JP2010051629A - 吸音構造体、電気機器、電気掃除機、及び、吸音構造体の製造方法 - Google Patents

吸音構造体、電気機器、電気掃除機、及び、吸音構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吸音特性、遮音特性及び制振特性を焼結した一つの材料で得ることができる多孔質材料を提供する。
【解決手段】吸音構造体10は平板1とゲル層とを空気室層を介して積層させた構造を有し、前記ゲル層3には、異なる開口径のものを含む複数の開口部5が形成されており、開口部5と前記空気室層とによってヘルムホルツ構造を構成し、吸音構造体10の空気室層を薄くすることができ、厚い吸音構造体を装着できない電気機器に適用できることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、低い周波数帯域から高い周波数帯域まで一様に吸音することができる吸音構造体、この吸音構造体を用いて振動発生源となる可動体の稼働時に発生する騒音を効果的に低減可能にした電気機器や電気掃除機、及び、吸音構造体の製造方法に関するものである。
従来から、ヘルムホルツ構造を有する吸音構造体が知られている。そのようなものとして、「基材の表面に積層される吸音材であって、前記基材への積層面から前記吸音材の内方へ窪んだ空所と前記積層面とは反対側の面から前記空所に至る貫通孔とで構成されるヘルムホルツ型共鳴器構造を備え、前記空所部分の体積をV1、前記貫通孔部分の体積をV2、前記吸音材における残りの部分の体積をV3とすると、V1/(V1+V2+V3)=0.2〜0.6である吸音材」が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2006−337886号公報(第3−4頁、第2図)
従来の吸音構造体は、特許文献1に記載のような吸音材のように、800Hz(ヘルツ)以上の周波数帯域で吸音率を確保するようにしたものが一般的となっている。800Hz以下の低い周波数帯域に対する吸音率確保は、吸音させる吸音構造体の材料自身の厚みを増やす必要がある。たとえば、0.6(60%)以上の吸音率を確保するためには少なくとも20mm以上の厚みが必要となる。したがって、厚みのある吸音構造体を内部に設置できないような電気機器の騒音対策には困難を要することになっていた。また、厚みのある吸音構造体を内部に設置しようとすると電気機器の大型化を招いてしまうことにもなってしまう。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、ヘルムホルツ構造を有し、低い周波数帯域から高い周波数帯域まで一様に吸音することが可能な吸音構造体、電気機器、電気掃除機、及び、吸音構造体の製造方法を提供することを目的としている。
本発明に係る吸音構造体は、平板とゲル層とを空気室層を介して積層させた構造を有し、前記ゲル層には、異なる開口径のものを含む複数の開口部が形成されており、前記開口部と前記空気室層とによってヘルムホルツ構造を構成していることを特徴とする。また、本発明に係る電気機器は、前述の吸音構造体を振動発生源となる可動体の周囲の部材に適用したことを特徴とする。さらに、本発明に係る電気掃除機は、前述の吸音構造体と、電動送風機を駆動するブロアモータとを、有し、前記吸音構造体は、前記電動送風機の駆動によって発生する空気流の流れに対して平行となるように設置されることを特徴とする。
本発明に係る吸音構造体の製造方法は、平板と、異なる開口径のものを含む複数の開口部が形成されているゲル層と、の間に溶融する温度が異なる2種以上の発泡系材料を流し込み、溶融する温度が低い方の発泡系材料を所定の温度で発泡させて前記平板と前記ゲル層との間に所望の厚みを形成し、再熱処理をし、溶融する温度が低い方の発泡系材料を溶融させることで溶融する温度が高い方の発泡系材料同士が部分的に接着した骨材を形成し、前記骨材により、前記平板と前記ゲル層との間に空気室層を形成することを特徴とする。
本発明に係る吸音構造体によれば、広い周波数帯域(低い周波数帯域(800Hz以下)〜高い周波数帯域)で0.6以上の吸音率を保持可能な減衰特性を得ることができる。また、本発明に係る吸音構造体によれば、20mm以上の厚さを有さなくても0.6以上の吸音率を広範囲な周波数帯域で実現できる。さらに、本発明に係る吸音構造体によれば、厚みのある吸音構造体を内部に設置できないような電気機器にも設置することができ、このような電気機器の騒音対策にもなる。そして、このような電気機器の小型化にも寄与することになる。
本発明に係る電気機器によれば、前述の吸音構造体を振動発生源となる可動体の周囲の部材に適用したので、広い周波数帯域(低い周波数帯域(800Hz以下)〜高い周波数帯域)で0.6以上の吸音率を保持可能な減衰特性を得ることができる。また、本発明に係る電気掃除機によれば、前述の吸音構造体と、電動送風機を駆動するブロアモータとを、有し、前記吸音構造体は、前記電動送風機の駆動によって発生する空気流の流れに対して平行となるように設置されるので、広い周波数帯域(低い周波数帯域(800Hz以下)〜高い周波数帯域)で0.6以上の吸音率を保持可能な減衰特性を得ることができる。
本発明に係る吸音構造体の製造方法によれば、空気室層を骨材によって確実に形成、保持することができるために、一定の吸音率を確保できることになる。また、空気室層の骨材により大きな空気層を形成することができるために、空気層の厚みを薄くすることができ、吸音構造体の厚みを低減することができる。したがって、厚い吸音構造体を装着できないような家電製品等のような電気機器に容易に適用することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る吸音構造体10の断面構成を示す縦断面図である。図1に基づいて、吸音構造体10の構成について説明する。この吸音構造体10は、3層構造(平板1と、ゲル層3とを、空気室層2を介して積層させた構造)を基本としており、低い周波数帯域から高い周波数帯域まで一様に吸音することが可能になっている。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
第1層(紙面最下層)は、所定の厚みを有する平板1で構成されている。平板1の材料を、特に限定するものではなく、たとえば木材や樹脂材、金属材等で構成するとよい。第2層(紙面中間層)は、空気室を有する空気室層2で構成されている。空気室層2は、溶融する温度が異なる2種以上(複数)の発泡系材料(発泡樹脂材料)を混練し、一部の発泡樹脂材料を溶融させた骨材(樹脂骨材)2aによって形成される。たとえば、低温度で溶融するウレタン液と、ウレタン液の溶融温度よりも高温度で溶融するPET(Polyethylene terephthalate)等の樹脂材料と、を混錬し、ウレタン液を溶融させ、PET等の樹脂材料を骨材2aとして残すことで空気室層2を形成できる。
第3層(紙面最上層)は、たとえばシリコン等による粘性を有するゲル性状のゲル層3で構成されている。このゲル層3は、自己固着となる粘性を有しているために、骨材2aと自然癒着することになる。その結果、平板1、空気室層2及びゲル層3からなる3層の吸音構造体10を形成することができるのである。また、ゲル層3には、平面形状が円形状の異なる開口径のものを含む複数の開口部4が形成されている(図2で詳細に説明する)。そして、開口部4と空気室層2とによって、ヘルムホルツ構造を模擬するようになっている。
図2は、吸音構造体10を上から見た状態の一例を示す平面図である。図3は、ヘルムホルツ構造の基本形を示す縦断面図である。図2及び図3に基づいて、第3層について説明する。第3層のゲル層3には、異なる開口径のものを含む複数(4種類の開口径)の開口部4が形成されている。図2では、開口径の小さい方から順に開口部4A、開口部4B、開口部4C、そして開口部4Dとして図示している。各開口部4と空気室層2とによって、図3に示すようなヘルムホルツ構造を形成することができる。したがって、吸音構造体10は、ゲル層3に形成された開口部4の粘性抵抗及び開口部4の開口径で決まるカットオフ周波数と、空気室層2の開口容積による音響的な膨張空間とにより、ゲル層3に形成した開口部4の開口径の周波数に対応した周波数帯域を減衰させることができる。
ここで、吸音構造体10の製造方法について説明する。
まず、ウレタン液等の発泡系材料とPET等の樹脂材料を混練し混練材料を作成する。このとき、ウレタン液は、PET等の樹脂材料よりも低温度で溶融するように混練時点での成分調整を行なう。この混練材料を平板1とゲル層3との間に流し込む。一度、ウレタン液などの発泡系材料を所定の温度で発泡させて、平板1とゲル層3との間に所望の厚みを形成する。再度、発泡させた混練材料を再熱処理して、ウレタン部分を溶融させる。このときに、PET等の樹脂材料自身の一部分がウレタン部分の溶融温度の影響を受けて、PET等の樹脂材料同士が部分的に接着することになる。これが図1で示したような骨材2aとして残る。
また、この骨材2aにより、平板1とゲル層3との間の中間層に大きな空気室が形成でき、空気室層2とすることができる。それとともに、絡むように骨材2aを形成することができ、骨材2a自身で自立(復元)することができ、輸送等で吸音構造体10を圧縮させても、開梱時には元の厚みに戻すことが可能になる。そして、ゲル層3は自己固着となる粘性を有しているために、骨材2aと自然癒着することになり、結果的に3層構造の吸音構造体10を形成することができる。なお、開口部4は、レーザー加工やドライエッチング、ウエットエッチング等で形成するとよい。
このように形成できる吸音構造体10では、空気室層2を骨材2aによって確実に形成、保持することができるために、一定の吸音率を確保できることになる。また、空気室層2の骨材2aにより大きな空気層を形成することができるために、空気層の厚みを薄くすることができ、吸音構造体10の厚みを低減することができる。したがって、厚い吸音構造体を装着できないような家電製品等のような電気機器に容易に適用することができる。さらに、ゲル層3に異なる開口径のものを含む開口部4を複数個形成することで、複数の周波数帯域に対しての減衰効果をもたらすことができる(図4で詳細に説明する)。
シリコン等のゲル層3は、面密度が高いために、この部分での遮音性も期待することができる。よって、ゲル層3での遮音による音響減衰と、ゲル層3自身の粘性による音響振動減衰と、が行なわれ、この部分での吸音遮音効果が期待できる。また、ゲル層3に複数設けた開口部4の開口径で決まるカットオフ周波数及び開口部4の粘性抵抗と、骨材2aにより形成される空気室層2との融合、つまりヘルムホルツ構造を模擬することにより、特定の周波数帯域を効果的に減衰させることができる。
図4は、吸音構造体10の吸音特性の一例を説明するためのグラフである。図4に基づいて、吸音構造体10の吸音特性について説明する。図4では、縦軸が吸音率(%)を、横軸が周波数(Hz)を示している。図2に示したように、ゲル層3には異なる開口径のものを含む複数個の開口部4が形成されている。このような開口部4を形成することにより、複数の遮断周波数を形成することができる。近接する開口部4の開口径は、図4に示すように遮断周波数が−6dB/oct.で減衰/交差させるような関係にある。なお、1オクターブとは、周波数比が2倍であることいい、−6dB/oct.とは、周波数が2倍になるごとに6dBずつレベルが下がることをいう。
図4では、線(ア)が開口部4Aの遮断特性を、線(イ)が開口部4Bの遮断特性を、線(ウ)が開口部4Cの遮断特性を、線(エ)が開口部4Dの遮断特性を、それぞれ表している。これらの遮断特性は、開口部4の開口径によって決定する。そこで、吸音構造体10では、遮断周波数が−6dB/oct.で減衰/交差するような開口径を決定し、それの値に基づいて開口部4を形成している。そうすると、開口部4Aの遮断周波数(線(ア))〜開口部4Dの遮断周波数(線(エ))によって、遮断特性曲線(図中に示す破線(オ))が合成されることになる。このように開口部4の開口径を決定することで、遮断周波数間のディップ部分を連結するような減衰特性を確保することができるのである。
結果的に、吸音構造体10は、特定のピーク周波数間を連結した広い周波数帯域(低い周波数帯域(800Hz以下)〜高い周波数帯域)で0.6以上の吸音率を保持可能な減衰特性を得ることができるのである。また、吸音構造体10は、20mm以上の厚さを有することなく0.6以上の吸音率を広範囲な周波数帯域で実現できるため、厚みのある吸音構造体を内部に設置できないような電気機器にも設置することができ、このような電気機器の騒音対策にもなる。さらに、電気機器の小型化にも寄与することになる。なお、実施の形態1では、開口部4の開口径が4種類の場合を例に説明したが、開口径が5種類以上あってもよい。
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2に係る吸音構造体10aを上から見た状態を示す平面図である。図5に基づいて、吸音構造体10aを構成する第3層について詳細に説明する。この吸音構造体10aは、3層構造(平板1、骨材2及びゲル層3a)を基本としており、低い周波数帯域から高い周波数帯域まで一様に吸音することが可能になっている。つまり、吸音構造体10aは、ゲル層3aの構成が、実施の形態1に係る吸音構造体10のゲル層3の構成と相違しているのである。なお、実施の形態2では、実施の形態1と同一部分には同一符号を付し、実施の形態1との相違点を中心に説明するものとする。
吸音構造体10aを構成する第1層及び第2層は、実施の形態1に係る吸音構造体10を構成する第1層及び第2層と同様である。吸音構造体10aを構成する第3層は、たとえばシリコン等による粘性を有するゲル性状のゲル層3aで構成されている。このゲル層3aは、自己固着となる粘性を有しているために、骨材2と自然癒着することになる。その結果、平板1、骨材2及びゲル層3aからなる3層の吸音構造体10aを形成することができるのである。また、ゲル層3aには、平面形状が四角形状の異なる開口径のものを含む複数の開口部5が形成されている。そして、開口部5と骨材2とによって、ヘルムホルツ構造を模擬するようになっている。
第3層のゲル層3aには、異なる開口径のものを含む複数(図5では4種類の開口径)の開口部5が形成されている。図5では、開口径の小さい方から順に開口部5A、開口部5B、開口部5C、そして開口部5Dとして図示している。各開口部5と空気室となる骨材2とによって、図3に示すようなヘルムホルツ構造を形成することができる。したがって、吸音構造体10aは、ゲル層3aに形成された開口部5の粘性抵抗及び開口部5の開口径で決まるカットオフ周波数と、骨材2の開口容積による音響的な膨張空間とにより、ゲル層3aに形成した開口部5の開口径の周波数に対応した周波数帯域を減衰させることができる。つまり、開口部5のように平面形状を四角形状としても実施の形態1に係る吸音構造体10と同様の効果を有することが可能なのである。
以上より、吸音構造体10aでは、第2層の骨材2による空気室を確実に形成、保持することができるために、一定の吸音率を確保できることになる。また、第2層の骨材2により大きな空気層を形成することができるために、空気層の厚みを薄くすることができ、吸音構造体10aの厚みを低減することができる。したがって、厚い吸音構造体を装着できないような家電製品等のような電気機器に容易に適用することができる。さらに、ゲル層3aに開口径の異なる開口部5を複数個形成することで、複数の周波数帯域に対しての減衰効果をもたらすことができる(図4参照)。
シリコン等のゲル層3aは、面密度が高いために、この部分での遮音性も期待することができる。よって、ゲル層3aでの遮音による音響減衰と、ゲル層3a自身の粘性による音響振動減衰と、が行なわれ、この部分での吸音遮音効果が期待できる。また、ゲル層3aに複数設けた開口部5の開口径で決まるカットオフ周波数及び開口部5の粘性抵抗と、骨材2により形成される空気室との融合、つまりヘルムホルツ構造を模擬することにより、特定の周波数帯域を効果的に減衰させることができる。なお、実施の形態2では、開口部5の開口径が4種類の場合を例に説明したが、開口径が5種類以上あってもよい。また、開口部5は、レーザー加工やドライエッチング、ウエットエッチング等で形成するとよい。
実施の形態3.
図6は、本発明の実施の形態3に係る電気機器の一例である電気掃除機20の概略構成を示す縦断面図である。図6に基づいて、電気機器の一例としての電気掃除機20について説明する。この電気掃除機20は、実施の形態1に係る吸音構造体10あるいは実施の形態2に係る吸音構造体10aを利用することで、広い周波数帯域(低い周波数帯域(800Hz以下)〜高い周波数帯域)で0.6以上の吸音率を保持可能な減衰特性を得ることができるようになっている。つまり、電気掃除機20では、内部における風の流れに対して平行となるように吸音構造体10あるいは吸音構造体10aを設置することで、ブロアモータ23から発生する音響を低減することが可能になっているのである。
この電気掃除機20は、ごみを集塵する集塵袋が収容される集塵室21と、集塵室21の後方(下流側)に設けられ、ごみを吸引するための空気流を生成する電動送風機22と、この電動送風機22を駆動するブロアモータ23とが筐体25内に収容されて構成されている。そして、電気掃除機20では、ブロアモータ23の下側で、筐体25の内部底面に、吸音構造体10あるいは吸音構造体10aを設置するようになっている。また、筐体25の背面には、空気流を排出する排気口24が形成されている。なお、図示していないが、電気掃除機20では、筐体25の前側下部に前輪が、後側下部に後輪が、筐体25の内部にブロアモータ23の駆動を制御する制御手段やコードリール室等が設けられており、蛇腹状の吸気パイプ、吸い込みパイプ及び吸い込みブラシを備えているものである。
次に、電気掃除機20の作用について説明する。
電気掃除機20の図示省略の電源スイッチがONされると、ブロアモータ23が駆動し電動送風機22が回転され、床面等の塵埃が吸い込みブラシにより空気とともに吸引され、集塵室21に吸い込まれる。このブロアモータ23は、高速回転しており、回転に伴って振動音が発生する(図6で示す実線矢印(A)及び実線矢印(B))。そこで、ブロアモータ33の下側には、吸音構造体10あるいは吸音構造体10aをブロアモータ23により駆動される電動送風機23によって発生する空気流の流れに対して平行となるように設置している。そのため、振動音は、吸音構造体10あるいは吸音構造体10a内に導かれ、減衰されるようになっている。
吸音構造体10あるいは吸音構造体10aは、実施の形態1及び実施の形態2で説明したような特性を有しているので、ブロアモータ23の回転によって発生する振動音を効果的に低減することが可能になる。したがって、吸音構造体10あるいは吸音構造体10aによってブロアモータ23から放射される振動音の吸音が行なわれ、ブロアモータ23からの音放射を、電気掃除機20の外部に放射する前に音響減衰させることが可能となる。また、吸音構造体10あるいは吸音構造体10aは、20mm以上の厚さを有することなく0.6以上の吸音率を広範囲な周波数帯域で実現できるため、厚みのある吸音構造体を内部に設置できないような電気掃除機にも設置することができる。さらに、電気掃除機200の小型化にも寄与することになる。
なお、図6では、ブロアモータ23の下側で、筐体25の内部底面に、吸音構造体10あるいは吸音構造体10aを設置している場合を例に説明したが、設置位置を特に限定するものではい。つまり、吸音構造体10あるいは吸音構造体10aは、ブロアモータ23によって発生する空気流の流れに沿って設置されていればよく、たとえば筐体25内部の上面あるいは側面に設置するようにしてもよい。また、吸音構造体10あるいは吸音構造体10aでモータケースを構成し、ブロアモータ23を収容するようにしてもよい。さらに、実施の形態3では、電気掃除機20を例に示したが、振動を発生する機器(たとえば、圧縮機や洗濯乾燥機等の電気機器)に適用してもよい。
実施の形態1に係る吸音構造体の断面構成を示す縦断面図である。 吸音構造体を上から見た状態の一例を示す平面図である。 ヘルムホルツ構造の基本形を示す縦断面図である。 吸音構造体の吸音特性の一例を説明するためのグラフである。 実施の形態2に係る吸音構造体を上から見た状態を示す平面図である。 実施の形態3に係る電気機器の一例である電気掃除機の概略構成を示す縦断面図である。
符号の説明
1 平板、2 骨材、3 ゲル層、3a ゲル層、4 開口部、4A 開口部、4B 開口部、4C 開口部、4D 開口部、5 開口部、5A 開口部、5B 開口部、5C 開口部、5D 開口部、10 吸音構造体、10a 吸音構造体、20 電気掃除機、21 集塵室、22 電動送風機、23 ブロアモータ、24 排気口、25 筐体。

Claims (10)

  1. 平板とゲル層とを空気室層を介して積層させた構造を有し、
    前記ゲル層には、異なる開口径のものを含む複数の開口部が形成されており、
    前記開口部と前記空気室層とによってヘルムホルツ構造を構成している
    ことを特徴とする吸音構造体。
  2. 前記空気室層は、
    混練した複数の発泡系材料から一部の発泡系材料を溶融させた骨材によって形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の吸音構造体。
  3. 前記骨材は、
    PETにより構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の吸音構造体。
  4. 前記ゲル層は、
    シリコンにより構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸音構造体。
  5. 近接する前記開口部による開口径は、
    遮断周波数が−6dB/oct.で減衰/交差させるような関係にある
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸音構造体。
  6. 前記開口部の平面形状を円形状あるいは多角形状としている
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸音構造体。
  7. 前記請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸音構造体を振動発生源となる可動体の周囲の部材に適用した
    ことを特徴とする電気機器。
  8. 前記請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸音構造体と、
    電動送風機を駆動するブロアモータとを、有し、
    前記吸音構造体は、
    前記電動送風機の駆動によって発生する空気流の流れに対して平行となるように設置される
    ことを特徴とする電気掃除機。
  9. 平板と、異なる開口径のものを含む複数の開口部が形成されているゲル層と、の間に溶融する温度が異なる2種以上の発泡系材料を流し込み、
    溶融する温度が低い方の発泡系材料を所定の温度で発泡させて前記平板と前記ゲル層との間に所望の厚みを形成し、
    再熱処理をし、溶融する温度が低い方の発泡系材料を溶融させることで溶融する温度が高い方の発泡系材料同士が部分的に接着した骨材を形成し、
    前記骨材により、
    前記平板と前記ゲル層との間に空気室層を形成する
    ことを特徴とする吸音構造体の製造方法。
  10. 溶融する温度が低い方の発泡系材料をウレタン液とし、
    溶融する温度が高い方の発泡系材料をPETとしている
    ことを特徴とする請求項9に記載の吸音構造体の製造方法。
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