JP2001231338A - コンバインの後側サイドデバイダ構造 - Google Patents

コンバインの後側サイドデバイダ構造

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JP2001231338A
JP2001231338A JP2000045846A JP2000045846A JP2001231338A JP 2001231338 A JP2001231338 A JP 2001231338A JP 2000045846 A JP2000045846 A JP 2000045846A JP 2000045846 A JP2000045846 A JP 2000045846A JP 2001231338 A JP2001231338 A JP 2001231338A
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rear side
side divider
divider
machine
combine
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JP2000045846A
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Hiroyuki Ogo
浩行 小郷
Kojiro Shimada
耕治郎 嶋田
Junji Hayashi
順二 林
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Yanmar Agribusiness Co Ltd
Original Assignee
Seirei Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 後側サイドデバイダ22及びこれの支持構造
周辺の変形や損壊が生じ難いものとする。 【解決手段】 走行部1に支持された機台2上に脱穀部
5を、そして機台2前方に刈取部3を設け、機台2の未
刈穀稈側にその前部から後部に渡って後側サイドデバイ
ダ22を横外張り出し状に設けたコンバインにおいて、
後側サイドデバイダ22を、摩擦固定可能且つ機台近傍
の前後向き仮想線x2回りへの上下揺動可能に装着する
と共に走行部1の前後方向接地面sに対し後下がり状に
配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインの後側
サイドデバイダ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】走行部に支持された機台上に脱穀部を、
そして機台前方に刈取部を設け、機台の未刈穀稈側にそ
の前部から後部に渡って後側サイドデバイダを設けたコ
ンバインは存在している。このコンバインにおいて、後
側サイドデバイダは走行部や機台に未刈穀稈の絡み付く
のを防止するように作用する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した在来のコンバ
インでは、後側サイドデバイダに他物が衝突する等して
意図しない外力が付与されると、その外力の付与位置と
付与方向によっては後側サイドデバイダに無理な力が作
用し、後側サイドデバイダが変形したり損壊することが
あり、また単にこれに止まらず、その支持構造周辺に損
壊の及ぶことがある。
【0004】本発明は斯かる問題点に対処せんとするも
ので、後側サイドデバイダ及びこれの支持構造周辺の変
形や損壊が生じ難いものとしたコンバインの後側サイド
デバイダ構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載した発明では、走行部に支持された
機台上に脱穀部を、そして機台前方に刈取部を設け、機
台の未刈穀稈側にその前部から後部に渡って後側サイド
デバイダを設けたコンバインにおいて、後側サイドデバ
イダを、摩擦固定可能且つ機台近傍の前後向き仮想線回
りへの上下揺動可能に装着すると共に走行部の前後方向
接地面に対し後下がり状に配設する。
【0006】これによれば、機体の刈取進行中、後側サ
イドデバイダが前方又は側方に存在した障害物に衝突し
たとき、後側サイドデバイダ支持構造の突っ張り膠着状
態を引き起こすことなく、このデバイダと障害物が摺接
し、このデバイダの後下がり傾斜に基づいてこのデバイ
ダに有効な押上力が作用し、この押上力が後側サイドデ
バイダを上方へ退避移動させる。また後側サイドデバイ
ダは上下揺動範囲内の任意位置に摩擦力で固定されると
共に、最上位置に揺動操作すると、機体に対する横外張
り出し量が小さくなって格納状態となる。
【0007】この発明は次のように具体化する。即ち、
請求項2に記載したように、刈取部の未刈穀稈側に前側
サイドデバイダをその前下部から斜め後上り横外張り出
し状に設けたコンバインとなす。これによれば、機体前
方に存在する障害物は先ず前側サイドデバイダに衝突
し、次に後側サイドデバイダに衝突するようになるた
め、前側サイドデバイダに障害物が衝突したときにこれ
が察知され、後側サイドデバイダに障害物が衝突する事
故が未然に回避されるようになる。
【0008】また請求項3に記載したように、後側サイ
ダデバイダの下がり勾配を凡そ1/10〜1/20程度
となす。これによれば、請求項1の発明と同様な作用が
得られると共に、後側サイドデバイダは実際上、その前
後端で凡そ4cm〜8cm程度の高低差が生じるのみ
で、未刈穀稈の有効な分草作用は損なわれないのであ
る。
【0009】また請求項4に記載したように、後側サイ
ドデバイダを、単一条部材を概ね平面上で屈曲すること
により形成し、且つその前部には後方へ向かうに伴って
漸次機体に近接する前側傾斜部を形成する。これによれ
ば、機体の進行中、後側サイドデバイダの前側傾斜部が
これの前方又は側方に存在した障害物に衝突したとき、
障害物との摺接によりこのデバイダに付与される押上力
を効果的に生じさせるものとなり、この押上力が後側サ
イドデバイダを上方へ退避移動させる。
【0010】また請求項5に記載したように、後側サイ
ドデバイダの後端部を、機台後端部に前後方向の変位自
在に支持させる。これによれば、後側サイドデバイダが
前方又は側方に存在した障害物と衝突して後方へ向かう
衝撃力を受けたとき、このデバイダは長さ途中を比較的
容易に後方へ向け屈曲変形され、その後端は抵抗なく後
方へ変位される。このような後側サイドデバイダのみの
変形はこれの支持構造周辺の損壊を防止すると共に、現
場で比較的容易に修正されるものとなる。
【0011】次に請求項6に記載した発明では、走行部
に支持された機台上に脱穀部を、そして機台前方に刈取
部を設け、機台の未刈穀稈側にその前部から後部に渡っ
て後側サイドデバイダを横外張り出し状に設けたコンバ
インにおいて、後側サイドデバイダを、単一条部材を概
ね平面上で屈曲することにより形成し、その前端部を機
台前端部の特定位置に支持させる一方、その後端部を機
台後端部に前後方向の変位可能に支持させる。
【0012】また請求項7に記載した発明では、走行部
に支持された機台上に脱穀部を、そして機台前方に刈取
部を設け、機台の未刈穀稈側にその前部から後部に渡っ
て後側サイドデバイダを横外張り出し状に設けたコンバ
インにおいて、後側サイドデバイダを、単一条部材を概
ね平面上で屈曲することにより形成し、その前端部を機
台前端部に前後向き軸を介して上下揺動可能に枢着する
一方、その後端部を機台後端部に前後方向の変位可能で
前後向き軸回りの揺動自在に支持させる。上記した請求
項6又は7記載の発明においても、請求項4の発明に準
じた作用が得られる。
【0013】この際、請求項8に記載したように、後側
サイドデバイダの前端部にその前後向き軸回りの揺動に
対して所定大きさ以上の摩擦力を付与するための摩擦力
付与手段を形成する。これによれば、摩擦力付与手段が
前後向き軸を利用して簡易に形成されるものとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1〜図11は本発明に係るコン
バインに関するもので、図1は左側面図、図2は平面
図、図3は正面図、図4は全体斜視図、図5は要部の左
側面図、図6は要部を斜め前方から見た図、図7は要部
を斜め後方から見た図、図8は要部の平面視説明図、図
9は前側サイドデバイダを取り外した状態を示す図、図
10は要部の正面視説明図、図11は刈取部を上下揺動
させた場合の状態説明図である。
【0015】図1〜図4において、1は左右一対の走行
クローラ1a、1bからなる走行部、2は走行部1に支
持された機台、そして、3は機台2の前部に設けた刈取
部である。機台2上には運転操作部4、脱穀部5、排藁
処理部6、穀粒タンク7及び穀粒排出装置8が設けてあ
る。
【0016】刈取部3は分草板9、穀稈引起こし装置1
0、掻込み装置11、刈刃装置12及び後向き搬送部1
3を備えており、図5を参照して説明すれば、これら全
体が機台2に支持された刈取主フレーム14a及び刈取
フレーム14bを介して横向き支点軸15回りへ上下揺
動可能となされ、また分草板9、穀稈引起こし装置1
0、掻込み装置11及び刈刃装置12は一体状に結合さ
れていて、前記刈取主フレーム14aの先部の左右各端
部箇所に縦軸x回りの揺動自在に設けられた支持アーム
16を介して左右方向への変位可能となされている。
【0017】この際、穀稈引起こし装置10は圃場に植
立した各穀稈条列に対して後向き斜め上り方向へ単列条
に配列されたタイン10a群により穀稈を引き起こすも
のとなす。掻込み装置11は刈刃装置12で刈り取られ
た穀稈を刈刃装置12の左右巾中央へ掻き集めて後向き
搬送部13へ送り込むもので、左右一対のベルト掻込み
部11a、11aと、左右一対のスターホイール11
b、11bからなる。後向き搬送部13は刈刃装置12
で刈り取られた刈取穀稈の株元部をフィードチェーン5
bへ向けて挟持搬送する株元側挟持搬送部13aと、そ
の刈取穀稈の穂先部を扱室入り口5aへ向けて係止搬送
する穂先側係止搬送部13bとを具備したものとなされ
る。17は扱胴、18は供給ガイド、19は排藁カッタ
である。
【0018】上記の如く形成されたコンバインは、走行
部1の作動により走行し、機体の前進中に分草板9が植
立穀稈の条列間を移動して隣接した条列穀稈の絡みを解
し、次に穀稈引起こし装置10が、上方へ移動されるタ
イン10aによりその対応した条列穀稈を引き起こし、
次に刈刃装置12がこのように引き起こされた穀稈の株
元を切断し、次に後向き搬送部13がこうして刈り取ら
れた刈取穀稈を後向き斜め上方へ搬送して脱別部5に送
り込み、次に脱穀部5がこの送り込まれた刈取穀稈を脱
穀し、続いてこの脱穀により得られた穀粒や藁片の混合
物を選別して精粒を選り出し、この選り出した精粒を穀
粒タンク7へ向けて送り出し、一方では排藁処理部6が
前記脱穀により生成された排藁を送り込まれてこれを寸
断する等の処理を行うように作動する。そして、穀粒タ
ンク7内に穀粒が一定量以上に溜まったときは、作業者
が穀粒排出装置8を作動させるのであり、これにより穀
粒排出装置8は穀粒タンク7内の穀粒を機外に搬出して
コンテナ内等に落下させる。
【0019】次に機体の未刈穀稈側(左側)の側部に設
けられるサイドデバイダ20について説明する。このサ
イドデバイダ20は刈取部3の側部に設けられた前側サ
イドデバイダ21と、走行部1の側部に設けれた後側サ
イドデバイダ22とからなっている。上記前側サイドデ
バイダ21は刈取部3に未刈穀稈が絡み付くのを防止す
るためのもので、刈取部3の左側の概ね前端下部から脱
穀部5に渡り斜め上り横外方張り出し状に延出されると
共に、概ね前後向き仮想線x1回りの揺動操作可能とな
されるのであり、その詳細は次のようになされている。
【0020】即ち、このサイドデバイダ21は金属管か
らなる単一条部材となされ、第一傾斜部a1、第二傾斜
部a2、第三傾斜部a3である横最外張り出し部、及
び、第四傾斜部a4である末尾部を備えると共に後端に
ゴムキャップ23を嵌着したものとなされている。そし
て、その通常使用状態の張り出し姿勢を側方から見たと
き、図1及び図5に示すように第一傾斜部a1、第二傾
斜部a2及び第三傾斜部a3が順次にこれらの傾斜角度
が小さくなるような後上がり状に形成され、さらに前記
第三傾斜部a3に続いて第四傾斜部a4が後下がり状に
形成されており、この際、第一傾斜部a1の先端は図6
及び図7に示すように最左方側の分草板9の真後ろ下部
に位置させ、第二傾斜部a2の後端は後向き搬送装置1
3の搬送経路の後寄り箇所の横外方でしかもフィードチ
ェーン5bの搬送始端よりも前側に位置させ、第三傾斜
部a3の後端は脱穀部5の扱室入り口5aよりも少し後
側に位置させる。
【0021】また上記張り出し姿勢を上方から見たとき
図2及び図8に示すように第一傾斜部a1、第二傾斜部
a2、第三傾斜部a3及び第四傾斜部a4が後方へ向け
順次にこれらの傾斜角度θ1、θ2、θ3、θ4が大き
くなるような内曲がり状に形成されており、この際、第
二傾斜部a2から第三傾斜部a3の後端までは、後向き
搬送装置13により搬送される刈取穀稈の株元の移動軌
跡cの外方に沿わせて位置させるため、第二傾斜部a2
は比較的急激に横外方に張り出させ、第三傾斜部a3は
第二傾斜部a2の後端位置から殆ど真後ろに向かうもの
となす。さらに第四傾斜部a4は未刈穀稈の後側サイド
デバイダ22への継送を速く行うため比較的急激に横内
方へ向かうものとなすと共にこれに沿っての穀稈分草流
れを円滑となすように135度以下となす。
【0022】この前側サイドデバイダ21の前端部は次
のように支持するのであって、即ち、図6、図7及び図
9に示すように、刈取部3下部に位置した刈取フレーム
14bのうち穀稈引起こし装置10用上向き支持部材d
に、概ね前後向き仮想線x1上に位置して回動可能とな
された回動支持部材24を設け、この回動支持部材24
に前記前後向き仮想線x1と概ね直交した軸孔25aの
形成された軸孔部材25を固設し、一方では前側サイド
デバイダ21の前端部から支軸部材26を延出させ、こ
の支軸部材26の先部26aを前記軸孔25aに挿入
し、この挿入状態を保持するための弾力係止ピン27を
この先部26aに係着する。
【0023】さらに具体的には、穀稈引起こし装置10
用上向き支持部材dに、前記前後向き仮想線x1上に概
ね位置させた前後向き軸28を突設し、この前後向き軸
28に回動支持部材24しての筒部材を外嵌させる。そ
して、支軸部材26の先部26aの長さ途中に鍔部29
を設け、この鍔部29よりも先側となる先部26a箇所
を軸孔部材25の軸孔25aに挿入し、また軸孔部材2
5よりも先側となる先部26a箇所に座金30を外嵌
し、先部26a先端の直径箇所に形成されたピン孔に弾
力係止ピン27をその弾力に抗して弾撥的にしかも引抜
き可能に係着する。
【0024】また前側サイドデバイダ21の長さ途中箇
所は次のように支持するのであって、即ち、前側サイド
デバイダ21の第二傾斜部a2の後寄り箇所を、前記刈
取フレーム14bに前後向きアーム軸31を介してこれ
の回りへ揺動されるように装着されたL形の支持アーム
部材32の先部に固着して支持させると共に、前後向き
アーム軸31の左右方向位置を変更操作可能となす。
【0025】さらに詳細には、穀稈引起こし装置10の
入力用縦向き伝動ケース33の外周面に補強部材34を
固着し、この補強部材34に、上下一対の内側透孔3
5、35と上下一対の外側透孔36、36とを具備した
左右向きの基礎支持板37の内方端縁を固着し、この基
礎支持板37の上下一対の内側透孔35、35とこれに
挿通されたボルト38、38とを介して延長支持板39
を固定している。
【0026】延長支持板39には前後向きアーム軸31
の挿通される軸受孔を形成し、この軸受孔に挿通された
前後向きアーム軸31を介してこれの回りへ揺動変位可
能となされた被支持板40を設け、この被支持板40の
前面にアーム挿入部材41を固着し、且つ、アーム挿入
部材41の挿入孔に支持アーム部材32の基端を挿入す
ると共に、この挿入状態を保持するための弾力係止ピン
42をアーム挿入部材41及び支持アーム部材32基端
の重なり箇所の直径方向に透設されたピン孔にその弾力
に抗して弾撥的に差し込むことにより引抜き可能に係着
した状態となしている。
【0027】また被支持板40の前後向きアーム軸31
回りの一定範囲内での揺動に対し摩擦力を付与して被支
持板40をその揺動範囲内の任意位置に固定させるため
の摩擦力付与手段43が被支持板40と延長支持板39
との間に架装してある。この摩擦力付与手段43は次の
ように形成するのであって、即ち、延長支持板39の外
側部位に円弧状の案内透孔eを形成してこれにボルト4
4を後側から挿通させると共に、このボルト44の長さ
途中で案内透孔eの前後箇所に摩擦リング板45を外挿
させ、これら摩擦リング板45が被支持板40を挟み付
けるように位置させ、且つ、前側の摩擦リング板よりも
前方箇所となるボルト44部分に圧縮スプリング46及
び、このスプリング46の前端を押圧するためのバネ押
さえリング板47を外挿した後、このリング板47の前
方変位を規制するようにナット48を螺着する。
【0028】上記後側サイドデバイダ22は走行部1に
未刈穀稈が絡み付くのを防止するためのもので、単一状
の条部材(鋼管等)を機台2の前端部から後端部に渡っ
て横外方へ張り出し状に架設してある。この後側サイド
デバイダ22は図2、図3、図8及び図10に示すよう
に単一条部材を概ね同一平面上で屈曲して形成したもの
であって前側傾斜部b1、中央平行部b2及び後側傾斜
部b3を備えている。そして、その通常使用状態の横外
張り出し姿勢を側方から見たとき図1及び図5に示すよ
うに後方へ向けて少し下がり傾斜となるように配置して
あり、この際、下がり勾配は走行部の前後方向接地面を
基準として凡そ1/20〜1/10程度になすのがよ
い。実際上は機台2の前後長さが凡そ90cm程度であ
るから機台2後端は機台2前端より凡そ5cm程度低く
なる。また前記横外張り出し姿勢を上方から見たとき図
2及び図8に示すように前側傾斜部b1はこれに沿った
穀稈分草流れを円滑となすように後方へ向かうに伴って
漸次に横外方へ張り出させ、中央平行部b2は前側サイ
ドデバイダ21の後部の張り出し量よりも少ない張り出
し量として機体の前後方向に合致させ、後側傾斜部b3
はこれに沿った穀稈分草流れを円滑となすように後方へ
向かうに伴って漸次に機台2に近接させるように配置し
てある。
【0029】このサイドデバイダ22の前端部は次のよ
うに支持するのであって、即ち、機台2の前端部材2a
に横向き支持板49を横外方への張り出し状にボルト固
定し、一方では前側傾斜部b1の前端に横向き平板部g
を形成し、この平板部gと横向き支持板49の先部とを
横向き軸50で相対回動可能に結合し、この軸50に図
8等に示すように前記相対回動に対し摩擦力を付与する
ための摩擦力付与手段51を付加する。この際、摩擦力
付与手段51は前記軸50に皿バネを外挿して軸50先
端のネジ部に螺着されたナットで圧縮変形させ、この皿
バネの弾力で横向き平板部gと横向き支持板49を圧接
させるものとなされる。
【0030】一方、このサイドデバイダ22の後端部は
次のように支持するのであって、即ち、機台2の後端部
に平面視コ字形の支持板52を固着して、この支持板5
2に前後向きの支持棒53を固定し、一方では後側傾斜
部b3の後端にリング部材54を張り出し状に固着し、
このリング部材54を支持棒53に前後変位自在且つ回
動変位自在に外挿させる。この際、リング部材54は支
持棒53の前後方向長さの前寄り箇所に位置させるのが
よい。
【0031】上記のように支持された後側サイドデバイ
ダ22は摩擦力付与手段51の摩擦力に抗して概ね図8
に示す前後向き仮想線x2回りへ揺動操作され、また摩
擦付与手段の摩擦力で揺動範囲内の任意位置で固定され
るものとなり、また上方へ揺動させることにより図8及
び図10に仮想線kで示すような機体に対する最内方位
置に移動して格納姿勢となるものである。
【0032】次に上記サイドデバイダの使用例及び作用
等について説明する。通常長さの植立穀稈を刈り取ると
きは、刈取部3の左右位置及びサイドデバイダ20の姿
勢は図1〜図3に示す状態とする。この状態の下で、機
体を進行させると、最左方の分草板9は植立穀稈を左右
に掻き分けて刈取側と非刈取側とに分草し、このように
分草された非刈取側の未刈穀稈は機体の進行に伴って刈
取部3の横側部を後方へ向けて移動する。この未刈穀稈
に対し、前側サイドデバイダ21の第一、第二及び第三
傾斜部a1、a2、a3が順次に高くなるように当接
し、これら穀稈を次第に大きく機体の横外方へ押し寄せ
るように作用する。そして、一方では第二傾斜部a2及
び、横最外張り出し部である第三傾斜部a3の内方側で
は、後向き搬送装置13が刈取穀稈を起立姿勢から左右
向き姿勢に変化させてその株元をフィードチェーン5b
の搬送始端部に送り込むのであり、この際、刈取穀稈の
株元は前側サイドデバイダ21や非刈取側の未刈穀稈と
干渉することはない。この後、未刈穀稈が第四傾斜部a
4である末尾部に達すると、この末尾部a4に当接しつ
つ徐々に機体に近接するように案内され、遂には後側サ
イドデバイダ22の中央平行部b2に達する。
【0033】この中央平行部b2は未刈穀稈の概ね機台
2高さ位置を横外方に適当な一定距離だけ押すように作
用して、この未刈穀稈が走行部1や機台2等に絡み付く
のを防止する。さらに機体が進行すると、この未刈穀稈
は後側傾斜部b3に達して、自身の立上がり力でこれに
当接しつつ徐々に機体に近接するように案内され、最後
はこの傾斜部b3から後方へ離れる。この時点では走行
部1や機台2はこの未刈穀稈よりも前方に位置している
ため、この未刈穀稈が走行部1等に絡み付くことは生じ
ない。上記のような分草作用の下、刈取側の植立穀稈は
非刈取側の未刈穀稈と絡むことなく的確に刈り取られ搬
送され脱穀されるものとなる。
【0034】このような刈取進行中、機体を後進させる
ことが必要となることがあるが、この場合はサイドデバ
イダ20は未刈穀稈に対し前進時とは逆向きに作用する
のであり、即ち、未刈穀稈は先ず後側サイドデバイダ2
2の後側傾斜部b3に当接して横外方へ次第に大きく押
し寄せられ、次に中央平行部b2に適当な一定距離だけ
押されつつ前側サイドデバイダ21の末尾部a4に達す
る。
【0035】この末尾部a4は機体の後進に伴って、こ
の未刈穀稈をさらに横外方へ押し寄せつつ機体前側へ案
内し、この後は第三、第二及び第一傾斜部a3、a2、
a1がこの未刈穀稈を順次に案内し、この案内過程で、
未刈穀稈は機体に徐々に近接し、遂には刈取部3から離
れるものとなる。従って、この後進の場合も未刈穀稈は
走行部1や刈取部3に絡み付くのを効果的に防止され
る。
【0036】ところで、刈り取られる植立穀稈が通常長
さよりも少し長い場合があるが、このような場合は前側
サイドデバイダ21や後側サイドデバイダ22を前後向
き仮想線x1、x2回りの上方へ適当に揺動させるので
あり、これにより各サイドデバイダ21、22は摩擦力
付与手段43、51の摩擦力で新たな揺動位置に固定さ
れ、その案内作用が一層高所に及ぶようになるのであ
り、従って、やや長い植立穀稈でもサイドデバイダ20
は上記の通常長さのものに準じて最適状態でこれに作用
するものとなる。
【0037】また畦際の植立穀稈を刈り取るときは次の
ように行う。即ち、前側サイドデバイダ21と後側サイ
ドデバイダ22を上方へ揺動操作してこれらを機体に対
し最内方位置へ移動させ、それぞれを格納姿勢とする。
即ち、図5、図8及び図10に示すように、前側サイド
デバイダ21は符号21aで示す位置に移動させ、後側
サイドデバイダは符号kで示す位置に移動させる。この
格納姿勢は摩擦力付与手段43、51の摩擦力で確実に
保持される。次に刈取部3に左向きの操作力を付与し、
支持アーム16を縦軸x回りの左側へ揺動させることに
より、図10に示すように最左方の刈取フレーム14b
部分が仮想線位置k1に合致するように刈取部3を左方
変位させ、この位置を保持させる。この際、前側サイド
デバイダは符号21cで示す位置に移動される。この
後、機体を進行させるのであり、これにより、各サイド
デバイダ21、22は機体の進行中、畦に接触するもの
とならず、また刈取部3が左側へ寄るため特に後側サイ
ドデバイダ22周辺の機体部分が畦と干渉する現象が回
避される。なお、図8において、5cは脱穀部5のサイ
ドカバーの最内位置を示し、5dはこのサイドカバーの
最外位置を示している。このように行われる畦際刈りに
おいて、なおも、前側サイドデバイダ21が畦と干渉す
るときは、前側サイドデバイダ21を刈取部4から取り
外すようにする。
【0038】また手刈りした刈取穀稈を手扱ぎすること
があるが、この場合は、機体の走行停止状態下で、前側
サイドデバイダ21を格納姿勢位置21a或いは最上位
置21b(図5等参照)近傍に揺動させて、横最外張り
出し部a3をフィードチェーン5bよりも適当に高くな
し、この状態の下で、刈取穀稈を横最外張り出し部a3
に仮置きし、その均し処理と解し処理を行いつつその株
元を脱穀部5の扱室入り口5a近傍のフィードチェーン
5b上に供給する。
【0039】またコンバインを納屋に格納するとき、必
要に応じてサイドデバイダ20は格納姿勢位置21aに
保持させるのであり、このとき前側サイドデバイダ21
を刈取部3から取り外すことも差し支えない。
【0040】前側サイドデバイダ21を刈取部3から取
り外す際は例えば次のように行う。即ち、このサイドデ
バイダ21を前後向き仮想線x1回りの下方へ揺動させ
て、図6に示すように走行路面の近傍に沿わせた状態と
する。このとき、前側サイドデバイダ21を後側サイド
デバイダ22の下側に移動させることが必要であるが、
これには、先ず後側サイドデバイダ22を上側へ揺動さ
せてその横外張り出し量を小さくした状態で行うか、或
いは後側サイドデバイダ22が横外張り出し状態のまま
刈取部3を左側へ移動させ、末尾部a4が中央平行部b
2より外方に位置された状態の下で行うようにする。前
側サイドデバイダ21が走行路面に近接されると、支軸
部材26の先部26aは略垂直状になり、軸孔部材25
は筒部材24の横外側に位置して略水平状となり、また
支持アーム部材32は走行路面に沿った外向き略水平状
となる。
【0041】この状態の下で、支持アーム部材32の基
端から弾力係止ピン42を引き抜き、また支軸部材26
の先部26aから弾力係止ピン27を引き抜く。このと
き、軸孔部材25の軸孔25aから支軸部材26の先部
26aが重力作用で下方へ抜け落ちるようになる。その
ようにならないときは先部26aを積極的に軸孔25a
から抜き出すようにする。次に支持アーム部材32の基
端をアーム挿入部材41の挿入孔から引き抜くようにす
る。こうして前側サイドデバイダ21を刈取フレーム1
4bから取り外した後の状態は図9に示すとおりとな
る。なお、このサイドデバイダ21の組付けは上記の逆
を行う。
【0042】次に特に長い植立穀稈を刈り取る場合につ
いて説明する。本実施例に係るコンバインで刈り取られ
る植立穀稈の長さ範囲は凡そ75cmから120cm程
度にまで及ぶのであり、この範囲における短い穀稈から
やや長い程度の穀稈の刈取においては上記の説明のとお
り使用すればよいのであるが、この範囲内の120cm
に近い程度の特に長い植立穀稈の刈取においては、上記
のとおりに使用すると、未刈穀稈は機体の横外方へ十分
に押し離されるものとならず、穀稈上部が刈取部4の側
部に絡み付くようになる。このような事態を回避するた
め、特に長い植立穀稈を刈り取る場合には次のように使
用するのである。
【0043】即ち、基礎支持板37と延長支持板39と
を結合させるため基礎支持板37の上下一対の内側透孔
35、35及び、延長支持板39の前記透孔35、35
に対応した透孔39a、39aに挿通されたボルト3
8、38とか、これに螺着したナットを取り外すほか、
延長支持板39の軸受孔39b(図10参照)と基礎支
持板37の下側の外側透孔36に挿通された支持アーム
軸31及び、この軸31に螺着されたナットを取り外し
て延長支持板39を基礎支持板37から独立させる。次
に延長支持板39を左側へ特定距離(例えば凡そ4cm
程度)だけ移動させ、先に取り外したボルト35、35
を基礎支持板37の上下一対の外側透孔36、36と、
延長支持板39の透孔39a、39aとに挿通させてナ
ットを螺着し延長支持板39を基礎支持板37に結合固
定させる。また延長支持板39の軸受孔39bに支持ア
ーム軸31を挿通させ、これにナットを螺着してアーム
挿入部材42の支持アーム軸31による支持を復元させ
る。この際、前側サイドデバイダ21と刈取フレーム1
4bの相対位置が変化するが、軸孔部材25の軸孔25
aと支軸部材26の先部26aとの相対回転がこの変化
を無理なく吸収するものとなる。
【0044】この後、前側サイドデバイダ21を上方へ
適当に揺動させるのであり、これにより前側サイドデバ
イダ21は前後向き仮想線x1回りに円滑に変位し、摩
擦力付与手段43の摩擦力でその変位後の位置に固定さ
れる。この際、前側サイドデバイダ21の後端は、延長
支持板39の移動量を拡大されるように変位するため、
延長支持板39の位置を変更する前のその位置よりも機
体横外側へ大きく(例えば10cm以上)張り出すので
ある。
【0045】この状態の前側サイドデバイダ21は植立
穀稈の高い位置に当接するようになり、しかも機体から
の横外張り出し量が増大して植立穀稈をより大きく横外
方へ押し寄せるようになるため、特に長い植立穀稈でも
刈取部4への絡み付きを確実に阻止するものとなる。
【0046】このような使用状態において、手刈りした
穀稈を手扱ぎすることが必要となる場合があるが、この
場合は前側サイドデバイダ21を単に前後向き仮想線x
1回りの上方へ揺動させて機体に対する最内方位置に位
置させるだけでは、第三傾斜部a3がフィードチェーン
5bから大きく離れた状態となり、手刈り穀稈をこの前
側サイドデバイダ21上に最適状態で仮置きすることが
できないことが生じるのである。このような場合は、ボ
ルト38、38を脱着操作して支持アーム軸31を先の
通常長さの植立穀稈に対応した左右位置に戻すようにす
る。
【0047】次に前側サイドデバイダ21と後側サイド
デバイダ22との関連について説明する。通常長さの穀
稈を刈り取る状態では、後側サイドデバイダ22の中央
平行部b2の上方適当高さ位置に前側サイドデバイダ2
1の末尾部a4を平面視で重なり合うように位置させて
いる。
【0048】ここで、末尾部a4と中央平行部b2とが
平面視で交叉していることはこれらによる穀稈案内線上
に有害な左右方向の凹凸を形成せず植立穀稈の後向き或
いは前向きの流れを円滑となす。また、末尾部a4の後
端が中央平行部b2より機体側となる空間内に位置する
ことはこれらに案内される植立穀稈の前向き流れに前記
後端が引っ掛かる現象を阻止する上で寄与する。さらに
末尾部a4と中央平行部b2とが上下方向で離れること
は差し支えないのであり、このことは、末尾部a4を高
く保持して長い植立穀稈の案内に適するようになすと共
に、刈取部3が横向き支点軸15回りへ上方変位される
ときの末尾部a4と中央平行部b2との衝突を発生し難
くなして前側及び後側サイドデバイダ21、22の衝突
による不適当な変位発生を回避させる。
【0049】また刈取部3が横向き支点軸15回りの上
方へ揺動されて、末尾部a4が刈取部3に連動して降下
したとき、図5及び図11に示すように、末尾部a4の
後部が外張り出し姿勢の中央平行部b2よりも機体近接
側の空間内で中央平行部b2の上方から斜め後下方へ及
ぶ構成となしている。
【0050】ここで、刈取部3が一定程度以上に上方へ
揺動するとき、末尾部a4と中央平行部b2とは衝突を
回避され、前側サイドデバイダ21や後側サイドデバイ
ダ22はこれらの衝突に起因して不適当に変位すること
を阻止される。また末尾部a4と中央平行部b2との交
叉位置での植立穀稈の前後方向の案内において、末尾部
a4と中央平行部b2とがこれに案内される植立穀稈の
ほぼ同一高さに当接してこれら穀稈を円滑に案内する。
【0051】また刈取部3が横向き支点軸15回りの上
方へ揺動されて、末尾部a4が刈取部3に連動して降下
し、末尾部a4の後部が横外張り出し姿勢の中央平行部
b2に衝接したとき、前側サイドデバイダ21がその衝
接力で上方へ退避移動される一方、中央平行部b2が機
体に対する特定横外張り出し姿勢位置からさらに降下す
るのを規制される構成となしている。
【0052】上記のように実施したコンバインにおい
て、前側サイドデバイダ21の機体からの横外張り出し
量の大きさによっては中央平行部b2と衝接することが
生じるが、この構成においては、その衝接の際、前側サ
イドデバイダ21が前後向き仮想線x1から大きく離れ
た部分を中央平行部b2で押圧されることにより上方へ
揺動されて退避するため、末尾部a4と中央平行部b2
との間に過大な衝接力は発生しなくなり、前側サイドデ
バイダ21及び後側サイドデバイダ22の関連構造は前
記衝突に起因した障害を回避される。そして、このとき
中央平行部b2は特定横外張り出し姿勢位置から降下し
ないため、植立穀稈を機台2や走行部1から確実に適当
距離だけ押し離した状態を維持する。
【0053】また後側サイドデバイダ22が上向き力を
付与されたとき、この上向き力により機台2上の前後向
き仮想線x2回りの上方へ押し移動され、さらにこの移
動により中央平行部b2が前側サイドデバイダ21に衝
接した後はこの中央平行部b2により前側サイドデバイ
ダ21が刈取部3上の前後向き仮想線x1回りの上方へ
押し移動される。従って、後側サイドデバイダ22が上
向き力を付与されても、このデバイダ22や前側サイド
デバイダ21の関連した構成部材に過大な応力は発生し
ない。特に、中央平行部b2は前後向き仮想線x1から
成る可く離れた前側サイドデバイダ21部分を押圧し、
このデバイダ21は大きな曲げ応力の生じることなく上
方へ揺動変位されるようになる。
【0054】また前側傾斜部b1が前側サイドデバイダ
21の横最外張り出し部a3の真横機体側に位置された
構成となしている。この構成の下では、横最外張り出し
部a3が植立穀稈を機体に対し大きく外方へ押し寄せる
ようになり、前側傾斜部b1は通常使用状態では実際
上、植立穀稈を分草するものとならない。従って、前側
傾斜部b1の前端部に未刈穀稈が引っ掛かる事態は効果
的に阻止される。
【0055】次に後側サイドデバイダ22と、このデバ
イダ22に衝突する障害物との関係について説明する。
機体の刈取進行中、前側サイドデバイダ21に障害物が
衝突すると、障害物の押上力がこのデバイダ21に作用
して、これを上方へ揺動させる。このことは運転者の察
知することとなり、直ちに機体の進行を停止させ、適当
な処置をすることができる。これにより、後側サイドデ
バイダ22に障害物が衝突することは回避されるものと
なる。
【0056】この回避が行われないまま機体が進行し
て、後側サイドデバイダ22が機体の前方又は側方に存
在した障害物に誤って衝突したとき、後側サイドデバイ
ダ22は後下がり状であるため、このデバイダ支持構造
の突っ張り膠着状態を引き起こすことなく、このデバイ
ダ22とこれの下方に入り込む傾向となる障害物とが後
向きへ摺接するようになる。これにより、後側サイドデ
バイダ22はこれの後下がり傾斜に基づいて障害物から
の有効な押上力を付与され、この押上力が後側サイドデ
バイダ22を上方へ退避移動させる。
【0057】また後側サイダデバイダ22の下がり勾配
は凡そ1/10〜1/20程度となされているため、実
際上、その前後端で凡そ4cm〜8cm程度の高低差h
が生じるのみで、未刈穀稈の有効な分草作用は後側サイ
ドデバイダ22が水平の場合と変わりない。
【0058】また後側サイドデバイダ22は、単一条部
材(鋼管等)を概ね平面上で屈曲することにより形成
し、且つその前部には後方へ向かうに伴って漸次機体に
近接する前側傾斜部b1を形成したものとなされている
ため、機体の刈取進行中、後側サイドデバイダ22の前
側傾斜部b1がこれの前方又は側方に存在した障害物に
衝突したとき、前側傾斜部b1と障害物との摺接相対変
位が生じ易く、また前述した後側サイドデバイダ22の
後下がり傾斜とが存在することにより、このデバイダ2
2に付与される押上力が効果的に生じるものとなり、こ
の押上力が後側サイドデバイダ22に致命的な損傷を与
える前にこれを上方へ退避移動させる。
【0059】また後側サイドデバイダ22の後端部は、
機台2後端部に前後方向の変位自在に支持させているた
め、後側サイドデバイダ22が機体の前進又は後進中に
障害物と衝突して後方或いは前方へ向かう衝撃力を受け
たとき、このデバイダ22は長さ途中を比較的小さな力
で後方或いは前方へ向け屈曲変形されるものとなり、こ
の変形に伴って、その後端は抵抗なく後方又は前方へ変
位される。従って後側サイドデバイダ22の支持構造周
辺に前後方向の大きな損壊は発生しないのであり、この
ような後側サイドデバイダ22のみの変形は現場で比較
的容易に修正され得るものである。
【0060】さらに、後側サイドデバイダ22の揺動に
対して所定大きさ以上の摩擦力を付与する摩擦力付与手
段51はこのデバイダ22の前端部に位置しているため
前後向き軸50を利用する等して簡易に形成されるもの
となる。
【0061】
【発明の効果】以上のように構成した本発明によれば、
簡易な構造により、後側サイドデバイダ及びこれの支持
構造周辺の変形や損壊が生じ難いものとなるのである。
各請求項の発明は何れも上記発明の実現に寄与するもの
で、上記のほかに次のような特有の効果が得られる。
【0062】即ち、請求項1によれば、後側サイドデバ
イダに障害物が衝突したとき、このデバイダの後下がり
傾斜に基づいてこのデバイダが上方へ退避移動され、そ
の損壊が回避されるものとなる。
【0063】請求項2によれば、機体の前進中、機体前
方に存在する障害物は先ず前側サイドデバイダに衝突す
るため、運転者はその障害物の存在を知ることができ、
後側サイドデバイダに障害物が衝突する事故を未然に防
止することができる。
【0064】請求項3によれば、後側サイドデバイダに
よる未刈穀稈の有効な分草作用が損なわれることなく、
後側サイドデバイダの損壊を回避することができる。請
求項4によれば、障害物と衝突した前側傾斜部が後側サ
イドデバイダを上方へ退避移動させてこれの損壊を防止
するものとなる。
【0065】請求項5によれば、後側サイドデバイダが
前方又は側方に存在した障害物と衝突したとき、後側サ
イドデバイダのみが変形して、これの支持構造周辺の損
壊を防止すると共に、この変形は現場で比較的容易に修
正することができるものである。
【0066】請求項6又は請求項7によれば、上記請求
項4の発明に準じた効果を得ることができる。請求項8
によれば、摩擦力付与手段を前後向き軸を利用して簡易
に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンバインの左側面図である。
【図2】上記コンバインの平面図である。
【図3】上記コンバインの正面図である。
【図4】上記コンバインの全体斜視図である。
【図5】上記コンバインの要部の左側面図である。
【図6】上記要部を斜め前方から見た図である。
【図7】上記要部を斜め後方から見た図である。
【図8】上記要部の平面視説明図である。
【図9】上記コンバインの前側サイドデバイダを取り外
した状態を示す図である。
【図10】上記要部の正面視説明図である。
【図11】上記コンバインの刈取部を上下揺動させた場
合の状態説明図である。
【符号の説明】
1 走行部 2 機台 3 刈取部 5 脱穀部 21 前側サイドデバイダ 22 後側サイドデバイダ 50 前後向き軸 51 摩擦力付与手段 b1 前側傾斜 x2 前後向き仮想線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行部に支持された機台上に脱穀部を、
    そして機台前方に刈取部を設け、機台の未刈穀稈側にそ
    の前部から後部に渡って後側サイドデバイダを横外張り
    出し状に設けたコンバインにおいて、後側サイドデバイ
    ダを、摩擦固定可能且つ機台近傍の前後向き仮想線回り
    への上下揺動可能に装着すると共に走行部の前後方向接
    地面に対し後下がり状に配設したことを特徴とするコン
    バインの後側サイドデバイダ構造。
  2. 【請求項2】 走行部に支持された機台上に脱穀部を、
    そして機台前方に刈取部を設け、刈取部の未刈穀稈側に
    前側サイドデバイダをその前下部から斜め後上り横外張
    り出し状に設け、また機台の未刈穀稈側にその前部から
    後部に渡って後側サイドデバイダを横外張り出し状に設
    けたコンバインにおいて、後側サイドデバイダを摩擦固
    定可能且つ機台近傍の前後向き仮想線回りへの上下揺動
    可能に装着すると共に走行部の前後方向接地面に対し後
    下がり状に配設したことを特徴とするコンバインの後側
    サイドデバイダ構造。
  3. 【請求項3】 後側サイダデバイダの下がり勾配を凡そ
    1/10〜1/20程度になしたことを特徴とする請求
    項1又は2記載のコンバインの後側サイドデバイダ構
    造。
  4. 【請求項4】 後側サイドデバイダを、単一条部材を概
    ね平面上で屈曲することにより形成し、且つその前部に
    は後方へ向かうに伴って漸次機体に近接する前側傾斜部
    を形成したことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記
    載のコンバインの後側サイドデバイダ構造。
  5. 【請求項5】 後側サイドデバイダの後端部を、機台後
    端部に前後方向の変位自在に支持させたことを特徴とす
    る請求項1〜4の何れかに記載のコンバインの後側サイ
    ドデバイダ構造。
  6. 【請求項6】 走行部に支持された機台上に脱穀部を、
    そして機台前方に刈取部を設け、機台の未刈穀稈側にそ
    の前部から後部に渡って後側サイドデバイダを横外張り
    出し状に設けたコンバインにおいて、後側サイドデバイ
    ダを、単一条部材を概ね平面上で屈曲することにより形
    成し、その前端部を機台前端部の特定位置に支持させる
    一方、その後端部を機台後端部に前後方向の変位自在に
    支持させたことを特徴とするコンバインの後側サイドデ
    バイダ構造。
  7. 【請求項7】 走行部に支持された機台上に脱穀部を、
    そして機台前方に刈取部を設け、機台の未刈穀稈側にそ
    の前部から後部に渡って後側サイドデバイダを横外張り
    出し状に設けたコンバインにおいて、後側サイドデバイ
    ダを、単一条部材を概ね平面上で屈曲することにより形
    成し、その前端部を機台前端部に前後向き軸を介して上
    下揺動可能に枢着する一方、その後端部を機台後端部に
    前後方向の変位可能で前後向き軸回りの揺動自在に支持
    させたことを特徴とするコンバインの後側サイドデバイ
    ダ構造。
  8. 【請求項8】 後側サイドデバイダの前端部にその前後
    向き軸回りの揺動に対して所定大きさ以上の摩擦力を付
    与するための摩擦力付与手段を形成したことを特徴とす
    る請求項1〜7の何れかに記載のコンバインの後側サイ
    ドデバイダ構造。
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