JP2001240645A - 粉末状自硬化性フェノール樹脂の製造方法 - Google Patents

粉末状自硬化性フェノール樹脂の製造方法

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JP2001240645A
JP2001240645A JP2000051063A JP2000051063A JP2001240645A JP 2001240645 A JP2001240645 A JP 2001240645A JP 2000051063 A JP2000051063 A JP 2000051063A JP 2000051063 A JP2000051063 A JP 2000051063A JP 2001240645 A JP2001240645 A JP 2001240645A
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JP
Japan
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phenol resin
hexamine
self
resin
novolak
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JP2000051063A
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Katsumi Kamimura
克己 上村
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Sumitomo Durez Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Durez Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率良く粉末状自硬化性フェノール樹脂を製
造することである。 【解決手段】 ノボラック型フェノール樹脂及びヘキサ
ミンを衝撃機構を有する粉砕装置を用いて粉砕処理を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の有機質ある
いは無機質の基材のバインダーとして用いられる粉末状
自硬化性フェノール樹脂の製造方法に関するもので、ノ
ボラック型フェノール樹脂にヘキサメチレンテトラミン
(以下、ヘキサミンという)が付加した粉末状自硬化性
フェノール樹脂の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ノボラック型フェノール樹脂は、通常、
反応釜中でフェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存
在下で加熱反応を行い、減圧下にて脱水、脱未反応フェ
ノールを行うことにより得られる。従来固形ノボラック
樹脂と硬化剤としてヘキサミンを配合し、粉砕機にてノ
ボラック樹脂粒子とヘキサミン粒子とを均一に分散せし
めることにより、粉末状自硬化性フェノール樹脂を得て
いた。この粉末状自硬化性フェノール樹脂は、ノボラッ
ク型フェノール樹脂粒子とヘキサミン粒子が、個々に分
散しているのみで、各種の有機質あるいは無機質の基材
のバインダーとして使用した場合、加熱成形時の揮発性
成分の発生による成形品の表面状態の不良や成形性が悪
いことにより強度が低下するなどの問題点があった。
【0003】この問題を解決するためにノボラック型フ
ェノール樹脂とヘキサミンとをニーダー、ロール、二軸
連続式混練押出機などで加熱溶融混合して、ノボラック
型フェノール樹脂とヘキサミンの付加物を得たのち、粉
砕して得られる粉末状自硬化性フェノール樹脂、ノボラ
ック型フェノール樹脂とヘキサミンを溶剤に溶解し反応
させた溶液を高速脱水装置にて脱水及び脱溶剤を行いノ
ボラック型フェノール樹脂とヘキサミンの付加物を得た
のち、粉砕して得られる粉末状自硬化性フェノール樹
脂、ノボラック型フェノール樹脂とヘキサミンを溶剤に
溶解し反応させた溶液を噴霧乾燥することによって粒状
自硬化性フェノール樹脂を得た後、粉砕して粉末状自硬
化性フェノール樹脂を得る方法などが提案されている。
しかし、上記のような粉末状自硬化性フェノール樹脂
は、ノボラック型フェノール樹脂の製造後、混練およ
び粉砕工程と複数の設備を使用しなければならず、製造
コストの増加および歩留の低下が免れないこと、溶剤
を使用する場合、経済的及び作業環境の点で好ましいと
は言えない、などの欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ノボ
ラック型フェノール樹脂とヘキサミンとが付加した、粉
末状自硬化性フェノール樹脂を効率よく、溶剤を用いず
に生産することにある。
【0005】
【問題を解決するための手段】ノボラック型フェノール
樹脂及びヘキサミンを衝撃機構を有する粉砕装置で粉砕
処理することによって、アダクト化率を30%以上とす
る粉末状自硬化性フェノール樹脂の製造方法に関するも
ので、更には衝撃機構を有する粉砕装置が、装置内に衝
撃媒体を有することを特徴とする粉末状自硬化性フェノ
ール樹脂の製造方法に関するものである。本発明におい
て、定義するアダクト化したヘキサミンとは、イオン交
換水によって抽出されないヘキサミンをいう。ここで、
イオン交換水の温度は25±1℃とする。通常、単にフ
ェノール樹脂と混合されたヘキサミンミンは、水によっ
て容易に抽出することができるが、フェノール樹脂にア
ダクト化したヘキサミンは水で抽出されない。このこと
から、アダクト化率は次式によって求められる。 アダクト化率(%)= [(A−B)/A]x100――――――(1) A:全ヘキサミン量 B:イオン交換水で抽出されたヘキサミン量 尚、Aはケ−ルダール法、液体クロマト法又は元素分析
法などによって求められる。Bにイオン交換水によって
抽出されたヘキサミンの量について滴定法によって求め
られる。測定に際して、試料の粒径は150μm以下と
し、もしも粒径が粗い場合は、試料の粒径を150μm
以下に粉砕してから測定するものとする。アダクト化率
については、好ましくは50%以上で、更に好ましくは
80%以上である。アダクト化率が30%未満の場合、
フェノール樹脂へ付加したヘキサミン量が不充分である
ため、加熱成形時の揮発成分の低減が不充分となり、成
形品の表面状態の不良や成形性が悪いことにより強度が
低下するなどの恐れがある。
【0006】本発明で使用するノボラック型フェノール
樹脂は、特に限定されるものではないが、その製法とし
ては、フェノール、 クレゾール、キシレノール、カテ
コール、レゾルシン、アルキルフェノール類、ビスフェ
ノール類などのフェノール類と、蓚酸、パラトルエンス
ルホン酸、塩酸、硫酸などの酸触媒を用いて、ホルムア
ルデヒド、パラホルムアルデヒド、パラオキシメチレ
ン、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類と反応させる。
【0007】本発明に用いる衝撃機構を有する粉砕装置
としては、装置内部に衝撃媒体が収容されていて、粉砕
時に、使用する原料が衝撃媒体間、衝撃媒体と装置内壁
間で、繰り返し衝撃が加えられ、混合が行われるもので
ある。また、これらの衝撃機構を有する粉砕装置は、外
部から冷却ができるものが好ましいが、冷却方法につい
ては特に限定はしない。具体的な反応装置としては、振
動ミル(中央化工機株式会社製MB−1型)、転動ミル
(株式会社栗本鐵工所製)、遊星ミル(株式会社栗本鐵
工所製ハイジーCX)、媒体攪拌型ミル(ホソカワミク
ロン株式会社製アクアマイザ)、ローラーミル(株式会
社奈良機械製作所製マイクロス)等の粉砕装置を用いる
のが好ましいが、これらの装置に限定されるものではな
い。
【0008】衝撃媒体としては、特に限定されるもので
はないが、ボール(図1)、丸形ロッド(図2)、星形
ロッド(図3)など、原材料に衝撃を得ることが可能な
もので、目的とする粉末状自硬化性フェノール樹脂の粉
砕性、粒度により、選定するのが好ましく、組み合わせ
て使っても何ら問題はない。衝撃媒体の材質に関しても
特に限定されるものではないが、衝撃による衝撃媒体の
磨耗や、使用する原料による粉砕装置内や衝撃媒体の腐
食を極力避けるよう選定するのが好ましい。粉砕処理方
法としては、粉砕容器中にフェノール樹脂と当該樹脂に
対して10〜30重量%のヘキサミンを添加し、振動数
1000〜1500cpm、振幅4〜12mmの上下振
動を与え、0.5〜3時間処理を行うことにより得られ
る。粉砕処理時の温度は、特に限定しないが、樹脂取り
出し時は、装置内への樹脂の付着を避けるため、40℃
以下に冷却することが好ましい。
【0009】さらに本発明の具体例を図4により説明す
るが、かかる説明により本発明が限定されるものではな
い。図4は本発明に使用した設備を示す概略図である。
粉砕容器(1)にノボラック型フェノール樹脂、ヘキサ
ミン及び衝撃媒体としてボールを原料仕込み口(2)よ
り入れた後、電動機により、上下振動を与える。ここ
で、冷却媒体が入口(3)より入り、冷却媒体通路
(4)を通り、出口(5)より出すことで冷却が可能で
ある。与えられた振動により、反応器(1)内のボール
が衝突を繰り返し、冷却を行いながら粉砕を行う。十分
冷却を行った後、樹脂取りだし口(1)を開き、得られ
た粉末状自硬化性フェノール樹脂を取り出す。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例を用いて具体
的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例によっ
て限定されるものではない。なお、文中に記載されてい
る「部」は「重量部」を「%」は「重量%」を示す。
【0011】(実施例1)冷却可能な粉砕容器(内容量
4L、材質SUS304、以下、単に「粉砕容器」とい
う)にノボラック型フェノール樹脂500部、ヘキサミ
ン125部及び衝撃媒体としてボール(直径30mm、
材質SUS304、以下、「ボール」という)12.0
Kgを投入した。この粉砕容器を振動ミル(中央化工機
株式会社製MB−1型)の容器として振動装置に固定
し、振動数1200cpm、振幅8mmの上下振動を与
え、冷却を行いながら0.5時間処理を行い、粉末状自
硬化性フェノール樹脂620部を得た。
【0012】(実施例2)1時間処理を行った以外はす
べて実施例1同様に行い、粉末状自硬化性フェノール樹
脂620部を得た。
【0013】(実施例3)1.5時間処理を行った以外
はすべて実施例1同様に行い、粉末状自硬化性フェノー
ル樹脂620部を得た。
【0014】(比較例1)実施例1で使用したノボラッ
ク樹脂500部にヘキサミン125部を添加後、石臼式
粉砕機にて粉砕し、粉末状自硬化性フェノール樹脂61
5部を得た。
【0015】(比較例2)実施例1で使用したノボラッ
ク樹脂500部にヘキサミン125部をミキサー混合
し、得られた混合物をオープンロール上で混練し、シー
ト状となってから更に10回ロールを通した後、石臼式
粉砕機にて粉砕にて粉砕し、粉末状自硬化性フェノール
樹脂615部を得た。
【0016】(比較例3)実施例1で使用したノボラッ
ク樹脂500部にヘキサミン125部を二軸連続式混練
押出機を用いて、混練物の排出温度85℃、滞留時間3
分の条件で混練を行った後、石臼式粉砕機にて粉砕し、
粉末状自硬化性フェノール樹脂615部を得た。
【0017】得られた樹脂のアダクト化率については表
1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、衝撃
機構を有する粉砕装置を用いて、ノボラック型フェノー
ル樹脂とヘキサミンを粉砕配合を実施することにより、
粉砕工程のみでノボラック型フェノール樹脂とヘキサミ
ンが付加した、粉末状自硬化性フェノール樹脂を効率良
く、溶剤を使用せずに製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ボールの概略図
【図2】 丸形ロッドの概略図
【図3】 星形ロッドの概略図
【図4】 本発明で使用した粉砕容器の概略図
【符号の説明】
1 原材料出し入れ口 2 冷却媒体の入口 3 冷却媒体の通路 4 冷却媒体の出口 5 粉砕容器蓋

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノボラック型フェノール樹脂及びヘキサ
    メチレンテトラミンを衝撃機構を有する粉砕装置で粉砕
    処理することによって、アダクト化率を30%以上にす
    ることを特徴とする粉末状自硬化性フェノール樹脂の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 衝撃機構を有する反応装置が、装置内に
    衝撃媒体を有することを特徴とする請求項1記載の粉末
    状自硬化性フェノール樹脂の製造方法。
JP2000051063A 2000-02-28 2000-02-28 粉末状自硬化性フェノール樹脂の製造方法 Pending JP2001240645A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008047702A1 (fr) * 2006-10-20 2008-04-24 Air Water Inc. Résine phénolique granulaire, son procédé de fabrication et liquide de dispersion de résine phénolique granulaire

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