JP2005020917A - スイッチング電源装置、およびスイッチング電源制御用半導体装置 - Google Patents

スイッチング電源装置、およびスイッチング電源制御用半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】誤差電圧信号VEAOの最大電圧値を固定する過電流保護基準電圧の調整が可能なスイッチング電源装置を提供する。
【解決手段】誤差電圧信号VEAOの最大電圧値を固定する過電流保護基準電圧を生成する過電流保護基準電圧源100と、第1の外部接続端子であるEX端子からの信号を受けて過電流保護基準電圧を変動させる可変信号を生成する可変信号生成回路101とを設け、該EX端子へ供給される電流を調整して過電流保護基準電圧を調整することにより、過電流保護レベルILIMITを調整する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチング電源装置、およびスイッチング電源制御用半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、従来のスイッチング電源制御用半導体装置について説明する。図12は、従来のスイッチング電源制御用半導体装置の一例を示す回路図である。該半導体装置32は、スイッチング素子1としてのN型パワーMOSFETと、スイッチング素子1の動作を制御するための制御回路がワンチップに集積化されており、スイッチング素子1の入力端子である高電圧端子(DRAIN端子)と出力端子であるGND端子(SOURCE端子)、および制御回路の制御端子(CONTROL端子)の3端子で構成されている。
【0003】
以下、上記制御回路の従来の構成について説明する。
誤差増幅器2は、マイナス入力端子に与えられる制御回路の電源電圧VCCと、プラス入力端子に与えられる予め設定された基準電圧Vb1とを比較し、電源電圧VCCが基準電圧Vb1を下回っているとき、これらの差からなる誤差電圧信号VEAOを生成して、ドレイン電流検出用比較器4のプラス入力端子および軽負荷検出用比較器13のプラス入力端子へ出力する。
【0004】
ドレイン電流検出用比較器4のマイナス入力端子には、スイッチング素子1の入力端子に接続されているドレイン電流検出回路(素子電流検出回路)3から出力される素子電流検出信号VCLが与えられる。ドレイン電流検出回路3は、スイッチング素子1に流れる電流であるドレイン電流IDを検出して電圧信号に変換し、素子電流検出信号VCLとして出力する。
【0005】
ドレイン電流検出用比較器4は、素子電流検出信号VCLと誤差電圧信号VEAOの電圧値を比較しその比較結果に応じた比較信号を生成し、RSフリップフロップ回路10のリセット端子へ出力する。具体的には、両信号の電圧値が等しくなったときハイレベルの信号を出力し、RSフリップフロップ回路10をリセットする。
【0006】
誤差増幅器2から出力される誤差電圧信号VEAOは、過電流保護回路5によりその最大電圧値が固定(クランプ)されるようになっており、これによりスイッチング素子1を流れる電流(ドレイン電流ID)のピーク値IDPの最大値(過電流保護レベルILIMIT)が規定される。このように従来のスイッチング電源制御用半導体装置では、過電流保護回路5によってスイッチング素子1に過電流が流れるのを防止している。但し、各回路の反応遅れ時間、スイッチング素子1のスイッチング時間等により生ずる一定の遅れ時間(過電流保護遅れ時間)により、実際の最大値は、内部回路的に固定された過電流保護レベルILIMITよりも若干大きな値となる(図15参照)。なお、過電流保護遅れ時間は、スイッチング素子1がターンオフする際に常に生ずるものである。
【0007】
発振器6は、スイッチング素子1に印加するスイッチング信号を生成し出力する。具体的には、スイッチング素子1のスイッチング周波数を決定するためのクロック信号CLKと、スイッチング素子1の最大デューティーサイクルを決定するための最大デューティーサイクル信号MDCをそれぞれ生成して出力する。
【0008】
また、該半導体装置32には、誤差電圧信号VEAOと軽負荷検出基準電圧VRを比較しその比較結果に応じて、軽負荷時にスイッチング素子1を間欠発振させる軽負荷検出回路20が設けられている。この軽負荷検出回路20は、プラス入力端子に与えられる誤差電圧信号VEAOの電圧値とマイナス入力端子に与えられる軽負荷検出基準電圧VRを比較しその比較結果に応じた所定の信号VO1を出力する軽負荷検出用比較器13と、軽負荷検出基準電圧VRを出力する軽負荷検出基準電圧源14と、軽負荷検出用比較器13からの信号VO1と発振器6からのクロック信号CLKが与えられるAND回路15とからなる。
【0009】
また、軽負荷検出用比較器13の出力は軽負荷検出基準電圧源14にも与えられており、軽負荷検出基準電圧源14は、軽負荷検出用比較器13が出力する信号VO1に応じて軽負荷検出基準電圧VRの電圧値が変化するように構成されている。
【0010】
具体的には、軽負荷検出回路20は、軽負荷検出用比較器13により誤差電圧信号VEAOの電圧値と軽負荷検出基準電圧VRを比較し、誤差電圧信号VEAOの電圧値が軽負荷検出基準電圧VRよりも小さくなると、所定の信号VO1としてAND回路15にローレベルの信号を出力し、スイッチング素子1によるスイッチング動作を停止させ、大きくなると、ハイレベルの信号を出力してスイッチング素子1によるスイッチング動作を再開させることにより、軽負荷時においてスイッチング素子1が間欠発振するようにしている。また、軽負荷検出基準電圧源14は、軽負荷検出用比較器13の出力信号VO1を受け、軽負荷検出基準電圧VRを軽負荷検出下限電圧VR1と軽負荷検出上限電圧VR2との間で切り替えることで、間欠発振時にスイッチング動作がすぐに再開されないようにしている。
【0011】
また、高電圧端子(DRAIN端子)には、該半導体装置32の電源電流を供給するための内部回路電流供給回路7が接続されている。内部回路電流供給回路7は、該半導体装置32の起動および停止を制御する起動/停止回路8により、電源投入時などの電源電圧VCCが起動電圧よりも低いときにのみ動作されるようになっている。すなわち、起動/停止回路8は、制御端子(CONTROL端子)から入力される電源電圧VCCと内部に設定されている該半導体装置32の起動電圧とを比較し、電源電圧VCCが起動電圧よりも低いとき、内部回路電流供給回路7と制御端子とを接続させるスイッチ信号Son_offを発生する。また、起動/停止回路8は、起動信号Von_offをNAND回路11に入力する。
【0012】
過熱保護回路9は、該半導体装置32のチップ温度が設定値以上に上昇した場合に、スイッチング素子1の発振を停止させるための回路であり、その出力はNAND回路11に入力される。
【0013】
続いて、ドレイン電流検出用比較器4から出力される比較信号に基づいて、発振器6が出力するスイッチング信号を制御するスイッチング信号制御回路について説明する。
【0014】
該スイッチング信号制御回路は、発振器6から出力されるクロック信号CLKがAND回路15を介してセット端子に入力され、ドレイン電流検出用比較器4から出力される比較信号がリセット端子に入力されるRSフリップフロップ回路10と、発振器6から出力される最大デューティーサイクル信号MDCとRSフリップフロップ回路10の出力信号を受けるNAND回路11と、NAND回路11の出力信号を反転増幅するゲートドライバ12とからなる。
【0015】
このように、該スイッチング信号制御回路は、ドレイン電流検出用比較器4の比較信号に基づいて、スイッチング信号のデューティー比、すなわちスイッチング素子1のオン期間を制御することにより、ドレイン電流IDのピーク値IDPを制御している。具体的には、誤差電圧信号VEAOと素子電流検出信号VCLの電圧値が等しくなると、ドレイン電流検出用比較器4の比較信号がハイレベルの信号となり、RSフリップフロップ回路10がリセットされ、ゲートドライバ12からローレベルの信号が出力される。そして、スイッチング素子(N型パワーMOSFET)1のゲート電位がしきい値以下となると、スイッチング素子1がターンオフする。なお、ゲートドライバ12からローレベルの信号が出力され、ゲート電圧がしきい値以下となるまでの時間が過電流保護遅れ時間である。
【0016】
また、NAND回路11には、起動/停止回路9から出力される起動信号Von_offと、過熱保護回路10から出力される信号が与えられ、電源電圧VCCが起動電圧よりも低い場合や、該半導体装置32のチップ温度が設定値以上に上昇した場合に、スイッチング素子1の発振は停止する。
【0017】
図13は、図12に示すスイッチング電源制御用半導体装置を用いて構成した従来のスイッチング電源装置の一例を示す回路図である。該スイッチング電源装置は、入力側と出力側とが電気的に絶縁された絶縁型のスイッチング電源装置である。
【0018】
図13に示すように、該スイッチング電源装置は、例えば商用の交流電源が主入力端子に入力され、ダイオードブリッジ等からなる整流器21により整流し且つ入力コンデンサ22により平滑化し、第1の直流電圧である入力電圧VINとして電力変換用のトランス(変圧器)23の第1の一次巻線23aに印加する。
【0019】
第1の一次巻線23aは、半導体装置32内に設けられたスイッチング素子1の入力端子に接続されており、該スイッチング電源装置は、スイッチング素子1をスイッチング動作させることにより、トランス23の二次巻線23cに電磁誘導による起電力を発生させる。そして、二次巻線23cに発生した起電力を、第1のダイオード24及び出力コンデンサ25からなる出力電圧生成回路により整流し且つ平滑化し、第2の直流電圧である出力電圧Voの直流電力として主出力端子に接続された負荷26へ供給する。
【0020】
トランス23には第2の一次巻線(以下、補助巻線と称す。)23bが設けられており、二次巻線23cと同様に、スイッチング素子1によるスイッチング動作によって電磁誘導による起電力が発生する。
【0021】
補助巻線23bに発生した起電力は、第2のダイオード27及び補助電源コンデンサ28からなる補助電源電圧生成回路により整流され且つ平滑化され、補助電源電圧VCCとして出力される。この補助電源電圧VCCは、半導体装置32の制御端子(CONTROL端子)に入力され、半導体装置32の電源電圧VCCとして用いられる。また、補助電源電圧VCCと出力電圧Voは補助巻線23bと二次巻線23cの巻数比に比例しているので、この補助電源電圧VCCは、出力電圧Voを安定させる帰還信号としても用いられる。
【0022】
このように構成された従来のスイッチング電源装置の動作を以下に説明する。主入力端子に交流電力が入力されると、整流器21および入力コンデンサ22により整流し、平滑化して入力電圧VINとし、トランス23の第1の一次巻線23aに印加する。
【0023】
CONTROL端子(制御端子)に印加される補助電源電圧VCCが半導体装置32内の起動/停止回路8に設定されている半導体装置32の起動電圧より低い場合には、入力電圧VINは、DRAIN端子(高電圧端子)を介して、起動/停止回路8によって起動された内部回路電流供給回路7に入力される。つまり、起動/停止回路8は内部回路電流供給回路7とCONTROL端子を接続し、入力電圧VINが、DRAIN端子(高電圧端子)を介して、内部回路電流供給回路7に入力されるようにする。内部回路電流供給回路7は入力電圧VINを受けて電流を出力し、CONTROL端子を介して、補助電源電圧生成回路を構成する補助電源コンデンサ28を充電する。
【0024】
その後、補助電源電圧VCCが半導体装置32の起動電圧に達すると、起動/停止回路8から起動信号Von_offとしてハイレベルの信号がNAND回路11に入力されるとともに、起動/停止回路8により内部回路電流供給回路7が停止される。つまり、内部回路電流供給回路7とCONTROL端子の接続状態が解除され、半導体装置32の内部回路が起動してスイッチング素子1によるスイッチング動作が開始される。このような動作により、通常動作時における半導体装置32の消費電力は低く抑えられる。
【0025】
以上のように、スイッチング電源制御用半導体装置32は、負荷26に対する出力電圧Voが所定の電圧にて安定化するように、補助電源電圧VCCに基づいてスイッチング素子1のスイッチング動作を制御する。
【0026】
続いて、該スイッチング電源装置の軽負荷時における間欠発振について、図14に示すタイミングチャート図を用いて説明する。
図14に示すように、定常負荷状態から、負荷26への電流供給が小さくなる待機時等の軽負荷状態への変動時には、二次巻線23cから供給される電力が過剰となり、出力電圧Vo(a)が若干上昇する。
【0027】
そのため補助電源電圧VCC(c)も上昇し、誤差増幅器2が出力する誤差電圧信号VEAO(d)の電圧値が低下する。
誤差電圧信号VEAO(d)の電圧値が低下すると、定常負荷時よりも早いタイミングで素子電流検出信号VCLと誤差電圧信号VEAO(d)の電圧値が等しくなるので、定常負荷時よりも早いタイミングでスイッチング素子1がターンオフするようになる。その結果、スイッチング素子1のオン期間が短くなるため、定常負荷状態から軽負荷状態への変動時には、ドレイン電流ID(f)のピーク値IDPが減少し素子電流検出信号VCLも低下する。
【0028】
このように、このスイッチング電源装置は、負荷26に供給される供給電流Ioに応じて、スイッチング素子1に流れる電流(ドレイン電流ID)が制御される電流モード制御方式になっている。
【0029】
軽負荷検出回路20は、軽負荷検出用比較器13により誤差電圧信号VEAO(d)の電圧値と軽負荷検出基準電圧源14が生成する軽負荷検出基準電圧VR(e)とを比較する。軽負荷検出基準電圧VR(e)は、当初、軽負荷検出下限電圧VR1となっている。負荷26への電流供給がさらに小さくなる待機時等においては、さらに出力電圧Vo(a)が上昇して、補助電源電圧VCC(c)が上昇し、誤差電圧信号VEAO(d)が低下する。
【0030】
そして、誤差電圧信号VEAO(d)の電圧値が軽負荷検出下限電圧VR1(e)よりも小さくなり、軽負荷検出状態となると、軽負荷検出用比較器13の出力信号VO1がローレベルの信号となる。これにより、AND回路15の出力はローレベルの信号となり、スイッチング素子1のスイッチング動作が停止する(軽負荷停止期間)。このとき、同時に、軽負荷検出用比較器13の出力信号VO1(ローレベルの信号)を受けて、軽負荷検出基準電圧源14の軽負荷検出基準電圧VR(e)が、軽負荷検出下限電圧VR1から軽負荷検出上限電圧VR2へ変更される。
【0031】
スイッチング素子1によるスイッチング動作が停止すると、スイッチング素子1がオフ状態となるので、ドレイン電流ID(f)が流れず、トランス23を介しての電力供給が停止する。しかし、出力コンデンサ25から負荷26への電力の供給は停止しないので、出力電圧Vo(a)は徐々に低下する。
【0032】
そのため誤差電圧信号VEAO(d)の電圧値は徐々に上昇するが、軽負荷検出基準電圧VR(e)が軽負荷検出下限電圧VR1より高い軽負荷検出上限電圧VR2になっているため、図14に示すように、スイッチング素子1によるスイッチング動作が直ちに再開されることはない。そして、さらに出力電圧Vo(a)が低下して、誤差電圧信号VEAO(d)の電圧値が軽負荷検出上限電圧VR2(e)を越えたとき、軽負荷検出用比較器13の出力信号VO1がハイレベルの信号となり、スイッチング素子1によるスイッチング動作が再開される。このとき、同時に、軽負荷検出用比較器13の出力信号VO1(ハイレベルの信号)を受けて、軽負荷検出基準電圧源14の軽負荷検出基準電圧VR(e)が、軽負荷検出上限電圧VR2から軽負荷検出下限電圧VR1へ変更される。
【0033】
スイッチング素子1によるスイッチング動作が再開されたときの誤差電圧信号VEAO(d)の電圧値は軽負荷検出上限電圧VR2程度となっている。そのため、ドレイン電流ID(f)のピーク値は、軽負荷検出時のピーク値よりも大きくなっており、トランス23を介しての電力供給が過剰となり、再び出力電圧Vo(a)が上昇し、誤差電圧信号VEAO(d)が低下する。そして、再び軽負荷が検出されると、すなわち誤差電圧信号VEAO(d)の電圧値が軽負荷検出下限電圧VR1よりも小さくなると、再びスイッチング素子1によるスイッチング動作が停止する。
【0034】
このように、軽負荷時においては、スイッチング素子1のスイッチング動作が停止と再開とを繰り返す間欠発振状態となる(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、従来のスイッチング電源装置では、過電流保護レベルILIMITが内部回路的に固定されているため、主入力端子に接続される電源の仕様によって過電流保護レベルILIMITを変動させることができず、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べて最大電力が大きくなり、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べてスイッチング電源装置の各構成部品へのストレスが増大するという問題があった。
【0035】
すなわち、トランスの1次側の最大入力電力は、スイッチング素子を流れる電流のピーク値IDPの最大値と入力電圧VINの積、つまり過電流保護レベルILIMITと入力電圧VINの積により決まるので、過電流保護レベルILIMITが固定されていると、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べて最大入力電力が大きくなり、二次側の最大出力電力も、高電圧入力時のほうが大きくなる。このように、従来のスイッチング電源装置では、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べて最大電力が大きくなるので、高入力電圧時には、低入力電圧時に比べてスイッチング電源装置の各構成部品へのストレスが増大するという問題があった。また、このように電源の仕様によって各構成部品へのストレスが変わるので、電源の仕様を見越した部品選定を行う必要があり、コストの増大を招いていた。
【0036】
一方、上述したように、ピーク値IDPの実際の値は、過電流保護遅れ時間により理想的な値よりも大きくなり、この過電流保護遅れ時間によるピーク値IDPの増加は、高入力電圧時のほうが低入力電圧時に比べて大きくなる。これは軽負荷時、すなわち間欠発振時においても同様であるため、高入力電圧時には、低入力電圧時に比べて軽負荷時における消費電力が大きくなるという問題があった。また、間欠発振時においてピーク値IDPが大きくなると、トランスの音鳴りが発生しやすくなるという問題もあった。
【0037】
【特許文献1】
特開2001−224169号公報
【0038】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べて最大電力が大きくなるという従来の問題の解決を図るために、誤差電圧信号VEAOの最大電圧値を固定する過電流保護基準電圧を生成する過電流保護基準電圧源と、第1の外部接続端子からの信号を受けて過電流保護基準電圧を変動させる可変信号を生成する可変信号生成回路とを設け、第1の外部接続端子へ供給される電流を調整することで、過電流保護基準電圧の調整が可能となるスイッチング電源装置、および該スイッチング電源装置に組み込まれるスイッチング電源制御用半導体装置を提供することを目的とする。
【0039】
このようにすれば、高入力電圧時の過電流保護レベルILIMITを小さくすることにより、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べて最大電力が大きくなるという従来の問題を回避することができるので、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べてスイッチング電源装置の各構成部品へのストレスが増大するという従来の問題を回避することができる。また、高入力電圧時の最大電力を低入力電圧時の最大電力と同程度にすることができるので、電源の仕様を見越した部品選定を行う必要がなく、コストパフォーマンスを向上させることができる。
【0040】
また、本発明は、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べて過電流保護遅れ時間によるピーク値IDPの増加が大きくなり消費電力が増大するという従来の問題の解決を図るために、誤差電圧信号VEAOの最大電圧値を固定する過電流保護基準電圧を生成する過電流保護基準電圧源と、第2の外部接続端子からの信号を受けて過電流保護基準電圧を変動させる第1の補正信号を生成すると同時に、軽負荷検出基準電圧VRを変動させる第2の補正信号も生成する補正信号生成回路とを設け、該第2の外部接続端子には、入力電圧VINに比例する電圧を供給することにより、高入力電圧時に過電流保護レベルILIMITおよび軽負荷検出基準電圧VRを小さくする補正がかかるスイッチング電源装置、および該スイッチング電源装置に組み込まれるスイッチング電源制御用半導体装置を提供することを目的とする。
【0041】
このようにすれば、高入力電圧時に過電流保護レベルILIMITを小さくする補正がかかるので、低入力電圧時に比べて過電流保護遅れ時間によるピーク値IDPの増加が大きくなり消費電力が増大するという従来の問題を回避することができる。
【0042】
さらに、軽負荷時にスイッチング素子に流れる電流のピーク値は、軽負荷検出基準電圧VRによって規定されるが、高入力電圧時に軽負荷検出基準電圧VRを小さくする補正がかかるので、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べて軽負荷時における消費電力が増大するという従来の問題を回避することができる。また、間欠発振時におけるトランスの音鳴りを回避することもできる。
【0043】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のスイッチング電源装置は、変圧器と、入力端子が前記変圧器の第1の一次巻線と接続され、前記変圧器を介して第1の直流電圧を受けるスイッチング素子と、前記変圧器の二次巻線と接続され、前記二次巻線に発生する電圧を整流し且つ平滑化することにより第2の直流電圧を生成する出力電圧生成回路と、前記スイッチング素子の動作を制御する制御回路と、前記変圧器の第2の一次巻線と接続され、前記制御回路の電源電圧として前記第2の直流電圧と比例する電圧を生成する補助電源電圧生成回路と、を備え、前記スイッチング素子のスイッチング動作により前記第1の直流電圧を前記第2の直流電圧へ変換するスイッチング電源装置であって、前記制御回路は、前記スイッチング素子に印加するスイッチング信号を生成する発振器と、前記スイッチング素子に流れる電流を検出し素子電流検出信号として出力する素子電流検出回路と、前記制御回路の電源電圧と基準電圧との差からなる誤差電圧信号を生成する誤差増幅器と、前記素子電流検出信号と前記誤差電圧信号とを比較しその比較結果に応じた比較信号を出力する比較器と、前記誤差電圧信号の最大電圧値を固定する過電流保護基準電圧を生成する過電流保護基準電圧源と、前記比較信号に基づいて前記スイッチング信号を制御するスイッチング信号制御回路と、第1の外部接続端子からの信号を受けて前記過電流保護基準電圧を変動させる可変信号を生成する可変信号生成回路とを備え、前記第1の外部接続端子へ供給する信号による前記過電流保護基準電圧の調整が可能であることを特徴とする。
【0044】
本発明の請求項2記載のスイッチング電源制御用半導体装置は、請求項1記載のスイッチング電源装置に組み込まれるスイッチング電源制御用半導体装置であって、該スイッチング電源制御用半導体装置は、前記スイッチング素子と前記制御回路からなり、前記第1の外部接続端子へ供給する信号による前記過電流保護基準電圧の調整が可能であることを特徴とする。
【0045】
本発明の請求項3記載のスイッチング電源装置は、変圧器と、入力端子が前記変圧器の第1の一次巻線と接続され、前記変圧器を介して第1の直流電圧を受けるスイッチング素子と、前記変圧器の二次巻線と接続され、前記二次巻線に発生する電圧を整流し且つ平滑化することにより第2の直流電圧を生成する出力電圧生成回路と、前記スイッチング素子の動作を制御する制御回路と、前記変圧器の第2の一次巻線と接続され、前記制御回路の電源電圧として前記第2の直流電圧と比例する電圧を生成する補助電源電圧生成回路と、を備え、前記スイッチング素子のスイッチング動作により前記第1の直流電圧を前記第2の直流電圧へ変換するスイッチング電源装置であって、該スイッチング電源装置は、前記第1の直流電圧に比例する電圧を出力する入力電圧検出部を備え、前記制御回路は、前記スイッチング素子に印加するスイッチング信号を生成する発振器と、前記スイッチング素子に流れる電流を検出し素子電流検出信号として出力する素子電流検出回路と、前記制御回路の電源電圧と基準電圧との差からなる誤差電圧信号を生成する誤差増幅器と、前記素子電流検出信号と前記誤差電圧信号とを比較しその比較結果に応じた比較信号を出力する比較器と、前記誤差電圧信号の最大電圧値を固定する過電流保護基準電圧を生成する過電流保護基準電圧源と、前記比較信号に基づいて前記スイッチング信号を制御するスイッチング信号制御回路と、前記誤差増幅器から出力される前記誤差電圧信号と軽負荷検出基準電圧を比較しその比較結果に応じて前記スイッチング素子を間欠発振させる軽負荷検出回路と、第2の外部接続端子からの信号を受けて前記過電流保護基準電圧を変動させる第1の補正信号を生成するとともに、前記軽負荷検出基準電圧を変動させる第2の補正信号を生成する補正信号生成回路とを備え、前記第2の外部接続端子には前記入力電圧検出部が接続され、前記第1の直流電圧に応じて前記過電流保護基準電圧および前記軽負荷検出基準電圧が補正されることを特徴とする。
【0046】
本発明の請求項4記載のスイッチング電源制御用半導体装置は、請求項3記載のスイッチング電源装置に組み込まれるスイッチング電源制御用半導体装置であって、該スイッチング電源制御用半導体装置は、前記スイッチング素子と前記制御回路からなり、前記第2の外部接続端子には前記入力電圧検出部が接続され、前記第1の直流電圧に応じて前記過電流保護基準電圧および前記軽負荷検出基準電圧が補正されることを特徴とする。
【0047】
本発明の請求項5記載のスイッチング電源装置は、請求項3記載のスイッチング電源装置であって、前記制御回路は、第1の外部接続端子からの信号を受けて前記過電流保護基準電圧を変動させる可変信号を生成する可変信号生成回路を備え、前記第1の直流電圧に応じた前記過電流保護基準電圧および前記軽負荷検出基準電圧の補正とは独立して、前記第1の外部接続端子へ供給する信号による前記過電流保護基準電圧の調整が可能であることを特徴とする。
【0048】
本発明の請求項6記載のスイッチング電源制御用半導体装置は、請求項5記載のスイッチング電源装置に組み込まれるスイッチング電源制御用半導体装置であって、該スイッチング電源制御用半導体装置は、前記スイッチング素子と前記制御回路からなり、前記第2の外部接続端子には前記入力電圧検出部が接続され、前記第1の直流電圧に応じて前記過電流保護基準電圧および前記軽負荷検出基準電圧が補正され、且つ、この補正とは独立して、前記第1の外部接続端子へ供給する信号による前記過電流保護基準電圧の調整が可能であることを特徴とする。
【0049】
本発明の請求項7記載のスイッチング電源装置は、請求項1記載のスイッチング電源装置であって、前記スイッチング素子と前記制御回路を集積化して、前記スイッチング素子の入力端子および出力端子、並びに前記制御回路の制御端子と前記第1の外部接続端子の4端子を設けたスイッチング電源制御用半導体装置を備えることを特徴とする。
【0050】
本発明の請求項8記載のスイッチング電源制御用半導体装置は、請求項2記載のスイッチング電源制御用半導体装置であって、前記スイッチング素子と前記制御回路を集積化して、前記スイッチング素子の入力端子および出力端子、並びに前記制御回路の制御端子と前記第1の外部接続端子の4端子を設けたことを特徴とする。
【0051】
本発明の請求項9記載のスイッチング電源装置は、請求項3記載のスイッチング電源装置であって、前記スイッチング素子と前記制御回路を集積化して、前記スイッチング素子の入力端子および出力端子、並びに前記制御回路の制御端子と前記第2の外部接続端子の4端子を設けたスイッチング電源制御用半導体装置を備えることを特徴とする。
【0052】
本発明の請求項10記載のスイッチング電源制御用半導体装置は、請求項4記載のスイッチング電源制御用半導体装置であって、前記スイッチング素子と前記制御回路を集積化して、前記スイッチング素子の入力端子および出力端子、並びに前記制御回路の制御端子と前記第2の外部接続端子の4端子を設けたことを特徴とする。
【0053】
本発明の請求項11記載のスイッチング電源装置は、請求項5記載のスイッチング電源装置であって、前記スイッチング素子と前記制御回路を集積化して、前記スイッチング素子の入力端子および出力端子、並びに前記制御回路の制御端子と前記第1及び第2の外部接続端子の5端子を設けたスイッチング電源制御用半導体装置を備えることを特徴とする。
【0054】
本発明の請求項12記載のスイッチング電源制御用半導体装置は、請求項6記載のスイッチング電源制御用半導体装置であって、前記スイッチング素子と前記制御回路を集積化して、前記スイッチング素子の入力端子および出力端子、並びに前記制御回路の制御端子と前記第1及び第2の外部接続端子の5端子を設けたことを特徴とする。
【0055】
本発明によれば、第1の外部接続端子へ供給される電流を調整することで、過電流保護基準電圧、すなわち過電流保護レベルILIMITを調整することができるので、高入力電圧時に過電流保護レベルILIMITを小さくすることができ、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べて最大電力が大きくなるという従来の問題を回避することができる。また、高入力電圧時に過電流保護レベルILIMITを小さくすることができるので、スイッチング電源装置の各構成部品へのストレスが増大するという従来の問題を回避することができる。また、高入力電圧時の最大電力を低入力電圧時の最大電力と同程度にすることができるので、電源の仕様を見越した部品選定を行う必要がなく、コストパフォーマンスを向上させることができる。
【0056】
また、第1の直流電圧に応じて過電流保護基準電圧、すなわち過電流保護レベルILIMIT、および軽負荷検出基準電圧VRが補正されるので、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べて消費電力が増大するという従来の問題を回避することができる。さらに、高入力電圧時にはピーク値IDPを小さくする補正がかかるので、トランスの音鳴りを低減することができ、その効果は間欠動作時において顕著である。
【0057】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて具体的に説明する。なお、ここで示す実施の形態はあくまでも一例であって、必ずしも以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0058】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1によるスイッチング電源制御用半導体装置の一例を示す回路図である。なお、図12に基づいて説明した部材に対応する部材には同一の符号を付して説明を省略する。
【0059】
該半導体装置29において、誤差増幅器2は、該半導体装置29の電源電圧VCCと予め設定された基準電圧Vb1との差からなる誤差電圧信号VEAOを生成し出力する。また、ドレイン電流検出回路(素子電流検出回路)3は、スイッチング素子1であるパワーMOSFETのドレイン電流ID(スイッチング素子を流れる電流)を検出して電圧信号に変換し、素子電流検出信号VCLとして出力する。
【0060】
ドレイン電流検出用比較器4は、マイナス入力端子に与えられる素子電流検出信号VCLとプラス入力端子に与えられる誤差電圧信号VEAOの電圧値が等しくなると、RSフリップフロップ回路10のリセット端子へ信号を出力し、スイッチング素子1であるパワーMOSFETのゲート電位をしきい値以下にしてスイッチング素子1をターンオフさせる。
【0061】
また、誤差増幅器2から出力される誤差電圧信号VEAOは、過電流保護基準電圧源100が生成する過電流保護基準電圧によりその最大電圧値が固定(クランプ)され、これによりスイッチング素子1を流れる電流(ドレイン電流ID)のピーク値IDPの最大値(過電流保護レベルILIMIT)が規定される。このように該半導体装置29では、過電流保護基準電圧源100によってスイッチング素子1へ過電流が流れるのを防止している。
【0062】
また、該半導体装置29は、第1の外部接続端子(EX端子)を備えており、可変信号生成回路101が、このEX端子からの信号を受けて過電流保護基準電圧を変動させる可変信号を生成し、過電流保護基準電圧源100へ入力する。
【0063】
このように、該半導体装置29は、EX端子からの信号を受けて過電流保護基準電圧が変動し、誤差電圧信号VEAOの最大電圧値が変動して過電流保護レベルILIMITが変動するように構成されている。
【0064】
図2は、該半導体装置29を用いて構成したスイッチング電源装置の一例を示す回路図である。なお、図13に基づいて説明した部材に対応する部材には同一の符号を付して説明を省略する。
【0065】
図2に示すように、EX端子と接地電位との間に第1の外部抵抗33が接続されており、この第1の外部抵抗33に流れる電流IEXによって過電流保護レベルILIMITが規定される。つまり、該スイッチング電源装置は、第1の外部抵抗33の抵抗値R33を調整してEX端子へ供給される電流IEXを調整することにより、過電流保護レベルILIMITを調整することができる。
【0066】
図3は、該半導体装置29における過電流保護基準電圧源100および可変信号生成回路101の回路構成の一例である。
図3に示すように、この回路は、EX端子へ供給される電流IEXが変化することによって、抵抗140に発生する電位V140、すなわち誤差電圧信号VEAOの上限を固定する電位(過電流保護基準電圧)であるPNP型バイポーラトランジスタ141のベース電位が変化するように構成されている。抵抗140に発生する電位V140は、定電流源106からの電流I106と可変信号生成回路101から受ける電流I153の和で決まる。
【0067】
つまり、この回路においては、EX端子に接続される第1の外部抵抗33の抵抗値R33を大きくすることで、EX端子から流出する電流IEXが小さくなり、P型MOSFET151、N型MOSFET160を流れる電流が減少し、P型MOSFET153を流れる電流I153(可変信号)が減少して抵抗140に発生する電位V140、すなわちPNP型バイポーラトランジスタ141のベース電位が減少し、その結果、誤差電圧信号VEAOの最大電圧値が小さくなって過電流保護レベルILIMTが小さくなる。
【0068】
なお、電流I153の最大値は、定電流源103及び定電流源104により内部回路的に固定されている。つまり、定電流源103、104は電流IEXの最大値を制限するために設けられており、第1の外部抵抗33を小さくした場合であっても電流IEXが大きくなりすぎることを防ぐことができる。
【0069】
以上のように、本実施の形態1によれば、EX端子に接続される第1の外部抵抗の抵抗値を調整してEX端子へ供給される電流IEXを調整することで、過電流保護基準電圧、すなわち過電流保護レベルILIMITを調整することができる。
【0070】
(実施の形態2)
図4は、本実施の形態2によるスイッチング電源制御用半導体装置の一例を示す回路図である。なお、図1、図12に基づいて説明した部材に対応する部材には同一の符号を付して説明を省略する。
【0071】
該半導体装置30において、軽負荷検出回路20は、軽負荷を検出すると、すなわち誤差増幅信号VEAOの電圧値が軽負荷検出基準電圧VRよりも小さくなると、スイッチング素子1によるスイッチング動作を停止させる。そして、スイッチング動作の停止により誤差増幅信号VEAOの電圧値が上昇して軽負荷検出基準電圧VRよりも大きくなると、スイッチング動作を再開させ、このスイッチング動作の再開により誤差増幅信号VEAOの電圧値が低下して軽負荷検出基準電圧VRよりも小さくなると、再びスイッチング動作を停止させる。このように軽負荷検出回路20は、軽負荷時においてスイッチング素子を間欠発振状態にする。
【0072】
また、軽負荷検出基準電圧源14は、軽負荷検出用比較器13の出力信号VO1がハイレベルのときには軽負荷検出下限電圧VR1を出力し、ローレベルのときには軽負荷検出下限電圧VR1よりも高い軽負荷検出上限電圧VR2を出力することで、間欠発振時にスイッチング素子1によるスイッチング動作がすぐに再開されないようにしている。
【0073】
また、該半導体装置30は、第2の外部接続端子(CL端子)を備えており、補正信号生成回路102が、このCL端子からの信号を受けて過電流保護基準電圧を変動させる第1の補正信号を生成し、過電流保護基準電圧源100へ入力すると同時に、軽負荷検出基準電圧VR(VR1、VR2)を変動させる第2の補正信号を生成し、軽負荷検出基準電圧源14へ入力する。
【0074】
このように、該半導体装置30では、CL端子からの信号を受けて、過電流保護レベルILIMITが変動すると同時に、軽負荷検出基準電圧VRが変動する。
【0075】
図5は、CL端子からの信号を受けて過電流保護レベルILIMITが変動する過電流保護基準電圧源100および補正信号生成回路102の回路構成の一例である。
【0076】
図5に示すように、この回路は、CL端子へ供給される電流ICLが変化することによって、抵抗140に発生する電位V140、すなわち誤差電圧信号VEAOの上限を固定する電位(過電流保護基準電圧)であるPNP型バイポーラトランジスタ141のベース電位が変化するように構成されている。つまり、この回路においては、CL端子から注入される電流ICLが小さいほど、P型MOSFET155を流れる電流I155が減少し、P型MOSFET155とミラー接続されるP型MOSFET156を流れる電流I156(第1の補正信号)が減少して抵抗140に発生する電位V140、すなわちPNP型バイポーラトランジスタ141のベース電位が減少し、その結果、誤差電圧信号VEAOの最大電圧値が小さくなって過電流保護レベルILIMTが小さくなる。
【0077】
また、電流ICLが大きくなり過ぎた場合であっても、定電流源107によって電位V140の上限が固定され、電流ICLが小さくなり過ぎた場合であっても、定電流源106、107の差によって電位V140の下限が固定される。
【0078】
図6は、CL端子からの信号を受けて過電流保護レベルILIMITが変動すると同時に、軽負荷検出基準電圧VRが変動する過電流保護基準電圧源100および補正信号生成回路102、並びに軽負荷検出基準電圧源14の回路構成の一例である。
【0079】
図6に示すように、この回路は、CL端子へ供給される電流ICLが変化することによって、過電流保護基準電圧であるPNP型バイポーラトランジスタ141のベース電位が変化して過電流保護レベルILIMITが変化すると同時に、抵抗143に発生する電位V143が変化して軽負荷検出基準電圧VRが変化するように構成されている。つまり、この回路においては、CL端子から注入される電流ICLが小さいほど、P型MOSFET155を流れる電流I155が減少し、P型MOSFET155とミラー接続されるP型MOSFET156を流れる電流I156(第1の補正信号)が減少して過電流保護レベルILIMTが小さくなると同時に、P型MOSFET155とミラー接続されるP型MOSFET157、158を流れる電流(第2の補正信号)が減少して抵抗143に発生する電位V143、すなわち軽負荷検出基準電圧VRが小さくなり、軽負荷時(間欠発振時)にスイッチング素子1に流れる電流(ドレイン電流ID)のピーク値IDPの最大値(最大ピーク値)が小さくなる。
【0080】
抵抗143に流れる電流I143は、P型MOSFET155、157、158に流れる電流をI155、I157、I158とし、P型MOSFET155、157のミラー比をm2、P型MOSFET155、158のミラー比をm3とすると、スイッチ素子であるP型MOSFET159がONのときには、
【0081】
【数1】
Figure 2005020917
となり、P型MOSFET159がOFFのときには、
【0082】
【数2】
Figure 2005020917
となる。つまり、間欠発振時において、スイッチング素子が発振状態にあるときには、軽負荷検出用比較器13の出力信号VO1はハイレベルであるので、P型MOSFET159はOFFとなり、抵抗143の電位、すなわち軽負荷検出下限電圧VR1は、抵抗143の抵抗値をR143とすると、
【0083】
【数3】
Figure 2005020917
となる。また、間欠発振時において、スイッチング素子が停止状態にあるときには、軽負荷検出用比較器13の出力信号VO1はローレベルであるので、P型MOSFET159はONとなり、軽負荷検出上限電圧VR2は、
【0084】
【数4】
Figure 2005020917
となる。従って、電流ICLが小さくなると、P型MOSFET155を流れる電流が減少するので、VR1、VR2がともに小さくなり、軽負荷時(間欠発振時)における最大ピーク値が小さくなる。
【0085】
このように、該半導体装置30では、電流ICLが小さくなると、過電流保護レベルILIMTが小さくなると同時に軽負荷時における最大ピーク値も小さくなり、過電流保護レベルILIMTと軽負荷時における最大ピーク値の比率が一定となるので、電源としての設計が容易となる。
【0086】
また、電流ICLが大きすぎると、N型MOSFEET164に流れる電流はほぼ“0”となるので、過電流保護レベルILIMTと軽負荷時における最大ピーク値の最大値は、定電流源107により決まる。
【0087】
また、電流ICLが“0”の時にP型MOSFEET155を流れる電流は、N型MOSFEET164、165のミラー比をm1、定電流源106、107の電流値をI106、I107とすると、下式により決まる。
【0088】
I108−m1×I107
すなわち、この式により過電流保護レベルILIMTと軽負荷時における最大ピーク値の最小値が決まる。
【0089】
このときの電流ICLに対する過電流保護レベルILIMITの関係を図7に示す。
図8は、該半導体装置30を用いて構成したスイッチング電源装置の一例を示す回路図である。なお、図2、図13に基づいて説明した部材に対応する部材には同一の符号を付して説明を省略する。
【0090】
図8に示すように、CL端子とCONTROL端子(制御端子)との間に第2の外部抵抗34が接続されており、CONTROL端子からCL端子へ電流ICOが供給される。
【0091】
また、該スイッチング電源装置は、入力電圧(第1の直流電圧)VINに比例した検出電圧VFを生成するために、第3のダイオード36と入力電圧検出コンデンサ37からなる入力電圧検出部がトランス(変圧器)23の第2の一次巻線23b間に接続されており、且つこの入力電圧検出部が第3の外部抵抗35を介してCL端子と接続されている。
【0092】
トランス23の一次巻線23a、bの巻数をNA、NBとすると、検出電圧VFは、
VF=VIN×(NA/NB)
となる。
【0093】
これにより第3の外部抵抗35を介して電流(−IF)がCL端子に供給されることになるので、電流ICLは、
ICL=ICO−IF
となる。
【0094】
一方、第3の外部抵抗35を流れる電流IFは、第3の外部抵抗35の抵抗値をR35とすると、
【0095】
【数5】
Figure 2005020917
となる。従って、電流ICLは、
【0096】
【数6】
Figure 2005020917
となり、電流ICLは入力電圧VINが高いほど小さくなる。
【0097】
このように、該スイッチング電源装置では、入力電圧VINが高くなるほど過電流保護レベルILIMITと、軽負荷時(間欠発振時)における最大ピーク値が小さくなる補正がかけられる。
【0098】
一般的にスイッチング電源の二次側の最大出力電力Poは、効率をηとすると、
Po=(VIN×ILIMIT)×η
となり、上述したように、内部回路的に過電流保護レベルILIMITが一定の場合には、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べて最大出力電力Poが大きくなるという問題があった。
【0099】
この問題に対し、該スイッチング電源装置では、第3の外部抵抗35の抵抗値R35を調整し、高入力電圧時の過電流保護レベルILIMITが低入力電圧時の過電流保護レベルILIMITよりも小さくなるように設定することで、高入力電圧時の最大出力電力Poが低入力電圧時の最大出力電力Poと同程度になるようにすることができる。
【0100】
また、上述したように、スイッチング素子に流れる電流のピーク値IDPの実際値は、過電流保護遅れ時間の存在により過電流保護レベル(ILIMIT)よりも大きくなる(図15を参照)。高入力電圧時には、ドレイン電流IDの電流波形の傾斜が急勾配になるため、低入力電圧時に比べてピーク値IDPが大きくなり、消費電力が更に大きくなるという問題があった。
【0101】
この問題に対し、該スイッチング電源装置では、入力電圧VINが高いほど過電流保護レベルILIMITが小さくなる補正をかけることが可能であるので、高入力電圧時に消費電力が増加することを回避することができる。
【0102】
また、過電流保護レベルILIMITに対して補正をかけるだけでなく、軽負荷時(間欠発振時)における最大ピーク値に対しても補正をかけることができ、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べて軽負荷時における消費電力が増大するという従来の問題を回避することができる。
【0103】
また、このように、高入力電圧時には、ピーク値IDPを小さくする補正がかかるので、トランスの音鳴りを低減することができ、その効果は間欠動作時において顕著である。
【0104】
また、該スイッチング電源装置のように入力電圧検出部を構成すれば、高電圧である入力電圧VINを直接検出する場合に比べて電力損失が小さくなり、入力電圧検出にかかる電力損失を小さく抑えることができる。
【0105】
続いて、補正信号生成回路102の他の構成例を図9に示す。なお、図6に基づいて説明した部材には同一の符号を付して説明を省略する。
該スイッチング電源装置では、スイッチング素子1に流れる電流(ドレイン電流ID)のピーク値IDPの制御が、制御端子(CONTROL端子)に印加される電圧の変動により行われる。つまり、負荷26の状態により、わずかにCONTROL端子に印加される電圧の変動がおきる。図6に示すように補正信号生成部を構成した場合、CONTROL端子に印加される電圧が変動すると、CL端子に供給される電流ICOも変動することになるので、過電流保護レベルILIMITがわずかに変動することになる。
【0106】
そこで、この変動を回避するために、図9に示すように、定電流源108を用いて電流ICOに相当する定電流I108をCL端子に供給するようにした。このようにすれば、CONTROL端子に印加される電圧の変動に対する過電流保護レベルILIMITの変動を回避することができる。
【0107】
この図9に示す補正信号生成回路を用いてスイッチング電源装置を構成する場合には、図8において抵抗34を削除し、電流ICOを半導体装置30の定電流源108を用いて生成するように構成する(図11参照。)。
【0108】
なお、CL端子に定電流I108を供給するように構成すればよいので、定電流源108を設ける個所は、補正信号生成回路102内部に限るものではない。以上のように、本実施の形態2によれば、入力電圧(第1の直流電圧)VINに応じて過電流保護基準電圧(すなわち過電流保護レベルILIMIT)および軽負荷検出基準電圧VRが補正される。
【0109】
(実施の形態3)
図10は、本実施の形態3によるスイッチング電源制御用半導体装置の一例を示す回路図である。なお、図1、図4、図12に基づいて説明した部材に対応する部材には同一の符号を付して説明を省略する。
【0110】
該半導体装置31は、EX端子、CL端子、可変信号生成回路101、補正信号生成回路102を同時に備えており、過電流保護レベルILIMITの調整と、過電流保護レベルILIMITおよび軽負荷検出基準電圧VRに対する補正を独立して行うことができる。
【0111】
図11は、該半導体装置31を用いて構成したスイッチング電源装置の一例を示す回路図である。なお、図2、図8、図13に基づいて説明した部材に対応する部材には同一の符号を付して説明を省略する。なお、該スイッチング電源装置は、図9に示す補正信号生成回路を用いて構成されており、電流ICLは、
【0112】
【数7】
Figure 2005020917
となり、電流ICLは入力電圧VINが高いほど小さくなる。
【0113】
このように、該スイッチング電源装置では、過電流保護レベルILIMITおよび軽負荷検出基準電圧VRに対して入力電圧VINに応じた補正がかかる。
さらに、CL端子の補正機能とは独立して、EX端子に接続される第1の外部抵抗33の抵抗値R33を調整してEX端子へ供給される電流IEXを調整することで、過電流保護レベルILIMITを調整することができる。
【0114】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、第1の外部接続端子(EX端子)へ供給される電流を調整することで、過電流保護基準電圧、すなわち過電流保護レベルILIMITを調整することができるので、高入力電圧時に過電流保護レベルを小さくすることができ、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べて最大電力が大きくなるという従来の問題を回避することができる。また、高入力電圧時に過電流保護レベルILIMITを小さくすることができるので、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べてスイッチング電源装置の各構成部品へのストレスが増大するという従来の問題を回避することができる。また、高入力電圧時の最大電力を低入力電圧時の最大電力と同程度にすることができるので、電源の仕様を見越した部品選定を行う必要がなく、コストパフォーマンスを向上させることができる。
【0115】
また、第1の直流電圧(入力電圧VIN)に応じて過電流保護基準電圧、すなわち過電流保護レベルILIMIT、および軽負荷検出基準電圧VRが補正されるので、高入力電圧時に、低入力電圧時に比べて消費電力が増大するという従来の問題を回避することができる。また、高入力電圧時にはピーク値IDPを小さくする補正がかかるので、トランスの音鳴りを低減することができ、その効果は間欠動作時において顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるスイッチング電源制御用半導体装置の一例を示す回路図
【図2】本発明の実施の形態1によるスイッチング電源制御用半導体装置を用いて構成したスイッチング電源装置の一例を示す回路図
【図3】本発明の実施の形態1によるスイッチング電源制御用半導体装置の過電流保護基準電圧源および可変信号生成回路の回路構成の一例を示す図
【図4】本発明の実施の形態2によるスイッチング電源制御用半導体装置の一例を示す回路図
【図5】本発明の実施の形態2によるスイッチング電源制御用半導体装置の過電流保護基準電圧源および補正信号生成回路の回路構成の一例を示す図
【図6】本発明の実施の形態2によるスイッチング電源制御用半導体装置の過電流保護基準電圧源および補正信号生成回路、並びに軽負荷検出基準電圧源の回路構成の一例を示す図
【図7】本発明の実施の形態2における電流ICLに対する過電流保護レベルILIMITの関係を示す図
【図8】本発明の実施の形態2によるスイッチング電源制御用半導体装置を用いて構成したスイッチング電源装置の一例を示す回路図
【図9】本発明の実施の形態2によるスイッチング電源制御用半導体装置の過電流保護基準電圧源および補正信号生成回路、並びに軽負荷検出基準電圧源の回路構成の一例を示す図
【図10】本発明の実施の形態3によるスイッチング電源制御用半導体装置の一例を示す回路図
【図11】本発明の実施の形態3によるスイッチング電源制御用半導体装置を用いて構成したスイッチング電源装置の一例を示す回路図
【図12】従来のスイッチング電源制御用半導体装置の一例を示す回路図
【図13】従来のスイッチング電源装置の一例を示す回路図
【図14】従来のスイッチング電源装置の動作を説明するためのタイミングチャート図
【図15】スイッチング素子に流れる電流のピーク値IDPの入力電圧VINに対する特性差を説明するための図
【符号の説明】
1 スイッチング素子
2 誤差増幅器
3 ドレイン電流検出回路(素子電流検出回路)
4 ドレイン電流検出用比較器
5 過電流保護回路
6 発振器
7 内部回路電流供給回路
8 起動/停止回路
9 過熱保護回路
10 RSフリップフロップ回路
11 NAND回路
12 ゲートドライバ
13 軽負荷検出用比較器
14 軽負荷検出基準電圧源
15 AND回路
20 軽負荷検出回路
21 整流器
22 入力コンデンサ
23a トランス(変圧器)の第1の一次巻線
23b トランス(変圧器)の第2の一次巻線
23c トランス(変圧器)の二次巻線
24 第1のダイオード
25 出力コンデンサ
26 負荷
27 第2のダイオード
28 補助電源コンデンサ
29〜32 スイッチング電源制御用半導体装置
33 第1の外部抵抗
34 第2の外部抵抗
35 第3の外部抵抗
36 第3のダイオード
37 入力電圧検出コンデンサ
100 過電流保護基準電圧源
101 可変信号生成回路
102 補正信号生成回路
103〜108 定電流源
150〜158 P型MOSFET
159 P型MOSFET(スイッチ素子)
140 抵抗
141 PNP型バイポーラトランジスタ
142 ダイオード
143 抵抗
160〜167 N型MOSFET

Claims (12)

  1. 変圧器と、入力端子が前記変圧器の第1の一次巻線と接続され、前記変圧器を介して第1の直流電圧を受けるスイッチング素子と、前記変圧器の二次巻線と接続され、前記二次巻線に発生する電圧を整流し且つ平滑化することにより第2の直流電圧を生成する出力電圧生成回路と、前記スイッチング素子の動作を制御する制御回路と、前記変圧器の第2の一次巻線と接続され、前記制御回路の電源電圧として前記第2の直流電圧と比例する電圧を生成する補助電源電圧生成回路と、を備え、前記スイッチング素子のスイッチング動作により前記第1の直流電圧を前記第2の直流電圧へ変換するスイッチング電源装置であって、
    前記制御回路は、
    前記スイッチング素子に印加するスイッチング信号を生成する発振器と、
    前記スイッチング素子に流れる電流を検出し素子電流検出信号として出力する素子電流検出回路と、
    前記制御回路の電源電圧と基準電圧との差からなる誤差電圧信号を生成する誤差増幅器と、
    前記素子電流検出信号と前記誤差電圧信号とを比較しその比較結果に応じた比較信号を出力する比較器と、
    前記誤差電圧信号の最大電圧値を固定する過電流保護基準電圧を生成する過電流保護基準電圧源と、
    前記比較信号に基づいて前記スイッチング信号を制御するスイッチング信号制御回路と、
    第1の外部接続端子からの信号を受けて前記過電流保護基準電圧を変動させる可変信号を生成する可変信号生成回路とを備え、
    前記第1の外部接続端子へ供給する信号による前記過電流保護基準電圧の調整が可能であることを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 請求項1記載のスイッチング電源装置に組み込まれるスイッチング電源制御用半導体装置であって、該スイッチング電源制御用半導体装置は、前記スイッチング素子と前記制御回路からなり、前記第1の外部接続端子へ供給する信号による前記過電流保護基準電圧の調整が可能であることを特徴とするスイッチング電源制御用半導体装置。
  3. 変圧器と、入力端子が前記変圧器の第1の一次巻線と接続され、前記変圧器を介して第1の直流電圧を受けるスイッチング素子と、前記変圧器の二次巻線と接続され、前記二次巻線に発生する電圧を整流し且つ平滑化することにより第2の直流電圧を生成する出力電圧生成回路と、前記スイッチング素子の動作を制御する制御回路と、前記変圧器の第2の一次巻線と接続され、前記制御回路の電源電圧として前記第2の直流電圧と比例する電圧を生成する補助電源電圧生成回路と、を備え、前記スイッチング素子のスイッチング動作により前記第1の直流電圧を前記第2の直流電圧へ変換するスイッチング電源装置であって、
    該スイッチング電源装置は、前記第1の直流電圧に比例する電圧を出力する入力電圧検出部を備え、
    前記制御回路は、
    前記スイッチング素子に印加するスイッチング信号を生成する発振器と、
    前記スイッチング素子に流れる電流を検出し素子電流検出信号として出力する素子電流検出回路と、
    前記制御回路の電源電圧と基準電圧との差からなる誤差電圧信号を生成する誤差増幅器と、
    前記素子電流検出信号と前記誤差電圧信号とを比較しその比較結果に応じた比較信号を出力する比較器と、
    前記誤差電圧信号の最大電圧値を固定する過電流保護基準電圧を生成する過電流保護基準電圧源と、
    前記比較信号に基づいて前記スイッチング信号を制御するスイッチング信号制御回路と、
    前記誤差増幅器から出力される前記誤差電圧信号と軽負荷検出基準電圧を比較しその比較結果に応じて前記スイッチング素子を間欠発振させる軽負荷検出回路と、
    第2の外部接続端子からの信号を受けて前記過電流保護基準電圧を変動させる第1の補正信号を生成するとともに、前記軽負荷検出基準電圧を変動させる第2の補正信号を生成する補正信号生成回路とを備え、
    前記第2の外部接続端子には前記入力電圧検出部が接続され、前記第1の直流電圧に応じて前記過電流保護基準電圧および前記軽負荷検出基準電圧が補正されることを特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 請求項3記載のスイッチング電源装置に組み込まれるスイッチング電源制御用半導体装置であって、該スイッチング電源制御用半導体装置は、前記スイッチング素子と前記制御回路からなり、前記第2の外部接続端子には前記入力電圧検出部が接続され、前記第1の直流電圧に応じて前記過電流保護基準電圧および前記軽負荷検出基準電圧が補正されることを特徴とするスイッチング電源制御用半導体装置。
  5. 請求項3記載のスイッチング電源装置であって、前記制御回路は、第1の外部接続端子からの信号を受けて前記過電流保護基準電圧を変動させる可変信号を生成する可変信号生成回路を備え、前記第1の直流電圧に応じた前記過電流保護基準電圧および前記軽負荷検出基準電圧の補正とは独立して、前記第1の外部接続端子へ供給する信号による前記過電流保護基準電圧の調整が可能であることを特徴とするスイッチング電源装置。
  6. 請求項5記載のスイッチング電源装置に組み込まれるスイッチング電源制御用半導体装置であって、該スイッチング電源制御用半導体装置は、前記スイッチング素子と前記制御回路からなり、前記第2の外部接続端子には前記入力電圧検出部が接続され、前記第1の直流電圧に応じて前記過電流保護基準電圧および前記軽負荷検出基準電圧が補正され、且つ、この補正とは独立して、前記第1の外部接続端子へ供給する信号による前記過電流保護基準電圧の調整が可能であることを特徴とするスイッチング電源制御用半導体装置。
  7. 前記スイッチング素子と前記制御回路を集積化して、前記スイッチング素子の入力端子および出力端子、並びに前記制御回路の制御端子と前記第1の外部接続端子の4端子を設けたスイッチング電源制御用半導体装置を備えることを特徴とする請求項1記載のスイッチング電源装置。
  8. 前記スイッチング素子と前記制御回路を集積化して、前記スイッチング素子の入力端子および出力端子、並びに前記制御回路の制御端子と前記第1の外部接続端子の4端子を設けたことを特徴とする請求項2記載のスイッチング電源制御用半導体装置。
  9. 前記スイッチング素子と前記制御回路を集積化して、前記スイッチング素子の入力端子および出力端子、並びに前記制御回路の制御端子と前記第2の外部接続端子の4端子を設けたスイッチング電源制御用半導体装置を備えることを特徴とする請求項3記載のスイッチング電源装置。
  10. 前記スイッチング素子と前記制御回路を集積化して、前記スイッチング素子の入力端子および出力端子、並びに前記制御回路の制御端子と前記第2の外部接続端子の4端子を設けたことを特徴とする請求項4記載のスイッチング電源制御用半導体装置。
  11. 前記スイッチング素子と前記制御回路を集積化して、前記スイッチング素子の入力端子および出力端子、並びに前記制御回路の制御端子と前記第1及び第2の外部接続端子の5端子を設けたスイッチング電源制御用半導体装置を備えることを特徴とする請求項5記載のスイッチング電源装置。
  12. 前記スイッチング素子と前記制御回路を集積化して、前記スイッチング素子の入力端子および出力端子、並びに前記制御回路の制御端子と前記第1及び第2の外部接続端子の5端子を設けたことを特徴とする請求項6記載のスイッチング電源制御用半導体装置。
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