JP2003149987A - 定着装置の制御方法および定着装置並びに画像形成装置 - Google Patents

定着装置の制御方法および定着装置並びに画像形成装置

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JP2003149987A
JP2003149987A JP2001347883A JP2001347883A JP2003149987A JP 2003149987 A JP2003149987 A JP 2003149987A JP 2001347883 A JP2001347883 A JP 2001347883A JP 2001347883 A JP2001347883 A JP 2001347883A JP 2003149987 A JP2003149987 A JP 2003149987A
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roller
temperature
heating roller
nip
fixing device
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JP2001347883A
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Masayasu Onodera
正泰 小野寺
Hiroshi Fuma
宏史 夫馬
Junichi Hamada
純一 浜田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所望の光沢度の定着画像が容易にかつ長期に
わたって安定に形成され、動作環境等の変化にかかわら
ず、所望の光沢度の定着画像が確実に形成される定着装
置の制御方法および定着装置並びに画像形成装置を提供
すること。 【解決手段】 本発明の制御方法は、ベルト定着方式の
定着装置について、形成すべき定着画像の光沢度を設定
し、加圧ローラの温度を検知し、少なくとも、設定され
た定着画像の光沢度、加圧ローラ検知温度(b)、荷重
ニップ時間(c)、擬似ニップ時間(d)および荷重ニ
ップ面圧(e)に基づいて、目標加熱ローラ温度(a)
を算定し、この目標加熱ローラ温度(a)に基づいて、
加熱ローラにおける加熱源の動作状態を制御する。本発
明の定着装置は、上記の制御方法を実行する制御機構を
有する。本発明の画像形成装置は、上記の定着装置を備
えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定着装置の制御方
法および定着装置並びに画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真方式による画像形成装
置においては、転写紙などの記録材に形成された未定着
トナー像を定着させるために、加熱加圧型の定着装置が
広く利用されている。かかる加熱加圧型の定着装置のう
ち比較的安定した定着性が得られる定着装置としては、
例えば内部にヒータランプよりなる加熱源を有する加熱
ローラと、この加熱ローラと平行に伸びるよう離間して
配置された支持ローラと、これらの加熱ローラおよび支
持ローラに掛け渡された定着ベルトと、この定着ベルト
を介して支持ローラまたは加熱ローラを加圧することに
より、当該定着ベルトとの間にニップ部が形成されるよ
う配置された加圧ローラとを具えてなるベルト定着方式
によるものが知られている。このベルト定着方式による
定着装置においては、加圧ローラは、例えばアルミニウ
ムなどの金属よりなる芯金の表面に、例えばシリコーン
ゴムなどよりなる弾性層が形成されて構成されている。
【0003】このような定着装置においては、例えば、
加圧ローラの温度を検知する温度検知手段を配置し、所
期の定着処理が実行されるべき目標加熱ローラ温度を、
温度検知手段により得られる加圧ローラ検知温度情報に
基づいて設定し、適宜の制御機構により、加熱ローラに
おけるヒータランプの点灯状態をオン−オフ制御するこ
とにより、ニップ部における温度が所定の温度状態に維
持されるよう制御することが行われている。
【0004】しかしながら、従来の定着装置において
は、以下のような問題がある。定着装置によって得られ
る定着画像において、画像の光沢度は極めて重要な特性
である。而して、定着画像の光沢度は、定着プロセス条
件によって変化するため、予め要求される定着画像の光
沢度に応じて最適な定着プロセス条件が設定される。然
るに、得られる定着画像の光沢度を変更したい場合に
は、試行錯誤を繰り返しながら最適な定着プロセス条件
に設定し直さなければならないため、極めて煩雑な作業
が必要となる、という問題がある。また、最適な定着プ
ロセス条件を設定した場合であっても、定着装置を長時
間使用すると、例えば加圧ローラにおける被覆層を形成
する弾性体の硬度が低下することにより、ニップ幅やニ
ップ面圧が変動する、すなわち定着プロセス条件が実質
的に変動するため、所期の光沢度が維持された定着画像
を形成することが困難である。さらに、周囲の温度およ
び湿度などの定着装置の動作環境等が変化した場合に
は、形成される画像の光沢度にばらつきが生じる、とい
う問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
所望の光沢度を有する定着画像を容易にかつ長期にわた
って安定に形成することができ,更には、動作環境等の
変化にかかわらず、所望の光沢度を有する定着画像を確
実に形成することができる定着装置の制御方法を提供す
ることにある。本発明の他の目的は、所望の光沢度を有
する定着画像を容易にかつ長期にわたって安定に形成す
ることができ,更には、動作環境等の変化にかかわら
ず、所望の光沢度を有する定着画像を確実に形成するこ
とができる定着装置定着装置を提供することにある。本
発明の更に他の目的は、所望の光沢度を有する定着画像
を容易にかつ長期にわたって安定に形成することがで
き,更には、動作環境等の変化にかかわらず、所望の光
沢度を有する定着画像を確実に形成することができる画
像形成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意研究を重ねたところ、形成される
定着画像の光沢度に大きな影響を及ぼす定着プロセス条
件の具体的な因子を見い出し、この知見に基づいて本発
明を完成するに至ったものである。
【0007】すなわち、本発明の定着装置の制御方法
は、加熱源を有する加熱ローラと、この加熱ローラと平
行に伸びるよう離間して設けられた、少なくとも1個の
支持ローラと、前記加熱ローラおよび前記支持ローラに
掛け渡された定着ベルトと、この定着ベルトを介して前
記支持ローラまたは前記加熱ローラを加圧することによ
り、当該定着ベルトとの間にニップ部が形成されるよう
配置された加圧ローラとを具えてなる定着装置を制御す
る方法であって、形成すべき定着画像の光沢度を設定
し、前記加圧ローラの温度を検知し、少なくとも、設定
された定着画像の光沢度、検出される加圧ローラ検知温
度(b)、下記式(1)により算出される荷重ニップ時
間(c)、下記式(2)により算出される擬似ニップ時
間(d)、および下記式(3)により算出される荷重ニ
ップ面圧(e)に基づいて、目標加熱ローラ温度(a)
を算定し、算定された目標加熱ローラ温度(a)に基づ
いて、前記加熱ローラにおける加熱源の動作状態を制御
する工程を有することを特徴とする。
【0008】
【数3】
【0009】〔但し、L1は、定着ベルトにおける支持
ローラまたは加熱ローラと加圧ローラとによって挟圧さ
れた部分の表面における当該定着ベルトの移動方向の
幅、L2は、定着ベルトにおける加圧ローラのみに接す
る部分の表面における当該定着ベルトの移動方向の幅、
Vは、定着ベルトの移動速度、Wは、定着ベルトにおけ
る支持ローラまたは加熱ローラと加圧ローラとによって
挟圧された部分の表面における当該定着ベルトの移動方
向と直交する方向の幅、Pは、定着ベルトにおける支持
ローラまたは加熱ローラと加圧ローラとによって挟圧さ
れた部分に加わる荷重を示す。〕
【0010】本発明の定着装置の制御方法においては、
下記式(4)を満足する目標加熱ローラ温度(a)を算
定することが好ましい。
【0011】
【数4】 〔但し、A、B、C、D、EおよびFはいずれも定数で
あり、Gは設定された定着画像の光沢度である。〕
【0012】また、本発明の定着装置の制御方法におい
ては、周囲の温度および湿度を検知し、検知された周囲
の温度および湿度に応じて、上記式(4)における定数
が変更されることが好ましい。また、少なくとも上記式
(1)および上記式(3)におけるL1の値と上記式
(2)におけるL2の値とを実測し、これらの実測値に
基づいて、荷重ニップ時間(c)、擬似ニップ時間
(d)および荷重ニップ面圧(e)が算出されることが
好ましい。
【0013】本発明の定着装置は、加熱源を有する加熱
ローラと、この加熱ローラと平行に伸びるよう離間して
設けられた、少なくとも1個の支持ローラと、前記加熱
ローラおよび前記支持ローラに掛け渡された定着ベルト
と、この定着ベルトを介して前記支持ローラまたは前記
加熱ローラを加圧して当該定着ベルトとの間にニップ部
が形成されるよう配置された加圧ローラと、この加圧ロ
ーラの温度を検知する加圧ローラ温度検知手段と、前記
加熱ローラにおける加熱源の動作状態を制御する制御機
構とを具えてなる定着装置において、前記制御機構は、
形成すべき定着画像の光沢度を設定する機能を有し、少
なくとも、設定された定着画像の光沢度、前記加圧ロー
ラ温度検知手段により得られる加圧ローラ検知温度
(b)、請求項1に記載の式(1)により算出される荷
重ニップ時間(c)、請求項1に記載の式(2)により
算出される擬似ニップ時間(d)、および請求項1に記
載の式(3)により算出される荷重ニップ面圧(e)に
基づいて、目標加熱ローラ温度(a)を算定し、当該目
標加熱ローラ温度(a)に基づいて、加熱ローラにおけ
る加熱源の動作状態を制御するものであることを特徴と
する。
【0014】本発明の定着装置においては、前記制御機
構は、上記式(4)により目標加熱ローラ温度(a)を
算定するものであることが好ましい。また、周囲の温度
および湿度を検知する動作環境検知手段を有し、前記制
御機構は、前記動作環境検知手段により得られる周囲の
温度および湿度に応じて、上記式(4)における定数を
変更する機能を有することが好ましい。また、前記制御
機構は、少なくとも上記式(1)および上記式(3)に
おけるL1の値並びに上記式(2)におけるL2の値を
外部から入力することができ、入力されたL1の値およ
びL2の値に基づいて、荷重ニップ時間(c)、擬似ニ
ップ時間(d)および荷重ニップ面圧(e)を算出する
機能を有することが好ましい。
【0015】本発明の画像形成装置は、上記の定着装置
を備えてなることを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明によれば、形成すべき定着画像の光沢度
に大きな影響を及ぼす因子、具体的には加熱ローラ温
度、加圧ローラ温度、並びに上記式(1)〜上記式
(3)によって算出される荷重ニップ時間(c)、擬似
ニップ時間(d)および荷重ニップ面圧(e)を含む定
着プロセス条件を考慮し、予め設定される定着画像の光
沢度に基づいて定着装置を制御するため、所望の光沢度
を有する定着画像を容易に形成することができ、しか
も、実際に検知される加圧ローラ検知温度(b)に応じ
て目標加熱ローラ温度(a)を算定し、この目標加熱ロ
ーラ温度(a)に基づいて、加熱ローラにおける加熱源
の動作状態を制御することにより、ニップ部の温度が常
に最適な温度状態に設定されるため、所望の光沢度を有
する定着画像を安定に形成することができる。また、ニ
ップ幅などの定着プロセス条件が経時的に変動した場合
には、その変動量に応じて目標加熱ローラ温度(a)が
設定されることにより、所期の光沢度を有する定着画像
を長期にわたって安定に形成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明につ
いて詳細に説明する。 <第1の実施の形態>図1は、本発明の第1の実施の形
態に係るカラー画像形成装置の構成の概略を示す説明
図、図2は、図1に示すカラー画像形成装置における定
着装置の内部の構成の概略を示す説明図である。このカ
ラー画像形成装置においては、それぞれイエロートナ
ー、マゼンタトナー、シアントナーおよびブラックトナ
ーによるトナー像を形成するための4つのトナー像形成
ユニット10Y,10M,10C,10Kがこの順で並
ぶよう設けられている。トナー像形成ユニット10Y,
10M,10C,10Kの各々においては、回転ドラム
型感光体よりなる像担持体12が設けられると共に、こ
の像担持体12の外周面領域には、その回転方向に沿っ
て、像担持体12を帯電させるための帯電ローラによる
帯電部11と、原稿画像情報に従ってレーザを走査して
像担持体12に静電荷像を形成する露光手段15と、こ
の静電荷像を、それぞれイエロートナー、マゼンタトナ
ー、シアントナーおよびブラックトナーにより顕像化し
てトナー像を形成する現像器13Y,13M,13C,
13Kとがこの順序で配設されており、更に、後述する
1次転写機構31Y,31M,31C,31Kを通過し
た像担持体12の外周面に残留するトナーを除去するた
めに、クリーニングブレード14が設けられて構成され
ている。
【0018】これらのトナー像形成ユニット10Y,1
0M,10C,10Kに関連して、駆動ローラ21、テ
ンションローラ22および複数の支持ローラ23を含む
ローラ群によって無端軌道に沿って移動可能な無端状の
ベルトよりなる中間転写体24が設けられている。そし
て、トナー像形成ユニット10Y,10M,10C,1
0Kの各々における像担持体12の現像器13Y,13
M,13C,13Kより下流側の位置に、当該像担持体
12との間に中間転写体24を圧接する転写用ローラが
配置され、これにより1次転写機構31Y,31M,3
1C,31Kが構成されている。
【0019】1次転写機構31Y,31M,31C,3
1Kの各々においては、転写用ローラに適宜の転写電位
が印加され、その作用により、トナー像形成ユニット1
0Y,10M,10C,10Kにおける現像器13Y,
13M,13C,13Kによって各像担持体12上に形
成された原トナー像が、静電的に吸引されて中間転写体
24の表面に転移して固着することにより、当該原トナ
ー像の1次転写が行われる。
【0020】中間転写体24の移動路の一部には、当該
中間転写体24のベルトを挟圧する2次転写ローラ32
Aおよびバックアップローラ32Bが設けられており、
2次転写ローラ32Aに適宜の転写電位が印加され、そ
の作用により、当該中間転写体24上の転写トナー像
を、同期して搬送されて来る記録媒体(図示せず)に転
写する2次転写機構32が構成されている。この2次転
写機構32においては、上記の1次転写機構31と同様
の原理により、記録媒体上に2次転写トナー像が形成さ
れる。また、中間転写体クリーニングブレード25が、
駆動ローラ21の側方位置に配置されている。
【0021】以上において、4つのトナー像形成ユニッ
ト10Y,10M,10C,10Kの全てを作動させる
ことも、いずれか1つのトナー像形成ユニットを作動さ
せることもでき、全てのトナー像形成ユニット10Y,
10M,10C,10Kを作動させる場合には、各像担
持体12上に形成された原トナー像が、中間転写体24
に順次に重なる状態で1次転写が行われることにより、
フルカラーのトナー像が形成される。
【0022】2次転写機構32の下流側には、定着装置
40が設けられている。この定着装置40は、図2に示
すように、内部に加熱源としてハロゲンヒータランプ4
2を有する加熱ローラ41と、この加熱ローラ41と平
行に伸びるよう設けられた支持ローラ43と、加熱ロー
ラ41および支持ローラ43に掛け渡された無端状の定
着ベルト44と、この定着ベルト44を介して支持ロー
ラ43を加圧することにより、当該定着ベルト44との
間にニップ部Nが形成されるよう設けられた、内部に加
熱源としてハロゲンヒータランプ46を有する加圧ロー
ラ45とを有してなる。ニップ部Nは、定着ベルト44
が支持ローラ43および加圧ローラ45に挟圧されるこ
とによって形成された荷重ニップ領域N1と、定着ベル
ト44が加圧ローラ45のみに接することによって形成
された擬似ニップ領域N2とを有し、この例において
は、擬似ニップ領域N2が荷重ニップ領域N1の上流側
に形成されている。また、定着装置40には、加熱ロー
ラ41の温度を検知するための加熱ローラ温度検知手段
47が当該加熱ローラ41の表面に当接または近接した
状態で設けられており、加圧ローラ45の温度を検知す
るための加圧ローラ温度検知手段48が、当該加圧ロー
ラ45の表面に当接または近接した状態で設けられてい
る。また、定着装置40には、荷重ニップ領域N1に加
わる荷重を変更する定着荷重変更手段(図示せず)が設
けられていると共に、例えば加圧ローラ45を可動させ
ることによって擬似ニップ領域N2における定着ベルト
44の移動方向の幅を変更する擬似ニップ幅変更手段
(図示せず)が設けられている。そして、定着装置40
には、加熱ローラ41のハロゲンヒータランプ42およ
び加圧ローラ45のハロゲンヒータランプ46の点灯状
態を制御する制御機構(図示せず)が設けられている。
【0023】加熱ローラ41は、搬送される記録材の幅
方向に伸びる金属製の円筒体により形成されている。加
熱ローラ41の外径は例えば30〜80mmとされ、好
ましくは40〜50mmとされる。加熱ローラ41を形
成する円筒体の肉厚は、例えば1〜5mmとされ、好ま
しくは2〜3mmとされる。加熱ローラ41を形成する
円筒体を構成する金属としては、特に限定されず種々の
ものを用いることができ、その具体例としては、アルミ
ニウム、鉄、銅などの金属またはそれらの合金を挙げる
ことができる。
【0024】支持ローラ43は、金属よりなる芯金43
Aと、この芯金43Aの表面に形成された弾性層43B
とにより構成されている。芯金43Aを構成する金属と
しては特に限定されるものではないが、例えば鉄、アル
ミニウム、銅などの金属あるいはこれらの合金を挙げる
ことができる。弾性層43Bを構成する弾性体としては
特に限定されるものではなく、ウレタンゴム、シリコー
ンゴムなどの各種軟質ゴムおよびスポンジゴムなどを挙
げることができる。弾性層43Bの厚みは、例えば1〜
10mmとされ、好ましくは1〜5mmとされる。
【0025】定着ベルト44としては、無端状のベルト
基材の表面に弾性層を介して被覆層が形成されてなるも
のを好適に用いることができる。ベルト基材を構成する
材料としては、ニッケル等の金属材料、ポリイミド等の
樹脂材料を用いることができる。また、ベルト基材の厚
みは、金属材料により構成する場合には、例えば40〜
60μm、樹脂材料により構成する場合には、例えば5
0〜90μmである。弾性層を構成する材料としては、
例えばシリコーンゴムなどを用いることができる。ま
た、弾性層の厚みは、例えば150〜250μmであ
る。被覆層を構成する材料としては、例えばポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(P
FA)等のフッ素樹脂を用いることができる。また、被
覆層の厚みは、例えば30〜50μmである。
【0026】加圧ローラ45は、金属よりなる芯金45
Aと、この芯金45Aの表面に形成された弾性層45B
と、この弾性層45Bの表面に形成された被覆層45C
とにより構成されている。芯金45Aを構成する金属と
しては特に限定されるものではないが、例えば鉄、アル
ミニウム、銅などの金属あるいはこれらの合金を挙げる
ことができる。弾性層45Bを構成する弾性体としては
特に限定されるものではなく、ウレタンゴム、シリコー
ンゴムなどの各種軟質ゴムおよびスポンジゴムなどを挙
げることができる。弾性層45Bの厚みは、例えば1〜
10mmとされ、好ましくは2〜5mmとされる。被覆
層45Cは、例えばフッ素樹脂により形成され、その具
体例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体(PFA)などを挙げることが
できる。また、加圧ローラ45のアスカーC硬度は、3
5〜70゜とされ、好ましくは40〜55゜とされる。
ここに、アスカーC硬度は、荷重条件を500gとして
測定された値である。
【0027】制御機構は、形成すべき定着画像における
目標とする光沢度を設定する機能を有すると共に、設定
された定着画像の光沢度、加圧ローラ温度検知手段48
により得られた加圧ローラ検知温度(b)、下記式
(1)により算出される荷重ニップ時間(c)、下記式
(2)により算出される擬似ニップ時間(d)、および
下記式(3)により算出される荷重ニップ面圧(e)に
基づいて、目標加熱ローラ温度(a)を設定する機能を
有し、具体的には、下記式(4)により、目標加熱ロー
ラ温度(a)を算定するものである。
【0028】
【数5】
【0029】上記式(1)〜式(3)において、L1
は、定着ベルト44における支持ローラ43と加圧ロー
ラ45とによって挟圧された部分の表面(すなわち荷重
ニップ領域N1)における定着ベルト44の移動方向の
幅を示し、L2は、定着ベルト44における加圧ローラ
45のみに接する部分の表面(すなわち擬似ニップ領域
N2)における定着ベルト44の移動方向の幅を示す。
また、Vは、定着ベルト44の移動速度を示し、Wは、
定着ベルト44における荷重ニップ領域N1における定
着ベルト44の移動方向と直交する方向の幅を示し、P
は、定着ベルト44における支持ローラ43と加圧ロー
ラ45とによって挟圧された部分に加わる荷重(すなわ
ちニップ荷重)を示す。
【0030】また、上記式(4)において、A、B、
C、D、EおよびFはいずれも定数であり、Gは設定さ
れた定着画像の光沢度である。ここで、定数A〜Fは、
以下のようにして設定することができる。先ず、未定着
トナー像が形成された多数の記録材に対し、加熱ローラ
温度、加圧ローラ温度、荷重ニップ時間、擬似ニップ時
間および荷重ニップ面圧を変更して定着処理を行うこと
により、当該記録材にベタ画像を形成し、次いで、得ら
れたベタ画像の光沢度を測定する。ここで、「光沢度」
とは、JIS Z8741に規定する75度鏡面光沢度
s (75°)を意味し、例えば日本電色工業(株)製
の光沢度計「VGS−1D」により測定することができ
る。そして、上記の定着プロセス条件データ(具体的に
は、加熱ローラ温度、加圧ローラ温度、荷重ニップ時
間、擬似ニップ時間、荷重ニップ面圧の各々の値。)を
説明変数とし、得られた定着画像の光沢度データ(具体
的には、ln〔測定された光沢度/(100−測定され
た光沢度)〕の値。)を目的変数として重回帰分析を行
うことにより、定数A、B、C、D、EおよびFを算出
する。
【0031】このような制御機構においては、以下のよ
うにして、加熱ローラ41の温度状態の制御が行われ
る。まず、形成すべき定着画像における目標とする光沢
度が制御機構に入力され、一方、ヒータランプ点灯制御
機構(図示せず)により加熱ローラ41のハロゲンヒー
タランプ42および加圧ローラ45のハロゲンヒータラ
ンプ46が点灯され、加熱ローラ41を加熱ローラ初期
設定温度(a0)に到達するまで昇温させると共に、加
圧ローラ45を加圧ローラ設定温度(b0)に到達する
まで昇温させるウォームアップ制御が行われる。ここ
に、加熱ローラ初期設定温度(a0)は、実際に定着処
理を行うために設定される目標加熱ローラ温度(a)と
は異なり、定着処理が実行可能となる温度である。そし
て、加熱ローラ41が加熱ローラ初期設定温度(a0)
に到達すると共に加圧ローラ45が加圧ローラ設定温度
(b0)に到達すると、上記式(4)により目標加熱ロ
ーラ温度(a)が算定され、これにより、加熱ローラ4
1におけるハロゲンヒータランプ42の点灯状態が、設
定された目標加熱ローラ温度(a)に基づいて制御さ
れ、一方、加圧ローラ45におけるハロゲンヒータラン
プ46が所定の設定温度に基づいて制御される。
【0032】具体的に説明すると、制御機構には、予
め、上記式(4)における定数A、B、C、D、E、F
が、動作環境等に応じて設定されており、制御機構に入
力された定着画像の光沢度Gの値に基づいて、加熱ロー
ラ初期設定温度(a0)、加圧ローラ設定温度(b
0)、荷重ニップ時間(c)、擬似ニップ時間(d)お
よび荷重ニップ面圧(e)の定着プロセス条件が、例え
ば下記式(5)に従って決定される。
【0033】
【数6】
【0034】この定着プロセス条件は、上記式(5)を
実質的に満足するようなものであればよいが、定着プロ
セス条件の各々における好ましい範囲を示すと、加熱ロ
ーラ初期設定温度(a0)が180〜230℃、加圧ロ
ーラ設定温度(b0)が120〜170℃、荷重ニップ
時間(c)が20〜67msec、擬似ニップ時間
(d)が0〜84msec、荷重ニップ面圧(e)が9
8〜470kPaである。また、その他の定着プロセス
条件の好ましい範囲を示すと、荷重ニップ幅(荷重ニッ
プ領域N1における定着ベルト44の移動方向の幅L
1)が5〜12mm、擬似ニップ幅(擬似ニップ領域N
2における定着ベルト44の移動方向の幅L1)が0〜
15mm、定着ベルト44の移動速度が180〜250
mm/sec、ニップ荷重Pが400〜800N、荷重
ニップ領域N1の面積が17〜41cm 2 である。
【0035】また、定着プロセス条件の決定において
は、加熱ローラ初期設定温度(a0)、加圧ローラ設定
温度(b0)、荷重ニップ時間(c)、擬似ニップ時間
(d)および荷重ニップ面圧(e)のうち、少なくとも
一の因子を予め固定値として設定しておき、それ以外の
因子を入力された光沢度の値に基づいて決定することが
できる。例えば荷重ニップ時間(c)を固定値として設
定した場合について説明すると、図3に示すように、入
力された光沢度Gが制御機構に読み込まれると、予め設
定された荷重ニップ時間(c)の値を参照して、加熱ロ
ーラ初期設定温度(a0)、加圧ローラ設定温度(b
0)、擬似ニップ時間(d)および荷重ニップ面圧
(e)が決定され、決定された擬似ニップ時間(d)お
よび荷重ニップ面圧(e)に基づいて、擬似ニップ幅変
更手段および定着荷重変更手段が駆動されることによっ
て、擬似ニップ領域N2における定着ベルト44の移動
方向の幅および荷重ニップ領域N1に加わる荷重が変更
され、これにより、機構上における実際の擬似ニップ時
間および荷重ニップ面圧が設定される。
【0036】そして、加熱ローラ41が加熱ローラ初期
設定温度(a0)に到達すると共に加圧ローラ45が加
圧ローラ設定温度(b0)に到達すると、加圧ローラ温
度検知手段48による加圧ローラ45の外周面の温度検
知が開始され、得られた加圧ローラ検知温度(b)が制
御機構に読み込まれる。また、加熱ローラ温度検知手段
47により、加熱ローラ41の外周面の温度検知が、加
圧ローラ45の温度検知と同期して行われる。次いで、
設定された荷重ニップ時間(c)、擬似ニップ時間
(d)および荷重ニップ面圧(e)の値を参照して、定
数A、B、C、D、EおよびFが設定された式(4)に
より目標加熱ローラ温度(a)が算定される。その後、
加熱ローラ温度検知手段47による加熱ローラ検知温度
(a1)が制御機構に読み込まれ、判定部によって目標
加熱ローラ温度(a)および加熱ローラ検知温度(a
1)の大小が比較される。そして、加熱ローラ検知温度
(a1)が目標加熱ローラ温度(a)より高いときに
は、ハロゲンヒータランプ42に対する入力が減少また
は停止され、それ以外のときにはハロゲンヒータランプ
42が点灯状態に維持される。一方、加圧ローラ温度検
知手段48による加圧ローラ検知温度(b)および加圧
ローラ45の設定温度の大小が比較され、加圧ローラ検
知温度(b)が加圧ローラ45の設定温度より高いとき
には、ハロゲンヒータランプ46に対する入力が減少ま
たは停止され、それ以外のときにはハロゲンヒータラン
プ46が点灯状態に維持される。このような操作が繰り
返して行われ、ハロゲンヒータランプ42およびハロゲ
ンヒータランプ46の点灯状態が制御されることによ
り、ニップ部Nが動作環境等に応じた適正な温度状態に
制御された状態において定着処理が行われる。
【0037】而して、上記の画像形成装置によれば、定
着装置40は、形成すべき定着画像の光沢度に大きな影
響を及ぼす因子、具体的には加熱ローラ温度、加圧ロー
ラ温度、荷重ニップ時間(c)、擬似ニップ時間(d)
および荷重ニップ面圧(e)を含む定着プロセス条件を
考慮し、予め設定される定着画像の光沢度Gに基づいて
制御されるため、所望の光沢度を有する定着画像を容易
に形成することができる。また、実際に検知される加圧
ローラ検知温度(b)に応じて目標加熱ローラ温度
(a)を算定し、この目標加熱ローラ温度(a)に基づ
いて、加熱ローラにおける加熱源の動作状態が制御され
ることにより、加圧ローラ45の実際の温度が変化して
も、その温度変化に応じて目標加熱ローラ温度(a)が
適正な温度に設定されるので、ニップ部Nの温度が常に
最適な温度状態に維持され、その結果、所望の光沢度を
有する定着画像を安定に形成することができる。また、
ニップ幅などの定着プロセス条件が経時的に変動した場
合には、その変動量に応じて目標加熱ローラ温度(a)
が設定されることにより、所期の光沢度を有する定着画
像を長期にわたって安定に形成することができる。
【0038】本発明においては、定着装置における制御
機構に、少なくとも上記式(1)および上記式(3)に
おけるL1の値並びに上記式(2)におけるL2の値を
外部から入力する機能と、入力されたL1の値およびL
2の値に基づいて、荷重ニップ時間(c)、擬似ニップ
時間(d)および荷重ニップ面圧(e)を算出する機能
とを付与することにより、少なくとも上記式(1)およ
び上記式(3)におけるL1(荷重ニップ幅)の値並び
に上記式(2)におけるL2(擬似ニップ幅)の値を、
所定の定着処理回数毎に実測し、得られたL1およびL
2の実測値により、これらの実測値に基づいて、式
(1)〜式(3)により、荷重ニップ時間(c)、擬似
ニップ時間(d)および荷重ニップ面圧(e)を算出
し、算定された新たな荷重ニップ時間(c)、擬似ニッ
プ時間(d)および荷重ニップ面圧(e)に基づいて、
式(4)により目標加熱ローラ温度(a)を設定するこ
とができる。
【0039】具体的に説明すると、先ず、実際の状況に
おけるL1(荷重ニップ幅)およびL2(擬似ニップ
幅)を計測し、画像形成動作を開始するに際して行われ
る一連の指令動作と共に、L1およびL2の実測値を制
御機構に入力し、制御機構の演算部において、式(1)
〜式(3)により、荷重ニップ時間(c)、擬似ニップ
時間(d)および荷重ニップ面圧(e)を算出し、これ
らを記録部に記録させておく。そして、加圧ローラ温度
検知手段48により得られた加圧ローラ検知温度(b)
が制御機構に読み込まれ、制御機構の記録部に記録され
た、実測値に基づく荷重ニップ時間(c)、擬似ニップ
時間(d)および荷重ニップ面圧(e)を参照して、式
(4)により目標加熱ローラ温度(a)が算定される。
以上において、L1(荷重ニップ幅)およびL2(擬似
ニップ幅)は、例えば以下のようにして計測することが
できる。例えば黒色トナーによって全面に定着ベタ画像
が形成された記録材を用意する。この記録材をウォーミ
ングアップが完了した定着装置に供給し、当該記録材に
形成された定着ベタ画像が、荷重ニップ領域および擬似
ニップ領域の全域にわたって定着ベルトに接した状態
で、当該定着ベルトの移動を停止する。この状態で、例
えば10〜15秒間保持し、その後、ジャム処理と同様
の手法により、記録材を定着装置から外部に排出する。
このような操作を行うことにより、記録材に形成された
定着ベタ画像は、荷重ニップ領域で定着ベルトに接して
いた部分、擬似ニップ領域で定着ベルトに接していた部
分およびそれら以外の部分において、それぞれ光沢度が
異なるものとなるため、これらの部分を識別することが
できる。そして、定着ベタ画像における荷重ニップ領域
で定着ベルトに接していた部分の幅および擬似ニップ領
域で定着ベルトに接していた部分の幅を計測することに
より、L1(荷重ニップ幅)およびL2(擬似ニップ
幅)の実測値が得られる。また、上記操作のプログラム
を画像形成装置の制御部に記録しておくことにより、L
1(荷重ニップ幅)およびL2(擬似ニップ幅)を容易
に計測することができる。
【0040】以上のような制御方法によれば、目標加熱
ローラ温度(a)が、実際の状況において得られる荷重
ニップ時間(c)、擬似ニップ時間(d)および荷重ニ
ップ面圧(e)に応じて設定されるため、例えば荷重ニ
ップ幅および擬似ニップ幅などの定着プロセス条件が経
時的に変動した場合であっても、定着プロセスを、ニッ
プ部Nの温度が実際の動作状況に即した最適な温度状態
に制御された状態において実行することができ、従っ
て、長期にわたって常に安定した定着性を得ることがで
きる。
【0041】また、本発明においては、周囲の温度およ
び湿度に応じて、式(4)における定数A〜Fを変更
し、定数A〜Fが変更された新たな式(4)により、目
標加熱ローラ温度(a)を設定することができる。具体
的には、周囲の温度および湿度を所定の温度幅および湿
度幅で変化させて動作環境を変動させ、各動作環境にお
ける式(4)の定数A、B、C、D、EおよびFを算出
し、各動作環境毎の定数A、B、C、D、EおよびFを
制御機構における記録部に予め記録させておく。そし
て、動作環境検知手段により、周囲の温度および湿度を
検知し、得られる周囲の温度および湿度に応じて、記憶
された各動作環境毎の定数の中から該当する定数を選択
して変更し、当該定数が変更された式(4)により目標
加熱ローラ温度(a)が算定される。以上のような制御
方法によれば、実際の動作環境に応じて式(4)の定数
が変更されるため、動作環境が変動した場合であって
も、目的とする光沢度を有する定着画像を得るために、
定着プロセスを、ニップ部Nの温度が実際の動作環境に
即した最適な温度状態に制御された状態において実行す
ることができ、従って、動作環境にかかわらず、所望の
光沢度を有する定着画像を確実に形成することができ
る。
【0042】以上の画像形成装置における定着装置の制
御方法においては、目標加熱ローラ温度(a)を上記式
(4)により算定する目標加熱ローラ温度算定工程を有
しているが、この目標加熱ローラ温度算定工程に代え
て、検知される加圧ローラ検知温度(b)に対応する具
体的な個々の目標加熱ローラ温度(a)を、上記式
(4)により予め算定して記録させておき、加圧ローラ
温度検知手段48により得られた加圧ローラ検知温度情
報から直接的に目標加熱ローラ温度(a)を選定する工
程を有するものとすることができる。この場合には、上
記式(4)を用いて目標加熱ローラ温度(a)を演算す
ることが不要となるので、目標加熱ローラ温度の設定を
簡素化することができ、従って、加熱ローラ41の温度
制御を極めて容易に行うことができる。しかも、選定さ
れる目標加熱ローラ温度(a)は、予め上記式(4)に
より算定されたものであるので、加熱ローラ41の温度
状態の制御を高い信頼性で行うことができる。
【0043】<第2の実施の形態>図4は、本発明の第
2の実施の形態に係る画像定着装置における定着装置の
内部の構成の概略を示す説明用断面図であり、この画像
形成装置は、定着装置を除き、第1の実施の形態に係る
画像定着装置と同様の構成である。
【0044】定着装置50は、内部に加熱源としてハロ
ゲンヒータランプ52を有する加熱ローラ51と、この
加熱ローラ51と平行に伸びるよう離間して設けられた
第1の支持ローラ53Aと、加熱ローラ51および第1
の支持ローラ53Aの各々と平行に伸びるよう離間して
設けられた第2の支持ローラ53Bと、加熱ローラ5
1、第1の支持ローラ53Aおよび第2の支持ローラ5
3Bに掛け渡された無端状の定着ベルト54と、この定
着ベルト54を介して加熱ローラ51を加圧することに
より、当該定着ベルト54との間にニップ部Nが形成さ
れるよう設けられた、内部に加熱源としてハロゲンヒー
タランプ56を有する加圧ローラ55とを有してなる。
ニップ部Nは、定着ベルト54が加熱ローラ51および
加圧ローラ55に挟圧されることによって形成された荷
重ニップ領域N1と、定着ベルト54が加圧ローラ55
のみに接することによって形成された擬似ニップ領域N
2とを有し、この例においては、擬似ニップ領域N2が
荷重ニップ領域N1の下流側に形成されている。第1の
支持ローラ53Aは、定着ベルト54を加圧ローラ55
から分離するための分離ローラとしての機能と、定着ベ
ルト54に一定の張力を作用させるためのテンションロ
ーラとしての機能を有し、第1の支持ローラ53Aを可
動させることにより、擬似ニップ幅および定着ベルト5
4に加わる張力を調整することができる。また、定着装
置50には、加熱ローラ51の温度を検知するための加
熱ローラ温度検知手段57が当該加熱ローラ51の表面
に当接または近接した状態で設けられており、加圧ロー
ラ55の温度を検知するための加圧ローラ温度検知手段
58が、当該加圧ローラ55の表面に当接または近接し
た状態で設けられている。また、定着装置50には、荷
重ニップ領域N1に加わる荷重を変更する定着荷重変更
手段(図示せず)が設けられていると共に、第1の支持
ローラ53Aを可動させることによって擬似ニップ幅を
変更する擬似ニップ幅変更手段(図示せず)が設けられ
ている。そして、定着装置50には、加熱ローラ51の
ハロゲンヒータランプ52および加圧ローラ55のハロ
ゲンヒータランプ56の点灯状態を制御する制御機構
(図示せず)が設けられている。
【0045】第1の支持ローラ53Aおよび第2の支持
ローラ53Bの各々は、搬送される記録材の幅方向に伸
びる金属製の円筒体により形成されている。第1の支持
ローラ53Aおよび第2の支持ローラ53Bを形成する
円筒体を構成する金属としては、特に限定されず種々の
ものを用いることができ、その具体例としては、アルミ
ニウム、鉄、銅などの金属またはそれらの合金を挙げる
ことができる。加熱ローラ51、定着ベルト54および
加圧ローラ55は、基本的に第1の実施の形態における
加熱ローラ41、定着ベルト44および加圧ローラ45
と同様の構成である。
【0046】制御機構は、形成すべき定着画像における
目標とする光沢度を設定する機能を有すると共に、設定
された定着画像の光沢度、加圧ローラ温度検知手段58
により得られた加圧ローラ検知温度(b)、下記式
(1)により算出される荷重ニップ時間(c)、下記式
(2)により算出される擬似ニップ時間(d)、および
下記式(3)により算出される荷重ニップ面圧(e)に
基づいて、目標加熱ローラ温度(a)を設定する機能を
有し、具体的には、下記式(4)により、目標加熱ロー
ラ温度(a)を算定するものである。
【0047】
【数7】
【0048】上記式(1)〜式(3)において、L1
は、定着ベルト54における加熱ローラ51と加圧ロー
ラ55とによって挟圧された部分の表面(すなわち荷重
ニップ領域N1)における定着ベルト54の移動方向の
幅を示し、L2は、定着ベルト54における加圧ローラ
55のみに接する部分の表面(すなわち擬似ニップ領域
N2)における定着ベルト54の移動方向の幅を示す。
また、Vは、定着ベルト54の移動速度を示し、Wは、
定着ベルト54における荷重ニップ領域N1における定
着ベルト54の移動方向と直交する方向の幅を示し、P
は、定着ベルト54における加熱ローラ51と加圧ロー
ラ55とによって挟圧された部分に加わる荷重(すなわ
ちニップ荷重)を示す。また、上記式(4)において、
A、B、C、D、EおよびFはいずれも定数であって、
これらの定数は、前述の第1の実施の形態と同様にして
設定することができる。Gは設定された定着画像の光沢
度である。
【0049】この制御機構においては、前述の第1の実
施の形態と同様にして加熱ローラ51の温度状態の制御
が行われる。而して、上記の画像形成装置によれば、定
着装置50は、形成すべき定着画像の光沢度に大きな影
響を及ぼす因子、具体的には加熱ローラ温度、加圧ロー
ラ温度、荷重ニップ時間(c)、擬似ニップ時間(d)
および荷重ニップ面圧(e)を含む定着プロセス条件を
考慮し、予め設定される定着画像の光沢度Gに基づいて
制御されるため、所望の光沢度を有する定着画像を容易
に形成することができる。また、実際に検知される加圧
ローラ検知温度(b)に応じて目標加熱ローラ温度
(a)算定し、この目標加熱ローラ温度(a)に基づい
て、加熱ローラにおける加熱源の動作状態が制御される
ことにより、加圧ローラ55の実際の温度が変化して
も、その温度変化に応じて目標加熱ローラ温度(a)が
適正な温度に設定されるので、ニップ部Nの温度が常に
最適な温度状態に維持され、その結果、所望の光沢度を
有する定着画像を安定に形成することができる。また、
ニップ幅などの定着プロセス条件が経時的に変動した場
合には、その変動量に応じて目標加熱ローラ温度(a)
が設定されることにより、所期の光沢度を有する定着画
像を長期にわたって安定に形成することができる。
【0050】上記の制御機構においては、少なくとも上
記式(1)および上記式(3)におけるL1(荷重ニッ
プ幅)の値並びに上記式(2)におけるL2(擬似ニッ
プ幅)の値を、所定の定着処理回数毎に実測し、得られ
たL1およびL2の実測値により、これらの実測値に基
づいて、式(1)〜式(3)により、荷重ニップ時間
(c)、擬似ニップ時間(d)および荷重ニップ面圧
(e)を算出し、算定された新たな荷重ニップ時間
(c)、擬似ニップ時間(d)および荷重ニップ面圧
(e)に基づいて、式(4)により目標加熱ローラ温度
(a)を設定することができる。また、周囲の温度およ
び湿度に応じて、式(4)における定数A〜Fを変更
し、定数A〜Fが変更された新たな式(4)により、目
標加熱ローラ温度(a)を設定することができる。更
に、目標加熱ローラ温度(a)を上記式(4)により算
定する目標加熱ローラ温度算定工程に代えて、検知され
る加圧ローラ検知温度(b)に対応する具体的な個々の
目標加熱ローラ温度(a)を、上記式(4)により予め
算定して記録させておき、加圧ローラ温度検知手段58
により得られた加圧ローラ検知温度情報から直接的に目
標加熱ローラ温度(a)を選定する工程を有するものと
することができる。
【0051】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。 <実施例1>図2に示す構成に従い、下記の各構成部材
を用いて定着装置(40)を作製し、この定着装置(4
0)を用いて図1に示す画像形成装置を作製した。 加熱ローラ(41):中央部にハロゲンヒータランプ
(42)を備えたアルミニウム製の円筒体(外径=50
mm、肉厚=2mm、全幅=340mm)よりなるも
の, 支持ローラ(43):鉄(STKM)製の円筒体(外径
=21mm、肉厚=3mm、全幅=340mm)よりな
る芯金(43A)の表面に厚みが2mmのシリコーンゴ
ム層(43B)が形成されてなるもの(外径=25m
m), 定着ベルト(44):ニッケル製の無端状のベルト基材
(幅=330mm、全周長=70mm、厚み=40μ
m)の表面に、シリコーンゴム層(厚み=150μm)
を介してテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体(PFA)よりなる被覆層
(厚み=30μm)が形成されてなるもの, 加圧ローラ(45):中央部にハロゲンヒータランプ
(46)を備えたアルミニウム製の円筒体(外径=46
mm、肉厚=2mm、全幅=340mm)よりなる芯金
(45A)の表面に、厚みが2mmのシリコーンゴム層
(45B)およびテトラフルオロエチレン−パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)よりなる
被覆層(45C)が形成されてなるもの(外径=50m
m、荷重条件500gによるアスカーC硬度=50°)
【0052】トナー像を形成するトナーとしてスチレン
アクリル製重合トナーを使用すると共に、記録材として
A4サイズの塗工紙を使用し、温度20℃、相対湿度5
0%の環境下において、加熱ローラ温度、加圧ローラ温
度、荷重ニップ時間、擬似ニップ時間および荷重ニップ
面圧の設定値を変更して画像形成を行うことにより、塗
工紙に40mm×40mmの矩形のベタ画像(トナー付
着量:1.0mg/cm2 )を形成し、日本電色工業
(株)製の光沢度計「VGS−1D」により、得られた
ベタ画像の光沢度〔75度鏡面光沢度Gs (75°)〕
を測定した。次いで、上記の定着プロセス条件データ
(加熱ローラ温度、加圧ローラ温度、荷重ニップ時間、
擬似ニップ時間、荷重ニップ面圧)を説明変数とし、得
られたベタ画像の光沢度データによって得られるln
〔光沢度/(100−光沢度)〕の値を目的変数として
重回帰分析を行うことにより、上記式(4)における定
数A、B、C、D、EおよびFを算出した。その結果、
定数Aが0.02471、定数Bが0.01121、定
数Cが0.244、定数Dが0.02501、定数Eが
0.0202、定数Fが−11.1であった。
【0053】そして、下記表1に示す条件(1)〜条件
(4)に従って、形成すべき定着画像の光沢度G、加熱
ローラ初期設定温度(a0)、加圧ローラ設定温度(b
0)、荷重ニップ時間(c)、擬似ニップ時間(d)お
よび荷重ニップ面圧(e)を設定し、トナー像を形成す
るトナーとしてスチレンアクリル製重合トナーを使用す
ると共に、記録材としてA4サイズの塗工紙を使用し、
温度20℃、相対湿度50%の環境下において、40m
m×40mmの矩形のベタ画像(トナー付着量:1.0
mg/cm2 )を形成し、合計で1000回の実写テス
トを行った。この実写テスト中においては、加圧ローラ
温度検知手段によって得られる加圧ローラ検知温度
(b)に応じた目標加熱ローラ温度(a)を、上記式
(4)により算定し、この目標加熱ローラ温度(a)に
基づいて加熱ローラ(41)のハロゲンヒータランプ
(42)の点灯状態の制御を行った。そして、10回の
実写毎に、得られた画像の光沢度〔75度鏡面光沢度G
s (75°)〕を、日本電色工業(株)製の光沢度計
「VGS−1D」により測定したところ、条件(1)〜
条件(4)のいずれにおいても、設定された光沢度Gに
対して±2°の範囲内で一致させることができ、所望の
光沢度を有する定着画像が確実に得られることが確認さ
れた。
【0054】
【表1】
【0055】<実施例2>図4に示す構成に従い、下記
の各構成部材を用いて定着装置(50)を作製し、この
定着装置を用いて実施例1と同様にして画像形成装置を
作製した。 加熱ローラ(51):中央部にハロゲンヒータランプ
(52)を備えた鉄(STKM)製の円筒体(外径=5
0mm、肉厚=3mm、全幅=340mm)よりなるも
の, 第1の支持ローラ(53A):鉄(STKM)製の円筒
体(外径=20mm、肉厚=2mm、全幅=340m
m)よりなるもの, 第2の支持ローラ(53B):鉄(STKM)製の円筒
体(外径=20mm、肉厚=2mm、全幅=340m
m)よりなるもの, 定着ベルト(54):ポリイミド製の無端状のベルト基
材(幅=330mm、全周長=70mm、厚み=70μ
m)の表面に、シリコーンゴム層(厚み=150μm)
を介してポリテトラフルオロエチレン(PTFE)より
なる被覆層(厚み=30μm)が形成されてなるもの, 加圧ローラ(55):アルミニウム製の円筒体(外径=
64mm、肉厚=3mm、全幅=340mm)よりなる
芯金(55A)の表面に厚みが3mmのシリコーンゴム
層(55B)およびテトラフルオロエチレン−パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)よりな
る被覆層(55C)が形成されてなるもの(外径=70
mm、荷重条件500gによるアスカーC硬度=40
°)
【0056】トナー像を形成するトナーとしてスチレン
アクリル製重合トナーを使用すると共に、記録材として
A4サイズの塗工紙を使用し、温度20℃、相対湿度5
0%の環境下において、加熱ローラ温度、加圧ローラ温
度、荷重ニップ時間、擬似ニップ時間および荷重ニップ
面圧の設定値を変更して画像形成を行うことにより、塗
工紙に40mm×40mmの矩形のベタ画像(トナー付
着量:1.0mg/cm2 )を形成し、日本電色工業
(株)製の光沢度計「VGS−1D」により、得られた
ベタ画像の光沢度〔75度鏡面光沢度Gs (75°)〕
を測定した。次いで、上記の定着プロセス条件データ
(加熱ローラ温度、加圧ローラ温度、荷重ニップ時間、
擬似ニップ時間、荷重ニップ面圧)を説明変数とし、得
られたベタ画像の光沢度データを目的変数として重回帰
分析を行うと共に、基準光沢度を20°に設定すること
により、上記式(4)における定数A、B、C、D、E
およびFを算出した。その結果、定数Aが0.0297
6、定数Bが0.00192、定数Cが0.3893
1、定数Dが0.02473、定数Eが0.0038
5、定数Fが−9.747であった。
【0057】そして、下記表2に示す条件(5)〜条件
(8)に従って、形成すべき定着画像の光沢度G、加熱
ローラ初期設定温度(a0)、加圧ローラ設定温度(b
0)、荷重ニップ時間(c)、擬似ニップ時間(d)お
よび荷重ニップ面圧(e)を設定し、トナー像を形成す
るトナーとしてスチレンアクリル製重合トナーを使用す
ると共に、記録材としてA4サイズの塗工紙を使用し、
温度20℃、相対湿度50%の環境下において、40m
m×40mmの矩形のベタ画像(トナー付着量:1.0
mg/cm2 )を形成し、合計で1000回の実写テス
トを行った。この実写テスト中においては、加圧ローラ
温度検知手段によって得られる加圧ローラ検知温度
(b)に応じた目標加熱ローラ温度(a)を、上記式
(4)により算定し、この目標加熱ローラ温度(a)に
基づいて加熱ローラ(51)のハロゲンヒータランプ
(52)の点灯状態の制御を行った。そして、10回の
実写毎に、得られた画像の光沢度〔75度鏡面光沢度G
s (75°)〕を、日本電色工業(株)製の光沢度計
「VGS−1D」により測定したところ、条件(5)〜
条件(8)のいずれにおいても、設定された光沢度Gに
対して±2°の範囲内で一致させることができ、所望の
光沢度を有する定着画像が確実に得られることが確認さ
れた。
【0058】
【表2】
【0059】
【発明の効果】本発明の定着装置の制御方法によれば、
形成すべき定着画像の光沢度に大きな影響を及ぼす因
子、具体的には加熱ローラ温度、加圧ローラ温度、並び
に上記式(1)〜上記式(3)によって算出される荷重
ニップ時間(c)、擬似ニップ時間(d)および荷重ニ
ップ面圧(e)を含む定着プロセス条件を考慮し、予め
設定される定着画像の光沢度に基づいて定着装置を制御
するため、所望の光沢度を有する定着画像を容易に形成
することができ、しかも、実際に検知される加圧ローラ
検知温度(b)に応じて目標加熱ローラ温度(a)算定
し、この目標加熱ローラ温度(a)に基づいて、加熱ロ
ーラにおける加熱源の動作状態を制御することにより、
ニップ部の温度が常に最適な温度状態に設定されるた
め、所望の光沢度を有する定着画像を安定に形成するこ
とができる。また、ニップ幅などの定着プロセス条件が
経時的に変動した場合には、その変動量に応じて目標加
熱ローラ温度(a)が設定されることにより、所期の光
沢度を有する定着画像を長期にわたって安定に形成する
ことができる。
【0060】本発明の定着装置によれば、上記のような
方法が実行されるので、所望の光沢度を有する定着画像
を容易にかつ長期にわたって安定に形成することがで
き,更には、動作環境等の変化にかかわらず、所望の光
沢度を有する定着画像を確実に形成することができる。
【0061】本発明の画像形成装置によれば、上記の定
着装置を備えてなるため、所望の光沢度を有する定着画
像を容易にかつ長期にわたって安定に形成することがで
き,更には、動作環境等の変化にかかわらず、所望の光
沢度を有する定着画像を確実に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置
の構成の概略を示す説明図である。
【図2】図1に示す画像形成装置における定着装置の内
部の構成の概略を示す説明図である。
【図3】本発明の制御方法の一例における制御系を示す
フローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置
における定着装置の内部の構成の概略を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
10Y,10M,10C,10K トナー像形成ユニッ
ト 11 帯電部 12 像担持体 13Y,13M,13C,13K 現像器 14 クリーニングブレード 15 露光手段 21 駆動ローラ 22 テンションローラ 23 支持ローラ 24 中間転写体 25 中間転写体クリーニングブレード 31Y,31M,31C,31K 1次転写機構 32 2次転写機構 32A 2次転写ローラ 32B バックアップローラ 40 定着装置 41 加熱ローラ 42 ハロゲンヒータランプ 43 支持ローラ 43A 芯金 43B 弾性層 44 定着ベルト 45 加圧ローラ 45A 芯金 45B 弾性層 45C 被覆層 46 ハロゲンヒータランプ 47 加熱ローラ温度検知手段 48 加圧ローラ温度検知手段 50 定着装置 51 加熱ローラ 52 ハロゲンヒータランプ 53A 第1の支持ローラ 53B 第2の支持ローラ 54 定着ベルト 55 加圧ローラ 55A 芯金 55B 弾性層 55C 被覆層 56 ハロゲンヒータランプ 57 加熱ローラ温度検知手段 58 加圧ローラ温度検知手段 N ニップ部 N1 荷重ニップ領域 N2 擬似ニップ領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜田 純一 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2H033 AA02 AA10 BA11 BA12 BA32 BA58 BB03 BB05 BB06 BB14 BB18 BB29 BB30 BB33 BB34 CA02 CA07 CA11 CA27 CA39 3K058 AA42 AA54 AA55 BA18 CA12 CA13 CA14 CA16 CA22 CA23 CA26 CA92 CB02 CB13 DA02 GA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱源を有する加熱ローラと、この加熱
    ローラと平行に伸びるよう離間して設けられた、少なく
    とも1個の支持ローラと、前記加熱ローラおよび前記支
    持ローラに掛け渡された定着ベルトと、この定着ベルト
    を介して前記支持ローラまたは前記加熱ローラを加圧す
    ることにより、当該定着ベルトとの間にニップ部が形成
    されるよう配置された加圧ローラとを具えてなる定着装
    置を制御する方法であって、 形成すべき定着画像の光沢度を設定し、 前記加圧ローラの温度を検知し、少なくとも、設定され
    た定着画像の光沢度、検出される加圧ローラ検知温度
    (b)、下記式(1)により算出される荷重ニップ時間
    (c)、下記式(2)により算出される擬似ニップ時間
    (d)、および下記式(3)により算出される荷重ニッ
    プ面圧(e)に基づいて、目標加熱ローラ温度(a)を
    算定し、 算定された目標加熱ローラ温度(a)に基づいて、前記
    加熱ローラにおける加熱源の動作状態を制御する工程を
    有することを特徴とする定着装置の制御方法。 【数1】 〔但し、L1は、定着ベルトにおける支持ローラまたは
    加熱ローラと加圧ローラとによって挟圧された部分の表
    面における当該定着ベルトの移動方向の幅、L2は、定
    着ベルトにおける加圧ローラのみに接する部分の表面に
    おける当該定着ベルトの移動方向の幅、Vは、定着ベル
    トの移動速度、Wは、定着ベルトにおける支持ローラま
    たは加熱ローラと加圧ローラとによって挟圧された部分
    の表面における当該定着ベルトの移動方向と直交する方
    向の幅、Pは、定着ベルトにおける支持ローラまたは加
    熱ローラと加圧ローラとによって挟圧された部分に加わ
    る荷重を示す。〕
  2. 【請求項2】 下記式(4)を満足する目標加熱ローラ
    温度(a)を算定することを特徴とする請求項1に記載
    の定着装置の制御方法。 【数2】 〔但し、A、B、C、D、EおよびFはいずれも定数で
    あり、Gは設定された定着画像の光沢度である。〕
  3. 【請求項3】 周囲の温度および湿度を検知し、検知さ
    れた周囲の温度および湿度に応じて、式(4)における
    定数が変更されることを特徴とする請求項2に記載の定
    着装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも式(1)および式(3)にお
    けるL1の値と式(2)におけるL2の値とを実測し、
    これらの実測値に基づいて、荷重ニップ時間(c)、擬
    似ニップ時間(d)および荷重ニップ面圧(e)が算出
    されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれ
    かに記載の定着装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 加熱源を有する加熱ローラと、この加熱
    ローラと平行に伸びるよう離間して設けられた、少なく
    とも1個の支持ローラと、前記加熱ローラおよび前記支
    持ローラに掛け渡された定着ベルトと、この定着ベルト
    を介して前記支持ローラまたは前記加熱ローラを加圧し
    て当該定着ベルトとの間にニップ部が形成されるよう配
    置された加圧ローラと、この加圧ローラの温度を検知す
    る加圧ローラ温度検知手段と、前記加熱ローラにおける
    加熱源の動作状態を制御する制御機構とを具えてなる定
    着装置において、 前記制御機構は、形成すべき定着画像の光沢度を設定す
    る機能を有し、少なくとも、設定された定着画像の光沢
    度、前記加圧ローラ温度検知手段により得られる加圧ロ
    ーラ検知温度(b)、請求項1に記載の式(1)により
    算出される荷重ニップ時間(c)、請求項1に記載の式
    (2)により算出される擬似ニップ時間(d)、および
    請求項1に記載の式(3)により算出される荷重ニップ
    面圧(e)に基づいて、目標加熱ローラ温度(a)を算
    定し、当該目標加熱ローラ温度(a)に基づいて、加熱
    ローラにおける加熱源の動作状態を制御するものである
    ことを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】 制御機構は、請求項2に記載の式(4)
    により目標加熱ローラ温度(a)を算定するものである
    ことを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 周囲の温度および湿度を検知する動作環
    境検知手段を有し、制御機構は、前記動作環境検知手段
    により得られる周囲の温度および湿度に応じて、式
    (4)における定数を変更する機能を有することを特徴
    とする請求項6に記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 制御機構は、少なくとも式(1)および
    式(3)におけるL1の値並びに式(2)におけるL2
    の値を外部から入力することができ、入力されたL1の
    値およびL2の値に基づいて、荷重ニップ時間(c)、
    擬似ニップ時間(d)および荷重ニップ面圧(e)を算
    出する機能を有することを特徴とする請求項5乃至請求
    項7のいずれかに記載の定着装置。
  9. 【請求項9】 請求項5乃至請求項8のいずれかに記載
    の定着装置を備えてなることを特徴とする画像形成装
    置。
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