JP2001236075A - 防音構造体 - Google Patents
防音構造体Info
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- JP2001236075A JP2001236075A JP2000045336A JP2000045336A JP2001236075A JP 2001236075 A JP2001236075 A JP 2001236075A JP 2000045336 A JP2000045336 A JP 2000045336A JP 2000045336 A JP2000045336 A JP 2000045336A JP 2001236075 A JP2001236075 A JP 2001236075A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 入射する外部音の波動エネルギーを効率よく
吸収する吸音部を備えたコンパクトな防音構造体を提供
する。 【解決手段】 供給される膜形成液の表面張力によって
目合い部分に液膜11が形成された網状体15を外部音
の入射方向に沿って所定間隔をあけて複数層配置した吸
音部10を備えた。
吸収する吸音部を備えたコンパクトな防音構造体を提供
する。 【解決手段】 供給される膜形成液の表面張力によって
目合い部分に液膜11が形成された網状体15を外部音
の入射方向に沿って所定間隔をあけて複数層配置した吸
音部10を備えた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防音構造体に係り、
入射する外部音の波動エネルギーを効率よく吸収する吸
音部を備えたコンパクトな防音構造体に関する。
入射する外部音の波動エネルギーを効率よく吸収する吸
音部を備えたコンパクトな防音構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】道路、鉄道施設では、車両通行時の騒音
軽減を目的とした防音対策施設として防音壁が設けられ
ている。防音壁の種類としては遮音材の音響性能の相違
によって種々のタイプが知られている。遮音型防音壁
は、立設された壁体で直接入射音を遮り、回折効果によ
って減音させるようになっている。吸音型防音壁は、従
来の防音材と、グラスウール、ロックウール、セラミッ
ク、吸音ブロック等の吸音材を備えた吸音板とを有孔ア
ルミ板(パンチングメタル)等の保護板で一体化し、固
定バネ及びボルト等でH形鋼等の支柱に固定した構造か
らなる。この吸音型防音壁は、所定の吸音効果のある壁
体を立設し、その壁体への入射音を減音効果あるいは回
折効果により減音させる。
軽減を目的とした防音対策施設として防音壁が設けられ
ている。防音壁の種類としては遮音材の音響性能の相違
によって種々のタイプが知られている。遮音型防音壁
は、立設された壁体で直接入射音を遮り、回折効果によ
って減音させるようになっている。吸音型防音壁は、従
来の防音材と、グラスウール、ロックウール、セラミッ
ク、吸音ブロック等の吸音材を備えた吸音板とを有孔ア
ルミ板(パンチングメタル)等の保護板で一体化し、固
定バネ及びボルト等でH形鋼等の支柱に固定した構造か
らなる。この吸音型防音壁は、所定の吸音効果のある壁
体を立設し、その壁体への入射音を減音効果あるいは回
折効果により減音させる。
【0003】また、音の干渉を利用した遮音装置として
は、直接波の音波と干渉装置を通って下方へ出た音波と
に半波長のズレを生じさせて、そのズレた二つの波を混
合することにより、互いに音波を消し合って減音する構
造のものがある。
は、直接波の音波と干渉装置を通って下方へ出た音波と
に半波長のズレを生じさせて、そのズレた二つの波を混
合することにより、互いに音波を消し合って減音する構
造のものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の遮音効果を持たせた防音壁は音を限定した範囲から
外部へ出ないように遮断するものであり、その範囲内で
はかえって騒音レベルが増幅される可能性がある。また
吸音型防音壁では、吸音板と防音壁とを組み合わせるこ
とにより、壁体の厚さが増し、構造物の規模が増大す
る。音の干渉を利用した吸音装置については音波により
波長が異なるためすべての波長に対応することはできな
い。
来の遮音効果を持たせた防音壁は音を限定した範囲から
外部へ出ないように遮断するものであり、その範囲内で
はかえって騒音レベルが増幅される可能性がある。また
吸音型防音壁では、吸音板と防音壁とを組み合わせるこ
とにより、壁体の厚さが増し、構造物の規模が増大す
る。音の干渉を利用した吸音装置については音波により
波長が異なるためすべての波長に対応することはできな
い。
【0005】そこで、本発明の目的は上述した従来の技
術が有する問題点を解消し、比較的コンパクトな吸音部
を備えたことにより、効率のよい減音効果を得ることが
できる防音構造体を提供することにある。
術が有する問題点を解消し、比較的コンパクトな吸音部
を備えたことにより、効率のよい減音効果を得ることが
できる防音構造体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は供給される膜形成液の表面張力によって目
合い部分に液膜が形成された網状体を外部音の入射方向
に沿って所定間隔をあけて複数層配置した吸音部を備え
たことを特徴とする。
に、本発明は供給される膜形成液の表面張力によって目
合い部分に液膜が形成された網状体を外部音の入射方向
に沿って所定間隔をあけて複数層配置した吸音部を備え
たことを特徴とする。
【0007】前記膜形成液は、前記網状体に液循環手段
を介して供給されるようにすることが好ましい。
を介して供給されるようにすることが好ましい。
【0008】上述と別発明として、ゲル状吸音材が充填
された孔あき吸音部を、外部音の入射方向に沿って所定
間隔をあけて複数層配置したことを特徴とする。
された孔あき吸音部を、外部音の入射方向に沿って所定
間隔をあけて複数層配置したことを特徴とする。
【0009】さらに、ゲル状吸音材が充填された孔あき
扁平袋状体を外部音の入射方向に沿って所定間隔をあけ
て複数層配置した吸音部を備えたことを特徴とする。
扁平袋状体を外部音の入射方向に沿って所定間隔をあけ
て複数層配置した吸音部を備えたことを特徴とする。
【0010】所定の離隔をとって表裏面を形成するよう
に配置された孔あき鋼板間にゲル状吸音材が充填された
吸音板を、外部音の入射方向に沿って所定間隔をあけて
複数層配置した吸音部を備えたことを特徴とする。
に配置された孔あき鋼板間にゲル状吸音材が充填された
吸音板を、外部音の入射方向に沿って所定間隔をあけて
複数層配置した吸音部を備えたことを特徴とする。
【0011】ゲル状吸音材を用いた発明において、吸音
部の外部音の入射側から最奥部となる層を反射層とする
ことが好ましい。
部の外部音の入射側から最奥部となる層を反射層とする
ことが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の防音構造体の一実
施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1
は、防音構造体の全体構成を示した概略構成図である。
同図に示したように、この防音構造体1は、液膜層から
なる吸音部10と、液膜層11の液膜を形成するための
液循環装置20とから構成されている。吸音部10の構
成について説明する。
施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1
は、防音構造体の全体構成を示した概略構成図である。
同図に示したように、この防音構造体1は、液膜層から
なる吸音部10と、液膜層11の液膜を形成するための
液循環装置20とから構成されている。吸音部10の構
成について説明する。
【0013】図2は、複数の液膜層11からなる吸音部
10の一部と、液膜層11に入射して減音される外部音
を、音波として模式的に表現した模式説明図である。各
液膜層11は、樹脂製糸を編み上げて形成された亀甲状
に区切られた六角形状の目合い12部分に液体の表面張
力膜13(液膜)が形成された網状体15から構成され
ている。この液膜層11は図示したように、外部音の入
射方向に沿って所定の間隔をあけて複数の層が隣接する
ようになっている。このとき隣接する液膜層11の目合
い12は図3(a)〜(c)に示したように互いの目合
い位置が交互になるように配置されている。目合い寸法
は5〜10mm、液膜層11の奥行き方向の設置間隔は1
0〜30mm程度に設定されている。目合い寸法が5mm以
下の場合には、膜厚が厚くなり膜が破れにくくなり、吸
音効果が低下する。10mm以上の場合には、膜張力が小
さいと膜が形成しにくくなる。本実施の形態では、目合
い12の形状は亀甲状(六角形)としているが、所定ピ
ッチで縦横に小孔が形成された樹脂原板を縦横に2軸延
伸して所定の矩形に引き伸ばされた目合いが配列するよ
うにしたシート状体等も使用することができる。
10の一部と、液膜層11に入射して減音される外部音
を、音波として模式的に表現した模式説明図である。各
液膜層11は、樹脂製糸を編み上げて形成された亀甲状
に区切られた六角形状の目合い12部分に液体の表面張
力膜13(液膜)が形成された網状体15から構成され
ている。この液膜層11は図示したように、外部音の入
射方向に沿って所定の間隔をあけて複数の層が隣接する
ようになっている。このとき隣接する液膜層11の目合
い12は図3(a)〜(c)に示したように互いの目合
い位置が交互になるように配置されている。目合い寸法
は5〜10mm、液膜層11の奥行き方向の設置間隔は1
0〜30mm程度に設定されている。目合い寸法が5mm以
下の場合には、膜厚が厚くなり膜が破れにくくなり、吸
音効果が低下する。10mm以上の場合には、膜張力が小
さいと膜が形成しにくくなる。本実施の形態では、目合
い12の形状は亀甲状(六角形)としているが、所定ピ
ッチで縦横に小孔が形成された樹脂原板を縦横に2軸延
伸して所定の矩形に引き伸ばされた目合いが配列するよ
うにしたシート状体等も使用することができる。
【0014】この網状体15には図1に示したように、
膜形成液が上方からその表面を伝わって流下するように
なっている。その際、網状体の目合い部分に表面張力膜
が形成される。この膜形成液Lとして本実施の形態で
は、高分子系界面活性剤が使用されている。また、使用
する界面活性剤の粘性を高めるためにポリビニルアルコ
ール類の保水性物質として用いられている。保水性物質
の代替物としては、増粘多糖類、多糖類酸化物、加水分
解物、エーテル化物の他、水溶性ポリマー等が好適であ
る。これらの膜形成液Lは常時では蒸発しにくく、比較
的大きな粘性を有する。このため、液膜は一旦形成され
るとその状態を保持できる。
膜形成液が上方からその表面を伝わって流下するように
なっている。その際、網状体の目合い部分に表面張力膜
が形成される。この膜形成液Lとして本実施の形態で
は、高分子系界面活性剤が使用されている。また、使用
する界面活性剤の粘性を高めるためにポリビニルアルコ
ール類の保水性物質として用いられている。保水性物質
の代替物としては、増粘多糖類、多糖類酸化物、加水分
解物、エーテル化物の他、水溶性ポリマー等が好適であ
る。これらの膜形成液Lは常時では蒸発しにくく、比較
的大きな粘性を有する。このため、液膜は一旦形成され
るとその状態を保持できる。
【0015】この液膜層11が吸音部10として設置さ
れ、入射波Wとしての外部騒音の波動エネルギーがこの
液膜層11に入射すると、振動し、膜の張力を越えた段
階で液膜は破壊される。この破壊により入射波Wの波動
エネルギーが吸収され、入射した音の減衰が各液膜層1
1で段階的に生じる。これにより吸音部10の液膜層1
1に入射した自動車騒音等の外部音が減音される。
れ、入射波Wとしての外部騒音の波動エネルギーがこの
液膜層11に入射すると、振動し、膜の張力を越えた段
階で液膜は破壊される。この破壊により入射波Wの波動
エネルギーが吸収され、入射した音の減衰が各液膜層1
1で段階的に生じる。これにより吸音部10の液膜層1
1に入射した自動車騒音等の外部音が減音される。
【0016】ここで、図1に示した液循環装置20の構
成について説明する。液膜層11の上方には膜形成液L
を散布する散布器21が設置されている。一方、液膜層
11の下方には皿状の液受槽22が配置されている。こ
の両者の間には循環パイプ23が配管されており、配管
経路内にはフィルター24及び循環ポンプ25が設置さ
れている。また必要に応じて、循環経路内に膜形成液L
を供給する液貯蔵タンク26を設けておくこともでき
る。なお、膜形成液Lはフィルター24でちり等を除去
して再利用され、循環させる膜形成液Lの液量は網状体
15に表面張力を保持できる量でよい。このため、循環
ポンプ25等も小容量で足りる。
成について説明する。液膜層11の上方には膜形成液L
を散布する散布器21が設置されている。一方、液膜層
11の下方には皿状の液受槽22が配置されている。こ
の両者の間には循環パイプ23が配管されており、配管
経路内にはフィルター24及び循環ポンプ25が設置さ
れている。また必要に応じて、循環経路内に膜形成液L
を供給する液貯蔵タンク26を設けておくこともでき
る。なお、膜形成液Lはフィルター24でちり等を除去
して再利用され、循環させる膜形成液Lの液量は網状体
15に表面張力を保持できる量でよい。このため、循環
ポンプ25等も小容量で足りる。
【0017】図4、図5はゲル状吸音材Gを封入した吸
音板を複数層配置した吸音部10を部分的に示した説明
図である。これらの防音構造体1では、一定の厚さを有
する薄板状の繊維袋状体30あるいは孔あき鋼板40の
間にゲル状吸音材Gを充填して保持させた吸音板で、内
部に充填されたゲル状吸音材Gの粘性減衰効果を利用し
て波動エネルギーを吸収することができる。すなわち、
外部音としての入射波Wの波動が防音構造体1に保持さ
れたゲル状吸音材Gに入射すると、ゲル状吸音材Gが加
振され、ゲル状吸音材Gの有する粘性減衰効果により、
入射した波動エネルギーが消耗し、減音されることにな
る。
音板を複数層配置した吸音部10を部分的に示した説明
図である。これらの防音構造体1では、一定の厚さを有
する薄板状の繊維袋状体30あるいは孔あき鋼板40の
間にゲル状吸音材Gを充填して保持させた吸音板で、内
部に充填されたゲル状吸音材Gの粘性減衰効果を利用し
て波動エネルギーを吸収することができる。すなわち、
外部音としての入射波Wの波動が防音構造体1に保持さ
れたゲル状吸音材Gに入射すると、ゲル状吸音材Gが加
振され、ゲル状吸音材Gの有する粘性減衰効果により、
入射した波動エネルギーが消耗し、減音されることにな
る。
【0018】充填するゲル状吸音材Gとしてはシリコー
ンゲルが好適である。シリコーンゲルに代えてポリビニ
ルアルコール系高分子水溶液を強制乾燥させて難水溶性
のゲル状体としたもの等が使用できる。ゲルの特徴であ
る軟質、高減衰作用を備え、袋状体に収容したり、孔あ
き鋼板に挟んで吸音板として形状を保持することができ
る材料であれば、各種のものを適用することができる。
ンゲルが好適である。シリコーンゲルに代えてポリビニ
ルアルコール系高分子水溶液を強制乾燥させて難水溶性
のゲル状体としたもの等が使用できる。ゲルの特徴であ
る軟質、高減衰作用を備え、袋状体に収容したり、孔あ
き鋼板に挟んで吸音板として形状を保持することができ
る材料であれば、各種のものを適用することができる。
【0019】繊維袋状体の防音構造体1の構成について
図4を参照して説明する。図4は、内部にゲル状吸音材
Gを充填した合成繊維を編んだ扁平な板状の袋状体を外
部音の入射方向に沿って複数層並べた吸音部10を有す
る防音構造体1を示している。同図に示したように、各
袋状体30の表面には縦横に所定の間隔をあけて貫通孔
31が形成されており、この部分以外の袋部分にゲル状
吸音材Gが充填され、全体として板状をなしている。こ
のとき、各層ごとに設けられた貫通孔31は隣接する層
で同一位置にならないようにずらして配置されている。
また、入射側から最奥部となるn層目(図では4層目)
には貫通孔31を設けない袋状体30Eが配置されてい
る。これによりこの袋状体30Eまで到達した入射波W
はこの面で反射し、反射波として入射経路を反対向きに
進行する。これにより再び波動エネルギーは粘性減衰に
より吸収される。
図4を参照して説明する。図4は、内部にゲル状吸音材
Gを充填した合成繊維を編んだ扁平な板状の袋状体を外
部音の入射方向に沿って複数層並べた吸音部10を有す
る防音構造体1を示している。同図に示したように、各
袋状体30の表面には縦横に所定の間隔をあけて貫通孔
31が形成されており、この部分以外の袋部分にゲル状
吸音材Gが充填され、全体として板状をなしている。こ
のとき、各層ごとに設けられた貫通孔31は隣接する層
で同一位置にならないようにずらして配置されている。
また、入射側から最奥部となるn層目(図では4層目)
には貫通孔31を設けない袋状体30Eが配置されてい
る。これによりこの袋状体30Eまで到達した入射波W
はこの面で反射し、反射波として入射経路を反対向きに
進行する。これにより再び波動エネルギーは粘性減衰に
より吸収される。
【0020】吸音部10の外板を構成する孔あき鋼板4
0を表裏面に配し、その離間にゲル状吸音材Gを充填し
た吸音部10を有する防音構造体1について図5を参照
して説明する。使用する孔あき鋼板40としては、パン
チングメタル等の既製鋼板が好適である。所定離間をと
って配置された2枚の孔あき鋼板40の間に上述のゲル
状吸音材Gが充填されている。このときゲル状吸音材G
はそのままで自立できる程度の粘度を有しているので、
ゲル状吸音材Gが孔あき鋼板40の孔41から外部に流
れ出ることはない。このとき表側と裏側の鋼板の孔41
の位置がずれるようにしてある。このように孔あき鋼板
40を用いた場合には、各層内のゲル状吸音材Gの波動
エネルギーの粘性減衰効果が効果的に得られるととも
に、各層間の空気層中での入射波Wと反射波の干渉によ
る減音効果とが重畳される。また、入射側から最奥部と
なるn層目(図では4層目)の裏面側には孔を設けない
鋼板40Eが配置されている。これによりこの最終面の
鋼板40Eまで到達した入射波Wはこの鋼板面で反射
し、反射波として経路を反対向きにとって進行する。こ
れによりさらに波動エネルギーの吸収を図ることができ
る。なお、孔あき鋼板に代えて孔あき加工されたアルミ
板、合成樹脂板等を使用することもできることはいうま
でもない。また配置する吸音板の厚さ、孔のピッチ、層
数、配置間隔は必要な減音効果を予測して適宜設定でき
る。
0を表裏面に配し、その離間にゲル状吸音材Gを充填し
た吸音部10を有する防音構造体1について図5を参照
して説明する。使用する孔あき鋼板40としては、パン
チングメタル等の既製鋼板が好適である。所定離間をと
って配置された2枚の孔あき鋼板40の間に上述のゲル
状吸音材Gが充填されている。このときゲル状吸音材G
はそのままで自立できる程度の粘度を有しているので、
ゲル状吸音材Gが孔あき鋼板40の孔41から外部に流
れ出ることはない。このとき表側と裏側の鋼板の孔41
の位置がずれるようにしてある。このように孔あき鋼板
40を用いた場合には、各層内のゲル状吸音材Gの波動
エネルギーの粘性減衰効果が効果的に得られるととも
に、各層間の空気層中での入射波Wと反射波の干渉によ
る減音効果とが重畳される。また、入射側から最奥部と
なるn層目(図では4層目)の裏面側には孔を設けない
鋼板40Eが配置されている。これによりこの最終面の
鋼板40Eまで到達した入射波Wはこの鋼板面で反射
し、反射波として経路を反対向きにとって進行する。こ
れによりさらに波動エネルギーの吸収を図ることができ
る。なお、孔あき鋼板に代えて孔あき加工されたアルミ
板、合成樹脂板等を使用することもできることはいうま
でもない。また配置する吸音板の厚さ、孔のピッチ、層
数、配置間隔は必要な減音効果を予測して適宜設定でき
る。
【0021】さらに、上述した構造を互いに組み合わせ
ることでより減音効果を効果的に得られるようにするこ
ともできる。たとえば袋状体や孔あき鋼板を用いた場
合、その貫通孔あるいは鋼板の孔の外側の直近に網状体
を配置し、表面張力膜を形成させることが好ましい。本
明細書では、従来例として道路や鉄道の遮音壁を例に防
音構造体の説明を行い、本発明の特徴を述べたが、この
防音構造体を騒音が発生する工場等の室内設備に適用す
ることができることはいうまでもない。
ることでより減音効果を効果的に得られるようにするこ
ともできる。たとえば袋状体や孔あき鋼板を用いた場
合、その貫通孔あるいは鋼板の孔の外側の直近に網状体
を配置し、表面張力膜を形成させることが好ましい。本
明細書では、従来例として道路や鉄道の遮音壁を例に防
音構造体の説明を行い、本発明の特徴を述べたが、この
防音構造体を騒音が発生する工場等の室内設備に適用す
ることができることはいうまでもない。
【0022】
【発明の効果】以上に説明したように、コンパクトな構
造からなる吸音部を有する防音構造体で波動減衰を積極
的に行うことができるという効果を奏する。また、液膜
層を用いた防音構造体の場合には、液膜が破壊されると
膜形成液が液受槽に落ちるが、この時、膜形成液が空気
中の微細なちり等を吸収する。このため空気清浄効果も
副次的に期待できる。
造からなる吸音部を有する防音構造体で波動減衰を積極
的に行うことができるという効果を奏する。また、液膜
層を用いた防音構造体の場合には、液膜が破壊されると
膜形成液が液受槽に落ちるが、この時、膜形成液が空気
中の微細なちり等を吸収する。このため空気清浄効果も
副次的に期待できる。
【図1】本発明による防音構造体の一実施の形態を示し
た概略全体構成図。
た概略全体構成図。
【図2】本発明の防音構造体の部分構造の一部を切欠い
て示した部分構造斜視図。
て示した部分構造斜視図。
【図3】隣接した網状体の配置例を示した模式図。
【図4】ゲル状吸音材を充填した袋状体を配置した防音
構造体の構成の一部を切り欠いて示した部分構造斜視
図。
構造体の構成の一部を切り欠いて示した部分構造斜視
図。
【図5】ゲル状吸音材を充填した袋状体を配置した防音
構造体の構成の一部を切り欠いて示した部分構造斜視
図。
構造体の構成の一部を切り欠いて示した部分構造斜視
図。
1 防音構造体 10 吸音部 11 液膜層 20 液循環装置 30 袋状体 40 孔あき鋼板 G ゲル状吸音材 L 液膜層 W 入射波
Claims (6)
- 【請求項1】供給される膜形成液の表面張力によって目
合い部分に液膜が形成された網状体を外部音の入射方向
に沿って所定間隔をあけて複数層配置した吸音部を備え
たことを特徴とする防音構造体。 - 【請求項2】前記膜形成液は、前記網状体に液循環手段
を介して供給されるようにしたことを特徴とする請求項
1記載の防音構造体。 - 【請求項3】ゲル状吸音材が充填された孔あき吸音部
を、外部音の入射方向に沿って所定間隔をあけて複数層
配置したことを特徴とする防音構造体。 - 【請求項4】ゲル状吸音材が充填された孔あき扁平袋状
体を外部音の入射方向に沿って所定間隔をあけて複数層
配置した吸音部を備えたことを特徴とする防音構造体。 - 【請求項5】所定の離隔をとって表裏面を形成するよう
に配置された孔あき鋼板間にゲル状吸音材が充填された
吸音板を、外部音の入射方向に沿って所定間隔をあけて
複数層配置した吸音部を備えたことを特徴とする防音構
造体。 - 【請求項6】前記吸音部の外部音の入射側から最奥部と
なる層を反射層としたことを特徴とする請求項4乃至請
求項5のいずれか1項に記載の防音構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000045336A JP2001236075A (ja) | 2000-02-23 | 2000-02-23 | 防音構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000045336A JP2001236075A (ja) | 2000-02-23 | 2000-02-23 | 防音構造体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001236075A true JP2001236075A (ja) | 2001-08-31 |
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ID=18567938
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000045336A Pending JP2001236075A (ja) | 2000-02-23 | 2000-02-23 | 防音構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001236075A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010051629A (ja) * | 2008-08-29 | 2010-03-11 | Mitsubishi Electric Corp | 吸音構造体、電気機器、電気掃除機、及び、吸音構造体の製造方法 |
CN111197188A (zh) * | 2020-03-10 | 2020-05-26 | 米霞 | 一种带有除尘装置的精开棉机 |
CN117385782A (zh) * | 2023-12-13 | 2024-01-12 | 山西军昊实业有限公司 | 一种异型内外结合式全封闭声屏障 |
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2000
- 2000-02-23 JP JP2000045336A patent/JP2001236075A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010051629A (ja) * | 2008-08-29 | 2010-03-11 | Mitsubishi Electric Corp | 吸音構造体、電気機器、電気掃除機、及び、吸音構造体の製造方法 |
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