JP2001235540A - Dbfレーダ装置 - Google Patents

Dbfレーダ装置

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JP2001235540A JP2000046239A JP2000046239A JP2001235540A JP 2001235540 A JP2001235540 A JP 2001235540A JP 2000046239 A JP2000046239 A JP 2000046239A JP 2000046239 A JP2000046239 A JP 2000046239A JP 2001235540 A JP2001235540 A JP 2001235540A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】演算量を抑えつつ、遠距離ターゲットの分解能
の低下を抑制したDBFレーダ装置を提供すること。 【解決手段】複数の素子アンテナを有する受信用アレー
アンテナを備え、複数の素子アンテナ毎に得られた受信
信号に対してDBF合成処理を施してアンテナビームの
形成および走査を行うことによりターゲットの方向を検
出するDBFレーダ装置において、遠距離のターゲット
を検出するためのDBF合成処理の走査刻み角度が、近
距離のターゲットを検出するためのDBF合成処理の走
査刻み角度よりも小さいことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の素子アンテ
ナを有する受信用アレーアンテナを備え、複数の素子ア
ンテナ毎に得られた受信信号に対してディジタル・ビー
ム・フォーミング合成処理(DBF合成処理)を施して
アンテナビームの形成および走査を行うことによりター
ゲットの方向を検出するDBFレーダ装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】この種のDBFレーダ装置として、たと
えば、特開平11−160423号に記載されたものが
ある。この公開公報に記載されたDBFレーダ装置によ
れば、予め設定された走査刻み角度で走査を行ってい
る。
【0003】DBFレーダ装置の走査刻み角度は、レー
ダ装置の利用目的に応じて適宜設定される。先行車両を
検知するための装置としてDBFレーダ装置を用いる場
合を想定すると、たとえば、走査刻み角度を0.5度と
し、41方向にアンテナビームを順次形成すれば、およ
そ20度の角度範囲を走査することになる。
【0004】走査刻み角度は走査角度分解能に相当し、
走査刻み角度が小さければ走査の角度分解能が高くな
り、走査刻み角度が大きければ走査角度分解能が低くな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、走査刻み角
度が予め決められており、走査角度分解能が一定である
場合、走査方向の長さ分解能はターゲットの距離に応じ
て変化する。たとえば、幅Aのターゲットを臨む角度
は、そのターゲットが遠距離にあるほど小さくなる。そ
のため、走査角度分解能が一定だと、ターゲットの幅方
向の長さ分解能はターゲットが遠距離になるほど低くな
る。
【0006】そのため、近距離ターゲットを基準にして
走査角度分解能を決めてしまうと、遠距離ターゲットに
対する走査方向の長さ分解能が不足してしまう。逆に、
遠距離ターゲットを基準にして走査角度分解能を決めて
しまうと、近距離ターゲットに対する走査方向の長さ分
解能が必要以上に高くなってしまう。必要以上に高い分
解能とすることは、過剰に多数の方向に向けてのDBF
合成処理を行うことに他ならず、処理時間の増大をもた
らす。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のDBFレーダ装
置は、このような問題を解決するためになされたもので
あり、複数の素子アンテナを有する受信用アレーアンテ
ナを備え、複数の素子アンテナ毎に得られた受信信号に
対してDBF合成処理を施してアンテナビームの形成お
よび走査を行うことによりターゲットの方向を検出する
DBFレーダ装置において、遠距離のターゲットを検出
するためのDBF合成処理の走査刻み角度が、近距離の
ターゲットを検出するためのDBF合成処理の走査刻み
角度よりも小さいことを特徴とする。
【0008】DBF合成処理の際の走査刻み角度を可変
にして、検出すべきターゲットが遠距離になるほど走査
角度分解能を高くすることにより、走査方向の長さ分解
能をターゲット距離が異なっていても均一にすることが
できる。もちろん、走査方向の長さ分解能を距離に無関
係に均一にするだけでなく、距離に応じた適切な値にす
ることも可能である。
【0009】ターゲットの距離を検知するために、FM
−CW方式を用いることにより、ターゲットの距離のみ
ならず、相対速度も検出することができる。ここにいう
FM−CW方式とは、連続波に周波数変調を施した送信
信号を用い、受信信号と送信信号とのビート周波数から
ターゲットの距離および相対速度を取得する方式のこと
である。
【0010】DBF合成処理前に受信信号の周波数解析
を行うことによりターゲットの予備的距離情報を取得す
る手段を備え、この予備的距離情報に対応するビート周
波数領域に対してDBF合成処理を行うことが望まし
い。
【0011】予め定めたビート周波数の全領域に対して
DBF合成処理を実行する場合に比較して、DBF合成
処理の演算量を大幅に抑えることができ、検出時間の短
縮化を図ることができる。
【0012】ビート周波数と走査刻み角度との関係を予
め設定しておき、DBF合成処理における走査刻み角度
をこの関係に基づいて決定することが望ましい。
【0013】ビート周波数はターゲット距離にほぼ比例
しているので、この関係からターゲット距離に応じた最
適な走査刻み角度を選択できる。なお、この関係をマッ
プ上に記憶させておくと、ビート周波数から適切な走査
刻み角度を瞬時に取得することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態であ
るDBFレーダ装置を示す構成図である。このレーダ装
置はDBFレーダ装置であると共に、連続波(CW)に
周波数変調(FM)を施した送信信号を用い、受信信号
と送信信号とのビート周波数からターゲットの少なくと
も距離を得ることができるFM−CWレーダ装置でもあ
る。
【0015】はじめに、FM−CWレーダの探知原理を
図2および図3のグラフを用いて説明する。図2(A)
は、送信周波数の変化を実線により示し、距離Rの位置
にあって相対速度が零の目標物(ターゲット)から反射
された受信周波数の変化を破線により示したグラフであ
り、縦軸に周波数、横軸に時間をとっている。
【0016】このグラフから判るように、送信信号には
連続波に三角状の周波数変調を掛けた変調信号が用いら
れている。送信信号の中心周波数すなわち搬送波周波数
はf0、周波数偏移幅はΔF、三角波の繰り返し周波数
はfmである。
【0017】図3(A)は、ターゲットの相対速度が零
でなく速度V(V≠0)のときの受信信号の変化と送信
信号の変化とを示したグラフであり、実線は送信信号周
波数を示し、破線は受信信号周波数を示している。な
お、送信信号および座標軸の意義は図2(A)と同じで
ある。
【0018】図2(A)および図3(A)から、このよ
うな送信信号を放射しているときの受信信号は、ターゲ
ットの相対速度が零のときには距離に応じた時間遅れT
(T=2R/C:Cは光の速度)を受け、目標物の相対
速度がVのときには距離に応じた時間遅れTと、相対速
度に相当する周波数偏移Dを受けることが判る。なお、
図3(A)に示す例は、受信信号周波数が同グラフにお
いて上方に偏移しており、ターゲットが接近する場合を
示している。
【0019】この受信信号に対して送信信号の一部をミ
キシングすれば、ビート信号が得られる。図2(B)お
よび図3(B)は、それぞれターゲットの相対速度が零
のときと速度Vのときのビート周波数を示すグラフであ
り、時間軸(横軸)はそれぞれ図2(A)および図3
(A)とタイミングを一致させてある。
【0020】いま、相対速度が零のときのビート周波数
をfr、相対速度に基づくドップラ周波数をfd、周波
数が増加する区間(アップ区間)のビート周波数をfb
1、周波数が減少する区間(ダウン区間)のビート周波
数をfb2とすると、 fb1=fr−fd …(1) fb2=fr+fd …(2) が成り立つ。
【0021】したがって、変調サイクルのアップ区間と
ダウン区間のビート周波数fb1およびfb2を別々に
測定すれば、次式(3)(4)からfrおよびfdを求
めることができる。
【0022】 fr=(fb1+fb2)/2 …(3) fd=(fb2−fb1)/2 …(4) frおよびfdが求まれば、目標物の距離Rと速度Vを
次の(5)(6)式により求めることができる。
【0023】 R=(C/(4・ΔF・fm))・fr …(5) V=(C/(2・f0))・fd …(6) ここに、Cは光の速度である。
【0024】このようにしてターゲットの距離Rおよび
速度Vを求めることができる。これがFM−CWレーダ
装置の探知原理である。
【0025】図1に示す本発明の一実施形態であるレー
ダ装置は既に述べたようにDBFレーダ装置であり、受
信アンテナとして複数の素子アンテナを有するアレーア
ンテナが用いられ、各素子アンテナで受信した受信信号
に対して適当な移相処理を施して合成することにより所
望の方位にアンテナビームを形成することができる。そ
して、所望の方位を順にずらしてゆけばビーム走査が達
成される。素子アンテナ別の受信信号移相処理および合
成処理はデジタル演算により行われる。すなわち、DB
F技術を用いてアンテナビームの形成および走査が行わ
れる。DBF技術については既に公知であり、たとえ
ば、特開平11−133142号に開示されている。
【0026】なお、DBF技術が適用される一般的なレ
ーダ装置では、受信信号を増幅するRFアンプや受信信
号と送信信号とを合成してビート信号を得るミキサ等の
高周波用アナログデバイスが素子アンテナ毎に設けられ
ているが、このレーダ装置では高速の切り換えスイッチ
を利用することによりレーダ装置全体として一組備えた
構成になっている。
【0027】このレーダ装置は、送信部1、アレーアン
テナ2、切換スイッチ3、受信部4、およびディジタル
信号処理部5を備えている。
【0028】送信部1は、中心周波数がf0(たとえば
76GHz)の電圧制御型発振器(VCO)11と、バ
ッファアンプ12と、送信アンテナ13と、RFアンプ
14とを備えている。VCO11は、図示省略した変調
用の直流電源から出力される制御電圧によって、f0±
ΔF/2の被変調波(送信信号)を出力する。被変調波
はバッファアンプ12で増幅され、送信アンテナ13か
ら電磁波として広範囲に放射される。なお、送信信号の
一部はRFアンプ14で増幅され受信検波用のローカル
信号として出力される。
【0029】受信用アレーアンテナ2はn個の素子アン
テナを備え、受信用アレーアンテナ2の後方には切換ス
イッチ3が設けられている。切換スイッチ3はn個の入
力端子と1個の出力端子とを有し、各入力端子にはn個
の素子アンテナが1個づつ接続されている。すなわち、
各素子アンテナと切換スイッチ3との間には素子アンテ
ナ毎に独立した第1チャネル〜第nチャネルが形成され
ている。
【0030】切換スイッチ3の出力端子はn個の入力端
子のいずれか一つと接続されるものであり、切換信号
(クロック信号)により、その接続は周期的に切り換え
られる。接続切換は、回路上で電気的に行われる。
【0031】受信部4は、RFアンプ41、ミキサ4
2、アンプ43、フィルタ44、A/D変換器45およ
び切換信号用発振器46を備えている。切換スイッチ3
の出力端子から出力された信号、すなわち、アレーアン
テナ2のいずれかの素子アンテナで受信した信号は、R
Fアンプ41で増幅され、ミキサ42でRFアンプ14
からの送信信号の一部とミキシングされる。このミキシ
ングにより受信信号はダウンコンバートされ、送信信号
と受信信号との差信号であるビート信号が生成される。
【0032】チャネル別にパラレルに受信された受信信
号は切換スイッチ3によりビート信号周期よりも遙かに
短い時間で時分割されてシリアルに変換される。したが
って、ミキサ42から出力されるビート信号もチャネル
別のビート信号がシリアルになっている。このビート信
号は、アンプ43およびローパスフィルタ44を介して
A/D変換器45に入力され、発振器46の出力信号す
なわち切換スイッチ3での接続切換を行うためのクロッ
ク信号のタイミングでディジタル信号に変換される。
【0033】ディジタル信号処理部5は、A/D変換器
45からのディジタルビート信号を入力する。ここでシ
リアルになっているデジタルビート信号をチャネル別に
分離して一時的に記憶する。このようにして得られたチ
ャネル別デジタルビート信号に対して種々の処理を施し
てターゲット情報すなわちターゲットの距離、相対速
度、方向、幅を取得する。
【0034】距離および相対速度については上述したF
M−CWレーダ装置の探知原理により取得する。また、
方向については、DBF合成技術によるアンテナビーム
の形成および走査による方法により取得する。
【0035】つぎに、ディジタル信号処理部5における
処理手順を図4のフローチャートと共に説明する。
【0036】まず、ステップS11では、A/D変換器
45から入力されるデジタルビート信号をチャネル別に
区分けして格納する。このとき、送信信号周波数が増加
するアップ区間および減少するダウン区間の両区間につ
いてデジタルビート信号が格納される。
【0037】ステップS12および13は、ステップS
14以後に行われるDBF合成処理に先立って、ターゲ
ットが存在すると予測されるおおよその距離に関する情
報、すなわち予備的距離情報を取得する手段を構成して
いる。つまり、FM−CWレーダ装置の距離探知原理を
利用して、DBF合成処理前にターゲットの概略距離す
なわち相対速度の大きさに起因する誤差を含むターゲッ
ト距離を予備的に取得する。
【0038】ステップS12では、1または2以上の適
当なチャネルについて、アップ区間またはダウン区間の
デジタルビート信号に対して高速フーリエ変換処理(F
FT処理)を施す。これにより、アップ区間またはダウ
ン区間のいずれかのビート周波数スペクトラムを取得す
る。なお、ここではアップ区間のビート周波数スペクト
ラムを取得するものとする。
【0039】図5に、取得したビート周波数スペクトラ
ムの一例を示す。同図において、横軸はビート周波数で
あり、縦軸は受信信号パワーである。
【0040】ステップS13では、ステップS12で得
られたビート周波数スペクトラムについてピークサーチ
を行い、ピーク周波数fi(i=1,2,…,n)を検
出する。ここに、ピーク周波数fiとは、ビート周波数
スペクトラムのピークに対応するビート周波数の値をい
う。ここでは、ピーク周波数fiの添え字iは、ビート
周波数が小さい方から大きい方に向かってi=1,2,
…,nが順に付されている。
【0041】このステップS13でのピークサーチは、
適当な単一チャネル対して行ってもよいし、複数のチャ
ネルに対して行ってもよい。複数のチャネルに対して行
う場合は、何れかのチャネルで検出された周波数を後の
ステップS16で合成する周波数として採用する。たと
えば、チャネルch1でf1,f2、チャネルch2で
f1,f3の周波数を検出したときは、fi=f1,f
2,f3とする。
【0042】こうすることで、遠方からの反射波などで
その受信パワーが小さく、周波数検出のしきい値が近い
ために、検出ばらつきの範囲で、たまたま単一のチャネ
ルでは検出できなかった場合でも、他のチャネルで検出
できている場合があり、ステップS16で合成すべき周
波数を見逃すことがなくなる。
【0043】ステップS12でアップ区間のビート周波
数スペクトラムを取得しているので、周波数ピークfi
は、上記(1)式におけるfb1(=fr−fd)に相
当する。なお、ダウン区間のビート周波数スペクトラム
を取得した場合には、周波数ピークfiは、上記(2)
式におけるfb2(=fr+fd)に相当する。
【0044】本DBFレーダ装置を車載用として用いた
場合、すなわち、車両に搭載して先行車両の検知に利用
する場合には、一般にビート周波数frはドップラ周波
数fdに対して十分に大きいので、周波数ピークfi
は、ターゲットの存在する距離にほぼ比例するというこ
とができる。
【0045】ステップS14からステップS22までは
ターゲット検出手段を構成する。ステップS14では、
ピーク周波数fiの添え字iについて、i=1が設定さ
れる。添え字iの値はステップ21で1が加算された
後、ステップS22で「i」の値が「n」よりも大きい
か否かが判断される。既に述べたように、「n」はステ
ップS13で検出されたピーク周波数fiの中で最も周
波数の大きいものに付与される添え字である。
【0046】これらのステップS14,21,22によ
って、「i」が1からnに至るまで、ステップS15〜
ステップS18によるターゲット検出処理が実行され
る。
【0047】ステップS15では、ピーク周波数fiに
基づいて、後に行われるDBF合成処理の際の走査刻み
角度Δθiを決定する。ピーク周波数fiと走査刻み角
度Δθiは、次の(7)式に基づいて決定される。
【0048】 Δθi=Δθ0/fi …(7) (Δθ0は定数)この関係式に従うと、ターゲットの距
離が遠くなるにしたがって、走査刻み角度Δθiは小さ
くなる。
【0049】この(7)式に代えて、ビート周波数fi
と走査刻み角度Δθiとの関係を予め表1に示すような
関係をマップにして記憶させてもよい。
【0050】
【表1】
【0051】この表1を用いるときに、ビート周波数f
iが表1で特定されたポイントの間である場合、たとえ
ば、ビート周波数fiが45kHzであった場合には、
線形補間を行えばよい。
【0052】つぎに、ステップS16では、ピーク周波
数fiでのDBF合成を走査刻み角度Δθiで行い、タ
ーゲット方向θを変数とするパワー分布を取得し、その
パワー分布からターゲットの中心方向および幅を求め
る。
【0053】図6は、ピーク周波数fi(たとえば周波
数ピークf1)におけるターゲット方向θを変数とする
パワー分布の一例を示すグラフである。このパワー分布
からターゲットの中心方向θと幅Wを求める。
【0054】ターゲットの中心方向θは、パワー分布に
おいてしきい値を越えたピークを示す方向から求める。
たとえば、図6の例では、しきい値Tを越えた範囲での
ピークが方向θ1と方向θ2の2箇所に現れている。し
きい値T以下でのピークはノイズとして扱う。この図か
ら、ピーク周波数fiに対応するおおよその距離に、2
つのターゲットが方向θ1とθ2にそれぞれ存在するこ
とがわかる。
【0055】ターゲットの幅Wは、ピーク位置からパワ
ーが所定量低下した位置の幅から求める。図6の例で
は、方向θ1のターゲットの幅がW1、方向θ2のター
ゲットの幅がW2となる。
【0056】ステップS17では、ダウン区間のビート
信号を利用して、ピーク周波数fiを含むビート周波数
fi近傍の範囲についてDBF合成処理を実施し、その
周波数範囲についてターゲット方向を変数とするパワー
分布を求める。そして、パワー分布からターゲットの中
心方向および幅を検出する。なお、このときの走査刻み
角度ΔθiはステップS15で決定したものを用いる。
【0057】つぎに、ステップS18では、ステップS
16で取得したアップ区間のターゲット情報とほぼ同一
の方向および幅のターゲット情報をステップS17で取
得したダウン区間のターゲット情報から探し出し、両者
をペアリングする。ビート周波数、方向および幅が互い
にほぼ等しいターゲット情報であれば、同一のターゲッ
トに起因するものであると認定できるからである。
【0058】このペアリングされたターゲット情報に対
して、上記(5)式および(6)式を適用することによ
り、ターゲットの正確な距離および相対速度を求めるこ
とができる。これにより、ターゲットの距離、相対速
度、方向、幅に関する情報がすべて揃い、ターゲットを
事実上認識したことになる。
【0059】ステップS18が終了すると、ステップS
21でiをインクリメントした後、ステップS22でそ
のiがnよりも大きいか否かが判断され、大きければス
テップS11に戻ってつぎのデジタルビート信号を取得
する。小さければ、ステップS15に戻り、つぎのビー
ト周波数fiでのDBF合成処理を行う。
【0060】図7は、本実施形態のDBFレーダ装置の
走査刻み角度とターゲット距離との関係を模式的に示し
た図である。
【0061】本装置を搭載した自動車71の前方を自動
車72が走行している場合、ステップS13で自動車7
2の距離に対応するビート周波数f1が検出されるの
で、ビート周波数f1に対応する走査刻み角度Δθ1
(たとえば、1.0度)でDBF合成処理が実行され
る。自動車72よりもおよそ2倍の距離にある自動車7
3に対応するビート周波数f2がステップS13で検出
されたときには、ビート周波数f2に対応する走査刻み
角度Δθ2(たとえば、0.5度)でDBF合成処理が
実行される。
【0062】本実施形態では、ステップS12およびス
テップS13によって、DBF合成処理前にターゲット
が存在するおおよその距離を検出し、DBF合成処理に
要する演算量の減少を図っているが、このステップS1
2およびステップS13を省略することも可能である。
【0063】その場合には、予め設定したビート周波数
範囲を複数の周波数区間に区分し、各周波数区間毎にビ
ート周波数に応じた走査刻み角度でDBF合成処理を行
う。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のDBFレ
ーダ装置によれば、ターゲットが遠距離になるほどDB
F合成処理の走査刻み角度が小さくなる。したがって、
ターゲットが遠距離になるほど一般に低下する走査方向
の長さ分解能の低下率を小さくすることができ、ひいて
は、ターゲット距離に関係なく一定にすることも可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるFM−CWレーダ装
置を示す構成図。
【図2】FM−CWレーダの探知原理を説明するための
グラフ。
【図3】FM−CWレーダの探知原理を説明するための
グラフ。
【図4】本発明の第1の実施形態を示すフローチャー
ト。
【図5】アップ区間のビート周波数スペクトラムの一例
を示すグラフ。
【図6】第1方位検出手段により得られたパワー分布を
示すグラフ。
【図7】本実施形態のDBFレーダ装置の走査刻み角度
とターゲット距離との関係を模式的に示した図。
【符号の説明】
1…送信部、2…アレーアンテナ、3…切換スイッチ、
4…受信部、5…ディジタル信号処理部、11…電圧制
御型発振器、13…送信アンテナ、41…RFアンプ、
42…ミキサ、45…A/D変換器、46…切換信号発
生器。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の素子アンテナを有する受信用アレ
    ーアンテナを備え、前記複数の素子アンテナ毎に得られ
    た受信信号に対してDBF合成処理を施してアンテナビ
    ームの形成および走査を行うことによりターゲットの方
    向を検出するDBFレーダ装置において、 遠距離のターゲットを検出するための前記DBF合成処
    理の走査刻み角度が、近距離のターゲットを検出するた
    めの前記DBF合成処理の走査刻み角度よりも小さいこ
    とを特徴とするDBFレーダ装置。
  2. 【請求項2】 連続波に周波数変調を施した送信信号を
    用い、受信信号と前記送信信号とのビート周波数からタ
    ーゲットの距離を取得することを特徴とする請求項1に
    記載のDBFレーダ装置。
  3. 【請求項3】 前記DBF合成処理前に受信信号の周波
    数解析を行うことによりターゲットの予備的距離情報を
    取得する手段を備え、 この予備的距離情報に対応するビート周波数領域に対し
    て前記DBF合成処理を行うことを特徴とする請求項2
    に記載のDBFレーダ装置。
  4. 【請求項4】 前記ビート周波数と前記走査刻み角度と
    の関係を予め設定しておき、前記DBF合成処理におけ
    る走査刻み角度を、前記関係に基づいて決定することを
    特徴とする請求項2または3に記載のDBFレーダ装
    置。
  5. 【請求項5】 前記関係がマップに記憶されていること
    を特徴とする請求項4に記載のDBFレーダ装置。
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