JP2001235961A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP2001235961A
JP2001235961A JP2000043069A JP2000043069A JP2001235961A JP 2001235961 A JP2001235961 A JP 2001235961A JP 2000043069 A JP2000043069 A JP 2000043069A JP 2000043069 A JP2000043069 A JP 2000043069A JP 2001235961 A JP2001235961 A JP 2001235961A
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temperature
fixing
roller
fixing roller
image
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JP2000043069A
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Yorihisa Tsubaki
頼尚 椿
Atsushi Ide
敦 井出
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エネルギの無駄な消費をなくし、かつ定着ロ
ーラの長寿命化を図るとともに、待機状態を解除した画
像形成の開始直後から良好な定着性能が得られる定着装
置を提供する。 【解決手段】 上側定着ローラ48に接触して回転するオ
イル塗布ローラ48g の表面温度を検出するオイル塗布ロ
ーラ温度検出器62と、この検出されたオイル塗布ローラ
の表面温度に基づいて各定着ローラ48,49 内の加熱ヒー
タ48c,49c をONまたはOFF作動させて、各定着ロー
ラの待機温度を定着温度に適した表面温度となるように
制御する定着制御部60とを備える。つまり、定着制御部
により、オイル塗布ローラの表面温度が100°Cより
も低いときに各定着ローラの表面温度を180°Cに調
節する一方、オイル塗布ローラの表面温度が100°C
よりも高いときに各定着ローラの表面温度を170°C
に調節するように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機などの電子
写真方式の画像形成装置に適用される定着装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真方式の画像形成装置の
定着装置としては、互いに圧接して配置された一対の定
着ローラを備え、このうち少なくとも一方の定着ローラ
の内部にヒータを設けた、いわゆる熱ローラ方式のもの
が使用されている。この熱ローラ方式の定着装置では、
画像形成の開始によって記録された記録材上のトナー像
を一対の定着ローラのニップ部に通過させて加熱するこ
とにより記録材に定着させるようになされているため、
定着ローラが記録材上のトナー像に対し直接接触する
と、定着ローラの表面に溶融トナーの付着により生じる
オフセットトナーが発生し易いものとなる。
【0003】このようなオフセットトナーは、モノクロ
タイプの画像形成装置の定着装置に比して、カラータイ
プの画像形成装置の定着装置においてより発生し易い傾
向にある。その理由は、カラータイプの画像形成装置の
定着装置では、カラー画像のトナー像が複数層からなる
ために厚く、しかもその表面には凹凸があるため、この
ような厚いトナー像を十分に加熱して溶融・混色するた
めには、熱容量が大きくかつ多層トナー像の凹凸に対す
る包み込み効果を有する厚いゴム層のローラよりなる定
着ローラが必要とされ、この定着ローラは厚いゴム層で
あるが故に離型性に劣るからである。
【0004】そのため、カラータイプの画像形成装置の
定着装置では、定着ローラの表面に、ローラなどでシリ
コーンオイルなどの離型剤を均一に塗布することが行わ
れている。
【0005】また、このような定着ローラの周面には、
離型剤を用いてもオフセットトナーを確実に除去するこ
とができない場合を考慮して、オフセットトナーを各定
着ローラの表面から取り去るためのクリーニングローラ
なども接触状態で配設されている。
【0006】ところが、このように、定着ローラの表面
にそれぞれ機能が異なるものの多くのローラ部材が接触
していると、画像形成の開始信号の発生により、定着装
置が動作を開始して、定着ローラを含む複数のローラ部
材が一斉に回転し始めると、加熱ローラである定着ロー
ラに接触して回転する他の回転ローラに熱を奪われ、定
着ローラの温度が一時的に低下することになる。これ
は、画像形成の開始信号が発生されるまでの間の待機時
に、ローラ表面に接触するサーミスタなどを用いて定着
ローラの温度が所定の定着温度で推移するように調節さ
れているが、定着ローラに接触する各回転部材は定着ロ
ーラに対し線接触しかしておらず、定着ローラから供給
される熱量よりも自己の放熱量の方が大きいためにこれ
ら回転部材の温度が低下してしまい、画像形成の開始直
後に各回転部材の温度低下部分(待機時における定着ロ
ーラとの非接触部分)との接触によって定着ローラの温
度が奪われて一時的な低下を招くからである。
【0007】このような定着ローラの温度低下は、定着
性能を発揮する上で非常に大きな問題であり、特に、カ
ラー画像の定着においては画像の光沢性や透明性が温度
条件によって変化するため、色再現に大きく影響するこ
とになる。例えば、画像形成の開始直後に定着ローラの
温度が低下している状態で記録材上に定着されたカラー
画像は、光沢性や透明性の低い低画質なものとなる。そ
して、このものよりもさらに定着ローラの温度が低下し
ている状態では、記録材上でのカラー画像の定着が不十
分となり、記録材上からのトナーの脱落が発生すること
もある。
【0008】このような課題を解決する上で、定着ロー
ラの待機時の温度を定着に要する定着温度よりも高く設
定しておき、画像形成の開始直後に定着ローラの温度が
一時的に低下しても定着性能に悪影響を与えないように
することが従来より行われている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の如く
定着ローラの待機時の温度を定着温度よりも高く設定す
るものでは、不必要なエネルギーを定着装置に付与する
ことになり、非常に不経済なものとなる。しかも、定着
ローラの温度を待機時に必要以上に高くしておくと、待
機時間が長ければ長いほど定着ローラに熱的な悪影響が
生じ、定着ローラの寿命を著しく低下させることにな
る。
【0010】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、エネルギを無駄に消費
することなく定着ローラの長寿命化を図るとともに、待
機状態を解除した画像形成の開始直後から良好な定着性
能が得られる定着装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、互いに圧接して配置された一対の定着ロ
ーラを備え、このうち少なくとも一方の定着ローラの内
部に熱源が設けられ、画像形成の開始によって記録され
た記録材上のトナー像を上記一対の定着ローラのニップ
部に通過させて加熱することにより記録材に定着させる
ようにした定着装置を前提とする。そして、いずれか一
方の定着ローラに接触して回転する回転部材の温度を検
出する回転部材温度検出手段と、この回転部材温度検出
手段により検出された回転部材の温度に基づいて画像形
成の待機中における定着ローラの温度が適温に調節され
るように定着ローラ内の熱源を制御する制御手段とを備
えている。
【0012】この特定事項により、定着ローラに対し接
触して回転する回転部材の温度に基づいて定着ローラ内
の熱源を制御することによって、画像形成の待機中にお
ける定着ローラの温度が定着に必要な定着温度に則した
適温域に調節されるので、待機解除により定着ローラが
回転し始めることによって、いずれかの定着ローラに対
し接触して回転する回転部材(例えば、オイル塗布ロー
ラやクリーニングローラなど)により定着ローラの熱が
奪われても、適温域に調節されている定着ローラの温度
がさほど低下することはない。
【0013】これにより、待機状態を解除した画像形成
の開始直後から良好な定着性能を得ることが可能とな
り、定着ローラの待機時の温度を所定の定着温度よりも
高めに設定するもののように不必要なエネルギを無駄に
消費することはない。その上、定着ローラの温度を待機
時に必要以上に高く設定する必要もなく、待機時間が長
くても定着ローラに熱的な悪影響を生じさせることがな
くなって、定着ローラの寿命を延ばすことが可能とな
る。
【0014】特に、待機中における定着ローラの温度を
より細かく制御するものとして、以下の構成が掲げられ
る。
【0015】つまり、回転部材温度検出手段により検出
された回転部材の温度が所定温度以上であるときに、制
御手段によって画像形成の待機中における定着ローラの
温度を定着温度と同一温度となるように制御している。
この場合、回転部材の温度が所定温度以上であるとき、
例えば待機状態を解除した画像形成の開始直後に定着ロ
ーラの熱を奪うおそれがないときには、定着ローラの温
度を定着温度と同一温度にしていても、待機状態を解除
した画像形成の開始直後から良好な定着性能を得ること
が可能となり、定着ローラ待機中の不必要なエネルギの
消費を可及的に抑えることが可能となる。その上、待機
中においても定着ローラの温度が定着温度と同一温度に
調節され、待機時間が長くても定着ローラに熱的な悪影
響を全く生じさせることがなくなって、定着ローラの寿
命を飛躍的に延ばすことが可能となる。
【0016】これに対し、回転部材温度検出手段により
検出された回転部材の温度が所定温度未満であるとき
に、制御手段によって画像形成の待機中における定着ロ
ーラの温度を定着温度よりも高温となるように制御して
いる場合には、待機解除により定着ローラが回転し始め
た際に回転部材により定着ローラの熱が奪われても、定
着温度よりも高温となる定着ローラの温度が定着温度の
適温域内よりも低下するのを防止することが可能とな
る。これにより、待機状態を解除した画像形成の開始直
後から良好な定着性能が得られ、回転部材の温度が所定
温度未満であるときに限られた定着ローラの温度の高温
化によって、定着ローラ待機中の不必要なエネルギの消
費を効果的に抑えることが可能となる上、定着ローラの
延命化にも貢献することが可能となる。
【0017】さらに、回転部材の構成を特定するものと
して、以下の構成が掲げられる。
【0018】つまり、離型剤を定着ローラに塗布するロ
ーラを回転部材として適用したものである。この場合に
は、定着ローラに対し接触する回転部材のうち、離型材
を定着ローラに塗布するローラは、その熱伝導率が高く
定着ローラの温度低下を引き起こす大きな原因となり易
いため、このローラの温度を検出することで、定着ロー
ラの温度低下を如実に把握することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0020】本実施形態では、本発明に係る定着装置を
電子写真式のデジタルカラー複写機に適用した場合につ
いて説明する。
【0021】−デジタルカラー複写機の全体構成の説明
− 図1は本形態に係るデジタルカラー複写機1の内部構成
の概略を前方から示す縦断正面図である。この図1のよ
うに、本デジタルカラー複写機1は、両面自動原稿送り
部2(RADF:Recirculating Aut
omaticDocument Feeder)、画像
読取部3及び画像形成部4を備えている。以下、各部に
ついて説明する。
【0022】<両面自動原稿送り部2の説明>両面自動
原稿送り部2は、透明なガラス等で成る原稿台21上に
この原稿台21に対して開閉可能に支持され、原稿台2
1に対して所定の位置関係をもって装着されている。こ
の両面自動原稿送り部2は、原稿をその一方の面(例え
ば表面)が原稿台21の所定位置において画像読取部3
に対向するように搬送し、この一方の面の画像の読み取
りが終了した後に原稿を一旦退避させて反転し、原稿を
その他方の面(例えば裏面)が原稿台21の所定位置に
おいて画像読取部3に対向するように原稿台21に向か
って搬送するようになされている。そして、両面自動原
稿送り部2は、1枚の原稿について両面の画像の読み取
りが終了すると、この原稿を排出してから、次の原稿に
ついての両面搬送動作を実行する。以上の原稿の搬送及
び反転動作は、デジタルカラー複写機1全体の動作に関
連して制御される。
【0023】<画像読取部3の説明>画像読取部3は、
原稿台21上に載置された原稿の画像や両面自動原稿送
り部2により1枚ずつ給紙される原稿の画像を読み取っ
て画像データを作成する部分であって、デジタルカラー
複写機1の上部、つまり原稿台21の下方に設けられて
いる。この画像読取部3は、露光光源31、第1〜第3
反射鏡32,33,34、結像レンズ35、光電変換素
子36を備えている。この場合、露光光源31及び第1
反射鏡32によって第1の走査ユニット37が構成され
ている一方、第2及び第3反射鏡33,34によって第
2の走査ユニット38が構成されている。
【0024】上記露光光源31は、両面自動原稿送り部
2の原稿台21上に載置された原稿や両面自動原稿送り
部2を搬送される原稿の画像面に対して光を照射するも
のである。各反射鏡32,33,34は、図1に破線で
光路を示すように、原稿からの反射光像を一旦所定方向
(図1では左方向)に偏向(反射)させた後、下方に偏
向させ、その後、結像レンズ35に向かうように図中右
方向に偏向させるようになっている。
【0025】第1の走査ユニット37(露光光源31及
び第1反射鏡32)は、原稿台21の下面に対し一定の
速度を保ちながら所定の走査速度で平行に往復動(図1
では左右動)するものである。第2の走査ユニット38
(第2及び第3反射鏡33,34)は、原稿台21の下
面に対し第1の走査ユニット37と一定の速度関係を保
って平行に往復動(図1では左右動)するものである。
【0026】結像レンズ35は、第2の走査ユニット3
8の第3反射鏡34により偏向された原稿からの反射光
像を縮小し、この縮小された光像を光電変換素子36上
の所定位置に結像させるものである。
【0027】光電変換素子36は、結像された光像を順
次光電変換して電気信号として出力するものである。光
電変換素子36は、白黒画像またはカラー画像を読み取
り、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分に色分解
したラインデータを出力することができる3ラインのカ
ラーCCDである。この光電変換素子36(CCD)に
より電気信号に変換された原稿画像情報は、図示しない
画像処理部に転送されて所定の画像データ処理が施され
る。
【0028】<画像形成部4の説明>画像形成部4は、
画像形成系41と転写紙搬送系42とを備えている。
【0029】画像形成系41は、デジタルカラー複写機
1の本体10の上部に設けられ、その下側に給紙機構4
3を備えている。給紙機構43は、本体10の下端部に
装着した給紙カセット12内に積載収容されている記録
材としての用紙Pを一枚ずつ分離して画像形成系41に
供給するようになされている。この画像形成系41に供
給される用紙Pは、カットシート状の紙であり、画像形
成系41の手前(図1では右側)に設けられた上下一対
のレジストローラ40,40によって、画像形成系41
への供給タイミングが制御されるようになっている。ま
た、片面に画像が形成された用紙Pも、レジストローラ
40,40によって、画像形成系41での画像形成にタ
イミングを合わせて再度画像形成系41に供給(搬送)
される。
【0030】画像形成系41の下方には、転写搬送ベル
ト機構44が設けられている。この転写搬送ベルト機構
44は、デジタルカラー複写機1の本体10の略中央部
に設けられている。転写搬送ベルト機構44は、その一
側(図1では左側)に設けられた駆動ローラ44aと、
他側(図1では右側)に設けられた従動ローラ44b
と、この両ローラ44a,44b間に張架され、図1中
に示す矢印Z方向に駆動する無端の転写搬送ベルト44
cとを備え、この転写搬送ベルト44cの表面上に用紙
Pを静電吸着させることによって、レジストローラ4
0,40から供給される用紙Pを他側(上流側)から一
側(下流側)に搬送するようになされている。転写紙搬
ベルト機構44の用紙P搬送方向下流側(図1では左
側)には定着装置45が設けられ、この定着装置45に
よって、用紙Pに転写形成されたトナー像を用紙P上に
定着させることが行われる。定着装置45の一側には切
換ゲート46が設けられている。この切換ゲート46
は、後述する定着ローラ48,49間のニップを通過し
た定着後の用紙Pを、本体10の一側外壁に取り付けた
排紙トレイ11に対し上下一対の排出ローラ11a,1
1aによって排出する排出経路と、転写搬送ベルト機構
44の下方を通して画像形成系41に再供給する再供給
経路とに選択的に切り換えるように構成されている。こ
の再供給経路は、スイッチバック搬送機構47を備え、
切換ゲート46により再供給経路側に搬送された用紙P
の表裏面をスイッチバック搬送機構47によって上下逆
転させてから画像形成系41に向かって再供給するよう
になされている。
【0031】転写搬送ベルト機構44の上方には、第1
の画像形成ステーションS1、第2の画像形成ステーシ
ョンS2、第3の画像形成ステーションS3及び第4の
画像形成ステーションS4がそれぞれ転写搬送ベルト4
4cに近接して用紙搬送経路上流側(図1では左側)か
ら順に所定間隔置きに並設されている。この場合、転写
搬送ベルト44c上の用紙Pは、第1の画像形成ステー
ションS1、第2の画像形成ステーションS2、第3の
画像形成ステーションS3及び第4の画像形成ステーシ
ョンS4に順次搬送されることになる。
【0032】各画像形成ステーションS1〜S4は、実
質的に同一構成となり、図1に示す矢印F方向にそれぞ
れ回転する感光体としての感光体ドラム5を具備してい
る。この各感光体ドラム5の周囲には、各感光体ドラム
5を帯電し、各感光体ドラム5の外周面上に静電潜像を
形成する帯電器51と、感光体ドラム5の外周面上に形
成された静電潜像を粉体としてのトナーにより可視像に
現像する現像装置52と、感光体ドラム5の外周面上に
現像されたトナー像(可視像)を用紙Pに転写する転写
用放電器53と、感光体ドラム5の外周面上に残留する
トナーを除去するクリーニング装置54とが感光体ドラ
ム5の回転方向(矢印F方向)に沿って順次設けられて
いる。
【0033】また、各感光体ドラム5の上方には、レー
ザビームスキャナユニット55(以下、LSUと称す
る。)が設けられている。この各LSU55は、画像デ
ータに応じて変調されたドット光を発する半導体レーザ
素子(図示せず)と、この半導体レーザ素子からのレー
ザビームを主走査方向に偏向させるためのポリゴンミラ
ー55a(偏向装置)と、このポリゴンミラー55aに
より偏向されたレーザビームを感光体ドラム5の外周面
上に結像させるためのfθレンズ55b及びミラー55
c,55dとを備えている。
【0034】第1の画像形成ステーションS1のLSU
55にはカラー原稿画像の黒色成分像に対応する画素信
号が入力され、第2の画像形成ステーションS2のLS
U55にはカラー原稿画像のシアン色成分像に対応する
画素信号が入力され、第3の画像形成ステーションS3
のLSU55にはカラー原稿画像のマゼンタ色成分像に
対応する画素信号が入力され、さらに、第4の画像形成
ステーションS4のLSU55にはカラー原稿画像のイ
エロー色成分像に対応する画素信号が入力されるように
なされている。これにより、色変換された原稿画像情報
に対応する静電潜像が各感光体ドラム5の外周面上に形
成される。
【0035】第1の画像形成ステーションS1の現像装
置52には黒色のトナーが収容され、第2の画像形成ス
テーションS2の現像装置52にはシアン色のトナーが
収容され、第3の画像形成ステーションS3の現像装置
52にはマゼンタ色のトナーが収容され、さらに、第4
の画像形成ステーションS4の現像装置52にはイエロ
ー色のトナーが収容されている。各感光体ドラム5の外
周面上の静電潜像は、これら各色のトナーにより可視像
に現像され、これにより、画像形成系41において色変
換された原稿画像情報が各色のトナーによってトナー像
として再現されるようになっている。
【0036】第1の画像形成ステーションS1と給紙機
構43との間には用紙吸着用帯電器56が設けられてい
る。この用紙吸着用帯電器56は、転写搬送用ベルト4
4cの表面を帯電するものであり、給紙機構43から供
給された用紙Pを転写搬送用ベルト44c上に確実に吸
着させることによって、第1の画像形成ステーションS
1から第4の画像形成ステーションS4までの間で用紙
Pをずれさせずに搬送するようにしている。
【0037】一方、第4の画像形成ステーションS4と
定着装置45との間には、除電用放電器57が駆動ロー
ラ41aのほぼ真上に位置して設けられている。この除
電用放電器57には、転写搬送用ベルト44cに静電吸
着されている用紙Pを転写搬送用ベルト44cから分離
するための交流電流が印加されている。
【0038】そして、本デジタルカラー複写機1に使用
される用紙Pは、給紙カセット12から送り出されて給
紙機構43の用紙搬送経路のガイド内に供給されると、
その用紙Pの先端部分がセンサ(図示せず)により検知
され、このセンサから出力される検知信号に基づいて一
対のレジストローラ40,40により一旦停止される。
そして、用紙Pは、各画像形成ステーションS1〜S4
とタイミングをとって、図1の矢印Z方向に回転してい
る転写搬送ベルト44c上に送られる。このとき、転写
搬送ベルト44cには用紙吸着用帯電器56による所定
の帯電が施されているため、用紙Pは、各画像形成ステ
ーションS1〜S4を通過する間、安定して搬送供給さ
れる。
【0039】各画像形成ステーションS1〜S4におい
ては、各色のトナー像がそれぞれ形成され、転写搬送ベ
ルト44cにより静電吸着されて搬送される用紙Pの支
持面上で各画像形成ステーションS1〜S4のトナー像
が重ね合わされて画像が転写される。そして、第4の画
像形成ステーションS4による画像の転写が完了する
と、用紙Pは、その先端部分から順次陰電用放電器57
により転写搬送ベルト44c上から剥離され、定着装置
45へと導かれる。この定着装置45においてトナー画
像が定着された用紙Pは、排出ローラ11aにより用紙
排出口(図示せず)を介して排出トレイ11上に排出さ
れる。
【0040】そして、本発明の特徴部分として、図2に
示すように、定着装置45は、互いに圧接するように配
置された上側定着ローラ48(定着ローラ)および下側
定着ローラ49(定着ローラ)を備えている。上側定着
ローラ48および下側定着ローラ49はいずれも、アル
ミニウム製の芯金48a,49aの表面側にシリコーン
ゴム製のゴム層48b,49bを有し、かつ芯金48
a,49aの内部にハロゲンランプなどからなる熱源と
しての加熱ヒータ48c,49cを有する構成となる。
【0041】上側定着ローラ48の周囲には、上側剥離
爪48d、上側クリーニングローラ48e、上側定着ロ
ーラ温度検出器48f、および回転部材としてのオイル
塗布ローラ48gが配設されている。一方、下側定着ロ
ーラ49の周囲には、下側剥離爪49d、下側クリーニ
ングローラ49e、および下側定着ローラ温度検出器4
9fが配設されている。
【0042】上記上下の剥離爪48d、49dは、各定
着ローラ48,49に巻き付く用紙Pを定着ローラ4
8,49から剥がす機能を備えている。上下のクリーニ
ングローラ48e,49eは、その表面がフェルトのロ
ーラであり、定着ローラ48,49の表面に対しそれぞ
れ個別に摺接し、定着ローラ48,49の表面に付着し
たオフセットトナーを回収するようになされている。オ
イル塗布ローラ48gは、その表面がゴムからなるロー
ラであって、上側定着ローラ48の表面に対し接触し、
離型材としてのシリコーンオイルを上側定着ローラ48
の表面に塗布するようになされている。上下の定着ロー
ラ温度検出器48f,49fは、サーミスタからなり、
各々接触する定着ローラ48,49の表面温度を検出す
るようになされている。そして、この上下の定着ローラ
温度検出器48f,49fにより検出された定着ローラ
48,49の表面温度は、それぞれ制御手段としての定
着制御部60に出力される。
【0043】定着制御部60は、上下の定着ローラ温度
検出器48f,49fの検出結果に基づいて電源ユニッ
ト61の動作を制御し、上下の定着ローラ48,49内
の加熱ヒータ48c,49cをONまたはOFF作動さ
せることで、各定着ローラ48,49の表面温度を調節
するようになされている。この場合、上下の定着ローラ
48,49は、画像形成を円滑に行う上で、予め定めた
定着温度T0(ここでは170°C)を保持するように
制御されているものの、画像形成の開始信号が発生され
るまでの間の待機時にオイル塗布ローラ48gなどの表
面温度が下がると、画像形成の開始直後の回転により、
特に上側定着ローラ48の熱がオイル塗布ローラ48g
に吸収され、定着に必要な熱をトナー像に与えることが
できず、定着不良による画像低下を招くおそれがある。
【0044】ここで、図3に示すように、画像形成の開
始直後におけるオイル塗布ローラ48gの接触による上
側定着ローラ48の温度低下を調べた結果を示す。この
場合、上側定着ローラ48は、定着温度170°Cから
の温度低下を測定したものであり、定着ローラ48,4
9間のニップを通過した用紙Pによって温度5°C程度
低下するものとする。
【0045】図3において、画像形成の開始直後におけ
るオイル塗布ローラ48gの接触による上側定着ローラ
48の温度低下は、オイル塗布ローラ48gの表面温度
が60°Cの場合に6°Cであり、オイル塗布ローラ4
8gの表面温度が100°Cの場合に4°Cであり、さ
らにオイル塗布ローラ48gの表面温度が140°Cの
場合に2°Cであることがそれぞれ判る。
【0046】上記デジタルカラー複写機1の原稿台21
の前方には操作部(図示せず)が設けられ、図示しない
コピースタートボタンが設けられている。デジタルカラ
ー複写機1は、コピースタートボタンのON操作により
画像形成の開始信号が発生する。ここで、上側定着ロー
ラ48の待機温度とオイル塗布ローラ48gの表面温度
との違い(温度差)によって生ずる上側定着ローラ48
の温度推移を図4に基づいて説明する。図4中、T0
は、上述の如く画像形成を円滑に行う上で必要な通常の
定着温度であって、ここでは170°Cに設定されてい
る。また、THは、通常の待機温度よりも10°C高い
状態で待機させた場合の高温待機温度であって、ここで
は180°Cに設定されている。そして、TLは、画像
形成を円滑に行う上で最低限度必要な定着下限温度であ
って、ここでは160°Cとされている。
【0047】図4中、実線は、オイル塗布ローラ48g
の表面温度が60°Cと低い場合において通常の待機温
度T0で待機している上側定着ローラ48の画像形成開
始後の温度推移を示している。
【0048】この場合、上側定着ローラ48の表面温度
は、デジタルカラー複写機1のコピースタートボタンの
ON操作により、画像形成の開始信号が発生して上側定
着ローラ48が回転し始めるポイントaにおいて、通常
の待機温度T0(170°C)から下降し始め、ポイン
トbで定着下限温度TL(160°C)に達し、この定
着下限温度TLを下回った後、ポイントcで通常の定着
温度T0まで復帰する。具体的には、オイル塗布ローラ
48gの表面温度が60°Cと低い場合の上側定着ロー
ラ48の温度低下は、定着ローラ48,49間のニップ
を通過した際の用紙Pによる5°Cと、オイル塗布ロー
ラ48gとの接触による6°Cと、その他の部材による
2°Cとの和により13°Cとなり、定着下限温度TL
を下回る157°Cまで下降する。
【0049】図4中、破線は、オイル塗布ローラ48g
の表面温度が140°Cと高い場合において通常の待機
温度T0で待機している上側定着ローラ48の画像形成
開始後の温度推移を示している。
【0050】この場合、上側定着ローラ48の表面温度
は、デジタルカラー複写機1のコピースタートボタンの
ON操作(画像形成開始信号の発生)により、上側定着
ローラ48が回転し始めるポイントaにおいて通常の待
機温度T0(170°C)から下降し始めるが、定着下
限温度TL(160°C)に達することなく、ポイント
eで通常の定着温度T0まで復帰する。具体的には、オ
イル塗布ローラ48gの表面温度が140°Cと高い場
合の上側定着ローラ48の温度低下は、定着ローラ4
8,49間のニップを通過した際の用紙Pによる5°C
と、オイル塗布ローラ48gとの接触による2°Cと、
その他の部材による1°Cとの和により8°Cとなり、
定着下限温度TLを上回る162°Cまでしか下降しな
い。
【0051】図4中、一点鎖線は、オイル塗布ローラ4
8gの表面温度が60°Cと低い場合において高温待機
温度TH(180°C)で待機している上側定着ローラ
48の画像形成開始後の温度推移を示している。
【0052】この場合、上側定着ローラ48の表面温度
は、デジタルカラー複写機1のコピースタートボタンの
ON操作により、上側定着ローラ48が回転し始めるポ
イントdにおいて高温待機温度TH(180°C)から
下降し始め、ポイントfで通常の定着温度T0まで復帰
する。具体的には、高温待機温度TH(180°C)で
あるときの上側定着ローラ48の温度低下は、定着ロー
ラ48,49間のニップを通過した際の用紙Pによる5
°Cと、オイル塗布ローラ48gとの接触による6°C
と、その他の部材による2°Cとの和により13°Cと
なり、通常の定着温度T0を下回るものの、最大167
°Cまでしか下降しない。
【0053】この結果から、通常の定着温度T0で待機
している上側定着ローラ48では、オイル塗布ローラ4
8gの表面温度が低い場合、画像形成開始直後の定着温
度不足による定着不良を回避できないが、通常の待機温
度H0よりも10°C高い高温待機温度THで上側定着
ローラ48が待機していれば、画像形成開始直後の定着
温度不足による定着不良を解消できることが判る。しか
しながら、上側定着ローラ48を高温待機温度で待機さ
せると、本願の課題で述べたように、無駄にエネルギを
消費し、定着ローラに熱的な悪影響が生じて定着ローラ
の寿命を著しく低下させるという問題を招来する。
【0054】かかる点で、本発明では、図2に示すよう
に、上記オイル塗布ローラ48gにも回転部材温度検出
手段としてのサーミスタからなるオイル塗布ローラ温度
検出器62を設けている。このオイル塗布ローラ温度検
出器62によって検出されたオイル塗布ローラ48gの
表面温度は定着制御部60に出力され、定着制御部60
においてオイル塗布ローラ48gの表面温度に基づく上
下の定着ローラ48,49内の加熱ヒータ48c,49
cのONまたはOFF切換による各定着ローラ48,4
9の表面温度の制御がなされるようにしている。
【0055】ここで、用紙Pによる温度低下を5°C、
オイル塗布ローラ48gなどによる温度低下を加味し、
図3を参考にして各々の条件下での上側定着ローラ48
の温度低下を求める。
【0056】上側定着ローラ48gが通常の待機温度T
0(170°C)である場合、オイル塗布ローラ48g
の表面温度が140°Cであれば、上側定着ローラ48
gの温度低下は8°C(5°C+2°C+1°C)とな
って162°Cまで低下することが判る。同じく、オイ
ル塗布ローラ48gの表面温度が100°Cであれば、
上側定着ローラ48gの温度低下は10.5°C(5°
C+4°C+1.5°C)となって159.5°Cまで
低下することが判る。同じく、オイル塗布ローラ48g
の表面温度が60°Cであれば、上側定着ローラ48g
の温度低下は13°C(5°C+6°C+2°C)とな
って157°Cまで低下することが判る。
【0057】また、上側定着ローラ48gが高温待機温
度TH(180°C)である場合、オイル塗布ローラ4
8gの表面温度が100°Cであれば、上側定着ローラ
48gの温度低下は10°C(5°C+4°C+1.5
°C)となって169.5°Cまで低下することが判
る。同じく、オイル塗布ローラ48gの表面温度が60
°Cであれば、上側定着ローラ48gの温度低下は13
°C(5°C+6°C+2°C)となって167°Cま
で低下することが判る。
【0058】このような結果を得て、本実施形態では、
オイル塗布ローラ温度検出器62によって検出されるオ
イル塗布ローラ48gの予め定める所定温度を100°
Cに設定している。この場合、オイル塗布ローラ48g
の予め定める所定温度とは、図4に実線で示す曲線のよ
うに、上側定着ローラ48の待機温度が熱の吸収によっ
て定着下限温度TLを下回る要因となり得るオイル塗布
ローラ48gの表面温度のことである。
【0059】そして、上下の定着ローラ48,49の待
機温度は、定着温度と等しい必要最低限の通常の待機温
度T0(170°C)とされ、オイル塗布ローラ48g
の表面温度が予め定めた所定温度(100°C)を下回
ると、定着制御部60によって加熱ヒータ48c、49
cをON作動させることによって、定着温度よりも10
°C高い必要最大限の高温待機温度TH(180°C)
まで表面温度を上昇させるようにしている。一方、オイ
ル塗布ローラ48gの表面温度が予め定めた所定温度
(100°C)を上回ると、定着制御部60によって加
熱ヒータ48c,49cをONまたはOFF作動させる
ことによって、上下の定着ローラ48,49の待機温度
を通常の待機温度T0(170°C)となるように表面
温度を調節するようにしている。この場合、定着制御部
60は、上下の定着ローラ48,49の表面温度が定着
に必要な定着温度に則した適温域(170°Cまたは1
80°C)に調節されるように制御している。
【0060】次に、定着制御部60による上下の定着ロ
ーラ48,49の表面温度の制御を図5に示すフローチ
ャートに基づいて説明する。
【0061】まず、図5のフローチャートにおいて、ス
タート後、ステップS1において、オイル塗布ローラ温
度検出器62により検出されたオイル塗布ローラ48g
の表面温度が、予め定めた所定温度(100°C)より
も高いか否かを判定する。このステップS1の判定が、
オイル塗布ローラ48gの表面温度が100°Cよりも
高いYESである場合には、ステップS2に進み、上下
の定着ローラ48,49の表面温度が通常の定着温度
(170°C)であるか否かを判定する。
【0062】このステップS2の判定が、上下の定着ロ
ーラ48,49の表面温度が170°CでないNOの場
合には、ステップS3で、加熱ヒータ48c,49cを
ONまたはOFF作動させて、上下の定着ローラ48,
49の表面温度が170°Cとなるまで待機する。一
方、上記ステップS2の判定が、上下の定着ローラ4
8,49の表面温度が170°CであるYESの場合に
は、ステップS4で、デジタルカラー複写機1のコピー
スタートボタンのON操作によって画像形成の開始信号
が発生しているか否かを判定する。
【0063】このステップS4の判定が、コピースター
トボタンがON操作されていないNOである場合には、
ステップS1に戻ってコピースタートボタンがON操作
されるまでの間、オイル塗布ローラ48gの表面温度が
100°Cよりも高いか否かを判定しつつ待機する。一
方、ステップS4の判定が、コピースタートボタンがO
N操作されているYESの場合には、ステップS5にお
いて、画像形成を開始するとともに、用紙Pの搬送を開
始する。
【0064】一方、上記ステップS1の判定が、オイル
塗布ローラ48gの表面温度が100°Cよりも低いN
Oである場合には、ステップS6に進み、上下の定着ロ
ーラ48,49の表面温度が定着温度よりも10°C高
い必要最大限の高温待機温度TH(180°C)である
か否かを判定する。
【0065】このステップS6の判定が、上下の定着ロ
ーラ48,49の表面温度が180°CでないNOの場
合には、ステップS7で、加熱ヒータ48c,49cを
ONまたはOFF作動させて、上下の定着ローラ48,
49の表面温度が180°Cとなるまで待機する。一
方、上記ステップS6の判定が、上下の定着ローラ4
8,49の表面温度が180°CであるYESの場合に
は、ステップS8で、デジタルカラー複写機1のコピー
スタートボタンのON操作によって画像形成の開始信号
が発生しているか否かを判定する。
【0066】このステップS8の判定が、コピースター
トボタンがON操作されていないNOである場合には、
ステップS1に戻ってコピースタートボタンがON操作
されるまでの間、オイル塗布ローラ48gの表面温度が
100°Cよりも高いか否かを判定しつつ待機する。一
方、ステップS8の判定が、コピースタートボタンがO
N操作されているYESの場合には、ステップS9にお
いて、画像形成を開始するとともに、用紙Pの搬送を開
始する。
【0067】このように、オイル塗布ローラ48gの表
面温度が予め定めた所定温度(100°C)よりも高い
か否かの判定に基づいて上下の定着ローラ48,49内
の加熱ヒータ48c,49cのONまたはOFF作動を
制御することによって、画像形成の待機中における各定
着ローラ48,49の表面温度が定着に必要な定着温度
に則した適温域(170°Cまたは180°C)に調節
されるので、待機解除により各定着ローラ48,49が
回転し始めることによって、オイル塗布ローラ48gな
どとの接触により各定着ローラ48,49の熱が奪われ
ても、適温域に調節されている各定着ローラ48,49
の温度がさほど低下することはない。
【0068】これにより、デジタルカラー複写機1のコ
ピースタートボタンのON操作によって待機状態を解除
した画像形成の開始直後から良好な定着性能が得られ、
良好な画像を複写することができる。
【0069】しかも、オイル塗布ローラ48gの表面温
度が100°Cよりも高いときに、待機中における各定
着ローラ48,49の表面温度を定着温度と等しい必要
最低限の通常の待機温度T0(170°C)となるよう
に制御する一方、オイル塗布ローラ48gの表面温度が
100°Cよりも低いときにのみ、待機中における各定
着ローラ48,49の表面温度を定着温度よりも10°
高い高温待機温度TH(180°C)となるように制御
しているので、各定着ローラ48,49待機中の不必要
なエネルギの消費を可及的に抑えることができる。
【0070】その上、オイル塗布ローラ48gの表面温
度が100°C未満であるときに限って各定着ローラ4
8,49の表面温度を高温待機温度THまで上昇させる
ものの、オイル塗布ローラ48gの表面温度が100°
C以上であれば各定着ローラ48,49の表面温度を通
常の待機温度T0に調節されることによって、待機時間
が長くても各定着ローラ48,49に熱的な悪影響を全
く生じさせることがなくなって、各定着ローラ48,4
9の寿命を飛躍的に延ばすことができる。
【0071】さらに、上側定着ローラ48に対し接触す
る部材のうち、シリコーンオイルを上側定着ローラ48
に塗布するオイル塗布ローラ48gは、その熱伝導率が
高く上側定着ローラ48の温度低下を引き起こす大きな
原因となり易いため、このオイル塗布ローラ48gの表
面温度をオイル塗布ローラ温度検出器62により検出す
ることで、定着ローラ48の温度低下を如実に把握する
ことができる。
【0072】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、その他種々の変形例を包含するもので
ある。例えば、上記実施形態では、オイル塗布ローラ4
8gの表面温度が100°C未満であるときに、各定着
ローラ48,49の表面温度を高温待機温度TH(18
0°C)まで上昇させるようにしたが、オイル塗布ロー
ラの表面温度が低いときに、そのオイル塗布ローラの表
面温度に基づいて各定着ローラの表面温度を定着温度に
則した適温域、例えば170°C〜180°Cの温度域
においてリニアに調節されるようにしてもよい。
【0073】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
ような効果が発揮される。先ず、定着ローラに対し接触
して回転する回転部材の温度に基づいて定着ローラ内の
熱源を制御することによって、待機中における定着ロー
ラの温度を定着温度に則した適温域に調節することで、
待機解除に伴う回転部材による定着ローラの温度低下を
抑えて、画像形成の開始直後から良好な定着性能を得る
ことができ、不必要なエネルギ消費を防止できる上、定
着ローラに熱的な悪影響を生じさせることを防止して定
着ローラの寿命を延ばすことができる。
【0074】特に、回転部材の温度が所定温度以上であ
るときに、待機中の定着ローラの温度を定着温度と同一
温度となるように制御すれば、定着ローラの熱を奪うお
それもなくなって、画像形成の開始直後から良好な定着
性能を得ることができ、定着ローラ待機中の不必要なエ
ネルギ消費を可及的に抑えることができる上、定着ロー
ラに熱的な悪影響を全く生じさせずに定着ローラの寿命
を飛躍的に延ばすことができる。
【0075】これに対し、回転部材の温度が所定温度未
満であるときに、待機中の定着ローラの温度を定着温度
よりも高温となるように制御すれば、定着ローラの熱を
奪っても、定着温度よりも高温となる定着ローラの温度
を定着温度の適温域内に容易に止めて、画像形成の開始
直後から良好な定着性能を得ることができる。しかも、
回転部材の温度が所定温度未満であるときに限った定着
ローラの温度の高温化によって、定着ローラ待機中の不
必要なエネルギの消費を効果的に抑えることができる
上、定着ローラの延命化にも貢献することができる。
【0076】さらに、離型剤を定着ローラに塗布するロ
ーラを回転部材として適用することで、熱伝導率が高く
定着ローラの温度低下を引き起こす大きな原因となり易
いローラの温度を検出し、定着ローラの温度低下を如実
に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る定着装置を備えたデジ
タルカラー複写機を正面側から視た断面図である。
【図2】定着装置の概略構成図である。
【図3】オイル塗布ローラによる上側定着ローラの温度
低下を示す図である。
【図4】画像形成の開始時点を境にした上側定着ローラ
の温度推移を示す図である。
【図5】定着制御部による上下の定着ローラの表面温度
の制御を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 デジタルカラー複写機(画像形成装置) 45 定着装置 48 上側定着ローラ(定着ローラ) 48c 加熱ヒータ(熱源) 48g オイル塗布ローラ(回転部材) 49 下側定着ローラ(定着ローラ) 49c 加熱ヒータ(熱源) 60 定着制御部(制御手段) 62 オイル塗布ローラ温度検出器(回転部材
温度検出手段) P 用紙(記録材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに圧接して配置された一対の定着ロ
    ーラを備え、このうち少なくとも一方の定着ローラの内
    部に熱源が設けられ、画像形成の開始によって記録され
    た記録材上のトナー像を上記一対の定着ローラのニップ
    部に通過させて加熱することにより記録材に定着させる
    ようにした定着装置において、 いずれか一方の定着ローラに接触して回転する回転部材
    の温度を検出する回転部材温度検出手段と、 この回転部材温度検出手段により検出された回転部材の
    温度に基づいて画像形成の待機中における定着ローラの
    温度が定着に必要な定着温度に則した適温域に調節され
    るように定着ローラ内の熱源を制御する制御手段とを備
    えていることを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1において、 制御手段は、回転部材温度検出手段により検出された回
    転部材の温度が所定温度以上であるときに、画像形成の
    待機中における定着ローラの温度を定着温度と同一温度
    となるように制御していることを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項1において、 制御手段は、回転部材温度検出手段により検出された回
    転部材の温度が所定温度未満であるときに、画像形成の
    待機中における定着ローラの温度を定着温度よりも高温
    となるように制御していることを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれか1つ
    において、 回転部材としては、離型剤を定着ローラに塗布するロー
    ラが適用されていることを特徴とする定着装置。
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