JP2001238441A - 半導体装置、および、この半導体装置を用いたスイッチング電源装置 - Google Patents

半導体装置、および、この半導体装置を用いたスイッチング電源装置

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JP2001238441A JP2000050348A JP2000050348A JP2001238441A JP 2001238441 A JP2001238441 A JP 2001238441A JP 2000050348 A JP2000050348 A JP 2000050348A JP 2000050348 A JP2000050348 A JP 2000050348A JP 2001238441 A JP2001238441 A JP 2001238441A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽負荷時におけるスイッチング素子の消費電
力を削減することにより電力効率の向上をして、さら
に、半導体集積チップ化を容易とする。 【解決手段】 スイッチング素子5と、スイッチング素
子のスイッチング動作を制御する制御回路4とを有し、
制御回路には該制御回路の電源電圧変動に応じて電圧が
変化する電圧変換素子18と、電圧変換素子の電圧Va
が基準電圧Va0以上になると軽負荷状態と判定する軽
負荷状態検出回路40と、この出力に基づき、スイッチ
ング素子の動作を制御する0スイッチング動作制御回路
41と、を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング電源
装置とスイッチング電源装置に使用される半導体装置に
関し、特に、軽負荷時における消費電力を削減すること
ができるスイッチング電源装置とそのスイッチング電源
装置に使用される半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来のスイッチング電源装置の
一例を示す回路図である。図10は、従来のスイッチン
グ電源装置の動作を示すタイムチャートである。図9に
示すスイッチング電源装置では、商用の交流電源が、ダ
イオードブリッジなどの整流器1により整流されてコン
デンサ2にて平滑化されることにより、直流電圧Vin
とされて、電力変換用トランス3に与えられている。電
力変換用のトランス3は、第1の一次巻線3aおよび第
2の一次巻線3bと、二次巻線3cとを有しており、直
流電圧Vinが第1の一次巻線3aに与えられている。
【0003】トランス3の第1の一次巻線3aに与えら
れた直流電力は、制御回路4にて制御されるスイッチン
グ素子5によりスイッチングされる。そして、そのスイ
ッチング素子5のスイッチング動作によって、トランス
3の二次巻線3cに電流が取り出される。二次巻線3c
に取り出された電流は、二次巻線3cに接続されたダイ
オード7およびコンデンサ8により、整流されて平滑化
され、出力電圧Voの直流電力として負荷9へ供給され
る。
【0004】トランス3の第2の一次巻線3bにも、第
1の一次巻線3aから出力される直流電力が与えられて
いる。第2の一次巻線3bから出力される直流電流は、
補助電源部10に設けられたダイオード11およびコン
デンサ12により整流および平滑化されて補助電源電圧
Vccとして出力される。そして、補助電源部10から
出力される補助電源電圧Vccが、制御回路4の電源電
圧として用いられている。この補助電源電圧Vccは、
トランス3の二次巻線3cから負荷9に供給される出力
電圧Voと比例する電圧であり、出力電圧Voを安定化
させるための帰還信号としても用いられている。
【0005】制御回路4には、スイッチング素子5のス
イッチング周波数を決定するためのクロック信号14
と、スイッチング素子5の最大デューティーサイクルを
決定するための最大デューティーサイクル信号13と、
スイッチング素子5をパルス幅制御(以下、PWM制御
と記す)するための三角波信号15とをそれぞれ出力す
る発振器16が設けられている。発振器16から発振さ
れる三角波信号15はPWM制御用比較器17に接続さ
れ、PWM制御用比較器17は三角波信号15と電圧変
換素子18の電圧とを比較し、三角波信号15の電圧が
電圧変換素子18の電圧を上回るとOR回路19に信号
を出力する。OR回路19にはPWM制御用比較器17
からの出力信号とドレイン電流検出回路20からの出力
信号が入力されており、その出力はRSフリップフロッ
プ回路21のセット端子に与えられている。RSフリッ
プフロップ回路21の出力は、NAND回路22へ出力
されている。発振器16から発振される最大デューティ
ーサイクル信号13は、NAND回路22に直接入力さ
れている。
【0006】スイッチング素子5のドレイン端子には、
制御回路4内の電源電流を供給するための内部回路電流
供給回路23が接続されている。内部回路電流供給回路
23は、制御回路4の起動および停止を制御する起動/
停止回路24によって、電源投入時などの補助電源電圧
Vccが起動電圧よりも低いときにのみ動作されるよう
になっている。起動/停止回路24の出力は、NAND
回路22に入力されている。
【0007】NAND回路22には、RSフリップフロ
ップ回路21を介して与えられる発振回路16のクロッ
ク信号14と、発振器16から与えられるスイッチング
素子5の最大デューティーサイクル信号13と、起動/
停止回路24から出力される信号の3つが入力されてお
り、その出力は、スイッチング素子5のスイッチング制
御信号としてスイッチング素子5のドライブ回路25に
与えられている。ドライブ回路25は、与えられるスイ
ッチング制御信号に基づいて、スイッチング素子5をス
イッチング制御する。
【0008】制御回路4には、補助電源部10から出力
される補助電源電圧Vccが与えられており,補助電源
電圧Vccには予め設定された電圧Vc0以上になると
動作するシャントレギュレータ26を介して電圧変換素
子18に接続されている。
【0009】このように構成された従来のスイッチング
電源装置の動作を、図10に示すタイミングチャートに
より説明する。整流器1に商用電源からの交流電流が入
力されると、入力された交流電流が整流器1とコンデン
サ2とにより、整流および平滑化されて、直流電圧Vi
nに変換される。この直流電圧Vinがトランス3の第
1の一次巻線3aに印加される。また、直流電圧Vin
は、制御回路4内の起動/停止回路24によって起動さ
れた内部回路電流供給回路23を介して、第2の一次巻
線3bに印加されて、補助電源電圧Vcc用のコンデン
サ12を充電する。
【0010】その後、補助電源電圧Vccが制御回路4
の起動電圧に達すると制御回路4が動作し、スイッチン
グ素子5によるスイッチング動作の制御が開始されると
共に、起動/停止回路24によって、内部回路電流供給
回路23が停止される。このような動作により、通常動
作時における制御回路4の消費電力が低く抑えられてい
る。
【0011】制御回路4は、負荷9に対する出力電圧V
oが、所定の電圧にて安定化するように、補助電源電圧
Vccに基づいて、スイッチング素子5によるスイッチ
ング動作を制御している。負荷9に対する出力電圧Vo
と、補助電源電圧Vccとは、トランス3の第2の一次
巻線3bと二次巻線3cの巻数比に比例した電圧になっ
ている。
【0012】すなわち、図10のタイムチャートに示す
ように、負荷9への電流供給が小さくなる待機時等にお
いては、図10(a)に示すように、出力電圧Voが若
干上昇して、図10(b)に示すように、負荷9への供
給電流Ioが低下すると、図10(c)に示すように、
補助電源電圧Vccが上昇する。補助電源電圧Vccが
シャントレギュレータ26の予め設定された基準電圧V
c0以上になると、電圧変換素子18に電流が供給さ
れ、図10(d)に示すように、電圧変換素子18両端
電圧Vaが上昇する。この電圧変換素子18の電圧Va
は、電圧変換素子18に電流が供給された当初は、その
電流値に応じて順次上昇するが、定常状態では、抵抗値
18で規定される一定電圧となる。
【0013】発振器16の三角波信号15による電圧が
電圧変換素子18の電圧Va以上になると、比較器17
からOR回路19を介して、RSフリップフロップ回路
21のリセット端子へリセット信号が出力される。これ
により、NAND回路22からは、スイッチング素子5
をオフにする信号が出力される。その結果、スイッチン
グ素子5は、オン時間が短くなり、図10(f)に示す
ように、スイッチング素子5を流れる電流IDが低下す
る。
【0014】このように、制御回路4は、負荷9に供給
される電流Ioに応じて、スイッチング素子5のオンデ
ューティーが変えられるパルス幅変調制御方式(PWM
制御方式)になっている。
【0015】ドレイン電流検出回路20は、スイッチン
グ素子5に所定以上の大きさのドレイン電流IDが流れ
たときスイッチング素子5の動作を停止させて過剰電流
を限定する。
【0016】なお制御回路4とパワーMOSFET等の
スイッチング素子5とは、同一半導体チップ基板上に集
積化された半導体装置6とされている。
【0017】図11は、特開平10−304658号公
報に記載されている従来のスイッチング電源装置の構成
を示す回路図である。このスイッチング電源装置では、
出力電圧Voが上限電圧よりも上昇したときはスイッチ
ング素子5aのオンオフ動作を一時停止し、出力電圧V
oが下限電圧よりも下降したときはスイッチング素子5
aのオンオフ動作を再開させる軽負荷時開閉制御部27
が出力側コンデンサC3と並列に接続されて、出力電圧
の安定化を図り、電力損失を少なくしている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】図9に示す従来のスイ
ッチング電源装置の構成では、待機時などの軽負荷時に
は、スイッチング素子5に流れる電流IDが低減される
ようになっているが、この電流IDをゼロにすることは
出来ないため、無負荷時でも、ある大きさの電流が流れ
る。従って、無負荷時でも、スイッチング素子5でのス
イッチングによって電力が損失するので、負荷が軽くな
るほどこの電力の損失の割合が大きくなる。その結果、
待機時の電源の省電力化が容易ではないという問題があ
る。
【0019】また、図11に示すように、出力側にスイ
ッチング素子5のオンオフ動作を制御する軽負荷時開閉
制御部27を設ける構成では、入力側の制御回路4とス
イッチング素子5からなる半導体装置6と出力側の軽負
荷時開閉制御部27とを、完全に絶縁しなければなら
ず、同一の半導体チップ基板上に集積化ができないとい
う問題がある。
【0020】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、軽負荷時におけるスイッチング素
子の消費電力を削減することにより電力を効率よく使用
することができ、さらに、スイッチング電源回路の半導
体集積チップ化が容易なスイッチング電源装置およびそ
のスイッチング電源装置に好適に使用される半導体装置
を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
スイッチング素子と、該スイッチング素子のスイッチン
グ動作を制御する制御回路とを有する半導体装置であっ
て、該制御回路には該制御回路の電源電圧変動に応じて
電圧が変化する電圧変換素子と、該電圧変換素子の電圧
が予め設定された基準電圧以上になると軽負荷状態と判
定する軽負荷状態検出回路と、該軽負荷状態検出回路の
出力に基づき、該スイッチング素子の動作を停止または
再開させるスイッチング動作制御回路と、が設けられ、
これにより上記目的が達成される。
【0022】前記軽負荷状態検出回路には、該軽負荷状
態検出回路の前記基準電圧を任意に設定する基準電圧設
定手段がさらに設けられてもよい。
【0023】前記スイッチング動作制御回路には、該ス
イッチング素子のオンデューティを設定する手段が設け
られ、オンデューティ以下になると、該スイッチング素
子のスイッチング動作を停止させ、オンデューティ以上
になると該スイッチング素子のスイッチング動作を再開
させてもよい。
【0024】前記半導体装置は、前記スイッチング素子
の高電位側端子と、該スイッチング素子の低電位側端子
と、該スイッチング素子の制御端子を制御する前記制御
回路の電源入力端子と、の少なくとも3つの端子が外部
端子として設けられてもよい。
【0025】前記軽負荷検出用回路は、ヒステリシス特
性を有し、そのヒステリシス特性によって基準電圧が変
更されてもよい。
【0026】本発明のスイッチング電源装置は、前記半
導体装置に設けられたスイッチング素子が、トランスの
第1の一次巻線に接続され、該半導体装置内に設けられ
た制御回路が該トランスの二次巻線電圧に比例した電圧
を発生する該トランスの第2の一次巻線における該電圧
を整流して平滑化する補助電源部に接続され、該補助電
源部から該制御回路に供給される電流により該スイッチ
ング素子のパルス幅変調制御がおこなわれ、これにより
上記目的が達成される。
【0027】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は、本発明
のスイッチング電源装置の一例を示す回路図である。な
お、図1において、図9に示すスイッチング電源装置と
同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を
省略する。
【0028】図1に示すスイッチング電源装置では、図
9に示すスイッチング電源装置に対して、出力Voに接
続されている負荷9の状態を検出する軽負荷状態検出回
路40がさらに設けられている。軽負荷状態検出回路4
0には、補助電源電圧端子CONTROLと接地GND
/SOURCE端子間に接続された電圧変換素子18が
設けられており、シャントレギュレータ26により、補
助電源電圧Vccの電圧が所定の規定値Vc0以上の場
合に補助電源電圧端子CONTROLから電流IPWM
が供給される。電圧変換素子18に発生する電圧Va
は、所定の検出基準電圧Va0とを比較され、この電圧
Vaが予め設定された基準電圧Va0よりも高い場合に
軽負荷検出用比較器28から電圧Vbが出力される。
【0029】また、軽負荷検出用比較器28の出力電圧
Vbは、発振器16のクロック信号14との論理和がと
られるAND回路29に与えられており、AND回路2
9の出力信号はRSフリップフロップ回路21のセット
端子に与えられている。
【0030】軽負荷検出用比較器28の基準電圧Va0
は、ヒステリシス特性を有し、軽負荷検出上限値Va0
1と軽負荷検出下限値Va02の2つの基準電圧とされ
る(Va01>Va02)。この2つの基準電圧は、軽
負荷検出用比較器28の出力電圧Vbがハイレベルから
ローレベルへ変化したときに軽負荷検出上限値Va01
から軽負荷検出下限値Va02に、またはローレベルか
らハイレベルへ変化したときに軽負荷検出下限値Va0
2から軽負荷検出上限値Va01に切り替えられる。
【0031】RSフリップフロップ回路21では、軽負
荷検出用比較器28の出力電圧Vbと三角波15により
スイッチング素子5のスイッチング動作の停止、再開の
期間をきめるパルス信号が生成され、このパルス信号が
NAND回路22に与えられている。また、NAND回
路22には、RSフリップフロップ回路21のパルス信
号と、発振器16から出力されるスイッチング素子5の
最大デューティーサイクル信号13と、起動/停止回路
24からの出力信号とが、それぞれ入力されている。そ
して、NAND回路22の出力が、スイッチング素子5
のスイッチング制御信号として、ドライブ回路25を介
してスイッチング素子5のゲート端子に与えられてい
る。スイッチング素子5は、ドライブ回路25から出力
されるスイッチング制御信号によってスイッチング制御
される。その他の構成は、図9に示したスイッチング電
源装置と同様の構成となっている。
【0032】図1のスイッチング電源装置においては、
スイッチング素子5のスイッチング動作の停止、再開の
時間幅は、軽負荷検出用比較器28の出力電圧Vbと三
角波15をRSフリップフロップ回路21に与えること
により設定され、一方スイッチング素子5に許容される
オン時間幅であるオンのデューティは、発振器16の最
大デューティーサイクル信号13により設定される。こ
れら最大デューティサイクル信号13とRSフリップフ
ロップ回路21の出力信号がNAND回路22で演算さ
れ、スイッチング素子5のスイッチング制御を行うため
のパルス信号が生成される。
【0033】この実施の形態1のスイッチング電源装置
は、スイッチング素子5と、軽負荷状態検出回路40お
よびスイッチング素子5のスイッチング動作制御回路4
1を含む制御回路4とが、同一の半導体チップ上に集積
化されて半導体装置6とされている。半導体装置6に
は、スイッチング素子5の高電位側端子と、低電位側端
子が接続された回路全体の接地端子GND/SOURC
E端子と、補助電源電圧を入力する入力端子CONTR
OLと、の3つが外部出力端子として設けられている。
【0034】次に、このスイッチング電源装置の軽負荷
時における動作を、図2のタイムチャートに基づいて説
明する。軽負荷検出用比較器28は、電圧変換素子18
の電圧Vaと予め設定された基準電圧Va0とを比較し
て、電圧変換素子18の電圧Vaが基準電圧Va0より
も高い場合は信号Vbを出力する。負荷9への電流ID
の供給が小さく待機状態の場合においては、図2(a)
に示すように、出力電圧Voが若干上昇して、図2
(b)に示すように、負荷9への供給電流Ioが低下す
ると、図2(c)に示すように補助電源電圧Vccが上
昇する。そして、シャントレギュレータ26の基準電圧
Vc0以上になると、シャントレギュレータ26を介し
て電圧変換素子18にPWM制御用電流IPWMが流れ
る。これにより、図2(d)に示すように電圧変換素子
18の電圧Vaが上昇し、この電圧Vaと発振器16の
三角波信号15の電圧とをPWM制御用比較器17によ
って比較され、スイッチング素子5はPWM制御され
る。更に電圧変換素子18の電圧Vaが上昇し、軽負荷
検出用比較器28の基準電圧Va01以上になると軽負
荷検出状態となり、図2(e)に示すように軽負荷検出
用比較器28の出力Vbはハイレベルからローレベルに
なる。これにより、AND回路29の出力はローレベル
になり、図2(f)に示すようにスイッチング素子5の
スイッチング動作が停止する。このとき、軽負荷検出用
比較器28の基準電圧はVa01からVa02に切り替
えられる。
【0035】スイッチング素子5によるスイッチング動
作がオフ状態になると、図2(g)に示すようにスイッ
チング素子5には電流IDが流れない状態になる。これ
により、トランス3の第1の一次巻線3aから二次巻線
3cへの電力供給が行われなくなるため、負荷9への電
力供給はコンデンサ8からだけとなり、図2(a)に示
すように、出力電圧Voは徐々に低下する。これによ
り、補助電源電圧Vccも徐々に低下し、図2(d)に
示すように、電圧変換素子18の電圧Vaも徐々に低下
する。電圧変換素子18の電圧Vaが徐々に低下して
も、軽負荷検出用比較器28の基準電圧はVa02(<
Va01)であるため、電圧変換素子18の電圧がVa
01のときには、スイッチング素子5の動作が直ちには
再開されない。そして、更に出力電圧Voが低下して、
電圧変換素子18の電圧Vaが軽負荷検出用比較器28
の基準電圧がVa02以下になると、軽負荷検出用比較
器28の出力信号Vbはローレベルからハイレベルとな
り、スイッチング素子5のオンオフ動作が再開される。
このとき、軽負荷検出用比較器28の基準電圧はVa0
2からVa01に切り替えられる。
【0036】スイッチング素子5によるスイッチング動
作が再開されると、スイッチング素子5に流れる電流I
Dは、軽負荷検出時の電流値よりも大きくなっているた
め、負荷9への電力供給は過剰となり、再び出力電圧V
oが上昇し、電圧変換素子18の電圧Vaも上昇する。
そして再び軽負荷検出されると、スイッチング素子5の
オンオフの繰り返しによるスイッチング動作が停止す
る。
【0037】このように、軽負荷検出用比較器28の基
準電圧Va0が、軽負荷状態を検出することによって、
軽負荷検出下限値Va02から軽負荷検出上限値Va0
1へと変化するため、軽負荷状態を検出している間は、
スイッチング素子5のオンオフ動作を繰り返すスイッチ
ング制御は、停止と再開とが繰り返される間欠発振状態
となる。ここで間欠発振状態とは、スイッチング素子5
がオンオフ動作と停止期間を繰り返す状態をいう。出力
電圧Voは、この間欠発振の停止期間中に低下するが、
この低下の度合いは負荷9の電流Ioに依存する。つま
り、負荷9の電流Ioが小さくなるほど出力電圧Voの
低下が緩やかになり、間欠発振の停止期間は負荷9の電
流Ioが小さいほど長くなり、軽負荷になるほど、スイ
ッチング素子5のスイッチング動作時間が減少すること
になる。
【0038】この方式により、例えば0.3W出力の電
源において、従来方式では消費電力が1W、効率が30
%であったものが、消費電力が0.45W、効率が67
%へと大幅に改善された。
【0039】また、本発明の半導体装置6は、制御回路
4とスイッチング素子5が同一半導体チップ基板上に集
積化されているために、小型に構成されている。しか
も、必要な外部端子の数を最小に限定したので、小型の
スイッチング電源装置を構成することができる。
【0040】(実施の形態2)図3は、本発明のスイッ
チング電源装置の他の例を示す回路図である。このスイ
ッチング電源装置では、軽負荷検出用比較器28の出力
電圧Vbが、直接NAND回路22に与えられている。
その他の構成は、図1のスイッチング電源装置と同様の
ものである。
【0041】次に、実施の形態2のスイッチング電源装
置の動作を説明する。図3のスイッチング電源装置にお
いては、スイッチング素子5のスイッチング動作の停
止、再開の時間幅を設定する操作と、スイッチング素子
5に許容されるオン時間幅であるオンのデューティを設
定する操作がNAND回路22において行われる。その
他の動作は、図1のスイッチング電源装置と同様であ
る。
【0042】実施の形態2のスイッチング電源装置で
は、軽負荷検出用比較器28の出力電圧Vbが、直接N
AND回路22に与えられているので、図1のAND回
路29が1個省略され、より小さなチップの半導体装置
を構成することができる。
【0043】このように、負荷9が軽負荷状態になる
と、スイッチング素子5は間欠発振制御され、スイッチ
ング素子5のスイッチング動作が減少することになる。
これにより、図1のスイッチング電源装置と同様に電源
を高効率にて使用でき、しかも小型化が図れる。
【0044】(実施の形態3)図4は、本発明の実施の
形態3のスイッチング電源装置を示す回路図である。こ
のスイッチング電源装置は、制御回路4内に軽負荷検出
用比較器28の基準電圧Va0を設定する基準電圧源3
0がさらに設けられている。また、軽負荷検出用比較器
28の軽負荷検出電圧Vbを任意に設定する外付けの軽
負荷検出抵抗31が、制御回路4にさらに設けられてい
る。その他の構成は、図1に示すスイッチング電源装置
の構成と同様である。
【0045】軽負荷検出電圧調整用抵抗31は、基準電
圧源30から出力される基準電圧Va0を調整するため
に、軽負荷検出用比較器28のマイナス端子と接地GN
D/SOURCEとの間に設けられており、この軽負荷
検出電圧調整用抵抗31の値を変化させることによっ
て、軽負荷検出用比較器28のマイナス入力端子に入力
される軽負荷検出電圧Va0が調整される。
【0046】このように、軽負荷検出電圧調整用抵抗3
1を設けて、軽負荷検出電圧Va0を任意に調整するこ
とにより、待機時における負荷9に対応させて、スイッ
チング素子5のスイッチング動作を、最適に調整するこ
とができる。
【0047】なお、本実施の形態では、軽負荷検出電圧
調整用抵抗31を外付けにより設けているが、半導体集
積チップ化する際に内部に組込むようにしても良い。
【0048】(実施の形態4)図5は、本発明の実施の
形態4のスイッチング電源装置の回路図である。このス
イッチング電源装置では、制御回路4に補助電源電圧V
ccの過電圧を検出したとき所定の信号を出力する過電
圧保護回路32と、半導体装置6が一定以上に過熱され
たとき所定の信号を出力する過熱保護回路33とによる
保護機能が設けられたものである。また、停止中のスイ
ッチング5のスイッチング動作を再開するためのトリガ
ーパルスを発生させる再起動のトリガ回路35がさらに
設けられている。過電圧保護回路32および過熱保護回
路33の出力信号は、OR回路34およびSRフリップ
フロップ36を介してスイッチング素子5のスイッチン
グ動作を最終的に支配するNAND回路22に入力され
ているので、これら保護回路からの信号が入力される
と、スイッチング素子5のスイッチング動作が停止され
る。
【0049】その他の構成は、図1の実施の形態1のス
イッチング電源装置と同じ構成である。実施の形態4の
スイッチング電源装置も実施の形態1のスイッチング電
源装置と同様に、電源を高効率に使用でき、装置の小型
化を図ることができる。さらに、過電圧、過熱に対する
保護機能を有するものである。
【0050】(実施の形態5)図6は、本発明の実施の
形態5のスイッチング電源装置を示す回路図である。こ
のスイッチング電源装置では、軽負荷検出用比較器28
の出力電圧Vbが、直接NAND回路22に与えられて
いる。その他の構成は、図5のスイッチング電源装置と
同様のものである。実施の形態5のスイッチング電源装
置も実施の形態5のスイッチング電源装置と同様に、電
源を高効率に使用でき、装置の小型化を図ることができ
る。さらに、過電圧、過熱に対する保護機能を有するも
のである。
【0051】(実施の形態6)図7は、第6のスイッチ
ング電源装置のさらに他の例を示す回路図である。図7
に示すスイッチング電源装置では、トランス3の出力側
回路に出力電圧Voを検出するための出力電圧検出回路
37がコンデンサ8と並列に接続されており、出力電圧
検出回路37の検出信号を入力側回路に伝達するための
フォトカプラ38の発光部38bが出力電圧検出回路3
7に接続されている。フォトカプラ38の受光部38a
はトランス3の第2の一次巻線3bとダイオード11を
介して接続されている。その他の構成は、図1のスイッ
チング電源装置と同様になっている。
【0052】出力電圧検出回路37によってトランス3
の出力側回路の出力電圧Voが所定の電圧より大きくな
ると、出力電圧検出回路37およびフォトカプラー38
b,38aが動作され、光信号により出力電圧の変動が
制御回路6に伝達される。これにより、トランス3の第
2の一次巻線から電流が制御回路6のCONTROL端
子に供給されて制御回路6の補助電源電圧Vccが変え
られる。
【0053】それ以降の出力電圧の制御は、実施の形態
1から5のものと同様である。図7のスイッチング電源
装置においては、フォトカプラ38により出力電圧Vo
の変動が制御回路4に伝達されているので、配線を不要
とすることができる。また、実施の形態6のスイッチン
グ電源装置も実施の形態1から5のスイッチング電源装
置と同様に、電源を高効率に使用でき、装置の小型化を
図ることができる。
【0054】(実施の形態7)図8は、本発明の実施の
形態7のスイッチング電源装置を示す回路図である。こ
のスイッチング電源装置では、軽負荷検出用比較器28
の出力電圧Vbが、直接NAND回路22に与えられて
いる。その他の構成は、図7のスイッチング電源装置と
同様のものである。実施の形態7のスイッチング電源装
置も実施の形態6のスイッチング電源装置と同様に、電
源を高効率に使用でき、装置の小型化を図ることができ
る。
【0055】また、本発明の実施例におけるスイッチン
グ電源装置の動作説明において、非連続モードにて説明
したが、連続モードにおいても同じ効果が得られる。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明の半導体装置は、
その制御回路に、軽負荷状態検出回路とこの出力に基づ
きスイッチング素子の動作を制御するスイッチング動作
制御回路を備えたので、軽負荷時における電力効率がよ
く、集積化が容易な半導体装置が得られる。またこの半
導体装置を組込むことにより小型のスイッチング電源装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の半導体装置を用いたス
イッチング電源装置の回路図である。
【図2】本発明の実施の形態1の半導体装置を用いたス
イッチング電源装置の動作を示すタイムチャートであ
る。
【図3】本発明の実施の形態2の半導体装置を用いたス
イッチング電源装置の回路図である。
【図4】本発明の実施の形態3の半導体装置を用いたス
イッチング電源装置の回路図である。
【図5】本発明の実施の形態4の半導体装置を用いたス
イッチング電源装置の回路図である。
【図6】本発明の実施の形態5の半導体装置を用いたス
イッチング電源装置の回路図である。
【図7】本発明の実施の形態6の半導体装置を用いたス
イッチング電源装置の回路図である。
【図8】本発明の実施の形態7の半導体装置を用いたス
イッチング電源装置の回路図である。
【図9】従来の半導体装置を用いたスイッチング電源装
置の回路図である。
【図10】従来の半導体装置を用いたスイッチング電源
装置の動作を示すタイムチャートである。
【図11】従来の半導体装置を用いたスイッチング電源
装置の他の回路図である。
【符号の説明】
1 整流器 2,8,12 コンデンサ 3 トランス 3a 第1の一次巻線 3b 第2の一次巻線 3c 二次巻線 4 制御回路 5 スイッチング素子 6 半導体装置 7,11 ダイオード 9 負荷 10 補助電源部 13 最大デューティーサイクル信号 14 クロック信号 15 三角波信号 16 発振器 17 PWM制御用比較器 18 電圧変換素子 19,34 OR回路 20 ドレイン電流検出回路 21,36 RSフリップフロップ回路 22 NAND回路 23 内部回路電流供給回路 24 起動/停止回路 25 ドライブ回路 26 シャントレギュレータ 27 軽負荷時開閉制御部 28 軽負荷検出用比較器 29 AND回路 30 基準電圧源 31 軽負荷検出電圧調整用抵抗 32 過電圧保護回路 33 過熱保護回路 35 再起動のトリガ回路 37 出力電圧検出回路 38 フォトカプラ 38a フォトカプラの発光部 38b フォトカプラの受光部 40 軽負荷検出用回路 41 スイッチング動作制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩見 陽 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 木下 知子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H730 AA14 BB43 BB57 CC01 DD04 EE02 EE07 FD24 FF02 FF19 FG05 VV01 XX01 XX03 XX12 XX19 XX21 XX27 XX32 XX38 XX42 XX45

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング素子と、該スイッチング素
    子のスイッチング動作を制御する制御回路とを有する半
    導体装置であって、該制御回路には該制御回路の電源電
    圧変動に応じて電圧が変化する電圧変換素子と、該電圧
    変換素子の電圧が予め設定された基準電圧以上になると
    軽負荷状態と判定する軽負荷状態検出回路と、該軽負荷
    状態検出回路の出力に基づき、該スイッチング素子の動
    作を停止または再開させるスイッチング動作制御回路
    と、が設けられていることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記軽負荷状態検出回路には、該軽負荷
    状態検出回路の前記基準電圧を任意に設定する基準電圧
    設定手段がさらに設けられている請求項1に記載の半導
    体装置。
  3. 【請求項3】 前記スイッチング動作制御回路には、該
    スイッチング素子のオンデューティを設定する手段が設
    けられており、オンデューティ以下になると、該スイッ
    チング素子のスイッチング動作を停止させ、オンデュー
    ティ以上になると該スイッチング素子のスイッチング動
    作を再開させる請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記スイッチング素子の高電位側端子
    と、該スイッチング素子の低電位側端子と、該スイッチ
    ング素子の制御端子を制御する前記制御回路の電源入力
    端子と、の少なくとも3つの端子が外部端子として設け
    られている請求項1から3のいずれかに記載の半導体装
    置。
  5. 【請求項5】 前記軽負荷検出用回路はヒステリシス特
    性を有し、そのヒステリシス特性によって前記基準電圧
    が変更される請求項1から4のいずれかに記載の半導体
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかの半導体装置
    に設けられたスイッチング素子が、トランスの第1の一
    次巻線に接続され、該半導体装置内に設けられた制御回
    路が該トランスの二次巻線電圧に比例した電圧を発生す
    る該トランスの第2の一次巻線における該電圧を整流し
    て平滑化する補助電源部に接続され、該補助電源部から
    該制御回路に供給される電流により該スイッチング素子
    のパルス幅変調制御がおこなわれることを特徴とするス
    イッチング電源装置。
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