JP2001233934A - 塗料用エポキシ樹脂及びその製造方法 - Google Patents

塗料用エポキシ樹脂及びその製造方法

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JP2001233934A
JP2001233934A JP2000046630A JP2000046630A JP2001233934A JP 2001233934 A JP2001233934 A JP 2001233934A JP 2000046630 A JP2000046630 A JP 2000046630A JP 2000046630 A JP2000046630 A JP 2000046630A JP 2001233934 A JP2001233934 A JP 2001233934A
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Koichi Kurokawa
幸一 黒川
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Harima Chemical Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミネラルスピリットなどの脂肪族系溶剤に対
して充分な溶解性を有し、且つ塗膜の密着性及び可撓性
に優れた塗料用エポキシ樹脂を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 平均炭素数が5以上のアルキル基を有す
るアルキルフェノール化合物とホルムアルデヒドとから
得られる、一分子中のフェノール性水酸基の平均官能基
数が2.5〜6であるフェノールノボラック樹脂と、一
分子中に二個のエポキシ基を有するエポキシ当量が30
0以下のエポキシ樹脂と、平均炭素数が4以上のアルキ
レン構造を持った二塩基酸とを、前記エポキシ樹脂のモ
ル数/前記フェノールノボラック樹脂中のフェノール性
水酸基数の比率が0.3〜1.5/1であり且つ、前記
二塩基酸のカルボキシル基/前記エポキシ樹脂のモル数
の比率が1/3〜15となる割合で反応せしめ、反応終
了時にエポキシ樹脂中のエポキシ基の40〜60%を未
反応エポキシ基として残留せしめた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミネラルスピリッ
トのような脂肪族系溶剤に溶解し、又は安定に分散し、
且つ耐食性、密着性、耐薬品性及び可撓性などに優れた
塗膜が得られる、塗料用エポキシ樹脂及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ビスフェノール型エポキシ樹
脂は、電気、電子、接着剤、塗料などの分野において幅
広く使用されている。特に塗料分野においては、エポキ
シ当量が250〜1000のビスフェノール型エポキシ
樹脂が広く使用されており、これらは耐食性、密着性、
耐薬品性などの点で優れているので、重防食塗料用とし
て汎用されている。
【0003】ところでこれらの塗料用のエポキシ樹脂
は、一般に有機溶剤に溶解されて使用されることが多
く、使用される有機溶剤としては、ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂の溶解性の点から、トルエンやキシレンなど
のような芳香族系溶剤と、ブタノールなどのアルコール
系、メチルイソブチルケトンなどのケトン系、酢酸エチ
ルや酢酸ブチルなどのエステル系などの溶剤との混合系
で使用される。
【0004】しかしながらこれらエポキシ樹脂塗料に使
用される溶剤は、いずれも沸点や引火点が低く発火の危
険があり、また人体に対して強い毒性を有する溶剤であ
って、塗装環境や作業性、安全性などの点で問題があ
る。
【0005】また前述のような溶剤は溶解力が強く、補
修用塗料として旧塗膜の上に塗装した場合、旧塗膜を溶
解し又は膨潤させ、リフティングなどの塗膜欠陥が生じ
るという問題点を抱えている。
【0006】そこで、これら問題点のない溶剤を使用す
ることのできるエポキシ樹脂が望まれており、引火点が
高い溶剤に溶解し、又は安定に分散することのできる変
性エポキシ樹脂が提案され、特開平4−11623号公
報又は、特開平4−39320号公報に示されている。
【0007】特開平4−11623号公報には、エポキ
シ基の一部を二価フェノールと一価のアルキルフェノー
ルとで反応することにより、高引火点の芳香族系溶剤に
可溶となるエポキシ樹脂が記載されている。
【0008】また特開平4−39320号公報に記載さ
れた発明は、エポキシ樹脂のエポキシ基の一部をアルキ
ルフェノールと脂肪族モノカルボン酸で反応し、さらに
ジイソシアネート化合物と反応することにより、高引火
点の溶剤に可溶な樹脂が得られるとするものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら特開平4
−11623号に示された樹脂は、アルキルフェノール
含有量が少なく、高引火点の芳香族系溶剤には溶解する
が、さらに溶解力が弱く毒性の小さいミネラルスピリッ
トなどの脂肪族系溶剤に対しては溶解し難く、前記問題
点を解決するには不十分である。
【0010】またこの発明では、エポキシ樹脂のエポキ
シ基の一部が消失しているため、硬化剤との反応により
形成された塗膜は架橋密度が小さく、耐薬品性に劣ると
いう欠点を有している。
【0011】特開平4−39320号公報に示された樹
脂においても、特開平4−11623号に示されたもの
と同様、アルキルフェノール及び脂肪族モノカルボン酸
の含有量が少ないため、溶解力が弱く且つ有害性の少な
いミネラルスピリットなどの脂肪族系溶剤に対しての溶
解力が不十分であり、前記問題点を解決するには不十分
である。
【0012】また本件出願人は、フェノールノボラック
樹脂とエポキシ樹脂とよりなり、反応後にエポキシ基を
残留せしめた塗料用エポキシ樹脂を発明し、特開平9−
227825号として公開されている。この樹脂はミネ
ラルスピリットなどの脂肪族系溶剤に対して十分な溶解
性を有するものであるが、塗料としての密着性及び可撓
性に劣るという欠点を有している。
【0013】本発明はかかる事情に鑑みなされたもので
あって、ミネラルスピリットなどの脂肪族系溶剤に対し
て十分な溶解性を有し、かつ密着性及び可撓性の良好な
エポキシ樹脂を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】而して本発明のエポキシ
樹脂は、平均炭素数が5以上のアルキル基を有するアル
キルフェノール化合物とホルムアルデヒドとから得られ
る、一分子中のフェノール性水酸基の平均官能基数が
2.5〜6であるフェノールノボラック樹脂と、一分子
中に二個のエポキシ基を有するエポキシ当量が300以
下のエポキシ樹脂と、平均炭素数が4以上のアルキレン
構造を持った二塩基酸とを、前記エポキシ樹脂のモル数
/前記フェノールノボラック樹脂中のフェノール性水酸
基数の比率が0.3〜1.5/1であり且つ、前記二塩
基酸のカルボキシル基/前記エポキシ樹脂のモル数の比
率が1/3〜15となる割合で反応せしめ、反応終了時
にエポキシ樹脂中のエポキシ基の40〜60%を未反応
エポキシ基として残留せしめてなることを特徴とするも
のである。
【0015】また本発明のエポキシ樹脂の製造方法は、
アルキルフェノール化合物とホルマリンとを触媒存在
下、芳香族系溶剤中で100〜170℃で反応させ、芳
香族系溶剤を回収した後脂肪族系溶剤を加えてフェノー
ルノボラック樹脂を得、次いで当該フェノールノボラッ
ク樹脂とエポキシ樹脂及び二塩基酸とを、触媒の存在下
脂肪族系溶剤中120〜200℃で、前記エポキシ樹脂
のモル数/前記フェノールノボラック樹脂中のフェノー
ル性水酸基数の比率が0.3〜1.5/1であり且つ、
前記二塩基酸のカルボキシル基/前記エポキシ樹脂のモ
ル数の比率が1/3〜15となる割合で反応させ、前記
エポキシ樹脂中のエポキシ基の40〜60%を残留せし
めることを特徴とするものである。
【0016】本発明で使用されるアルキルフェノール化
合物は、アルキル基の平均炭素数が5以上であることを
要する。平均炭素数が5未満の場合は、脂肪族系溶剤に
対する溶解性が良好なものが得られない。
【0017】なお本発明におけるアルキルフェノール化
合物は、アルキル基の平均炭素数が5以上であることを
要するが、ここに含まれる個々のアルキルフェノールに
おけるアルキル基の炭素数は特に限定されない。
【0018】個々のアルキルフェノール化合物としては
炭素数2〜12のアルキル基を有するアルキルフェノー
ルが使用可能であり、具体的には、例えばパラターシャ
リーブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフ
ェノール、ドデシルフェノールなどが挙げられる。
【0019】これらのアルキルフェノール化合物とホル
ムアルデヒドとからフェノールノボラック樹脂を得る。
得られたフェノールノボラック樹脂は、一分子中のフェ
ノール性水酸基の官能基数が、平均で2.5〜6である
ことを要する。平均官能基数が2.5未満の場合には、
塗料として乾燥が遅く塗膜性能が劣り、また6より大き
い場合には、ワニスの粘度が高いものとなり、塗料とし
ての実用性に劣ったものとなる。
【0020】次に本発明で使用されるエポキシ樹脂は、
一分子に二個のエポキシ基を有し、且つ平均エポキシ当
量が300以下のものが使用される。平均エポキシ当量
が300を超えると、製品となるエポキシ樹脂の脂肪族
系溶剤に対する溶解性が低下するので好ましくない。
【0021】このようなエポキシ樹脂の代表的な例とし
ては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ビスフェノー
ルAとエピクロルヒドリンとの縮合物)や、ビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂(ビスフェノールFとエピクロル
ヒドリンとの縮合物)などが挙げられるが、これらに限
定されるものではなく、その他二価アルコールとエピク
ロルヒドリンとの縮合物や、二価カルボン酸とエピクロ
ルヒドリンとの縮合物なども使用することができる。
【0022】かかるエポキシ樹脂の具体例としては、例
えば東都化成工業社製エポトートYD−128、YD−
134、YDF−170や、共栄社油脂化学工業社製エ
ポライト40E(エチレングリコールジグリシジルエー
テル)、エポライト70P(プロピレングリコールジグ
リシジルエ−テル)、エポライト1500NP(ネオペ
ンチルグリコールジグリシジルエーテル)などの商品名
で市販されているものを使用することができる。
【0023】また本発明で使用される二塩基酸は、炭素
数4〜40のアルキレン構造を有するものが使用され
る。平均炭素数が4未満のアルキレン構造のものでは、
製品となるエポキシ樹脂に十分な可撓性が付与されな
い。かかる二塩基酸の具体例としては、アジピン酸、セ
バシン酸や、ハリマ化成社製ハリダイマー200,ハリ
ダイマー250などのダイマー酸などが挙げられる。
【0024】次に本発明のエポキシ樹脂の製造方法につ
き説明する。まず、アルキルフェノール化合物と37%
ホルマリンとを、触媒の存在下、トルエンなどの芳香族
系溶剤中で、100〜170℃好ましくは140℃〜1
60℃で1〜3時間反応させる。その後溶剤を回収し、
ミネラルスピリットなどの脂肪族系溶剤を加え、当該脂
肪族系溶剤で希釈されたフェノールノボラック樹脂を得
る。触媒としては、塩酸、シュウ酸などの酸触媒が使用
可能である。
【0025】次いでフェノールノボラック樹脂とエポキ
シ樹脂及び二塩基酸との反応は、触媒の存在下、ミネラ
ルスピリット中で、120〜200℃好ましくは140
℃〜180℃で、目標のエポキシ当量に達するまで反応
させる。
【0026】触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ触媒、トリエ
チルアミン、トリプロピルアミンなどのアミン触媒若し
くはその塩、臭化テトラメチルアンモニウム、塩化テト
ラメチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウ
ム、塩化テトラエチルアンモニウムなどの第4級アンモ
ニウム塩触媒などが使用可能である。
【0027】本発明においては、上記反応に関与するエ
ポキシ樹脂のモル数(以下Epという)と、二塩基酸の
カルボキシル基数(以下Acという)と、フェノールノ
ボラック樹脂のフェノール性水酸基数(以下Phとい
う)との、三者の比率が重要である。すなわち、Ep/
Phの比率が0.3〜1.5/1であり、且つAc/E
pの比率が1/3〜15であることを要する。
【0028】Ep/Phとの比率が0.3/1未満の場
合、得られるエポキシ樹脂中のエポキシ基数が少なく、
乾燥性が遅く塗料用エポキシ樹脂としては不適切であ
る。また前記比率が1.5/1より大きい場合には、得
られたエポキシ樹脂の脂肪族系溶剤に対する溶解性が悪
いものとなる。
【0029】またAc/Epの比率が1/15より小さ
い場合には、得られたエポキシ樹脂が硬く十分な可撓性
を付与しない。また、Ac/Epの比率が1/3より大
きい場合には、得られたエポキシ樹脂の脂肪族系溶剤に
対する溶解性が悪いものとなり好ましくない。
【0030】また本発明においては、反応終了時のエポ
キシ樹脂中には、原料エポキシ樹脂中のエポキシ基の4
0〜60%を残す必要がある。エポキシ基の残留量が4
0%未満の場合には、反応中にワニス粘度が高くなり、
塗料として実用的なものが得られない。また反応中ゲル
化する場合もある。また60%を超えた場合には、ノボ
ラック樹脂とエポキシ樹脂及び二塩基酸との反応が不十
分で、脂肪族系溶剤に対する溶解性が劣る。
【0031】本発明の塗料用エポキシ樹脂には、以上説
明した方法により製造され、これに脂肪族系溶剤及び、
必要な硬化剤、着色顔料、体質顔料、防錆顔料、改質樹
脂、添加剤などを配合して塗料化される。
【0032】本発明の塗料用エポキシ樹脂は、ミネラル
スピリットなどの脂肪族系溶剤のみで塗料化することが
可能であるが、塗料の特徴を損なわない範囲で、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族系溶剤、ブタノールなどのア
ルコール系溶剤、メチルイソブチルケトンなどのケトン
系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤
や、混合芳香族炭化水素系溶剤(エクソン化学社製ソル
ベッソ100、ソルベッソ150、モービル石油社製ペ
ガゾールR−100、ペガゾールR−150)などを、
脂肪族系溶剤に混合して使用することは可能である。
【0033】塗料における硬化剤としては、通常のエポ
キシ樹脂用の硬化剤を使用することができ、具体的には
トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、メタキ
シレンジアミンなどのアミン類、これらのアミンのアダ
クト変性アミンやポリアミド樹脂が挙げられる。
【0034】
【発明の効果】本発明の塗料用エポキシ樹脂は、高引火
点の脂肪族系溶剤に可溶もしくは安定に分散するため、
これらの溶剤により塗料化が可能であり、それ故塗装環
境や塗装作業性が良く、更に旧塗膜の補修用として塗り
重ねた場合には、旧塗膜を溶解したり膨潤させたりする
ことがない。
【0035】さらに得られる塗膜は、従来の溶解力の強
いトルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤を使用したエ
ポキシ樹脂塗料に匹敵する、耐食性、密着性などに優れ
た塗膜が得られる。
【0036】また本発明の塗料用エポキシ樹脂は、エポ
キシ樹脂成分とフェノールノボラック樹脂成分とよりな
る網目構造中に、二塩基酸に由来する鎖長が長く且つ屈
曲性に富むアルキレン鎖が介在するので、エポキシ塗料
としての優れた性能を維持しつつ、柔軟で可撓性に富む
塗膜が得られる。
【0037】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。なお
以下の説明において、「部」及び「%」は、特に断らな
い限り「重量部」及び「重量%」を示す。
【0038】[フェノールノボラック樹脂の調製]温度
計、撹拌機及び環流冷却器を取り付けた反応器にノニル
フェノール660gと37%ホルマリン162gとを混
合して投入し、さらにそこに触媒としてシュウ酸7g及
び、溶媒としてのトルエン155gを加え、150℃で
2時間反応させた。然る後トルエンを回収し、ミネラル
スピリットを加えて不揮発分が80%となるように調整
し、フェノールノボラック樹脂溶液を得た。
【0039】[エポキシ樹脂の調製] [実施例1]温度計、撹拌機及び環流冷却器を取り付け
た反応器に、前述により調製されたフェノールノボラッ
ク樹脂溶液と、エポトートYD−128(東都化成
(株)製;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ
当量190)と、ハリダイマー200(ハリマ化成
(株)製;C36ダイマー酸,酸価193)とを、Ep/
Ph/Acの比率が1/1/0.1の割合となるように
仕込み、さらにミネラルスピリットを添加して不揮発分
が60%になるように調整した。
【0040】そしてそれを加熱して約110℃にまで昇
温し、撹拌しながら水酸化カリウムを全樹脂に対して
0.01%添加し、さらに150℃にまで昇温し、エポ
キシ当量が1000〜1300になるまで反応させ、エ
ポキシ樹脂ワニスを得た。
【0041】[実施例2]前記フェノールノボラック樹
脂溶液と、エポトートYD−128(前述)と、ハリダ
イマー200(前述)とを、Ep/Ph/Acの比率が
1/1/0.2の割合となるように使用した以外は、実
施例1と同様に操作して、エポキシ当量1000〜13
00のエポキシ樹脂ワニスを得た。
【0042】[実施例3]前記フェノールノボラック樹
脂溶液と、エポトートYD−128(前述)と、ハリダ
イマー200(前述)とを、Ep/Ph/Acの比率が
1/1/0.3の割合となるように使用した以外は、実
施例1と同様に操作して、エポキシ当量1000〜13
00のエポキシ樹脂ワニスを得た。
【0043】[実施例4]前記フェノールノボラック樹
脂溶液と、エポトートYD−128(前述)と、ハリダ
イマー200(前述)とを、Ep/Ph/Acの比率が
0.5/1/0.2の割合となるように使用した以外
は、実施例1と同様に操作して、エポキシ当量1300
〜1600のエポキシ樹脂ワニスを得た。
【0044】[実施例5]前記フェノールノボラック樹
脂溶液と、エポトートYD−128(前述)と、ハリダ
イマー200(前述)とを、Ep/Ph/Acの比率が
1.3/1/0.2の割合となるように使用した以外
は、実施例1と同様に操作して、エポキシ当量700〜
1000のエポキシ樹脂ワニスを得た。
【0045】[比較例1]温度計、撹拌機及び環流冷却
器を取り付けた反応器に、前述により調整されたフェノ
ールノボラック樹脂と、エポトートYD−128(前
述)とを、Ep/Phの比率が1/1の割合で仕込み、
さらにミネラルスピリットを添加して不揮発分が60%
になるように調整した。そしてそれを実施例1と同様に
操作して反応させ、エポキシ当量1000〜1300の
エポキシ樹脂ワニスを得た。
【0046】[比較例2]温度計、撹拌機及び環流冷却
器を取り付けた反応器に、前述により調整されたフェノ
ールノボラック樹脂と、エポトートYD−011(東都
化成(株)製;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポ
キシ当量475)と、ハリダイマー200(前述)と
を、Ep/Ph/Acの比率が1/1/0.2の割合と
なるように仕込み、さらにミネラルスピリットを添加し
て不揮発分が60%になるように調整した。そしてそれ
を実施例1と同様に操作して反応させ、エポキシ当量1
300〜1600のエポキシ樹脂ワニスを得た。
【0047】[比較例3]温度計、攪拌機及び環流冷却
器を取り付けた反応器にエポトートYD−128(前
述)とハリダイマー200(前述)とを、Ep/Acの
比率が1/0.2の割合となるように仕込み、さらにキ
シレンを添加して不揮発分が60%になるように調整し
た。そしてそれを実施例1と同様に操作して反応させ、
エポキシ当量700〜1000のエポキシ樹脂ワニスを
得た。
【0048】[溶解性試験]前述の各実施例及び比較例
で得られたエポキシ樹脂ワニスを、25℃の温度で、重
量比で10倍までミネラルスピリットにて希釈し、溶解
性を判定した。この試験の結果を表1に示す。
【0049】なお試験結果は次の通りである。 ○:完全に溶解し、溶液は透明である。 △:ほゞ溶解しているが、溶液にはかすかに濁りが見ら
れる。 ×:十分に溶解せず、溶液は白濁している。
【0050】
【表1】
【0051】[塗料の調製]下記に示す配合に従って、
ガラスビーズを用いてホモディスパーにて顔料を十分に
分散させ、塗料を調製した。 樹脂ワニス 50% 二酸化チタン 20% タルク 20% ソルベッソ100 10%
【0052】[硬化剤の配合]前述で得られた塗料に、
硬化剤としてニューマイド3510(ハリマ化成株式会
社製ポリアミドアミン系硬化剤、活性水素当量350、
不揮発分65%)を、エポキシ当量/硬化剤の活性水素
当量=1/1当量比になるように配合し、ソルベッソ1
00で不揮発分60%の塗料として調製した。
【0053】[塗料の性能試験]前述により調製した塗
料を、軟鋼板にエアースプレーにて乾燥膜厚が100μ
mとなるように塗布し、20℃で7日間乾燥させた後、
以下の通り種々の試験を行った。
【0054】[密着性]碁盤目セロハンテープ試験(1
mm間隔100目)を行った。結果の評価は次の通りで
ある。 ○:100/100 △:51〜99/100 ×:0〜50/100
【0055】[耐食性]JIS K5400−7.8に
準拠して、耐塩水噴霧試験(400時間)を行った。結
果の評価は次の通りである。 ○:異常なし △:多少の膨れ及び錆発生 ×:著しい膨れ及び錆発生
【0056】[耐衝撃性]JIS K5400−8.
3.2に準拠して、デュポン衝撃試験機1/2B×50
0gの条件で耐衝撃試験を行った。結果は塗膜に異常が
なかった時の高さを示す。
【0057】[耐屈曲性]JIS K5400−8.1
に準拠して5mmφの条件で試験を行った。結果の評価
は次の通りである。 ○:異常なし △:多少のひび割れ ×:著しいひび割れ
【0058】[上塗り適正]各実施例の塗料を、塩化ゴ
ム系及びアルキド樹脂系の塗料を塗布して1年以上屋外
暴露した塗膜の上に塗布し、5時間後の塗膜の状態を観
察した。結果の評価は次の通りである。 ○:異常なし △:多少の膨潤 ×:著しい膨潤 以上の各試験の結果を表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】表2から明らかな通り、本発明の塗料用エ
ポキシ樹脂を使用した実施例1〜5の塗料から得られる
塗膜は、密着性、防食性、耐衝撃性、耐屈曲性及び上塗
り適性のいずれにおいても、良好な結果が得られてい
る。また市販のエポキシ樹脂塗料について上塗り適性の
試験を行ったところ、いずれの旧塗膜もリフティング現
象が見られた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均炭素数が5以上のアルキル基を有す
    るアルキルフェノール化合物とホルムアルデヒドとから
    得られる、一分子中のフェノール性水酸基の平均官能基
    数が2.5〜6であるフェノールノボラック樹脂と、一
    分子中に二個のエポキシ基を有するエポキシ当量が30
    0以下のエポキシ樹脂と、平均炭素数が4以上のアルキ
    レン構造を持った二塩基酸とを、前記エポキシ樹脂のモ
    ル数/前記フェノールノボラック樹脂中のフェノール性
    水酸基数の比率が0.3〜1.5/1であり且つ、前記
    二塩基酸のカルボキシル基/前記エポキシ樹脂のモル数
    の比率が1/3〜15となる割合で反応せしめ、反応終
    了時にエポキシ樹脂中のエポキシ基の40〜60%を未
    反応エポキシ基として残留せしめてなることを特徴とす
    る、塗料用エポキシ樹脂
  2. 【請求項2】 アルキルフェノール化合物とホルマリン
    とを触媒存在下、芳香族系溶剤中で100〜170℃で
    反応させ、芳香族系溶剤を回収した後脂肪族系溶剤を加
    えてフェノールノボラック樹脂を得、次いで当該フェノ
    ールノボラック樹脂とエポキシ樹脂及び二塩基酸とを、
    触媒の存在下脂肪族系溶剤中120〜200℃で、前記
    エポキシ樹脂のモル数/前記フェノールノボラック樹脂
    中のフェノール性水酸基数の比率が0.3〜1.5/1
    であり且つ、前記二塩基酸のカルボキシル基/前記エポ
    キシ樹脂のモル数の比率が1/3〜15となる割合で反
    応させ、前記エポキシ樹脂中のエポキシ基の40〜60
    %を残留せしめることを特徴とする、塗料用エポキシ樹
    脂の製造方法
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