JP2011096521A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池外装缶内の電池容量の増大に結びつかない無駄な空間が生じることを抑制しながら、過充電等の際に発生したガスが良好にセンターピン内に流通することができ、安全機構が正常に作動して破壊事故を確実に抑制することができる非水電解質二次電池を提供すること。
【解決手段】前記電池外装缶の缶底側に位置する前記センターピンの周囲には空隙部が形成され、前記センターピンの内部体積をXcm、前記センターピンを中心とする電池外装缶の缶底の空隙部の体積をYcm、前記電池外装缶内の総体積をZcm、とするとき、Y≧−0.14X+0.16、X≦0.015Zの条件を満たすことを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関し、特に、渦巻状に巻回された巻回電極体の内部の中空部に筒状のセンターピンが挿入された構造を有する円筒形の非水電解質二次電池に関する。
今日の携帯電話機、携帯型パーソナルコンピューター、携帯型音楽プレイヤー等の携帯型電子機器の駆動電源として、さらには、ハイブリッド電気自動車(HEV)や電気自動車(EV)用の電源として、高エネルギー密度を有し、高容量であるリチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池が広く利用されている。
非水電解質二次電池には、角形のもの及び円筒形のものが知られている。このうち、円筒形の非水電解質二次電池は、正極極板と負極極板とをセパレータを介して巻回された円筒状の巻回電極体を作製し、この円筒状の巻回電極体を円筒状の電池外装体内に挿入すると共に非水電解液を注入し、正極ないし負極端子が形成された封口体によって電池外装体の開口を密閉状態に封止することにより組み立てられている。
ところで、二次電池は、充電時に通常よりも長く電流が供給される過充電状態になったり、誤使用や使用する機器の故障などにより大電流が流れて短絡状態になったりすると、正極活物質、負極活物質及び電解液が爆発的に反応し、大量のガス発生を伴いながら燃焼に至る。このとき、内部で発生した大量のガスが電池外部に速やかに排出されなければ、電池内部の内圧が急激に上昇してしまい、最悪の場合、二次電池が突然に爆発して使用している機器を破損してしまうことがある。そのため、特に非水電解質二次電池の場合には、従来から防爆用の安全弁を備えたものが使用されている(下記特許文献1参照)。
この安全弁は、機器の破損防止、火災事故防止等の観点から確実に作動させる必要がある。そのため、従来は、下記特許文献1に示されているように、電池外装缶内に、セパレータを挟んで対向配置された正極板及び負極板が中心に中空部を有する形状に巻回して形成された巻回電極体を配置すると共に、この巻回電極体の中空部に円筒状のセンターピンを配置し、過充電などによって発生したガスを巻回電極体の中空部に配置されたセンターピンを介して安全弁に導くようにしている。
このセンターピンは、非水電解質二次電池の内部で発生したガスによる圧力が正極板、負極板及びセパレータの重ね合せ方向に加わるため、中空部がつぶれてガスの通路を塞いでしまわないようにするために設けられているものである。なお、センターピンには、非水電解質二次電池の充放電の繰り返しによる巻回電極体の膨張・収縮時の極板の変形を抑制する機能も有している。すなわち、充放電の繰り返しによって巻回電極体が膨張する際、電池外装缶により拘束されている外側へは膨張することができないので、中空部分に向かって集中的に膨張するが、センターピンを設けると巻回電極体の膨張時における中空部分の近傍における極板の変形を抑制することができるようになるわけである。
特開2001−229905号公報
電池を高容量化させる手段の一つとして、巻回電極体の巻芯の直径を小さくして巻回電極体の巻数を多くする手法があるが、このような構成を採用すると、巻回電極体の中心部の空間が小さくなるため、それに伴ってセンターピンの直径も小さくなる。一方、電池の異常燃焼が生じた際の缶底からのガス発生量(a)(cm/sec)とセンターピンのガス排出能力(b)(cm/sec)との間には、図4に示したような関係があることが経験的に分かっている。この場合、電池のガス発生量(a)がセンターピンのガス排出能力(b)を一時的に上回る領域Aがあると、電池内部の圧力が高まり易く、電池の破裂を引き起こす可能性が出てくる。
このような現象は、融点の低いセパレータ等の樹脂部材や正極電極体の芯体であるアルミニウムなどの溶融物が燃焼ガスによって移動する際、センターピンの開口部分から外部へと通り抜ければ問題はない。しかしながら、移動中にその時点で温度の低い部品に接触すると、急激に冷却され、固着してしまう。センターピンは、内部に固着物があると燃焼ガスの圧力によって持ち上げられ、先端が封口体部品に突き当たった状態になる。このような状態となると、センターピン内を通った溶融物の逃げ場がなくなり、底で固着してセンターピン内を詰まらせ、ガスの安全弁側への排出を妨げるため、破裂に至ることとなる。
そこで、上記特許文献1に開示されている非水電解質二次電池50では、図5に示したように、電池外装缶51内の上部に安全弁52を配置し、底部に中心孔53と外周孔54とが形成された有孔板55を配置し、この有孔板55の上部に絶縁板56を介して巻回電極体57を配置すると共に、有孔板55の中心孔53にセンターピン58の一端を接続し、有孔板55の下部に凸部59を形成し、有孔板55と電池外装缶51の底部との間に空間を確保して、非水電解質二次電池50の内部で発生した溶融物がセンターピン58の内部に移動し難くし、発生したガスがセンターピン58内に移動し易くなるようにしている。
上記特許文献1に開示されている非水電解質二次電池50では、過充電等の際に発生したガスが良好にセンターピン58内を通って安全弁52側に移動することができるので、非水電解質二次電池50が破裂に至ることが抑制されるという優れた効果を奏する。しかしながら、この非水電解質二次電池50では、巻回電極体57と電池外装缶51の底部との間に、絶縁板56、有孔板55が配置されていると共に、有孔板55と電池外装缶51の底部との間に大きな空間が生じてしまうので、電池の容量が低下してしまうという問題点が生じる。
本発明は、上記の問題点を解決すべくなされたものであり、電池外装缶内の電池容量の増大に結びつかない無駄な空間が生じることを抑制しながら、過充電等の際に発生したガスが良好にセンターピン内に流通することができ、安全機構が正常に作動して破壊事故を確実に抑制することができる非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本願発明の非水電解質二次電池は、
セパレータを挟んで対向配置された正極板及び負極板が中心に中空部を有する形状に巻回して形成された巻回電極体と、前記中空部に挿入された中空状のセンターピンと、前記電極体を収納する電池外装缶と、前記電池外装缶内のガス圧が規定値を超えた場合にガスを排出する安全弁を兼ねる外部端子と、を備えた非水電解質二次電池において、
前記電池外装缶の缶底側に位置する前記センターピンの周囲には空隙部が形成され、
前記センターピンの内部体積をXcm
前記センターピンを中心とする電池外装缶の缶底の空隙部の体積をYcm
前記電池外装缶内の総体積をZcm
とするとき、
Y≧−0.14X+0.16
X≦0.015Z
の条件を満たすことを特徴とする。
本発明の非水電解質二次電池は、電池外装缶の缶底側に位置する前記センターピンの周囲には空隙部が形成されている。このような構成を備えていると、例えば過充電等によって非水電解質二次電池内のガス発生量が瞬間的にセンターピンのガス排出能力を上回った場合においても、余剰ガスが缶底の空隙に溜まるため、非水電解質二次電池の破裂を回避することができる。
この場合において、センターピンの内部体積が電池内の総空間体積と比べて十分に大きい場合(X>0.015Z)には、電池外装缶の缶裂けや破裂は生じないが、無駄な空隙が大きく、電池容量が低下するため、好ましくない。また、センターピンの内部体積が電池内の総空間体積と比べて小さい場合(X≦0.015Z)には、Y≧−0.14X+0.16の条件を満たすと電池外装缶の缶裂けや破裂は生じないが、Y<−0.14X+0.16となると電池外装缶の缶裂けや破裂が生じるようになる。
なお、本発明の非水電解質二次電池においては、巻回電極体としては円筒状のものだけでなく、楕円筒状のものに対しても適用可能である。
また、本発明の非水電解質二次電池においては、前記電池外装缶の底部と前記巻回電極体との間には中央に開孔が形成された缶底絶縁板が配置され、前記センターピンは一端部が前記缶底絶縁板に形成された開孔内に位置するように配置されていることが好ましい。
非水電解質二次電池は、巻回電極体と電池外装缶の底部との間の電気的絶縁のため、電池外装缶の底部と巻回電極体との間に缶底絶縁板が配置されている。本発明の非水電解質二次電池においては、缶底絶縁板として中央に開孔が形成されたものを使用し、センターピンの一端が缶底絶縁板に形成された開孔に位置するように配置することによって電池外装缶の缶底側に位置するセンターピンの周囲に空隙部を形成している。そのため、本発明の非水電解質二次電池によれば、特に電池外装缶の缶底側に位置するセンターピンの周囲に空隙部を形成したことによって電池の容量が低下することがなくなる。
また、本発明の非水電解質二次電池においては、前記センターピンは、その周面に前記センターピンの長さ方向の一端から他端にかけてスリットが形成されていることが好ましい。
センターピンの周面にセンターピンの長さ方向の一端から他端にかけてスリットが形成されていると、過充電等によって非水電解質二次電池が過熱されて融点の低いセパレータ等の樹脂部材や正極極板の芯体であるアルミニウムなどの溶融物によってセンターピンの電池外装缶の内側底面側が塞がれても、センターピンに形成されたスリットを介してセンターピンの内部と巻回電極体との間にガスの流通路が確保される。そのため、本発明の非水電解質二次電池によれば、過充電等によって電池内部でガスが発生しても、より電池外装缶の缶裂けや破裂が生じ難い非水電解質二次電池が得られる。
実施例及び比較例に共通する円筒形の非水電解質二次電池を縦方向に切断して示す斜視図である。 缶底側のセンターピン部分の拡大断面図である。 センターピンの内部体積X及び缶底空隙体積Yとの関係で表した電池の缶裂け等の有無を示すグラフである。 電池内のガス発生量とセンターピンのガス排出能力の関係を示すグラフである。 従来例の非水電解質二次電池の縦断面図である。
以下、本発明の実施形態を実施例、比較例及び図面を用いて詳細に説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための非水電解質二次電池としてのリチウムイオン二次電池を例示するものであって、本発明をこの実施例に特定することを意図するものでなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適用し得るものである。
[非水電解質二次電池の製造]
実施例及び比較例に共通する非水電解質二次電池10は、図1及び図2に示したように、正極板11と負極板12とがセパレータ13を介して渦巻状に巻回された巻回電極体14が用いられており、この巻回電極体14の中心には中空部14aが形成されている。巻回電極体14は、上下にそれぞれ絶縁板15及び16が配置され、負極端子を兼ねる有底で円筒形の電池外装缶17の内部に収容されている。この電池外装缶17は、例えば表面にニッケルめっきをした鉄製のものが使用されている。
電池外装缶17の開口端側の絶縁板15は、厚さが一定であり、中央部分が中空部14aの開口と同一径に切り欠かれている。缶底側の絶縁板16は、各実施例及び比較例に応じて、厚さ及び中央部分の開口16a(図2参照)の径がそれぞれ変えられている。なお、缶底側の絶縁板16の厚さ及び中央部分の開口の径16aの詳細については後述する。
そして、負極板12の負極集電タブ12aが電池外装缶17の内側底部に溶接され、正極板11の正極集電タブ11aは、絶縁板15に形成された開口15a(図2参照)を通して電流遮断封口体18を兼ねる正極端子19の底板部に溶接されている。電流遮断封口体18は、電池の内部圧力の上昇により巻回電極体14と電池外部との電気的接続を切断する機能を有しており、ひとたび切断されると圧力が放出されても接続は復帰しない構造になっている。
電池外装缶17の内部には図示省略した非水電解質が注入されている。また、巻回電極体14の中心部には、例えば細径管状のステンレススチール製のセンターピン20が配置されており、このセンターピン20は、その周面にセンターピン20の長さ方向の一端から他端にかけてスリット20aが形成されている。このセンターピン20は、細長い金属板を円柱状に折り曲げることにより容易に作製することができるが、スリット20aがセンターピン20の中心軸に平行に形成されている。なお、スリット20aの端部が巻回電極体14と接触しないようにするため、スリット20aの端部はセンターピン20の仮想外周よりも内方に位置するように形成されていることが好ましい。なお、電池外装缶17の開口部はガスケット21を介して取り付けられた電流遮断封口体18を兼ねる正極端子19によって密閉されている。
ここで、実施例及び比較例に共通する非水電解質二次電池10の具体的製造方法について説明する。
[正極板の作製]
正極板11の作製方法の一例を示すと次のとおりである。まず、炭酸リチウムと、Ni0.33Co0.34Mn0.33(OH)で示される共沈水酸化物とを混合し、空気雰囲気中で1000℃で20時間焼成し、その後解砕して、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(正極活物質A:LiNi0.33Co0.34Mn0.33)を得た。また、コバルト(Co)水酸化物と、ジルコニウム(Zr)水酸化物と、アルミニウム(Al)水酸化物と、マグネシウム(Mg)水酸化物と、を共沈させ、熱分解反応させて、ジルコニウム、アルミニウム、マグネシウム含有四酸化三コバルトを得た。この四酸化三コバルトと炭酸リチウムとを混合し、空気雰囲気中で850℃で24時間焼成し、その後解砕して、ジルコニウム、アルミニウム、マグネシウム含有リチウムコバルト複合酸化物(正極活物質B)を得た。そして、正極活物質Aと正極活物質Bとを、質量比1:9で混合し、当該混合物99.5質量部と平均粒径が5μmのリン酸リチウム0.5質量部とを混合した。
上記混合物94質量部と、導電剤としてのアセチレンブラック3質量部と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)3質量部と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)と、を混合して正極活物質スラリーとした。この正極活物質スラリーを、ドクターブレード法を用いて、アルミニウム製の正極集電体(厚み15μm)の両面に塗布し、乾燥してスラリー調製時に必要であった溶剤(NMP)を除去した。この後、乾燥極板を、厚み140μmとなるように圧延した。この後、芯体露出部に正極集電タブ11aを取り付けて、正極を完成させた。
[負極板の製造]
また、負極板12の作製方法の一例を示すと次のとおりである。まず、負極活物質としての黒鉛96質量部と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)2質量部と、結着剤としてのスチレンブタジエンゴム(SBR)2質量部と、水とを混合して負極活物質スラリーとした。この負極活物質スラリーを銅製の負極集電体(厚み8μm)の両面に塗布し、乾燥してスラリー調製時に必要であった水を除去した。この後、厚み140μmとなるように圧延した。この後、芯体露出部に負極集電タブ12aを取り付けて、負極を完成させた。
なお、黒鉛の電位はリチウム基準で0.1Vである。また、正極及び負極の活物質充填量は、設計基準となる正極活物質の電位(本実施例ではリチウム基準で4.45Vであり、電圧は4.35V)において、単位面積あたりの充電容量比(負極充電容量/正極充電容量)を、負極が正極以上となるように調整した。
[非水電解質の調製]
非水溶媒としての下記化1で示されるフッ素化エチレンカーボネート(FEC)と、ジメチルカーボネート(DMC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)と、を体積比20:40:40(25℃、1気圧)で混合し、電解質塩としてのLiPFを1.1M(モル/リットル)となるように溶解して、非水電解質となした。
Figure 2011096521
[電池の組み立て]
渦巻状に巻回された巻回電極体14は具体的には以下の方法によって作製した。まず、正極板11と負極板12をポリエチレン製微多孔膜(厚み18μm)のセパレータ13を挟んで互いに絶縁した状態で重ね合わせ、巻き芯部材(図示省略)に巻き付ける。ここで、重ね合わせた状態では最下層と最上層とにセパレータ13が配された状態になっている。セパレータ13は正極板11と負極板12よりも長く幅も広い。一方、負極板12は正極板11よりも幅広になっている。正極板11の巻き始め部分にはアルミニウム製の正極集電タブ11aの一端が溶接されている。負極板12の巻き終わり部分には同じくニッケル製の負極集電タブ12aの一端が溶接されている。
正極集電タブ11a及び負極集電タブ12aは、可撓性の平板であり、表面は、両端の溶接部分を除いて、絶縁被膜で覆われている。また、渦巻状に巻回された巻回電極体14は巻回状態が維持されるように最外周が絶縁テープで止められている。さらに、巻き芯部材を取り外し、渦巻状に巻回された巻回電極体14の底部中央に開口16aが形成された絶縁板16を当接しながら円筒状の電池外装缶17内に挿入し、この巻回電極体14から巻き心部材を取り外したことにより生じた中空部14aを介して負極集電タブ12aを電池外装缶17の内面中央部に溶接する。
次いで、長さL=6cm一定で、各種直径及び厚さのステンレススチール製の細径管状のセンターピン20を挿入し、上述のようにして調製された所定量の非水電解液を電池外装缶17に挿入し、さらに、正極集電タブ11aが溶接された電流遮断封口体18を兼ねる正極端子19に溶接すると共に、正極端子19の周囲にガスケット21を当接させ、電池外装缶17の開口端部をかしめることによって電池外装缶17と正極端子19とを電気的に絶縁した状態で液密に固定することにより、実施例及び比較例に共通する非水電解質二次電池が得られる。
細径管状のセンターピン20としては、長さLは6cm一定とし、直径dは0.20cm、0.25cm及び0.30cmの3種類、厚さtは0.02cm及び0.03cmの2種類とした。なお、センターピン20のスリット20aの幅はセンターピン20の形成材料の厚さtよりも十分に短い幅とされており、実質的にこのスリット20a部分の体積は無視し得る。また、缶底側の絶縁板16の厚さ(開口の高さh)は0.023cm、0.150cm、0.230cm及び0.253cmの4種類とし、さらに、缶底側の絶縁板16の中央部分に形成した開口16aの径(中央穴径D)を0.525cm、0.870cm及び1.170cmの3種類とした。実施例1〜4及び比較例1〜5で採用したそれぞれのセンターピン20の直径d、厚さt及び体積の関係、缶底側の絶縁板16に形成された空隙の中央穴径D、高さh及び体積Yの関係を表1に纏めて示した。なお、各実施例及び比較例に共通する電池の外形は、直径1.8cm、高さ6.5cmの円筒状であり、電池内の全空間体積Zは14.5cm一定となるようにした。また、各実施例及び比較例に共通する電池の設計容量は2700mAhである。
[加熱試験]
上述のようにして作製された各実施例及び比較例に共通する電池について、それぞれ10個ずつ、1It=2700mAの定電流で電池電圧が4.40Vになるまで充電し、電池電圧が4.40Vに達したあとは4.40Vの定電圧で充電電流が1/50It=54mAとなるまで充電し、満充電状態とした。これらの満充電状態とされた電池について、電池外装缶17の缶底中央部に対し、45°の角度でガスバーナーの炎の先端部が接触するようにして炙り、缶裂けや破裂が生じるか否かについて検討した。結果は、缶裂け、破裂等の異常が生じることなく、電池の中身が飛び出さないものを良品と判定した。各実施例及び比較例について得られた結果を表1に纏めて示した。なお、表1中における判定結果の欄の数値は、(缶裂けした電池個数/試験に供した電池個数)を示す
Figure 2011096521
また、表1に示した結果を、横軸をセンターピンの内部体積Xとし、縦軸を缶底空隙体積Yとしたグラフに表すと、図3に示すとおりとなる。なお、図3においては、缶裂けが生じたものを「X」印で、缶裂けが生じなかったものを「○」印で示してあり、また、実施例1〜4に対応する位置をそれぞれE1〜E4で示し、比較例1〜5に対応する位置はそれぞれR1〜R5で示してある。
図3に示した結果から、以下のことが分かる。すなわち、センターピンの内部体積X=0.218cmが臨界点となり、X>0.218cmの範囲(比較例4(R4))では缶裂け等が生じないが、X=0.218cmでは缶裂けが生じるもの(比較例1〜3(R1からR3))と生じないもの(実施例1、2(E1、E2)とが存在する。このX>0.218cmの範囲は図3においてOKzoneとして示されている。また、X<0.218cmの範囲では、Y=−0.14X+0.16で表される直線の上側(Y>−0.14X+0.16の範囲)であれば、缶裂けが生じないが、下側(Y<−0.14X+0.16の範囲)であれば、缶裂けが生じている。なお、図3においては、X<0.218cmの範囲で、Y>−0.14X+0.16の範囲はOKzoneとして、示されており、Y<−0.14X+0.16の範囲はNGzoneとして示されている。
X>0.218cmの範囲(比較例4(R4))では缶裂け等が生じない理由は、センターピンの内部体積Xが大きいため、電池内部で発生したガスをセンターピンの内部に溜めることができるからであると考えられる。しかしながら、このようにセンターピンの内部体積Xを大きくすると、その分だけ電池外装缶内の巻回電極体の占有体積が減少するため電池容量が低下してしまうので、ここではX>0.218cmの範囲は比較例とした。また、センターピンの内部体積が小さい範囲では、非水電解質二次電池の全空間体積Zが大きくなるにしたがって電池外装缶が破裂しないようにするために必要な缶底空隙の体積Yも大きくなると考えられる。そこで、一般化するために、センターピンの内部体積X=0.218cmを電池の全空間体積Z=14.5cmを用いて表すと、
X=0.218
=0.218(Z/14.5)
=0.015Z
となる。
すなわち、センターピンの内部体積Xは、X>0.015Zの範囲であれば、電池外装缶の缶裂け等の不都合は生じないが、この範囲では電池容量が低下してしまうために好ましくない。また、センターピンの内部体積Xが小さい範囲、すなわち、X≦0.015Zの範囲では、Y≧−0.14X+0.16の範囲であれば電池外装缶の缶裂け等が生じないが、Y<−0.14X+0.16の範囲であれば電池外装缶の缶裂け等が生じてしまうことがわかる。このことは、センターピンの内部体積Xを小さくしても、缶底間隙の体積Yを大きくすることによって、電池外装缶の缶裂け等を抑制できることを意味する。しかも、センターピンの内部体積Xを小さくすると、その分だけ電池外装缶内の巻回電極体の占有体積を増加させることができるため、電池容量の増大化を図ることができる。なお、缶底空隙体積Yはセンターピンと缶底側の絶縁板に形成した開口によって形成されるものであるため、缶底空隙体積Yを大きくしても電池容量に影響を及ぼすことはない。
なお、上述の実施例1〜4においては、負極板12も負極集電タブ12aを備え、この負極集電タブ12aを電池外装缶17の内側底部に溶接した例を示したが、この負極集電タブ12aは電池外装缶17との間の電気的接続が確実に取れれば電池外装缶17の何処に溶接してもよく、或いは最外周側の電極が直接電池外装缶17と接触するように形成してもよい。さらに、本発明の実施例1〜4においては、正極板11が内周側に、負極板12が外周側にある渦巻状に巻回された巻回電極体14の場合について述べたが、正極板11と負極板12との配置を逆にしても同様の作用の効果を奏する。
10…非水電解質二次電池 11…正極板 11a…正極集電タブ 12…負極板 12a…負極集電タブ 13…セパレータ 14…巻回電極体 14a…中空部 15…絶縁板 15a…(絶縁板の)開口 16…絶縁板 16a…(絶縁板の)開口 17…電池外装缶 18…電流遮断封口体 19…正極端子 20…センターピン 20a…スリット 21…ガスケット D…中央穴径 d…直径 X…(センターピンの)内部体積 Y…缶底空隙体積 Z…全空間体積

Claims (3)

  1. セパレータを挟んで対向配置された正極板及び負極板が中心に中空部を有する形状に巻回して形成された巻回電極体と、前記中空部に挿入された中空状のセンターピンと、前記電極体を収納する電池外装缶と、前記電池外装缶内のガス圧が規定値を超えた場合にガスを排出する安全弁を兼ねる外部端子と、を備えた非水電解質二次電池において、
    前記電池外装缶の缶底側に位置する前記センターピンの周囲には空隙部が形成され、
    前記センターピンの内部体積をXcm
    前記センターピンを中心とする電池外装缶の缶底の空隙部の体積をYcm
    前記電池外装缶内の総体積をZcm
    とするとき、
    Y≧−0.14X+0.16
    X≦0.015Z
    の条件を満たすことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記電池外装缶の底部と前記巻回電極体との間には中央に開孔が形成された缶底絶縁板が配置され、前記センターピンは一端部が前記缶底絶縁板に形成された開孔内に位置するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記センターピンは、その周面に前記センターピンの長さ方向の一端から他端にかけてスリットが形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池。
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