JP2001233705A - 農薬粉剤の製造方法 - Google Patents

農薬粉剤の製造方法

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JP2001233705A
JP2001233705A JP2000051599A JP2000051599A JP2001233705A JP 2001233705 A JP2001233705 A JP 2001233705A JP 2000051599 A JP2000051599 A JP 2000051599A JP 2000051599 A JP2000051599 A JP 2000051599A JP 2001233705 A JP2001233705 A JP 2001233705A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】常温で固体でありかつ水溶解度の高い農薬活性
成分を含有する農薬粉剤に関し、高活性を維持しながら
も飛散抑制安定性に優れた農薬粉剤の製造方法を提供す
る。 【解決手段】常温で固体でありかつ20℃における水溶
解度が1g/100ml以上である殺虫活性成分を粉剤
に調製するに際して、以下の物性を有する難揮発性有機
溶剤に加熱条件下溶解したのち固体担体に担持させるこ
とを特徴とする農薬粉剤の製造方法。 (1)40℃、30日の条件下での重量減率が10%以
下 (2)引火点が100℃以上 (3)本発明でいう殺虫活性成分を25℃で1重量%以
上溶解する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温で固体であり
かつ20℃における水溶解度が1g/100ml以上で
ある殺虫活性成分を含有する農薬粉剤及びその製造方法
に関し、殺虫活性成分の高い活性を維持しながらも飛散
抑制安定性に優れた農薬粉剤を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、クロロニコチニル系殺虫剤等の従
来の殺虫剤に比べて水溶性が高い浸透移行性殺虫活性成
分が製造されるようになり、その製剤型として粒剤、水
溶剤、液剤、粉剤などが開発されている。中でも粉剤は
希釈などの操作が不要で、通称パイプダスターという簡
単な散布機を使用するだけで薬剤処理できる比較的簡便
な製剤型である。しかしながら、一般的に粉剤は、乳
剤、フロアブル剤、水和剤などと比較して薬効が劣る欠
点があることから、高い薬効を得るために従来様々な方
法が試みられてきた。例えば、殺虫活性成分を溶剤に溶
解または混合させた後、得られた溶液等を固体担体に担
持させて粉剤等の農薬製剤を得る方法が知られている。
【0003】このような方法で殺虫活性成分を粉剤とす
る方法として特開平9−110604号公報に記載の方
法が知られている。本公報には難揮発性溶剤を用いた農
薬粉剤の製造方法が開示されている。しかしながらこの
方法に用いられている溶剤は非極性溶剤であり、そのた
め、クロロニコチニル系殺虫剤のような水溶性の高い殺
虫活性成分を溶剤に十分に溶解できず、結果的に高活性
な粉剤を得ることができないという欠点を本方法は有し
ている。水溶性の高い殺虫活性成分を溶解する方法とし
ては、特開平03−20201号に揮発性溶剤または極
性溶剤を用いた粉剤の製造方法が開示されている。この
方法によれば、殺虫活性成分は溶剤に溶解するものの、
使用されている溶剤が揮発性であるため、該公報に記載
された製造方法得られた粉剤を一定期間保存すると、粉
剤中の溶剤が徐々に揮発することにより粉剤の飛散抑制
性が低下する(飛散性が増加する)という現象が生じる
という新たな問題、即ち保存安定性の問題が発生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高活
性を維持しながらも飛散抑制安定性に優れた水溶解度が
高い殺虫活性成分を含有する農薬粉剤の製造方法を提供
することにあり、本発明の目的は、常温で固体でありか
つ20℃における水溶解度が1g/100ml以上であ
る1種または2種以上の殺虫活性成分を引火点の低い難
揮発性有機溶剤に溶解した溶液を、1種または2種以上
の固体担体に担持させて農薬粉剤を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、水溶解度の高い殺虫活性
成分を一定量以上溶解する極性溶剤の中には希に難揮発
性のものがあることを見出した。そしてさらに検討の結
果、常温で固体でありかつ20℃における水溶解度が1
g/100ml以上である殺虫活性成分を粉剤に調製す
るに際して、殺虫活性成分を以下の物性を有する難揮発
性有機溶剤に溶解したのち固体担体に担持させると、高
活性を維持しながら飛散抑制性に優れた農薬粉剤を製造
できることを見出し、本発明を完成させた。 (1)40℃、30日の条件下での重量減率が10%以
下 (2)引火点が100℃以上 (3)本発明でいう殺虫活性成分を25℃で1重量%以
上溶解する
【0006】即ち、本発明は以下の[1]〜[11]に記載
のとおりである。 [1] 常温で固体でありかつ20℃における水溶解度
が1g/100ml以上である1種または2種以上の殺
虫活性成分を下記の物性を有する難揮発性有機溶剤に溶
解した溶液を、1種または2種以上の固体担体に担持さ
せることを特徴とする農薬粉剤の製造方法。 (1)40℃、30日の条件下での重量減率が10%以
下 (2)引火点が100℃以上 (3)常温で固体でありかつ20℃における水溶解度が
1g/100ml以上である殺虫活性成分を25℃にお
いて1重量%以上溶解する [2] 常温で固体でありかつ20℃における水溶解度が
1g/100ml以上である殺虫活性成分を難揮発性有
機溶剤に溶解させるに際して、難揮発性有機溶剤を引火
点以下の温度に加熱することを特徴とする[1]に記載の
農薬粉剤の製造方法。 [3] 難揮発性有機溶剤がポリエチレングリコールであ
ることを特徴とする[1]または[2]に記載の農薬粉剤の
製造方法。 [4] 難揮発性有機溶剤がジエチレングリコールモノベ
ンジルエーテルであることを特徴とする[1]または[2]
に記載の農薬粉剤の製造方法。 [5] 常温で固体でありかつ20℃における水溶解度が
1g/100ml以上である殺虫活性成分が(RS)−
1−メチル−2−ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フ
リルメチル)グアニジンであることを特徴とする[1]か
ら[4]の何れか一項に記載の農薬粉剤の製造方法。 [6] (RS)−1−メチル−2−ニトロ−3−(テト
ラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジンを予め加熱し
たジエチレングリコールモノベンジルエーテルに溶解し
た溶液を、1種または2種以上の固体担体に担持させる
ことを特徴とする農薬粉剤の製造方法。 [7] (RS)−1−メチル−2−ニトロ−3−(テト
ラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジンとこれとは異
なる1種または2種以上の農薬活性成分を予め加熱した
ジエチレングリコールモノベンジルエーテルに溶解した
溶液を、1種または2種以上の固体担体に担持させるこ
とを特徴とする農薬粉剤の製造方法。 [8] 1種または2種以上の固体担体がクレー及びホワ
イトカーボンである[6]または[7]に記載の農薬粉剤の
製造方法。 [9] (RS)−1−メチル−2−ニトロ−3−(テト
ラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジンを予め加熱し
たジエチレングリコールモノベンジルエーテルに溶解し
た溶液を、1種または2種以上の固体担体に担持させて
得られることを特徴とする農薬粉剤。 [10] (RS)−1−メチル−2−ニトロ−3−(テ
トラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジンとこれとは
異なる1種または2種以上の農薬活性成分を予め加熱し
たジエチレングリコールモノベンジルエーテルに溶解し
た溶液を、1種または2種以上の固体担体に担持させて
得られることを特徴とする農薬粉剤。 [11] 1種または2種以上の固体担体がクレー及びホ
ワイトカーボンである[9]または[10]に記載の農薬粉
剤。
【0007】
【発明の実施の形態】次に本発明の詳細について具体的
に説明する。本発明の製造方法に使用できる常温で固体
であり、かつ20℃における水溶解度が1g/100m
l以上のものである殺虫活性成分とは、好ましくは融点
が40℃以上のものである。その具体例としては、アセ
フェート(融点82〜89℃、20℃における水溶解度
(以下同じ)65g/100ml)、ピリミカーブ(融
点90.5℃、37g/100ml)、メソミル(融点
78〜79℃、5.8g/100ml)、オキサミル
(融点108〜110℃、28g/100ml)、カル
タップ(融点183〜186℃、20g/100m
l)、チオシクラム(融点125〜128℃、9.2g
/100ml)、ニテンピラム(融点82〜83℃、8
4g/100ml)、および特開平7−179448号
に示された化合物(RS)−1−メチル−2−ニトロ−
3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジン
(融点約105℃、5.4g/100ml)を挙げるこ
とができる。
【0008】これら殺虫活性成分の粉剤中の含有量は、
一般的には0.1〜50重量%であるが、特に限定され
るものでなく、10アール当たりの必要処理量を勘案し
て任意に決定することができる。またこれらの殺虫活性
成分は単独で用いられるだけでなく、必要に応じて2種
以上の混合剤として使用できる。
【0009】本発明の方法により製造される粉剤におい
て、病害虫防除適用範囲を広げるために必要に応じて1
種または2種以上の他の農薬活性成分を含有させること
ができる。その際の他の農薬活性成分としては常温での
固体、液体を問わず、また殺虫活性成分、殺菌活性成分
いずれであってもよい。その具体例としては、先に例示
したものに加え、次に挙げるものなどがあるが、粉剤を
調製する際は、その有効成分の物性、経時安定性などを
考慮して、本発明で用いる難揮発性有機溶剤に必ずしも
溶解させる必要はない。またこれら農薬活性成分の製剤
中の含有量は、一般的には0.1〜50重量%であるが
特に限定されるものでなく、10アール当たりの必要処
理量を勘案して任意に決定することができる。
【0010】殺虫活性成分の例としては、以下のものが
例示できる。 有機リン系:CYAP、MPP、MEP、ECP、ピリ
ミホスメチル、ダイアジノン、キナルホス、イソキサチ
オン、ピリダフェンチオン、クロルピリホスメチル、ク
ロルピリホス、ESP、バミドチオン、マラソン、PA
P、ジメトエート、ホルモチオン、チオメトン、エチル
チオメトン、ホサロン、PMP、DMTP、プロチオホ
ス、スルプロホス、プロフェノホス、ピラクロホス、D
DVP、モノクロトホス、BRP、CVMP、ジメチル
ビンホス、CVP、プロパホス、イソフェンホス、DE
P、EPN、エチオン、 カーバメート系:NAC、MIPC、BPMC、PH
C、XMC、ベンダイオカルブ、エチオフェンカルブ、
カルボスルファン、ベンフラカルブ、フラチオカルブ、
チオジカルブ、アラニカルブ、 ピレスロイド系:アレスリン、レスメトリン、ペルメト
リン、シペルメトリン、シハロトリン、シフルトリン、
フェンプロパトリン、ビフェントリン、フェンバレレー
ト、フルシトリネート、フルバリネート、シクロプロト
リン、シラフルオフェン、テフルトリン、 ネライストキシン系:ベンスルタップ、 クロロニコチニル系:イミダクロプリド、アセタミプリ
ド、クロチアニジン、チアクロプリド、チアメトキサン
(thiamethoxam)、 昆虫成長制御剤:ブプロフェジン、ジフルベンズロン、
テフルベンズロン、フルフェノクスロン、クロルフルア
ズロン、テブフェノジド、クロマフェノジド、メトキシ
フェノジド、ノバルロン、 その他の合成殺虫活性成分:ベンゾエピン、フィプロニ
ル、クロルフェナピル、エマメクチン安息香酸、エトフ
ェンプロックス、スピノサド、ピメトロジン、ルフェヌ
ロン、インドキサカルブ、トルフェンピラド(ISO申
請中)などを挙げることができる。
【0011】また殺菌活性成分としては以下のものが例
示できる。 有機硫黄系:ジネブ、マンネブ、ジラム、チウラム、 有機リン系:IBP、EDDP、トルクロホスメチル、
ピラゾホス、ホセチル、 メラニン生合成阻害剤:フサライド、トリシクラゾー
ル、ピロキロン、カルプロパミド、 ベンゾイミダゾール系:チオファネートメチル、ベノミ
ル、カルベンダゾール、チアベンダゾール、 ジカルボキシイミド系:イプロジオン、プロシミドン、 酸アミド系:オキシカルボキシン、メプロニル、フルト
ラニル、フラメトピル、チフルザミド、メタラキシル、
オキサジキシル、 ステロール生合成阻害剤:トリアジメホン、ヘキサコナ
ゾール、トリホリン、 その他の合成殺菌活性成分:アゾキシストロビン、メト
ミノストロビン、ジクロシメット、オキソリニック酸、
フルスルファミド、ヒドロキシイソキサゾール、ダゾメ
ット、プロベナゾール、テクロフタラム、イソプロチオ
ラン、フェリムゾン、ジクロメジン、ペンシクロン、フ
ルオルイミド、キャプタン、TPN、ジメチリモール、
トリアジン、ジエトフェンカルブ、ブラストサイジン
S、カスガマイシン、ポリオキシン、バリダマイシン、
ミルディオマイシンなどを挙げることができる。
【0012】本発明でいう難揮発性有機溶剤とは、以下
の物性を必須とする有機溶剤を指す。 (1)40℃、30日の保存条件下での重量減率が10
%以下。 (2)引火点が100℃以上。 (3)20℃における水溶解度が1g/100ml以上
の殺虫活性成分を25℃で1重量%以上溶解する。 ここでいう40℃、30日の保存条件下での重量減率が
10%以下とは、粉剤中の溶剤の揮発によって生じる問
題点、つまり粉剤自体の飛散抑制が低下するという現象
を回避するための物性であり、好ましくは6%以下、よ
り好ましくは3%以下、より好ましくは2%以下の重量
減率であればよい。したがって、特開平3−20201
号や特開平9−110604で難揮発性溶剤として定義
しているN−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキサノ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトフェノン、
フルフラール、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、プロピレングリコール(いずれも40℃、30日
の重量減率は約100%)、トリプロピレングリコール
モノメチルエーテル(同重量減率71.2%)等は本
発明でいう難揮発性溶剤には該当しない。
【0013】また20℃における水溶解度が1g/10
0ml以上の殺虫活性成分を25℃において1重量%以
上溶解するとは、得られる粉剤が高活性であるための必
須条件であり、好ましくは2重量%以上、より好ましく
は3重量%以上溶解すればよい。
【0014】この難揮発性有機溶剤の粉剤中での含有量
は特に限定されるものではないが、一般的には0.1〜
50重量%の範囲で用いられ、粉剤の流動性、分散性を
損なわないため好ましくは0.1〜20重量%、より好
ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.1〜
5重量%の範囲で用いられる。またこのような実用的な
含有量で使用するために、該有機溶剤を60℃〜80℃
の範囲で加熱して殺虫活性成分を溶解することも想定さ
れ、したがって引火点がこの加熱温度付近のものは好ま
しくなく、少なくとも100℃以上、好ましくは110
℃以上、より好ましくは150℃以上の引火点であるの
がよい。
【0015】これら物性を満たす難揮発性有機溶剤の具
体例としては、N−オクチル−2−ピロリドンやN−ド
デシル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶剤(いず
れもISPジャパン(株)製、商品名AgsolEx−
8、AgsolEx−12)、PEG−200やPEG
−300などのポリエチレングリコール類、PPG−3
00などのポリプロピレングリコール類、トリエチレン
グリコールモノブチルエーテルやジエチレングリコール
モノベンジルエーテル、ポリエチレングリコールモノメ
チルエーテルなどのグリコールエーテル類(いずれも日
本乳化剤(株)製、商品名BTG、BzDG、MPG)
などを挙げることができ、先の物性を満たす限りこれら
溶剤を2種以上混合して用いてもよい。
【0016】本発明における固体担体とは、通常粉剤に
使用される増量剤を指し、例としてはクレー、カオリ
ン、タルク、ベントナイト、炭酸カルシウム、珪藻土、
パーライト、酸性白土、珪石、軽石、バーミキュライト
等の鉱物性粉末などが挙げられ、1種または2種以上使
用することができる。またこれらに限定されるわけでな
く、農薬製剤に使用される増量剤、例えば大豆粉、小麦
粉、木粉等の植物性粉末、安息香酸ソーダ、尿素、乳
糖、芒硝、塩化カリウム等の有機および無機化合物が使
用できる。また本発明には、添加した難揮発性有機溶剤
を吸油し見掛け上粉末化して粉剤としての物性を確保す
ることを目的に、固体担体として吸油性担体も使用する
ことができる。ここでいう吸油性担体とは通常農薬に使
用される吸油能を有する固体担体を指し、例えば乾式ま
たは湿式法により製造される非晶質二酸化珪素、澱粉や
その誘導体、およびセルロース等が挙げられる。これら
のうち好ましいものは非晶質二酸化珪素であり、通常ホ
ワイトカーボンと呼ばれ、例としてはカープレックス#
67、#80D、XR(いずれも塩野義製薬(株)
製)、ニップシールNS−T、NS−K(いずれも日本
シリカ工業(株)製)、トクシールNR、GU−N(い
ずれも(株)トクヤマ製)などが挙げられる。これら吸
油性担体の製剤中での含有量は特に限定されるものでは
ないが、一般的には0.05〜70重量%の範囲であ
り、製剤中に添加される有機溶剤を吸油し、見掛け上粉
末化するための必要量であればよい。
【0017】さらに本発明の農薬粉剤には、農薬活性成
分、難揮発性有機溶剤、固体担体、吸油性担体の他に農
薬製剤に通常使用される界面活性剤や補助剤、例えば流
動性改良剤、凝集剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電
防止剤などを用いることができる。これらは農薬活性成
分の物理化学的性質によって選択すればよい。また本発
明の粉剤に使用する有機溶剤に溶解するものであれば、
予め農薬活性成分とともに有機溶剤に溶解することがで
きる。この場合は、農薬活性成分の経時的安定化や粉剤
物性の均質化に優れ、都合がよい。
【0018】該流動性改良剤としては、例としてPAP
(イソプロピルリン酸エステル、日本化学工業(株)
製)、ドリレスA(ポリオキシアルキレンアルキルエー
テルリン酸エステル、三共(株)製)、Phospha
nol GB−520、Phosphanol RD−
720(いずれもポリオキシエチレンアルキルエーテル
リン酸エステルNa塩、東邦化学工業(株)製)、ニュ
ーカルゲンTG−100(ポリオキシエチレンアルキル
エーテルリン酸エステルK塩、竹本油脂(株)製)など
のリン酸エステル型界面活性剤やタルク、ステアリン酸
カルシウムなどが挙げられる。特にリン酸エステル型界
面活性剤は凝集剤としても使用できるので好ましい。こ
れら流動性改良剤および/または凝集剤は、その効果が
認められる量を配合すればよく、製剤全体に対して通常
0.05〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%
の範囲で用いられる。
【0019】該酸化防止剤としては、ヒンダードフェノ
ール系酸化防止剤や、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化
防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、
ビタミンE系酸化防止剤などが挙げられる。また該紫外
線吸収剤としては、二酸化チタンなどの無機化合物系紫
外線吸収剤、ベンゾトリアゾールやベンゾフェノン、ト
リアジン、ベンゾエート、サリシレートなどの有機化合
物系紫外線吸収剤などが挙げられ、これら酸化防止剤や
紫外線吸収剤は、その効果が認められる量を配合すれば
よい。
【0020】該帯電防止剤としては、酸化チタン、酸化
亜鉛、酸化マグネシウムなどの無機化合物、リン酸カル
シウム系化合物などが挙げられる。また、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのリン酸エ
ステル型界面活性剤も帯電防止剤として使用することが
出来る。
【0021】本発明の農薬粉剤は、当業者が常備する設
備をもって容易に製造することができる。すなわち、リ
ボン型混合機やスクリュー型混合機に固体担体、吸油性
担体、界面活性剤等の粉末成分を投入し、室温条件下ま
たは必要に応じ30〜80℃の加熱条件下で混合しなが
ら、農薬活性成分を60〜80℃で有機溶剤に加熱溶解
したものを滴下し、充分に混合する。次いでアトマイザ
ーやピンミル、ジェットマイザー等で粉砕し、凝集塊を
解砕する。さらにリボン型混合機やスクリュー型混合機
で再度均一に混合すれば、目的とする農薬粉剤が得られ
る。かくして、常温で固体でありかつ20℃における水
溶解度が1g/100ml以上である殺虫活性成分を含
有する農薬粉剤に関し、高活性を維持しながらも飛散抑
制安定性に優れた農薬粉剤を製造することができる。ま
た本発明の製造法によれば、農薬粉剤の製造で一般的に
行われる農薬活性成分の微粉砕に伴う粉塵爆発の危険性
を回避することができ、引いては作業者の粉塵吸入防
止、その他の安全対策のための多大な設備上の負担を軽
減できるなどの副次的な効果もある。
【0022】かくして得られた農薬粉剤は、薬効が高く
かつ飛散抑制安定性に優れているが、これを達成するに
は難揮発性有機溶剤の選択が肝要となる。このため、2
5℃での殺虫活性成分の溶解度が1重量%以上であり、
引火点が100℃以上の物性であること、及び以下の方
法で測定した40℃、30日の重量減率が10%以下で
あることを満たすことが必須となる。
【0023】(40℃、30日の重量減率測定法)供試
溶剤30gを直径95mm×高さ45mmのガラス製結
晶皿に入れ、40℃の恒温器中に30日間静置し、その
重量変化を測定した。次いで初期重量からの変化量を百
分率で求め、これを40℃、30日後の減率とする。表
1(表1)〜(表3)に主な溶剤の物性値並びに各溶剤
に対する殺虫活性成分(RS)−1−メチル−2−ニト
ロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジ
ンの25℃における溶解度を示すが、本発明で使用する
ことのできる溶剤はこれに限定されないことはいうまで
もない。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【実施例】以下に実施例、比較例、試験例を挙げ、本発
明を具体的に説明するが、これらに限定されるものでは
ない。尚、ここで用いられる部とはすべて重量%を示
す。
【0028】[実施例1](RS)−1−メチル−2−
ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グア
ニジン0.5部、ドリレスA(三共(株)製)0.5部
をN−オクチル−2−ピロリドン(ISPジャパン
(株)製、商品名AgsolEx−8)3.0部に加え
70℃加熱条件下で溶解させ、これをクレー(大盛産業
(株)製、商品名TDLクレー)92.0部、ホワイト
カーボン(シオノギ製薬(株)製、商品名カープレック
ス#80D)4.0部に加えスクリュー型混合機でよく
混合した後、ピンミルで粉砕し、再度スクリュー型混合
機で混合して本発明の粉剤を得た。
【0029】[実施例2](RS)−1−メチル−2−
ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グア
ニジン0.5部、ドリレスA(三共(株)製)0.5部
をN−ドデシル−2−ピロリドン(ISPジャパン
(株)製、商品名AgsolEx−12)3.0部に加
え70℃加熱条件下で溶解させ、これをクレー(大盛産
業(株)製、商品名TDLクレー)92.0部、ホワイ
トカーボン(シオノギ製薬(株)製、商品名カープレッ
クス#80D)4.0部に加えスクリュー型混合機でよ
く混合した後、ピンミルで粉砕し、再度スクリュー型混
合機で混合して本発明の粉剤を得た。
【0030】[実施例3](RS)−1−メチル−2−
ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グア
ニジン0.5部、PAP(日本化学工業(株)製)0.
5部をPEG−200(三洋化成(株)製)4.5部に
加え70℃加熱条件下で溶解させ、これをクレー(大盛
産業(株)製、商品名TDLクレー)89.0部、ホワ
イトカーボン(シオノギ製薬(株)製、商品名カープレ
ックス#80D)5.5部に加えスクリュー型混合機で
よく混合した後、ピンミルで粉砕し、再度スクリュー型
混合機で混合して本発明の粉剤を得た。
【0031】[実施例4](RS)−1−メチル−2−
ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グア
ニジン0.5部、PAP(日本化学工業(株)製)0.
5部をPEG−300(三洋化成(株)製)4.5部に
加え70℃加熱条件下で溶解させ、これをクレー(大盛
産業(株)製、商品名TDLクレー)89.0部、ホワ
イトカーボン(シオノギ製薬(株)製、商品名カープレ
ックス#80D)5.5部に加えスクリュー型混合機で
よく混合した後、ピンミルで粉砕し、再度スクリュー型
混合機で混合して本発明の粉剤を得た。
【0032】[実施例5](RS)−1−メチル−2−
ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グア
ニジン0.5部、ドリレスA(三共(株)製)0.5部
をジエチレングリコール モノ ベンジルエーテル(日
本乳化剤(株)製、商品名BzDG)3.5部に加え7
0℃加熱条件下で溶解させ、これをクレー(大盛産業
(株)製、商品名TDLクレー)91.0部、ホワイト
カーボン(塩野義製薬(株)製、商品名カープレックス
#80D)4.5部に加えスクリュー型混合機でよく混
合した後、ピンミルで粉砕し、再度スクリュー型混合機
で混合して本発明の粉剤を得た。
【0033】[実施例6](RS)−1−メチル−2−
ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グア
ニジン0.5部、ドリレスA(三共(株)製)0.5部
をトリエチレングリコール モノ ブチルエーテル(日
本乳化剤(株)製、商品名BTG)5.0部に加え70
℃加熱条件下で溶解させ、これをクレー(大盛産業
(株)製、商品名TDLクレー)88.0部、ホワイト
カーボン(塩野義製薬(株)製、商品名カープレックス
#80D)6.0部に加えスクリュー型混合機でよく混
合した後、ピンミルで粉砕し、再度スクリュー型混合機
で混合して本発明の粉剤を得た。
【0034】[実施例7](RS)−1−メチル−2−
ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グア
ニジン0.5部、エトフェンプロックス0.5部、ドリ
レスA(三共(株)製)0.5部をジエチレングリコー
ル モノ ベンジルエーテル(日本乳化剤(株)製、商
品名BzDG)3.5部に加え70℃加熱条件下で溶解
させ、これをクレー(大盛産業(株)製、商品名TDL
クレー)90.0部、ホワイトカーボン(塩野義製薬
(株)製、商品名カープレックス#80D)5.0部に
加えスクリュー型混合機でよく混合した後、ピンミルで
粉砕し、再度スクリュー型混合機で混合して本発明の粉
剤を得た。
【0035】[実施例8](RS)−1−メチル−2−
ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グア
ニジン0.5部、MEP3.0部、ドリレスA(三共
(株)製)0.5部をジエチレングリコール モノ ベ
ンジルエーテル(日本乳化剤(株)製、商品名BzD
G)3.5部に加え70℃加熱条件下で溶解させ、これ
をクレー(大盛産業(株)製、商品名TDLクレー)8
5.0部、ホワイトカーボン(塩野義製薬(株)製、商
品名カープレックス#80D)7.5部に加えスクリュ
ー型混合機でよく混合した後、ピンミルで粉砕し、再度
スクリュー型混合機で混合して本発明の粉剤を得た。
【0036】[実施例9](RS)−1−メチル−2−
ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グア
ニジン0.5部、フェノキサニル1.0部、ドリレスA
(三共(株)製)0.5部をジエチレングリコール モ
ノ ベンジルエーテル(日本乳化剤(株)製、商品名B
zDG)3.5部に加え70℃加熱条件下で溶解させ、
これをクレー(大盛産業(株)製、商品名TDLクレ
ー)89.0部、ホワイトカーボン(塩野義製薬(株)
製、商品名カープレックス#80D)5.5部に加えス
クリュー型混合機でよく混合した後、ピンミルで粉砕
し、再度スクリュー型混合機で混合して本発明の粉剤を
得た。
【0037】[実施例10](RS)−1−メチル−2
−ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グ
アニジン0.5部、MEP3.0部、ドリレスA(三共
(株)製)0.5部をジエチレングリコール モノ ベ
ンジルエーテル(日本乳化剤(株)製、商品名BzD
G)3.5部に加え70℃加熱条件下で溶解させ、これ
をジクロシメット0.3部、クレー(大盛産業(株)
製、商品名TDLクレー)84.7部、ホワイトカーボ
ン(塩野義製薬(株)製、商品名カープレックス#80
D)7.5部に加えスクリュー型混合機でよく混合した
後、ピンミルで粉砕し、再度スクリュー型混合機で混合
して本発明の粉剤を得た。
【0038】[比較例1](RS)−1−メチル−2−
ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グア
ニジン0.5部、ドリレスA(三共(株)製)0.5部
をN−メチル−2−ピロリドン(ISPジャパン(株)
製、商品名AgsolEx−1)3.0部に加え室温下
で溶解させ、これをクレー(大盛産業(株)製、商品名
TDLクレー)92.0部、ホワイトカーボン(塩野義
製薬(株)製、商品名カープレックス#80D)4.0
部に加えスクリュー型混合機でよく混合した後、ピンミ
ルで粉砕し、再度スクリュー型混合機で混合して粉剤を
得た。
【0039】[比較例2](RS)−1−メチル−2−
ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グア
ニジン0.5部、ドリレスA(三共(株)製)0.5部
をシクロヘキサノン(試薬一級)5.0部に加え40℃
加熱条件下で溶解させ、これをクレー(大盛産業(株)
製、商品名TDLクレー)88.0部、ホワイトカーボ
ン(塩野義製薬(株)製、商品名カープレックス#80
D)6.0部に加えスクリュー型混合機でよく混合した
後、ピンミルで粉砕し、再度スクリュー型混合機で混合
して粉剤を得た。
【0040】[比較例3](RS)−1−メチル−2−
ニトロ−3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グア
ニジン0.5部、ドリレスA(三共(株)製)0.5部
をエチレングリコール モノ フェニルエーテル(日本
乳化剤(株)製、商品名PhG)3.0部に加え50℃
加熱条件下で溶解させ、これをクレー(大盛産業(株)
製、商品名TDLクレー)92.0部、ホワイトカーボ
ン(塩野義製薬(株)製、商品名カープレックス#80
D)4.0部に加えスクリュー型混合機でよく混合した
後、ピンミルで粉砕し、再度スクリュー型混合機で混合
して粉剤を得た。
【0041】[比較例4]ジェットマイザーで予め粉砕
しておいた(RS)−1−メチル−2−ニトロ−3−
(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジン0.5
部、ドリレスA(三共(株)製)0.5部をクレー(大
盛産業(株)製、商品名TDLクレー)98.5部、ホ
ワイトカーボン(塩野義製薬(株)製、商品名カープレ
ックス#80D)0.5部に加えスクリュー型混合機で
よく混合した後、ピンミルで粉砕し、再度スクリュー型
混合機で混合して粉剤を得た。
【0042】[比較例5、6]実施例1、2で調製する
とき、(RS)−1−メチル−2−ニトロ−3−(テト
ラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジンを有機溶剤に
溶解せず室温下混合して粉剤を得た。
【0043】[比較例7、8]実施例4、5で調製する
とき、(RS)−1−メチル−2−ニトロ−3−(テト
ラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジンを有機溶剤に
溶解せず室温下混合して粉剤を得た。
【0044】[比較例9〜11]実施例8〜10で調製
するとき、(RS)−1−メチル−2−ニトロ−3−
(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジンを有機
溶剤に溶解せず室温下混合して粉剤を得た。
【0045】[試験例1(粉剤の経時安定性試験)]実
施例、比較例で得られた粉剤1kgをクラフト紙製の袋
に入れ、封をした後40℃で3ヶ月間保存した。保存前
後の重量、浮遊性指数を測定し粉剤の物性変化を調べ
た。尚、ここでいう浮遊性指数とは平成8年農薬検査所
発行の農薬登録の手引書に記載の農薬検査所指定の測定
方法(昭和55年10月3日改正)に準拠して得られる
測定値である。得られた試験結果を次の表2、表3に示
す。
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】 浮遊性指数:農薬検査所指定の測定方法
【0048】表2、表3の結果から明らかなように、本
発明でいう難揮発性有機溶剤を用いた実施例及び比較例
5〜11のサンプルはいずれも保存前後での重量並びに
浮遊性指数に差は認められなかったが、比較例1、2、
3は、溶剤の揮発によりその配合重量分だけ減少してお
り、特に保存後の浮遊性指数がDL粉剤の基準である1
5を上回る場合があった。つまり、本発明でいう難揮発
性有機溶剤を用いることにより、飛散抑制安定性に優れ
た農薬粉剤を得ることができるといえる。
【0049】[試験例2(粉剤のウンカ類に対する効
果)]水稲(品種コシヒカリ、分けつ期、1株/ポッ
ト)が植えられた1/2000aポットにベルジャーダ
スターを使って、粉剤を3kg/10a相当量を散布処
理した。散布直後、3日後、及び6日後にヒメトビウン
カ雌を10頭ずつ放飼し、3日後に死虫率を測定した。
尚、試験は全て2反復制で行った。結果を表4に示す。
【0050】
【表6】
【0051】表4の結果から明らかなように、溶剤を用
いずに調製した比較例4や殺虫活性成分を有機溶剤に溶
解しない比較例5〜11が満足のいく殺虫活性を得るこ
とができなかったのに対して、実施例のサンプルはいず
れも高い殺虫活性を示した。
【0052】
【発明の効果】本発明により、従来では成し得なかった
水溶性の高い農薬活性成分を用いた、高活性でかつ飛散
抑制効果が製品保管中に低下するなどの経時劣化を防止
した粉剤を調製することが可能となる。また、農薬粉剤
の製造法で一般的に行われる農薬活性成分の微粉砕に伴
う粉塵爆発や作業者の粉塵吸入の危険性を軽減でき、安
全対策に必要な設備上の負担を軽減できるなどの副次的
な効果もある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H011 AC01 BA01 BB11 BB17 BC03 BC10 BC17 BC18 BC20 DA02 DC03 DD01 DF03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温で固体でありかつ20℃における水
    溶解度が1g/100ml以上である1種または2種以
    上の殺虫活性成分を下記の物性を有する難揮発性有機溶
    剤に溶解した溶液を、1種または2種以上の固体担体に
    担持させることを特徴とする農薬粉剤の製造方法。 (1)40℃、30日の条件下での重量減率が10%以
    下 (2)引火点が100℃以上 (3)常温で固体でありかつ20℃における水溶解度が
    1g/100ml以上である殺虫活性成分を25℃にお
    いて1重量%以上溶解する
  2. 【請求項2】 常温で固体でありかつ20℃における水
    溶解度が1g/100ml以上である殺虫活性成分を難
    揮発性有機溶剤に溶解させるに際して、難揮発性有機溶
    剤を引火点以下の温度に加熱することを特徴とする請求
    項1に記載の農薬粉剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 難揮発性有機溶剤がポリエチレングリコ
    ールであることを特徴とする請求項1または2に記載の
    農薬粉剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 難揮発性有機溶剤がジエチレングリコー
    ルモノベンジルエーテルであることを特徴とする請求項
    1または2に記載の農薬粉剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 常温で固体でありかつ20℃における水
    溶解度が1g/100ml以上である殺虫活性成分が
    (RS)−1−メチル−2−ニトロ−3−(テトラヒド
    ロ−3−フリルメチル)グアニジンであることを特徴と
    する請求項1から4の何れか一項に記載の農薬粉剤の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 (RS)−1−メチル−2−ニトロ−3
    −(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジンを予
    め加熱したジエチレングリコールモノベンジルエーテル
    に溶解した溶液を、1種または2種以上の固体担体に担
    持させることを特徴とする農薬粉剤の製造方法。
  7. 【請求項7】 (RS)−1−メチル−2−ニトロ−3
    −(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジンとこ
    れとは異なる1種または2種以上の農薬活性成分を予め
    加熱したジエチレングリコールモノベンジルエーテルに
    溶解した溶液を、1種または2種以上の固体担体に担持
    させることを特徴とする農薬粉剤の製造方法。
  8. 【請求項8】 1種または2種以上の固体担体がクレー
    及びホワイトカーボンである請求項6または7に記載の
    農薬粉剤の製造方法。
  9. 【請求項9】 (RS)−1−メチル−2−ニトロ−3
    −(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジンを予
    め加熱したジエチレングリコールモノベンジルエーテル
    に溶解した溶液を、1種または2種以上の固体担体に担
    持させて得られることを特徴とする農薬粉剤。
  10. 【請求項10】 (RS)−1−メチル−2−ニトロ−
    3−(テトラヒドロ−3−フリルメチル)グアニジンと
    これとは異なる1種または2種以上の農薬活性成分を予
    め加熱したジエチレングリコールモノベンジルエーテル
    に溶解した溶液を、1種または2種以上の固体担体に担
    持させて得られることを特徴とする農薬粉剤。
  11. 【請求項11】 1種または2種以上の固体担体がクレ
    ー及びホワイトカーボンである請求項9または10に記
    載の農薬粉剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004043436A (ja) * 2002-05-13 2004-02-12 Sumitomo Chemical Takeda Agro Co Ltd 徐放化農薬製剤及びそれを用いた水稲病害虫防除方法
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