JP2001240501A - 懸濁状農薬組成物および散布方法 - Google Patents

懸濁状農薬組成物および散布方法

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JP2001240501A JP2000055793A JP2000055793A JP2001240501A JP 2001240501 A JP2001240501 A JP 2001240501A JP 2000055793 A JP2000055793 A JP 2000055793A JP 2000055793 A JP2000055793 A JP 2000055793A JP 2001240501 A JP2001240501 A JP 2001240501A
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acid
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Hirokazu Kamaya
拓和 釜谷
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Nissan Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な懸濁状農薬組成物および散布方法を提
供する。 【解決手段】 ポリビニルカルボン酸アミド系高分子、
界面活性剤および農薬活性成分を含む懸濁状農薬組成
物。ポリビニルカルボン酸アミド系高分子、界面活性剤
および農薬活性成分を含む懸濁状農薬組成物を、湛水下
水田に直接散布することを特徴とする懸濁状農薬組成物
の散布方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農薬活性成分の水
中での拡散性が優れた湛水下水田用懸濁状農薬組成物お
よび散布方法に関する。
【0002】
【従来の技術および課題】従来、水田への農薬散布は、
粒剤、粉剤、乳剤および水和剤等が用いられている。し
かし、粉剤や水和剤は粉立ちにより散布者や環境に対し
悪影響を及ぼす恐れがあり、乳剤は有機溶媒の毒性や引
火性の点で問題がある。粒剤は、これらの問題点が少な
く安全性の高い剤型であるが、10アール当たり1〜4
キログラムの散布量を必要とし、特に広い面積の水田に
散布する場合には散布者に労力的に大きな負担になって
おり、製剤の施用量を減ずるための少量散布剤の開発が
求められている。
【0003】しかしながら粒剤の施用量を減じようとす
ると、必然的に粒剤中の農薬活性成分濃度が高くなる上
に、単位面積当たりの粒数が減少する。その結果、撒む
らが生じたり粒剤中から農薬活性成分を水田水中に充分
に均一に溶出又は拡散させることが難しくなり、効果の
低下や稲に対する薬害を引き起こしやすくなる。
【0004】上記の点から、近年、水性懸濁製剤を湛水
下水田に直接散布する方法(特公平7−47521号公
報)や、農薬固形製剤に少量の水を加えて希釈液を調製
し、その調製液を10アールあたり1000ml以下の
割合で湛水下の水田に直接散布する方法(特開平5−1
17104号公報)が提案されている。
【0005】しかしながら、これまでの水性懸濁製剤を
湛水下水田に散布した場合に、液滴自体が水底に沈んで
しまいやすい。そのため、農薬活性成分の種類によって
は、農薬活性成分の土壌への吸着等により田面水中での
拡散が不充分となり、畦畔から散布した場合に農薬活性
成分が不均一になり、散布箇所での水稲への薬害や、水
田中央部での効果不足が見られる場合もあった。
【0006】特開平11−158457号公報には、揮
発性物質、ポリ−N−ビニルカルボン酸アミド系樹脂、
界面活性剤および水を含有する揮発性物質の徐放性高粘
度組成物が記載されている。しかしながら、該組成物は
非常に高粘度のため湛水下水田への直接散布には適さ
ず、また該発明の目的とするところは揮発性物質の徐放
化であって上記課題を解決するものでもない。
【0007】本発明の目的は、湛水下水田に省力的に散
布することができ、水田水中を農薬活性成分が速やかに
拡散し、薬効・薬害の点で問題がない懸濁状組成物およ
び散布方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記〔1〕〜
〔6〕記載の懸濁状農薬組成物および散布方法に関する
ものである。
【0009】〔1〕ポリビニルカルボン酸アミド系高分
子、農薬活性成分および界面活性剤を含有する懸濁状農
薬組成物。
【0010】〔2〕ポリビニルカルボン酸アミド系高分
子がポリ−N−ビニルカルボン酸アミド系高分子である
上記〔1〕記載の懸濁状農薬組成物。
【0011】〔3〕ポリビニルカルボン酸アミド系高分
子がポリ−N−ビニルアセトアミド系高分子である上記
〔1〕記載の懸濁状農薬組成物。
【0012】〔4〕 懸濁状農薬組成物に対するポリビ
ニルカルボン酸アミド系高分子の含有率が0.01〜1
0重量%である上記〔1〕ないし〔3〕記載の懸濁状農
薬組成物。
【0013】〔5〕 ポリビニルカルボン酸アミド系高
分子、農薬活性成分および界面活性剤を含有する湛水下
水田の直接散布用懸濁状農薬組成物。
【0014】〔6〕ポリビニルカルボン酸アミド系高分
子、農薬活性成分および界面活性剤を含有する懸濁状農
薬組成物を湛水下水田に直接散布することを特徴とする
懸濁状農薬組成物の散布方法。
【0015】本発明の懸濁状農薬組成物は、従来のフロ
アブル剤を湛水下水田に直接散布する方法に比べて、散
布後に農薬活性成分が水中に速やかに且つ均一に拡散す
るので、水田全域にわたり薬効が良好であり、散布箇所
での稲に対する薬害が認められない。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のポリビニルカルボン酸ア
ミド系高分子、農薬活性成分、および界面活性剤を含有
した懸濁状農薬組成物は、適度な粘性を有し、懸濁状農
薬組成物の分散安定性を向上させるとともに、農薬活性
成分の拡散性の向上をもたらすものである。
【0017】本発明の懸濁状農薬組成物は、代かき作業
時以降の水田が湛水状態であれば、稲の移植前、移植
時、移植後の何れの時期においても散布することができ
る。湛水直播水稲へも適用も可能である。また潅漑水の
入水時においても散布できる。また、該懸濁状農薬組成
物の散布は、水田に滴下処理を行えばよく、粒剤のよう
に水田全面に均一散布する必要はない。散布方法は、プ
ラスチック製の容器に入れて手振り散布するか、または
加圧式散布機を用いて噴射または噴霧すればよい。さら
に近年普及しているRC(ラジオコントロール)ヘリコ
プターを使った散布にも適している。また、水田の水口
で流入水に滴下散布し、流入水と共に水田に流し込んで
もよい。
【0018】本発明の懸濁状農薬組成物の単位面積当た
りの散布量は特に制限はないが、散布の省力化の点から
10アールあたりの散布量が1000ml以下が好まし
く、より好ましくは100〜500mlである。
【0019】本発明で使用するポリビニルカルボン酸ア
ミド系高分子とは、(メタ)アクリルアミド系単量体お
よびN−ビニルカルボン酸アミド系単量体から選ばれる
1種以上の単量体からなる(共)重合体、並びに(メ
タ)アクリルアミド系単量体およびN−ビニルカルボン
酸アミド系単量体から選ばれる1種以上の単量体とその
他の単量体からなる共重合体をいう。ポリ(メタ)アク
リルアミド系高分子とは、(メタ)アクリルアミド系単
量体からなる(共)重合体、および(メタ)アクリルア
ミド系単量体とその他の単量体からなる共重合体をい
う。ポリ−N−ビニルカルボン酸アミド系高分子とは、
N−ビニルカルボン酸アミド系単量体からなる(共)重
合体、およびN−ビニルカルボン酸アミド系単量体とそ
の他の単量体からなる共重合体をいう。ポリ−N−ビニ
ルアセトアミド系高分子とは、N−ビニルアセトアミド
からなる(共)重合体、およびN−ビニルアセトアミド
とその他の単量体からなる共重合体をいう。
【0020】(メタ)アクリルアミド系単量体として
は、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメ
チル(メタ)アクリルアミド,N,N−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリルアミド,N,N−ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリルアミド,アクリロイルモル
ホリン,N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミドおよ
びN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げら
れる。N−ビニルカルボン酸アミド系単量体としては、
N−ビニルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルホル
ムアミド、N−ビニルアセトアミド,N−メチル−N−
ビニルアセトアミドおよびN−ビニルピロリドン等が挙
げられる。これらの単量体と共重合可能なその他の単量
体としては、(メタ)アクリル酸,マレイン酸およびフ
マル酸等の不飽和カルボン酸とこれらの塩、(メタ)ア
クリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)
アクリル酸プロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メ
タ)アクリル酸ヘキシル,(メタ)アクリル酸オクチ
ル,(メタ)アクリル酸ラウリル,(メタ)アクリル酸
ベンジル,フマル酸メチル,フマル酸エチル,フマル酸
プロピル,フマル酸ブチル,フマル酸ジメチル,フマル
酸ジエチル,フマル酸ジメチル,フマル酸ジエチル,フ
マル酸ジプロピル,フマル酸ジブチル,マレイン酸メチ
ル,マレイン酸エチル,マレイン酸プロピル,マレイン
酸ブチル,マレイン酸ジメチル,マレイン酸ジエチル,
マレイン酸ジプロピルおよびマレイン酸ジブチル等の不
飽和カルボン酸アルキルエステル、酢酸ビニルエステル
およびプロピオン酸ビニルエステル等のビニルエステル
類、並びに(メタ)アクリロニトリル,2−(メタ)ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウ
ムおよび2−〔(メタ)アクリロイルオキシ〕エチルス
ルホン酸ナトリウム等が挙げらる。その他の単量体は、
2種以上を用いることもできる。その他の単量体の中で
は、アクリル酸,アクリル酸ナトリウム,アクリル酸カ
リウム,メタクリル酸およびメタクリル酸ナトリウムが
好ましいものである。
【0021】ポリビニルカルボン酸アミド系高分子の中
で、懸濁状農薬組成物の分散安定性を向上させるととも
に、農薬活性成分の拡散性の向上をもたらすものとし
て、ポリ−N−ビニルカルボン酸アミド系高分子が好ま
しく、ポリ−N−ビニルアセトアミド系高分子がより好
ましく、N−ビニルアセトアミドとアクリル酸ナトリウ
ムの共重合体が最も好ましい。
【0022】懸濁状農薬組成物に対するポリビニルカル
ボン酸アミド系高分子の含有率は、懸濁状農薬組成物の
分散安定性と散布性および農薬活性成分の拡散性の面か
ら、通常0.01〜10重量%であり、好ましくは0.
05〜1重量%である。
【0023】本発明の懸濁状農薬組成物の粘度は、ポリ
ビニルカルボン酸アミド系高分子の含有率によって任意
に調整することができるが、散布のし易さの面から10
00mPa・s以下(B型粘度計、型式DV−III、N
o.3ローター、30rpm、25℃)に調整するのが
好ましい。
【0024】本発明で使用されうる農薬活性成分は特に
限定されるものではないが例えば下記のものがあげら
れ、これらの1種以上を組み合わせて用いることもでき
る。
【0025】除草剤では、例えばピラゾスルフロンエチ
ル(pyrazosulfuron ethyl/一般名)、ハロスルフロン
メチル(halosulfuron methyl/一般名)、ベンスルフ
ロンメチル(bensulfuron methyl/一般名)、イマゾス
ルフロン(imazosulfuron/一般名)、アジムスルフロ
ン(azimsulfuron/一般名)、シノスルフロン(cinosu
lfuron/一般名)、シクロスルファムロン(cyclosulfa
muron/一般名)およびエトキシスルフロン(ethoxysul
furon/一般名)等のスルホニル尿素系除草剤、エスプ
ロカルブ(esprocarb/一般名)、ベンチオカーブ(ben
thiocarb/一般名)、モリネート(molinate/一般
名)、ジメピペレート(dimepiperate/一般名)および
ピリブチカルブ(pyributicarb/一般名)等のカーバメ
ート系除草剤、メフェナセット(mefenacet/一般
名)、ブタクロール(butachlor/一般名)、プレチラ
クロール(pretilachlor/一般名)、テニルクロール
(thenylchlor/一般名)、ブロモブチド(bromobutide
/一般名)およびエトベンザニド(etobenzanid/一般
名)、等の酸アミド系除草剤、ダイムロン(dymron/一
般名)およびクミルロン(cumyluron/一般名)等の尿
素系除草剤、ベンタゾン(bentazone/一般名)および
ベンタゾンの塩等のダイアジン系除草剤、2,4−D
(一般名)、2,4−Dの塩、2,4−Dのエステル、
MCP(一般名)、MCPの塩、MCPのエステル、M
CPB(一般名)、MCPBの塩、MCPBのエステ
ル、フェノチオール(MCPA-thioethyl/一般名)、クロ
メプロップ(clomeprop/一般名)およびナプロアニリ
ド(naproanilide/一般名)等のフェノキシ酸系除草
剤、オキサジアゾン(oxadiazon/一般名)、ピラゾレ
ート(pyrazolate/一般名)、ピラゾキシフェン(pyra
zoxyfen/一般名)、ベンゾフェナップ(benzofenap/
一般名)およびオキサジアルギル(oxadiargyl/一般
名)等のダイアゾール系除草剤、ジメタメトリン(dime
thametryn/一般名)およびシメトリン(simetryn/一
般名)等のトリアジン系除草剤、ピペロホス(piperoph
os/一般名)、アニロホス(anilofos/一般名)、ブタ
ミホス(butamifos/一般名)およびベンスリド(bensu
lide/一般名)等の有機リン系除草剤、ジチオピル(di
thiopyr/一般名)およびピリミノバックメチル(pyrim
inobac methyl/一般名)等の芳香族カルボン酸系除草
剤、CNP(一般名)、クロメトキシニル(chlormetho
xynil/一般名)、シハロホップブチル(cyhalofop but
yl/一般名)およびビフェノックス(bifenox/一般
名)等のジフェニルエーテル系除草剤ならびにカフェン
ストロール(cafenstrole/一般名)、ペントキサゾン
(pentoxazone/一般名)、インダノファン(indanofan
/一般名)、オキサジクロメホン(oxaziclomefone/一
般名)、フェントラザミド(fentrazamide/一般名)、
ブテナクロール(butenachlor/一般名)、ACN(一
般名)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon/試験
名)、ベンフレセート(benfuresate/一般名)および
シンメチリン(cimmethylin/一般名)等のその他の除
草剤が挙げられる。
【0026】殺虫剤では、例えば、MPP(一般名)、
MEP(一般名)、ピリミホスメチル(pirimiphos met
hyl/一般名)、ダイアジノン(diazinon/一般名)、
ピリダフェンチオン(pyridaphenthion/一般名)、ク
ロルピリホスメチル(chlorpyrifos methyl/一般
名)、バミドチオン(vamidothion/一般名)、マラソ
ン(malathion/一般名)、PAP(一般名)、ジメト
エート(dimethoate/一般名)、エチルチオメトン(di
sulfoton/一般名)、PMP(一般名)、モノクロトホ
ス(monocrotophos/一般名)、BRP(一般名)、C
VMP(一般名)、ジメチルビンホス(dimethylvinpho
s/一般名)、プロパホス(propaphos/一般名)、DE
P(一般名)およびEPN(一般名)等の有機リン系殺
虫剤、NAC(一般名)、MTMC(一般名)、MIP
C(一般名)、BPMC(一般名)、PHC(一般
名)、XMC(一般名)、メソミル(methomyl/一般
名)、チオジカルブ(thiodicarb/一般名)、ベンダイ
オカルブ(bendiocarb/一般名)、カルボスルファン
(carbosulfan/一般名)およびベンフラカルプ(benfu
racarb/一般名)等のカーバメート系殺虫剤、カルタッ
プ(cartap/一般名)、チオシクラム(thiocyclam/一
般名)およびベンスルタップ(bensultap/一般名)等
のネライストキシン系殺虫剤、ブプロフェジン(buprof
ezin/一般名)およびテブフェノジド(tebufenozide/
一般名)等の昆虫成長制御剤、エトフェンプロックス
(ethofenprox/一般名)およびシクロプロトリン(cyc
loprothrin/一般名)等のピレスロイド系殺虫剤ならび
にフィプロニル(fipronil/一般名)およびイミダクロ
プリド(imidacloprid/一般名)等のその他の殺虫剤が
挙げられる。
【0027】殺菌剤では、例えば、無機銅剤等の銅殺菌
剤、フサライド(fthalide/一般名)等の有機塩素系殺
菌剤、IBP(一般名)およびEDDP(一般名)等の
有機リン系殺菌剤、イプロジオン(iprodione/一般
名)等のジカルボキシイミド殺菌剤、メプロニル(mepr
onil/一般名)、フルトラニル(flutolanil/一般
名)、テクロフタラム(tecloftalam/一般名)、ペン
シクロン(pencycuron/一般名)、メタラキシル(meta
laxyl/一般名)、チフルザミド(thifluzamide/一般
名)、ジクロシメット(dicrocymet/一般名)、フラメ
トピル(furametpyr/一般名)およびカルプロパミド
(carpropamide/一般名)等の酸アミド系殺菌剤、ブラ
ストサイジンS(blasticidin S/一般名)、カスガマ
イシン(kasugamycin/一般名)、ポリオキシン(polyo
xins/一般名)、バリダマイシン(validamycin A/一
般名)およびスピノサド(一般名)等の抗生物質殺菌
剤、アゾキシストロビン(azoxystrobin/一般名)、ク
レソキシムメチル(kresoxim methyl/一般名)および
メトミノストロビン(metominostrobin/一般名)等の
メトキシアクリレート系殺菌剤、アセトアミプリド(ac
etamiprid/一般名)およびクロチアニジン(chlothian
idine/一般名)等のニトロメチレン系殺菌剤ならびに
有機ひ素剤、ジクロメジン(diclomezine/一般名)、
フェリムゾン(ferimzone/一般名)、プロベナゾール
(probenazole/一般名)、イソプロチオラン(isoprot
hiolane/一般名)、トリシクラゾール(tricyclazole
/一般名)、ピロキロン(pyroquilon/一般名)、イミ
ノクタジン酢酸塩(guazatine/一般名)、クロルフェ
ナピル(chlorfenapyr/一般名)、メパニピリム(mepa
nipyrim/一般名)、オキソリニック酸(oxolinic acid
/一般名)およびアシベンゾラル−S−メチル(aciben
zolar-S-methyl/一般名)等のその他の殺菌剤が挙げら
れる。
【0028】植物成長調節剤では、例えば、ウニコナゾ
ール(uniconazole/一般名)およびイナベンフィド(i
nabenfide/一般名)等が挙げられる。
【0029】本発明で用いられる界面活性剤としては、
以下の(A)、(B)、(C)、(D)および(E)が
挙げられ、これらの1種以上を組み合わせて用いること
もできる。
【0030】(A)ノニオン性界面活性剤: (A-1)ポリエチレングリコール型界面活性剤:例え
ば、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテ
ル、アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物、
ポリオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル(C
8〜12)フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ
またはジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルのホ
ルマリン縮合物、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたは
トリ)フェニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル、ポ
リオキシプロピレン(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたは
トリ)スチリルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレ
ン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテル、
ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフ
ェニルエーテルのポリマー、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンブロックポリマー、アルキル
(C12〜18)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
ブロックポリマーエーテル、アルキル(C8〜12)フェ
ニルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック
ポリマーエーテル、ポリオキシエチレンビスフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、ポリオキ
シエチレン脂肪酸(C 12〜18)モノエステル、ポリオキ
シエチレン脂肪酸(C12〜18)ジエステル、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸(C12〜18)エステル、グリ
セロール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、ヒ
マシ油エチレンオキサイド付加物、硬化ヒマシ油エチレ
ンオキサイド付加物、アルキル(C12〜18)アミンエチ
レンオキサイド付加物および脂肪酸(C12〜18)アミド
エチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0031】(A-2)多価アルコール型界面活性剤:例
えば、グリセロール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂
肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、
ソルビトール脂肪酸(C12〜18)エステル、ソルビタン
脂肪酸(C12〜18)エステル、ショ糖脂肪酸エステル、
多価アルコールアルキルエーテルおよび脂肪酸アルカノ
ールアミド等が挙げられる。
【0032】(A-3)アセチレン系界面活性剤:例え
ば、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、ア
セチレングリコールのエチレンオキサイド付加物および
アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物等が
挙げられる。
【0033】(A-4)その他の界面活性剤:例えば、ア
ルキルグリコシド等が挙げられる。
【0034】(B)アニオン性界面活性剤: (B-1)カルボン酸型界面活性剤:例えば、ポリアクリ
ル酸、ポリメタアクリル酸、ポリマレイン酸、マレイン
酸とオレフィン(例えばイソブチレンおよびジイソブチ
レン等)との共重合物、アクリル酸とイタコン酸の共重
合物、メタアクリル酸とイタコン酸の共重合物、マレイ
ン酸とスチレンの共重合物、アクリル酸とメタアクリル
酸の共重合物、アクリル酸とアクリル酸メチルエステル
との共重合物、アクリル酸と酢酸ビニルとの共重合物、
アクリル酸とマレイン酸の共重合物、N−メチル−脂肪
酸(C12〜18)サルコシネート、樹脂酸および脂肪酸
(C12〜18)等のカルボン酸、並びにそれらカルボン酸
の塩が挙げられる。
【0035】(B-2)硫酸エステル型界面活性剤:例え
ば、アルキル(C12〜18)硫酸エステル、ポリオキシエ
チレンアルキル(C 12〜18)エーテル硫酸エステル、ポ
リオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル
(C8〜12)フェニルエーテル硫酸エステル、ポリオキ
シエチレン(モノまたはジ)アルキル(C8〜12)フェ
ニルエーテルのポリマーの硫酸エステル、ポリオキシエ
チレン(モノ、ジまたはトリ)フェニルフェニルエーテ
ル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたは
トリ)ベンジルフェニルエーテル硫酸エステル、ポリオ
キシエチレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニル
エーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジ
またはトリ)スチリルフェニルエーテルのポリマーの硫
酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
ブロックポリマーの硫酸エステル、硫酸化油、硫酸化脂
肪酸エステル、硫酸化脂肪酸および硫酸化オレフィン等
の硫酸エステル、並びにそれら硫酸エステルの塩が挙げ
られる。
【0036】(B-3)スルホン酸型界面活性剤:例え
ば、パラフィン(C12〜22)スルホン酸、アルキル(C
8〜12)ベンゼンスルホン酸、アルキル(C8〜12)ベン
ゼンスルホン酸のホルマリン縮合物、クレゾールスルホ
ン酸のホルマリン縮合物、α−オレフィン(C14〜16
スルホン酸、ジアルキル(C8〜12)スルホコハク酸、
リグニンスルホン酸、ポリオキシエチレン(モノまたは
ジ)アルキル(C8〜12)フェニルエーテルスルホン
酸、ポリオキシエチレンアルキル(C12〜18)エーテル
スルホコハク酸ハーフエステル、ナフタレンスルホン
酸、(モノまたはジ)アルキル(C1〜6)ナフタレンス
ルホン酸、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、
(モノまたはジ)アルキル(C1〜6)ナフタレンスルホ
ン酸のホルマリン縮合物、クレオソート油スルホン酸の
ホルマリン縮合物、アルキル(C8〜12)ジフェニルエ
ーテルジスルホン酸、イゲポンT(商品名)、ポリスチ
レンスルホン酸およびスチレンスルホン酸とメタアクリ
ル酸の共重合物等のスルホン酸、並びにそれらスルホン
酸の塩が挙げられる。
【0037】(B-4)燐酸エステル型界面活性剤:例え
ば、アルキル(C8〜12)燐酸エステル、ポリオキシエ
チレンアルキル(C1 2〜18)エーテル燐酸エステル、ポ
リオキシエチレン(モノまたはジ)アルキル
(C8〜12)フェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキ
シエチレン(モノ、ジまたはトリ)アルキル
(C8〜12)フェニルエーテルのポリマーの燐酸エステ
ル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)フェニ
ルフェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエチレン
(モノ、ジまたはトリ)ベンジルフェニルエーテル燐酸
エステル、ポリオキシエチレン(モノ、ジまたはトリ)
スチリルフェニルエーテル燐酸エステル、ポリオキシエ
チレン(モノ、ジまたはトリ)スチリルフェニルエーテ
ルのポリマーの燐酸エステル、ポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレンブロックポリマーの燐酸エステル、ホ
スファチジルコリン、ホスファチジルエタノールイミン
および縮合燐酸(例えばトリポリリン酸等)等の燐酸エ
ステル、並びにそれら燐酸エステルの塩が挙げられる。
【0038】上記の(B-1)〜(B-4)における塩として
は、アルカリ金属(リチウム、ナトリウムおよびカリウ
ム等)、アルカリ土類金属(カルシウムおよびマグネシ
ウム等)、アンモニウムおよび各種アミン(例えばアル
キルアミン、シクロアルキルアミンおよびアルカノール
アミン等)等が挙げられる。
【0039】(C)カチオン性界面活性剤:例えば、ア
ルキルアミン塩およびアルキル4級アンモニウム塩等が
挙げられる。
【0040】(D)両性界面活性剤:例えば、ベタイン
型界面活性剤およびアミノ酸型界面活性剤等が挙げられ
る。
【0041】(E)その他の界面活性剤:例えば、シリ
コーン系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤等が挙げ
られる。
【0042】本発明で用いられる分散媒としては、グリ
コール類、植物油および鉱物油等の有機系溶媒、並びに
水が挙げられるが、好ましくは水である。
【0043】また必要に応じ、その他の補助剤として、
有機溶剤、凝固点降下剤、沈降防止剤、消泡剤、防腐剤
および比重調整剤等を用いることができる。有機溶剤と
しては、フタル酸ジドデシル、フタル酸ジトリデシル、
フェニルキシリルエタンおよびドデシルベンゼン等が例
示され、凝固点降下剤としては、エチレングリコール、
プロピレングリコールおよびグリセリン等が例示され、
沈降防止剤としては、ザンサンガム、ウエランガム、ラ
ンサンガム、ホワイトカーボン、微結晶セルロース、ベ
ントナイトおよびコロイド性含水ケイ酸アルミニウムマ
グネシウム等が例示され、消泡剤としては、シリコーン
系化合物が例示され、防腐剤としては、安息香酸ナトリ
ウムおよび1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン等
が例示され、比重調整剤としては、ポリエチレン粉末お
よびポリプロピレン粉末等の合成樹脂粉末、マイクロシ
ラスバルーンおよび珪酸ソーダもしくは硼砂を発泡させ
たマイクロバルーン等の中空無機粉末、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂(例えば、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、等)およびポリスチレン樹脂などの
合成樹脂からなる中空有機粉末等が例示される。
【0044】本発明の懸濁状農薬組成物の製造方法は、
特に限定されるものではないが、分散媒に前述の各成分
を加え、攪拌機により混合して得られる。また、必要に
応じて、農薬活性成分およびその他補助剤は、それぞれ
単独もしくは混合して乾式および湿式粉砕機により微粉
砕してもよい。
【0045】乾式粉砕は、衝撃式粉砕機、ボールミルお
よびジェットミル等で行うことができる。湿式粉砕によ
る微粉砕は、アトライター、サンドグラインダー、ダイ
ノミル、パールミル、アペックスミル、ビスコミルおよ
びウルトラビスコミル等の湿式粉砕機により行うことが
できる。
【0046】また、本発明の懸濁状農薬組成物は、ポリ
ビニルカルボン酸アミド系高分子、界面活性剤および農
薬活性成分を含む固形農薬組成物と適量の水を混合して
製造することもできる。該固形農薬組成物の形状は、粉
状、粒状および錠剤状等のいずれであってもよい。
【0047】
【実施例】次に本発明を実施例により更に具体的に説明
する。
【0048】〔実施例1〜5および比較例1〜2〕表1
記載の農薬活性成分をあらかじめジェットオーマイザー
[(株) セイシン企業製] で微粉砕した。次いでその粉砕
物と、表1記載の界面活性剤、ポリビニルカルボン酸ア
ミド系高分子、その他の補助剤および分散媒を攪拌混合
して本発明の懸濁状農薬組成物を得た。
【0049】
【表1】
【0050】〔試験例1〕(拡散性試験) 幅25cm、長さ4m、高さ15cmの塩化ビニル製の試験
容器(面積:0.01アール)に、水を水深5cmになる
ように入れ、試験容器の末端から5cmの位置に、懸濁状
農薬組成物0.5mlをピペットを用いて滴下散布した。
処理3時間後に、ピペットを用い、処理部および端から
1、2、3、4m地点の水深2.5cmの位置から水をそ
れぞれ2ml採取し、農薬活性成分濃度をHPLCにて分
析した。拡散性は、農薬活性成分が均一に拡散した場合
の理論水中濃度に対する、HPLC分析による実際の水
中濃度の百分率(%)で示した。
【0051】結果を表2に示す。表2のように、本発明
の懸濁状農薬組成物は比較例に比べ優れた拡散性を示し
た。
【0052】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33/24 C08L 33/24 Fターム(参考) 2B121 AA11 AA19 AA20 CC02 CC03 CC05 CC25 CC31 EA26 FA02 4H011 AB02 BA01 BA05 BB14 BC03 BC07 BC17 BC19 BC20 DA15 DC03 DC05 DD02 DG05 DG16 DH02 DH18 DH20 DH25 4J002 BG131 BJ001 BQ001 CH052 EC037 EH047 EH057 FD027 FD186 FD312 GA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルカルボン酸アミド系高分子、
    農薬活性成分および界面活性剤を含有する懸濁状農薬組
    成物。
  2. 【請求項2】 ポリビニルカルボン酸アミド系高分子が
    ポリ−N−ビニルカルボン酸アミド系高分子である請求
    項1記載の懸濁状農薬組成物。
  3. 【請求項3】 ポリビニルカルボン酸アミド系高分子が
    ポリ−N−ビニルアセトアミド系高分子である請求項1
    記載の懸濁状農薬組成物。
  4. 【請求項4】 懸濁状農薬組成物に対するポリビニルカ
    ルボン酸アミド系高分子の含有率が0.01〜10重量
    %である請求項1ないし3記載の懸濁状農薬組成物。
  5. 【請求項5】 ポリビニルカルボン酸アミド系高分子、
    農薬活性成分および界面活性剤を含有する湛水下水田の
    直接散布用懸濁状農薬組成物。
  6. 【請求項6】 ポリビニルカルボン酸アミド系高分子、
    農薬活性成分および界面活性剤を含有する懸濁状農薬組
    成物を湛水下水田に直接散布することを特徴とする懸濁
    状農薬組成物の散布方法。 【0000】
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101386286B1 (ko) * 2006-04-18 2014-04-24 이시하라 산교 가부시끼가이샤 식물체 또는 토양에 농약류를 산포하는 방법
WO2023090433A1 (ja) * 2021-11-22 2023-05-25 バイエルクロップサイエンス株式会社 農薬組成物、情報処理装置およびコンピュータプログラム

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