JP2001233873A - 3−シアノチオフェン誘導体の製造方法 - Google Patents
3−シアノチオフェン誘導体の製造方法Info
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- JP2001233873A JP2001233873A JP2000044221A JP2000044221A JP2001233873A JP 2001233873 A JP2001233873 A JP 2001233873A JP 2000044221 A JP2000044221 A JP 2000044221A JP 2000044221 A JP2000044221 A JP 2000044221A JP 2001233873 A JP2001233873 A JP 2001233873A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 3−シアノチオフェン誘導体を、収率よく、
効率的に工業的に有利に製造する方法を提供する。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2およびR3は水素原子、ハロゲン原
子、アルコキシル基、アルキルチオ基または置換基を有
していてもよいアルキル基、アリール基もしくはアラル
キル基を表す。)で示される3−ホルミルチオフェン誘
導体を、非プロトン性極性溶媒中で、酸の存在下にヒド
ロキシルアミンと反応させることを特徴とする一般式
(II) 【化2】 (式中、R1、R2およびR3は前記定義のとおりであ
る。)で示される3−シアノチオフェン誘導体の製造方
法。
効率的に工業的に有利に製造する方法を提供する。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2およびR3は水素原子、ハロゲン原
子、アルコキシル基、アルキルチオ基または置換基を有
していてもよいアルキル基、アリール基もしくはアラル
キル基を表す。)で示される3−ホルミルチオフェン誘
導体を、非プロトン性極性溶媒中で、酸の存在下にヒド
ロキシルアミンと反応させることを特徴とする一般式
(II) 【化2】 (式中、R1、R2およびR3は前記定義のとおりであ
る。)で示される3−シアノチオフェン誘導体の製造方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3−シアノチオフ
ェン誘導体の製造方法に関する。本発明により製造され
る3−シアノチオフェン誘導体は、医薬、農薬などの合
成原料として有用である。
ェン誘導体の製造方法に関する。本発明により製造され
る3−シアノチオフェン誘導体は、医薬、農薬などの合
成原料として有用である。
【0002】
【従来の技術】3−シアノチオフェン誘導体の製造方法
はこれまでに種々報告されており、以下のような方法が
知られている。 (1)チオフェンアルデヒドオキシムを五酸化リン、塩
化チオニル、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド
などの脱水剤によって脱水する方法[ジャーナルオブ
ジ アメリカン ケミカル ソサイエティー(Journal
of the American Chemical Society)、72巻、337
9頁(1950年)参照]。 (2)チオフェンアミドを塩化チオニル、N,N−ジシ
クロヘキシルカルボジイミドなどの脱水剤によって脱水
する方法[ジャーナル オブ ザ ケミカル ソサイエ
ティー(Journal of the Chemical Society)、911
頁(1937年)参照]。 (3)ハロゲン化チオフェンを金属シアン化物と反応さ
せる方法[日本化学雑誌、82巻、1411頁(196
1年)参照]。 (4)3−チオフェンカルボン酸をクロロスルホニルイ
ソシアネートと反応させる方法[ヘーミッシェ ベリヒ
テ(Chemische Berichte)、100巻、2719頁(1
967年)参照]。 (5)3−アルキルチオフェンまたは3−ホルミルチオ
フェン誘導体をバナジウム含有酸化物の存在下にアンモ
酸化する方法(特開平9−40666号公報参照)。
はこれまでに種々報告されており、以下のような方法が
知られている。 (1)チオフェンアルデヒドオキシムを五酸化リン、塩
化チオニル、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド
などの脱水剤によって脱水する方法[ジャーナルオブ
ジ アメリカン ケミカル ソサイエティー(Journal
of the American Chemical Society)、72巻、337
9頁(1950年)参照]。 (2)チオフェンアミドを塩化チオニル、N,N−ジシ
クロヘキシルカルボジイミドなどの脱水剤によって脱水
する方法[ジャーナル オブ ザ ケミカル ソサイエ
ティー(Journal of the Chemical Society)、911
頁(1937年)参照]。 (3)ハロゲン化チオフェンを金属シアン化物と反応さ
せる方法[日本化学雑誌、82巻、1411頁(196
1年)参照]。 (4)3−チオフェンカルボン酸をクロロスルホニルイ
ソシアネートと反応させる方法[ヘーミッシェ ベリヒ
テ(Chemische Berichte)、100巻、2719頁(1
967年)参照]。 (5)3−アルキルチオフェンまたは3−ホルミルチオ
フェン誘導体をバナジウム含有酸化物の存在下にアンモ
酸化する方法(特開平9−40666号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)の方法は、チオフェンアルデヒドオキシムを3−
ホルミルチオフェンとヒドロキシルアミンとの脱水反応
により合成し、このオキシム体を単離した後、酸触媒の
存在下で再度脱水反応させているため、決して効率的と
は言い難い。また、上記(1)および(2)の方法で脱
水剤として用いる五酸化二リン、塩化チオニル、N,N
−ジシクロヘキシルカルボジイミドなどは高価な上、有
害である。上記(3)の方法は、極めて有害な金属シア
ン化物を用いる必要があり、大量スケールでの合成には
多大な危険を伴う。上記(4)の方法は、原料として用
いる3−チオフェンカルボン酸誘導体が非常に高価であ
る。また、上記(5)の方法は、用いる金属酸化物が高
価な上、3−シアノチオフェン誘導体の収率が最高でも
40%程度と低い。したがって、これらの方法はいずれ
も3−シアノチオフェン誘導体の工業的に有利な製造方
法とは言い難い。しかして、本発明の目的は、3−シア
ノチオフェン誘導体を、収率良く、効率的に工業的に有
利に製造し得る方法を提供することにある。
(1)の方法は、チオフェンアルデヒドオキシムを3−
ホルミルチオフェンとヒドロキシルアミンとの脱水反応
により合成し、このオキシム体を単離した後、酸触媒の
存在下で再度脱水反応させているため、決して効率的と
は言い難い。また、上記(1)および(2)の方法で脱
水剤として用いる五酸化二リン、塩化チオニル、N,N
−ジシクロヘキシルカルボジイミドなどは高価な上、有
害である。上記(3)の方法は、極めて有害な金属シア
ン化物を用いる必要があり、大量スケールでの合成には
多大な危険を伴う。上記(4)の方法は、原料として用
いる3−チオフェンカルボン酸誘導体が非常に高価であ
る。また、上記(5)の方法は、用いる金属酸化物が高
価な上、3−シアノチオフェン誘導体の収率が最高でも
40%程度と低い。したがって、これらの方法はいずれ
も3−シアノチオフェン誘導体の工業的に有利な製造方
法とは言い難い。しかして、本発明の目的は、3−シア
ノチオフェン誘導体を、収率良く、効率的に工業的に有
利に製造し得る方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため鋭意検討した結果、3−ホルミルチオ
フェン誘導体を、非プロトン性極性溶媒中で酸の存在下
にヒドロキシルアミンと反応させることにより、上記し
た(1)の方法で原料として用いているチオフェンアル
デヒドオキシムを単離することなく、一段階で効率よく
3−シアノチオフェン誘導体に変換できることを見出
し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、一般式
(I)
的を達成するため鋭意検討した結果、3−ホルミルチオ
フェン誘導体を、非プロトン性極性溶媒中で酸の存在下
にヒドロキシルアミンと反応させることにより、上記し
た(1)の方法で原料として用いているチオフェンアル
デヒドオキシムを単離することなく、一段階で効率よく
3−シアノチオフェン誘導体に変換できることを見出
し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、一般式
(I)
【0005】
【化3】
【0006】(式中、R1、R2およびR3は水素原子、
ハロゲン原子、アルコキシル基、アルキルチオ基または
置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基もし
くはアラルキル基を表す。)で示される3−ホルミルチ
オフェン誘導体(以下、3−ホルミルチオフェン誘導体
(I)と略称する)を、非プロトン性極性溶媒中で、酸
の存在下にヒドロキシルアミンと反応させることを特徴
とする一般式(II)
ハロゲン原子、アルコキシル基、アルキルチオ基または
置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基もし
くはアラルキル基を表す。)で示される3−ホルミルチ
オフェン誘導体(以下、3−ホルミルチオフェン誘導体
(I)と略称する)を、非プロトン性極性溶媒中で、酸
の存在下にヒドロキシルアミンと反応させることを特徴
とする一般式(II)
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1、R2およびR3は前記定義の
とおりである。)で示される3−シアノチオフェン誘導
体(以下、3−シアノチオフェン誘導体(II)と略称
する)の製造方法である。
とおりである。)で示される3−シアノチオフェン誘導
体(以下、3−シアノチオフェン誘導体(II)と略称
する)の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】上記一般式中、R1、R2およびR
3がそれぞれ表すアルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、
シクロプロピル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル
基などの直鎖状、分岐状または環状のアルキル基が挙げ
られる。これらのアルキル基は置換基を有していてもよ
く、かかる置換基としては、例えば塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子、フッ素原子などのハロゲン原子;メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの
アルコキシル基;tert−ブチルジメチルシリルオキ
シ基、tert−ブチルジフェニルシリルオキシ基など
の三置換シリルオキシ基;ニトロ基などが挙げられる。
3がそれぞれ表すアルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、
シクロプロピル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル
基などの直鎖状、分岐状または環状のアルキル基が挙げ
られる。これらのアルキル基は置換基を有していてもよ
く、かかる置換基としては、例えば塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子、フッ素原子などのハロゲン原子;メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの
アルコキシル基;tert−ブチルジメチルシリルオキ
シ基、tert−ブチルジフェニルシリルオキシ基など
の三置換シリルオキシ基;ニトロ基などが挙げられる。
【0010】R1、R2およびR3がそれぞれ表すアリー
ル基としては、例えばフェニル基、ナフチル基などが挙
げられ、アラルキル基としては、例えばベンジル基、フ
ェネチル基などが挙げられる。これらのアリール基また
はアラルキル基は置換基を有していてもよく、かかる置
換基としては、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子、フッ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、tert−ブチル基などのアルキル基;メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアル
コキシル基;tert−ブチルジメチルシリルオキシ
基、tert−ブチルジフェニルシリルオキシ基などの
三置換シリルオキシ基;ニトロ基;フェニル基、p−メ
トキシフェニル基などのアリール基などが挙げられる。
ル基としては、例えばフェニル基、ナフチル基などが挙
げられ、アラルキル基としては、例えばベンジル基、フ
ェネチル基などが挙げられる。これらのアリール基また
はアラルキル基は置換基を有していてもよく、かかる置
換基としては、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子、フッ素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、tert−ブチル基などのアルキル基;メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアル
コキシル基;tert−ブチルジメチルシリルオキシ
基、tert−ブチルジフェニルシリルオキシ基などの
三置換シリルオキシ基;ニトロ基;フェニル基、p−メ
トキシフェニル基などのアリール基などが挙げられる。
【0011】R1、R2およびR3がそれぞれ表すハロゲ
ン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子などが挙げられる。
ン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子などが挙げられる。
【0012】R1、R2およびR3が表すアルコキシル基
としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基などが挙げられ、アルキルチオ基として
は、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブ
チルチオ基などが挙げられる。
としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基などが挙げられ、アルキルチオ基として
は、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブ
チルチオ基などが挙げられる。
【0013】酸としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、リ
ン酸などの無機酸;p−トルエンスルホン酸、メタンス
ルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオ
ロ酢酸などの有機酸が挙げられる。酸の使用量は、ヒド
ロキシルアミンに対して1〜5モル倍の範囲であるのが
好ましい。
ン酸などの無機酸;p−トルエンスルホン酸、メタンス
ルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオ
ロ酢酸などの有機酸が挙げられる。酸の使用量は、ヒド
ロキシルアミンに対して1〜5モル倍の範囲であるのが
好ましい。
【0014】ヒドロキシルアミンの使用量は、3−ホル
ミルチオフェン誘導体(I)に対し、0.1〜10モル
倍の範囲であるのが好ましく、反応を円滑に進行させる
観点からは1〜1.5モル倍の範囲であるのがより好ま
しい。
ミルチオフェン誘導体(I)に対し、0.1〜10モル
倍の範囲であるのが好ましく、反応を円滑に進行させる
観点からは1〜1.5モル倍の範囲であるのがより好ま
しい。
【0015】また、ヒドロキシルアミンは無機酸の塩ま
たは有機酸の塩の形態で用いることができる。このよう
なヒドロキシルアミン塩としては、例えばヒドロキシル
アミン塩酸塩(H2NOH・HCl)、ヒドロキシルア
ミン硫酸塩((H2NOH)2・H2SO4)、ヒドロキシ
ルアミン硝酸塩(H2NOH・HNO3)などの、ヒドロ
キシルアミンと上記した無機酸とからなる塩;ヒドロキ
シルアミン・p−トルエンスルホン酸塩、ヒドロキシル
アミン・メタンスルホン酸塩、ヒドロキシルアミン・ト
リフルオロメタンスルホン酸塩、ヒドロキシルアミン・
トリフルオロ酢酸塩などの、ヒドロキシルアミンと上記
した有機酸とからなる塩が挙げられる。ヒドロキシルア
ミンをかかる塩の形態で用いる場合、その塩を構成する
成分として含まれている酸が本発明の方法において必要
な酸としての役割を果たすので、上記した酸のさらなる
添加は必須ではない。また、ヒドロキシルアミンは上記
した塩の形態で用いることが、工業的な入手容易性、取
り扱いの容易性の観点から特に好ましい。
たは有機酸の塩の形態で用いることができる。このよう
なヒドロキシルアミン塩としては、例えばヒドロキシル
アミン塩酸塩(H2NOH・HCl)、ヒドロキシルア
ミン硫酸塩((H2NOH)2・H2SO4)、ヒドロキシ
ルアミン硝酸塩(H2NOH・HNO3)などの、ヒドロ
キシルアミンと上記した無機酸とからなる塩;ヒドロキ
シルアミン・p−トルエンスルホン酸塩、ヒドロキシル
アミン・メタンスルホン酸塩、ヒドロキシルアミン・ト
リフルオロメタンスルホン酸塩、ヒドロキシルアミン・
トリフルオロ酢酸塩などの、ヒドロキシルアミンと上記
した有機酸とからなる塩が挙げられる。ヒドロキシルア
ミンをかかる塩の形態で用いる場合、その塩を構成する
成分として含まれている酸が本発明の方法において必要
な酸としての役割を果たすので、上記した酸のさらなる
添加は必須ではない。また、ヒドロキシルアミンは上記
した塩の形態で用いることが、工業的な入手容易性、取
り扱いの容易性の観点から特に好ましい。
【0016】本発明は、非プロトン性極性溶媒の存在下
に行う。非プロトン性極性溶媒としては、例えばN−メ
チルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルム
アミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドなどが挙げら
れ、これらの中でもN−メチルピロリドン、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノンが好ましい。非プロトン
性極性溶媒の使用量に特に制限はないが、通常3−ホル
ミルチオフェン誘導体(I)に対して0.1〜200重
量倍の範囲が好ましく、反応を円滑に進行させる観点か
ら、1〜20重量倍の範囲がより好ましい。
に行う。非プロトン性極性溶媒としては、例えばN−メ
チルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルム
アミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドなどが挙げら
れ、これらの中でもN−メチルピロリドン、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノンが好ましい。非プロトン
性極性溶媒の使用量に特に制限はないが、通常3−ホル
ミルチオフェン誘導体(I)に対して0.1〜200重
量倍の範囲が好ましく、反応を円滑に進行させる観点か
ら、1〜20重量倍の範囲がより好ましい。
【0017】反応温度は、20℃から使用する溶媒の沸
点の範囲が好ましく、反応を円滑に進行させる観点から
は50℃から使用する溶媒の沸点の範囲がより好まし
い。
点の範囲が好ましく、反応を円滑に進行させる観点から
は50℃から使用する溶媒の沸点の範囲がより好まし
い。
【0018】反応は、3−ホルミルチオフェン誘導体
(I)、ヒドロキシルアミン、酸および非プロトン性極
性溶媒を混合し、所定温度で攪拌して行うか、または3
−ホルミルチオフェン誘導体(I)、ヒドロキシルアミ
ンと酸からなる塩および非プロトン性極性溶媒を混合
し、所定温度で攪拌して行うのが好ましい。
(I)、ヒドロキシルアミン、酸および非プロトン性極
性溶媒を混合し、所定温度で攪拌して行うか、または3
−ホルミルチオフェン誘導体(I)、ヒドロキシルアミ
ンと酸からなる塩および非プロトン性極性溶媒を混合
し、所定温度で攪拌して行うのが好ましい。
【0019】このようにして得られた3−シアノチオフ
ェン誘導体(II)の単離・精製は、通常の有機化合物
の単離・精製において通常行われる操作と同様に行うこ
とができる。例えば、反応液に水を加え、酢酸エチル、
ジエチルエーテル、トルエンなどの有機溶媒で抽出し、
抽出液を濃縮して得られた粗生成物を蒸留、カラムクロ
マトグラフィーなどで精製する。また、反応液にトリエ
チルアミン、トリブチルアミン、アニリン、ピリジンな
どの塩基を加えて反応液中に存在する酸を中和し、この
反応液をそのまま蒸留することによって3−シアノチオ
フェン誘導体(II)を分離することもできる。
ェン誘導体(II)の単離・精製は、通常の有機化合物
の単離・精製において通常行われる操作と同様に行うこ
とができる。例えば、反応液に水を加え、酢酸エチル、
ジエチルエーテル、トルエンなどの有機溶媒で抽出し、
抽出液を濃縮して得られた粗生成物を蒸留、カラムクロ
マトグラフィーなどで精製する。また、反応液にトリエ
チルアミン、トリブチルアミン、アニリン、ピリジンな
どの塩基を加えて反応液中に存在する酸を中和し、この
反応液をそのまま蒸留することによって3−シアノチオ
フェン誘導体(II)を分離することもできる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定され
るものではない。
明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定され
るものではない。
【0021】実施例1 温度計、マグネチックスターラおよび滴下漏斗を装備し
た内容積50mlの3口フラスコに、3−ホルミルチオ
フェン5.60g(50mmol)とヒドロキシルアミ
ン塩酸塩3.82g(55mmol)を入れ、溶媒とし
てN−メチルピロリドン20mlを加えた後、系内を窒
素置換し、100℃に加熱して1時間攪拌した。反応液
の一部をとってガスクロマトグラフィー分析したとこ
ろ、3−ホルミルチオフェンは消失していた。反応液を
室温まで冷却し、これに酢酸エチル50mlと水50m
lを加えて抽出し、有機層と水層を分液した。水層を酢
酸エチル20mlを用いて3回抽出し、この抽出液を先
の有機層とあわせて水50mlで洗浄し、無水硫酸ナト
リウムにより乾燥後、減圧下に低沸成分を留去した。残
留物を蒸留操作により精製し、無色の液体として下記の
物性を有する3−シアノチオフェン4.91g(収率9
0%)を得た。
た内容積50mlの3口フラスコに、3−ホルミルチオ
フェン5.60g(50mmol)とヒドロキシルアミ
ン塩酸塩3.82g(55mmol)を入れ、溶媒とし
てN−メチルピロリドン20mlを加えた後、系内を窒
素置換し、100℃に加熱して1時間攪拌した。反応液
の一部をとってガスクロマトグラフィー分析したとこ
ろ、3−ホルミルチオフェンは消失していた。反応液を
室温まで冷却し、これに酢酸エチル50mlと水50m
lを加えて抽出し、有機層と水層を分液した。水層を酢
酸エチル20mlを用いて3回抽出し、この抽出液を先
の有機層とあわせて水50mlで洗浄し、無水硫酸ナト
リウムにより乾燥後、減圧下に低沸成分を留去した。残
留物を蒸留操作により精製し、無色の液体として下記の
物性を有する3−シアノチオフェン4.91g(収率9
0%)を得た。
【0022】沸点:85−86℃/2.67kPa1 H−NMRスペクトル(270MHz,CDCl3,T
MS,ppm)δ:7.96(d,1H,J=3.0H
z),7.43(dd,1H,J=3.0,5.8H
z),7.31(d,1H,J=3.0,5.8Hz)
MS,ppm)δ:7.96(d,1H,J=3.0H
z),7.43(dd,1H,J=3.0,5.8H
z),7.31(d,1H,J=3.0,5.8Hz)
【0023】実施例2 実施例1において、溶媒としてN−メチルピロリドン2
0mlの代わりに1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン20mlを用いた以外は実施例1と同様に反応を行
い、反応液の一部をとってガスクロマトグラフィー分析
したところ、96%の反応収率で3−シアノチオフェン
が生成していた。反応液を室温まで冷却し、トリエチル
アミン6.06g(60mmol)を加えて室温で30
分攪拌した後、この反応液を2.4〜2.7kPaの減
圧下に蒸留し、82〜87℃の留分として3−シアノチ
オフェン5.02g(単離収率:92%)を得た。
0mlの代わりに1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン20mlを用いた以外は実施例1と同様に反応を行
い、反応液の一部をとってガスクロマトグラフィー分析
したところ、96%の反応収率で3−シアノチオフェン
が生成していた。反応液を室温まで冷却し、トリエチル
アミン6.06g(60mmol)を加えて室温で30
分攪拌した後、この反応液を2.4〜2.7kPaの減
圧下に蒸留し、82〜87℃の留分として3−シアノチ
オフェン5.02g(単離収率:92%)を得た。
【0024】実施例3 実施例1において、ヒドロキシルアミン塩酸塩3.82
g(55mmol)の代わりにヒドロキシルアミン硫酸
塩4.31g(26.3mmol)を用い、反応時間を
12時間に変更した以外は実施例1と同様に反応および
後処理を行い、3−ホルミルチオフェン4.69g(単
離収率:86%)を得た。
g(55mmol)の代わりにヒドロキシルアミン硫酸
塩4.31g(26.3mmol)を用い、反応時間を
12時間に変更した以外は実施例1と同様に反応および
後処理を行い、3−ホルミルチオフェン4.69g(単
離収率:86%)を得た。
【0025】比較例1 実施例1において、溶媒としてN−メチルピロリドン2
0mlの代わりにピリジン20mlを用い、反応時間を
12時間に変更した以外は実施例1と同様に反応・後処
理を行い、抽出液を濃縮して得られた残留物を酢酸エチ
ルから再結晶したところ、白色の3−ヒドロキシイミノ
チオフェン5.08g(単離収率:80%)を得た。
0mlの代わりにピリジン20mlを用い、反応時間を
12時間に変更した以外は実施例1と同様に反応・後処
理を行い、抽出液を濃縮して得られた残留物を酢酸エチ
ルから再結晶したところ、白色の3−ヒドロキシイミノ
チオフェン5.08g(単離収率:80%)を得た。
【0026】
【発明の効果】医薬・農薬中間体として有用な3−シア
ノチオフェン誘導体を、収率よく、効率的に工業的に有
利に製造することができる。
ノチオフェン誘導体を、収率よく、効率的に工業的に有
利に製造することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1、R2およびR3は水素原子、ハロゲン原
子、アルコキシル基、アルキルチオ基または置換基を有
していてもよいアルキル基、アリール基もしくはアラル
キル基を表す。)で示される3−ホルミルチオフェン誘
導体を、非プロトン性極性溶媒中で、酸の存在下にヒド
ロキシルアミンと反応させることを特徴とする一般式
(II) 【化2】 (式中、R1、R2およびR3は前記定義のとおりであ
る。)で示される3−シアノチオフェン誘導体の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000044221A JP2001233873A (ja) | 2000-02-22 | 2000-02-22 | 3−シアノチオフェン誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000044221A JP2001233873A (ja) | 2000-02-22 | 2000-02-22 | 3−シアノチオフェン誘導体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001233873A true JP2001233873A (ja) | 2001-08-28 |
Family
ID=18567021
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000044221A Pending JP2001233873A (ja) | 2000-02-22 | 2000-02-22 | 3−シアノチオフェン誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001233873A (ja) |
-
2000
- 2000-02-22 JP JP2000044221A patent/JP2001233873A/ja active Pending
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