JP2001228733A - 定着方法及び装置 - Google Patents

定着方法及び装置

Info

Publication number
JP2001228733A
JP2001228733A JP2000037703A JP2000037703A JP2001228733A JP 2001228733 A JP2001228733 A JP 2001228733A JP 2000037703 A JP2000037703 A JP 2000037703A JP 2000037703 A JP2000037703 A JP 2000037703A JP 2001228733 A JP2001228733 A JP 2001228733A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
vibration transmitting
recording material
fixing device
fixing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000037703A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisuke Fujimoto
圭祐 藤本
Yoshitaka Kitaoka
義隆 北岡
Masaichiro Tachikawa
雅一郎 立川
Masahiko Hashimoto
雅彦 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2000037703A priority Critical patent/JP2001228733A/ja
Priority to US09/783,355 priority patent/US6496680B2/en
Publication of JP2001228733A publication Critical patent/JP2001228733A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波振動によって画像を定着させる定着方
法及び装置において、エネルギー効率が高く、画質劣化
を抑制でき、かつコンパクトに構成する。 【解決手段】 超音波振動の振動源1と、記録材3表面
と略平行な方向に配設され一端に振動源が接合された振
動伝達手段2と、振動伝達手段2の他端で振動を吸収し
て振動伝達手段2に進行波を形成する振動吸収手段4
と、記録材3表面に画像を形成している着色材を押さえ
る押え手段5と、記録材3と押え手段5を振動伝達手段
2の振動伝達部との間で挟持する挟持手段6とを備え、
超音波振動を記録材3表面と略平行な方向に進行する進
行波に変換して着色材に伝達し、着色材を効率的に加熱
溶融して記録材に定着するとともにコンパクトに構成で
きるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の画像形成装置において、紙やフィル
ムなどの記録材の表面に添着されて画像を形成している
着色材を定着させる定着方法及び装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、オフィスではパーソナルコンピュ
ターの能力向上やネットワーク技術の進歩に伴い、大量
のドキュメントを扱える処理能力の高いプリンタ、ファ
クシミリ、複写機などの画像形成装置が汎用されてい
る。これらの画像形成装置の多くのものは、電子写真技
術を応用して記録材上にトナー画像を形成し、そのトナ
ー画像を定着装置において熱と圧力を付与して定着する
ように構成されている。定着装置の多くは、ヒータで加
熱される加熱ローラと加圧ローラの間にトナー像を形成
された記録材を通し、熱伝導によってトナーを溶融させ
て記録材に定着するように構成されている。
【0003】その他の定着装置としては、パラフィン、
ワックスなどの圧力により粘度が変化する特殊な材料か
らなるトナーを用いて、高い圧力下(通常15〜30k
g/cm)でトナーを押しつぶして記録材に定着させる
圧力定着方式の定着装置が知られている。
【0004】また、圧力定着装置の変形で振動圧力を応
用したものとして、定着ローラ対に振動を発生させて定
着する方式(特開昭51−10913号公報)、超音波
振動子とプラテン間に未定着トナーの乗った記録材を挿
入し、トナーに直接衝撃力を作用させて加熱定着させる
方式(特開昭56−99368号公報)、超音波振動を
付与することによって加熱した加熱ロールを用いて定着
する方式(特開昭60−36663号公報)、ハウジン
グ内に回転体を設け、回転体によって振動を記録紙に伝
えて定着する方式(特開昭60−91378号公報)等
の定着装置が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヒータ
加熱による加熱ローラを用いる方式は、トナーを溶融さ
せてトナーと記録材に接着力を発生させ、記録材にトナ
ーを接着させて定着するが、その場合付与する熱エネル
ギーの殆どは、加熱ローラからの輻射熱によるロスと記
録材の温度上昇と記録材が含んでいる湿気の蒸発熱に消
費され、本来のトナーを溶融させるために消費されるエ
ネルギーは極めて少なく、無駄なエネルギーが極めて多
いために、省エネルギーでないという問題がある。
【0006】また、加熱ローラの熱容量が大きく熱伝導
効率も悪いため、加熱に時間を要し、機器に電源を投入
してからの待機時間が長く、使い勝手が悪いという問題
がある。この問題に対して待機時間を短くするために、
定着装置の熱容量を小さくする種々の取り組みがなさ
れ、固定発熱体を耐熱性フィルムの内部に入れ、加圧ロ
ーラにて固定発熱体を押圧する方式なども提案されてい
るが、所詮熱伝導を用いる方式のため、定着に必要なエ
ネルギーを低減することができないという問題がある。
また、熱源を装置内に配置しているため、機器内部の温
度上昇が避けられないという問題もある。
【0007】また、圧力定着方式の定着装置は、省エネ
ルギーで、待機時間無しの瞬間定着が可能である等のメ
リットがあるが、高い圧力を用いるため、装置が大型化
し、重量及びコストが高くなり、画像に強い光沢が残
り、記録材の排出時に衝撃音が発生するなどの問題があ
る。
【0008】また、上記超音波振動を含めた衝撃圧力を
利用した定着装置においては、回転ローラに振動を付与
した場合にはローラを支持する軸受に振動が伝播して軸
受の劣化が顕著であり、また超音波振動によって音が発
生する場合があり、また超音波振動を付与するとその振
動によってトナーが飛び散り、画質劣化が起こることが
あり、また超音波振動を付与する手段として超音波溶接
用ホーンを用い、記録材の表面に対して垂直方向に粗密
波を共振伝播するようにした場合、例えば20kHzで
鉄製ホーンを用いると、ホーンの配置空間として記録材
上に垂直方向に略260mm以上のスペースが必要とな
り、装置構成が大型化するという問題がある。
【0009】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、超音
波振動によって画像を定着させる方式において、エネル
ギー効率が高く、画質劣化を抑制でき、かつコンパクト
に構成することができる定着方法及び装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の定着方法は、超
音波振動を発生する工程と、発生した超音波振動を記録
材表面と略平行な方向に進行する進行波に変換する工程
と、画像を形成している着色材を記録材と押え手段の間
で押える工程と、進行波の振動を着色材に伝達する工程
とを有するものであり、着色材自体が振動エネルギーを
受け、その内部歪みによって発熱するので、着色材が効
率的に加熱溶融して記録材に定着され、そのため輻射熱
によるロスが少なく、省エネルギーを達成することがで
き、また着色材が記録材に押さえられているので振動に
よって着色材が飛び散るのが防止され、画質の劣化を抑
制でき、しかも記録材表面と略平行な進行波を用いるの
で、超音波振動の振動源を記録材上に配置する必要がな
く、コンパクトに構成できて設計自由度が向上する。な
お、定着前の着色材による画像を記録材の表面に形成し
ていても、押え手段の記録材との対向面に形成していて
もよい。
【0011】また、進行波の最大変位速度を着色材に対
する振動伝達部の全域にわたって一定にすると、班のな
い定着を実現できる。
【0012】また、進行波の進行方向の端部に配置した
振動吸収手段にて振動エネルギーを電気エネルギーに変
換して回収すると、エネルギー効率のよい定着を実現で
きてさらに省エネルギーを達成できる。
【0013】上記進行波は記録材表面と略平行な方向に
伝播する粗密波であっても、記録材表面と略平行な方向
に伝播する横波であってもよい。なお、記録材は移動さ
せても移動させなくても良く、振動伝達は直線状でも面
状でも良い。
【0014】また、本発明の定着装置は、超音波振動の
振動源と、記録材表面と略平行な方向に配設され一端に
振動源が接合された振動伝達手段と、振動伝達手段の他
端で振動を吸収して振動伝達手段に進行波を形成する振
動吸収手段と、画像を形成している着色材を記録材との
間で押さえる押え手段と、記録材と押え手段を振動伝達
手段の振動伝達部との間で挟持する挟持手段とを備えた
ものであり、上記定着方法を実施してその作用効果を奏
することができる。
【0015】また、振動伝達手段の振動伝達部に生じる
最大変位速度がほぼ全域にわたって一定となるように振
動伝達手段の剛性分布を変化させると、班のない定着を
実現できる。
【0016】また、その振動伝達手段の剛性分布変化
を、記録材表面に対して垂直な方向の厚み変化によって
実現すると、均一な材料定数で構成される振動伝達手段
においても容易に実現することができる。
【0017】また、振動伝達手段の振動伝達部に凹凸加
工を施すと、振動エネルギーの放射が凸部先端に集中す
るため、定着効率が向上する。
【0018】また、振動伝達部の凸部先端の面積密度
を、伝達される振動エネルギー分布がほぼ一定になるよ
うに、振動伝達手段に生じる振幅分布に応じて変化させ
ると、均一な剛性分布の振動伝達手段においても班のな
い定着を実現できる。
【0019】また、振動伝達手段を梁形状として記録材
に対する振動伝達部を直線状とし、振動伝達手段と挟持
手段を移動させるように構成すると、平面状の振動伝達
手段に比べて均一な振幅分布を実現し易く、また振動エ
ネルギーを線状に集中できるので最大出力を小さくで
き、振動伝達手段を小さく軽くできる。
【0020】また、振動伝達手段を梁形状にして記録材
に対する振動伝達部を直線状とし、押え手段及び記録材
を移動させるように構成すると、上記と同様の効果に加
えて、押え手段と記録材を移動させる手段をローラ状の
挟持手段で実施することができ、振動伝達手段と挟持手
段を移動させる場合に比べて小型化が容易である。
【0021】また、押え手段を無端状に構成すると、記
録材を連続的に供給して連続的に定着することができ
る。
【0022】また、押え手段における振動伝達部より記
録材移動方向上手側位置に振動伝播防止手段を接触させ
て配置すると、記録材が定着域に到達する前の着色材の
飛散による画質劣化を防止することができる。
【0023】また、挟持手段をローラにて構成し、振動
伝達部をローラ外周面に沿う凹状に形成すると、ニップ
幅を大きくできて、定着に必要な加熱時間を確保でき、
信頼性の高い定着を実現できる。
【0024】また、振動伝達手段の振動伝達部に生じる
最大変位速度が振動伝達部の長手方向にほぼ全域にわた
って一定となるように振動伝達手段の剛性分布を変化さ
せ、振動伝達部の押え手段又は記録材に接する幅を一定
にすると、直線状の振動伝達部から伝達される振動エネ
ルギーが一定になり、班のない定着を実現できる。
【0025】また、梁状の振動伝達手段を伝播する進行
波を粗密波とし、振動伝達手段の剛性分布変化を、梁断
面の断面積変化により実現すると、若しくは梁状の振動
伝達手段を伝播する進行波を横波とし、振動伝達手段の
剛性分布変化を、梁断面の断面二次モーメントの変化に
より実現すると、均一な材料定数で構成される振動伝達
手段でも容易に任意の剛性分布を実現できる。
【0026】また、振動伝達手段に生じる振動が梁の長
手方向に伝播する横波で、その振動伝達手段の長手方向
に沿う一辺を剛性の高い部材から成る保持手段に接続す
ると、保持手段に大きな力を加えることができるので、
挟持手段との間に十分な加圧力を確保することができ、
効率的に定着できる。
【0027】また、振動伝達手段と保持手段は同一材料
にて一体に構成され、両者の接続隅部にフィレットを形
成すると、接続隅部に応力が集中せず、長期間の使用に
よっても損傷する恐れがなく、寿命を確保できる。
【0028】また、押え手段の記録材との接触面に粘弾
性体層を設けると、着色材に接する粘弾性層でも発熱し
て効率的に加熱でき、定着性能が向上する。
【0029】また、振動伝達手段を押え手段に接触させ
ると、振動エネルギーが押え手段側から着色材に伝達さ
れ、振動エネルギーの伝達を記録材の材質、厚みによら
ずに一定にでき、記録材を選ばずに信頼性の高い定着を
実現できる。
【0030】また、振動源と振動伝達部の間で振幅を増
幅するように構成すると、振幅の小さい振動源を用いて
も確実に定着することができる。
【0031】また、振動吸収手段を、振動エネルギーを
電気エネルギーに変換する手段にて構成すると、発生し
た電気エネルギーを回収再生することにより効率のよい
定着を実現できる。
【0032】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の定着装置の第1の実施形態について、図1、図2を参
照して説明する。
【0033】図1において、1は超音波振動子から成る
振動源である。ここでは、振動源1としてボルト締めラ
ンジュバン型振動子を用いており、間に挟まれたPZT
(ジルコン酸チタン酸鉛)に振動子の共振周波数(例え
ば40kHz)と同じ周波数の電圧を駆動回路10から
印加することによって、PZTの電歪によって振動子が
共振して電気エネルギーが振動エネルギーに変換され、
さらに変換された振動エネルギーはホーン1aによって
振幅が増幅される。
【0034】2は横断面矩形の梁状部材からなる振動伝
達手段であり、記録材3の移動経路の上部にその移動方
向と直交する方向に記録材3の表面と略平行に配設され
ている。記録材3の移動経路の一側部に位置する振動伝
達手段2の一端部に振動源1が接合されるとともに、記
録材3の移動経路の他側部に位置する振動伝達手段2の
他端部は振動吸収手段4に接合されており、振動伝達手
段2に記録材3表面と略平行な方向に伝播する進行波が
形成される。この振動伝達手段2の下面の記録材3の表
面に対向する部分には直線状の振動伝達部2aが設けら
れている。
【0035】また、振動伝達手段2は、その幅寸法を振
動源1側から振動吸収手段4に向けて漸次狭くすること
によってその断面二次モーメントを変化させ、均一な材
料定数の振動伝達手段2にてその剛性を漸次小さくし、
振動伝達部2aに生じる最大変位速度がほぼ全域にわた
って一定となるようにするとともに振動伝達部2aの幅
を一定にし、班のない定着を実現できるようにしてい
る。
【0036】5は無端状のベルトからなる押え手段であ
り、ガイドローラ5a(一部のみ図示)と駆動手段(図
示せず)にて振動伝達手段2を内包する移動経路に沿っ
て移動するように構成され、その移動経路の下端部は上
記振動伝達手段2の一定幅の振動伝達部2aの下面に接
して通り、記録材3の移動経路の上面を規制するととも
に、記録材3上で画像を形成しているトナーなどの着色
材7を押さえて振動によって画像が乱れないように構成
されている。また、押え手段5の記録材3の表面に接す
る外周面にはゴム層などの粘弾性体層が設けられてい
る。
【0037】押え手段5を構成する無端状ベルトの基材
は、振動伝達部2aからの振動を記録材3上の着色材7
に伝達する機能を有するため、振動を反射しないように
極力薄いことが望ましく、また定着時の熱によって変形
や変質を生じないように、耐熱性の高い樹脂、例えばポ
リイミド、ポリアリレート、ポリアミド、シリコンゴ
ム、PFAなどを用いるのが好ましい。また、外周面の
粘弾性体層は記録材3上の着色材7を拘束して画像を固
定するとともに振動エネルギーの一部を吸収して発熱す
る作用を奏するものであり、耐熱性を有するシリコンゴ
ムなどで構成するとともに、その厚さを伝達される振幅
より大きくして粘弾性体層の内部歪みによって発熱させ
ることが望ましく、かつその範囲で着色材7に振動エネ
ルギーを直接伝達するために薄くすることが望ましい。
ベルト基材の厚さは40〜150μm程度、粘弾性体層
の厚さは20〜100μm程度が望ましく、本実施形態
ではベルト基材は厚さ50μmのポリイミドにて構成
し、粘弾性体層は厚さ40μmのシリコンゴムにて構成
している。
【0038】押え手段5を間に挟んで振動伝達部2aに
対向して、記録材3をその裏面側から支持して振動伝達
部2aに向けて加圧する挟持手段6が配設されている。
挟持手段6は本実施形態では加圧ローラにて構成してい
る。なお、加圧ローラに代えて支持ローラを固定的に配
置し、振動伝達手段2を支持ローラ側に向けて加圧する
加圧手段を設けてもよい。また、挟持手段6を加圧ロー
ラにて構成したのに対応して、振動伝達部2aの下面は
ローラの外周面に沿うように円弧状の凹状に形成され、
それによってニップ部の幅寸法が大きくされている。
【0039】また、挟持手段6を構成する加圧ローラの
外周には厚さ2〜5mm程度、本実施形態では厚さ3m
mの耐熱性の高いシリコンゴムから成るゴム層を設け、
加圧力が均一に負荷されるように構成し、またそのゴム
硬度を70度(JIS K6301 Aスケール)以
下、好適には40度程度のものを用いて、振動時に音が
発生せず、また定着が可能な押圧力の適正範囲が広くな
るようにしている。
【0040】押え手段5の振動伝達部2aが接触してい
る位置から記録材3の移動方向上手側の位置には、押え
手段5の内面に接触して押え手段5に振動が伝播するの
を防止する振動伝播防止手段8が配設されている。振動
伝播防止手段8は適当な剛性を有し押え手段5の幅方向
に延びる棒材を押え手段5に圧接するように配設して構
成され、振動伝達部2aとこの振動伝播防止手段8との
間の距離は、振動付与によって押え手段5に発生する横
波振動の波長の4分の1以下とされている。
【0041】以上の構成において、前工程の画像形成工
程で静電吸着によってトナーなどの着色材7が添着され
て画像が形成された記録材3が適当なガイド(図示せ
ず)によって図1、図2の右側から搬送されてきて、振
動伝達部2aと挟持手段6間のニップ部の手前位置で押
え手段5の外面にその画像面が密着されて移動する。次
いで、挟持手段6にて記録材3の裏面側が支持され、振
動伝達部2aに向けて加圧される。その状態で記録材3
の表面側の着色材7に押え手段5を介して振動伝達手段
2を伝播する進行波による振動が振動伝達部2aの下面
から付与され、その振動エネルギーが着色材7の内部歪
みよって熱エネルギーに変換されることによって着色材
7が直接加熱されて溶融し、記録紙3に定着される。
【0042】その定着に際して、振動伝達手段2の剛性
分布を変化させて振動伝達部2aに生じる最大変位速度
がほぼ全域にわたって一定となるようにし、振動伝達部
2aの押え手段5に接する幅を一定にしているので、直
線状の振動伝達部2aから伝達される振動エネルギーが
一定になり、班のない状態で定着される。さらに、挟持
手段6をローラにて構成し、振動伝達部2aをローラ外
周面に沿う凹状に形成してニップ幅を大きくしているの
で、定着に必要な加熱時間を確保でき、信頼性の高い定
着を実現できる。
【0043】また、記録材3上の着色材7が押え手段5
で押さえられているので、着色材7が加熱溶融して定着
されるまでに振動によって飛び散るのを確実に防止で
き、画質の劣化を抑制することができる。さらに、振動
伝達部2aと押え手段5の接触位置の上手側に振動伝播
防止手段8を配置し、特に振動伝達部2aと振動伝播防
止手段8との距離を、押え手段5に発生する横波の波長
の4分の1以下とし、記録材3の移動方向上手側に振動
が伝達するのを防止しているので、振動伝達部2aと振
動伝播防止手段8の間を含めて定着前の着色材7が振動
によって飛び散るのを抑制でき、記録材3上に形成され
た画像の劣化を確実に防止できる。
【0044】また、押え手段5の外面に設けた粘弾性体
層においても振動エネルギーが熱エネルギーに効率良く
変換されて加熱され、着色材7の加熱に寄与して着色材
7が効率的に加熱溶融して記録材3に定着される。
【0045】このように熱伝導によらずに着色材7を直
接加熱して定着するので、輻射熱によるロスが少なく、
省エネルギーを達成することができる。また、振動伝達
手段2の振動伝達部2aを押え手段5に接触させ、この
薄肉の押え手段5を介して直接記録材3上の着色材7に
振動エネルギーを伝達するようにしているので、記録材
3の材質、厚みや環境変動によらずに、着色材7への振
動伝達の効率を高く一定にでき、記録材3を選ばずに信
頼性の高い定着を実現できる。
【0046】しかも、記録材3の表面と略平行に配設し
た振動伝達手段2を伝播する進行波を用い、超音波振動
の振動源1はを記録材3の移動経路の一側部に配設して
いるので、コンパクトに構成できて設計自由度が向上す
る。
【0047】また、振動伝達手段2を固定の梁形状と
し、振動伝達部2aを直線状とし、無端状の押え手段5
及び記録材3を移動させるようにし、挟持手段6を加圧
ローラにて構成しているので、平面状の振動伝達手段2
を用いる場合に比べて均一な振幅分布を実現し易く、ま
た振動エネルギーを線状に集中できるので最大出力を小
さくでき、振動伝達手段2を小さく軽くすることがで
き、さらに振動伝達手段2と挟持手段6を移動させる場
合に比してもさらに小型化することができ、また無端状
の押え手段5を用いているので記録材3を連続的に供給
して連続的に定着することができる。
【0048】(第2の実施形態)次に、本発明の定着装
置の第2の実施形態について、図3、図4を参照して説
明する。なお、以下の実施形態の説明において第1の実
施形態と同一の構成要素については同一参照番号を付し
て説明を省略し、相違点のみを説明する。
【0049】本実施形態は、第1の実施形態と同様に振
動伝達手段2は梁状でその長手方向に横波を伝播するよ
うに構成しているが、その振動伝達手段2の長手方向に
沿う一辺を剛性の高い部材から成る保持手段9に接続
し、かつ振動伝達手段2と保持手段9は同一材料にて一
体に構成するとともに両者の接続隅部にフィレット2b
を形成している。また、振動伝達手段2は、その幅寸法
及び振動伝達部2aの幅寸法を一定にし、振動の最大変
位速度を一定にする剛性分布変化は記録材3表面に対し
て垂直な方向の厚み変化によって実現している。
【0050】また、振動伝達手段2の他端部の振動吸収
手段4として、振動源1と同一の超音波振動子からなる
振動電気変換手段11を接合し、振動伝達手段2を伝播
してきた振動エネルギーを電気エネルギーに変換し、回
生回路12に入力してエネルギーを回収するように構成
されている。
【0051】以上の構成によると、保持手段9に大きな
力を加えることができるので、挟持手段6との間に十分
な加圧力を確保することができ、効率的に定着すること
ができる。また、保持手段9と振動伝達手段2の接続隅
部にフィレット2bを形成していることにより、応力が
集中せず、長期間の使用によっても損傷する恐れがな
く、寿命を確保できる。また、振動源1にて発生されて
振動伝達手段2を伝播した振動エネルギーを電気エネル
ギーに変換して回収するようにしているので、エネルギ
ー効率のよい定着を実現できてさらに省エネルギーを達
成できる。
【0052】なお、以上の実施形態では、着色材7によ
る定着前の画像が記録材3に形成されている例を示した
が、押え手段5の記録材3との対向面、即ち押え手段5
の外周面に着色材7を添着して画像を形成し、その画像
を記録材3に転写定着するようにしてもよい。
【0053】また、上記実施形態では、振動伝達手段2
を伝播する進行波が横波の例を示したが、粗密波を用い
ることもできる。その場合、振動伝達手段2の剛性分布
変化を梁断面の断面積変化により実現すると、均一な材
料定数で構成される振動伝達手段2でも容易に任意の剛
性分布を実現できる。
【0054】また、上記実施形態では、記録材3及び押
え手段5を移動させるように構成したが、それらを固定
的に配置して振動伝達手段2及び挟持手段6を移動させ
るように構成してもよく、場合によっては振動伝達手段
2、押え手段5、挟持手段6を面状に構成することもで
きる。しかし、振動伝達手段2を梁形状とし、振動伝達
部2aを直線状とし、振動伝達手段2と挟持手段6を移
動させるように構成すると、平面状の振動伝達手段に比
べて均一な振幅分布を実現し易く、また振動エネルギー
を線状に集中できるので最大出力を小さくでき、振動伝
達手段2を小さく軽くできる。
【0055】また、振動伝達手段2の振動伝達部2aに
凹凸加工を施すと、振動エネルギーの放射が凸部先端に
集中するため、定着効率が向上する。さらに、その凸部
先端の面積密度を、伝達される振動エネルギー分布がほ
ぼ一定になるように、振動伝達手段2に生じる振幅分布
に応じて変化させると、振動伝達手段2として均一な剛
性分布の部材を用いても班のない定着を実現できる。
【0056】
【発明の効果】本発明の定着方法及び装置によれば、以
上のように省エネルギーで、待機時間無く、画質の劣化
を生じず、しかもコンパクトに構成できて設計自由度の
高い定着装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着装置の第1の実施形態の概略構成
を示す斜視図である。
【図2】同実施形態における要部の拡大縦断面図であ
る。
【図3】本発明の定着装置の第2の実施形態の概略構成
を示す斜視図である。
【図4】同実施形態における要部の拡大縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 振動源 2 振動伝達手段 2a 振動伝達部 2b フィレット 3 記録材 4 振動吸収手段 6 挟持手段 7 トナー(着色材) 8 振動伝播防止手段 9 保持手段 11 振動電気変換手段(振動吸収手段) 12 回生回路
フロントページの続き (72)発明者 立川 雅一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 橋本 雅彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H033 AA10 AA21 AA32 BE00

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動を発生する工程と、発生した
    超音波振動を記録材表面と略平行な方向に進行する進行
    波に変換する工程と、画像を形成している着色材を記録
    材と押え手段の間で押える工程と、進行波の振動を着色
    材に伝達する工程とを有することを特徴とする定着方
    法。
  2. 【請求項2】 進行波の最大変位速度を着色材に対する
    振動伝達部の全域にわたって一定にすることを特徴とす
    る請求項1記載の定着方法。
  3. 【請求項3】 進行波の進行方向の端部に配置した振動
    吸収手段にて振動エネルギーを電気エネルギーに変換し
    て回収することを特徴とする請求項1記載の定着方法。
  4. 【請求項4】 進行波は記録材表面と略平行な方向に伝
    播する粗密波であることを特徴とする請求項1〜3の何
    れかに記載の定着方法。
  5. 【請求項5】 進行波は記録材表面と略平行な方向に伝
    播する横波であることを特徴とする請求項1〜3の何れ
    かに記載の定着方法。
  6. 【請求項6】 超音波振動の振動源と、記録材表面と略
    平行な方向に配設され一端に振動源が接合された振動伝
    達手段と、振動伝達手段の他端で振動を吸収して振動伝
    達手段に進行波を形成する振動吸収手段と、画像を形成
    している着色材を記録材との間で押さえる押え手段と、
    記録材と押え手段を振動伝達手段の振動伝達部との間で
    挟持する挟持手段とを備えたことを特徴とする定着装
    置。
  7. 【請求項7】 振動伝達手段の振動伝達部に生じる最大
    変位速度がほぼ全域にわたって一定となるように振動伝
    達手段の剛性分布を変化させたことを特徴とする請求項
    6記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 振動伝達手段の剛性分布変化を、記録材
    表面に対して垂直な方向の厚み変化によって実現したこ
    とを特徴とする請求項7記載の定着装置。
  9. 【請求項9】 振動伝達手段の振動伝達部に、凹凸加工
    を施したことを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  10. 【請求項10】 振動伝達部の凸部先端の面積密度を、
    伝達される振動エネルギー分布がほぼ一定になるよう
    に、振動伝達手段に生じる振幅分布に応じて変化させた
    ことを特徴とする請求項9記載の定着装置。
  11. 【請求項11】 振動伝達手段を梁形状にして記録材に
    対する振動伝達部を直線状とし、振動伝達手段と挟持手
    段を移動させるように構成したことを特徴とする請求項
    6〜10の何れかに記載の定着装置。
  12. 【請求項12】 振動伝達手段を梁形状にして記録材に
    対する振動伝達部を直線状とし、押え手段及び記録材を
    移動させるように構成したことを特徴とする請求項6〜
    10の何れかに記載の定着装置。
  13. 【請求項13】 押え手段を無端状に構成したことを特
    徴とする請求項12記載の定着装置。
  14. 【請求項14】 押え手段における振動伝達部より記録
    材移動方向上手側位置に振動伝播防止手段を接触させて
    配置したことを特徴とする請求項13記載の定着装置。
  15. 【請求項15】 挟持手段をローラにて構成し、振動伝
    達部をローラ外周面に沿う凹状に形成したことを特徴と
    する請求項12〜14の何れかに記載の定着装置。
  16. 【請求項16】 振動伝達手段の振動伝達部に生じる最
    大変位速度が振動伝達部の長手方向にほぼ全域にわたっ
    て一定となるように振動伝達手段の剛性分布を変化さ
    せ、振動伝達部の押え手段又は記録材に接する幅を一定
    にしたことを特徴とする請求項11〜15の何れかに記
    載の定着装置。
  17. 【請求項17】 梁状の振動伝達手段を伝播する進行波
    を粗密波とし、振動伝達手段の剛性分布変化を梁断面の
    断面積変化により実現したことを特徴とする請求項16
    記載の定着装置。
  18. 【請求項18】 梁状の振動伝達手段を伝播する進行波
    を横波とし、振動伝達手段の剛性分布変化を梁断面の断
    面二次モーメントの変化により実現したことを特徴とす
    る請求項16記載の定着装置。
  19. 【請求項19】 振動伝達手段に生じる振動が梁の長手
    方向に伝播する横波で、その振動伝達手段の長手方向に
    沿う一辺を剛性の高い部材から成る保持手段に接続した
    ことを特徴とする請求項11〜15の何れかに記載の定
    着装置。
  20. 【請求項20】 振動伝達手段と保持手段は同一材料に
    て一体に構成され、両者の接続隅部にフィレットを形成
    したことを特徴とする請求項19記載の定着装置。
  21. 【請求項21】 押え手段の記録材との接触面に粘弾性
    体層を設けたことを特徴とする請求項6〜20の何れか
    に記載の定着装置。
  22. 【請求項22】 振動伝達手段を押え手段に接触させた
    ことを特徴とする請求項6〜21の何れかに記載の定着
    装置。
  23. 【請求項23】 振動源と振動伝達部の間で振幅を増幅
    するように構成したことを特徴とする請求項6〜22の
    何れかに記載の定着装置。
  24. 【請求項24】 振動吸収手段を、振動エネルギーを電
    気エネルギーに変換する手段にて構成したことを特徴と
    する請求項6〜23の何れかに記載の定着装置。
JP2000037703A 2000-02-16 2000-02-16 定着方法及び装置 Pending JP2001228733A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000037703A JP2001228733A (ja) 2000-02-16 2000-02-16 定着方法及び装置
US09/783,355 US6496680B2 (en) 2000-02-16 2001-02-14 Image fixing device and method using ultrasonic vibration

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000037703A JP2001228733A (ja) 2000-02-16 2000-02-16 定着方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001228733A true JP2001228733A (ja) 2001-08-24

Family

ID=18561558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000037703A Pending JP2001228733A (ja) 2000-02-16 2000-02-16 定着方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001228733A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7674300B2 (en) 2006-12-28 2010-03-09 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Process for dyeing a textile web
US7740666B2 (en) 2006-12-28 2010-06-22 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Process for dyeing a textile web
US8182552B2 (en) 2006-12-28 2012-05-22 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Process for dyeing a textile web
US8632613B2 (en) 2007-12-27 2014-01-21 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Process for applying one or more treatment agents to a textile web

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7674300B2 (en) 2006-12-28 2010-03-09 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Process for dyeing a textile web
US7740666B2 (en) 2006-12-28 2010-06-22 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Process for dyeing a textile web
US8182552B2 (en) 2006-12-28 2012-05-22 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Process for dyeing a textile web
US8632613B2 (en) 2007-12-27 2014-01-21 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Process for applying one or more treatment agents to a textile web

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8489008B2 (en) Fixing device and image forming apparatus incorporating same
CN107045275B (zh) 定影装置及图像形成装置
JPH08248791A (ja) 加熱装置
JP2001228733A (ja) 定着方法及び装置
JPH0453786B2 (ja)
US9229392B2 (en) Fixing device fixing a toner image on a recording medium and image forming apparatus including the same
US6496680B2 (en) Image fixing device and method using ultrasonic vibration
US8073372B2 (en) Apparatuses including a vibrating stripping device for stripping print media from a belt and methods of stripping print media from belts
JP2000039787A (ja) 加熱装置、加熱定着装置及び画像形成装置
JP2001255767A (ja) 定着方法及び装置
JP2005049462A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2000029334A (ja) 加熱ヒータ、加熱装置及び画像形成装置
JPH07287460A (ja) 定着装置
JP2003162162A (ja) 定着方法及び装置
JPH04195179A (ja) 電子写真装置の定着装置
JP2003162161A (ja) シート加熱方法と装置及び定着方法と装置
JP2005043741A (ja) 画像定着装置
JPS612636A (ja) シ−ト搬送装置
JP2004177888A (ja) ヒートプレート及びそれを使用した定着装置
JPH08320625A (ja) 定着装置
JP3181755B2 (ja) 定着装置
JP2002162846A (ja) 定着方法及び装置
JP2006184592A (ja) 加熱定着装置及び画像形成装置
JP2002214944A (ja) シート加熱方法と装置及び定着方法と装置
JP2001043966A (ja) 加熱装置、加熱定着装置および画像形成装置