JP2001235735A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JP2001235735A JP2000046367A JP2000046367A JP2001235735A JP 2001235735 A JP2001235735 A JP 2001235735A JP 2000046367 A JP2000046367 A JP 2000046367A JP 2000046367 A JP2000046367 A JP 2000046367A JP 2001235735 A JP2001235735 A JP 2001235735A
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crystal display
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polarizing plate
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Toru Sakuwa
徹 佐桑
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反りおよび歪みなどの変形が生じ難い、プラ
スチック基板を用いた液晶表示素子を提供することであ
る。 【解決手段】 液晶表示素子9は、互いに対向する透光
性プラスチック基板1および反射層4が形成される反射
層付プラスチック基板2を有し、スペーサなどによって
所定の基板間隔をあけて一定に保持され、その基板1,
2間にシール剤6によって封止される液晶層8を介在す
る反射型の液晶表示素子である。透光性プラスチック基
板1の外側表面には、粘着剤5付き偏光板3が貼付けら
れ、また、反射層付プラスチック基板2の外側表面に
は、粘着剤5付きポリカーボネート基板7が貼付けられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック基板
を用いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子の多くは、時計、電卓、テ
レビジョン、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッ
サ、ナビゲーションシステム、計測器、その他の情報機
器またはこれらの端末機器の表示体に使用され、液晶パ
ネルには、ガラス基板が主体に使用されている。また、
液晶パネルの背面のガラス基板の内側表面に反射層およ
びカラーフィルタ層が形成され、正面のガラス基板の外
側表面に1枚の偏光板が設けられる方式の反射型液晶表
示素子が実用開始されている。
【0003】最近では、薄型化および軽量化の目的か
ら、ガラス基板の代わりに、プラスチック基板を用い
て、前記反射型液晶表示素子と同様に構成することが提
案されている。このようなプラスチック基板を用いた液
晶パネルでも、正面に1枚の偏光板が設けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなプラスチック基板を用いた液晶表示素子では、
液晶パネルの正面に設けられる偏光板が温度または湿度
の変化によって伸縮し、液晶表示素子に反りおよび歪み
などの変形が発生し、全体がプロペラ状または不規則な
形に変形し、これによって表示体としての性能に支障が
生じ、長期的に安定したプラスチック表示体とすること
が困難であった。なお、偏光板の伸縮の原因としては、
温度および湿度の変化によって、延伸したフィルムであ
る偏光フィルムが、延伸軸方向に伸縮するためと考えら
れる。
【0005】そこで、特開平8−54620号公報に開
示される従来技術では、一対のプラスチック基板を有す
る液晶パネルの正面または背面に設けられる偏光板の表
面に、光学的透明性の高いプラスチック基板を積層し一
体化する方法が提案され、特開平11−305040号
公報に開示される従来技術では、偏光板に紫外線硬化樹
脂層を設ける方法が提案されている。
【0006】しかしながら、これら特開平8−5462
0号公報および特開平11−305040号公報に開示
される方法が適用される前記反射型液晶表示素子は、正
面のみに偏光板が設けられる非対称構造であるので、偏
光板の反りが充分に抑制されず、液晶表示素子に反りお
よび歪みが生じるといった問題を有する。
【0007】本発明の目的は、反りおよび歪みなどの変
形が生じ難い、プラスチック基板を用いた液晶表示素子
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対のプラス
チック基板のうち、一方は透光性プラスチック基板から
成り、他方は反射層を有するプラスチック基板から成
り、両プラスチック基板間に液晶層を有し、透光性プラ
スチック基板の外側表面に偏光板が設けられる液晶表示
素子において、前記反射層を有するプラスチック基板の
外側表面に、温度または湿度の変化によって伸縮するプ
ラスチック基板が設けられることによって、温度または
湿度の変化による変形が抑制されることを特徴とする液
晶表示素子である。
【0009】液晶表示素子の一方側、つまり透光性プラ
スチック基板の外側表面のみに偏光板が設けられる構造
では、この偏光板が温度および湿度の変化によって伸縮
し、液晶表示素子が変形する恐れがある。しかしなが
ら、本発明では、この偏光板とは反対側の表面、つまり
反射層を有するプラスチック基板の外側表面に、温度お
よび湿度の変化によって伸縮するプラスチック基板が設
けられるので、温度および湿度の変化によって偏光板が
伸縮しても、反射層を有するプラスチック基板に設けら
れるプラスチック基板が、偏光板と同様に伸縮し、液晶
表示素子の変形を抑制することができる。
【0010】したがって、本発明による液晶表示素子
は、温度および湿度の変化によってプロペラ状に反った
り、不規則な形に歪むなど変形することがなく、長期的
に安心して組立て、使用することが可能となる。なお、
温度および湿度の変化によって伸縮するプラスチック基
板としては、たとえばポリカーボネートから成る延伸し
たプラスチック基板、あるいはエポキシ樹脂から成る非
延伸したプラスチック基板などが適用される。
【0011】また本発明は、前記温度または湿度の変化
によって伸縮するプラスチック基板は、延伸したフィル
ムを含むプラスチック基板であることを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、前記反射層を有するプラ
スチック基板に設けられるプラスチック基板は、延伸し
たフィルムを含むプラスチック基板であるので、温度お
よび湿度の変化によって延伸軸方向に伸縮し、前述のよ
うに液晶表示素子の変形を抑制することができる。な
お、延伸したフィルムを含むプラスチック基板とは、フ
ィルム単体が延伸性を持つ、たとえばポリカーボネート
(PC)から成るプラスチック基板、または延伸したフ
ィルム、たとえば延伸したポリエステル(PET)フィ
ルムを積層した基板などがある。
【0013】また本発明は、前記延伸したフィルムを含
むプラスチック基板は、偏光フィルムを含む偏光板であ
ることを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、前記延伸したフィルムを
含むプラスチック基板は、偏光フィルムを含む偏光板で
あるので、温度および湿度の変化によって、透光性プラ
スチック基板に設けられる偏光板と同じように伸縮し、
液晶表示素子の変形を抑制することができる。
【0015】また本発明は、前記延伸したフィルムの延
伸軸方向は、前記透光性プラスチック基板の外側表面に
設けられる偏光板の偏光フィルムの延伸軸方向と平行で
あることを特徴とする。
【0016】本発明に従えば、延伸したフィルムを含む
プラスチック基板は、その延伸軸方向が、透光性プラス
チック基板に設けられる偏光板の延伸軸方向と平行であ
るので、前記偏光板と同一方向に伸縮し、液晶表示素子
の変形を抑制することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態であ
る液晶表示素子9を示す断面図である。液晶表示素子9
は、互いに対向する透光性プラスチック基板1および反
射層4を形成して成る反射層付プラスチック基板2を有
し、スペーサなどによって所定の基板間隔をあけて一定
に保持され、その基板1,2間にシール剤6によって封
止される液晶層8を介在する反射型の液晶表示素子であ
る。
【0018】液晶表示素子9のサイズは、縦横の長さが
82mm×63mm、すなわち約3.8インチであり、
透光性プラスチック基板1は、厚みが0.4mmの光学
的透明なエポキシ基板から成る。一方、反射層付プラス
チック基板2は、厚みが0.4mmの光学的透明なエポ
キシ基板の一方表面に、樹脂層を形成し、その樹脂層の
表面に凹凸を形成し、その上に、たとえばアルミニウム
などの反射性金属を蒸着することによって拡散反射層4
が形成され構成される。なお、反射層4については拡散
反射層に限らない。また、一般的に、プラスチック基板
を用いた液晶表示素子の透光性プラスチック基板として
は、0.1mm〜1mm程度のポリエーテルスルホン
(PES)に代表される光学的透明基板が使用される。
【0019】透光性プラスチック基板1と反射層付プラ
スチック基板2とは、反射層4が内側に配置されるよう
にして、所定の間隔をあけてシール剤6によって貼合わ
せられる。透光性プラスチック基板1の外側表面には、
粘着剤5付き偏光板3、たとえば日東電工株式会社製
EG1425DUが、その偏光軸と液晶表示素子9の各
辺とが45°の角度を成すように貼付けられる。反射層
付プラスチック基板2の外側表面には、粘着剤5付きポ
リカーボネート(PC)基板7が貼付けられる。
【0020】偏光板3は、たとえばポリビニルアルコー
ル(PVA)などの高分子材料にヨウ素などを吸着させ
て一定方向に延伸して偏光フィルムを形成し、この偏光
フィルムの両面にトリアセチルセルローズなどの光学的
透明基板を貼合わせ一体化した構造を有する。このよう
に、偏光板3は、延伸したフィルムを有するので、温度
または湿度の変化によって延伸軸方向に伸縮しやすい。
また、ポリカーボネート基板7は、熱可塑性材料である
ポリカーボネートから成り、温度または湿度の変化によ
って伸縮しやすい。
【0021】次に、このように構成される液晶表示素子
9の耐久試験について説明する。まず、液晶表示素子9
を、ガラスの平板の上に、反射層付プラスチック基板2
側のポリカーボネート基板7を下にして置き、左右の変
形およびカールがなく平滑であることを確認する。その
後、温度25℃で湿度60%の恒温槽に液晶表示素子9
を投入し、48時間経過後、液晶表示素子9を恒温槽か
ら取出して、再びガラスの平板の上に、ポリカーボネー
ト基板7が下になるようにして置き、ガラスの平板から
ポリカーボネート基板7までの高さをカールの両端で計
測する。
【0022】その結果、液晶表示素子9は、ガラスの平
板からポリカーボネート基板7までの高さの実測値が
0.6mm〜1mmであり、カールの状態が小さく、カ
ールなどの変形が生じ難い構造であることが実証され
た。
【0023】次に、従来の液晶表示素子を用いて同じ耐
久試験を行った。図2は、従来の液晶表示素子11を示
す断面図である。図2に示す液晶表示素子11は、図1
に示す液晶表示素子9において、ポリカーボネート基板
7および接着剤5が設けられず、それ以外は、図1の液
晶表示素子9と同様に構成されるので、同じ符号を用い
説明を省略する。
【0024】この従来の液晶表示素子11に対して、液
晶表示素子9と同じ耐久試験を行う。まず、液晶表示素
子11を、ガラスの平板の上に反射層付プラスチック基
板2が下になるようにして置き、左右の変形およびカー
ルがなく平滑であることを確認する。その後、温度25
℃で湿度60%の恒温槽に液晶表示素子11を投入し、
48時間経過後、恒温槽から液晶表示素子11を取出し
て、再び前記ガラスの平板の上に、反射層付プラスチッ
ク基板2が下になるようにして置き、ガラスの平板から
反射層付プラスチック基板2までの高さをカールの両端
で計測した。
【0025】その結果、液晶表示素子11は、ガラスの
平板から反射層付プラスチック基板2までの高さが1m
m〜2mmと大きくカールしていることが判った。これ
は、温度および湿度の変化によって、偏光板3の偏光フ
ィルムが伸縮するためである。
【0026】また、液晶表示素子9および液晶表示素子
11の試験結果を比較すると、反射層付プラスチック基
板2の外側表面に、ポリカーボネート基板7が設けられ
ることによって、液晶表示素子全体の変形を抑制できる
ことが判った。なお、反射層付プラスチック基板2の外
側表面に設けられる基板は、ポリカーボネート基板7に
限られず、たとえばエポキシ基板でもよい。
【0027】図3は本発明の実施の他の形態である液晶
表示素子10の構造を示す断面図である。図1に示す液
晶表示素子9では、反射層付プラスチック基板2の外側
表面にポリカーボネート基板7が貼付けられるが、図3
に示す液晶表示素子10では、ポリカーボネート基板7
に代わって、偏光板13が貼付けられる。図3の液晶表
示素子10において、図1の液晶表示素子9と同様に構
成される箇所については、同じ符号を用い説明を省略す
る。
【0028】透光性プラスチック基板1の外側表面に
は、粘着剤5付き偏光板3、たとえば日東電工株式会社
製 EG1425DUが、その偏光軸と液晶表示素子9
の各辺とが45°の角度を成すように貼付けられる。
【0029】また、反射層付プラスチック基板2の外側
表面には、透光性プラスチック基板1の外側に貼付けら
れる粘着剤5付き偏光板3と同様に構成される粘着剤5
付き偏光板13、たとえば偏光板3と同製品である日東
電工株式会社製 EG1425DUが、その延伸軸方向
が偏光板3の延伸軸方向と平行になるように貼付けられ
る。なお、偏光板13は、偏光を目的として設けられる
のではなく、偏光板3による液晶表示素子10の変形を
抑制するために設けられる。
【0030】このように構成される液晶表示素子10に
対して、液晶表示素子9,11と同じ耐久試験を行う。
まず、ガラスの平板の上に液晶表示素子10を反射層付
プラスチック基板2側の偏光板13を下にして置き、カ
ールおよび左右の変形がなく平滑であることを確認す
る。その後、液晶表示素子10を、温度25℃で湿度6
0%に保たれる恒温槽に投入し、48時間経過後、液晶
表示素子10を恒温槽から取出して、再びガラスの平板
の上に反射層付プラスチック基板2側の偏光板13が下
になるようにして置き、ガラスの平板から偏光板13ま
での高さをカールの両端で計測した。
【0031】その結果、液晶表示素子10は、ガラス平
板から偏光板13までの高さの実測値が0.1mm〜
0.3mmとカールの状態が少なかった。また、ポリカ
ーボネート基板7が設けられる液晶表示素子9の実測値
および従来の液晶表示素子11の実測値と比較すると、
液晶表示素子10はカールの状態が極めて小さいことが
判った。
【0032】このように、反射層付プラスチック基板2
側の偏光板13は、透光性プラスチック基板1側の偏光
板3と同様に構成され、かつ延伸軸方向が平行となるよ
うに配置されるので、温度および湿度の変化によって、
偏光板3と同程度かつ同一方向に伸縮する。したがっ
て、偏光板13を反射層付プラスチック基板2に設ける
ことによって、偏光板3から液晶表示素子10に作用す
る応力を打ち消して、液晶表示素子10の変形を抑制す
ることができる。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、反射層を
有するプラスチック基板の外側表面に、温度および湿度
の変化によって伸縮するプラスチック基板が設けられる
ので、温度および湿度の変化によって偏光板が伸縮する
際に、このプラスチック基板も伸縮し、液晶表示素子の
変形を抑制することができる。したがって、本発明によ
る液晶表示素子は、温度および湿度の変化による反りお
よび歪みなどの変形が極めて少ない構造であり、長期間
安定した品質を保つことができる。
【0034】また本発明によれば、反射層を有するプラ
スチック基板の外側表面に設けられるプラスチック基板
は、延伸したフィルムを含むプラスチック基板であるの
で、温度および湿度の変化によって伸縮しやすく、液晶
表示素子の変形を抑制することができる。
【0035】また本発明によれば、前記延伸したフィル
ムを含むプラスチック基板は、偏光フィルムを含む偏光
板であるので、温度および湿度の変化によって、透光性
プラスチック基板に設けられる偏光板と同様に伸縮し、
これによって液晶表示素子の変形が抑制される。
【0036】また本発明によれば、前記延伸したフィル
ムを含むプラスチック基板の延伸軸方向は、透光性プラ
スチック基板に設けられる偏光板の延伸軸方向と平行で
あるので、温度および湿度の変化によって、延伸したフ
ィルムを含むプラスチック基板は、透光性プラスチック
基板に設けられる偏光板と同一方向に伸縮し、これによ
って液晶表示素子の変形が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である液晶表示素子9を
示す断面図である。
【図2】従来の液晶表示素子11を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の他の形態である液晶表示素子1
0を示す断面図である。
【符号の説明】
1 透光性プラスチック基板 2 反射層付プラスチック基板 3 偏光板 4 反射層 5 粘着剤 6 シール剤 7 ポリカーボネート基板 8 液晶層 9,10 液晶表示素子 13 偏光板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のプラスチック基板のうち、一方は
    透光性プラスチック基板から成り、他方は反射層を有す
    るプラスチック基板から成り、両プラスチック基板間に
    液晶層を有し、透光性プラスチック基板の外側表面に偏
    光板が設けられる液晶表示素子において、 前記反射層を有するプラスチック基板の外側表面に、温
    度または湿度の変化によって伸縮するプラスチック基板
    が設けられることによって、温度または湿度の変化によ
    る変形が抑制されることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】 前記温度または湿度の変化によって伸縮
    するプラスチック基板は、延伸したフィルムを含むプラ
    スチック基板であることを特徴とする請求項1記載の液
    晶表示素子。
  3. 【請求項3】 前記延伸したフィルムを含むプラスチッ
    ク基板は、偏光フィルムを含む偏光板であることを特徴
    とする請求項2記載の液晶表示素子。
  4. 【請求項4】 前記延伸したフィルムの延伸軸方向は、
    前記透光性プラスチック基板の外側表面に設けられる偏
    光板の偏光フィルムの延伸軸方向と平行であることを特
    徴とする請求項2または3記載の液晶表示素子。
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