JP2001228142A - 紙の裁断面の品質を検査する方法 - Google Patents

紙の裁断面の品質を検査する方法

Info

Publication number
JP2001228142A
JP2001228142A JP2000105661A JP2000105661A JP2001228142A JP 2001228142 A JP2001228142 A JP 2001228142A JP 2000105661 A JP2000105661 A JP 2000105661A JP 2000105661 A JP2000105661 A JP 2000105661A JP 2001228142 A JP2001228142 A JP 2001228142A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
image
density value
pile
fluff
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000105661A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3531160B2 (ja
Inventor
Katsumasa Ono
克正 小野
Kazuhiko Fukuoka
和彦 福岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paper Industries Co Ltd, Jujo Paper Co Ltd filed Critical Nippon Paper Industries Co Ltd
Priority to JP2000105661A priority Critical patent/JP3531160B2/ja
Publication of JP2001228142A publication Critical patent/JP2001228142A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3531160B2 publication Critical patent/JP3531160B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙の裁断面が毛羽だっていると、紙粉が発生
し、印刷に悪影響を及ぼす等の障害が生じる。従来よ
り、紙の裁断面の毛羽立ちの検査は、目視によって行っ
ていたので、そのための人手が必要であっただけでな
く、検査する個々人の熟練度等に差がある為、客観的な
検査ができず、検査ミスが発生しやすいという欠点があ
った。 【解決手段】 紙の裁断面を斜め方向から照明光を照射
しながらCCDカメラで撮影し、その画像に対して、平
滑化処理、濃度補正、毛羽立ち部分抽出処理を行い、画
像上の毛羽立ち部分の面積と画像全体の面積との比率か
ら、毛羽立ちの程度を判断する。 【発明の効果】 目視による検査を機械装置による検査
に変えることにより、検査に人手を要しないと同時に、
検査する個々人の熟練度等の差による誤差がなくなり、
客観的な検査ができるようになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙の裁断面を目視
でなく、機械装置により検査し、裁断状態の良否の判定
を行おうとするものである。
【0002】
【従来の技術】製紙工場における紙の品質検査は、引っ
張り強度、印刷適正等の物性に関する検査の外に、外観
検査も実施される。外観検査は主として表面の状態やカ
ールの有無等、形状の検査が主であるが、小判に裁断さ
れた紙については、裁断面の外観検査も行われる。裁断
面の外観検査が行われる理由は、裁断する刃物の切れ味
が低下してくると、紙の繊維の一部が完全に切断されず
に引きちぎられ、毛羽立ちが発生する。毛羽立ちが発生
すると、単に美観だけの問題だけでなく、裁断面に紙粉
が付着し、その紙粉が印刷に影響したり、プリンター等
の出力機器中に溜まり、機械の故障の原因になったりす
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、紙の裁
断面の検査は、目視により行われているが、この方法で
は、検査する人にかなりの熟練が要求され、また、良否
の判定に個人差もあり、客観的な判定が困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、山積みされた
紙の裁断面をCCDカメラで撮影し、その撮像を画像処
理して、裁断面の良否を判定しようとするものである。
以下、本発明の装置を図面によって説明する。図6は、
本発明に用いる装置の説明図である。図中、Pは所定の
寸法に裁断され、裁断面を揃えて山積みされた紙山であ
る。この紙山は、通常、紙ロールを巻き戻しながら、ス
リッターで所定の幅に裁断され、これら所定の幅に裁断
された紙を3〜9枚重ね合わせた状態で、ロータリーカ
ッターで所定の長さに重ね切りされる。続いて、レイボ
ーイに送られ、そこで側面が揃えられた一定の高さの山
に自動堆積される。
【0005】CはCCDカメラで、Lは照射光の光源で
ある。CCDカメラCと光源Lは、ボックスA内に納め
られている。ボックスAには測定窓が設けられ、光源L
から照射される照明光は、この測定窓を通り、紙の山の
側面を照射するとともに、CCDカメラが、紙の山の側
面を撮影する。撮影の際に、光源L以外からの光を遮断
して撮像に外乱要因が入るのを防ぐために、窓を紙の山
の側面に押しつけて撮影する。照明光は、紙山Pの側面
に対して山積み方向とほぼ垂直で且つ紙山の側面に対し
て斜め方向から入射するよう、光源がボックスA内に設
置され、CCDカメラは、前記紙山の側面に対してほぼ
垂直な方向から撮影できるよう、CCDカメラの光軸は
ボックスAの測定窓に対して垂直となるように設置され
ている。紙山の側面は、裁断された紙の裁断面が揃えら
れているから、CCDカメラCで撮影する撮像は紙の裁
断面が層状に集合した画像である。
【0006】上記撮影装置により撮影された画像は斜め
方向から光を照射されているので、明暗の画像が得ら
れ、紙の裁断面に毛羽立ちがあれば、毛羽立ち特有の画
像が得られる。この画像により、裁断面の良否を機械装
置によって判断させることが本発明の目的であり、その
ため、以下の手順で画像処理を行い、画像データを数値
化する。画像データを数値化するためには、CCDカメ
ラで捕らえた画像は、X−Y2次元座標に多数配置され
た画素(電荷素子)ごとに分割される。そして、各画素
が検知した明暗の濃度が数値化され、画素の座標位置と
ともに記憶装置に数値データとして記憶される。微細に
分割された各画素がとらえたひとつひとつの画像は、も
はや画像としての実体は失われ、単にX−Y座標におけ
る座標位置と明暗の濃度数値があるだけであり、撮影さ
れた画像は、これら画素の数値データの集合ということ
になる。
【0007】各画素は、その位置がX−Y座標系の座標
(x,y)で表され、画素がとらえた画像の特性は、数
値化された明暗の濃度で表現されるから、例えば、最も
明るい純白の濃度を255とし、最も暗い黒を0とし、
最も明るい純白と最も暗い黒との間を256段階に区分
すれば、各画素の濃度数値は、小さい順に0〜255の
範囲の数値で表現される。また、各画素の濃度の数値を
fで表せば、各画素は、その画素の位置と濃度数値をf
(x,y)で表わされる。
【0008】前述のように、毛羽立ちのある紙の裁断面
に斜め方向から照射して撮影すれば、毛羽立ち特有の画
像が得られる。こうして得られた画像を、多数の画素に
分解し、数値データに変換し、この数値テータに基づい
て画像を出力すると、例えば図2のような画像が得られ
る。本発明は、図2の初期画像から、毛羽立ち部分を抽
出し、毛羽立ち部分の合計面積sを計算し、全体の画像
面積Sに対する毛羽立ち部分の比率s/S(以下、s/
Sを毛羽立ち率ということにする。)を計算し、最初熟
練者の目視によりランク付けした試料のランクと、毛羽
立ち率s/Sとが相関しているかどうかを確認したうえ
で、s/Sの数値により、紙山の裁断面の品質ランクを
決定しようとするものである。そのために、画像に存在
するノイズ等を除去し、画像上、毛羽立ち部分と想定さ
れる部分を精度よく抽出するための画像処理を行う。本
発明による画像処理においては、毛羽立ち部分を抽出す
るに当たって、画像上、毛羽立ちのない滑らかに裁断さ
れた部分よりも濃度の大きい部分とともに濃度の小さい
部分も抽出することを特徴とする。そして、必要に応じ
て、毛羽立ち率s/Sの計算に先立って、実用上問題視
しない比較的小さな毛羽立ち部分を除去することを特徴
とする。以下、画像処理の実施例について、以下に詳し
く述べ。
【0009】本発明では、まず、CCDカメラで補足し
た図2の初期画像から画面のちらつき等のノイズを除去
するために、画像データに対して、画像の平滑化処理を
行う。平滑化処理には、例えば、Gaussian処理
という手法がある。画像平滑化処理の一種で、gの濃度
数値を持つある画素(i,j)を中心として、例えば図
3の(1)のように3×3=9個の画素をとり、前記9
画素のそれぞれに(2)のように、中心の画素からの距
離に応じてガウス分布に基づいて重みをつける。M
(i,j)は、図3(1)の9画素に対して、中心画素
(i,j)に4、中心画素(i,j)の上下左右の4画
素に2、中心画素(i,j)の斜め方向に位置する4画
素に1の重み付けを行った後に、その和を求め、重みの
合計数16で除するという重み付けの要素を行列で表し
たものである。この値を用いて計算したf(i,j)=
M(i,j)×g(i,j)を(i,j)の位置の画素
の補正された濃度とする画像処理方法である。この処理
をすべての画素について行うと、すべての画素の濃度
は、周囲の画素の濃度の影響を受け、平滑化されるか
ら、画面のちらつき等の細かいノイズが除去され、且つ
ごく細い縞模様も目立たなくなる。上記Gaussia
n処理は、処理すべき画素を中心として3×3=9個の
画素をとったが、4×4=16個、5×5=25個等、
正方又は矩形領域に更に多くの画素をとる場合もある。
平滑化処理の方法には、上記Gaussian処理の外
に平均化処理という方法もある。平均化処理は、Gau
ssian処理と同様に、処理すべき画素を中心とした
矩形領域内の画素の濃度の単純平均濃度をその中心画素
の濃度とする処理方法である。
【0010】次ぎに、横縞模様を除くための画像処理を
行う。紙の裁断は通常3〜9枚の束で重ね切りされて山
積みされるから、前記ノイズの外に、紙束の層が画像に
横縞模様として現れる。毛羽立ちは、紙束を裁断する際
に、紙の繊維の一部が引きちぎられることによって生じ
る裁断面の凹凸であり、前記横縞上に存在する。横縞模
様の除去は、図4に示すように、ある濃度Gを持つ画素
G(i,j)を中心に画像の横方向に複数の画素をと
り、座標位置(i,j)の画素の濃度に対して、 G’(i,j)=G(i,j)−LA(i,j)+GA ここに、 G’(i,j) 補正後の濃度 G(i,j) 補正前の濃度 LA(i,j) 画素(i,j)を中心とし、X
軸方向の16個の画素の濃度平均値 GA 画像全体の濃度平均値 の処理を行う画像処理方法である。上記計算では、LA
はX軸方向16個の画素をとったが、上記16の個数は
適宜増減することができる。本発明では、上記のような
画像処理方法を濃度補正処理と定義する。
【0011】処理の結果、補正後の濃度G’(i,j)
は、補正前の濃度Gの大小に関わらず、図4(1)のよ
うに、画像全体の濃度平均値GAに近い濃度に補正され
る。また、G’(i,j)は、画像全体の濃度平均値G
Aに横方向の16画素分の平均値LAと(i,j)の位
置の濃度Gとの差を加えたものとなるため、図4(2)
のように、各横縞(横方向)の濃度平均値がGAに統一
(変換)され、横縞模様が目立たなくなる。しかしなが
ら、横方向の濃度変化、つまり、明暗は保持したままで
ある。この補正前の濃度G(i,j)が特に大きい画素
或いは特に小さい画素は、それぞれ毛羽立ち部分及び、
照射光が当たらなかった毛羽立ちの陰の部分である。但
し、GAの値の大小により、画像全体が元の画像に比べ
て明るくなったり暗くなったりする。
【0012】なお、G(i,j)−LA(i,j)にG
Aを加算するのは、G’(i,j)=G(i,j)−L
A(i,j)とすると、画像全体が小さい濃度の方に偏
ってしまい、補正前の濃度が特に小さい画素の場合、G
(i,j)−LA(i,j)の値がマイナスとなり、ゼ
ロとの区別がつかなくなり、画像から消去されてしまう
のを防ぐ為である。従って、GAの値は、画像全体の濃
度平均値以外の適当な値を選択することができる。
【0013】さて、紙山の側面に照射する照明光は、斜
め方向から照射するので、CCDカメラに入射する反射
光の強さが左右で異なる。紙山側面の左側では右側に比
べて光源からの距離が遠く、且つ入射角も大きいから、
画像の左側は右側よりも全体的に暗い画像となる。とこ
ろが、すべての画素につき上記補正計算を行うと、16
画素単位で横方向の濃度平均値がGAに統一(変換)さ
れるため、結果的に反射光の強弱に伴う誤差の補正が行
われる。
【0014】縞模様を除去された画像は、図1の(2)
のようになるが、全体が暗く(濃度数値が小さく)、毛
羽立ち部分と推定される部分がそれほど顕著でない。紙
山の裁断面をCCDカメラで撮影する際に、光源からの
照明光は裁断面に対して斜め方向から入射するので、毛
羽立ち部分は、毛羽立ちのない部分と入射光の反射方向
が異なる。毛羽立ちのない部分は、照射された光の大部
分が入射角に等しい反射角で反射されるから、CCDカ
メラに入射する反射光はそれほど強くない。毛羽立ち部
分は、毛羽立ちの角度によっては、入射光のかなりの部
分をCCDカメラの方向に向けて反射するから、CCD
カメラに補足される反射光の量が毛羽立ちのない部分よ
りも多い。従って、CCDカメラで撮影した裁断面の画
像において、毛羽立ち部分は、毛羽立ちのない部分より
も濃度が大きく輝度が高いはずである。従って、ある濃
度レベルを設定し、各画素の数値データに対して、2値
化処理を行えば、毛羽立ち部分が強調された画像が得ら
れる。
【0015】2値化処理とは、各画素の濃度が、小さい
順に0〜255の数値で表現されている場合であれば、
0〜255の範囲のある一定の濃度値で区切り、その値
又はそれよりも小さい値に、例えば、最も暗い黒に濃度
数値「0」を付与し、前記区切りの値よりも大きな値に
対しては最も濃度の大きい純白の数値「255」を付与
し、すべての画素の濃度を255(純白)又は0(黒)
で表現する手法であり、撮影された画像中から一定レベ
ル以上又は一定レベル以下の明暗の濃度を持つ画像のみ
を抽出する場合に用いられる画像処理方法のひとつであ
る。通常、抽出された画像は白く、消去された画像は黒
で表現されるが、その逆の場合もある。本発明は、後述
する上記2値化処理に類似した処理を行い、さらに必要
に応じて、紙の断面品質検査の上問題視しない比較的小
さな毛羽立ち部分を除去した後、255(純白)の濃度
値を付与された画素数と全画素数との比率を求め、その
比率と従来技術の目視による検査方法との相関関係か
ら、裁断面の毛羽立ちの程度を判定するものである。
【0016】ところで、紙の裁断面の毛羽立ちは、紙を
切断する際に、紙の繊維の一部が引きちぎられることに
よる裁断面の凹凸であり、拡大して観察すると立体感に
富んでおり、毛羽立ち部分は、毛羽立ちのない部分と入
射光の反射方向が異なる。毛羽立ちのない部分は、照射
された光の大部分がほぼ入射角に等しい反射角で反射す
るから、CCDカメラに入射する反射光はそれほど強く
ない。毛羽立ち部分は、毛羽立ちの角度によっては、入
射光のかなりの部分をCCDカメラの方向に向けて反射
するから、CCDカメラに補足される反射光の量が毛羽
立ちのない部分よりも多いので、その画像の濃度は大き
い。一方、熟練者の目視による判定では、輝度の高い部
分だけを毛羽立ち部分と認識しているわけではなく、照
射光が当たらない毛羽立ちの陰になる輝度の低い部分も
毛羽立ち部分と認識している。つまり、目視では、陰の
存在で強調される輝度の高い部分を毛羽立ちと認識する
ため、濃度の大きい部分のみを抽出して得られた画像か
ら判断される毛羽立ちの程度と実際(目視)の毛羽立ち
の程度との間に差が生じる。従って、本発明において
は、目視に合わせて、毛羽立ちの陰の部分も毛羽立ち部
分と認識する画像処理を行った結果、目視による判定と
よく相関することが判明した。
【0017】従って、本発明においては、通常の2値化
処理でなく、一定レベル以上の濃度の大きい部分を抽出
するとともに、前記レベルとは別個に小さく定めたレベ
ル以下の濃度の小さい部分も抽出することとした。毛羽
立ちのない部分よりも輝度の低い部分は、毛羽立ちの陰
の部分と考えられ、これを抽出することにより、CCD
カメラでは濃度の大きい部分として捕捉できなかった毛
羽立ちの陰の部分を抽出することができ、目視検査の結
果とよく相関する。つまり、まず、濃度が一定レベルよ
りも大きい画素を抽出し、続いて、濃度が、前記レベル
とは別個に小さく定めたレベルよりも小さい画素を抽出
する。そして、前記抽出された画素に、例えば純白の濃
度数値(255)を付与し、抽出されなかった中間の濃
度の画素には、黒の濃度数値(0)を付与する。図1の
(3)は、(2)の画像の数値データに対して、上記抽
出処理を行って出力した画像である。
【0018】図1(3)の画像から分かるように、毛羽
立ち部分が強調されているが、この画像には、紙の断面
品質検査の上で、問題視しない比較的小さな毛羽立ちも
含まれている場合もある。本発明では、撮影した画像の
全面積Sに対して、紙粉等の原因となる一定以上の大き
さの毛羽立ち部分の合計面積sがどれくらいの比率(s
/S)を占めるかによって、紙の裁断面品質の合否を機
械装置によって判断させることを特徴とする。従って、
紙の用途によっては、必要に応じて、問題視しない比較
的小さな毛羽立ちを除去する必要がある。これを除去し
ないと、紙の用途によっては、品質上問題にならない比
較的小さな毛羽立ちが均等に多数分布しているものまで
不合格と判断される場合があるからである。
【0019】比較的小さな毛羽立ちを除去する方法は様
々な方法がある。前記2値化処理に類似した処理後の画
像データから直接計算により除去する方法と、さらに画
像処理を施した後の画像データを基に計算により除去す
る方法がある。前者の例をあげると、前記2値化処理に
類似した処理を行った画像データ中から、独立した毛羽
立ち部分の図形であって比較的小さな図形を形成してい
る画素集団を抽出して、その図形の面積を求めるととも
に、一定のしきい値を設け、前記独立した毛羽立ち部分
の図形であって比較的小さな図形中から、前記しきい値
以下の面積の図形を形成する画素集団を除去する方法で
あり、場合によっては、斜め方向に隣接している画素も
前記図形を形成する画素集団に含めて処理する場合もあ
る。独立した毛羽立ち部分の図形とは、相互に隣接せず
孤立して一塊りとなった毛羽立ち部分の図形のことであ
る。
【0020】後者の例としては、例えば、メディアンフ
ィルター処理又はピラミッド画像解析法という画像処理
方法を挙げることができる。この画像処理を行えば、処
理の結果をテレビモニター等に画像として映し出せるの
で、処理が適切に行われたかどうかを確認できる。メデ
ィアンフィルター処理は、ある画素を中心に、例えば、
3×3=9の画素領域をとり、前記9画素を濃度の大き
い順に並べ、濃度が5番目の値をその中心の画素の濃度
値とする方法であり、比較的小さな毛羽立ちの画像が除
去される。図1の(3)では、中間濃度のない白黒画像
に処理されているから、中心の画素の濃度数値は、純白
若しくは黒の濃度数値に変換される。また、毛羽立ち部
分に相当する画素を抽出する際に、抽出した画素と抽出
されなかった画素のそれぞれに、純白若しくは黒の濃度
数値でなく、中間の濃度の数値を付与した場合は、中心
の画素の濃度数値は、上記2つの数値の何れかに変換さ
れる。
【0021】上記のように、未処理画像の数値データに
ついて、平滑化処理、濃度補正処理、特殊な2値化処理
を経た画像に、更にメディアンフィルター処理を経て出
力され画像は、問題視しない比較的小さな毛羽立ちの画
像が除去され、図1の(4)のような画像になる。請求
項2以下の発明では、この(4)の画像データから、毛
羽立ち部分と想定される部分を抽出し、画像全体の面積
との比率を求める。即ち、毛羽立ち部分と想定される部
分でメディアンフィルター処理で除去されなかった部分
を抽出するのであるから、先に毛羽立ち部分と想定され
る部分の画素に純白の濃度を付与したのであれば、メデ
ィアンフィルター処理後、純白の濃度の画素を再度抽出
すればよい。そして、毛羽立ち部分と想定される純白部
分の合計面積sを計算し、全体の画像面積Sに対する上
記白色部分の比率s/Sを計算し、その比率から、紙山
の裁断面の品質ランクを決定する。なお、画像上の面積
は画素数に比例するから、上記比率(s/S)は、毛羽
立ち部分の画素数と画像の全体の画素数から容易に求め
られる。
【0022】しかしながら、図1(4)の画像における
白色部分が実際に品質上問題となる毛羽立ち部分を忠実
に表現しているかどうかを検証しなければならない。本
発明では、最初熟練者の目視によりランク付けした試料
のランクと、その試料を撮影した画像を処理して算出し
た画像面積Sに対する上記白色部分の比率s/Sとが相
関しているかどうかを確認し、さらに目視により作製し
た標準見本のランク付けと、標準見本を撮影した画像を
処理して算出したs/Sとが相関するかどうかを確認し
た。その結果を実施例の図5に示す。その結果、後述の
実施例に示すように、CCDカメラの画素数、撮影倍
率、光源強さ、光源からの撮影面の入射角、画像処理に
おける画素領域等を適正に設定すれば、目視によるラン
ク付けと画像処理により算出した毛羽立ち率s/Sがほ
ぼ相関することが判明した。
【0023】従って、品質ランクを、毛羽立ち率s/S
の上限及び下限で定義しておけば、測定に供する紙山の
裁断面をCCDカメラで撮影し、その画像を上述の手順
で画像処理し、s/Sを算出すれば、その紙山の裁断面
がどの品質ランクに該当するかを目視によらず、機械装
置により判定させることができる。また、紙山における
必要な撮影位置を例えば1〜4箇所決めておき、紙山を
コンベヤーで搬送中、紙山の撮影位置とCCDカメラの
撮影範囲が合致したところで、紙山を一時停止させて撮
影することにより、オンラインで紙山の裁断面の品質検
査をすることができる。また、ストロボカメラを用い
て、紙山を一時停止させることなく、紙山の裁断面の品
質検査をすることもできる。
【0024】問題視しない比較的小さな毛羽立ちの画像
を除去する方法として、ピラミッド画像解析法という画
像処理法も用いることができる。この方法は、下位のあ
る正方又は矩形領域をまとめて、一つ上位の画像の1画
素に順次対応させて作製される画像系列をピラミッドデ
ータ構造と言う。例えば、図7に示すように、面積比で
1/4になるように順次圧縮して得られる画像系列をい
う。図7では、下位レベルの2×2の画素領域を上位レ
ベルの1画素に対応させたものである。下位レベルの2
×2の画素領域の画像データから上位レベルの1画素の
画像データを作るには各種の方法が考えられるが、例え
ば、純白と最も暗い黒の画素に2値化された画像におい
て、2×2=4画素中に1画素でも黒の画素濃度「0」
のものがあれば、その4画素の濃度を最も暗い黒「0」
に変換する。このような処理を行うと、図形の境界線周
辺の純白の画素が黒に変換されるから、小さな純白の図
形の画像が除去される。2×2の画素領域に代えて、3
×3=9画素、4×4=16画素と処理する領域を広げ
ていくに従って、更に大きな図形の画像を除去すること
ができる。どの程度の大きさの画像まで除去するかは、
目視によるランク付けと画像処理により算出した毛羽立
ち率s/Sを相関させて、決定すればよい。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施例では、CCDカメ
ラで撮影した画像に対して、平滑化処理を行うが、後述
の実施例では、平滑化処理としてGaussian処理
を採用している。Gaussian処理では、gの濃度
を持つある画素(i,j)を中心として、3×3=9個
の領域をとったが、4×4、5×5、・・・・等、領域
を拡大してもよい。但し、重みの付け方は、ガウス分布
関数に従って、中心画素(i,j)からの距離が大きく
なるほど重みを小さくする。除去しようとするノイズに
対して画素の大きさが大きすぎたり、逆に小さすぎたり
する場合は、ノイズ除去等の効果が現れにくいうえ、か
えって画像全体がぼやける。その場合、通常は、CCD
カメラの画素数を変えなくとも、撮影倍率を選択するこ
とにより、対応できる。
【0026】図2はCCDカメラで撮影した画像を数値
化し、そのまま出力した初期画像で、図1の(1)は平
滑化処理の一例であるGaussian処理を施した画
像である。図1の(1)の画像は図2の画像と比較する
と、全体がややぼやけているが、画像が細かく変化して
いる部分が除去されるので、画面のちらつき等のノイズ
が除かれている。
【0027】毛羽立ち部分の抽出処理においては、毛羽
立ち部分と想定される部分の抽出の基準となる画素の2
つの濃度レベルをどのように設定するかが問題となる
が、その設定は、次のメディアンフィルター処理前又は
メディアンフィルター処理後の画像との関連で考えれば
よい。即ち、紙山の裁断面における毛羽立ちのうち、品
質上問題となる毛羽立ちが画像に忠実に現れているかど
うか、また、メディアンフィルター処理後の画像におい
ては、問題視されない毛羽立ちが大部分除去されている
かどうかにより決定すればよい。即ち、試料を目視し、
画像と比較しながら、試行錯誤により、区分する濃度レ
ベルを適切に設定すればよい。
【0028】メディアンフィルター処理においては、画
素の大きさにより除去される毛羽立ちの画像の大きさが
異なるが、撮影倍率を調整することにより、除去すべき
毛羽立ちの画像の大きさを調整できる。また、3×3の
正方領域を4×4又は5×5と拡大すれば、一般に除去
すべき毛羽立ちの画像の大きさを拡大することができ
る。但し、図1の(3)の画像における黒部分も同様の
処理がなされるので、試料とメディアンフィルター処理
後の画像とを比較し確認する必要がある。
【0029】図1の(3)では、抽出された画素には純
白の濃度数値を付与し、抽出されなかった中間の濃度の
画素には、黒の濃度数値を付したが、逆に抽出された画
素には黒の濃度数値を付与し、抽出されなかった中間の
濃度の画素に純白の濃度数値を付与してもよい。要は、
抽出した画素と抽出されなかった画素が、濃度数値から
明確に区分できればよいのであるから、付与する濃度数
値は必ずしも純白又は黒の濃度数値にこだわる必要はな
い。但し、純白と黒の濃度を付与すれば、抽出状態を画
像に写し出し、視覚的により確認しやすい。比較的小さ
な面積の毛羽立ちの図形を除去する方法として、メディ
アンフィルター処理の代わりに、ピラミッド画像解析法
という画像処理法を用いる場合も同様である。
【0030】紙山の側面に対する照射光の入射角は、縦
方向については、紙山の山積み方向とほぼ垂直であるこ
とが望ましい。入射角が余り大きいと、図2の画像にお
いて、上下の濃度に差が生じる。この差は、濃度補正処
理により補正されるが、紙山は数枚一束で裁断されて、
ほぼ裁断された紙束の状態で堆積されるが、紙束どうし
は、完全に揃っておらず、紙束どうしの間で段差があ
る。従って、余り大きな角度で入射させると、段差の部
分で陰が生じたり、毛羽立ちの陰の部分が実際以上に拡
大され、毛羽立ち率に誤差を生じる原因となる。一方、
横方向の入射角αは、紙山の側面に対して20度〜70
度が望ましく、30度〜60度が最も好ましい。20度
以下の場合、毛羽立ち部分以外も反射率が高くなり、毛
羽立ち部分とそうでない部分の差が明瞭に現れない。7
0度以上の場合も同様に、毛羽立ち部分とそうでない部
分の差が明瞭に現れなかったり、毛羽立ち部分の反射が
不十分であったり、毛羽立ちの陰の部分が実際以上に拡
大される等により、毛羽立ち率に誤差を生じる原因とな
る。また、照明光は出来るだけ平行光線に近いものを用
いることが好ましい。平行光線でないと、光源からの距
離が遠くなるにつれて、陰の部分が拡大されて撮影さ
れ、誤差を生じる原因となるからである。
【0031】毛羽立ち部分抽出までの画像処理の順番に
ついては、平滑化処理、濃度補正処理、毛羽立ち
部分抽出を、、、の順に行ってもよい。また、本
発明は、CCDカメラで捕捉した図2の初期画像から、
一定レベル以上の濃度の大きい部分を抽出するととも
に、一定レベル以下の濃度の小さい部分も抽出すること
をと特徴とし、上記平滑化処理と、濃度補正処理
は、ノイズ等を除き、目視判定との相関性をよくするた
めの処理であるから、CCDカメラの画素数等の条件に
応じて、他の公知の方法に代えてもよい。また、の処
理に続く比較的小さな毛羽立ちを除去する処理は、問題
視しない比較的小さな毛羽立ちを除去する目的であるか
ら、極く小さな毛羽立ちも欠点とみなす品質基準で検査
を行う場合等、除去する必要のない場合は、必ずしも行
う必要はない。
【0032】紙の毛羽立ちは主としてスリッターやロー
タリーカッターの刃物の切れ味が悪くなったときや、刃
物のセットが不適切なときに発生するが、紙は同一刃物
で繰り返し裁断されて紙山に積まれるので、紙山の側面
の一定位置を垂直方向にたどれば、その部分の紙の毛羽
立ちの程度は、紙山の上下に関係なくほぼ同一である。
従って、レイボーイから次々に出てくる紙山をコンベヤ
等で水平方向に搬送し、その途中にCCDカメラを設置
し、紙山の任意の高さ位置で紙山側面の画像を連続的に
撮影し、画像処理すれば、オンラインで紙山の裁断面を
検査することが出来る。
【0033】その場合、紙山をカメラの撮影位置で自動
的に且つ間欠的に停止させ、紙山の側面全長の画像を得
る方法でもよいし、紙山を間欠的に停止させることな
く、連続的に走行させ、一定時間間隔で、ストロボ光源
を用いるなどして、紙山の側面全長の画像を得る方法で
もよい。後者の方法の場合、ストロボ光源の照射時間、
CCDカメラのシャッタースピード等の撮影条件によ
り、画像の焦点がボケる可能性があるが、CCDカメラ
の画素の座標軸の横軸を紙山の走行方向に合わせておけ
ば、横軸方向の焦点補正の画像処理を行うことにより、
静止画像に補正することもできるので、以後の画像処理
は間欠的に停止させて撮影した場合と同様に処理でき
る。
【0034】
【発明の効果】従来技術では、紙の裁断面の毛羽立ちを
目視によって検査していたので、そのための人手が必要
であったが、本発明では、機械装置により検査するの
で、人手を要しない。また、目視による検査では、検査
する個々人の熟練度等に差がある為、客観的な検査がで
きず、検査ミスが発生しやすいが、本発明の方法によ
り、客観的な検査ができ、検査ミスも大幅に減少させる
ことができる。請求項2の発明は、検査する紙の目的と
用途によっては、品質上無視できる比較的小さな毛羽立
ちを検査対象から除去できるようにした発明である。請
求項3の発明は、品質上無視できる比較的小さな毛羽立
ちを検査対象から除去する方法として、メディアンフィ
ルター処理又はピラミッド画像解析法を用いる発明であ
り、比較的小さな毛羽立ちを問題としない紙の検査に適
している。
【0035】
【実施例】A4サイズ500枚の紙の山を8山用意し、
それぞれの紙の山の4周の中央部2cm幅について、図
6に示す装置により撮影し、毛羽立ち面積率を求めると
ともに、目視によるA,B,C,D,Eの5段階のラン
ク付けを行った。ランク付けは、熟練者5人が同一の限
度見本のシートを用いて判定し、特Aランクを5,Aラ
ンクを4,B(良)ランクを3,C(不良)ランクを
2,Dランクを1とし、5人の目視による評価結果を平
均値で表した。
【0036】撮影には、水平640×垂直480画素対
応の産業用白黒CCDカメラを用い、256段階の濃度
レベルに数値変換した画像から、撮像面積21mm×2
1mmに相当する画素数300×300=90000の
領域を抽出し、下記に詳しく述べる平滑化処理、濃度補
正処理、特殊な2値化処理、メディアンフィルター処理
を行った。光源には、LEDランプを用い、紙山の裁断
面に対して、90cmの距離から45度の角度で照射
し、紙山の裁断面を撮影した。撮影した画像を出力装置
で出力したものを図2に示す。図1の(1)は、図2に
示す処理前の画像の画像データに対して、図3に示す方
法で平滑化処理の一種であるGaussian処理を行
った画像である。Gaussian処理は、gの濃度を
持つある画素(i,j)を中心として、図3の(1)の
ように3×3=9個の画素をとり、前記9画素のそれぞ
れに図3の(2)のように重みをつけて、9画素の濃度
を加重平均した平均値M(i,j)を算出し、(i,
j)の位置の画素の濃度をf(i,j)=M(i,j)
×g(i,j)と補正した。
【0037】続いて、図1の(1)の画像データに対し
て、以下に示す方法で、濃度補正を行った。その画像を
図1の(2)に示す。即ち、すべての画素の濃度に対し
て、 G’(i,j)=G(i,j)−LA(i,j)+GA による濃度補正を行った。 G’(i,j) 補正後の濃度 G(i,j) 補正前の濃度 LA(i,j) 画素(i,j)を中心とし、X軸
方向の16個の画素の濃度平均値 GA 画像全体の濃度平均値
【0038】上記のように、横方向の縞模様を消去した
後、次ぎに、以下の方法により、毛羽立ち部分の抽出を
行った。抽出に当たっては、前記GAの濃度数値を基準
として、GA+10よりも濃度の明るい画素と、GA−
10よりも暗い画素を抽出し、抽出した画素の濃度を純
白の濃度数値255に変換し、抽出されなかった画素の
濃度を黒の濃度数値0に変換した。
【0039】上記補正後の画像データに基づいて出力し
た画像が、図1の(3)である。続いて、図1の(3)
の画像データにさらにメディアンフィルター処理を行っ
た。即ち各画素の濃度数値データについて、その画素を
中心に3×3=9画素領域をとり、前記9画素を濃度の
高い順に並べ、濃度が5番目の値をその中心の画素の濃
度値とした。メディアンフィルター処理後の濃度数値デ
ータに基づいて、出力した画像が図1の(4)である。
【0040】図1の(4)の画像の数値データから、各
資料の画像ごとに、純白部分即ち濃度が255の画素数
sを抽出し、全体の画素数S(S=90000)との比
率s/Sを求めた。そして、各資料毎に、目視による評
価をX軸、毛羽立ち率s/SをY軸にとり、検査結果を
図形化したものが図5である。さらに、目視評価に用い
る標準見本の裁断面について上記試料と同様に撮影し、
画像処理してs/Sを求め、その結果を同じ図形に図示
した。図5において、□は試料、▲はロータリーカッタ
ーによる裁断面の標準見本、◆はスリッターによる裁断
面の標準見本である。
【0041】図5から明らかなように、熟練者の目視評
価で良好な評価を得たものほど毛羽立ち率s/Sが小さ
いから、画像処理によって算出されたs/Sの数値は、
目視による実際の紙山の裁断面の毛羽立ちの多少とほぼ
相関していることがわかる。従って、図5の試料又は標
準見本の毛羽立ち率s/SとX軸の品質ランク付け特
A,A,B,C,D各々の相関関係を見て、例えば、s
/S=1.4%〜4%をCランクとする等により、品質
ランク毎に毛羽立ち率の範囲を決定すれば、紙山の裁断
面をCCDカメラで撮影し、その画像を画像処理してs
/Sを算出し,s/Sの値により、紙山の裁断面の品質
ランク付けが可能となる。なお、目視評価の結果から計
算されるランク付けと毛羽立ち面積率の相関関係を示す
式は、 Y=aX a=4.52 b=−1.69 R= 0.79 である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による紙山裁断面の画像処理の手順の
一例とその画像を示す図
【図2】 紙山裁断面の初期画像
【図3】 平滑化処理の説明図
【図4】 濃度補正処理の説明図
【図5】 本発明の実施例の結果を図形化した図
【図6】 本発明に用いる撮影装置の説明図
【図7】 ピラミッド画像解析法の説明図
【符号の説明】
A 本発明における紙山裁断面の撮影装置のボ
ックス C CCDカメラ L 光源 P 紙山 α 入射角
フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA49 AA61 BB01 CC02 FF01 FF04 GG07 GG08 HH12 JJ03 JJ09 JJ26 PP15 QQ04 QQ23 QQ26 QQ31 QQ42 SS04 5B057 AA01 BA30 CA16 CC03 CE02 CE05 CE06 CE11 CH09 DA03 DA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一定寸法に裁断され裁断面を揃えて山積み
    された紙山の裁断面の品質を検査する方法であって、紙
    山の側面に対して山積み方向とほぼ垂直で且つ紙山の側
    面に対して斜め方向から照明光線を入射し、前記紙山の
    側面に対してほぼ垂直な方向からCCDカメラで紙山の
    側面を撮影し、得られた画像データを数値データに変換
    し、画像処理により、毛羽立ち部分と想定される濃度数
    値の大きい部分と、毛羽立ちの陰の部分と想定される濃
    度数値の小さい部分を抽出し、抽出した画素数と画像全
    体の画素数との比率から、紙の裁断面の品質のランク付
    けを行うことを特徴とする紙山の裁断面の品質を検査す
    る方法。
  2. 【請求項2】一定寸法に裁断され裁断面を揃えて山積み
    された紙山の裁断面の品質を検査する方法であって、紙
    山の側面に対して山積み方向とほぼ垂直で且つ紙山の側
    面に対して斜め方向から照明光線を入射し、前記紙山の
    側面に対してほぼ垂直な方向からCCDカメラで紙山の
    側面を撮影し、得られた画像データを数値データに変換
    し、画像処理により、毛羽立ち部分と想定される濃度数
    値の大きい部分と、毛羽立ちの陰の部分と想定される濃
    度数値の小さい部分を抽出し、更に、独立した毛羽立ち
    部分の図形であって比較的小さな図形を形成する画素集
    団を抽出してその図形の面積を求め、前記図形中から、
    一定のしきい値以下の面積の図形を形成する画素集団を
    除去した後、毛羽立ち部分と想定される画素の数と画像
    全体の画素数との比率から、紙の裁断面の品質のランク
    付けを行うことを特徴とする紙山の裁断面の品質を検査
    する方法。
  3. 【請求項3】独立した毛羽立ち部分の図形であって比較
    的小さな図形を形成する画素集団を抽出して、その図形
    の面積を求め、一定のしきい値以下の面積の図形を形成
    する画素集団を除去する方法が、メディアンフィルター
    処理又はピラミッド画像解析法によることを特徴とする
    請求項2に記載の紙山の裁断面の品質を検査する方法。
  4. 【請求項4】毛羽立ち部分と想定される濃度数値の大き
    い部分と、毛羽立ちの陰の部分と想定される濃度数値の
    小さい部分を抽出する画像処理方法が、平滑化処理、
    濃度補正処理、一定レベル又は一定レベルよりも大
    きい濃度数値の画素と、前記濃度数値レベルとは別個に
    小さく定めた濃度数値レベルよりも小さい濃度の画素と
    を抽出する処理、の順に行われることを特徴とする請求
    項1〜3に記載の紙山の裁断面の品質を検査する方法。
  5. 【請求項5】毛羽立ち部分と想定される濃度数値の大き
    い部分と、毛羽立ちの陰の部分と想定される濃度数値の
    小さい部分を抽出する画像処理方法が、濃度補正処
    理、平滑化処理、一定レベル又は一定レベルよりも
    大きい濃度数値の画素と、前記濃度数値レベルとは別個
    に小さく定めた濃度数値レベルよりも小さい濃度の画素
    とを抽出する処理、の順に行われることを特徴とする請
    求項1〜3に記載の紙山の裁断面の品質を検査する方
    法。
JP2000105661A 2000-02-18 2000-02-18 紙の裁断面の品質を検査する方法 Expired - Fee Related JP3531160B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000105661A JP3531160B2 (ja) 2000-02-18 2000-02-18 紙の裁断面の品質を検査する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000105661A JP3531160B2 (ja) 2000-02-18 2000-02-18 紙の裁断面の品質を検査する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001228142A true JP2001228142A (ja) 2001-08-24
JP3531160B2 JP3531160B2 (ja) 2004-05-24

Family

ID=18618963

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000105661A Expired - Fee Related JP3531160B2 (ja) 2000-02-18 2000-02-18 紙の裁断面の品質を検査する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3531160B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009162579A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Jfe Electrical & Control Systems Inc 紙の裁断面の品質評価装置及びそれを用いた品質評価方法
JP2011130052A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Kyocera Mita Corp 画像形成装置および画像形成方法
WO2013038986A1 (ja) * 2011-09-15 2013-03-21 ユニ・チャーム株式会社 衛生物品に係るウエブ部材の起毛状態の検査装置、及び検査方法
JP2014038014A (ja) * 2012-08-14 2014-02-27 Jfe Electrical & Control Systems Inc 紙粉の付着量検査方法および紙粉付着量検査装置
JP2019144105A (ja) * 2018-02-21 2019-08-29 セーレン株式会社 測定装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009162579A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Jfe Electrical & Control Systems Inc 紙の裁断面の品質評価装置及びそれを用いた品質評価方法
JP2011130052A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Kyocera Mita Corp 画像形成装置および画像形成方法
WO2013038986A1 (ja) * 2011-09-15 2013-03-21 ユニ・チャーム株式会社 衛生物品に係るウエブ部材の起毛状態の検査装置、及び検査方法
JP2013064614A (ja) * 2011-09-15 2013-04-11 Uni Charm Corp 衛生物品に係るウエブ部材の起毛状態の検査装置、及び検査方法
US20140347467A1 (en) * 2011-09-15 2014-11-27 Unicharm Corporation Device for inspecting raised fiber state of web members of sanitary articles and method of the same
US9207187B2 (en) 2011-09-15 2015-12-08 Unicharm Corporation Device for inspecting raised fiber state of web members of sanitary articles and method of the same
JP2014038014A (ja) * 2012-08-14 2014-02-27 Jfe Electrical & Control Systems Inc 紙粉の付着量検査方法および紙粉付着量検査装置
JP2019144105A (ja) * 2018-02-21 2019-08-29 セーレン株式会社 測定装置
JP7054634B2 (ja) 2018-02-21 2022-04-14 セーレン株式会社 測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3531160B2 (ja) 2004-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3312849B2 (ja) 物体表面の欠陥検出方法
KR101867256B1 (ko) 강판의 표면 결함 검사 장치 및 표면 결함 검사 방법
CN110084787B (zh) 一种基于机器视觉的合成革涂胶在线监测方法
JP3038010B2 (ja) ウェブのケン縮周波数測定方法及び装置
KR102073229B1 (ko) 표면 결함 검출 장치 및 표면 결함 검출 방법
JP4633245B2 (ja) 表面検査装置及び表面検査方法
WO2017169242A1 (ja) 欠陥検査装置、及び欠陥検査方法
JP5068731B2 (ja) 表面疵検査装置、表面疵検査方法及びプログラム
TW201516397A (zh) 玻璃氣泡瑕疵檢測系統
JP5842373B2 (ja) 表面欠陥検出方法、および表面欠陥検出装置
JP3531160B2 (ja) 紙の裁断面の品質を検査する方法
JP2001209798A (ja) 外観検査方法及び検査装置
JP2012037425A (ja) 多結晶シリコンウェーハの検査方法及びその装置
JP5116462B2 (ja) 紙の裁断面の品質評価装置及びそれを用いた品質評価方法
CN107980094A (zh) 一种视觉检测系统及方法
JP4146678B2 (ja) 画像検査方法および装置
JP3013789B2 (ja) 織布の検反装置および検反方法
JP4094399B2 (ja) 鋼板の疵検査方法およびその装置
JP2800726B2 (ja) 織布の検反装置
TWI753424B (zh) 外觀檢查管理系統、外觀檢查管理裝置、外觀檢查管理方法以及程式
JP2009222683A (ja) 表面検査方法および装置
JP2023529512A (ja) トレーディングカードの特性を識別する方法及び装置
TWI510776B (zh) 玻璃氣泡瑕疵檢測處理方法
JP2003329428A (ja) 表面検査装置及び表面検査方法
JP3917431B2 (ja) 光学部材検査方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100312

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140312

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees