JP2001238670A - グリストラップ浄化バクテリア、その液体培地及び培養法 - Google Patents
グリストラップ浄化バクテリア、その液体培地及び培養法Info
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- JP2001238670A JP2001238670A JP2000053939A JP2000053939A JP2001238670A JP 2001238670 A JP2001238670 A JP 2001238670A JP 2000053939 A JP2000053939 A JP 2000053939A JP 2000053939 A JP2000053939 A JP 2000053939A JP 2001238670 A JP2001238670 A JP 2001238670A
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- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 グリストラップの汚水を強力に分解する能力
を持つ微生物を分離すること、その微生物を常温(30
℃以下)で1ヶ月間保存できる培地を発明すること、お
よびオイルトラップへの微生物の定着性を高めること。 【解決手段】 グリストラップ汚水中の油脂等の汚濁有
機物を強力に分解する特殊細菌を用い、かつ本菌を1ヶ
月間、常温(30℃以下)で保存可能な専用液体培地を
用い、しかも本菌はオイルトラップへの定着性が極めて
高い。
を持つ微生物を分離すること、その微生物を常温(30
℃以下)で1ヶ月間保存できる培地を発明すること、お
よびオイルトラップへの微生物の定着性を高めること。 【解決手段】 グリストラップ汚水中の油脂等の汚濁有
機物を強力に分解する特殊細菌を用い、かつ本菌を1ヶ
月間、常温(30℃以下)で保存可能な専用液体培地を
用い、しかも本菌はオイルトラップへの定着性が極めて
高い。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グリストラップの
汚水の改善を目的とした微生物資材に関するものであ
る。
汚水の改善を目的とした微生物資材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】飲食店厨房から排出される汚水は、グリ
ストラップと呼ばれる貯め枡にいったん貯留されてから
下水道に放流される。グリストラップの清掃点検は設置
者の義務であるが、清掃管理の負担軽減の目的で、この
汚水を浄化する微生物資材が各種発明され、流通してい
る。
ストラップと呼ばれる貯め枡にいったん貯留されてから
下水道に放流される。グリストラップの清掃点検は設置
者の義務であるが、清掃管理の負担軽減の目的で、この
汚水を浄化する微生物資材が各種発明され、流通してい
る。
【0003】このとき、使用微生物の活性化の目的で、
エアーポンプを用いてグリストラップの汚水を曝気する
ことが、補助的に行われることも多い。
エアーポンプを用いてグリストラップの汚水を曝気する
ことが、補助的に行われることも多い。
【0004】しかしこれらグリストラップ汚水改善用の
微生物の多くは、従来、効果が出ないことも多い。
微生物の多くは、従来、効果が出ないことも多い。
【0005】この理由の第一は、使用される微生物の有
機物分解力が弱いこと、第二は、微生物が使用されるま
での保存期間中に保存容器内で死滅してしまい、効果が
出るだけの菌数が確保されないこと、第三は、使用され
る微生物のほとんどが、土壌や堆肥など、グリストラッ
プとは異なる環境から分離されたものであるため、たと
え有機物分解力が強い場合でも、グリストラップ内に定
着できずに消失してしまうこと、である。
機物分解力が弱いこと、第二は、微生物が使用されるま
での保存期間中に保存容器内で死滅してしまい、効果が
出るだけの菌数が確保されないこと、第三は、使用され
る微生物のほとんどが、土壌や堆肥など、グリストラッ
プとは異なる環境から分離されたものであるため、たと
え有機物分解力が強い場合でも、グリストラップ内に定
着できずに消失してしまうこと、である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、(1)汚水中の有機物を強力に分解する能力を持
つ微生物を得ること、(2)微生物を常温(30℃以
下)で1ヶ月間保存できる培地を発明すること、(3)
オイルトラップへの微生物の定着性を高めること、の三
点である。
点は、(1)汚水中の有機物を強力に分解する能力を持
つ微生物を得ること、(2)微生物を常温(30℃以
下)で1ヶ月間保存できる培地を発明すること、(3)
オイルトラップへの微生物の定着性を高めること、の三
点である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は グリストラップ内の汚水中の油脂、蛋白質、澱粉等の汚
濁成分をアエロモナスハイドロフィラ KHU(Aeromon
as hydrophila KHU)によって殆ど食べさせることを特
徴とするグリストラップ浄化バクテリア 上記アエロモナス ハイドロフイラ KHUの液体培地が
ペプトン及び酵母エキスを主体とするものであるグリス
トラップ浄化バクテリアの液体培地 上記培地のアエロモナス ハイドロフィラ KHUを常温
(30℃以下)で1ヶ月間保存するグリストラップ浄化
バクテリアの培養法 によって構成される。
め本発明は グリストラップ内の汚水中の油脂、蛋白質、澱粉等の汚
濁成分をアエロモナスハイドロフィラ KHU(Aeromon
as hydrophila KHU)によって殆ど食べさせることを特
徴とするグリストラップ浄化バクテリア 上記アエロモナス ハイドロフイラ KHUの液体培地が
ペプトン及び酵母エキスを主体とするものであるグリス
トラップ浄化バクテリアの液体培地 上記培地のアエロモナス ハイドロフィラ KHUを常温
(30℃以下)で1ヶ月間保存するグリストラップ浄化
バクテリアの培養法 によって構成される。
【0008】油脂、蛋白質、澱粉など、汚水中の有機物
を強力に分解する能力を有する細菌を用い、かつ本菌を
1ヶ月間、常温(30℃以下)で保存可能な上記液体培
地を用い、しかも本菌はオイルトラップから分離された
土着菌であるため、オイルトラップへの定着性が極めて
高い点に特徴がある。
を強力に分解する能力を有する細菌を用い、かつ本菌を
1ヶ月間、常温(30℃以下)で保存可能な上記液体培
地を用い、しかも本菌はオイルトラップから分離された
土着菌であるため、オイルトラップへの定着性が極めて
高い点に特徴がある。
【0009】
【発明の実施の形態】新規に分離した本菌を上記液体培
地で培養し、グリストラップに本菌培養液約50ミリリ
ットルを毎日添加し、常温保存で1ヶ月以内に使い切る
ことにより、汚水中の油脂浄化率95%以上を実現し
た。
地で培養し、グリストラップに本菌培養液約50ミリリ
ットルを毎日添加し、常温保存で1ヶ月以内に使い切る
ことにより、汚水中の油脂浄化率95%以上を実現し
た。
【0010】本菌は福岡県内の旅館厨房のグリストラッ
プから分離純化したグラム陰性桿菌Aeromonas hydrophi
la KHUで、本菌を特定する遺伝子配列(16S-rD
NA塩基配列)を表1に示す。本菌に病原性はなく、人
畜無害である。
プから分離純化したグラム陰性桿菌Aeromonas hydrophi
la KHUで、本菌を特定する遺伝子配列(16S-rD
NA塩基配列)を表1に示す。本菌に病原性はなく、人
畜無害である。
【0011】
【表1】
【0012】表2は、本菌を培養するための専用液体培
地の組成を示す。この培地を用いて本菌を30℃で48
時間培養することにより、常温(30℃以下)で培養液
1ミリリットルあたり十億個以上の菌数を1ヶ月間維持
できる。
地の組成を示す。この培地を用いて本菌を30℃で48
時間培養することにより、常温(30℃以下)で培養液
1ミリリットルあたり十億個以上の菌数を1ヶ月間維持
できる。
【0013】
【表2】
【0014】表3に佐賀大学農学部土壌環境学研究室に
よる調査結果を示す。
よる調査結果を示す。
【0015】
【表3】
【0016】図1は、本菌を専用液体培地で培養後、3
0℃で保存した場合の本菌の保存性を検討した結果を示
す。本菌は培養直後、細胞数が培養液1ミリリットルあ
たり900億個に達し、その後保存中に徐々に菌数が低
下するが、保存37日後でも約20億個もの菌数が維持
されている。
0℃で保存した場合の本菌の保存性を検討した結果を示
す。本菌は培養直後、細胞数が培養液1ミリリットルあ
たり900億個に達し、その後保存中に徐々に菌数が低
下するが、保存37日後でも約20億個もの菌数が維持
されている。
【0017】
【発明の効果】本菌培養液を常温保存し、グリストラッ
プに毎晩約50ミリリットル添加した際のグリストラッ
プ内汚水の浄化効果を表3に示す(曝気装置を併用)。
使用前後で汚水中の汚濁成分を比較すると、油脂分(n
-ヘキサン抽出物)の浄化率は97%以上、BOD成分
の浄化率は95%以上という極めて優れた浄化能力を発
揮した。
プに毎晩約50ミリリットル添加した際のグリストラッ
プ内汚水の浄化効果を表3に示す(曝気装置を併用)。
使用前後で汚水中の汚濁成分を比較すると、油脂分(n
-ヘキサン抽出物)の浄化率は97%以上、BOD成分
の浄化率は95%以上という極めて優れた浄化能力を発
揮した。
【0018】本菌は、各種飲食店厨房、ファーストフー
ド店、弁当店などに設置されているグリストラップの浄
化に有効である。
ド店、弁当店などに設置されているグリストラップの浄
化に有効である。
【図1】本菌の専用液体培地での保存性を説明した図で
ある。
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C12N 1/20 (C12N 1/20 C12R 1:01) C12R 1:01)
Claims (3)
- 【請求項1】 グリストラップ内の汚水中の油脂、蛋白
質、澱粉等の汚濁成分をアエロモナス ハイドロフィラ
KHU(Aeromonas hydrophila KHU)によって殆ど食べ
させることを特徴とするグリストラップ浄化バクテリ
ア。 - 【請求項2】 上記アエロモナス ハイドロフイラ KH
Uの液体培地がペプトン及び酵母エキスを主体とするも
のであるグリストラップ浄化バクテリアの液体培地。 - 【請求項3】 上記培地のアエロモナス ハイドロフィ
ラ KHUを常温(30℃以下)で1ヶ月間保存するグ
リストラップ浄化バクテリアの培養法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000053939A JP2001238670A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | グリストラップ浄化バクテリア、その液体培地及び培養法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000053939A JP2001238670A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | グリストラップ浄化バクテリア、その液体培地及び培養法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001238670A true JP2001238670A (ja) | 2001-09-04 |
Family
ID=18575261
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000053939A Pending JP2001238670A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | グリストラップ浄化バクテリア、その液体培地及び培養法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001238670A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004358372A (ja) * | 2003-06-05 | 2004-12-24 | Kuniyoshi Higuchi | グリストラップ廃液の処理方法 |
JP2007512821A (ja) * | 2003-12-02 | 2007-05-24 | チバ スペシャルティ ケミカルズ ウォーター トリートメント リミテッド | アミドの製造 |
-
2000
- 2000-02-29 JP JP2000053939A patent/JP2001238670A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004358372A (ja) * | 2003-06-05 | 2004-12-24 | Kuniyoshi Higuchi | グリストラップ廃液の処理方法 |
JP2007512821A (ja) * | 2003-12-02 | 2007-05-24 | チバ スペシャルティ ケミカルズ ウォーター トリートメント リミテッド | アミドの製造 |
JP2012210214A (ja) * | 2003-12-02 | 2012-11-01 | Ciba Specialty Chemicals Water Treatment Ltd | アミドの製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050517 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050713 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20050713 |
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A02 | Decision of refusal |
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