JP2001245685A - 枯草菌等が産生する無機物の酸溶解生成物 - Google Patents

枯草菌等が産生する無機物の酸溶解生成物

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JP2001245685A
JP2001245685A JP2000105578A JP2000105578A JP2001245685A JP 2001245685 A JP2001245685 A JP 2001245685A JP 2000105578 A JP2000105578 A JP 2000105578A JP 2000105578 A JP2000105578 A JP 2000105578A JP 2001245685 A JP2001245685 A JP 2001245685A
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stravite
bacillus subtilis
hydrochloric acid
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Kiyoyuki Takizawa
清行 瀧澤
Daizaburo Takizawa
大三郎 瀧澤
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SHIN NIHONSHA KK
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】 化学分析の試薬として重要なストラバ
イト(MgNHPO・6HO)であるが、生体内
での生理作用については研究されていない。ストラバイ
トは水には難溶であるが、胃酸(塩酸)に溶解して公知
の物質であるMgCl・6HO及びHPO及び
NHClを生成する。MgCl・6HO及びH
POは摂取すると、生体内でミネラル電解質としての
生体調節の機能によって直接的な生理作用を営み、多彩
な未知の生体反応に関与して、様々な生理活性機能や生
体防御機能を高める事が予測できる。この様なMgCl
・6HO及びHPOの従来知られていない用途
開発を行ない、生体の健康維持に資する事を目的とす
る。 【構 成】 ストラバイトの塩酸溶解生成物のほ
か、各種の酸による溶解生成物を分析し、それらの有益
な用途開発への道を拓こうとするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明者は特願平11−3074
09で、枯草菌等は代謝によって無機物(バチナスと呼
称)を生成し、バチナスは概略次の様な理化学性質と摂
取効果を有する物質である事を示した(分析は、東京都
立産業技術研究所で行なった)。バチナスの概要は次の
通りである。 (1) 元素分析: (a)NCH分析;N 5.05%、C 0.47%、
H 5.85%。 (b)発光分光分析により検出された元素; Mg、Pは多量又はやや多量。 Ca、Mn、Feは小量。 Siは微量。 Naは極微量。 (2)赤外吸収スペクトル:図1に示す通り。 (3)X線回折測定データ:図2に示す通り。 (4)物質の形状:バチナスは結晶分子で肉眼観察は不
可能であるが、液体培地では経時と共に結晶分子が会合
し、肉眼視可能な白色の結晶体に成長する。 (5)バチナス結晶体が生成を始める培地のpH値:
6.2付近である。 (6)酸にのみ溶けるので胃酸(塩酸)に着目し、バチ
ナス結晶体を塩酸で溶解する。溶解液は、バチナス結晶
体に付着していた培地成分が遊離して濁るので、これに
水を注いで活性炭処理をした後、孔径0.1μmのフィ
ルターで濾過した濾液を加熱乾燥すると、無色透明の結
晶と粘性のある液体及び淡乳白色の固体の混合物(BA
HCと呼称)が生成する。BAHCの理化学性質は次の
通り。 (a)NCH分析;N 4.10%、C 0.00%、
H 4.98%。 (b)イオンクロマトグラフによる分析; Na 16.2mg/g K 6.8mg/g Mg2+ 37.0mg/g Cl 274. mg/g PO 3− 314. mg/g (c)溶剤に対する溶解性;水、酸、エタノールに易
溶。 (7)ミネラル機能の発現:人体にとって必須の多量ミ
ネラルは、電解質としての生体調節の機能によって、直
接的な生理作用を営む事が分かっている。バチナスは、
胃酸に溶けてBAHCとなり、溶液中でイオン化するの
で、生体中でミネラル機能を発現する事は明らかであ
る。 (8)枯草菌等の菌体及び代謝産物は、毒性が無い事を
世界の機関が認めているので、バチナス及びBAHCは
人体にとって安全である。 (9)バチナス又はBAHCを約5〜10mg、1日1
回摂取すると、水虫の治癒と予防、歯周病の緩和と予
防、肩凝りの解消などの効果がある。 (10)市販の糸引納豆(以下、納豆と略記)270g
から、約2mgのバチナスを回収した。賞味期限内の納
豆では、納豆菌が蒸煮大豆の表面に存在する栄養素だけ
を利用して代謝するので、生成するバチナスは極く微量
である。従って、納豆から10mgのバチナスと同じ効
果を得るには、270g×5=1,350g(50g入
りパックで27パック)を、一度に食べなくてはならな
い。 (11)ビール酵母約470mgを培地成分として納豆
菌を接種培養すると、バチナス10mgを生成する事が
できる。ビール酵母約470mgを服用しても、(9)
の様な効果は得られない。これは、ビール酵母中のミネ
ラルが、納豆菌によって、特有の分子構造を持つ化合物
バチナスに変えられた事を示している。 (12)クロレラ及びスピルリナ及びビール酵母を、水
に浸して室温で放置しておくと、寄生していた枯草菌又
は定着した空気中の枯草菌の代謝によって、バチナスが
生成する。
【0002】バチナスは水に不溶であるので、BAHC
の水虫の原因菌である白癬菌に対する発育阻止試験(社
団法人日本食品分析センターで行なった)の概要を記
す。サブロー寒天培地50mlに、はぎ取って粉状にし
たヒトの足角質を800μg/mlとなる様に懸濁させ
た溶液10mlを添加した培地に、BAHC2,000
μg/ml溶液の2倍希釈系列溶液を順次添加し、十分
に混合して平板とした。ここに、白癬菌(Tricho
phyton rubrum TIMM2659)を接
種して、25℃で14日間培養した。BAHC400μ
g/ml添加においても、白癬菌の発育は阻止されなか
った。
【0003】白癬菌は人体に侵入する時、生体角質を分
解する酵素を分泌する事が分かっている(宮地誠、高橋
久、高橋伸也編・株式会社協和企画通信発行「真菌症と
生体防御機構」の小川秀興、坪井良治著<真菌感染の菌
側要因>)。[0001]の(9)及び[0002]を
対比してみると、概ね次の様な推察ができる。 (a)摂取したバチナスは胃酸に溶けてBAHCとなっ
てイオン化し、体内に吸収され、生体内化学反応によっ
て生成した物質により、白癬菌が人体に侵入しようとし
て分泌した生体角質分解酵素の活性が阻害された。 (b)培地に混合した代謝活性を失っているヒトの足角
質は、白癬菌にとっては単なる窒素源としての認識しか
ない。 (c)白癬菌は、生体角質と生体の代謝活性を失った角
質を判別する機能を有しており、BAHCによる白癬菌
発育阻止作用は、生体系で働くことを示唆している。
【0004】MgNHPO・6HO(りん酸マグ
ネシウムアンモニウム・6水塩)は無色の結晶で、納豆
や魚介類等の缶詰・ビン詰が古くなると、枯草菌等が産
生するストラバイト(Struvite)の正体として
知られ、噛むとジャリジャリするので、品質保持上の厄
介物として生成を抑える研究が行なわれている。ストラ
バイトの赤外吸収スペクトルとX線回折測定データを、
それぞれ図3と図4に示す。図1と図2及び図3と図4
は、バチナスの本質がストラバイトであることを表わし
ている。
【0005】バチナスは結晶の成長過程で培地成分が付
着するが、ストラバイトは化学的に製造方法が確立され
ており、純粋なものが得られる。そして、ストラバイト
はバチナスの主成分であるので、バチナス及びBAHC
の摂取効果から、ストラバイト及びSMFの摂取効果を
類推できる。ストラバイトは酸によく溶けるので、胃酸
(塩酸)に着目して塩酸に溶解すると、次式の様な混合
物(SMFと呼称)が生成する。 MgNHPO・6HO+3HCl=MgCl
6HO+HPO+NHCl これによって、SMFの水溶液中にはMg2+とPO
3−及びClの電解質の存在を知る事ができる。Mg
とP及びClは、人体にとって必須ミネラルである。ミ
ネラルは、ビタミンと共に健康の鍵をにぎる重要な栄養
素で、ミネラルの体に対する作用は生体機能の保持と活
動であり、単に量のみを問題にするものではなく、多量
ミネラルは、電解質としての生体調節機能によって、重
要な生命現象に関与している事が分かっている。
【0006】ストラバイトは枯草菌等の代謝産物である
ので、人体に安全な物質である。従って次の様な推察か
ら、ストラバイト及びSMFは、その機能解明の進展と
共に多くの産業分野で利用され、健康維持に貢献できる
ものと期待できる。即ち、ストラバイトを生体内に摂取
すると、ストラバイトは先ず胃酸(塩酸)に溶けてSM
Fとなってイオン化し、胃壁から体内に吸収されるか、
胃酸に溶けなかったストラバイトは、腸に送られて乳酸
や酢酸等の有機酸に溶けてイオン化し、水及びエタノー
ルに溶けて体内に吸収され、電解質としての多量ミネラ
ルの生体調節機能によって、生理活性物質や生体防御物
質の生成に関与したり、生体維持に効果がある様々な生
理作用を発揮する。
【0007】
【従来の技術】納豆菌は納豆や酵素及びビタミンKの生
産に利用され、納豆の粘質物からは糸や吸水物質を製造
する研究も進んでいる。納豆菌が産生する生体調節機能
物質の存在は予想されながら、多くは未解明である。枯
草菌は、酵素の生産及び遺伝子工学の宿主として活用さ
れ、ある枯草菌が産生する有機物は、多くの植物病原因
の発育に抗生作用を示して、農業分野での利用が研究さ
れている。反面、好気性細菌である納豆菌及びその胞子
が、嫌気条件下の腸内での増殖又は発芽・増殖によっ
て、酵素やビタミン等を産生して整腸作用をしていると
いう不合理な説明がされている。更に、クロレラ粒やス
ピルリナ粒にも、枯草菌等と同様の摂取効果が臨床的に
発表されており、作用物質が予期されているが未解明で
ある。ビール酵母には、17種のビタミン、16種のア
ミノ酸、14種のミネラルが含有しており、栄養学的に
高く評価されているが、五島孜郎は「ビール酵母の摂取
によってもたらされる生理的効果などについては、分析
された既知の成分だけでは律しきれないように感じま
す。まだ生体の機能に関与する何物かが潜んでいるかも
知れません。」と述べている。
【0008】ストラバイトは化学分析においてPO
3−、Mg2+、NH の沈殿反応の試薬として、そ
の製法と用途は確立しているが、生体中での作用の研究
は行なわれておらず、従ってSMFの生理作用も未知で
あり、ストラバイト及びSMFの生体への用途開発も行
なわれていない。しかるに、SMFの成分は公知の物質
で、それぞれが次の様な食品及び医薬品に使用されてい
る。 (a)MgCl:含水塩は豆腐の製造。Mg2+、C
としてスポーツ飲料及び点滴用輸液の補助栄養素。
イースト培養の栄養源。 (b)HPO:清涼剤、止渇剤。食品の酸味付与
剤。食品のpH調整剤。 (c)NHCl:去タン薬、利尿薬(殊に水銀利尿薬
の補助として有効)。イースト培養の栄養源。パン、菓
子製造の膨張剤。 (参考出典:大久保一良監修・日本放送協会発行「豆腐
・納豆」、須見洋行著・ダイナミックセラーズ出版発行
「納豆はこれほど効く!」、板垣知雄著・五島孜郎監修
・(株)三一書房発行「健康に役立つビール酵母のはな
し」、山田正治著・New Food Industr
y 1994 Vol.36 No.5「スピルリナの
健康食品としての利用」、日本クロレラ療法研究会発行
「解説特報」、(社)日本工業技術振興協会開催「納豆
の効能に関する研究セミナー」第1回と第2回及び平成
8年「緊急公開セミナー」、特公平2−44505と特
公平6−55120、村松芳多子・他4名著・日本食品
化学工学会誌第44巻第4号1997年4月「ストラバ
イトの生成について」、志田正二編集代表・森北出版
(株)発行「化学辞典」、化学大辞典編集委員会編・共
立出版(株)発行「化学大辞典」、(株)健康産業新聞
社編集・発行「健食製造・販売の関連法規ガイドブッ
ク」)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ストラバイトが生体中
で有効な生理作用を営んでいる事を明らかにし、この成
果を健康産業の各分野での用途開発に資する事が課題で
ある。[0005]で、ストラバイトは胃酸に溶けて、
Mg2+、PO 3−、Clの電解質を形成すること
を示した。
【0010】さて、ミネラル栄養学では、必須かつ多量
ミネラルであるP、Cl、Mgは、電解質としての生体
調節の機能によって、それぞれが次の様に直接的な生理
作用を営んでいる事が明らかにされている。 (1)P:人体に存在する約20%のPは、遊離したP
3−として生体に取り込まれ、核酸、リン脂質、A
TPなどのリン酸化合物として存在し、遺伝、脳・神経
の機能維持、エネルギー授受などに重要な役割を果して
いる。 (2)Cl:塩化物イオンClとして細胞外液に存在
し、生体系で浸透圧の平衡維持のイオンの一つとして働
いている。又、胃液中の塩酸として、ペプシンのその最
適pHの確保、殺菌、膵液分泌の促進などを行なってい
る。 (3)Mg:Mgはブドウ糖のりん酸化、TCA回路中
の酸化性脱炭酸、脂肪酸代謝、タンパク質合成、核酸代
謝などに関わる酵素など、約300種の酵素反応の活性
化に必須である。筋肉の収縮にCaと共に関与してお
り、Mg2+は高血圧を抑制する因子として有効に働い
ている事が予測されている。又、Mgが欠乏すると多量
ミネラル全体の代謝が乱れ、体の生理作用が円滑に行な
われなくなる。Mg欠乏では、種々の精神神経症状や循
環器症状が生じたり、骨粗鬆症や筋拘縮(肩凝り、腰
痛)が起り易くなる。殊にCa、P、Kの血液内濃度が
低下し、心臓や骨格筋の痙れんや興奮をもたらし、ひど
い時は心筋梗塞などの致命的な病気を引き起こす。な
お、各ミネラルの間には生理作用の点で多くの相互作用
が存在し、一つの生理作用に複数のミネラルが関係す
る。例えば、Ca、Na、Kの細胞の内外での移動は、
すべてMgが関与する酵素によって営まれており、Kは
Mgの供給により糖尿病などの予防に関与している。
【0011】ストラバイトは胃酸に溶けて溶液中でイオ
ン化するので、生理活性や生体防御に関与している事
は、[0010]で示した様に、多量ミネラルが電解質
としての生体調節の機能を営む事により、明らかであ
る。
【0012】従って、ストラバイトは生体維持にとって
重要なミネラル化合物として、消化器系の酸に溶けた
後、エタノール及び水に溶けて生体に吸収された後、様
々な生体内化学反応に関わり、又は滲出した体液成分と
反応し、生体調節及び生体防御の機能を営むものと推察
され、本発明は、ストラバイトの生体内での生理作用の
解明という課題と共に、枯草菌等が産生している機能成
分の解明という課題の一端も解決するものと考える。
(ミネラル関連の出典:栄養機能化学研究会編・(株)
朝倉書店発行「栄養機能化学」、財団法人資源協会食品
成分調査研究会編・財団法人農業統計協会発行「食と栄
養の健康学」の西牟田守著<ミネラルと健康>、渡辺正
雄著・(株)健康産業新聞社発行「新・ミネラル栄養
学」、鈴木継美・和田攻共編・第一出版(株)発行「ミ
ネラル・微量元素の栄養学」、阿部文敏・榎本秀一共著
・(株)オーム社発行「からだとミネラルの知識」、松
島美一・高島良正共著・(株)廣川書店発行「生命の無
機化学」、松本和子監訳・(株)東京化学同人発行「生
物無機化学」、近藤賢著・(株)光文社発行「カルシウ
ムは体に悪い」、板垣知雄著・五島孜郎監修・(株)三
一書房発行「健康に役立つビール酵母のはなし」)
【0013】
【課題を解決するための手段】ストラバイトは水に難溶
であるが、酸に易溶であるので、これが課題を解決する
ための手段となる。ストラバイトを塩酸(胃酸)に溶解
すると、[0005]で記した様に、次式に示す3種の
公知物質の混合物SMFが生成する。 MgNHPO・6HO+3HCl=MgCl
6HO+HPO+NHCl SMFは、酸及び水及びエタノールに溶け易く、生体中
に吸収されて、生体内での様々な化学反応に関わるもの
と考えられる。
【0014】SMFの成分であるMgCl・6H
O、HPO、NHClは、[0008]で示し
た様に、それぞれが食品や医薬品の分野で利用されてい
る。これは、枯草菌等の菌体及び代謝産物には、毒性が
無いという事と符合する。
【0015】バチナス又はBAHCの主成分、ストラバ
イト又はSMFを約5〜10mg、1日1回摂取する
と、[0001]の(9)と同様の効果がある。SMF
を就寝前に摂取すると、夜間の尿排泄が2〜3回以上多
くなり体重の減少等、健康への影響が懸念されるので、
利尿薬として使われているNHClを除いたMgCl
・6HOとHPOを同当量で合計で約5mg、
1日1回摂取した所、[0001]の(9)と同様の効
果があった。次に、MgCl・6HOのみを約5m
g、1日1回摂取した所、[0001]の(9)と同様
の効果があった。
【0016】以上[0015]の結果から、次の様な考
察ができる。ストラバイトを摂取すると、ストラバイト
は胃酸(塩酸)に溶けてMgCl・6HO、H
、NHClの3種の物質を生成する。そして、こ
の3種の物質のうちMgCl・6HOが、[000
1]の(9)の摂取効果に関与している。MgCl
6HOは生体内でMg2+とClの電解質となり、
ミネラルとしての作用機序は未解明であるが、生体調節
機能による直接的な生理作用が営まれたと考えられる。
【0017】
【実施例】ストラバイトの摂取効果は、MgCl・6
Oの関与によるものと推察できるので、MgCl
・6HOの摂取効果について実施例を示す。
【0018】(実施例1)水虫の治癒 足の指の間にカユミを伴う水泡状の水虫が発症した時、
MgCl・6HOを約5〜10mg摂取すると、3
0〜60分後にカユミが治まり、この摂取を毎日1〜2
回続ける事により、7日目前後には水虫が治癒する。治
癒後も、毎日1回MgCl・6HOを約5〜10m
g摂取し続けると、水虫発症の予防効果がある。
【0019】(実施例2)歯周病の緩和 歯茎が腫れて痛み、歯が浮いて冷水に歯が沁みる症状の
歯周病は、MgCl・6HO約5〜10mgを1日
1〜2回の摂取を続ける事により、概ね次の様な経過で
緩和する。摂取約30分後に歯茎の痛みが治まる。摂取
1日経過して歯茎の腫れが退き、歯の浮き具合が緩和す
る。摂取10日目前後には、冷水が歯に沁みる症状を殆
ど感じなくなり、カタイ食物例えばアワビの刺身や炒り
豆等を奥歯で噛める様になる。以後、毎日1回MgCl
・6HOを約5〜10mg摂取し続けると、歯周病
の悪化は阻止される。
【0020】(実施例3)肩凝りの解消 肩凝りを感じた時、MgCl・6HOを約5mg摂
取すると、30〜60分後に肩凝りが治まる。
【0021】(実施例4)乳酸菌飲料にMgCl・6
Oを配合 乳酸菌飲料にMgCl・6HOを配合する事によっ
て、乳酸菌の機能に加えてMg2+とClのミネラル
機能を併せ持つ乳酸菌飲料ができる。これを日常的に飲
用する事によって、Mg2+とClの補給ができると
共に、水虫や歯周病等の発症予防効果が得られる。
【0022】(実施例5)食酢にMgCl・6H
を配合 生理活性を高める効果がある食酢にMgCl・6H
Oを配合すると、Mg2+とClのミネラル機能が加
わった食酢ができる。これを日常的に摂取する事によっ
て、Mg2+とClの補給ができると共に、水虫や歯
周病等の発症予防効果が得られる。
【0023】(実施例6)味噌・醤油にMgCl・6
Oを配合 MgCl・6HOを配合した味噌や醤油等の調味料
で料理した食品を日常摂取していると、Mg2+とCl
の補給と共に、水虫や歯周病等の発症予防効果が得ら
れる。
【0024】(実施例7)缶コーヒー等にMgCl
6HOを配合 MgCl・6HOを配合した缶コーヒー、パック入
りトマトジュースや日本茶及び豆乳及び牛乳及びヨーグ
ルト等を日常的に飲む事により、Mg2+とClを補
給できると共に、水虫や歯周病等の発症予防効果が得ら
れる。
【0025】
【発明の効果】同一人物が、水虫に罹り、歯周病にも罹
病している上に、肩が凝っている時、MgCl・6H
Oを摂取すると、これらの症状は同時に治癒又は緩和
する。これは、Mg2+とClの電解質としての生体
調節機能によって、生理活性作用及び生体防御作用が営
まれた現れと考えられる。そして、Mg2+とCl
様なミネラル不足が、これらの症状を引き起している可
能性を示唆している。
【0026】ジェンナーが種痘を発見した故事にみられ
る様に、身近な現象から研究のヒントを得る事が多い。
従来、ストラバイトの研究が、生体内での生理作用との
関係に及ばなかったのは、納豆菌が生成する機能物質を
有機物にのみに追い求め、無機物であるストラバイトを
論外視し、納豆の中に微量ながら生成されているストラ
バイトが、胃酸(塩酸)に溶けてMgCl・6H
及びHPO及びNHClの3種の物質を生成する
事にまで推察が及ばず、更に試験管内では機能観察が不
可能で、生体内でのみ機能するミネラルに関心が及ばな
かったためと考えられる。
【0027】ストラバイト及びSMF及びSMFの各成
分の未知の機能については、生物無機化学やミネラル栄
養学及び臨床試験等の学術研究を待たなければならない
が、既に解明されているミネラルの機能を思考の基盤と
して推察すると、本発明は、産業上及び学術上及び日常
生活上に於いて、次の様な効果をもたらすものと考える
事ができる。 (1)ストラバイトを塩酸に溶解して、SMF(MgC
・6HO+HPO+NHCl)を生成しな
くとも、SMFの成分はそれぞれ公知の物質であるの
で、同当量の比率で調合してSMFをつくる事ができ
る。 (2)SMFの混合成分(MgCl・6HO、H
PO、NHCl)のそれぞれの重量をxg、yg、
zgとし、混合重量比をx≧0:y≧0:z≧0の様に
変える事により、用途に適応した混合物を調合できる。 (3)SMFを5〜10mg摂取すると、尿の排泄回数
が異常に増えるので、利尿効果があるNHClを除い
たMgCl・6HO+HPO、又はH3PO
とNHClを除いたMgCl・6HOのみを摂取
しても、水虫治癒効果及び歯周病緩和効果及び肩凝り解
消効果がある事から、MgCl・6HとHPO
の混合物、又はMgCl・6HOだけを配合した医
薬品及び医薬部外品及び栄養補助食品及び食品類及び飼
料等を多種類開発できる。 (4)バチナスの主成分はストラバイトであるから、B
AHCの主成分はSMFであり、BAHCの摂取効果は
MgCl・6HOによるものと考えられる。[00
02]で示した様に、BAHCには白癬菌に対して殺菌
作用も抗菌作用も無いので、MgCl・6HOにも
殺菌と抗菌の両作用は無く、従って、MgCl・6H
Oに対しての白癬菌の耐性は生じないものと推察され
る。この様に、病原菌に対して殺菌・抗菌作用が無くて
も、発病阻止作用がある物質を探索する一例としての効
果を期待できる。 (5)Mg及びCl及びPの未知のミネラル機能を解明
するための、一つの効果として期待できる。 (6)ストラバイトを各種の酸に溶解して生成する物質
を分析して、新しい用途の物質開発が可能である。 (7)枯草菌等が産生する機能成分解明の、一つの効果
として期待できる。 (8)製造後の経時と共に、納豆中のストラバイト生成
量が増し、生体内で生成するNHClの量も増えて、
健康への影響が懸念されるので、古くなった納豆は食べ
てはならない事を示唆している。 (9)少量のミネラル補給で、靴社会の水虫発症予防が
可能であり、歯周病の緩和・治癒と発症予防によって、
高齢者の食生活を豊かにする事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蒸煮大豆に納豆菌を接種培養して生成したバチ
ナス結晶体の赤外吸収スペクトルを示す図である。
【図2】蒸煮大豆に納豆菌を接種培養して生成したバチ
ナス結晶体のX線回折測定データを示す図である。
【図3】ストラバイトの赤外吸収スペクトルを示す図で
ある。
【図4】ストラバイトのX線回折データを示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23L 1/304 A23L 1/304 4C086 A61K 33/06 A61K 33/06 33/42 33/42 A61P 1/02 A61P 1/02 21/00 21/00 C12J 1/00 C12J 1/00 A //(C12P 3/00 (C12P 3/00 Z C12R 1:125) C12R 1:125) (C12J 1/00 (C12J 1/00 A C12R 1:125) C12R 1:125) Fターム(参考) 2B150 AC04 AC09 DH05 DH14 DH32 4B018 LB07 LB08 LB09 MD01 MD03 MD88 ME09 ME14 MF13 4B027 FB24 FC06 FK01 FK19 FQ19 4B028 BC05 BL30 4B064 AA02 AA04 CA02 DA01 DA10 4C086 AA01 AA02 HA04 HA19 HA24 HA26 NA14 ZA67 ZA90 ZA94

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 納豆菌及び枯草菌(以下、枯草菌等と略
    記)が代謝によって生成する無機物のストラバイト(M
    gNHPO・6HO)を、塩酸に溶解して生成す
    る物質(MgCl・6HO+HPO+NH
    l)、及びMgCl・6HO(無水塩等を含む、以
    下同じ)とHPOとNHClの各分子数が、それ
    ぞれ同数存在する混合物。
  2. 【請求項2】 MgCl・6HOとHPOとN
    Clのそれぞれの重量をxg、yg、zgとして、
    これらの重量比が、x≧0:y≧0:z≧0の割合で存
    在する混合物。
  3. 【請求項3】 ストラバイトがほとんど全ての酸に溶解
    して生成する物質。
  4. 【請求項4】 請求項1及び請求項2及び請求項3の物
    質を配合した食品類及び飼料及び医薬品及び医薬部外
    品。
  5. 【請求項5】 請求項1及び請求項2及び請求項3の物
    質から誘導生成する物質。
  6. 【請求項6】 MgCl・6HOを摂取すると、水
    虫の発症予防と治癒効果、及び歯周病の発症予防と治療
    又は緩和効果、及び肩凝りの発症予防と解消効果などの
    効果がある事を利用した用途として、MgCl・6H
    Oを配合した食品類及び飼料及び医薬品及び医薬部外
    品。
  7. 【請求項7】 MgCl・6HOの請求項6の効果
    が公知された後、ミネラル補給を謳ってMgCl・6
    Oを配合した食品類及び飼料及び医薬品及び医薬部
    外品。
  8. 【請求項8】 ストラバイトが塩酸(胃酸)に溶け、請
    求項1の物質を生成する事を利用した用途として、スト
    ラバイトを配合した食品類及び飼料及び医薬品及び医薬
    部外品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114807241A (zh) * 2022-04-28 2022-07-29 井冈山大学 用于稀土矿区重金属废水处理的生物源矿物及其制备方法

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