にラミネートす
る樹脂被覆金属板の製造方法の模式図である。
【0017】前記成形用プレスロール7の表面には目的
とするシール部形状の彫刻が施されており、これと対を
なすプレスロール8の表面はラミネート加工の必要性か
ら平滑である。
とするシール部形状の彫刻が施されており、これと対を
なすプレスロール8の表面はラミネート加工の必要性か
ら平滑である。
【0018】前記成形用プレスロール7とプレスロール
8間にフィルム又はシート6を通過させることにより片
面に目的とする特定形状を有し、他の面が平滑な樹脂基
材が製造される。そして、特定形状のシール部4が成形
されたフィルム又はシート6を冷却ロール9を通して形
状を固定し、それから金属板12と接着する面をフィル
ム面処理装置13を通過させてコロナ処理又は接着剤塗
布処理を行い、一対のラミネートロール10,11間に
繰り送る一方、前記金属板12は金属板加熱装置14で
所定温度まで加熱され、タイミング装置15によってタ
イミングを調節しながら前記ラミネートロール10,1
1間に繰り送り、前記フィルム又はシート6をラミネー
トするのである。
8間にフィルム又はシート6を通過させることにより片
面に目的とする特定形状を有し、他の面が平滑な樹脂基
材が製造される。そして、特定形状のシール部4が成形
されたフィルム又はシート6を冷却ロール9を通して形
状を固定し、それから金属板12と接着する面をフィル
ム面処理装置13を通過させてコロナ処理又は接着剤塗
布処理を行い、一対のラミネートロール10,11間に
繰り送る一方、前記金属板12は金属板加熱装置14で
所定温度まで加熱され、タイミング装置15によってタ
イミングを調節しながら前記ラミネートロール10,1
1間に繰り送り、前記フィルム又はシート6をラミネー
トするのである。
【0019】前記フィルム又はシート6の素材として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の安全性に優れ、
かつ熱成形しやすく、弾力性に富む樹脂素材が望まし
い。
は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の安全性に優れ、
かつ熱成形しやすく、弾力性に富む樹脂素材が望まし
い。
【0020】前記フィルム又はシート6の厚みは0.0
5〜0.25mmが望ましく、更に望ましくは0.10
〜0.15mmであるが、目的とするシール部形状及び
その凹凸の深さによって決定する必要がある。
5〜0.25mmが望ましく、更に望ましくは0.10
〜0.15mmであるが、目的とするシール部形状及び
その凹凸の深さによって決定する必要がある。
【0021】図3は、樹脂被覆金属板の製造方法の第2
実施形態を示し、金属板に樹脂被覆層を形成したラミネ
ート金属板16を基材として用い、この樹脂被覆後のラ
ミネート金属板16の樹脂面17を樹脂面加熱装置18
によって所定温度まで加熱した後、ロール面に特定のシ
ール部形状の凹凸を持った成形用プレスロール19とプ
レスロール20を用いて前記樹脂面17に特定の形状
(シール部4)を熱成形(転写)して製造される樹脂被
覆金属板の製造方法の模式図である。
実施形態を示し、金属板に樹脂被覆層を形成したラミネ
ート金属板16を基材として用い、この樹脂被覆後のラ
ミネート金属板16の樹脂面17を樹脂面加熱装置18
によって所定温度まで加熱した後、ロール面に特定のシ
ール部形状の凹凸を持った成形用プレスロール19とプ
レスロール20を用いて前記樹脂面17に特定の形状
(シール部4)を熱成形(転写)して製造される樹脂被
覆金属板の製造方法の模式図である。
【0022】前記成形用プレスロール19の表面には目
的とするシール部形状の彫刻が施されており、これと対
をなすプレスロール20の表面は平滑である。
的とするシール部形状の彫刻が施されており、これと対
をなすプレスロール20の表面は平滑である。
【0023】そして、前記成形用プレスロール19とプ
レスロール20間に、基材であるラミネート金属板16
を通過させることにより樹脂面17に目的とする特定の
形状のシール部4を有する王冠用の樹脂被覆金属板1が
製造される。
レスロール20間に、基材であるラミネート金属板16
を通過させることにより樹脂面17に目的とする特定の
形状のシール部4を有する王冠用の樹脂被覆金属板1が
製造される。
【0024】前記ラミネート金属板16は、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の安全性に優れ、かつ熱成形しや
すく、弾力性に富む樹脂をラミネートしたものが好まし
く、樹脂部分の厚みは0.05〜0.25mmが望まし
く、更に望ましくは0.10〜0.15mmであるが目
的とするシール部形状及びその凹凸の深さによって決定
する必要がある。
ン、ポリプロピレン等の安全性に優れ、かつ熱成形しや
すく、弾力性に富む樹脂をラミネートしたものが好まし
く、樹脂部分の厚みは0.05〜0.25mmが望まし
く、更に望ましくは0.10〜0.15mmであるが目
的とするシール部形状及びその凹凸の深さによって決定
する必要がある。
【0025】本発明における王冠に密封効果を与えるた
めのシール部形状は、図5の例に準じたパターンが考え
られるが、これに限定されるものではない。
めのシール部形状は、図5の例に準じたパターンが考え
られるが、これに限定されるものではない。
【0026】
【実施例】(実施例1)厚み0.12mmのポリエチレ
ンシート(商品名1219−7653、出光石油化学
(株)製)を90℃の熱風で加熱しながら、外径25m
m、内径18mm、外周部高さ0.15mm、内周部高
さ0.12mm、外周/内周の中間部高さ0.10mm
のリング状凹部を有し、150℃に設定したテフロンロ
ール(成形用プレスロール7)と、平滑な面を持ち、4
0℃に設定した金属ロール(プレスロール8)との間を
通過させた後、50℃に冷却してシート表面にリング状
の凸部(シール部4)を形成した。この時、凸部以外の
シートの厚みが、0.04mmとなるよう、ロール間の
クリアランスを調整した。続いてこのシートと厚み0.
17mmの表面処理鋼板とを、該鋼板を火炎処理(金属
板加熱装置14)して無接着剤方式によりラミネート
(特公平7−100350号公報)して、表面にリング
状の凸部を有するポリエチレンラミネート鋼板を得た。
ンシート(商品名1219−7653、出光石油化学
(株)製)を90℃の熱風で加熱しながら、外径25m
m、内径18mm、外周部高さ0.15mm、内周部高
さ0.12mm、外周/内周の中間部高さ0.10mm
のリング状凹部を有し、150℃に設定したテフロンロ
ール(成形用プレスロール7)と、平滑な面を持ち、4
0℃に設定した金属ロール(プレスロール8)との間を
通過させた後、50℃に冷却してシート表面にリング状
の凸部(シール部4)を形成した。この時、凸部以外の
シートの厚みが、0.04mmとなるよう、ロール間の
クリアランスを調整した。続いてこのシートと厚み0.
17mmの表面処理鋼板とを、該鋼板を火炎処理(金属
板加熱装置14)して無接着剤方式によりラミネート
(特公平7−100350号公報)して、表面にリング
状の凸部を有するポリエチレンラミネート鋼板を得た。
【0027】(実施例2)厚み0.12mmのポリプロ
ピレンシート(試作品、グンゼ(株)製)と厚み0.1
7mmの表面処理鋼板とを、該鋼板を火炎処理(金属板
加熱装置14)して無接着剤方式によりラミネート(特
公平7−100350号公報)した後180℃に昇温
し、外径25mm、内径18mm、外周部高さ0.15
mm、内周部高さ0.12mm、外周/内周の中間部高
さ0.10mmのリング状凹部を有し、170℃に設定
したテフロンロール(成形用プレスロール7)と、平滑
な面を持ち、40℃に設定した金属ロール(プレスロー
ル8)との間を通過させて表面にリング状の凸部(シー
ル部4)を有し、凸部以外のポリプロピレン層の厚みが
0.03mmであるポリプロピレンラミネート鋼板を得
た。
ピレンシート(試作品、グンゼ(株)製)と厚み0.1
7mmの表面処理鋼板とを、該鋼板を火炎処理(金属板
加熱装置14)して無接着剤方式によりラミネート(特
公平7−100350号公報)した後180℃に昇温
し、外径25mm、内径18mm、外周部高さ0.15
mm、内周部高さ0.12mm、外周/内周の中間部高
さ0.10mmのリング状凹部を有し、170℃に設定
したテフロンロール(成形用プレスロール7)と、平滑
な面を持ち、40℃に設定した金属ロール(プレスロー
ル8)との間を通過させて表面にリング状の凸部(シー
ル部4)を有し、凸部以外のポリプロピレン層の厚みが
0.03mmであるポリプロピレンラミネート鋼板を得
た。
【0028】(キャップ成形)実施例(1)及び(2)
で製造されたラミネート鋼板を用いて、リング状の凸部
(シール部4)を中心とした直径40mmの円盤から高
さ6mmのスカート部を有する王冠シェル21を各50
個製造した(図4参照)。
で製造されたラミネート鋼板を用いて、リング状の凸部
(シール部4)を中心とした直径40mmの円盤から高
さ6mmのスカート部を有する王冠シェル21を各50
個製造した(図4参照)。
【0029】(評価試験)容量180mlのビン22に
90℃の温水を入れ、図4に示すようにキャッピングマ
シンで密栓し、120℃−45分のレトルト後、常温ま
で徐冷した。このときの漏洩と、開栓したキャップの樹
脂面の状態を観察した。 (結果)
90℃の温水を入れ、図4に示すようにキャッピングマ
シンで密栓し、120℃−45分のレトルト後、常温ま
で徐冷した。このときの漏洩と、開栓したキャップの樹
脂面の状態を観察した。 (結果)
【表1】
【0030】
【発明の効果】上記の方法で製造された、表面に密封効
果を目的とした特定の形状を持つ樹脂被覆金属板を素材
として用いることにより、プレス成形工程のみで、密封
効果のある金属製キャップ(王冠)を製造することが可
能であり、従来、二次的工程として行われていたライニ
ング工程を省略することができ、専用機の設置やそのた
めのスペースの確保、原料となる塗料や樹脂及びパッキ
ングの常備なども不要となる為、ランニングコスト、イ
ニシャルコストとも大きく低減することができる。
果を目的とした特定の形状を持つ樹脂被覆金属板を素材
として用いることにより、プレス成形工程のみで、密封
効果のある金属製キャップ(王冠)を製造することが可
能であり、従来、二次的工程として行われていたライニ
ング工程を省略することができ、専用機の設置やそのた
めのスペースの確保、原料となる塗料や樹脂及びパッキ
ングの常備なども不要となる為、ランニングコスト、イ
ニシャルコストとも大きく低減することができる。
【0031】また、ラミネート金属板には周知である防
錆効果があり、ライナーはこの樹脂被覆層から一体成形
したものであるため、防錆塗装工程が不要となりコスト
ダウンを図ることができる。図4は本発明の素材で製造
した王冠をガラスビンに嵌合させた時の断面模式図であ
るが、密封効果を示す部分以外も完全に樹脂被覆される
為、錆が発生する懸念かない。
錆効果があり、ライナーはこの樹脂被覆層から一体成形
したものであるため、防錆塗装工程が不要となりコスト
ダウンを図ることができる。図4は本発明の素材で製造
した王冠をガラスビンに嵌合させた時の断面模式図であ
るが、密封効果を示す部分以外も完全に樹脂被覆される
為、錆が発生する懸念かない。
【0032】更に、ビールビン等は数回にわたりリサイ
クルされるが、王冠をガラスビンにカシメ加工の際の応
力が口部の材質を疲労させるため、開栓時の割れの危険
性が指摘されていたが、本発明によれは、カシメ部分も
柔軟なラミネート樹脂で被覆される為、割れのリスクを
軽減することができ、またリサイクル回数の延長も期待
できる。
クルされるが、王冠をガラスビンにカシメ加工の際の応
力が口部の材質を疲労させるため、開栓時の割れの危険
性が指摘されていたが、本発明によれは、カシメ部分も
柔軟なラミネート樹脂で被覆される為、割れのリスクを
軽減することができ、またリサイクル回数の延長も期待
できる。
【0033】ライナーが付与されている金属製キャップ
類には王冠のほかワイドキャップ、ビルフアープルーフ
キャップ、マキシキャップなどと呼称されるカシメ方式
のものとスクリューキャップ、ネジキヤップなどと呼称
されるネジ方式のものとがあり、ガラスビンの他、樹脂
容器、金属容器にも使用されている。本発明はこれらの
キャップ類の製造にも活用できる。
類には王冠のほかワイドキャップ、ビルフアープルーフ
キャップ、マキシキャップなどと呼称されるカシメ方式
のものとスクリューキャップ、ネジキヤップなどと呼称
されるネジ方式のものとがあり、ガラスビンの他、樹脂
容器、金属容器にも使用されている。本発明はこれらの
キャップ類の製造にも活用できる。
【0034】本発明による方式はまたライニングが必要
な金属缶用の天底部材にも使用できる。金属缶には飲料
缶、食品缶詰缶、18リットル缶、ベール缶、ドラム缶
などがあり、部材の形状は正円、楕円、四角など様々で
あるが、これらの天底部材の大半にライナーが付与され
ている。
な金属缶用の天底部材にも使用できる。金属缶には飲料
缶、食品缶詰缶、18リットル缶、ベール缶、ドラム缶
などがあり、部材の形状は正円、楕円、四角など様々で
あるが、これらの天底部材の大半にライナーが付与され
ている。
【図1】表面に密封効果を目的とした特定の形状を有す
る金属製キャップ製造用素材を示し、(a)は部分平面
図、(b)はその拡大図、(c)は拡大断面図である。
る金属製キャップ製造用素材を示し、(a)は部分平面
図、(b)はその拡大図、(c)は拡大断面図である。
【図2】フイルム又はシート表面を、密封効果を目的と
した特定の形状に成形しながらラミネートを行なう金属
製キャップ製造用素材を製造する装置の一例である。
した特定の形状に成形しながらラミネートを行なう金属
製キャップ製造用素材を製造する装置の一例である。
【図3】ラミネート金属板の樹脂表面に、密封効果を目
的とした特定の形状を成形しながら金属製キャップ製造
用素材を製造する装置の一例である。
的とした特定の形状を成形しながら金属製キャップ製造
用素材を製造する装置の一例である。
【図4】本発明により製造した金属製キャップの性能を
評価するためにビンに装着した状態の部分断面図であ
る。
評価するためにビンに装着した状態の部分断面図であ
る。
【図5】従来例を示し、密封剤を貼付した王冠の断面図
である。
である。
1 樹脂被覆金属板 2 金属板 3 樹脂被覆層 4 密封効果目的の成形部(シール部) 5 キャップ製造時の打ち抜き部 6 フィルム又はシート 7 成形用プレスロール 8 プレスロール 9 冷却ロール 10 ラミネートロール 11 ラミネートロール 12 金属板 13 フィルム面処理装置(コロナ処理又は接着剤塗付
処理) 14 金属板加熱装置 15 タイミング装置 16 ラミネート金属板 17 樹脂面 18 樹脂面加熱装置 19 成形用プレスロール 20 プレスロール 21 王冠シェル 22 ビン 101 金属板 102 ライナー(密封剤) 103 シール部
処理) 14 金属板加熱装置 15 タイミング装置 16 ラミネート金属板 17 樹脂面 18 樹脂面加熱装置 19 成形用プレスロール 20 プレスロール 21 王冠シェル 22 ビン 101 金属板 102 ライナー(密封剤) 103 シール部
フロントページの続き Fターム(参考) 3E084 AA04 AA12 AA32 BA01 CA01 CC01 CC02 DA01 DC01 DC02 FA09 FD08 GA08 GB12 HA02 HB03 HC03 HD01 4F100 AB01A AB03 AK01B AK04 BA02 DD04B EJ202 EJ422 GB15 GB90
Claims (4)
- 【請求項1】 金属製キャップを製造するための素材で
ある樹脂被覆金属板であり、ライナーとなる樹脂面の特
定の位置に、この素材から製造される金属製キャップが
容器本体と嵌合される際の密封効果を目的とした特定の
形状のシール部が予め形成されていることを特徴とする
樹脂被覆金属板。 - 【請求項2】 ライナーとなる樹脂面の特定の位置に、
この素材から製造される金属製キャップが容器本体と嵌
合される際の密封効果を目的とした特定の形状のシール
部が予め形成されている樹脂被覆金属板の製造方法であ
って、前記シール部形状を有するプレス成形装置を用い
てフィルム又はシートを特定の形状に熱成形しながら金
属板にラミネートすることを特徴とする樹脂被覆金属板
の製造方法。 - 【請求項3】 ライナーとなる樹脂面の特定の位置に、
この素材から製造される金属製キャップが容器本体と嵌
合される際の密封効果を目的とした特定の形状のシール
部が予め形成されている樹脂被覆金属板の製造方法であ
って、樹脂被覆後に前記シール部形状をもったプレス成
形装置を用いて樹脂面に特定の形状を熱成形して製造さ
れることを特徴とする樹脂被覆金属板の製造方法。 - 【請求項4】 ライナーとなる樹脂面の特定の位置に、
この素材から製造される金属製キャップが容器本体と嵌
合される際の密封効果を目的とした特定の形状のシール
部が予め形成されている樹脂被覆金属板を素材とし、二
次的なライニング工程無しで製造されることを特徴とす
るライナー付き金属製キャップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000055840A JP2001246439A (ja) | 2000-03-01 | 2000-03-01 | 樹脂被覆金属板とその製造方法及びそれを用いて製造される金属製キャップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000055840A JP2001246439A (ja) | 2000-03-01 | 2000-03-01 | 樹脂被覆金属板とその製造方法及びそれを用いて製造される金属製キャップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001246439A true JP2001246439A (ja) | 2001-09-11 |
Family
ID=18576893
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000055840A Pending JP2001246439A (ja) | 2000-03-01 | 2000-03-01 | 樹脂被覆金属板とその製造方法及びそれを用いて製造される金属製キャップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001246439A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015179514A1 (en) * | 2014-05-21 | 2015-11-26 | Silgan Containers Llc | Method and apparatus for providing metal container with lining |
-
2000
- 2000-03-01 JP JP2000055840A patent/JP2001246439A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015179514A1 (en) * | 2014-05-21 | 2015-11-26 | Silgan Containers Llc | Method and apparatus for providing metal container with lining |
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