JP2001240492A - リチャージ・追いチャージを円滑に行うcz法単結晶引上げ装置 - Google Patents

リチャージ・追いチャージを円滑に行うcz法単結晶引上げ装置

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JP2001240492A
JP2001240492A JP2000054896A JP2000054896A JP2001240492A JP 2001240492 A JP2001240492 A JP 2001240492A JP 2000054896 A JP2000054896 A JP 2000054896A JP 2000054896 A JP2000054896 A JP 2000054896A JP 2001240492 A JP2001240492 A JP 2001240492A
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single crystal
recharging
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pulling apparatus
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Hiroshi Inagaki
宏 稲垣
Tadayuki Hanamoto
忠幸 花本
Shigeo Morimoto
茂夫 森本
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Komatsu Electronic Metals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CZ炉内にクーラー及び熱遮蔽体を備えると
同時に、特に原料の追いチャージやリチャージの動作を
円滑に行うことができるCZ法単結晶引上げ装置を提供
する。 【解決手段】 原料の追いチャージやリチャージの際に
は、クーラー及び熱遮蔽体が迅速に上昇して融液液面か
ら遠ざかるようなCZ法単結晶引上げ装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引上げ単結晶冷却
のためのクーラーを備え、かつ、リチャージ・追いチャ
ージを円滑に行うことができるCZ法単結晶引上げ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】チョクーラールスキー法(CZ法)によ
り単結晶を引き上げるCZ法単結晶引上げ装置におい
て、引上げ単結晶を冷却するクーラーをCZ炉内に設置
したものが最近使用されるようになってきている。この
ような炉内クーラー設置型のCZ法単結晶引上げ装置に
ついては、それを使用することによって単結晶引上げ速
度の著しい高速化が可能となり、その結果として単結晶
インゴットやウエハの製造効率を高めることができるよ
うになるので、その意義は大きい。
【0003】また、CZ法単結晶引上げ装置において
は、単結晶の引上げ条件の最適化等を図るために、炉内
クーラーの他に、ヒーターや融液からの放射熱を遮蔽す
るための熱遮蔽体等をCZ炉内に設置することが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、CZ法による
単結晶の引上げに際しては、一つの工程からなるべく多
くの製品を製造するために、原料の追いチャージやリチ
ャージを行うことがある。
【0005】しかしながら、原料の追いチャージやリチ
ャージの際には、炉内部材、特に上記のクーラー及び熱
遮蔽体がその動作の障害となる。また、特に追いチャー
ジやリチャージの場合には、最初のチャージの場合より
も液はねの問題に大きな注意を払う必要がある。また、
クーラーがるつぼの近くにあると、チャージの際にはク
ーラーの冷却効果に打ち勝って加熱を行う必要が生じる
ため、エネルギー消費量が増大してしまうという問題も
ある。
【0006】本発明は以上のような課題に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、CZ炉内にクーラー及び熱
遮蔽体を備えると同時に、特に原料の追いチャージやリ
チャージの動作を円滑に行うことができるCZ法単結晶
引上げ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、本発明においては、原料の追いチャージや
リチャージの際には、クーラー及び熱遮蔽体が迅速に上
昇して融液液面から遠ざかるようなCZ法単結晶引上げ
装置を提供することとしている。
【0008】より具体的には、本発明は以下のようなも
のを提供する。
【0009】(1) チャージされた原料の溶解を行う
るつぼと、CZ法単結晶引上げ装置に備え付けられてい
る引上げ単結晶冷却用のクーラーをCZ炉内で移動可能
なように構成することによって、原料のリチャージ若し
くは追いチャージを円滑に行うことを促進する方法。
【0010】(2) チャージされた原料の溶解を行う
るつぼと、引上げ単結晶冷却用のクーラーと、当該クー
ラーをCZ炉内で昇降させる昇降装置と、を備えるリチ
ャージ用若しくは追いチャージ用CZ法単結晶引上げ装
置。
【0011】(3) チャージされた原料の溶解を行う
るつぼと、引上げ単結晶冷却用のクーラーと、当該クー
ラーをCZ炉内で昇降させる昇降装置と、を備えるCZ
法単結晶引上げ装置であって、前記昇降装置は、原料の
チャージを行うときには前記クーラーを上昇させて当該
原料から遠ざけさせることを特徴とするCZ法単結晶引
上げ装置。
【0012】(4) (3)記載のCZ法単結晶引上げ
装置において、単結晶を囲繞する熱遮蔽体であって、持
ち運び可能な状態でCZ炉内に設置された熱遮蔽体を備
え、前記クーラー及び前記熱遮蔽体には、それぞれ互い
に掛合する掛合部材が備えられており、前記クーラーが
上昇したときには、前記掛合部材どうしが掛合して前記
熱遮蔽体も前記クーラーの上昇に伴って持ち上げられる
ことを特徴とするCZ法単結晶引上げ装置。
【0013】なお、「持ち運び可能な状態」というの
は、取り外しが自在な状態で、かつ、取り外した状態で
炉内を移動させることが可能なように設定がなされてい
るというような意味あいである。
【0014】(5) リチャージ用若しくは追いチャー
ジ用CZ法単結晶引上げ装置である(3)または(4)
記載のCZ法単結晶引上げ装置。
【0015】(6) (2)から(5)いずれか記載の
CZ法単結晶引上げ装置において、前記クーラーは、螺
旋状に単結晶を取り囲む冷却管スタックを含む水冷型ク
ーラーであり、前記クーラーに備えられている掛合部材
は、前記クーラーの冷却管スタックの間に挟み込まれる
掛合部付板材であることを特徴とするCZ法単結晶引上
げ装置。
【0016】(7) (2)、(5)または(6)いず
れか記載のリチャージ用若しくは追いチャージ用CZ法
単結晶引上げ装置において、前記るつぼ内を加熱するた
めのヒーターであって、当該るつぼの側方に設置された
サイドヒーターと、当該るつぼの下方に設置されたボト
ムヒーターと、を備えるリチャージ用若しくは追いチャ
ージ用CZ法単結晶引上げ装置。
【0017】(8) 融液量に応じて前記サイドヒータ
ー及びボトムヒーターのうちのいずれか一つ以上の出力
調整を適宜行うことを特徴とする請求項7記載のリチャ
ージ用若しくは追いチャージ用CZ法単結晶引上げ装
置。
【0018】本発明に係るCZ法単結晶引上げ装置にお
いては、融液量に応じて前記サイドヒーター及びボトム
ヒーターのうちのいずれか一つ以上の出力調整を適宜行
うことにより、特に融液が減少した場合においても、ク
ーラーの存在に基づくるつぼ加熱量の増大の問題を回避
することができる。
【0019】なお、サイドヒーター及びボトムヒーター
がオンされた状態において磁場を印加してもよいのは勿
論であるが、ボトムヒーターだけがオンされた状態にお
いても、磁場は、印加してもしなくてもよい。因みに、
るつぼ内の原料融液内に磁場を印加する磁場印加手段と
しては、例えば特開昭56−45889号公報に開示さ
れているようなものを使用することができる。また、カ
スプ磁場を作る磁場印加手段として、特開昭58−21
7493号公報に開示されているようなものを使用する
ことができる。
【0020】(9) (2)、(5)から(8)いずれ
か記載のリチャージ用若しくは追いチャージ用CZ法単
結晶引上げ装置を使用することによりウエハ製造コスト
を下げる方法。
【0021】(10) (2)、(5)から(8)いず
れか記載のリチャージ用若しくは追いチャージ用CZ法
単結晶引上げ装置により製造されたシリコンインゴッ
ト。
【0022】(11) (10)記載のシリコンインゴ
ットから切り出されたシリコンウエハ。
【0023】本発明に係るリチャージ用若しくは追いチ
ャージ用CZ法単結晶引上げ装置により製造されたシリ
コンインゴットは、リチャージ用若しくは追いチャージ
が行われる分だけ、通常のCZ法単結晶引上げ装置によ
り製造されたものよりも長い。そして、それと同時に、
本発明に係るCZ法単結晶引上げ装置はクーラーを採用
しているために高速引上げを行うことができるので、こ
の通常よりも長いシリコンインゴットを、通常のCZ法
単結晶引上げ装置によって製造する時間と同じ時間で製
造することができる。このため、通常のCZ法単結晶引
上げ装置によって製造された場合よりも製造コストを下
げることができ、今までよりも安価なシリコンインゴッ
ト及び安価なシリコンウエハを提供することができる。
【0024】ある意味では、今までよりも安価なシリコ
ンインゴット及び安価なシリコンウエハが提供された場
合(特にその価格が、今までの技術を適用した場合にお
いては達成することができないような安価な価格の場
合)には、本発明に係るリチャージ用若しくは追いチャ
ージ用CZ法単結晶引上げ装置により製造されたもので
あると推定することができ、上記(10)及び(11)
に係る権利を侵害することになる。
【0025】なお、シリコンインゴットからウエハを切
り出す場合には、当該シリコンインゴットの製品対象領
域からの切り出しが行われるのが一般的であるが、研究
用やダミー用のウエハを切り出すときなど、場合によっ
てはショルダー部分やテール部分からの切り出しが行わ
れる場合もある。
【0026】また、本発明に係る方法及び装置自体につ
いては、引き上げられる単結晶インゴットの種類に影響
されるファクターが無く、CZ法一般に適用できる方法
であると考えられるので、引き上げられる単結晶インゴ
ットがシリコン単結晶インゴットである場合に限られな
い。
【0027】
【発明を実施するための形態】図1は本発明に係るCZ
法単結晶引上げ装置の好適な実施形態を示すブロック図
である。
【0028】[全体構成]本発明に係るCZ法単結晶引
上げ装置は、通常のCZ法CZ法単結晶引上げ装置と同
様に、密閉容器たるチャンバ11内に、シリコン融液1
2の製造・貯蔵のためのルツボ13と、このルツボ13
を加熱するためのヒータ14と、を備えている。そし
て、この他にも適宜、通常のCZ法CZ法単結晶引上げ
装置と同様に、ヒータ14に電力を供給する電極、ルツ
ボ13を支持するルツボ受け、ルツボ13を回転させる
ペディスタル、断熱材、メルトレシーブ、内筒などが備
え付けられる。また、この装置には、シリコン融液12
及びヒータ14から引上げ単結晶17への熱の輻射を遮
蔽するための熱遮蔽体18と、この熱遮蔽体18の内側
に配置されたクーラー19と、が備え付けられている。
【0029】このようなCZ法単結晶引上げ装置は、通
常のCZ法CZ法単結晶引上げ装置と同様に、引上げ単
結晶17とルツボ13が逆方向に回転しながら単結晶の
引上げが行われる。ここで、ルツボ13は、ルツボ13
の下部に設けられている図示しないリフタによってルツ
ボ13が上下に移動する。ルツボ13の上下移動は、特
に断わらない場合には、シリコン単結晶インゴットの引
き上げに伴うシリコン融液液面12aの下降に応じてル
ツボ13が上昇する、というような形態で行われる。
【0030】なお、本発明に係るCZ法単結晶引上げ装
置は、特に図示していないが、この種のCZ法CZ法単
結晶引上げ装置に通常装備される不活性ガスの導入・排
気システムを備えている。そして、このようなシステム
下にあって、熱遮蔽体18は不活性ガスの流通路を調整
する働きも兼ね備えている。また、この装置において
は、チャンバ11内の排気を行う真空ポンプ20が接続
されている(なお、スロットルバルブの開度を検出する
ようにしたり、供給される電力量を検出するようにした
りする手段を真空ポンプ20に備え付けることにより、
後述の圧力センサを別途に設ける必要がなくなる)。
【0031】また、本発明に係るCZ法単結晶引上げ装
置は、シリコン融液12にカスプ磁場を与えるソレノイ
ド51及び52が備え付けられている。このソレノイド
51及び52によってシリコン融液12にカスプ磁場が
印加されることにより、シリコン融液12内に生じる微
小な対流を消滅させることができ、結晶欠陥の低減や安
定した引き上げなどを更に増進することができるように
なる。更に、図2に示されるように、本発明に係るCZ
法単結晶引上げ装置は、シリコン融液液面12aと熱遮
蔽体18の底面との間の距離、若しくは、シリコン融液
液面12aとクーラー19の底部との間の距離を検出す
るメルトレベルセンサ45を備え、るつぼの上下移動に
よって変化する液面レベルの検出を適確に行うことがで
きる。このため、熱遮蔽体18の底面とシリコン融液液
面12aとの間の距離や、クーラー19の底部とシリコ
ン融液液面12aとの間の距離について、これらが、後
で説明するダッシュネック法による欠陥排除効が得られ
る距離となるように精度良く制御することができる。
【0032】[クーラー]本発明に係るCZ法単結晶引
上げ装置においては、その中を冷却水が流通する配管で
構成されたクーラー19が熱遮蔽体18の内側に配置さ
れている。このクーラー19は、図1及び図2に示され
るように、引上げ単結晶17を囲繞する配管の積層体
(冷却管スタック)で構成されており、この配管の中に
冷却水が流通される。冷却水は、供給管21aを介して
供給される。この供給管21aを含む給排管21(供給
管21aと排出管21bのセットからなる)をチャンバ
11内に貫入する個所には、蛇腹部材23が取り付けら
れており、これによって気密が保たれるようにされてい
る。
【0033】この実施の形態において、クーラー19を
構成する配管の内径は17mm程度であり、配管内を流
通する冷却水の流通速度は15リットル/分以下に設定
される。ここで、配管の径を小さくした場合において、
あまりにも小さくしてしまった場合には十分な冷却効果
が得られないこととなってしまうが、ある程度小さくし
た場合には、冷却効果にはさほどの支障は出ない。そし
てこの場合には、クーラー19に滞留する水量が少なく
なる分だけ、万が一のクーラー19の破損の場合の水漏
れ被害を低減させることができる。
【0034】なお、クーラー19の下端19aとシリコ
ン融液液面12aからの距離は、通常は150mm程度
に設定されている。クーラー19をCZ炉内に設置する
ことで、単結晶直胴部における温度勾配の増大を通じて
結晶欠陥サイズの微小化が図れ、同時に、シリコン単結
晶インゴットの引き上げ速度を高めることができ、それ
によって生産効率の向上が実現できる。
【0035】[クーラーの移動] <クーラー昇降装置(鉛直方向への直線状上下移動)>
本発明に係るCZ法単結晶引上げ装置において特徴的な
ことは、その中を冷却水が流通する配管で構成されたク
ーラー19がCZ炉内を移動することであり、この実施
の形態においては、まず最初に、クーラー19の移動は
「昇降」という実施態様で示される。
【0036】即ち、本発明に係るクーラー付CZ法シリ
コン単結晶引上げ装置おいては、図1に示されるよう
に、クーラー19をCZ炉内で昇降させる昇降装置25
が備え付けられており、この昇降装置25の駆動によっ
て、引上げ単結晶17の周囲を囲繞するクーラー19の
冷却管スタックが上下方向に移動する。
【0037】ここで、図2は、昇降装置25の機能構成
を説明するためのブロック図である。なお、同図におい
て、図1と同一の構成要素には同一符号を付し、その説
明を省略する。また、簡潔に説明を行う都合上、説明に
不要な部材・構成要素については省略をする一方で、図
1では省略されている部材・構成要素を適宜付加してい
る。
【0038】図2に示されるように、この実施の形態に
おいて、昇降装置25は、蛇腹部材23の上部に取り付
けられた昇降ブロック23a(架橋部材)と、この昇降
ブロック23aに螺合する螺子棒体25aと、この螺子
棒体25aを回動させるモータ26aと、からなる。な
お、この実施の形態において、昇降ブロック23aと螺
子棒体25aとの螺合はボールネジにより行われてい
る。
【0039】以上のような形態の昇降装置25によれ
ば、螺子棒体の軸方向の移動が確実に行え、かつ、移動
速度の変更も適確かつ自在に行うことができるという利
点を有する。より具体的には、螺子棒体軸方向の等速運
動は勿論のこと、突然の停止や逆回転位動速度の変更も
自在に行うことができる。
【0040】因みに、本発明に係るCZ法単結晶引上げ
装置においては、30mm/minと300mm/mi
nの2段階で移動速度が変わることとされており、後で
説明する装置の安全確保等の際に、その機能が活用され
ることとなる。
【0041】また、以上のような形態の昇降装置25に
よれば、駆動機構であるモータ26aが停止した場合で
も、クーラーが支えられた状態となり、クーラーの位置
が維持されることとなるので、エネルギーの節約にもな
る。
【0042】因みに、この実施の形態で説明する全ての
タイプの昇降装置は、図1に示されるようにシリコン融
液に磁場が印加される場合には、当該磁場に対応するた
めに、ステンレス製にしたり、磁場の影響のない位置に
設置したり、或いは筐体で覆ったりというような何らか
の対策を施す必要がある。
【0043】<斜め方向の移動>図3は、斜め方向にク
ーラーが移動する場合の実施形態を説明するためのブロ
ック図である。同図において、図1及び図2と同一の構
成要素には同一符号を付し、機能が同一の均等要素には
下2桁が同じ100番台の符号を付してある。
【0044】この図3に示されるように、斜め方向に移
動するクーラーにおいては、昇降装置自体は図1に示さ
れる鉛直方向移動型のクーラーに対するものと同じであ
るが、クーラーを構成する冷却管スタックが2個に分割
されているところが相違している。そして、このような
特徴的な構成のために、この実施形態に係るクーラー付
CZ法シリコン単結晶引上げ装置おいては、クーラーが
斜め方向に上昇したときには当該冷却管スタックが開く
こととなる。
【0045】この実施形態に係るクーラー付CZ法シリ
コン単結晶引上げ装置の構成と動作を具体的に説明する
と、この装置において、冷却管スタックからなるクーラ
ー119を斜め方向に移動させるための昇降装置125
の構成は、図1に示される昇降装置25と基本的には同
じであり、昇降装置125は、蛇腹部材123の上部に
取り付けられた昇降ブロック123a(架橋部材)と、
この昇降ブロック123aと螺合する螺子棒体125a
と、この螺子棒体125aを回動させるモータ126a
と、からなる。なお、この実施の形態において、昇降ブ
ロック123aと螺子棒体125aとの螺合も、図1に
示される昇降装置25と同様に、ボールネジにより行わ
れている。
【0046】ここで、この実施の形態に係るクーラーに
おいて特徴的なことは、冷却管スタックで構成されてい
るクーラー119が2個のクーラーブロック119a及
び119bに分割されていることである。このクーラー
ブロック119a及び119bは、それぞれ、図4A及
び図4Bに示されているように、ブロック全体が半円筒
状となるように冷却管を巻いて構成しており、クーラー
ブロック119aとクーラーブロック119bの2つが
合わさると円筒状を構成するようにされている(図5
A)。このため、斜め方向からの移動によっても、クー
ラーで単結晶の所定の位置を冷却し、必要の無いときに
は別の箇所に退避させることができる。
【0047】このような斜め方向移動型のクーラー11
9は、単結晶の冷却位置の変更をするための使用には向
かないが、図1に示される鉛直方向移動型のクーラーと
比較して、冷却引上げ環境の設定・解除の切り替えを適
確かつ簡易・迅速に行うことができるという利点を有し
ている。
【0048】なお、斜め方向移動型のクーラー119を
構成するクーラーブロック119a及び119bについ
て、この実施の形態では半円筒状のものだけを示してい
るが(図5A参照)、これには限られず、例えば中心角
を120度にして円筒を3分割したものや(図5B参
照)、中心角を90度にして円筒を4分割して構成した
もの(図5C参照)など、全てが一体となって円筒形若
しくは円筒形に近い形状のものを構成できるあらゆる形
態を採用することができる。当然のことながら、分割し
た場合の中心角は均一でなくてもよい(図5D参照)。
【0049】<回転位動>図6は、回転位動するクーラ
ーを備えたクーラー付CZ法シリコン単結晶引上げ装置
の実施形態を説明するためのブロック図である。同図に
おいて、図1に示される鉛直方向移動型のクーラーを備
えるクーラー付CZ法シリコン単結晶引上げ装置と同一
の構成要素には同一符号を付し、機能が同一の均等要素
には下2桁が同じ200番台の符号を付してある。
【0050】図6に示されるように、回転位動型のクー
ラー219も、鉛直方向移動型のクーラー19と同様に
冷却管のスタックから構成されており、この中を冷却水
が流通することによって単結晶の冷却を行う。
【0051】この回転位動型のクーラー219において
特徴的なことは、回動軸71を中心にしてクーラー21
9が回転位動することである。即ち、図6のCZ法シリ
コン単結晶引上げ装置においては、クーラー219の回
転位動によって当該クーラー219が持ち上げられた後
(図6A)、蛇腹部材223が伸びて、当該蛇腹部材2
23内にクーラー219が収容される(図6B)。
【0052】ここで、蛇腹部材223の伸縮は、水平移
動装置225によって行われるが、この水平移動装置2
25は、図1に示される鉛直方向移動型のクーラー19
や図3に示される斜め方向移動型のクーラー119の昇
降装置と同様の構成を備えており、蛇腹部材223の端
部に取り付けられた移動ブロック223aと、この移動
ブロック223aに螺合する螺子棒体225aと、この
螺子棒体225aを回動させるモータ226aと、で構
成されている。そして、このような水平移動装置225
によれば、先の昇降装置と同様に、モータ226aの回
動に伴って移動ブロック223aが水平移動し、蛇腹部
材223の伸縮及びクーラー219の出し入れが行われ
る。
【0053】なお、このような回転位動型のクーラー2
19を備えたクーラー付CZ法シリコン単結晶引上げ装
置においては、クーラー219の形状は、図7に示され
るように、クーラー219が持ち上げられたときに当該
クーラー219が単結晶17をすり抜けられるようにす
るために、完全な円筒状ではなく、基本的には種結晶1
7aの直径よりも大きい隙間219xを有している必要
がある。但し、このような形態を採用しなくとも、先の
図5A〜図5Dに示されるような分割式のクーラーを使
用するようにしてもよい。
【0054】[クーラーの着脱]クーラーの取り外し
は、シリコン単結晶インゴットの引き上げ終了後に、C
Z炉内から給排管を引き抜くことによって行われる。
【0055】この動作及び関連する部材については、図
1に示される鉛直方向移動型のクーラー19を備えたク
ーラー付CZ法シリコン単結晶引上げ装置を例としてあ
げるが、冷却管で構成されたクーラーを備えている限
り、他のタイプの装置に対しても同様に適用することが
できる。
【0056】まず、クーラー19の取り外しは、シリコ
ン単結晶インゴットの引き上げ終了後に、CZ炉内から
給排管(21a,21b)を引き抜くことによって行わ
れる。ここで、クーラー19は、図8に示されるよう
に、蛇腹部材23の頂部に設けられている固定冶具60
によって昇降ブロック23aに固定されている。また、
クーラー19が取り外された後に昇降ブロック23aに
開く穴を塞ぐための部材として、蓋体70が用意されて
いる。この蓋体70は、クーラー19が存在し無い状態
を補填するためのものであることから、可換性を持たす
ために、固定冶具60と蓋体70は互いに相同した形状
とされている。
【0057】ここで、これらの固定冶具60と蓋体70
の具体的構造につき、それらは共に、図8に示されるよ
うに、昇降ブロック23aの外側面に対して平行して伸
びたフランジ部材を備え、当該フランジ部材をネジ固定
する構造を基本構造としている。まず、蓋体70は、図
8Bに示されるように、円柱状の胴部70aの頂部に円
盤状のフランジ70bが設けられたものからなり、昇降
ブロック23aに嵌め込まれた状態で、ネジ70cによ
ってネジ固定される。円筒状の胴部70aには、気密性
を保つためのOリング70dが巻着されている。
【0058】一方、固定冶具60は、図8Aに示される
ように、周状に溝61aが形成された円柱体61と、こ
の円柱体61の周状溝61aに嵌合する一対の半円リン
グ状板材62a及び62bと、からなり(図8D)、円
柱体61には、給排管(21a,21b)が通される貫
通孔61bが設けられている(図8C)。また、円柱体
61には、蓋体70の胴部70aと同様に、気密性を保
つためのOリング61dが巻着されている。
【0059】このような固定冶具60においては、一対
の半円リング状板材62a及び62bが円柱体61の溝
61aに嵌め込まれる。そしてその状態で、半円リング
状板材62a及び62bがネジ63a及び63bによっ
て円柱体61にネジ固定され、これによってフランジ部
材を備える円柱体の形状となり、蓋体70と同様の機能
を発揮できるようになる。そしてこのようになった状態
で、固定冶具60は、半円リング状板材62a及び62
bのフランジ部分となった箇所にて、ネジ64a及び6
4bによって昇降ブロック23aにネジ固定される。
【0060】このように、固定冶具60と蓋体70は共
に(固定冶具60については半円リング状板材62a及
び62bが嵌合された状態でボルト状の形状となり)、
いわばネジ山の無いボルト様の部材として、昇降ブロッ
ク23aの穴に嵌め込まれるものであり、互いに可換性
のものとして、いわば固定冶具60と蓋体70とで一つ
のセットを構成しているようなものであるため、クーラ
ー19の着脱を容易に行うことができる。このため、ク
ーラー有り・無しの切り換えを簡易かつ自在に行うこと
ができ、ケースバイケースで、あるときはクーラー付き
のCZ炉を備えるCZ法単結晶引上げ装置として使用
し、また別のあるときにはクーラー無しの通常のCZ法
単結晶引上げ装置として使用するというようなことを気
軽に行うことができるようになる。
【0061】[リチャージ・追いチャージ]石英るつぼ
は、多結晶を溶解する際の加熱によって傷み、大抵は一
回の引上げプロセス毎に廃棄されることになる。従っ
て、一回の引上げプロセスで引上げられる単結晶の量を
多くすることができれば、それだけ製造コストを下げる
ことができるだけでなく、同じ量の単結晶を製造するに
しても、冷却と昇温というプロセスの繰返し回数を減ら
すことが可能となるので、一定量の単結晶製造の際の時
間短縮にもつながり、製造工程全体として見た場合の効
率を向上させることができるようになる。特に、単結晶
引上用の石英るつぼとしての耐用限界にまで単結晶の引
上げ量を引っ張ることができるようになれば、この側面
からのコスト低減等の効果としては最大のものを得るこ
とができる。
【0062】リチャージや追いチャージは、そのような
効果を得るための手段であり、追いチャージは、図9A
に示されるように、原料のポリシリコンをるつぼ内にチ
ャージして溶解した場合に、原料ポリシリコンの嵩張り
によってるつぼがフルチャージの状態にされない場合
に、原料融液に更に原料ポリシリコンを追加して融液量
を増加させた後、通常の場合と同様に単結晶の引上げが
行われていく。
【0063】一方、リチャージは、図9Bに示されるよ
うに、単結晶の引上げがある程度終了した段階で再度、
原料ポリシリコンをるつぼ内にチャージして単結晶の引
き上げを行うようにすることを言う。
【0064】このようなリチャージ・追いチャージによ
れば、一回の引上げプロセスで引上げられる単結晶の量
を多くすることができ、製造コストの低減を図ることが
できるだけでなく、るつぼの大幅な昇温・降温を行わな
いために、るつぼ寿命の低下が防止され、加熱時間を長
くとることができるようになるため、この側面からして
も、加熱時間を長くした分だけ、一回あたりで引上げら
れる単結晶の長さを長くすることができる。また、クー
ラーと併用することで、クーラーによる引上げ速度の向
上に基づく単位時間あたりの単結晶引上げ量の増大と相
乗して、全体として製造効率のアップを図ることができ
るようになる。
【0065】ここで、クーラー19や熱遮蔽体18は、
それらの機能を十分に発揮させるために、通常はなるべ
く融液液面に近くなるような位置に配置されるが、リチ
ャージや追いチャージを行う際には、クーラー19や熱
遮蔽体18が融液液面近くにあるというのは、融液液面
の上昇によるこれらの部材への接触や液跳ねの問題を考
慮した場合には、決して好ましいことではない。
【0066】なおこれについては、るつぼに通常のチャ
ージを行う際にも同様の問題があり、効率を上げるべ
く、なるべくフルチャージに近いようにするためには、
必然的に原料ボリシリコンの堆積量を多くすることとな
るが、そのようにしてしまった場合には、溶解の過程
で、上側に積まれている原料ポリシリコンが落下し、原
料融液が跳ねてクーラー19や熱遮蔽体18に付着して
しまうという心配がある。
【0067】このような問題を解決するために、本発明
に係るクーラー付CZ法シリコン単結晶引上げ装置にお
いては、原料のるつぼへのチャージ及び当該原料の溶
解、並びに、リチャージや追いチャージの実施の際に
は、クーラーや熱遮蔽体を上方に退避させるようにして
いる(図10)。この場合において、クーラーを移動さ
せるための機構は、既に説明した昇降装置等を使用する
ようにすればよい。また、作業効率の面からすれば、上
方への退避の際の速度は高速度(300mm/min)
であるのが好ましい。
【0068】なお、このような本発明に係る方法を採用
すれば、例えば図11に示されるように、ボトムヒータ
16を別途取り付けて、更に加熱力をアップさせた場合
においても、クーラー19や熱遮蔽体18を上方に退避
させて液はねの付着を防止し、加熱力のアップ分を有効
に素材溶解に利用することができる。
【0069】[クーラーに追従させた熱遮蔽体の移動]
図12は、本発明に係る熱遮蔽体及びクーラーの構造と
機能説明するためのCZ炉内の縦断面図である。
【0070】図12Aに示されるように、本発明におい
て特徴的なことは、クーラー19の側部は耳部材81a
が取り付けられており、その一方で、熱遮蔽体18の内
壁側には、この耳部材81aと係合する係合体18aが
設けられていることである。また、これに対応して、熱
遮蔽体18は、CZ炉内において、台部材83の上に、
ネジ固定や接着などの固定が行われずに、ただ単に当該
台部材83の上に載せられているだけである。従って、
この熱遮蔽体18は、持ち上げることによって、容易に
台部材83から離すことができる。
【0071】即ち、本発明に係るクーラー付きCZ法単
結晶引上装置においては、図12B及び図12Cに示さ
れるように、クーラー19が通常の位置にある場合に
は、耳部材81aと係合部材18aとの係合は行われ
ず、通常のクーラー19aに熱遮蔽体18と何ら変わら
ない状態をとるが、図示されているように、耳部材81
aと係合体18aとが互いに係合するような位置関係に
配置されているため、クーラー19が上昇した場合に
は、耳部材81aと係合体18aとが互いに係合し、ク
ーラー19と共に熱遮蔽体18も、台部材83から離れ
て上昇することとなる。
【0072】なお、図12Cに示されるように、耳部材
81aと係合部材18aとは、クーラー19の円周全体
にわたって設けられているわけではなく、その一部に設
けられている。なお、この図12Cにおいては、耳部材
18aとそれに対応する係合部材81aとがそれぞれ2
個づつ設けられているが、これらは、例えば図12Dに
示されるように、クーラー19の周囲に3個設けるよう
にしたものでもよく、また、適宜装置全体の機能等を考
慮してこれ以上の数のものを設けることも可能である。
【0073】ここで図13は、本発明に係るクーラー1
9と熱遮蔽体18の動作を説明するための図である。な
お、図12と図11の構成要素には同一符号を付し、そ
の説明を省略する。
【0074】まず、図13Aに示されるように、クーラ
ー19は定位置として最低レベルの位置に位置している
ことになる。そして、図13Bに示されるように、クー
ラー19が上昇していき、そして、図13Cに示される
ように、耳部材81aと係合部材18aとが係合したと
きに、熱遮蔽体18aが持ち上げられることになる(図
13D)。なお、これについて逆の見方をすれば、図1
3Bに示されるように、耳部材81aと係合部材18a
とが係合するまでの間は、クーラー19は熱遮蔽体18
とは無関係に自由に昇降できるということになる。
【0075】ところで、本発明に係る耳部材81aを構
成するにあたっては、金属製であるクーラー19の側面
に耳部材81aを接着する形式では、熱遮蔽体18と係
合してこれを持ち上げる程の強度を出すことは一般的に
は困難である。従って、本発明では、その好適な実施形
態として、図14に示されるようなサポート板81を構
成し、これをクーラー19の螺旋の中に挟み込むことに
よってクーラー19の側壁から耳部材81aを出すよう
にしている。即ち、このサポート板81は、クーラー1
9の螺旋の中に挟み込まれる環状部分81bとこの環状
部分81bの周囲から突出する耳部材81aとからな
り、これがクーラー19に挟み込まれると、図13に示
されるように、耳部材81aがクーラーの側壁から突出
し、しかもこの耳部材81aによって熱遮蔽体18を持
ち上げる程の強度を持たすことが可能となる。なお、こ
のサポート板81は、カーボン素材等の耐熱性素材で構
成することが可能である。
【0076】このような本発明に係るクーラー付CZ法
単結晶引上装置においては、原料の初回溶解時や、追い
チャージ・リチャージ溶解時には、溶解時間を短縮する
ためにクーラー19を上部に移動させて融液液面から遠
ざけるように動作する。この際に、この実施の形態にお
いては、熱遮蔽体18もクーラー19に合わせて上部に
上げるようにしているので、融液液面に対してクーラー
19が熱遮蔽体18の影になることとなるので、原料溶
解のための加熱効率が上がることとなる。なお、初回溶
解時や追いチャージ・リチャージ溶解時のいずれの場合
においても、原料溶解時には特にボトムヒータ16のほ
うの出力比率を上げて溶解時間の短縮を図るようにする
のが好ましい。
【0077】また、クーラー19の昇降は、上記の目的
で上部へ移動する時や、安全確保のための上部退避の時
には高速移動で行うが、結晶育成中に下部へ移動する時
は、急激な熱環境の変化を避けるために、徐々に下げて
いくようにする。
【0078】なお、追いチャージ・リチャージ実行時の
動作について、本明細書では鉛直方向移動型のクーラー
を備えるクーラー付CZ法単結晶引上装置を例にあげて
説明をしてきたが、本発明の目的は追いチャージ・リチ
ャージ実行時に融液やるつぼから離れた位置にクーラー
が移動してさえいれば達成できるので、斜め方向移動型
クーラーや回転型クーラー等の他のタイプの移動型クー
ラーを備えるクーラー付CZ法単結晶引上装置において
も適用することができるのは明らかである。
【0079】[ダッシュネック法とクーラー]本発明者
らの研究により、ダッシュネック法による種結晶の種絞
りを行っている間にクーラーが種結晶の近くに存在した
場合には、熱衝撃により発生した転位が種結晶からぬけ
ず、単結晶を製造することができなくなるという事実を
見出した(表1)。
【0080】
【表1】
【0081】すなわち、表1に示されるように、熱遮蔽
体18と融液液面の間の距離が20mmであると、クー
ラー19と融液液面の間の距離が小さくても(75m
m)大きくても(125mm)、種結晶の無転位化を行
うことはできなかった(表1に示されるように、いずれ
の場合も無転位化率は0%)。この一方で、熱遮蔽体1
8と融液液面の間の距離を30mm或いは40mmにと
った場合には、クーラー19と融液液面の間の距離が小
さくても(85mm)大きくても(115mm)、種結
晶の無転位化率は100%であった(表1に示されるよ
うに、30mmの場合には15本中の15本から転位が
抜けている)。また、クーラー19が設置されていなか
った場合には(表1の右端)、熱遮蔽体18と融液液面
の間の距離が20mmであっても、種結晶の無転位化率
は100%というデータが得られた。
【0082】以上のようなことから、クーラーが存在し
ない場合には、熱遮蔽体の下端が融液液面の近くに存在
していても、種結晶を無転位化させることができるが、
クーラーが存在する場合には、熱遮蔽体の下端が融液液
面からある程度離れた位置(融液液面から少なくとも3
0mm程度離れた位置)になければ、種結晶を無転位化
させることはできないということが分かる。
【0083】このような事実に基づいて無転位化が可能
になる領域を想定してみると、図15に示されるような
ものとなる。図15に示される無転位化領域の境界部分
の具体的な数値は、CZ炉の大きさや状態、使用される
炉内部材の形状等によって定まるものであるが、例えば
この実施の形態においては、図中のP点は30mmとい
うことになるであろう。
【0084】このように、クーラー19及び熱遮蔽体1
8のいずれも、融液液面から近いと転位が抜けず、別の
見方をすれば、ダッシュネック法において種結晶から転
位を上手く除去するためには、熱遮蔽体18とクーラー
19を融液液面から離しておく必要があるのである。
【0085】従って、本発明においては、ダッシュネッ
ク法による転位の排除を行っている最中は、クーラー1
9と熱遮蔽体18とをそれぞれ融液液面から引き離すよ
うに制御することとしている。クーラー19及び熱遮蔽
体18と融液液面とをどの程度引き離すかということに
ついては、図15に示される無転位化領域を、CZ炉の
大きさや状態、使用される炉内部材の形状等によって境
界条件を具体的に定めた上で決定し、この無転位化領域
内に入るようにクーラー19及び熱遮蔽体18を移動さ
せることになる。
【0086】そして、ダッシュネック法により転位が充
分に種結晶からぬけた後、クーラー19及び熱遮蔽体1
8が降下してきて、冷却を行いながら単結晶の引き上げ
が行われることになる。なお、この動作の過程におい
て、クーラー19と熱遮蔽体18の移動は、作業の効率
化等の観点からすれば、基本的には高速(300mm/
min)で行うようにするのが好ましい。
【0087】なお、ダッシュネック法による転位排除の
際のクーラーの動作について、本明細書では鉛直方向移
動型のクーラーを備えるクーラー付CZ法単結晶引上装
置を例にあげて説明をしてきたが、本発明の目的はダッ
シュネック法による転位排除を行っている間に融液液面
から所定距離離れたところにクーラー及び熱遮蔽体が位
置してさえいればよいので、斜め方向移動型クーラーや
回転型クーラー等の他のタイプの移動型クーラーを備え
るクーラー付CZ法単結晶引上装置においても同様に適
用することができるのは明らかである。
【0088】[クーラーの移動速度と位置の関係―単結
晶引上全工程において―]図16は、本発明に係るクー
ラー付CZ法単結晶引上装置の動作を説明するための図
であり、下側にはクーラーの移動速度、上側にはクーラ
ーの位置が示されている。
【0089】まず、追いチャージおよびネッキングを行
う過程において(工程イ及びロ)、クーラー19は、融
液液面から離されて高い位置に停止状態で置かれてい
る。そして、ネッキングが終了すると、クーラー19が
降下してきて、所定の位置まで来ると停止する(工程
ハ)。その際の移動は、作業の迅速を図るために高速で
行われる。なお、種結晶のつけ直しの必要が生じた場合
には、クーラー19は再び上昇して高い位置に置かれ、
その状態でネッキングが行われることになる。
【0090】そして、クーラーが所定の位置まで下降し
てきた状態で単結晶の引上げが行われる(工程ニ)と、
単結晶の冷却を行いながら引上げがなされることになる
ので、引上げ速度を速くすることが可能となる。ここ
で、単結晶引上げが終了すると、再び高速度でクーラー
19が上昇し(工程ホ)、リメルトを行うために、上の
位置でクーラー19が停止させられる(工程ヘ)。リメ
ルトが終了すると再びクーラー19は高速度で下降して
きて(工程ト)、再び単結晶引上げが行われる(工程
チ)。単結晶引上げの最終工程であるテール工程(工程
リ)では、電力消費量の低減のためにクーラー19の上
昇が行われるが、十分な製品対象溶液を確保するため
に、少しタイミングを遅らせて上昇させるようにしてい
る。
【0091】次に、リチャージ(工程ヌ)を行う際に
は、すでに説明したように、チャージの容易性の確保の
ためや、液ハネの害を回避するために、高速度でクーラ
ー19が上昇させられ、高い位置に置かれることにな
る。そして、リチャージが終了すると、クーラー19が
再び高速度で降下してきて(工程ル)、単結晶の引上げ
が行われる(工程ヲ)。なお、この単結晶引上工程(工
程ヲ)においては、衝突や事故が生じた場合には、速や
かにクーラー19を上昇させ、シリコン融液液面から遠
ざけるようにする。単結晶引上げ後のテール工程(工程
ワ)につていは、既に説明したテール工程(工程ニ)と
同様であり、その後はクーラー19がるつぼ内にまで降
下してきて、当該るつぼの冷却が行われる(工程ヨ)。
【0092】<安全確保・危険回避のための動作>本発
明に係るCZ法単結晶引上げ装置は、安全確保・危険回
避のための動作として、基本的には、異常事態が生じた
場所、融液面や引上げ単結晶からクーラーを遠ざけさせ
る(退避)という形態を採用する。より具体的な態様と
しては、例えば、「異常事態」というものがクーラー1
9と他の炉内部材との間の衝突若しくは異常接近であっ
た場合には、クーラー19を一時的に5mm程度、逆方
向に移動させるという態様が挙げられる。また、「異常
事態」がクーラー19以外の炉内部材どうしの衝突等で
あったり、装置の誤作動のようなものであった場合に
は、クーラー19を単結晶17やシリコン融液12から
遠ざけさせることによって危険を回避し、CZ法単結晶
引上げ装置の保守性を高める。
【0093】この場合において、単結晶17やシリコン
融液12に代表される危険箇所からの退避を行う際に
は、クーラー19の移動速度を高速に可変して行う(3
0mm/min→300mm/min)ことによって、
危険回避を迅速に行うことが実現される。
【0094】ここで、異常事態の検出機構・装置として
は、クーラー内を流れる冷却水の温度検出、CZ炉内の
温度分布の監視、炉内部材の相対位置検出、クーラーや
単結晶引上げモータの過負荷検出や異常重量変化検出、
移動型クーラーに設置されたエンコーダによる移動量の
検出などを挙げることができるが、本明細書では特に水
蒸気検出によって安全確保を図る場合の機能・構成につ
いて、図1に基づいて説明をする。
【0095】図1に示されるように、この実施の形態に
係るCZ法単結晶引上げ装置においては、チャンバ11
内の圧力変化を追跡する圧力センサ31と、真空ポンプ
20で吸引されるチャンバ11内の気体の温度変化を見
る温度センサ33と、真空ポンプ20で吸引されるチャ
ンバ11内の気体の赤外線吸収を見る赤外線センサ34
と、が取り付けられている。これは、クーラー19の配
管に水漏れが生じた場合には、炉内の熱によってその水
漏れ水が水蒸気となり、それが温度変化ないしは圧力変
化を生じさせるので、それを検出することによって水漏
れを的確に察知しようとするものである。赤外線センサ
34は、水蒸気には赤外線吸収があることから、それを
測定することによって、水漏れ検出の確実性を増大させ
るために設置されている。
【0096】これらの各センサについては、いずれか一
つが設置されていれば、水漏れを察知することは十分に
可能であるが、検出の万全を期すという観点から、適当
に組み合わせて複数個設置するようにしてもよい。ま
た、同様の観点から、同種類のセンサを複数個設置する
ことも妨げられない。
【0097】なお、温度センサ33は、比較的多量の水
蒸気が存在しなければ他の条件変化と区別可能な感応を
しないため、水蒸気による温度変化を的確にキャッチす
るためには水蒸気が集中する場所に取り付けられるべき
であるので、基本的には排気経路(即ち、真空ポンプ2
0に接続されている管)に取り付けられるのが好まし
い。これに対し、赤外線センサ34は微量の水蒸気でも
直ちに検出できるので、排気経路だけでなく、チャンバ
11の内壁面など、あらゆるところに取り付けることが
可能である。
【0098】ここで、上記各センサは、コントローラ3
5に接続されている。この実施の形態においては、圧力
センサ31は直接的に、温度センサ33及び赤外線セン
サ34は、それぞれ対応する処理装置33a及び34a
を介してコントローラ35に接続されている。
【0099】例えば、水蒸気の発生によるチャンバ11
内の圧力上昇が圧力センサ31によって検出された場
合、水蒸気の発生による排気ガスの高温化が温度センサ
33によって検出された場合、赤外線センサ34によっ
て水蒸気の吸収帯での異常な吸収が認められた場合、或
はこれらの事態が同時に検出された場合には、コントロ
ーラ35が作動して、表示器36を点灯させ、冷却水の
流入を調整する電磁弁37を閉じて冷却水の流入をスト
ップし、それと同時に、普段は閉じられている電磁弁3
9を開き、排出管21bの末端を大気に開放する。そう
すると、水漏れが生じた場合には、水漏れ水が水蒸気と
なって圧力が増すので、その場合には、電磁弁39を通
ってクーラー19内の冷却水が外部に排出され、シリコ
ン融液中に落ちる水の量を低減させることができる。
【0100】なお、この大気への開放を行う管は、供給
管21aにも接続されており、クーラー19内にこれか
ら供給されようとしていたものをも排出することができ
る。このため、水漏れ時には、クーラー19内に滞留し
ている冷却水が可能な限り多く排出されるので、装置に
対するダメージが少なくなり、そのような場合でも装置
の操業停止等の事態が回避できることとなる。但し、こ
の実施の形態に係るCZ法単結晶引上げ装置において
は、非常事態に対する万全を期すために、その対策とし
て、チャンバ11には安全弁40が取り付けられてい
る。また、冷却水の流出管や大気開放管にも逆止弁4
1、42及び43が取り付けられており、非常事態に対
する万全が図られている。
【0101】ここで、CZ法単結晶引上げ装置において
「異常事態が生じた」ことの態様としては、例えば、作
業員の検知、停電、真空ポンプの故障、ヒーター電源故
障、炉内品破損、冷却水ポンプ故障等を挙げることがで
き、このような「異常事態が生じた」場合には、少なく
とも昇降装置25のモータ26aが停止し、場合によっ
ては、とっさにモータ26aを逆回転させてクーラー1
9を逆方向に戻し、重篤な事故に至るのを回避する。更
には、重篤な事故に至るのを回避するために、「異常事
態が生じた」場合には、クーラーが接近した状態では危
険な炉内部材(シリコン融液液面や引上げ単結晶)から
クーラーを高速度(300mm/min)で遠ざけるよ
うに動作する。
【0102】
【発明の効果】以上のような本発明に係るクーラー付C
Z法単結晶引上装置においては、追いチャージ・リチャ
ージ時の問題点やダッシュネック法による無転位化の際
の問題点というような、CZ炉内に単結晶冷却用のクー
ラーが設置されていることによって生じる問題を回避
し、結晶引上げ速度の高速化というようなクーラーが設
置されていることによるメリットだけを享受することが
できる。従って、例えば、結晶引上げ速度を従来の1.
5倍化するというような効果を、クーラー設置のデメリ
ット無しに、確実に得ることができるようになる。
【0103】より具体的に言えば、まず、本発明に係る
クーラー付CZ法単結晶引上装置においては、クーラー
付CZ法単結晶引上装置が抱えるエネルギー消費量増大
の問題を低減することができる。即ち、この明細書にて
示したようなクーラー付きCZ法単結晶引上装置におい
ては、原料融液から結晶への熱の遮蔽を行う熱遮蔽体と
結晶との間にクーラーを設けることによって結晶の引上
速度を従来の1.5倍以上に高速化することができるが、
その一方でエネルギー消費量増大の問題が生じるが、本
発明に係るクーラー付きCZ法単結晶引上装置において
は、初回溶解時や追いチャージ・リチャージ溶解時に
は、クーラー(場合によっては、熱遮蔽体も同時に)を
上部に移動させて融液液面から遠ざけるようにしている
ので、それだけヒータの出力が低減され、エネルギー消
費量の増大が抑えられることとなる。
【0104】また、本発明に係るクーラー付きCZ法単
結晶引上装置では、石英ルツボの耐久時間の問題に起因
した追いチャージやリチャージ時の問題も解決される。
即ち、追いチャージやリチャージを行った場合には石英
るつぼが加熱された状態が長くなってしまい、石英ルツ
ボの劣化や耐久時間の問題により、リチャージを行った
場合には、リチャージ後の結晶崩れ(多結晶化)率の増加
による取得率の低下という問題、追いチャージを行った
場合には、結晶後半での結晶崩れ(多結晶化)率の増加に
よる取得率の低下という問題が生じてしまうが、本発明
に係るクーラー付きCZ法単結晶引上装置では、結晶の
引上速度を、クーラー設置のデメリット無しに確実に従
来の1.5倍以上に高速化し、石英ルツボの加熱時間を短
縮することができるため、追いチャージ結晶とリチャー
ジ結晶のいずれについても無転位化率のアップを図るこ
とが可能になる。また、耐久性等の問題から、従来は多
結晶化率増加の回避のために高価な合成石英ルツボを使
用しなければならなかったが、本発明を適用することに
より、安価な天然石英ルツボの使用をすることも可能と
なる。
【0105】更に、本発明に係るクーラー付CZ法単結
晶引上装置においては、クーラー付でありながらも、ダ
ッシュネック法による無転位化を確実に行うことができ
るため、生産効率がアップし、生産コストの低減に寄与
することができる。
【0106】また更に、長時間使用等が原因となって炉
内部材の変形が生じてしまった場合でも、融液液面とク
ーラーの間の距離や熱遮蔽体とクーラーの間の距離を微
調整して実質的に同一条件が維持されるように設定をす
ることができるので、安定した品質の結晶を量産し続け
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るCZ法単結晶引上げ装置の好適
な実施形態を示すブロック図である。
【図2】 本発明に係るCZ法単結晶引上げ装置の昇降
装置の機能構成を説明するためのブロック図である。
【図3】 斜め方向にクーラーが移動する場合の実施形
態を説明するためのブロック図である。
【図4】 斜め方向に移動するクーラーの冷却管スタッ
クの実施形態を示す図である。特に、図4Aは側面図、
図4Bは上面図である。
【図5】 冷却管スタックの実施形態のバリエーション
を示す図である。
【図6】 回転位動するクーラーを備えたクーラー付C
Z法シリコン単結晶引上げ装置の実施形態を説明するた
めのブロック図である。
【図7】 回転位動するクーラーの冷却管スタックの実
施形態を示す図である。
【図8】 クーラーの給排管の昇降ブロックとの接合部
に使用される冶具、及びクーラーが抜かれた後の穴を蓋
する蓋体の構成を示す図である。特に、図8Aは冶具の
縦断面図、図8Bは蓋体の縦断面図、図8Cは冶具の上
面図、図8Dは冶具の構造を説明するための図である。
【図9】 追いチャージの工程(A)及びリチャージの
工程(B)を説明するための図である。
【図10】 追いチャージ及びリチャージの際の動作を
説明するためのブロック図である。
【図11】 追いチャージ及びリチャージの際の動作を
説明するためのブロック図であって、ボトムヒータが設
置されている場合の実施形態を示した図である。
【図12】 クーラー19と共に熱遮蔽体18が上昇す
る場合の実施形態を説明するための図である。
【図13】 クーラー19と共に熱遮蔽体18が上昇す
る実施形態の動作を説明するための図である。
【図14】 サポート板81の構成を説明するための図
である。
【図15】 融液液面から熱遮蔽体の下端までの距離と
融液液面からクーラーの下端までの距離との関係で、ダ
ッシュネック法により無転位化できる領域を示した想定
図である。
【図16】 本発明におけるクーラーの昇降動作につい
て説明をするための図であり、クーラーの位置(上部)
と移動速度(下部)をそれぞれ経時的に示した図であ
る。
【符号の説明】
11 チャンバ 12 シリコン融液 12a シリコン融液液面 13 ルツボ 14 ヒータ 15 ワイヤ 16 巻取機 17 シリコンインゴット 17a 種結晶 18 熱遮蔽体 18a 係合部材 19,119,219 クーラー 119a,119b クーラーブロック 219x 隙間 20 真空ポンプ 23,123,223 蛇腹部材 25,125 昇降装置 225 水平移動装置 23a,123a,223a 昇降ブロック(架橋部
材) 223a 移動ブロック 25a,125a,225a 螺子棒体 26a,126a,226a モータ 26b エンコーダ 27 リミッタスイッチ(LS) 31 圧力センサ 33 温度センサ 34 赤外線センサ 33a,34a 処理装置 35 コントローラ 36 表示器 37,39 電磁弁 40 安全弁 41〜43 逆止弁 45 メルトレベルセンサ 51,52 ソレノイド 60 固定冶具 61 円柱体 61a 円柱体61の周状溝 61b 貫通孔 61d Oリング 62a,62b 半円リング状板材 63a, 63b, 64a, 64b ネジ 70 蓋体 70a 蓋体70の円柱状の胴部 70b 円盤状のフランジ 70c ネジ 70d Oリング 71 回動軸 81 サポート板 81a 耳部材 81b 環状部分 83 台部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花本 忠幸 神奈川県平塚市万田1200番地 株式会社小 松製作所内 (72)発明者 森本 茂夫 神奈川県平塚市万田1200番地 株式会社小 松製作所内 Fターム(参考) 4G077 AA02 BA04 CF05 CF10 EG18 EG25 EG29 HA12 PA10 5F053 AA12 BB38 BB58 BB60 DD01 FF04 RR05 RR13

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャージされた原料の溶解を行うるつぼ
    と、CZ法単結晶引上げ装置に備え付けられている引上
    げ単結晶冷却用のクーラーをCZ炉内で移動可能なよう
    に構成することによって、原料のリチャージ若しくは追
    いチャージを円滑に行うことを促進する方法。
  2. 【請求項2】 チャージされた原料の溶解を行うるつぼ
    と、引上げ単結晶冷却用のクーラーと、当該クーラーを
    CZ炉内で昇降させる昇降装置と、を備えるリチャージ
    用若しくは追いチャージ用CZ法単結晶引上げ装置。
  3. 【請求項3】 チャージされた原料の溶解を行うるつぼ
    と、引上げ単結晶冷却用のクーラーと、当該クーラーを
    CZ炉内で昇降させる昇降装置と、を備えるCZ法単結
    晶引上げ装置であって、前記昇降装置は、原料のチャー
    ジを行うときには前記クーラーを上昇させて当該原料か
    ら遠ざけさせることを特徴とするCZ法単結晶引上げ装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のCZ法単結晶引上げ装置
    において、単結晶を囲繞する熱遮蔽体であって、持ち運
    び可能な状態でCZ炉内に設置された熱遮蔽体を備え、 前記クーラー及び前記熱遮蔽体には、それぞれ互いに掛
    合する掛合部材が備えられており、前記クーラーが上昇
    したときには、前記掛合部材どうしが掛合して前記熱遮
    蔽体も前記クーラーの上昇に伴って持ち上げられること
    を特徴とするCZ法単結晶引上げ装置。
  5. 【請求項5】 リチャージ用若しくは追いチャージ用C
    Z法単結晶引上げ装置である請求項3または4記載のC
    Z法単結晶引上げ装置。
  6. 【請求項6】 請求項2から5いずれか記載のCZ法単
    結晶引上げ装置において、前記クーラーは、螺旋状に単
    結晶を取り囲む冷却管スタックを含む水冷型クーラーで
    あり、 前記クーラーに備えられている掛合部材は、前記クーラ
    ーの冷却管スタックの間に挟み込まれる掛合部付板材で
    あることを特徴とするCZ法単結晶引上げ装置。
  7. 【請求項7】 請求項2、5または6いずれか記載のリ
    チャージ用若しくは追いチャージ用CZ法単結晶引上げ
    装置において、 前記るつぼ内を加熱するためのヒーターであって、当該
    るつぼの側方に設置されたサイドヒーターと、当該るつ
    ぼの下方に設置されたボトムヒーターと、を備えるリチ
    ャージ用若しくは追いチャージ用CZ法単結晶引上げ装
    置。
  8. 【請求項8】 融液量に応じて前記サイドヒーター及び
    ボトムヒーターのうちのいずれか一つ以上の出力調整を
    適宜行うことを特徴とする請求項7記載のリチャージ用
    若しくは追いチャージ用CZ法単結晶引上げ装置。
  9. 【請求項9】 請求項2、5から8いずれか記載のリチ
    ャージ用若しくは追いチャージ用CZ法単結晶引上げ装
    置を使用することによりウエハ製造コストを下げる方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項2、5から8いずれか記載のリ
    チャージ用若しくは追いチャージ用CZ法単結晶引上げ
    装置により製造されたシリコンインゴット。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のシリコンインゴット
    から切り出されたシリコンウエハ。
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