JP2001234355A - 表面メタライズ方法 - Google Patents

表面メタライズ方法

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JP2001234355A
JP2001234355A JP2000038740A JP2000038740A JP2001234355A JP 2001234355 A JP2001234355 A JP 2001234355A JP 2000038740 A JP2000038740 A JP 2000038740A JP 2000038740 A JP2000038740 A JP 2000038740A JP 2001234355 A JP2001234355 A JP 2001234355A
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metal film
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ultrafine
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Naoaki Kogure
直明 小榑
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度上昇を低く抑え、しかも基材との密着性
・接合力の大きな金属皮膜を形成できるようにした表面
メタライズ方法を提供する。 【解決手段】 金属超微粒子を所定の溶媒に分散した金
属膜形成用剤を用意する工程と、前記金属膜形成用剤を
絶縁体からなる基材表面に接触する工程と、前記基材表
面に付着した金属膜形成用剤を乾燥し熱処理して金属超
微粒子を溶融結合する工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックスやプ
ラスチックスといった非導電性の基材表面を金属皮膜で
被覆する表面メタライズ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液状又はペースト状の有機金属化合物を
主体とする薄膜生成剤を陶磁器等の表面に塗布し、後乾
燥、焼成して、前記有機金属化合物に含まれる成分から
なる金属皮膜で陶磁器等の表面を被覆することによっ
て、磁性体等の基材表面に金色や銀色の美しい彩色を行
うことが古くから行われている。この方法は、工業的応
用面でも長い歴史があって、近年では、導電材料や抵抗
体材料として、電気・電子部品に広く使用されている。
【0003】ここで、セラミックス等の非導電性の基材
表面に金属皮膜を被覆・接合する、所謂表面メタライズ
法としては、(1)金属酸化物の単なる高温での還元に
よる焼付け法と、(2)有機金属化合物の熱分解とそれ
に引き続く焼成による方法の2つが一般に知られてい
る。
【0004】図7は、酸化銅法として古くから確立され
た前記焼付け法の一例であり、特に銅によるメタライズ
を行う場合に広く使用されている。この方法は、先ずC
OとAlとを混合し、例えば1190℃以上
の温度で酸化・溶融する。そして、冷却して凝固させ、
粉砕して粉体化した混合物をアルミナ基材に接触し、し
かる後、例えば1190℃以上の酸化雰囲気で加熱す
る。そして、冷却して凝固させた後、例えば1000℃
以上の還元雰囲気で焼成・焼付けを行うようにしたもの
である。
【0005】この方法は、技術的に確立されたものであ
って、実績も十分あるが、図7から明らかなように、粉
体をアルミナ基材に接触した後、1000℃以上と銅の
融点を超えるほどの高温に加熱・昇温する工程を2度に
わたって経る必要があるので、耐熱性の低い基材に実施
することが困難又は不可能であるという欠点がある。
【0006】一方、有機金属化合物原料を使用した従来
の方法の中では、代表的なものとして、金の有機化合物
(「水金」又は「金液」と呼ばれる)を原料とするもの
が広く知られている。
【0007】これは、図8に示すように、金有機化合物
を原料とする金膜形成用剤を用意し、これをスプレー、
塗布、浸漬又は印刷等により基材表面に被着する。そし
て、例えば60〜80℃の雰囲気で5〜10min放置
して乾燥し、しかる後、金有機化合物の分解温度の30
0〜400℃で約10min焼成し、700〜900℃
で焼付けるようにしたものである。
【0008】この金有機化合物(水金)の成分例を表1
に、これを原料とする金膜形成用剤の構成例を表2に示
す。
【表1】
【表2】 ここで、原料の成分として低融点ガラスを含んでいる
が、これは、金薄膜の基材への密着性・接合力を強める
ために添加したものであって、その融点は400〜60
0℃の範囲で平均粒径2〜3μmのものが良いとされて
いる。また、この低融点ガラスの成分と添加量は必要に
応じて調整することが良いと考えられている。
【0009】ここで、前述のガラスの溶融温度は、金有
機化合物の分解温度(通常300〜400℃)以上で、
金膜の焼付け温度(通常700〜900℃)以下の条件
を満足するように、例えば400〜600℃に決定され
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来技
術による金属膜被覆(メタライズ)法は、簡便な操作で
確実な効果を生むので実際に極めて有用であると位置付
けられる。
【0011】一方、原料に含まれる成分から生成する金
属皮膜は、一般に基材との密着性・接合力が不十分な場
合が多いので、工業用途に応用する場合は、通常、原料
に低融点ガラス(ガラスフリット)を配合・混入するこ
とによって接着力を補う必要がある。この場合、ガラス
フリットの含有によって基材との密着性が改善する反
面、以下に述べるような不都合が生じるという問題があ
る。
【0012】例えば、ガラスフリットは、焼成後形成
された金属被着部内に相対的に多量に残留しやすいの
で、これが該金属被着部の電気抵抗を大幅に増すことが
ある。 ガラスの溶融を起こすには、被着後最低でも600℃
以上、また、その後の焼付けのための焼成には、金の融
点(1063℃)よりは低いものの700〜900℃と
更に高温の保持を経るので、冷却時に周囲材料との熱膨
張差による熱応力や熱歪を発生し、これによる使用中の
経時変形やき裂を誘発したり、耐熱衝撃性の劣化を生じ
させたりする危険性が大きい。基材の材質がプラスチ
ックスのように有機系の場合、耐熱限界から本方法を適
用することは全く不可能となる。
【0013】以上に述べたメタライズ法以外の技術とし
て、セラミックスやプラスチックスといった非導電性の
基材であっても無電解めっきによって該基材に金属皮膜
を被覆・堆積する方法がある。無電解めっきは、相対的
に低い温度で容易に金属膜被覆ができるので実績も多い
が、成膜速度が遅く、密着性が低いばかりでなく、めっ
き反応を開始するため、特有の触媒付与という操作が必
要であるという難点がある。しかも無電解めっきに用い
るめっき液は、一般に毒性があって、人体に有害なもの
が多いという厄介な問題を抱えている。
【0014】本発明は上記事情に鑑みて為されたもの
で、温度上昇を低く抑え、しかも基材との密着性・接合
力の大きな金属皮膜を形成できるようにした表面メタラ
イズ方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、金属超微粒子を所定の溶媒に分散した金属膜形成用
剤を用意する工程と、前記金属膜形成用剤を絶縁体から
なる基材表面に接触する工程と、前記基材表面に付着し
た金属膜形成用剤を乾燥し熱処理して金属超微粒子を溶
融結合する工程とを有することを特徴とする表面メタラ
イズ方法である。
【0016】これにより、基材に接触し付着した金属膜
形成用剤を、乾燥後、例えば200℃程度の温度で熱処
理することによって、純粋な金属超微粒子の規則的な配
列からなる金属皮膜で基材表面を均一に被覆することが
できる。
【0017】請求項2に記載の発明は、前記金属膜形成
用剤を基材表面に接触する工程に先だって、基材表面に
無数の凹みを形成する工程を経ることを特徴とする請求
項1記載の表面メタライズ方法である。これにより、金
属膜形成用剤を凹みの内部に侵入させ、乾燥及び熱処理
後に金属皮膜が基材内にアンカを降ろした状態となし
て、金属皮膜の基材に対する十分な密着性・接合力を確
保することができる。この無数の凹みを形成する方法と
しては、例えばエッチング処理やブラスト加工等が挙げ
られる。
【0018】請求項3に記載の発明は、前記金属膜形成
用剤には、その全体の1〜15重量%の含有率の範囲で
ガラス粉末が添加してあることを特徴とする請求項1又
は2記載の表面メタライズ方法である。
【0019】請求項4に記載の発明は、前記金属超微粒
子は、銀を含む有機錯体又は金属塩を熱分解して製造し
た銀超微粒子であることを特徴とする請求項1乃至3の
いずれかに記載の表面メタライズ方法である。この銀超
微粒子は、例えばステアリン酸銀を250℃程度の窒素
雰囲気で4時間加熱したり、非水系溶媒中でかつイオン
性有機物の存在の下で、炭酸銀を240℃程度で3時間
加熱することによって製造される。
【0020】請求項5に記載の発明は、前記金属超微粒
子は、金属の有機錯体又は金属塩を熱分解して製造し
た、有機物又は有機金属錯体又は有機金属塩によって被
覆された金属超微粒子であることを特徴とする請求項1
乃至3のいずれかに記載の表面メタライズ方法である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態の表
面メタライズ法の手順を示すブロック図で、先ず、平均
粒径が、例えば5nm程度のクラスターレベルの極小の
銀超微粒子(金属超微粒子)を製造する(ステップ
1)。つまり、例えばミリスチン酸またはステアリン酸
を水酸化ナトリウムによって鹸化し、しかる後、硝酸銀
と反応させることにより、直鎖型脂肪酸銀塩(アルキル
基の炭素数=14,18,18ω)を作製し、この直鎖
型脂肪酸塩を250℃程度の窒素雰囲気で4h加熱して
変性させ、精製することによって、周囲をアルキル鎖殻
で被覆した銀超微粒子を製造する。
【0022】また、例えばナフテン系高沸点溶媒(非水
系溶媒)中で且つオレイン酸(イオン性有機物)の存在
下で炭酸銀(金属塩)をその分解還元温度以上で且つイ
オン性有機物の分解温度以下の240℃程度で3h加熱
することによって、イオン性有機物で周囲を被覆した銀
超微粒子を製造することもできる。
【0023】次に、前記のようにして製造した銀超微粒
子をシクロヘキサン等の有機溶媒に溶解する(ステップ
2)。この時、銀超微粒子は、その周囲をアルキル鎖殻
またはイオン性有機物で被覆されているため、例えばシ
クロヘキサン等の有機溶媒に溶解すると、互いに凝集す
ることなく、安定した状態で溶媒中に均一に混ざり合
い、透明な状態、即ち可溶化状態となる。
【0024】ここで、金属粒子の融点は、粒径が小さく
なると低下することが知られているが、その効果が現れ
始める粒径は20nm以下であり、10nm以下になる
とその効果が顕著となる。したがって、銀超微粒子の平
均粒径は、1〜20nmであるのが好ましく、1〜10
nmであるのが特に好ましい。特に、平均粒径が5nm
程度のクラスターレベルの極小の銀超微粒子を使用する
ことにより、200℃程度の加熱で銀超微粒子同士を互
いに溶融結合することができる。
【0025】そして、被覆仕様によっては、必要に応じ
て、前述以外の有機溶媒を複数種添加したり、粘度調整
等のために、高分子材料を含む有機物を混入し配合し
て、ペースト状、粘性体状又は液体状の金属膜形成用剤
を作製する(ステップ3)。ここで、添加すべき高分子
としては、例えばポリアミド(PA)、ポリフェニレン
サルファイド(PPS)、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリカーボネート(PC)等が挙げられ
る。
【0026】次に、図2に示すように、基材10の表面
に金属膜形成用剤12を、例えば塗布、スプレー等のコ
ーティングや浸漬によって接触する(ステップ4)。こ
の時、図2に示すように、基材10の表面に、例えばエ
ッチング処理やブラスト加工を施すことによって、微細
な凹み10aを無数に形成しておくことが好ましく、こ
れにより、この凹み10aの内部に金属膜形成用剤12
が侵入する。すなわち、銀超微粒子は、金属単体として
均一分散性が良好で凝集しにくく、しかも基材10の表
面の凹凸によく追随して、微細な凹み10a内に十分に
入り込む。
【0027】なお、金属膜形成用剤12の粘度が高い場
合にあっても、下記の焼成時の加熱・昇温によって、金
属膜形成用剤12は、ある一定時間、粘度の低いゾル状
態を経由するので、微細な凹み10a内へ必ず浸入す
る。
【0028】そして、金属膜形成用剤12を基材10の
表面の全面に均一に塗布・接触した後、例えば常温で乾
燥して有機溶媒を蒸発させる(ステップ5)。しかる
後、前記銀超微粒子の周囲を被覆するアルキル鎖殻の分
解温度以上の、例えば200℃の温度のまま、例えば
0.5h保持して焼成することにより、図3に示すよう
に、基材10の表面に銀超微粒子だけからなる銀皮膜
(金属皮膜)14を形成する。つまり、銀超微粒子を均
一に分散した状態で、銀超微粒子の周囲を被覆するアル
キル鎖殻を分解して消滅させ、同時に銀超微粒子を溶融
結合することによって、均一な膜厚の銀皮膜14を形成
する。この時、銀超微粒子は、基材10の表面に形成し
た微細な凹み10a内に十分に入り込み、これによっ
て、銀皮膜14の基材10の表面への密着性・接合力が
向上する。
【0029】なお、金属膜形成用剤に高分子材料を含む
場合は、少なくとも該高分子材料のガラス転移点以上の
温度に加熱する。
【0030】これにより、たかだか200℃という低温
で基材表面に密着性・接合力の大きい銀皮膜を形成でき
る。したがって、セラミックスや金属間化合物だけでな
く、耐熱性の低いプラスチックス表面にも十分信頼性あ
るメタライズが可能となる。これにより、セラミックス
やプラスチックスといった非導電性材料の表面に金属皮
膜を強固に付着させることができるので、種々の電気・
電子部品への応用を始めとして工業的に有用な効果を生
む。
【0031】次に、基材10の表面に微細な凹み10a
を設ける効果について説明する。
【0032】従来のメタライズ法又は粉体焼結のよう
に、焼成温度が高いと、基材と金属皮膜の構成元素との
間に相互拡散や化学反応が生じるので、通常、金属皮膜
は十分な密着性・接合力を有する。ところが、最高加熱
温度が200℃程度と非常に低いと、基材表面が構造的
に平滑面の場合、そのままでは十分な密着性のある金属
皮膜の生成が困難となる。
【0033】そこで、図2に示すように、基材10とし
てのセラミックスやプラスチックスの表面に、エッチン
グ処理やブラスト加工等を施して、その断面が円筒状又
は、たこつぼ状の小さな凹み10aを無数に形成してお
き、その上から金属膜形成用剤12を接触し前記凹み1
0a内に侵入・充填して、図3に示すように、これを乾
燥・焼成した後の銀皮膜14が基材10内にアンカを降
ろした状態となるようにして、自動的に強い密着力を得
るようにしている(アンカ効果の利用による密着性・接
合力確保)。
【0034】今、簡単のため、図4(a)に示すよう
に、基材10の表面に、直径と深さが共にdの円筒状の
穴(凹み)10bが均一に分布して存在すると仮定した
時、この穴10bの存在による皮膜接合力の改善の程度
を半定量的に見積もる。
【0035】この場合、面積aの基材表面部分を対象と
し、ここに存在する穴10bの開口部面積を合算した面
積率をRとすると、円筒胴部の面積として、
【数1】 が穴のない平滑状態での表面積に付加される。
【0036】次に、平滑な基材10の表面(平滑面)に
金属皮膜14を形成した時(図4(b)参照)と、前述
のように、多数の穴10bを有する基材10の表面に金
属皮膜14を形成した時(図4(c)参照)における引
剥がし力に対する金属皮膜14の接合強さ(単位面積当
たり)を、接合面に垂直な方向でσ,せん断方向でτ
と置けば、対象としている面積aの金属皮膜部分の接
合力は、図4(b)の場合ではσaとなり、図4
(c)の場合では、これをTと置くと、Tは次式
(2)のようになる。
【数2】 したがって、穴10bを設けたことによって、対象とす
る面積aの皮膜部分の接合力がr倍に増大したとすれ
ば、rは次式(3)の形をとる。
【数3】 接合強さは一般に接合面に垂直な方向よりも平行な方向
(せん断方向)に対するものが大きいことが知られてい
る。今、仮に、τ/σ=2と置くと、式(3)は次
式(4)のようになる。 r=1+8R …… (4)
【0037】ここで、穴の面積率Rの最大値は、幾何学
上、以下の式のようになる。
【数4】 図5は、式(4)をR(穴面積率)−r(接合力倍率)
平面上に描いたものである。図5からわかるように、基
材表面のアンカ効果を利用することによって、皮膜の接
合力を平滑面上のそれの最大8倍程度にまで高めること
が可能となる。
【0038】また、図6に示すように、基材10の表面
に深さ方向に末広がりの形状の多数の凹み10cを設
け、この凹み10cの内部に前述の様にして皮膜14の
一部を充填すると、皮膜14全体の接合力は、主として
穴開口断面での皮膜材料の塑性降伏又は引張り破断に対
する抵抗力で決まる。これは基材10と皮膜14との境
界面での接合によるよりも、はるかに強い密着性を与え
る。因みに、アンカ効果による金属皮膜と基材表面との
密着性強化は、非金属材料への無電解めっき成膜の分野
で確立された技法であって、十分な実績がある。
【0039】なお、基材表面に設けた凹みの寸法が大き
な場合には、接触・乾燥・焼成(図1のステップ3〜5
参照)の工程を必要な回数繰り返すことによって、所定
の充填を達成することができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
200℃程度と従来よりも著しい低温でメタライズがで
きるので、基材と金属皮膜材料の熱膨張率の差に起因し
た熱応力・熱歪によって冷却後に金属皮膜が亀裂を発生
したり、基材から剥離・せん断分離したりする危険性が
大幅に緩和・軽減される。
【0041】また、本発明によって金属皮膜と基材との
間の密着性が大きくなるので、従来法と異なり、被覆原
料にガラスフリットを含有する必要をなくすこともで
き、その結果、焼成後の金属皮膜の電気抵抗を低いまま
に保持しやすくなる。したがって、セラミックス等の非
導電材料基材は勿論として、耐熱性の低いプラスチック
ス基材上への導電路、抵抗体、発熱体、電極の取付けや
電磁波シールド服の製造等に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の表面メタライズ法を工程
順に示すブロック図である。
【図2】基材の表面に金属皮膜形成用剤を接触した状態
を示す断面図である。
【図3】基材の表面に付着させた金属皮膜形成用剤を焼
成した状態を示す断面図である。
【図4】基材の表面に凹みを設けることに伴う金属皮膜
の接合力の改善効果の説明に付する図である。
【図5】図4における示す穴面積率(R)と接合力倍率
(r)の関係を示すグラフである。
【図6】本発明の凹みの異なる形状を示す断面図であ
る。
【図7】従来の表面メタライズ法の一例を工程順に示す
ブロック図である。
【図8】同じく、従来の表面メタライズ法の他の例を工
程順に示すブロック図である。
【符号の説明】
10 基材 10a,10b,10c 凹み 12 皮膜形成用剤 14 銀皮膜(金属皮膜)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属超微粒子を所定の溶媒に分散した金
    属膜形成用剤を用意する工程と、 前記金属膜形成用剤を絶縁体からなる基材表面に接触す
    る工程と、 前記基材表面に付着した金属膜形成用剤を乾燥し熱処理
    して金属超微粒子を溶融結合する工程とを有することを
    特徴とする表面メタライズ方法。
  2. 【請求項2】 前記金属膜形成用剤を基材表面に接触す
    る工程に先だって、基材表面に無数の凹みを形成する工
    程を経ることを特徴とする請求項1記載の表面メタライ
    ズ方法。
  3. 【請求項3】 前記金属膜形成用剤には、その全体の1
    〜15重量%の含有率の範囲でガラス粉末が添加してあ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の表面メタライ
    ズ方法。
  4. 【請求項4】 前記金属超微粒子は、銀を含む有機錯体
    又は金属塩を熱分解して製造した銀超微粒子であること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の表面メ
    タライズ方法。
  5. 【請求項5】 前記金属超微粒子は、金属の有機錯体又
    は金属塩を熱分解して製造した、有機物又は有機金属錯
    体又は有機金属塩によって被覆された金属超微粒子であ
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    表面メタライズ方法。
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