JP2001229905A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

Info

Publication number
JP2001229905A
JP2001229905A JP2000033693A JP2000033693A JP2001229905A JP 2001229905 A JP2001229905 A JP 2001229905A JP 2000033693 A JP2000033693 A JP 2000033693A JP 2000033693 A JP2000033693 A JP 2000033693A JP 2001229905 A JP2001229905 A JP 2001229905A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
perforated plate
electrode element
center
secondary battery
safety valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000033693A
Other languages
English (en)
Inventor
Tokio Kuwata
登起夫 桑田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2000033693A priority Critical patent/JP2001229905A/ja
Publication of JP2001229905A publication Critical patent/JP2001229905A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極素子内に発生したガスを容易に外部に排
出できる非水電解液二次電池を提供する。 【解決手段】 電極素子2は、巻回された正極電極、負
極電極、およびセパレータの積層膜よりなる。外装缶1
の一方は、蓋体7、PTC素子3、及び安全弁6がガス
ケット8を介してかしめつけられて封口される。有孔板
18は、薄い円板形状からなっている。この有孔板18
には、中心孔18a、外周孔18b、および凸部18c
が形成されている。中心孔18aは、有孔板18の中央
に形成されている。中心孔18aの形状はほぼ円形であ
り、その円の中心は有孔板18の中心点と一致してい
る。外周孔18bは、有孔板18の外周付近に形成され
ている。凸部18cは、有孔板18の最外周側に設けら
れている。センターピン17は、その形状が略円筒形で
あり、金属からなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解液二次電
池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ラップトップコンピュータ、ワー
プロ等の携帯情報機器、カメラ一体型ビデオテープレコ
ーダ、液晶テレビジョン等のAV機器や、携帯電話等の
移動体通信機器等の発展はめざましく、電源として用い
られる電池に対して、小型、軽量、高エネルギー密度の
二次電池が要求されている。これまで、鉛電池、ニッケ
ルカドミウム電池、ニッケル水素電池等の水溶液系二次
電池が使用されていたが、軽量化、高エネルギー密度等
の要求に対して、十分でない。
【0003】最近、高エネルギー密度を有しクリーンな
電池として、非水電解液二次電池に大きな関心と期待が
持たれている。ここで、従来の非水電解液二次電池につ
いて、図5を参照しながら説明する。図5は、従来の非
水電解液二次電池の断面図である。この非水電解液二次
電池においては、円筒型の外装缶1内に、電極素子2が
収納され、外装缶1内に非水電解液(図示せず)が注入
され、この非水電解液が電極素子2に含浸されている。
【0004】電極素子2は、それぞれフィルム状の正極
電極と負極電極とが、フィルム状のセパレータを介して
積層され、この積層フィルムが、例えば円筒状の巻芯の
周囲に渦巻き状に巻回されている。
【0005】センターピン17は、電極素子2の空間部
の中に収納されている。センターピン17は、その形状
が略円筒形であり、金属からなっている。このセンター
ピン17の機能は、非水電解液二次電池が圧壊されたと
きに、電極素子の空間部がつぶれるのをくい止め、発生
ガスの通過路が閉塞されるのを防ぐことにある。
【0006】絶縁板15および16は、電極素子2を挟
む状態で配置されている。ここで、絶縁板16は、その
外形がほぼ円形であり、その中には中心孔16aが形成
されている。中心孔16aは、その形状がほぼ円形であ
る。また、この円は、絶縁板16の中心点を中心として
いる。なお、絶縁板15および16の外側に、電極素子
2の正極リード9および負極リード10の遊端を導出す
る。そして、負極リード10の遊端は、外装缶1の底面
に溶接される。
【0007】外装缶1の一方には、蓋体7、PTC素子
3、及び安全弁6がガスケット8を介してかしめつけら
れて封口される。これにより、蓋体7、PTC素子3、
及び安全弁6は、電気的に接続される。
【0008】安全弁6は、その中央部に、電極素子2側
に向かって突出する突起部6aが形成されている。この
突起部6aは、ディスク11の中心孔11cを通して、
サブディスク4に溶接されている。これにより、突起部
6aはサブディスク4と電気的に接続される。
【0009】サブディスク4は、その形状が薄い円板で
あり、ディスク11の中心でかつディスク11の電極素
子2側に溶接されている。また、サブディスク4の電極
素子2側には、正極リード9が溶接されている。これに
より、サブディスク4と正極リード9は電気的に接続さ
れる。
【0010】この従来の非水電解液二次電池では、電極
素子2内でガスが発生した場合、発生したガスは電極素
子2の安全弁6側または外装缶1の底側から排出され
る。安全弁6側から排出されたガスは、絶縁板15の外
周孔15cを通過し安全弁6に至ることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、絶縁板16は
中心孔16a以外に孔を有していないので、外装缶1の
底側に排出されるガスは、センターピン17の開口部へ
の移動が阻止される。また、電極素子2内でガスが発生
する状況下では、電池内部は高温になっているので、電
極素子2の下側にあるセパレータおよび絶縁板16が軟
化し、外装缶1の底に貼り付くように変形している。し
たがって、発生したガスのセンターピン17の開口部へ
の移動はさらに阻止される。この結果、発生したガスを
電池の外部に排出することが困難になる。
【0012】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たものであり、電極素子内に発生したガスを容易に外部
に排出できる非水電解液二次電池を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の非水電解液二次
電池は、一端を閉じ他端を開く外装缶と、外装缶に収納
される電極素子であって、空間部を有するものと、上記
他端側に設けられた安全弁とを含む非水電解液二次電池
において、上記電極素子の上記空間部に収納される、略
円筒形のセンターピンと、上記電極素子の上記一端側
に、配置される有孔板とを有し、上記有孔板が、中心孔
と外周孔が形成されているものである。また、上述の非
水電解液二次電池は、有孔板に、外装缶の一端側に、凸
部を設ける。
【0014】本発明の非水電解液二次電池によれば、電
極素子の空間部に収納される略円筒形のセンターピン
と、電極素子の一端側に配置される有孔板とを有するの
で、電極素子内に発生したガスのうち、外装缶の一端側
から排出されたガスは、まず有孔板の外周孔を通過し、
つぎに外装缶の一端側にある空隙部を通過し、つぎにセ
ンターピンの中空部を通過し、つぎに安全弁の開裂部を
通過して外装缶の他端側に排出される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、非水電解液二次電池に係る
発明の実施の形態について説明する。まず、本実施の形
態に係る非水電解液二次電池の構成について図1を参照
しながら説明する。図1は、本実施の形態に係る非水電
解液二次電池を示す断面図である。この実施の形態は、
リチウムをドープ、脱ドープ可能な材料を正極及び(ま
たは)負極に備え、非水電解液を備えてなる、非水電解
液リチウム二次電池に適用した場合であるが、本発明は
この実施の形態および図1の例に限られるものではな
い。
【0016】外装缶1は、ニッケル(Ni)メッキが施
された鉄製の円筒型の容器であり、図1において下側
に、閉じた一端(以下、単に「一端」という)を有し、
また図1において上側に、開いた他端(以下、単に「他
端」という)を有している。この実施の形態において
は、外装缶1内に、電極素子2が収納され、外装缶1内
に非水電解液(図示せず)が注入され、この非水電解液
が電極素子2に含浸されている。なお、外装缶1は上述
のように円筒型のものに限定されるわけではない。この
ほか楕円型等他の筒状の電池であってもかまわない。
【0017】電極素子2は、それぞれフィルム状の正極
電極と負極電極とが、フィルム状のセパレータを介して
積層され、この積層フィルムが、例えば円筒状の巻芯の
周囲に渦巻き状に巻回されてなる。また、電極素子2の
中心には、この電極素子2の長手方向に貫通し、横断面
が円形の空間部2aが存在する。
【0018】電極素子2の正極電極および負極電極は、
それぞれ例えばアルミニウム(Al)箔および銅(C
u)箔よりなる帯状の集電体箔の両面に正極活物質およ
び負極活物質が塗布されてなる。
【0019】各正極電極および負極電極の、各集電体箔
の互いの反対側の端部からAlよりなる正極リードおよ
びNiよりなる負極リードの一端が溶接され、電極素子
2の中心側から正極リード9が電極素子2外に導出さ
れ、電極素子2の外周側から負極リード10が導出され
る。この電極素子2は、外装缶1内に、負極リード10
の導出側を、外装缶1の底部側にして挿入される。
【0020】上述の電極素子2において、正極電極の正
極活物質は、例えばLiを脱ドープ、再ドープ可能な物
質、例えばリチウム遷移金属複合酸化物による活物質L
xMO2 (Mは、Co,Ni,Mnの1種以上の遷移
金属で、0.4≦x≦1.1)で表せる複合酸化物、中
でもLiCoO2 、LiNiO2 、LiMn2 4 等が
好ましい。このようなリチウム遷移金属酸化物は、例え
ばLi、Co、Ni、Mnの炭酸塩、硝酸塩、酸化物、
水酸化物等を出発原料として、これらを組成に応じた量
で混合し、600℃〜1000℃の温度範囲で焼成する
ことにより得られる。
【0021】また、負極電極の負極活物質は、例えばL
iをドープ、脱ドープ可能な物質例えば2000℃以下
の比較的低い温度で焼成して得られる低結晶性炭素材料
や、結晶化しやすい原料を3000℃近くの高温で処理
した人造黒鉛や天然黒鉛等の高結晶性材料等が用いられ
る。例えば、熱分解炭素類、コークス類、黒鉛類、ガラ
ス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フラン樹脂等を
適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、活性
炭などが使用可能である。
【0022】低結晶性炭素材料として好ましくはフラン
樹脂や、石油ピッチ等を1500℃未満で焼成して炭素
化したもので、広角X線回折法による(002)面の面
間隔が3.70オングストローム以上、真密度が1.7
0g/cm3 未満であり、かつ空気気流中の示差熱分析
で700℃以上に発熱ピークを有していない炭素質材料
を用いる。黒鉛粉末として好ましくは、広角X線回折法
による(002)面の面間隔が3.42オングストロー
ム未満である炭素質材料を用いる。これらの炭素質材料
は、Liのドープ、脱ドープ量が大きく、かつ充放電サ
イクル寿命性能にすぐれている材料であり、また負極材
料は、正極材料との組み合せで、使用する機器に最も適
合する組み合せを選定することができる。
【0023】セパレータは、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、テフロンの微多孔膜によって構成すること
ができる。
【0024】また、非水電解液は、有機溶媒とこれに溶
解した電解質からなる。あるいは、非水電解液を高分子
化合物と混合させたいわゆるポリマー電解質や、高分子
化合物に電解質を混合もしくは結合させたポリマー電解
質を用いることもできる。有機溶媒としては、例えばエ
チレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状
カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボ
ネート等の鎖状カーボネート、γ−ブチロラクトン、γ
−パレロラクトン等の環状エステル、酢酸エチル、プロ
ピオン酸メチル等の鎖状エステル、テトラヒドロフラ
ン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル等の1種以
上を用いることができる。電解質としては、用いる溶媒
に溶解し、イオン導電性を示すリチウム塩の例えばLi
PF6 、LiBF4 、LiClO4 、LiCF3
3 、LiN(CF3SO2 2 、LiC(CF3 SO
2 3 等の1種以上を用いることができる。
【0025】外装缶1の他端側には、蓋体7、PTC素
子3、及び安全弁6がガスケット8を介してかしめつけ
られて封口される。すなわち、例えばステンレス、N
i、Feによる正極側端子導出部となる蓋体7と、例え
ば正温度特性を有するリング状のPTC素子3と、その
内側に配置された例えばAlによる安全弁6が、ガスケ
ット8によって挟み込まれて外装缶1の開口端にかしめ
つけられて封止される。これにより、蓋体7、PTC素
子3、及び安全弁6は、電気的に接続される。
【0026】蓋体7には、気体が自由に通過することが
できる通気孔7aが設けられている。安全弁6は、他端
側に設けられ、その中央部に、電極素子2側に向かって
突出する突起部6aが形成されている。この突起部6a
は、ディスク11(後述する)の中心孔を通して、サブ
ディスク4(後述する)に溶接されている。これによ
り、突起部6aはサブディスク4と電気的に接続され
る。
【0027】ディスク11は、ディスクホルダ12を介
して安全弁6の内側に固定されている。このディスク1
1は、例えばAl等の金属板よりなる。なお、ディスク
ホルダ12は、安全弁6とディスク11を電気的に絶縁
する機能を有する。
【0028】サブディスク4は、その形状が薄い円板で
あり、例えばAlなどの金属からなっている。このサブ
ディスク4は、ディスク11の中心で、かつディスク1
1の電極素子2側に溶接されている。また、サブディス
ク4の、電極素子2側の面には正極リード9の遊端が溶
接されている。これにより、サブディスク4と正極リー
ド9は電気的に接続される。この結果、安全弁6の突起
部6aは正極リード9と電気的に接続されることにな
る。
【0029】絶縁板15および16は、電極素子2を挟
む状態で、外装缶1の一端側および他端側に配置されて
いる。この絶縁板15および16の材料としては、ポリ
プロピレン(PP)などのプラスチックや、ガラスクロ
スにフェノール樹脂を含浸させ積層したものなど、通常
用いられている材料を使用することができる。
【0030】なお、絶縁板15および16の外側に、電
極素子2の正極リード9および負極リード10の遊端を
導出する。そして、負極リード10の遊端は、例えば電
極端子導出部となる外装缶1の底面に溶接される。
【0031】ここで、絶縁板16について図2を参照し
ながら詳細に説明する。図2は、本実施の形態に係る非
水電解液二次電池に用いる、絶縁板の組立構成を示す斜
視図である。絶縁板16は、その外形がほぼ円形であ
り、その中には中心孔16a、および外周孔16bが形
成されている。
【0032】中心孔16aは、その形状がほぼ円形であ
る。また、この円は、絶縁板16の中心点を中心として
いる。この中心孔16aの内径は、センターピン17を
通過させる大きさを確保し、かつ電極素子2の絶縁性を
確保する大きさ以下である必要がある。
【0033】外周孔16bは、絶縁板16の外周側に多
数設けられている。その形状はほぼ円形である。この外
周孔16bの機能は、電極素子2の一端側から排出され
る発生ガスを通過させ、有孔板18の外周孔18b(後
述する)に導くことにある。なお、外周孔16bの内
径、個数、および位置は、図2に示されたものに限定さ
れるわけではない。外周孔16bの内径は、発生ガスを
十分に通過させることができる大きさ以上で、かつ電極
素子2の絶縁性を確保することができる大きさ以下であ
ることが好ましい。また、外周孔16bの個数について
も同様である。また、外周孔16bの形状は、円形に限
定されない。
【0034】また、絶縁板16を有孔板18の上に任意
に載置したときに、絶縁板16の外周孔16bと有孔板
18の外周孔18bのそれぞれの空間が共通する空間の
総面積が、発生ガスを充分に通過させることができる面
積以上となるように、絶縁板16の外周孔16bの位置
を決めることが好ましい。
【0035】有孔板18は、図1に示すように、電極素
子2の一端側でかつ絶縁板16に接して配置されてい
る。この有孔板18の機能は、電極素子内にガスが発生
し高温となる状況下においても、有孔板18自身が高温
により変形することなく、外装缶1の底に存在する空隙
部19が狭くなるのを防止し、発生ガスの通過空間を確
保することにある。したがって、有孔板18の材質とし
ては、600℃でも変形しないSUSなどの金属を使用
することが好ましい。
【0036】つぎに、有孔板18について図2を参照し
ながら詳細に説明する。図2は、本実施の形態に係る非
水電解液二次電池に用いる、有孔板の組立構成を示す斜
視図である。有孔板18は、薄い円板形状からなってい
る。また、この有孔板18には、中心孔18a、外周孔
18b、および凸部18cが形成されている。
【0037】中心孔18aは、有孔板18の中央に形成
されている。中心孔18aの形状は、ほぼ円形であり、
その円の中心は有孔板18の中心点と一致している。ま
た、この中心孔18aの機能は、外装缶1の底部にある
空隙部19(図1参照)に充満したガスをこの中心孔1
8aを通過させ、センターピン17の中空部17aに導
くことにある。また、中心孔18aの周辺には、センタ
ーピン17の一端が溶接されている。また、この中心孔
18aの径は、センターピン17の中空部17aの横断
面における内径の大きさに合わせている。なお、中心孔
18aの内径は、ここに例示した大きさに限定されるわ
けではない。間隙部19に充満したガスを通過させるの
に充分な大きさ以上であり、かつセンターピン17の一
端と溶接するのに充分な溶接しろがある大きさ以下であ
ることが好ましい。
【0038】外周孔18bは、有孔板18の外周付近に
6個形成されている。外周孔18bの形状はほぼ円形で
ある。この外周孔18bの機能は、絶縁板16の外周孔
16bの中に充満しているガスを通過させて、外装缶1
の底にある間隙部19に導くことにある。
【0039】なお、この外周孔18bの大きさ、個数、
および位置は上述した例に限定されるものではない。外
周孔18bの大きさは、ガスを充分に通過させることが
できる大きさ以上であり、かつ高温により軟化した絶縁
板16が流動化して外周孔18bを通り間隙部19を閉
塞するのを防ぐため、軟化した絶縁板16の変形を抑え
ることができる大きさ以下にすることが好ましい。
【0040】また、外周孔18bの個数は、絶縁板16
の外周孔16bに充満したガスを通過させるのに充分な
個数以上であり、かつ有孔板18の機械的強度を最低限
確保できる個数以下であることが好ましい。また、外周
孔18bの位置は、絶縁板16の説明で言及したよう
に、絶縁板16を有孔板18の上に任意に載置したとき
に、絶縁板16の外周孔16bと有孔板18の外周孔1
8bのそれぞれの空間が共通する空間の総面積が、発生
ガスを充分に通過させることができる面積以上となるよ
うに、有孔板18の外周孔18bの位置を決めることが
好ましい。なお、外周孔18bの代わりに、その目的が
達成できる限りにおいては、切り込み構造(図2A参
照)、またはメッシュ状等の他の構造としてもよい。
【0041】凸部18cは、有孔板18の一端側でかつ
最外周側に複数個設けられている。この凸部18cは、
ほぼ立方体形状を有している。この凸部18cの機能
は、図1からわかるように、有孔板18を外装缶1の底
から浮上させて空隙部19の厚さを一定以上になるよう
にし、発生ガスの通過断面積を十分に確保することにあ
る。
【0042】なお、凸部18cの形状、個数、および位
置は、上述の例に限定されるものではない。凸部18c
の形状は、空隙部19のガスの通過に支障を来さないも
のであれば、いかなる形状であってもかまわない。ま
た、凸部18cの大きさは、落下等の衝撃等を受けた場
合でも、十分に電極素子等を支えることができる機械的
強度を確保する大きさ以上であり、かつ発生ガスの通過
に支障とならない大きさ以下であることが好ましい。
【0043】また、凸部18cの高さは、発生ガスの通
過に充分な空隙部19の断面積を確保できる高さ以上で
あり、かつ電極素子2を小さくすることにより生じる容
量低下が許容できる程度となる高さ以下であることが好
ましい。これらのことを考慮すると、凸部18cの高さ
は0.2〜0.5mmの範囲にあることが好ましい。
【0044】凸部18cの個数は、有孔板18を安定的
に保持できる最小限の数である3個以上で、発生ガスの
通過に支障を来さない数以下であることが好ましい。ま
た、凸部18cの位置は、最外周部分ばかりでなく、さ
らに内側に設けることもできる。発生ガスの通過に邪魔
にならない位置であり、かつ負極リード10を配置する
のに障害とならなければいずれの場所に設けてもよい。
【0045】センターピン17は、図1に示すように、
電極素子2の空間部2aの中に収納されている。センタ
ーピン17は、その形状が略円筒形であり、金属からな
っている。このセンターピン17の機能は、非水電解液
二次電池が圧壊されたときに、電極素子の空間部がつぶ
れるのをくい止め、発生ガスの通過路が閉塞されるのを
防ぐことにある。
【0046】センターピン17は、略円筒形であるの
で、内側には中空部17aが存在する。この中空部17
aはセンターピン17の長手方向に貫通している。した
がって、外装缶1の底にある空隙部19に充満したガス
は有孔板18の中心孔18aを経由してこのセンターピ
ン17の中空部17aを通過することができる。
【0047】なお、上述の例では、センターピン17の
一端と有孔板18の中心孔18aの周辺は溶接により固
定されていると説明したが、この形態に限定されるわけ
ではない。すなわち、センターピン17と有孔板18が
一体で成形されたものでもよい。また、センターピン1
7と有孔板18が分離している状態、すなわち、センタ
ーピン17は従来のものを用い、有孔板18の上に載せ
るだけの形態であってもよい。ただし、この場合、有孔
板18の中心孔18aの内径は、センターピン17の外
径よりも小さくしなければならない。
【0048】つぎに、本実施の形態に係る非水電解液二
次電池に用いる、有孔板、センターピン、および安全弁
の働きについて説明する。図3は、本実施の形態に係る
非水電解液二次電池における、発生ガスの流れの経路を
示す断面図である。電極素子2の中で発生したガスは、
正極および負極の集電体、並びにセパレータが障害とな
るため、電極素子2の外周面または内周面から排出する
ことができない。したがって、発生ガスは電極素子2の
一端側または他端側から排出される。
【0049】電極素子2内で発生したガスのうち、電極
素子2の他端側から排出されるガスは、図3の矢印で示
すように、絶縁板15の外周孔15cを通じて安全弁6
側に排出される。一方、電極素子2の一端側から排出さ
れるガスは、まず絶縁板16の外周孔16bを通過し、
つぎに有孔板18の外周孔18bを通過して空隙部19
に至る。この空隙部19に充満したガスは、つぎに有孔
板18の中心孔18a、センターピン17の中空部17
a、さらに絶縁板15の中心孔15aを通じて安全弁6
側に排出される。
【0050】つぎに、本実施の形態に係る非水電解液二
次電池に用いる安全弁の動作について説明する。ここ
で、安全弁は電流遮断機構と開裂機構の2つの機構を有
している。
【0051】まず、電流遮断機構およひ開裂機構を説明
する前に、安全弁の通常状態について説明する。図4A
は、本実施の形態に係る非水電解液二次電池について
の、通常状態における安全弁6の様子を示す断面図であ
る。この図4Aは、図1のうちその上部を示したもので
ある。
【0052】図4Aにおいて、サブディスク4はディス
ク11の中心孔11cを塞いでいるものの、サブディス
ク4の径は小さいので、ディスク11の外周近くに設け
られている外周孔11dを塞いでいない。また、ディス
ク11はその外周孔11dが塞がれていないので、電池
内に存在する気体は通過することができる。これに対し
て、安全弁6は孔が存在しないので、電池内に存在する
気体は外部に出ることができず気密の状態が保たれる。
【0053】つぎに、安全弁の電流遮断機構における動
作について説明する。図4Bは、本実施の形態に係る非
水電解液二次電池についての、電流遮断状態における安
全弁の働きを示す断面図である。外装缶1内にガスが発
生したとき、内部の圧力が高くなる。このとき、発生し
たガスは、ディスク11の外周孔11dを通過し、安全
弁6の内側の面に圧力をかける。その結果、安全弁6は
外側に押されて外側方向に膨らんで変形する。
【0054】この安全弁6の変形により、安全弁6の突
起部6aとサブディスク4との溶接部において、その溶
接部の周囲に存在するサブディスク4がせん断力により
引きちぎられる。このように、突起部6aとサブディス
ク4とが離れることにより、電極素子2の正極リード9
と、蓋体7との間の電気的接続が切断される。すなわ
ち、正極リード9は、サブディスク4および突起部6a
を通じて安全弁6と、さらにPTC素子3および蓋体7
を通じて電気的に接続されているが、上述のようにサブ
ディスク4と突起部6aとが離れることにより、正極リ
ード9と蓋体7の電気的接続も切断されることになる。
【0055】つぎに、安全弁の開裂機構における動作に
ついて説明する。図4Cは、本実施の形態に係る非水電
解液二次電池についての開裂状態における安全弁の働き
を示す断面図である。外装缶1内の圧力が、上述した電
流遮断状態における圧力よりも、さらに高くなると安全
弁6自体が開裂する。このように、安全弁6は開裂して
いる状態においては、発生したガスは、まずディスク1
1の外周孔11dを通過し、つぎに安全弁6の開裂部6
bを通過し、さらに蓋体7の通気孔7aを通過して外部
に解放される。
【0056】以上のことから、本実施の形態によれば、
電極素子の空間部に収納される略円筒形のセンターピン
と、電極素子の一端側に配置される有孔板とを有するの
で、電極素子内に発生したガスのうち、外装缶の一端側
から排出されたガスは、まず有孔板の外周孔を通過し、
つぎに外装缶の一端側にある空隙部を通過し、つぎにセ
ンターピンの中空部を通過し、つぎに安全弁の開裂部を
通過して外装缶の他端側に排出される。したがって、電
極素子内に発生したガスを容易に外部に排出できる。
【0057】なお、上述の実施の形態では、電極素子と
有孔板の間に絶縁板を配置する例について説明したが、
この形態に限定されるわけではない。すなわち、絶縁板
を配置しない形態においても、本発明の効果を奏するこ
とができる。また、本発明の適用範囲は、上述の円筒型
の非水電解液二次電池にのみに限定されるわけではな
い。すなわち、センターピンを有する非水電解液二次電
池であれば大型のもの、中型のもの、または小型のもの
いずれにも適用できる。また、本発明は上述の実施の形
態に限らず本発明の要旨を逸脱することなくその他種々
の構成を採り得ることはもちろんである。
【0058】
【発明の効果】本発明は、以下に記載されるような効果
を奏する。電極素子の空間部に収納される略円筒形のセ
ンターピンと、電極素子の一端側に配置される有孔板と
を有するので、電極素子内に発生したガスを容易に外部
に排出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る非水電解液二次電池を示す
断面図である。
【図2】本実施の形態に係る非水電解液二次電池に用い
る、有孔板、センターピン、絶縁板、および電極素子の
組立構成を示す斜視図である。
【図3】本実施の形態に係る非水電解液二次電池におけ
る、発生ガスの流れの経路を示す断面図である。
【図4】本実施の形態に係る非水電解液二次電池におけ
る、発生ガスの電池外部への流れの経路を示す断面図で
ある。
【図5】従来の非水電解液二次電池を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1‥‥外装缶、2‥‥電極素子、2a‥‥空間部、3‥
‥PTC素子、4‥‥サブディスク、6‥‥安全弁、6
a‥‥突起部、7‥‥蓋体、8‥‥ガスケット、9‥‥
正極リード、10‥‥負極リード、11‥‥ディスク、
11c‥‥中心孔、12‥‥ディスクホルダ、15‥‥
絶縁板、15a‥‥中心孔、15c‥‥外周孔、16‥
‥絶縁板、16a‥‥中心孔、16b‥‥外周孔、17
‥‥センターピン、17a‥‥中空部、18‥‥有孔
板、18a‥‥中心孔、18b‥‥外周孔、18c‥‥
凸部、19‥‥空隙部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端を閉じ他端を開く外装缶と、上記外
    装缶に収納される電極素子であって、空間部を有するも
    のと、上記他端側に設けられた安全弁とを含む非水電解
    液二次電池において、上記電極素子の上記空間部に収納
    される、略円筒形のセンターピンと、上記電極素子の上
    記一端側に、配置される有孔板とを有し、上記有孔板
    は、中心孔と外周孔が形成されていることを特徴とする
    非水電解液二次電池。
  2. 【請求項2】 有孔板は、外装缶の一端側に、凸部を有
    することを特徴とする請求項1記載の非水電解液二次電
    池。
JP2000033693A 2000-02-10 2000-02-10 非水電解液二次電池 Pending JP2001229905A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000033693A JP2001229905A (ja) 2000-02-10 2000-02-10 非水電解液二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000033693A JP2001229905A (ja) 2000-02-10 2000-02-10 非水電解液二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001229905A true JP2001229905A (ja) 2001-08-24

Family

ID=18558140

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000033693A Pending JP2001229905A (ja) 2000-02-10 2000-02-10 非水電解液二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001229905A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011096521A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Sanyo Electric Co Ltd 非水電解質二次電池
US7972717B2 (en) 2006-01-13 2011-07-05 Sony Corporation Battery
US8399125B2 (en) 2007-11-08 2013-03-19 Samsung Sdi Co., Ltd. Cap assembly and secondary battery using the same
JP2016110772A (ja) * 2014-12-04 2016-06-20 日立オートモティブシステムズ株式会社 円筒形二次電池

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7972717B2 (en) 2006-01-13 2011-07-05 Sony Corporation Battery
US8399125B2 (en) 2007-11-08 2013-03-19 Samsung Sdi Co., Ltd. Cap assembly and secondary battery using the same
JP2011096521A (ja) * 2009-10-29 2011-05-12 Sanyo Electric Co Ltd 非水電解質二次電池
JP2016110772A (ja) * 2014-12-04 2016-06-20 日立オートモティブシステムズ株式会社 円筒形二次電池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101309430B1 (ko) 전지
US6805991B2 (en) Nonaqueous electrolyte solution secondary battery
US7981541B2 (en) Nonaqueous electrolyte secondary battery
JP4915390B2 (ja) 非水電解質電池
WO2015146077A1 (ja) 円筒形密閉電池
JP2006286531A (ja) 電池
JP3732945B2 (ja) 密閉型電池
US6348282B1 (en) Non-Aqueous electrolyte secondary batteries
JP4649113B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP2001210384A (ja) 非水電解液二次電池
JP2002245988A (ja) 薄型電池
US5731098A (en) Secondary cell with terminal cap of safety structure
JP4580699B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP2004152697A (ja) 密閉形電池
JPH11204094A (ja) 非水電解質電池
JP3579227B2 (ja) 薄形二次電池
JP2001229905A (ja) 非水電解液二次電池
JPH01294373A (ja) 非水電解液二次電池
JP4447831B2 (ja) 正極活物質及び非水電解質二次電池
JP4608719B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP4608721B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP2005209395A (ja) 非水電解液二次電池
JP3713361B2 (ja) 角型非水電解液電池およびその製造方法
JP2000277067A (ja) 密閉型電池
JP3310708B2 (ja) 非水電解液電池