JP2001228736A - 定着用ローラおよび定着装置 - Google Patents

定着用ローラおよび定着装置

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JP2001228736A
JP2001228736A JP2000041891A JP2000041891A JP2001228736A JP 2001228736 A JP2001228736 A JP 2001228736A JP 2000041891 A JP2000041891 A JP 2000041891A JP 2000041891 A JP2000041891 A JP 2000041891A JP 2001228736 A JP2001228736 A JP 2001228736A
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fixing
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fixing roller
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Toru Saito
齋藤  亨
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着ローラ、加圧ローラとされる定着用ロー
ラの弾性層に低硬度ゴムを用い、そのローラを大きな変
形率で使用するに際し、ローラのシワやクラックを防止
して、ローラ寿命の向上を可能とすることである。 【解決手段】 定着装置の定着ローラ1を、アルミニウ
ム芯金6上に、シリコーンゴム(熱伝導率約0.9×1
-3Cal/cm・秒・K、伸び約400%、引張り強
度1.3MPa、アスカーC硬度約20〜35°)製の
厚さ約2.1mmの弾性層5、フッ素ゴム製の厚さ約5
0〜70μmのシワ防止層4、PFA粒子入りフッ素ゴ
ム製の厚さ約10μmの接着・緩衝層3、および厚さ約
10〜30μmのPFAコートの離型層2を設けた複層
構造に形成した。加圧ローラ7は、弾性層5、芯金6の
厚さが多少異なる他は、同様の構造とした。それぞれロ
ーラ硬度が約60〜68°、約63〜73°で、定着ニ
ップ幅が約8〜10.5mmである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式等を
利用した画像形成装置において、転写材上に転写したト
ナー像を定着する定着装置に関し、特に定着に使用する
ローラの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式等の画像形成装置に
おいて、転写材上に転写したトナー像を定着するのに使
用する定着装置として、低硬度のゴムによる小径ロール
を用いて定着ニップ幅を広く取り、定着ニップ部の圧力
を下げることにより、低光沢なカラー画像を得るように
したものが知られている。
【0003】従来の定着装置の一例を図4に示す。定着
装置は、定着ローラ1とこれに圧接して定着ニップを形
成した加圧ローラ7とを有し、これらローラ1、7の内
部には熱源としてのハロゲンヒータ8が配置され、また
表面には表面温度検知手段であるサーミスタ9、および
表面から少し離れて安全素子のサーモスイッチ10が配
置されている。定着ローラ1および加圧ローラ7の定着
ニップの前方には入口ガイド11が、後方には2つの出
口ガイド12、12が設置され、出口ガイド12、12
の間には排紙ローラ13が設置される。
【0004】定着ローラ1および加圧ローラ7は、本例
では同一構造をとっており、アルミニウム(Al606
3)の芯金6上に、シリコーンゴムからなる弾性層5、
フッ素ゴムラッテクスからなる中間層20およびPFA
コートからなる離型層2を設けた3層構造に形成されて
いる。芯金6の内部に上記のハロゲンヒータ8が設置さ
れる。
【0005】弾性層5のシリコーンゴムは、熱伝導率が
約0.9×10-3Cal/cm・秒・K、テストピース
硬度がアスカーC硬度で約15〜35°(総荷重1kg
fで測定)(高分子計器(株)製Asker−C硬度計
使用)であり、定着ローラ1では約2.1mm、加圧ロ
ーラ7では約1.9mmの肉厚を有している。中間層2
0のフッ素ゴムラテックスは、フッ素ゴム中にPFA粒
子を分散させたもので、厚さ約40〜60μmに設けて
いる。離型層2のPFAコートは厚さ約20μmであ
る。
【0006】定着ローラ1、加圧ローラ7とも外径40
mmで、ローラ硬度は定着ローラ1が約55〜65°、
加圧ローラ7が約60〜70°(アスカーC、1kgf
荷重)であり、総荷重40kgfで約9〜11mmのニ
ップ幅を得ている。有効ローラ長は約230mmであ
る。
【0007】このように、小径ローラの薄いゴム肉厚
で、広い定着ニップ幅を得、ニップ部の圧力をたとえば
約1.7kgf/cm2程度に下げることにより、定着
温度180℃、定着スピード120mm/秒において、
良好な定着性を有し、かつ出力画像の光沢が約10〜3
0°(2本電色工業(株)製光沢計PG−3Dを用いて
測定。75°での光沢値)と低光沢な画像を得ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
では、以下のような問題があった。
【0009】小径でゴム肉厚の薄いローラで広いニップ
幅を得ているため、ローラのニップ部の変形率が大き
く、このため中間層や離型層が伸びてシワになったり、
クラックが発生したりして、定着ローラ1、加圧ローラ
7の寿命が短い問題があった。
【0010】そこで、定着ローラ1、加圧ローラ7の寿
命を高くするために、中間層20の伸び、強度が、従
来、伸び約100%、引張り強度約100kgf/cm
2であったのを、伸び約170%、引張り強度約130
kgf/cm2に改善した。
【0011】この改善は、中間層20のフッ素ゴムラッ
テクスのフッ素ゴムとPFAの比率をフッ素ゴムリッチ
にして行ったが、これ以上フッ素ゴムリッチにしてPF
Aを少なくすると、中間層20とPFAコートの離型層
2との接着強度が弱くなってしまい、これ以上PFAを
減らすことは難しいところまで行った。
【0012】しかしながら、この改善によっても、毎分
フルカラー4枚の定着速度で約2〜6万枚の定着を行う
と、ローラのシワが発生してしまい、依然としてローラ
寿命が短い問題があった。
【0013】本発明の目的は、転写材上に転写したトナ
ー像を定着する定着ローラおよび加圧ローラの少なくと
も一方の定着用ローラの弾性層に低硬度ゴムを用い、そ
のローラを大きな変形率で使用するに際し、ローラのシ
ワやクラックを防止して、ローラ寿命を向上することを
可能とした定着用ローラ、および定着装置を提供するこ
とである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
定着用ローラおよび定着装置にて達成される。要約すれ
ば、本発明は、転写材上に転写したトナー像の定着に用
いるローラであって、前記ローラは、芯金上に弾性層、
中間層および離型層を積層してなり、前記弾性層に低硬
度ゴム用い、弾性層の変形率を大きくして使用する定着
用ローラにおいて、前記中間層を、高強度ゴムからなる
シワ防止層、およびその上の接着・緩衝層の2層構成に
したことを特徴とする定着用ローラである。
【0015】本発明によれば、前記弾性層がアスカーC
硬度35°以下の低硬度ゴムからなり、前記弾性層の変
形率が20%以上で使用する。前記シワ防止層はフッ素
ゴムラッテクスからなる。前記接着・緩衝層はPFA入
りフッ素ゴムラテックスからなる。前記離型層はPFA
からなる。また前記ローラが転写材のトナー像を転写し
た側に接する定着ローラおよび/または転写材のトナー
像を転写した側とは反対側に接する加圧ローラである。
【0016】また本発明は、転写材上に転写したトナー
像を、前記転写材のトナー像を転写した側に接する定着
ローラと、前記転写材のトナー像を転写した側とは反対
側に接する加圧ローラとで定着する定着装置において、
前記定着ローラおよび/または加圧ローラに上記の定着
用ローラを用いることを特徴とする定着装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施例を図面
に則して更に詳しく説明する。
【0018】図1は、本発明の定着装置の一実施例を示
す概略構成図である。
【0019】定着装置は、定着ローラ1とこれに圧接し
て定着ニップを形成した加圧ローラ7とを有し、これら
ローラ1、7の内部には熱源としてのハロゲンヒータ8
が配置され、定着ローラ1および加圧ローラ7の定着ニ
ップの前方には入口ガイド11が、後方には2つの出口
ガイド12が設置され、その出口ガイド12、12間に
排紙ローラ13が設置されている。
【0020】トナー像15が転写された用紙14は、入
口ガイド11を経て、定着ローラ1と加圧ローラ7とが
当接した定着ニップ部に導かれる。そして所定温度に加
熱保持された回転する定着ローラ1と加圧ローラ7とに
よる駆動により用紙14がニップを通過する間に、用紙
14のトナー像を転写した側に接触する定着ローラ1と
その反対側に接触する加圧ローラ7とから熱および圧力
を加えられ、トナー像が用紙14の表面に定着され、永
久固定画像とされる。
【0021】定着ローラ1は、肉厚2.5mmのアルミ
ニウム(Al6063)の芯金6上に、プライマーを介
してシリコーンゴムからなる厚さ約2.1mmの弾性層
5を設け、この弾性層5上にプライマーを介してフッ素
ゴムラッテクスからなる厚さ約50〜70μmのシワ防
止層4を設け、このシワ防止層4上にフッ素ゴムラッテ
クスからなる厚さ約10μmの接着・緩衝層3を設け、
そしてこの上にPFAコートからなる厚さ約10〜30
μmの離型層2を設けて、4層構造に形成されている。
【0022】弾性層5のシリコーンゴムは、熱伝導率が
約0.9×10-3Cal/cm・秒・K、伸び約400
%、引張り強度1.3MPaで、テストピース硬度がア
スカーC硬度で約20〜35°(総荷重1kgfで測
定)(高分子計器(株)製Asker−C硬度計使用)
である。シワ防止層4のフッ素ゴムラテックスはフッ素
ゴム100%からなる。接着・緩衝層3のフッ素ゴムラ
テックスは、フッ素ゴム中にPFA粒子を分散させたも
のである。
【0023】加圧ローラ7も定着ローラ1と同様の構造
であり、ただし、その弾性層5の肉厚を約1.9mm
と、定着ローラ1よりも薄くすることにより、用紙14
の排紙方向を水平近くにして、分離爪等を用いることな
く用紙14の巻き付きを防いで、排紙できるようにして
いる。また加圧ローラ7の芯金6の厚さは、弾性層5を
薄くしたので約2.7mmに厚くし、これにより加圧ロ
ーラ7の熱容量を定着ローラ1とほぼ同様に保ってい
る。
【0024】熱源としてのハロゲンヒータ8は、定着ロ
ーラ1、加圧ローラ7の芯金6の内部に設置され、それ
らのローラ表面に配置した表面温度検知手段であるサー
ミスタ9により検知した表面温度に基づいて、定着ロー
ラ1、加圧ローラ7の表面温度が目標温度になるよう
に、図示しないヒータ駆動回路によってそれぞれのヒー
タ8を駆動している。また定着ローラ1、加圧ローラ7
の表面近傍に安全素子のサーモスイッチ10が設置さ
れ、これらはローラ表面に傷を付けないように、表面か
ら約0.5〜1mmを隔てて非接触に配置されている。
【0025】本実施例では、定着ローラ1は、外径40
mm、ローラ硬度約60〜68°(アスカーC、約1k
g加重)、加圧ローラ7は、外径40mm、ローラ硬度
約63〜73°(アスカーC、約1kg加重)で、定着
ニップ幅約8〜10.5mmを得ている。ローラ有効長
はA4サイズに対応して約230mmとしてある。また
定着温度は約180℃、定着スピードは約120mm/
秒であり、毎分フルカラー4枚のスループットで良好な
定着性を有し、出力画像の光沢も約10〜30°(角度
75°)と低光沢を得ている。
【0026】図2に、本発明の定着装置を具備した画像
形成装置の概略を示す。
【0027】図2に示すように、画像形成装置本体内に
は、像担持体としてドラム状の電子写真感光体、すなわ
ち感光ドラム101が配置されている。この感光ドラム
101は、アルミニウム等の導電性のシリンダ上に有機
光半導体等からなる感光層を形成してなっており、矢印
R1方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆
動され、その表面に画像形成プロセスが繰り返し施され
る。
【0028】この感光ドラム101の表面が一次帯電器
102により帯電される。本実施例では、一次帯電器1
02は接触式の帯電ローラとされており、帯電ローラ1
02は図示しない付勢手段により所定の押圧力で感光ド
ラム101の表面に押圧され、感光ドラム101の回転
にともない従動回転する。この帯電ローラ102には、
バイアス電源121により所定の帯電バイアスが印加さ
れ、これにより、感光ドラム101の表面が所定の極性
・電位に一様に帯電される。
【0029】ついで露光装置103(カラー原稿画像の
色分解に基づく結像露光光学系、画像情報の時系列電気
デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービーム
を出力するレーザースキャナによる走査露光光学系等)
による画像露光Lを反射ミラー131等を介して、感光
ドラム101の表面を照射し、照射部分を除電して、目
的のカラー画像の1色目の色成分像、たとえばマゼンタ
成分像に対応した静電潜像が形成される。
【0030】感光ドラム101に対し複数個の回転式の
現像器104と1個の固定式の現像器142とが設置さ
れている。回転式現像器104は、本例では、有彩色の
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の1成
分非磁性トナー(粉体荷電粒子)を収容した3つの現像
器104Y、104M、104Cとされ、これら現像器
104Y〜104Cは、感光ドラム101と対向する現
像位置に回転移動させる回転体104aに搭載されてい
る。固定式現像器142は無彩色のブラック(K)の1
成分磁性トナーを収容している。
【0031】感光ドラム101上に形成された1色目の
静電潜像は、回転体104aの回転により現像位置に移
動されたマゼンタ現像器104Mによって現像され、マ
ゼンタトナー像として可視化される。回転体104aに
よる現像器104Y〜104Cの回転方向は、回転時の
トナー飛散、落下等を少なくするため、感光ドラム10
1の回転方向R1とは逆のR2方向とされる。
【0032】本画像形成装置は、感光ドラム101に対
して第2の像担持体となる中間転写体、本例では中間転
写ドラム105を備えている。中間転写ドラム105は
感光ドラム101に対して所定の押圧力で圧接させてあ
り、感光ドラム101の周速度と同じ周速もしくは所定
の周速差を持たせて、感光ドラム101の矢印R1の回
転方向に対し矢印R5の順方向に回転される。
【0033】この中間転写ドラム105は、芯金151
上にウレタンゴム、EPDMゴム、クロロプレンゴム等
のゴム材料、あるいはこれらゴム材料にカーボン、酸化
亜鉛、酸化スズ等の導電性粒子を分散させて、105
1010Ω程度の中抵抗、好ましくは107〜1010Ωの
弾性層152を設けたもので、その硬度は20〜50°
(アスカーC)、好ましくは30〜40°とされる。
【0034】本実施例では、中間転写ドラム105は、
抵抗値が108Ω、硬度が35°で、その表面は、表面
研磨により表面粗さが十点平均粗さRz(JIS B0
601)で1画素の直径(約42μm)の1/2より小
さい値である約15μmとなるように仕上げている。
【0035】中間転写体としてベルトを使用した場合、
ベルトの伸び縮み(画像の副走査方向)によるズレ、さ
らには回動方向に対して直角方向(画像の主走査方向)
にベルトが移動すること(ベルトの寄り)によるズレな
どがあるので、2色以上のトナー像を重ねる場合には色
ズレが生じて、高画質な画像を得ることが難しい。中間
転写体として中間転写ドラム105を使用すれば、この
ような不都合がない。
【0036】中間転写ドラム105の周長は、トナー像
を転写する用紙の搬送方向の長さよりも若干長く設定さ
れるが、本実施例では、色ズレをさらに少なくするた
め、中間転写ドラム105の周長を感光ドラム101の
周長の整数倍となるように設定してある。
【0037】前述した感光ドラム101上に形成された
マゼンタトナー像は、感光ドラム101と中間転写ドラ
ム105とが接触した転写ニップ部N1において、中間
転写ドラム105の表面に転写される(1次転写)。こ
の転写は、転写バイアス電源107から第1スイッチ1
71を介して、トナーと逆極性(正)の所定電圧の転写
バイアスを中間転写ドラム105の芯金151に印加
し、感光ドラム101と中間転写ドラム105との間に
転写電界を形成することにより行われる。
【0038】マゼンタトナー像の転写を終了した感光ド
ラム101は、表面に残留した転写残りトナーをドラム
クリーナ120により清掃、除去された後、つぎの色の
画像形成に使用される。
【0039】以下、同様に、感光ドラム101に対する
帯電、2色目のたとえばシアンの成分色画像の露光走
査、シアン現像器104Cによる現像、シアントナー像
の中間転写ドラム105への転写、感光ドラム101の
清掃;感光ドラム101に対する帯電、3色目のたとえ
ばイエローの成分色画像の露光走査、イエロー現像器1
04Yによる現像、イエロートナー像の中間転写ドラム
105への転写、感光ドラム101の清掃;4色目のた
とえばブラックの成分色画像の露光走査、ブラック現像
器104Kによる現像、ブラックトナー像の中間転写ド
ラム105への転写、感光ドラム101の清掃のプロセ
スを実行する。
【0040】これにより、中間転写ドラム105の表面
上に目的のカラー画像に対応した画像が、マゼンタ、シ
アン、イエロー、ブラックの4色のトナー像を重畳転写
した合成カラー画像(鏡像)として得られる。
【0041】上記の転写において、2色目のシアントナ
ー像の転写バイアスは、極性は1色目のマゼンタトナー
像のときと同じであるが、電圧の絶対値は若干大きく設
定される。2色目の転写バイアスが形成する電界を、中
間転写ドラム105に既に転写されている1色目のトナ
ー像の電荷が弱めるように作用するので、これを補償す
るためである。
【0042】同様の理由から、3色目のイエロートナー
像の転写バイアスは、2色目のときよりも若干大きく設
定され、4色目のブラックトナー像の転写バイアスは、
3色目のときよりも若干大きく設定される。つまり、転
写バイアスの絶対値は、1色目よりは2色目、2色目よ
りは3色目と順次大きくなり、4色目で最大となる。
【0043】1色目から4色目までのトナー像の形成順
は、上記のマゼンタ→シアン→イエロー→ブラックの順
によらずに変更可能であるが、カラー画像形成装置の効
果を最大限に発揮させるには、ブラックトナー像の形成
だけは最後の4色目とすることが好ましい。残りの3色
のマゼンタ、シアン、イエローのトナー像は適宜の形成
順にすることができる。
【0044】中間転写ドラム105の感光ドラム101
側とは反対の側に、2次転写装置の転写ローラ106が
設置され、その中間転写ドラム105回転方向下流側に
クリーナ110が配置されている。これらは、中間転写
ドラム105へのトナー像の転写が行われている間は、
トナー像を乱さないように、中間転写ドラム105から
離間している。
【0045】中間転写ドラム105への4色目のトナー
像の転写が終了すると、転写ローラ106が中間転写ド
ラム105へ当接して転写ニップN2を形成し、この転
写ニップ部N2にレジストローラ111から送り出され
た用紙が転写入口ガイド112を経て給送される。これ
と同時に、転写ローラ106に転写バイアス電源108
からトナーの帯電極性と逆極性(正)の転写バイアス
が、スイッチ181を介して印加される。このとき中間
転写ドラム105の芯金151は、スイッチ171によ
りグランドアースに接続される(もしくは、芯金151
にはトナーの帯電極性と同極性のバイアスを印加しても
よい)。
【0046】これにより、中間転写ドラム105上の重
畳転写された4色のトナー像が用紙に一括して転写され
(2次転写)、用紙上に目的のカラー画像に対応した画
像が、4色のトナー像を重畳した合成カラー画像(正
像)として得られる。
【0047】4色のトナー像を転写された用紙は、除電
装置113により中間転写ドラム105への吸着を除電
して分離され、搬送ガイド114を経て定着装置109
に搬送され、図1の定着入口ガイド11を経て、定着ロ
ーラ1と加圧ローラ7とが当接した定着ニップ部に導か
れる。そして用紙14がニップ部を通過する間に、約1
80℃に加熱保持された定着ローラ1と加圧ローラ7と
により熱および圧力を加えられ、トナー像が用紙14の
表面に定着され、永久固定画像とされる。
【0048】本実施例では、回転式現像器104で使用
する1成分非磁性トナーとして、低軟化点物質を5〜3
0重量%含み、形状係数SF−1が100〜110であ
る実質的に球形な、重合法により製造されたトナー(重
合トナー)を用いた。
【0049】重合トナーの低軟化点物質は、ASTM
D3418−8に準拠して測定された主体極大ピーク値
が40〜90℃を示す化合物である。重合トナーの極大
ピーク値の温度測定には、たとえばパーキンエレマー社
製のDSC−7を用いる。装置検出部の温度補正は、イ
ンジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはイ
ンジウムの融解熱を用いる。測定サンプルにはアルミニ
ウム製のパン(皿)を用い、対照用に空パンをセット
し、昇温−降下を1回させて全履歴をとった後、昇温速
度10℃/分で測定を行う。
【0050】低軟化点物質は、具体的には、パラフィン
ワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロ
ピッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、エス
テルワックス、およびこれらの誘導体、またはこれらの
グラフト/ブロック化合物等が利用できる。
【0051】好ましくは、下記化学式(1a)〜(1
c)の一般構造式で示す炭素数が10以上の長鎖エステ
ル部分を1個以上有するエステルワックスである。
【0052】
【化1】
【0053】
【化2】
【0054】
【化3】 本発明において、好ましく用いられるエステルワックス
は、硬度0.5〜5.0を有するものである。エステル
ワックスの硬度は、直径20mm、厚さ5mmの円筒形
状のサンプルを作成した後、島津製作所製ダイナミック
超微小硬度計(DUH−200)を用い、ビッカース硬
度を測定した値である。測定は、0.5gの荷重、負荷
速度9.67mm/秒で10μm変位させた後、15秒
間保持し、得られた打痕形状を測定することによりビッ
カース硬度を求めた。
【0055】好ましい硬度0.5〜5.0のエステルワ
ックスの具体的化合物を、下記の化学式(2)〜(4)
に示す。
【0056】
【化4】
【0057】
【化5】
【0058】
【化6】
【0059】
【化7】 上記の形状係数SF−1とは、図3に示すように、球状
物質の形状の丸さの度合いを示す数値であり、球状物質
を2次元平面上に投影してできる楕円上の図形の最大長
MXLNGの2乗を図形面積AREAで割って、100
π/4を乗じたときの値で表される。つまり、形状係数
SF−1は、 SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100
π/4) で定義される。
【0060】本発明では、日立製作所製FE−SEM
(S−800)を用い、倍率500倍に拡大したトナー
粒子像を100個無作為にサンプリングし、その画像情
報をインターフェースを介してニコレ社製の画像解析装
置(Lusex3)に導入し、解析を行い、上式から算
出した。このSF−1の値が100に近いほど球形に近
くなり、完全な球状では100となる。
【0061】このように、低軟化点物質を含む成功トナ
ーを用いることにより、従来、カラー画像形成装置で必
要であった定着ローラ1へのオイル塗布が不要になり、
オイルレスカラー定着が実現される。
【0062】さて、本発明は、上述したように、従来例
と異なり、定着ローラ1および加圧ローラ7の中間層
を、フッ素ゴム100%のフッ素ゴムラッテクスからな
るシワ防止層4と、PFA粒子入りフッ素ゴムラッテク
スからなる接着・緩衝層3の2つに分けた構成とした。
このように中間層をPFA粒子入りフッ素ゴムラッテク
スだけにせず、フッ素ゴム100%のラッテクスも用い
るので、中間層の膜の物性も向上し、シワ防止層4と接
着・緩衝層3からなる中間層の伸びを約200%、引張
り強度を約150kgf/cm2にでき、伸び、引張り強
度を従来品に比べて大きく改善することができた。
【0063】定着ローラ1、加圧ローラ7の外径をDm
m、ニップ幅Nmm、ローラの弾性層5のゴム肉厚dm
mとすると、弾性層5の変形率は次式で表される。
【0064】 弾性層変形率(%)={(D/2)/d}×{(1/2)×(N/D)2} ×100 ={N2/(4×d×D)}×100 本実施例は、N=8〜12.5mmで、定着ローラ1で
は、D=40mm、d=2.1mmなので、弾性層の変
形率は19.0〜46.5%、加圧ローラ7では、D=
40mm、d=1.9mmなので、弾性層の変形率は2
1.1〜51.45%になる。
【0065】本実施例のように、定着ローラ1、加圧ロ
ーラ7の弾性層5に変形率が約20〜40%の大きな変
形が加わっても、そのシワ防止層4に十分な伸びと強度
があるので、ローラの長寿命化を図ることができ、毎分
フルカラー4枚のスループットで約5〜10万枚の定着
を行っても、ローラのシワ、クラックの発生が見られな
かった。
【0066】以上の実施例では、定着装置の定着ローラ
1および加圧ローラ7の両方を低硬度ゴムを用いたロー
ラとしたが、本発明はこれに限られず、定着ローラまた
は加圧ローラの一方だけを低硬度ゴムを用いた変形率2
0%以上のローラとする場合にも、その一方のローラに
適用することができ、同様な効果を有する。また低硬度
ゴムでない方は必ずしもローラではなくともよく、エン
ドレスベルト等とすることができる。またシワ防止層と
してフッ素ゴムを用いたが、高強度のシリコーンゴムを
用いてもよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来、定着ローラおよび加圧ローラを弾性層、中間層お
よび離型層の3層構成としていたのを、中間層をシワ防
止層および接着・緩衝層の2つに分けて、これらの層を
機能分担に応じて最適化したので、ローラのシワ、クラ
ックを防止して、ローラの寿命が長い長寿妙な定着装置
とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着装置の一実施例を示す概略構成図
である。
【図2】図1の定着装置が使用される画像形成装置を示
す概略図である。
【図3】トナーの形状係数SF−1の概念を示す説明図
である。
【図4】従来の定着装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ 2 離型層 3 接着・緩衝層 4 シワ防止層 5 弾性層 6 芯金 7 加圧ローラ 8 ハロゲンヒータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA11 AA26 BB04 BB14 BB15 BB26 BB29 BB30 BB31 3J103 AA02 AA15 AA33 AA41 AA51 BA03 BA34 BA41 BA43 GA02 GA66 GA68 HA03 HA04 HA05 HA12 HA15 HA37 HA41 HA53 HA54

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写材上に転写したトナー像の定着に用
    いるローラであって、前記ローラは、芯金上に弾性層、
    中間層および離型層を積層してなり、前記弾性層に低硬
    度ゴム用い、弾性層の変形率を大きくして使用する定着
    用ローラにおいて、 前記中間層を、高強度ゴムからなるシワ防止層、および
    その上の接着・緩衝層の2層構成にしたことを特徴とす
    る定着用ローラ。
  2. 【請求項2】 前記弾性層がアスカーC硬度35°以下
    の低硬度ゴムからなり、前記弾性層の変形率が20%以
    上で使用する請求項1の定着用ローラ。
  3. 【請求項3】 前記シワ防止層はフッ素ゴムラッテクス
    からなる請求項1または2の定着用ローラ。
  4. 【請求項4】 前記接着・緩衝層はPFA入りフッ素ゴ
    ムラテックスからなる請求項1〜3のいずれかの項に記
    載の定着用ローラ。
  5. 【請求項5】 前記離型層はPFAからなる請求項1〜
    4のいずれかの項に記載の定着用ローラ。
  6. 【請求項6】 前記ローラが転写材のトナー像を転写し
    た側に接する定着ローラである請求項1〜5のいずれか
    の項に記載の定着用ローラ。
  7. 【請求項7】 前記ローラが転写材のトナー像を転写し
    た側とは反対側に接する加圧ローラである請求項1〜5
    のいずれかの項に記載の定着用ローラ。
  8. 【請求項8】 前記ローラが転写材のトナー像を転写し
    た側に接する定着ローラ、および転写材のトナー像を転
    写した側とは反対側に接する加圧ローラである請求項1
    〜5のいずれかの項に記載の定着用ローラ。
  9. 【請求項9】 転写材上に転写したトナー像を、前記転
    写材のトナー像を転写した側に接する定着ローラと、前
    記転写材のトナー像を転写した側とは反対側に接する加
    圧ローラとで定着する定着装置において、 前記定着ローラに請求項1〜5の定着用ローラを用いる
    ことを特徴とする定着装置。
  10. 【請求項10】 転写材上に転写したトナー像を、前記
    転写材のトナー像を転写した側に接する定着ローラと、
    前記転写材のトナー像を転写した側とは反対側に接する
    加圧ローラとで定着する定着装置において、 前記加圧ローラに請求項1〜5の定着用ローラを用いる
    ことを特徴とする定着装置。
  11. 【請求項11】 転写材上に転写したトナー像を、前記
    転写材のトナー像を転写した側に接する定着ローラと、
    前記転写材のトナー像を転写した側とは反対側に接する
    加圧ローラとで定着する定着装置において、 前記定着ローラおよび加圧ローラに請求項1〜5の定着
    用ローラを用いることを特徴とする定着装置。
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