JP2001239313A - 電縫鋼管の製造方法および設備列 - Google Patents

電縫鋼管の製造方法および設備列

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JP2001239313A JP2000051433A JP2000051433A JP2001239313A JP 2001239313 A JP2001239313 A JP 2001239313A JP 2000051433 A JP2000051433 A JP 2000051433A JP 2000051433 A JP2000051433 A JP 2000051433A JP 2001239313 A JP2001239313 A JP 2001239313A
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良和 河端
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昌利 荒谷
Masanori Nishimori
正徳 西森
Yoshitomo Okabe
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 小ロット多品種生産に有利で、ミルの負荷
も軽減でき、しかも加工性に優れ、表面肌が美麗で焼付
き疵もない製品管が得られる電縫鋼管の製造方法および
設備列を提供する。 【解決手段】 帯鋼をロール成形し、得られたオープン
管を電縫溶接し、得られた管を絞り圧延する電縫鋼管の
製造方法において、電縫溶接後の管を、ビード切削した
後、切断してビード屑抜きし、次いで管全体を加熱し、
400 ℃〜Ac3 変態点の温度域で絞り圧延する。さらに、
必要に応じて、ビード切削後切断前のビード圧延、同時
機のシームアニール、同時機のシーム冷却、絞り圧延後
の保熱もしくは加熱、ロール成形前の帯鋼幅端部面取り
加工、のいずれか一または二以上を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電縫鋼管の製造方
法および設備列に関する。
【0002】
【従来の技術】電縫鋼管の製造には、高周波電流を利用
した電気抵抗溶接法が主として利用されている。これ
は、連続的に帯鋼を供給し、成形ロールで管状にロール
成形してオープン管とし、続いて高周波電流によりオー
プン管の両エッジ部端面を鋼の融点以上に加熱した後、
スクイズロールで両エッジ部端面を圧接して製品管とす
る方法である(例えば、第3版鉄鋼便覧第III 巻(2)
1056〜1092頁)。なお、本発明では、上記工程中、オー
プン管両エッジ部端面の加熱から圧接までを電縫溶接と
称する。
【0003】この製造方法では、製品管サイズに合わせ
たロール成形機を用いなければならず、小ロット多品種
生産に相応しくない。そのため、例えば、特開昭63-331
05号公報、特開平2-187214号公報には、電縫溶接後の素
管を冷間で絞り圧延して製品管とする方法が提案されて
いる。しかし、この方法では、冷間で絞り圧延するた
め、圧延荷重が大きくミルの大型化を必要とし、さらに
ロールとの焼付き防止のため、潤滑圧延装置の設置が必
要となるなどの問題があった。
【0004】また、特開昭60-15082号公報、特公平2-24
606 号公報には、電縫溶接後の素管を熱間で絞り圧延す
る方法が提案されている。しかし、この方法では、帯を
500〜900 ℃に加熱し、成形、電縫溶接を行うため、造
管時のキズ発生、あるいは成形装置などの耐熱対策のた
めミルの構造が複雑化するなどの問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の問題点を解決し、小ロット多品種生産に有利
で、ミルの負荷も軽減でき、しかも加工性に優れ、表面
肌が美麗で焼付き疵もない製品管が得られる電縫鋼管の
製造方法および設備列を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
になされた本発明は、帯鋼をロール成形し、得られたオ
ープン管を電縫溶接し、得られた管を絞り圧延する電縫
鋼管の製造方法において、電縫溶接後の管を、ビード切
削した後、切断してビード屑抜きし、次いで管全体を加
熱し、400 ℃〜Ac3 変態点の温度域、好ましくは700 ℃
〜Ac3 変態点の温度域で絞り圧延することを特徴とする
電縫鋼管の製造方法(本発明方法)である。なお、ビー
ド屑抜きとは、ビード切断後管の内に残るビード切削屑
を管外に排出することを指す。
【0007】本発明方法では、ビード切削した管を切断
する前に、ビード圧延することが好ましい。また、本発
明方法では、ビード切削した管を切断する前に、シーム
アニールするもしくはシーム冷却するもしくはシームア
ニール後シーム冷却することが好ましい。また、本発明
方法では、ビード切削した管を切断する前に、ビード圧
延し、さらに、シームアニールするもしくはシーム冷却
するもしくはシームアニール後シーム冷却することが好
ましい。また、本発明方法では、前記絞り圧延後の管を
保熱または加熱することが好ましい。また、本発明方法
では、前記ロール成形の前に帯鋼幅端部を面取り加工す
ることが好ましい。
【0008】また、本発明は、帯鋼を払い出すアンコイ
ラと、帯鋼を中継ぎ溶接する中継溶接機と、帯鋼を蓄え
て払い出すルーパと、帯鋼をオープン管にロール成形す
るロール成形機と、オープン管を電縫溶接して管にする
電縫溶接装置(誘導コイルおよびスクイズロール)と、
管を絞り圧延するレデューサとをこの順に配置してなる
電縫鋼管の製造設備列において、前記電縫溶接装置と前
記レデューサの間に、管をビード切削するビード切削装
置と、管を切断する切断機と、管内のビード切削屑を管
外に排出するビード屑抜き装置と、管を全周加熱する加
熱装置とをこの順に配置したことを特徴とする電縫鋼管
の製造設備列(本発明設備列)である。
【0009】本発明設備列では、前記ビード切削装置と
前記切断装置の間に、管をビード圧延するビード圧延装
置、管をシームアニールするシームアニール装置、管を
シーム冷却するシーム冷却装置のうち1種を、または2
種以上をこの順に、配置したものが好ましい。また、本
発明設備列では、レデューサ内に絞り圧延途上の管を加
熱する中間加熱装置を設けたものが好ましい。また、本
発明設備列では、前記レデューサの下流に管を保熱また
は加熱する熱処理装置を配置したものが好ましい。ま
た、本発明設備列では、前記ルーパと前記ロール成形機
の間に帯鋼幅端部を面取り加工する面取り加工装置を配
置したものが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明方法では、電縫溶接後の管
(素管)を絞り圧延して製品管サイズに仕上げる。これ
により、多数の製品管サイズを少数の素管サイズに統合
でき、そのためロールサイズの保有数を削減でき、かつ
ロール交換頻度も低減できることとなって、小ロット多
品種生産への対応が可能となる。
【0011】電縫溶接後の管シーム部には、圧接(アプ
セット)により管厚み方向に押し出され盛り上がった溶
融凝固部および未溶融増肉部からなるビードが存在し、
このビード付きの管を絞り圧延すると、仕上寸法不良や
圧延ロール損傷を招くので、絞り圧延の前にビード切削
を行う必要がある。このビード切削は、ビードが 600℃
以上にあるうちに行うのが、被削抵抗が小さくて好まし
い。なお、ビード切削を行うには、切削バイトを管の外
面側および内面側に配設して構成したビード切削装置を
用いるのがよい。ビード切削を行うと、管内にビード切
削屑が残るため、これを排出する必要があるが、絞り圧
延後では排出困難となるケースが多い。そこで、本発明
では、ビード切削してから絞り圧延するまでの間に管を
切断してビード屑抜きを行うこととした。
【0012】絞り圧延において、圧延温度が400 ℃未満
では、材料の変形抵抗が高く、圧延荷重が増大し、その
結果管外面にロール焼付き疵が発生する。また、材料が
青熱脆化し圧延中に破断するおそれや、材料の変形抵抗
が増大し圧延が困難となるおそれや、再結晶が不十分と
なり加工歪が残存しやすくなるおそれがある。一方、圧
延温度がAc3 変態点(以下適宜単にAc3 と記す)超で
は、圧延中に発生するスケールの噛み込み疵により、管
外面の表面粗さが増大し、表面肌が劣化するとともに、
再結晶後のフェライト粒の成長が著しくなり強度低下の
わりには延性が向上しない。そのため、絞り圧延は400
℃〜Ac3 の温度域で行う必要がある。なお、製品管の加
工性をよりいっそう向上させるには、700 ℃〜Ac3 の温
度域で絞り圧延するのが好ましい。
【0013】絞り圧延温度を400 ℃〜Ac3 の範囲に確保
するためには、絞り圧延前の管を420 ℃〜Ac3 +50℃、
より好ましくは730 ℃〜Ac3 +50℃に全周加熱する必要
がある。前記全周加熱の加熱方式はとくに限定されず、
ゾーン長さの制約などを考慮して、炉加熱(輻射方
式)、誘導加熱等の単独あるいは組合せを適宜採用すれ
ばよい。なお、輻射方式を採用した場合、管の輻射熱吸
収を良くして炉加熱効率を高める観点から、加熱前の素
管外面は黒色にしておくことが好ましい。管外面を黒色
にするには、黒色スケール付きの帯鋼を用いる、管外面
に黒色塗料を塗布するなど、種々の方法が採用できる。
【0014】絞り圧延は、N本の孔型ロールを円周方向
に配置してなるスタンドを複数タンデムに配列して構成
されたいわゆるNロール方式のタンデム絞り圧延機(N
ロールレデューサといい、ロール本数不特定の場合単に
レデューサという)により連続的に行うのが好ましい。
1スタンドのロール本数Nは3〜4が好適である。スタ
ンド数は素管寸法、製品管寸法に応じて適宜決定するこ
とができる。
【0015】また、絞り圧延における合計縮径率と1パ
ス当たりの縮径率については、必要に応じて以下のよう
な条件を採用することが好ましい。 〔合計縮径率〕合計縮径率は式(1) で定義されるが、こ
れが20%未満では回復・再結晶による結晶粒の微細化が
不十分であり、延性に富む製品管となり難いほか、造管
速度も遅く生産能率が低い。そのため、合計縮径率は20
%以上とするのが好ましい。また、合計縮径率が60%以
上では、加工硬化による強度増に加え組織の微細化が顕
著となり、低合金鋼素管からでも強度・延性ともに優れ
た製品管が得られる。そのため、合計縮径率は60%以上
とするのがより好ましい。
【0016】 合計縮径率={(素管外径−製品管外径)/素管外径}×100(%) ……(1) 〔1パス当たりの縮径率〕1パス当たりの縮径率が絞り
圧延の全パスにわたり6%未満であると、回復・再結晶
による結晶粒の微細化が不十分となり、製品管の強度・
延性のバランスが悪くなるおそれがあるほか、加工発熱
による材料温度上昇に乏しく圧延温度の低下をきたしや
すい。このため、絞り圧延の全パス中少なくとも1パス
は、1パス当たりの縮径率6%以上とすることが好まし
い。なお、さらなる結晶粒微細化の観点からすれば、前
記1パス当たりの縮径率は6%以上よりも8%以上がよ
り好ましい。
【0017】ところで、前記ビード切削だけでは、ビー
ドを完全に除去してシーム部の内外面をシーム部以外の
管周部分(母材部)と面一に平滑化することは困難で、
シーム部に若干の余肉部分が残り、これが絞り圧延で偏
肉を生じる原因となることがある。そこで、かかる余肉
部分を完全になくすために、ビード切削した管をさらに
ビード圧延することが好ましい。ビード圧延を行うに
は、ロールを管の内部と外部に配設して前記余肉部分を
内外面から圧下するよう構成したビード圧延装置を用い
るのが好適である。
【0018】また、シーム部はオーステナイト域からの
冷却途上で組織変態を生じて硬化し、この硬化した部分
が絞り圧延前の全周加熱では十分軟化せず、絞り圧延で
偏肉を生じる原因となることがある。そこで、ビード切
削した管を切断する前にシーム部を局部加熱して母材部
と同程度に軟化させるいわゆるシームアニールを行うこ
とが好ましい。局部加熱条件は、温度:Ac3 変態点− 1
00℃〜Ac3 変態点+50℃×保持時間:1〜10秒が好まし
い。局部加熱方式は特に限定されず、輻射方式、誘導方
式のいずれも適宜選択採用できる。
【0019】また、限られたライン長でシーム部を自然
放冷(空冷)するのでは全周加熱前にシーム部温度が母
材部温度(ほぼ常温)まで降下せず、この温度差が全周
加熱でも解消せず、絞り圧延において管周方向の温度差
に応じた変形抵抗差により偏肉を生じることがある。そ
こで、管の切断前にシーム部を空冷よりも速く冷却する
いわゆるシーム冷却を行うことが好ましい。シーム冷却
の冷却方式は特に限定されず、衝風冷却、水スプレー冷
却、ミストスプレー冷却等を適宜選択採用できる。
【0020】ビード圧延、シームアニール、シーム冷却
は、必要に応じてこれらのうち1種または2種以上を実
行すればよいが、ビード圧延と他1種以上を併せ行う場
合には、シーム部がより高温(より低変形抵抗)の段階
で行う方が装置負荷をより軽減できて有利なビード圧延
を先にするのがよく、また、シームアニールとシーム冷
却を併せ行う場合には、より高温側にあるシーム部温度
を母材部温度に早く近づけるためにシーム冷却を後にす
るのがよい。
【0021】また、絞り圧延後の管は、程度の差はあれ
加工硬化しているため、その用途によっては延性や加工
性が不足する場合がある。そこで、必要に応じて絞り圧
延後の管を保熱または加熱することにより、これに所望
の延性や加工性を付与することが好ましい。この保熱ま
たは加熱の条件は、温度: 600℃以上Ac3 変態点未満×
保持時間:10秒〜10分が好適である。保熱または加熱す
る手段は特に限定されず、炉、誘導コイル等々のいずれ
を選択採用してもよい。
【0022】また、造管用素材である帯鋼としては、熱
延あるいは冷延鋼板を条切りしたものが使用されるが、
電縫溶接の突き合わせ部となる帯鋼幅端部には一般に条
切り時に生じたシヤーダレが存在し、これが接合不良の
原因となることがある。そこで、ロール成形の前に帯鋼
幅端部を面取り加工することにより、シヤーダレを除去
し、幅端面形状を一定に整えることが好ましい。
【0023】本発明設備列は、本発明方法の実施に適し
たものであり、図1(a)に第1例として示すように、
帯鋼Sを払い出すアンコイラ1と、帯鋼Sを中継ぎ溶接
する中継溶接機2と、帯鋼Sを蓄えて払い出すルーパ3
と、帯鋼Sをオープン管P’にロール成形するロール成
形機4と、オープン管P’を電縫溶接して管Pにする誘
導コイル5A、スクイズロール5Bと、管Pを絞り圧延
するレデューサ6とをこの順に配置し、さらに、スクイ
ズロール5Bとレデューサ6の間に、管Pをビード切削
するビード切削装置7(7Aは内面側、6Bは外面側)
と、管Pを切断する切断機13と、管内のビード切削屑BS
を管外に排出するビード屑抜き装置14と、管Pを全周加
熱する加熱装置8を配置したものである。なお、20は絞
り圧延後の管を処理する圧延後処理設備である。
【0024】加熱装置8としては、例えば図2の(a)
に示すような加熱炉8A、(b)に示すような誘導コイ
ル8B、(c)に示すような加熱炉8Aと誘導コイル8
Bの組合せ、等々を適宜採用できる。なお図2(c)で
は誘導コイル8Bを加熱炉8Aの入側と出側の両方に設
置しているが、場合に応じていずれか一方を省略しても
よい。
【0025】また、例えば図2(d)に示すように、レ
デューサ6内の適当なスタンド間に例えば誘導コイルか
らなる中間加熱装置16を設けることが、圧延温度の下が
り過ぎを防止する観点から好ましい。圧延後処理設備20
は、例えば図3の(a)に示すような第1型すなわちコ
イラ21で管Pを巻き取るタイプと、(b)に示すような
第2型すなわち管Pを切断機16で定尺に切断して冷却床
22に配列するタイプのいずれであってもよい。なお、図
3において、23は管を真っ直ぐに矯正する矯正機であ
る。
【0026】本発明設備列では、ビード切削装置7と切
断機13の間に、管をビード圧延するビード圧延装置、管
をシームアニールするシームアニール装置、管をシーム
冷却するシーム冷却装置のうち1種を、または2種以上
をこの順に、配置することにより、本発明方法における
ビード圧延、シームアニール、シーム冷却の少なくとも
いずれかを効率よく実施することができる。なお、図4
に示す第2例は、ビード圧延装置9、シームアニール装
置10、シーム冷却装置11の3種を全て配置した実施形態
であり、この実施形態では、ビード圧延、シームアニー
ル、シーム冷却のいずれをも必要に応じて直ちに実施す
ることができる。
【0027】また、本発明設備列では、図5に第3例と
して示すように、レデューサ6の下流の圧延後処理設備
20に管Pを保熱または加熱する熱処理装置12を配置すれ
ば、必要に応じて直ちに絞り圧延後の管を保熱または加
熱してその材質を制御することができて好ましい。ま
た、本発明設備列では、図6に第4例として示すよう
に、ルーパ3とロール成形機4の間に、帯鋼Sの幅端部
を面取り加工する面取り加工装置15を配置することによ
り、オープン管エッジ部端面形状を確実に調整すること
ができ、シヤーダレに起因する接合不良を防止すること
ができる。
【0028】なお、図7には、本発明設備列の第5例と
して、アンコイラ1、中継溶接機2、ルーパ3、面取り
加工装置15、ロール成形機4、誘導コイル5A、スクイ
ズロール5B、ビード切削装置7、ビード圧延装置9、
シームアニール装置10、シーム冷却装置11、切断機13、
ビード屑抜き装置14、加熱装置8、レデューサ6、圧延
後処理設備20を順次配置したものを示す。レデューサ6
内には中間加熱装置16を設けた。
【0029】第5例では、面取り加工装置15は帯鋼幅端
面を刃物切削するよう構成され、ロール成形機4は帯板
を連続的に曲げ加工してオープン管とするように構成さ
れ、誘導コイル5Aは管の外周を取り巻くように構成さ
れ、スクイズロール5Bは加熱された帯両端面を圧接す
るように構成され、ビード圧延装置9はシーム部の内面
側と外面側に圧延ロールを配置して構成され、シームア
ニール装置10は誘導加熱コイルで構成され、シーム冷却
装置11はミストスプレー装置で構成されている。また、
加熱装置8は図2(c)の形態に構成され、レデューサ
6は24スタンドの4ロールレデューサで構成されてい
る。圧延後処理設備20は図5(a)のような形態に構成
されている。なお、熱処理装置12は保熱・加熱両用の炉
で構成されている。また、ビード屑抜き装置14は、管端
から管内をエアブローまたはミストブローすることによ
りビード切削屑BSを押し出すよう構成されている。
【0030】
【実施例】図7に示した本発明設備列の第5例を用い
て、JIS STKM13B相当組成(0.1 %C−0.01%
Si−0.8 %Mn鋼,Ac3 = 849℃)の帯鋼をロール成形し
電縫溶接して外径90mmφの管とし、ビード切削し、表1
に示す各種条件でシーム部を処理し、所定の長さに切断
後、ビード屑抜きを行い、加熱装置により表1に示す温
度に全周加熱してからレデューサにて造管速度(レデュ
ーサ出側速度)200 〜350m/minで絞り圧延し、製品サ
イズA(肉厚2.3 mm×外径50.8mmφ)、B(肉厚2.0 mm
×外径42.7mmφ)、C(肉厚1.8 mm×外径25.4mmφ)に
仕上げる造管実験を行った。圧延供用スタンド数は製品
サイズに応じて変更した。また、一部の管は絞り圧延後
表1に示す条件で熱処理した。また、一部の帯鋼はロー
ル成形前に幅端部の面取り加工を行った。
【0031】この造管実験では、絞り圧延時の圧延荷
重、最終製品の表面肌、焼付疵、加工性を調査した。こ
こに、圧延荷重は同じ製品サイズの中で高位側5スタン
ドの平均が最も高かったものを100 とした指数で相対評
価し、表面肌は目視および触診で◎(優)、○(良)、
×(不良)を判定し、焼付疵は目視で○(無)、×
(有)を判定し、加工性は伸び(EL)で評価した。
【0032】調査結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】表1に示すように、本発明の実施により、
従来の冷間〜 400℃未満での絞り圧延時に生じる焼付疵
(比較例1〜4)および、従来の熱間での絞り圧延時に
生じる肌の劣化(比較例5)が解消された。さらに、従
来の冷間〜 400℃未満の温度での絞り圧延では伸びが20
%に達せず(比較例1〜4)加工性が不良であるのに対
し、本発明では伸びが30%以上と良好である。
【0035】
【発明の効果】かくして本発明によれば、加工性に優
れ、表面肌が美麗で焼付疵もない電縫鋼管を、小ロット
多品種生産に応じて低ミル負荷操業で高能率に製造する
ことができるようになるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明設備列の第1例を示す配置図である。
【図2】(a)〜(c)は加熱装置の諸形態、(d)は
中間加熱装置の設置例を示す模式図である。
【図3】圧延後処理設備の第1型(a)、第2型(b)
を示す配置図である。
【図4】本発明設備列の第2例を示す配置図である。
【図5】本発明設備列の第3例を示す配置図である。
【図6】本発明設備列の第4例を示す配置図である。
【図7】本発明設備列の第5例を示す配置図である。
【符号の説明】
S 帯鋼 P’オープン管 P 管 BS ビード切削屑 1 アンコイラ 2 中継溶接機 3 ルーパ 4 ロール成形機 5A 誘導コイル 5B スクイズロール 6 レデューサ 7 ビード切削装置(7A 内面側、6B 外面側) 8 加熱装置(8A 加熱炉、8B 誘導コイル) 9 ビード圧延装置 10 シームアニール装置 11 シーム冷却装置 12 熱処理装置 13、16 切断機 14 ビード屑抜き装置 15 面取り加工装置 16 中間加熱装置 20 圧延後処理設備 21 コイラ 22 冷却床 23 矯正機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 依藤 章 愛知県半田市川崎町1丁目1番地 川崎製 鉄株式会社知多製造所内 (72)発明者 河端 良和 愛知県半田市川崎町1丁目1番地 川崎製 鉄株式会社知多製造所内 (72)発明者 荒谷 昌利 愛知県半田市川崎町1丁目1番地 川崎製 鉄株式会社知多製造所内 (72)発明者 西森 正徳 愛知県半田市川崎町1丁目1番地 川崎製 鉄株式会社知多製造所内 (72)発明者 岡部 能知 愛知県半田市川崎町1丁目1番地 川崎製 鉄株式会社知多製造所内 Fターム(参考) 4E028 CA02 CA13 CA16 LA03 LA04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯鋼をロール成形し、得られたオープン
    管を電縫溶接し、得られた管を絞り圧延する電縫鋼管の
    製造方法において、電縫溶接後の管を、ビード切削した
    後、切断してビード屑抜きし、次いで管全体を加熱し、
    400 ℃〜Ac3変態点の温度域で絞り圧延することを特徴
    とする電縫鋼管の製造方法。
  2. 【請求項2】 400 ℃〜Ac3 変態点に代えて700 ℃〜Ac
    3 変態点とした請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ビード切削した管を切断する前にビード
    圧延することを特徴とする請求項1または2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 ビード切削した管を切断する前に、シー
    ムアニールするもしくはシーム冷却するもしくはシーム
    アニール後シーム冷却することを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ビード切削した管を切断する前にビード
    圧延し、さらに、シームアニールするもしくはシーム冷
    却するもしくはシームアニール後シーム冷却することを
    特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  6. 【請求項6】 絞り圧延後の管を保熱または加熱するこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 ロール成形の前に帯鋼幅端部を面取り加
    工することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 帯鋼を払い出すアンコイラと、帯鋼を中
    継ぎ溶接する中継溶接機と、帯鋼を蓄えて払い出すルー
    パと、帯鋼をオープン管にロール成形するロール成形機
    と、オープン管を電縫溶接して管にする電縫溶接装置
    と、管を絞り圧延するレデューサとをこの順に配置して
    なる電縫鋼管の製造設備列において、前記電縫溶接装置
    と前記レデューサの間に、管をビード切削するビード切
    削装置と、管を切断する切断機と、管内のビード切削屑
    を管外に排出するビード屑抜き装置と、管を加熱する加
    熱装置とをこの順に配置したことを特徴とする電縫鋼管
    の製造設備列。
  9. 【請求項9】 ビード切削装置と切断装置の間に、管を
    ビード圧延するビード圧延装置、管をシームアニールす
    るシームアニール装置、管をシーム冷却するシーム冷却
    装置のうち1種を、または2種以上をこの順に、配置し
    たことを特徴とする請求項8記載の設備列。
  10. 【請求項10】 レデューサ内に中間加熱装置を設けた
    ことを特徴とする請求項8または9に記載の設備列。
  11. 【請求項11】 レデューサの下流に管を保熱または加
    熱する熱処理装置を配置したことを特徴とする請求項8
    〜10のいずれかに記載の設備列。
  12. 【請求項12】 ルーパとロール成形機の間に帯鋼幅端
    部を面取り加工する取り加工装置を配置した請求項8〜
    11のいずれかに記載の設備列。
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