JP2001234457A - 水解紙 - Google Patents
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Abstract
ての条件を満たす水解紙及びその製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 パルプ75重量%以上及び平均繊維長2
mm以上のセルロース系繊維を含む繊維成分と、水溶性
バインダとを含有し、下記式(1)で表される湿潤時の
破断に要する仕事量が10〜30N・mmであるウエッ
トタイプの水解紙。 【数1】
Description
造方法に関する。
解紙を用いたウェットシートは、清掃用清拭シートのよ
うに対物用をはじめとして、ベビーのおしりの清拭を目
的とする対人用清拭材として幅広く使われるようにな
り、その性能に対する要求も高いレベルとなってきた。
従来の水解紙、特に対人用の水解紙は、「使用感・風合
い」を重視するあまりに湿潤時の破断強度が低く、使用
時(清拭時)あるいはシート収納容器からの引き出し時
にシートが破れることがあった。「破断強度」と「使用
感・風合い」との両立を図ろうとすると、水解紙の本来
の特徴である「水解性」が悪くなり、「破断強度」、
「使用感・風合い」、「水解性」のすべての機能を満た
す水解性シートを得ることは困難である。
9548号公報のように特殊なバインダを用い強度アッ
プと水解性との両立を試みた例がある。しかし、バイン
ダの増量と共に使用感の低下がみられる。また特開平9
−228214号公報のようにウォータージェットを用
い、繊維を高水圧で絡合させ水解紙の破断強度をアップ
させる試みもある。しかし、水解性能が著しく低下し、
トイレ詰まりの原因となる可能性があり品質上不充分で
あった。
強度及び使用感のすべての条件を満たす水解紙及びその
製造方法を提供することを目的とする。
量%以上及び平均繊維長2mm以上のセルロース系繊維
を含む繊維成分と、水溶性バインダとを含有し、下記式
(1)で表される湿潤時の破断に要する仕事量が10〜
30N・mmであるウエットタイプの水解紙を提供する
ことにより前記目的を達成したものである。
破断伸長を付与することにより、使用時または容器から
の引き出し時に加わる破断の原因となる力を伸びで緩和
させ、容易に破れにくく且つ水解性が損なわれにくい水
解紙が提供される。また、この水解紙の伸びは、ベビー
のおしりなど湾曲した部分の清拭性の向上にも寄与す
る。
方法として、パルプ75重量%以上及び平均繊維長2m
m以上のセルロース系繊維を含む繊維成分を含有するス
ラリーを調製し、次いで該スラリーに水溶性アニオン性
バインダ及び水溶性カチオン性ポリマーを添加して抄紙
原料を調製し、その後、該抄紙原料を抄紙して湿潤した
繊維ウエブを形成し、続いて該繊維ウエブに高圧水流を
噴射して該繊維ウエブを構成する繊維を絡合させた後、
該繊維ウエブを乾燥させ、然る後、乾燥された該繊維ウ
エブに所定の清浄薬液を含浸させる水解紙の製造方法を
提供するものである。
形態に基づき説明する。本発明の水解紙はウエットタイ
プのものであり、パルプ75重量%以上及び平均繊維長
2mm以上のセルロース系繊維を含む繊維成分と、水溶
性バインダとを含有し、前記一般式(1)で表される湿
潤時の破断に要する仕事量が10〜30N・mmである
ことを特徴とするものである。
解性、使用感、風合いという機能すべてが高いレベルで
実現される。前記仕事量が10N・mm未満では、湿潤
状態で使用した時に破れやすく、例えば本発明の水解紙
を清拭シートとして用いる場合に満足できるレベルとな
らない。一方、前記仕事量が30N・mmを超えると、
風合いが悪くなるか、或いは水解性が悪化する。前記仕
事量は、15〜25N・mmであることが好ましい。前
記仕事量は、前記一般式(1)で定義されるように、水
解紙の幅方向における湿潤時破断伸長と、水解紙の幅方
向における湿潤時破断強度との積で表される。その理由
として、紙は一般に幅方向の方が流れ方向よりも湿潤時
破断強度が低く、清拭時の破れの基準とできるためであ
り、また積層されて容器に収納された状態で1枚ずつ容
器から取り出される場合、一般に紙の幅方向での引き出
しが多く、引き出し時の破れの目安となるためである。
度を保つことを目的として、パルプの量を75重量%よ
りも少くすると、水解性が悪くなり、逆に水解性を改善
しようとすれば湿潤時破断強度が不十分となるため、結
局湿潤時破断強度と水解性との両立ができない。
として平均繊維長が2mmより短いものを使用すると、
繊維どうしの交絡が困難になるので、水解紙の風合い及
び湿潤時破断強度ともに不十分となる。
は、パルプ及び前記セルロース系繊維がある。パルプと
しては種々のものが使用でき、具体的には架橋もしくは
非架橋の木材パルプ、非木材パルプ及び古紙パルプなど
が挙げられる。パルプの量は前述の通り、繊維成分の全
量に対して75重量%以上である。パルプの更に好まし
い含有量は80重量%以上である。パルプの量の上限値
は99重量%が好ましい。
ることが好ましい。勿論、これ以外のセルロース系繊維
を用いることもできる。セルロース系繊維は、繊維成分
の全量に対して、好ましくは25重量%以下、更に好ま
しくは20重量%以下含有される。セルロース系繊維の
量の下限値は、1重量%が好ましい。セルロース系繊維
は、その平均繊維長が2mm以上であり、好ましくは2
〜7mm、更に好ましくは3〜5mmである。平均繊維
長とは、長さ加重平均繊維長を意味する。尚、ここでい
うセルロース系繊維には前述のパルプは包含されない。
ース系繊維に加えて、他の繊維を、本発明の効果を損な
わない範囲で用いてもよい。
択できる。特に、アニオン性バインダを用いることが、
後述する水溶性カチオン性ポリマーとの併用によって湿
潤時破断強度及び良好な使用感が高いレベルで両立され
るので好ましい。アニオン性バインダとして具体的に
は、カルボキシメチルセルロース、カラギーナン及びポ
リアクリル酸等から選ばれる1種又は2種以上を使用で
きる。特に水解紙の加工性及びコスト面から、カルボキ
シメチルセルロースが好ましい。水溶性バインダは、パ
ルプ及びセルロース系繊維の合計量に対して0.5〜2
0重量%、特に1〜5重量%含有されることが水解紙の
使用感の面から好ましい。
アニオン性バインダを使用する場合には、前述の通り水
溶性カチオン性ポリマーを併用することが好ましい。特
に、水溶性カチオン性ポリマーとして、20℃での20
重量%水溶液の粘度が9〜300mPa・s、特に9〜
200mPa・sとなるような分子量のものを使用する
と、水解紙の歩留まりを向上させ得る点から好ましい。
更に、下記式(2)で表される繰り返し単位を有する構
造の水溶性カチオン性ポリマーを使用すると、湿潤時破
断伸長を適度な範囲に制御しやすくなり、かつ後述する
ように水溶性アニオン性バインダを水解紙の抄紙原料中
に内添することが可能となるので、本発明の効果を得や
すくなり好ましい。
前記式(2)で表される繰り返し単位において、X- で
表される陰イオンとしてはハロゲン化物イオン、硫酸イ
オン、硝酸イオン、リン酸イオン、カルボン酸イオン、
スルホン酸イオン及びアルキル基を有するアルキル硫酸
イオン等が挙げられる。
する前記水溶性カチオン性ポリマーとしては、該繰り返
し単位のみで構成されているものを用いてもよい。特
に、繰り返し単位として他のビニル系単量体を前記水溶
性カチオン性ポリマー重量の1〜70重量%、特に1〜
50重量%含むものを用いることが、歩留まり向上のた
めに好ましい。具体的には、特開平3−193996号
公報の第3頁右上欄6〜10行に記載のものが使用でき
る。
全量に対して0.5〜20重量%、特に1〜5重量%含
有されることが、アニオン性バインダのパルプへの定着
が効果的に行われる点から好ましい。
浸されているウエットタイプのものである。ウエットタ
イプである本発明の水解紙は、その破断伸長(湿潤時破
断伸長)が好ましくは5〜15mm、更に好ましくは
7.5〜12.5mmとなされている。斯かる範囲の破
断伸長であることによって、水解紙の使用中に破れが生
じる場合、水解紙が突然破れることが防止され、次第に
伸びて破れることになる。つまり、本発明の水解紙は、
伸びに対する「粘り」があり、その結果、柔らかく、風
合いの良い感触を使用者に与え、また長時間の使用が可
能となる。水解紙の破断伸長を前記範囲内とするには、
例えば後述する製造方法、特に前記水溶性アニオン性バ
インダ及び前記水溶性カチオン性ポリマーが内添された
抄紙原料を用いてを抄紙した後、得られた繊維ウエブに
高圧水流を噴射することによって水解紙を製造すればよ
い。湿潤時破断伸長は、水解紙の幅方向において前記範
囲内であればよく、特に好ましくは流れ方向及び幅方向
の双方において前記範囲内となっている。
本発明の水解紙は、その破断伸度(湿潤時破断伸度)が
好ましくは10〜30%、更に好ましくは15〜25%
となされている。
度は以下の方法で測定される。即ち、水解紙を幅25m
m×長さ150mmにカットし、水解紙の重量の2倍の
清浄薬液を含浸させる。この清浄薬液としては、後述す
る実施例の配合組成を有するものが用いられる。テンシ
ロン試験機を用い、含浸後の水解紙を、チャック間隔1
00mm、引張速度100mm/minで引っ張り、破
断時の引張伸度(%)を求める。この値を湿潤時破断伸
度とする。この湿潤時破断伸度の値をもとに、水解紙の
長さを50mmに換算したときの破断臨界時の伸び(=
破断臨界時長さ−元の長さ)を、湿潤時破断伸長とす
る。
破断強度)が1〜5N/25mm、特に1〜3N/25
mmとなされていることが好ましい。斯かる範囲の破断
強度であることによって、本発明の水解紙は使用時の強
度が十分に保たれる。そして、本発明の水解紙は、湿潤
時破断強度が前記範囲内となされると共に、前述した湿
潤時破断伸長が前記範囲内となされることによって、柔
らかく風合いが良いにもかかわらず使用時に十分な強度
が発現して破れ難く、また破れる場合にも次第に伸びて
破れるという、従来の水解紙にない顕著な特徴を有する
ものになる。水解紙の湿潤時破断強度を前記範囲内とす
るには、例えば、前述した湿潤時破断伸長を前記範囲内
にする手段と同様の手段を用いることができる。湿潤時
破断強度は、水解紙の幅方向において前記範囲内であれ
ばよく、特に好ましくは流れ方向及び幅方向の双方にお
いて前記範囲内となっている。
伸長及び湿潤時破断伸度と同様の装置及び条件にて測定
される。
その坪量が10〜100g/m2 、特に40〜60g/
m2 であることが、使用感の面の点から好ましい。
は、水溶性溶剤、金属イオン及び水を含有するものが好
ましく用いられる。清浄薬液は、乾燥状態(即ち、該清
浄薬液を含浸させる前)の水解紙の重量に対して100
〜300重量%、特に200〜250重量%含浸される
ことが、十分な洗浄効果が発現し、また使用時の操作性
が良好となる点から好ましい。
−193996号公報の第4頁右上欄16行〜左下欄8
行に記載の水溶性有機溶剤が挙げられ、特に使用感や安
全性の面から、グリコール類を用いることが好ましい。
前記水溶性溶剤は、前記洗浄薬液中に5〜50重量%、
特に8〜30重量%含有されることが、使用感の点から
好ましい。
−193996号公報の第4頁左上欄10〜15行に記
載のものが挙げられ、具体的にはアルカリ土類金属、マ
ンガン、亜鉛、コバルト及びニッケルから選ばれる1種
類又は2種類以上の金属イオンが用いられる。特にコス
トの点から、アルカリ土類金属を用いることが好まし
い。前記金属イオンは、例えば水酸化物、塩化物、硫酸
塩、硝酸塩、炭酸塩、蟻酸塩、酢酸塩等の水溶性金属塩
の形で供給される。前記金属イオンは、水解紙中におい
て、前記水溶性アニオン性バインダ中のアニオン基1モ
ルに対して1/4モル以上、好ましくは1/2モル以上
存在するように前記洗浄薬液中に添加される。
%、特に70〜92重量%含有されることが、使用感の
点から好ましい。
活性剤、殺菌剤、消臭剤等を添加することもできる。
は、その水解性(JIS P 4501−1993)が
好ましくは80秒以下、更に好ましくは20〜40秒と
なる。
清拭シートとして好適に用いられる。
を、図1を参照しながら説明する。図1には、本発明の
水解紙の製造に好ましく用いられる製造装置が示されて
いる。この製造装置1は、大別して、原料供給部2,抄
紙部3、水流絡合部4、乾燥部5及び巻取部6から構成
されている。
1及び貯蔵タンク21中の抄紙原料を抄紙部3に供給す
る供給ヘッド22を備えている。抄紙部3は、ワイヤー
メッシュからなり所定方向に回動する無端縁ベルト31
及び無端縁ベルト31の回動軌道内において無端縁ベル
ト31に隣接して設置された吸引ボックス32を備えて
いる。水流絡合部4は、高圧水流の噴射ノズル41を備
えている。噴射ノズル41は、抄紙部3において形成さ
れた繊維ウエブの幅方向に亘って複数個が所定間隔を置
いて配列されている。乾燥部5はヤンキードライヤー5
1から構成されている。
紙の製造方法について説明すると、先ず、パルプ及び前
記セルロース系繊維を含有するスラリーを調製し、この
スラリーに前記水溶性アニオン性バインダ及び前記水溶
性カチオン性ポリマーを添加して両者を均一に混合す
る。これによって抄紙原料が得られる。抄紙原料中の、
パルプの濃度は固形分基準で75重量%以上とする。抄
紙原料中の前記水溶性アニオン性バインダ及び前記水溶
性カチオン性ポリマーの濃度は、それぞれ1〜5重量
%、1〜3重量%であることが、コスト、使用感の点か
ら好ましい。
ンク21中に貯蔵され、供給ヘッド22を通じて無端縁
ベルト31上に供給される。供給された抄紙原料は無端
縁ベルト31上で漉き取られ、無端縁ベルト31上には
パルプ及び前記セルロース系繊維を主体とする湿潤した
繊維ウエブ10が形成される。繊維ウエブ10は、吸引
ボックス32によって所定の含水率まで脱水される。こ
の場合、抄紙原料中に前記水溶性カチオン性ポリマーが
含有されているので、抄紙に際して前記水溶性アニオン
性バインダが水と共に流出してしまうことはない。
から噴射された高圧水流によって、その構成繊維が絡合
される。水解紙の製造において繊維ウエブに高圧水流を
噴射することは従来行われていたが、その場合、バイン
ダは、高圧水流を噴射した後に噴霧等によって外添され
ていた。これに対して、本製造方法においては、バイン
ダは内添されている。その結果、外添法に比してバイン
ダの使用量のコントロールが容易となり、またバインダ
の使用量も低減できる。また、高圧水流を噴射した後に
バインダを添加しないことから、片面に極端にバインダ
が付着せず均一に分散される。また2層又は3層にプラ
イ加工する必要がないので、柔らかな風合いが維持さ
れ、嵩高な水解紙となる。更に、前記湿潤時破断伸長及
び前記湿潤時破断強度が前記範囲内となる水解紙が容易
に得られる。特に前記絡合が起こることによって、従来
よりも少量のバインダを用いても水解紙の強度が十分に
保たれ、得られる水解紙が硬くなることが効果的に防止
されて風合いが一層良好となる。
の孔径が0.05〜0.2mm、特に0.1〜0.12
5mmであることが、風合いの点から好ましい。また、
噴射ノズル41は、繊維ウエブ10の幅方向に亘り0.
5〜5mm、特に0.5〜2mm間隔で配列されている
ことが、風合いの点から好ましい。尚、図示していない
が、繊維ウエブ10における噴射ノズル41と対向する
面と反対側の面には、該繊維ウエブ10を支持するため
のワイヤーメッシュが配されている。
次いでヤンキードライヤー51によって乾燥され、引き
続き巻き取り部5において巻き取られる。その後、別工
程において、所定間隔で幅方向にミシン目が入れられる
か又は裁断され、更に前記洗浄薬液が所定量含浸されて
本発明の水解紙が得られる。
「部」はそれぞれ「重量%」及び「重量部」を意味す
る。
長5mmのレーヨン繊維20部を水に分散させて濃度
7.5%のスラリーを得た。このスラリーに、下記式
(3)で表される繰り返し単位を有する水溶性カチオン
性ポリマー(20℃における20%水溶液の粘度35m
Pa・s)及びカルボキシメチルセルロースを、NBK
P及びレーヨン繊維の合計量100部に対して、それぞ
れ表1に示す値となるように添加し均一に混合して抄紙
原料を得た。
繊維ウエブを形成した。この繊維ウエブに、表1に示す
条件で高圧水流を噴射して繊維ウエブを構成する繊維を
絡合させた。絡合後の繊維ウエブをヤンキードライヤー
で乾燥させて表1に示す坪量の紙を得た。この紙に、塩
化カルシウム/1,3−ブタンジオール水=3/18/
79(重量比)からなる清浄薬液を、紙の重量に対して
200%含浸させて水解紙を得た。
オン性ポリマーに代えて、下記式(4)で表される繰り
返し単位を有する水溶性カチオン性ポリマー(20℃に
おける20%水溶液の粘度35mPa・s)を用いた。
また、紙の組成及び高圧水流を噴射を表1に示す通りと
した。それ以外は実施例1と同様にして水解紙を得た。
組成及び高圧水流の噴射条件を表1に示す通りとする以
外は実施例1と同様にしてそれぞれ水解紙を得た。
水解紙について、前述の方法で湿潤時破断伸長及び湿潤
時破断強度を測定した。また、水解性(JIS P 4
501−1993)を測定した。更に、以下に述べる方
法で清拭時破れ率及び風合いを評価した。これらの結果
を表1に示す。
水解紙100枚をあかちゃんの清拭に使用してもらい、
100枚中破れた水解紙の割合を清拭時破れ率とした。
×200mm(流れ方向)にカットし、10名のパネラ
ーに対して手触りテストを行い評価した。評価段階は以
下の通りである。 5:良い 4:やや良い 3:普通 2:やや悪い 1:悪い
明の水解紙は、水中での崩壊分散性及び強度を損なうこ
となく優れた風合いを有するものであることが判る。
強度及び使用感のすべての条件を満たす水解紙及びその
製造方法が提供される。
造装置を示す模式図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 パルプ75重量%以上及び平均繊維長2
mm以上のセルロース系繊維を含む繊維成分と、水溶性
バインダとを含有し、下記式(1)で表される湿潤時の
破断に要する仕事量が10〜30N・mmであるウエッ
トタイプの水解紙。 【数1】 - 【請求項2】 前記湿潤時破断強度が1〜5N/25m
mで、前記湿潤時破断伸長が5〜15mmである請求項
1記載の水解紙。 - 【請求項3】 前記水溶性バインダがアニオン性バイン
ダであり、更に水溶性カチオン性ポリマーを含有する請
求項1又は2記載の水解紙。 - 【請求項4】 清浄薬液が含浸されてウエットタイプと
なされており、該清浄薬液が、アルカリ土類金属、マン
ガン、亜鉛、コバルト及びニッケルから選ばれる1種類
又は2種類以上の金属イオンと水溶性有機溶剤とを含有
する請求項1〜3の何れかに記載の水解紙。 - 【請求項5】 パルプ75重量%以上及び平均繊維長2
mm以上のセルロース系繊維を含む繊維成分を含有する
スラリーを調製し、次いで該スラリーに水溶性アニオン
性バインダ及び水溶性カチオン性ポリマーを添加して抄
紙原料を調製し、その後、該抄紙原料を抄紙して湿潤し
た繊維ウエブを形成し、続いて該繊維ウエブに高圧水流
を噴射して該繊維ウエブを構成する繊維を絡合させた
後、該繊維ウエブを乾燥させ、然る後、乾燥された該繊
維ウエブに所定の清浄薬液を含浸させる水解紙の製造方
法。
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