JP4094399B2 - 鋼板の疵検査方法およびその装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、移動する鋼板の疵を光学的に検出する鋼板の疵検査方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼板などの鋼板において、製品品質を損なうおそれのある疵は製造段階で早期に発見し、製造条件を変更するなどして後続の製品について疵の発生を未然に防ぐ必要がある。このために、製造ライン中で鋼板を移動しながら疵の検査を行なっている。疵の検査方法として、電磁気的、光学的など種々の検査方法が開発されており、なかでも光学的検査方法は鋼板に非接触で疵が検出可能であり、疵画像が容易に得らるために広く用いられている。
【0003】
鋼板の疵には、モニタに映し出された通板中の鋼板の疵を目視検査では見逃してしまうような微小疵と、通板中に目視で検出可能な広がりをもった大きな面状疵とがある。このような面状疵には、黒変色、赤変色、テンパーカラー、スケール残りなど鋼板のほぼ全幅にわたり、かつ板長さ方向に数mから数十m程度に長く延びる疵や、油焼き付き、水残り、斑点などがある。
【0004】
従来の鋼板の疵検査装置は、通板中に見逃してしまうような微小疵の検出を主として画像処理を行なってきていた。つまり、撮像された1枚の画像(フレーム画像)の中で特異点となる箇所を疵として容易に検出できるように、シェーディング補正等を行なって鋼板の地合レベルを一定としていた。その結果、面状疵は地合レベルと同等の輝度に平坦化され、面状疵の検出が困難となる問題を生じていた。また、面状疵には上述の黒変色、赤変色など疵の種類を区別すべきものが多数あるが、従来のグレー(モノクローム)画像で撮像する疵検査では原理的に面状疵の種類を判別することはできないといった問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の課題は、微小疵および面状疵をともに検出することができ、面状疵の種類も判別可能な鋼板の疵検査方法およびその装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の鋼板の疵検査方法は、移動する鋼板の表面に鋼板を横切る帯状光を照射し、帯状光の反射像を撮像して鋼板の疵を検査する方法において、1台の照射装置から鋼板表面に鋼板を横切る帯状白色光を照射し、帯状白色光の反射像を撮像してグレー画像信号を得てグレーのフレーム画像を生成し、該グレーのフレーム画像から微小疵を検出し、前記反射像を撮像してカラー画像信号を得て、前記グレーのフレーム画像より低分解能のカラーのフレーム画像を生成し、該カラーのフレーム画像から面状疵を検出し、色相により面状疵の種類を判別する。
【0009】
の鋼板の疵検査方法では、微小疵および面状疵をともに検出することができ、面状疵の種類も判別することができる。また、面状疵の中に生じた微小疵も、面状疵とともに同時に観測することができる。さらに、照射装置が1台であることから、装置構成が簡単となるので、設備コストが下がり、検査作業、メンテナンスが容易となる。
【0010】
上記第1の疵検査方法において、前記照射装置から鋼板表面に入射角が0°の帯状白色光を照射し、該帯状白色光の反射像を照射装置の斜め上方から撮像してグレー画像信号を得て、前記グレーのフレーム画像を生成し、また、前記反射像を照射装置の斜め上方から撮像してカラー画像信号を得て前記カラーのフレーム画像を生成するようにしてもよい。また、カラーのフレーム画像はR、G、B3枚のフレーム画像であり、該3枚のフレーム画像から疵部位を抽出し、該疵部位でのR信号、G信号およびB信号それぞれの輝度に基づいて、予め設定した判定テーブルを用いて面状疵の種類を判別するようにしてもよい。これにより、面状疵の種類を高い精度で判別することができる。さらに、鋼板の移動速度に同期してパルスを発生し、一定数のパルスごとに微小疵フレーム画像を生成し、前記一定数のパルスの周期の整数倍ごとに面状疵フレーム画像を生成するようにしてもよい。これにより、板長さ方向に長く延びる面状疵を広い範囲で撮像することができ、また微小疵との判別が容易となる。
【0012】
第1の鋼板の疵検査装置は、前記第1の疵検査方法を実施する装置である。この疵検出装置では、微小疵をグレー画像で検出する装置と面状疵をカラー画像で検出する装置とに分れている。したがって、それぞれの疵の画像処理が容易となり、微小疵と面状疵とをともに高精度で検出することができ、カラー画像から面状疵の種類を判別することもできる。また、面状疵の中に生じた微小疵も、面状疵とともに同時に観測することができる。
【0013】
この発明の第1の鋼板の疵検査装置は、移動する鋼板の表面に鋼板を横切る帯状光を照射し、帯状光の反射像を撮像して鋼板の疵を検査する装置において、鋼板表面に鋼板を横切る帯状白色光を照射する1台の照明装置と、帯状白色光の反射像を撮像してグレー画像信号を出力するグレーラインセンサを備えた微小疵検出用撮像装置と、該グレー画像信号から反射像のグレーのフレーム画像を生成して微小疵を検出する微小疵用画像処理装置と、前記反射像を撮像するカラーラインセンサを備えてカラー画像信号を出力する面状疵検出用撮像装置と、該カラー画像信号から前記グレーのフレーム画像より低分解能な、反射像のカラーのフレーム画像を生成して面状疵を検出し、色相から面状疵の種類を判別する面状疵用画像処理装置とを備えている。
【0014】
の鋼板の疵検査装置は、前記第の疵検査方法を実施する装置である。この第の疵検査装置は、微小疵をグレー画像で検出する装置と面状疵をカラー画像で検出する装置とに分れている。したがって、それぞれの疵の画像処理が容易となり、微小疵と面状疵とをともに高精度で検出することができ、カラー画像から面状疵の種類を判別することもできる。また、面状疵の中に生じた微小疵も、面状疵とともに同時に観測することができる。さらに、照射装置が1台であることから、装置構成が簡単となるので、設備コストが下がり、検査作業、メンテナンスが容易となる。
【0015】
上記第1の疵検査装置において、前記照明装置は、帯状白色光を鋼板表面に入射角0°で照射し、前記微小疵検出用撮像装置及び面状疵検出用撮像装置は、それぞれ照射装置の斜め上方に配設するようにしてもよい。また、面状疵用画像処理装置に、面状疵検出用撮像装置からのR信号、G信号およびB信号の輝度により面状疵の種類を判別する面状疵判定部を設けるようにしてもよい。さらに、鋼板の搬送装置にパルスジェネレータを設け、パルスジェネレータから発信されたパルスの一定数ごとに微小疵フレーム画像を生成し、前記一定数のパルスの周期の整数倍ごとに面状疵フレーム画像を生成するようにしてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の1実施の形態を示すもので、鋼板の疵検査装置の概略構成図である。
【0017】
疵検査装置は主として第1照射装置10、微小疵検出用撮像装置15、微小疵用画像処理装置20、第2照射装置30、面状疵検出用撮像装置35、面状疵用画像処理装置40およびオペレータ疵表示装置50とからなっている。
【0018】
第1照射装置10は、蛍光灯または白熱灯からなる光源11および光ファイバ束12からなっている。光ファイバ束12の入力端13には光源11が近接しており、出力端14は鋼板1を横切る帯状となっている。第1照射装置10は、鋼板1の表面に帯状光L1を照射する。光ファイバ束12の出力端14から帯状光L1の鋼板面上の入射点までの距離は200〜400mm程度である。帯状光L1は幅が80〜200mm程度であり、鋼板1の全幅にわたって照射される。帯状光L1の鋼板面に対する入射角αは45〜70゜程度である。なお、第1照射装置10は、市販の帯状レーザ光照射装置を用いてもよい。
【0019】
微小疵検出用撮像装置15は、CCD、C・MOSなどのグレーラインセンサを備えたモノクロ・ラインセンサカメラ16からなり、第1照射装置10に対向する位置にあって複数台が板幅方向に沿って配置されている。モノクロ・ラインセンサカメラ16の台数は、検査幅および分解能に応じて決める。検査幅が狭い場合、モノクロ・ラインセンサカメラ16は1台であってもよい。モノクロ・ラインセンサカメラ16は、鋼板面から反射される帯状光の反射像を撮像し、グレー画像信号G0を出力する。鋼板長さ方向Lの画素サイズは、1ラインスキャンする間(露光時間)に移動する鋼板の長さに等しい。パルス信号PLGに同期して、1ラインスキャンするごとにグレー画像信号を出力し、微小疵用画像処理装置20で所定のライン蓄積するごとに1フレーム画像を生成する。モノクロ・ラインセンサカメラ16の光軸が鉛直線となす角度は、図1の例では帯状光L1の入射角αにほぼ等しい。なお、検査したい疵形態によっては、異なる角度に設定してもよい。モノクロ・ラインセンサカメラ16から帯状光L1の鋼板面上の入射点までの距離Aは800〜1200mm程度である。
【0020】
微小疵用画像処理装置20は、入出力インターフェース、画像メモリなどを含むコンピュータ(いずれも図示しない)からなっている。微小疵用画像処理装置20は、微小疵検出用撮像装置10から入力されたグレー画像信号G0について、画質改善、画像解析、画像圧縮などの画像処理を行なう。
【0021】
第2照射装置30は、蛍光灯または白熱灯からなる棒状の光源32からなっている。第2照射装置30は、鋼板1の表面に帯状光L2を照射する。帯状光L2は幅が10〜30mm程度であり、鋼板1は全幅にわたって照射される。帯状光L2の鋼板面に対する入射角βは0゜である。
【0022】
面状疵検出用撮像装置35は、CCD、C・MOSなどのカラー・ラインセンサを備えたカラー・ラインセンサカメラ36からなり、第2照射装置30の斜め上方に配置されている。微小疵検出用撮像装置15と同様に、板長さ方向Lの画素サイズは、1ラインスキャンする間(露光時間)に移動する鋼板の長さに等しい。パルス信号PLGに同期して、1ラインスキャンするごとにカラー画像信号を出力し、面状疵用画像処理装置40で所定のライン蓄積するごとに1フレーム画像を生成する。ただし、パルス信号PLGに同期する周期が、微小疵検出用撮像装置15の周期より長い周期に設定されている。ここでは、微小疵検出用撮像装置15の周期の整数N倍(例えば8倍)に設定されている。したがって、微小疵検出用撮像装置15で得られるフレーム画像より板長さ方向LにN倍長い画像が得られる。
【0023】
面状疵用画像処理装置40は、入出力インターフェース、画像メモリなどを含むコンピュータ(いずれも図示しない)からなっている。面状疵用画像処理装置40は面状疵検出用撮像装置35からの入力されたカラー画像信号C0について、PLG信号8パルスで1ライン蓄積し、所定のライン蓄積するごとにカラーの面状疵フレーム画像を生成し、さらに、画質改善、画像解析、画像圧縮などの画像処理を行なう。カラー・ラインセンサカメラで撮像された信号は、面状疵用画像処理装置でフレーム画像に生成されるときに、板幅方向の画素サイズが大きく低分解能になるように板幅方向Cで1/Nに圧縮処理される。圧縮処理は、例えばN画素を加算平均して1画素に変換する。微小疵検出用撮像装置15で撮像した画像では輝度が平坦化して検出できないような面積の大きな面状疵は、板長さ方向Lに圧縮されることで、輝度情報を失うことなく顕在化させることが可能となる。
【0024】
オペレータ疵表示装置50は、微小疵用画像処理装置20からのグレー画像およびグレー画像から抽出された特徴量を含む信号G1および面状疵用画像処理装置40からのカラー画像およびカラー画像から抽出された特徴量を含む信号C1を重畳し、微小疵および面状疵の画像および特徴量を表示する。特徴量は疵の種類、位置、大きさ、合否などのデータを含んでいる。
【0025】
鋼板1は巻戻しリールから繰り出され、巻取りリール(いずれも図示しない)に一定速度で巻き取られる。鋼板1の移動距離は、搬送ローラ60に設けられたパルスジェネレータ65からのパルス信号PLGにより計測される。鋼板1の移動距離により、疵部の板長さ方向の位置を求める。
【0026】
ここで、上記のように構成された装置による疵検査方法について説明する。なお、微小疵を検査するために分解能を高くすると、観察される面状疵の大きさが小さくなり、ミクロ観察の画像上でマクロの観察は困難となる。そこで、図3に示す微小疵フレーム画像5の板長さ方向Lの長さの1/2長さ平方以上の面積をもつ疵を、面状疵Dとする。例えば、微小疵フレーム画像5が2048mm×256mmの場合、128mm×128mm以上の面積の疵を面状疵Dとする。このように定義した面状疵の大きさでは、面状疵の観察が困難となることはなく、またシェーディング補正により輝度値が平坦化することが経験的に判明している。
【0027】
第1照射装置10から照射された帯状光L1および第2照射装置30から照射された帯状光L2は鋼板面で反射され、帯状光L1、L2の反射像が微小疵検出用撮像装置15、面状疵検出用撮像装置35でそれぞれ撮像される。図3に示すように、面状疵検出用撮像装置35で撮像したフレーム画像6の板長さ方向の長さは、微小疵検出用撮像装置15で撮像したフレーム画像5のものに比べてN倍以上長い。微小疵検出用撮像装置15で撮像されたグレー画像信号G0は微小疵用画像処理装置20に出力され、面状疵検出用撮像装置40で撮像されたカラー画像信号C0は面状疵用画像処理装置40に出力される。
【0028】
グレー画像信号G0は、図4に示す微小疵画像処理部22でシェーディング補正、雑音除去、エッジ抽出、画像圧縮などの画像処理が行われる。図5に示すように、シェーディング補正によりグレー画像信号G0の板幅方向の輝度プロフィルが平坦化し、微小疵Fの検出が容易となる。パルスジェネレータ60からのパルス信号PLGをグレー画像信号G0に付加して、微小疵の板長さ方向の位置を計測する。ついで、微小疵判定部24で微小疵の大きさについてあらかじめ設定された閾値により、微小疵の合否が判定される。グレー画像、微小疵の大きさ、位置および合否の判定結果が、オペレータ疵表示装置50に出力される。
【0029】
カラー画像信号C0は、面状疵画像処理部42で、雑音除去、エッジ抽出、画像圧縮などの画像処理が行われる。また、カラー画像信号C0に含まれるR信号輝度、G信号輝度、およびB信号輝度について、図6に示すようにそれぞれに閾値があらかじめ設定されており、閾値未満の輝度信号は0とする。カラー画像信号C0には、グレー画像信号G0と同様にパルス信号PLGが付加される。ついで、1フレーム画像ごとに、R信号平均輝度、G信号平均輝度、およびB信号平均輝度に基づいて面状疵の種類を判別する。R信号平均輝度、G信号平均輝度、およびB信号平均輝度それぞれ間の大小と面状疵の種類との関係は、あらかじめ操業実績などで求められており、面状疵判別基準としてテーブル形式で面状疵用画像処理装置40に格納されている。この面状疵判別基準により、面状疵の種類を判別する。面状疵の大きさは、面状疵の画像の広がりにより計測され、面状疵の合否が判定される。カラー画像および面状疵判定結果は、オペレータ疵表示装置50に出力される。オペレータ疵表示装置50には、図7に示すように微小疵Fのグレー画像および面状疵Dのカラー画像の両画像がともに表示される。また、オペレータ疵表示装置50には、微小疵および面状疵の画像、疵の大きさ、種類、位置、合否判定などの検査結果も併せて表示される。
【0030】
図8および図9は、他の実施の形態を示している。この実施の形態では、照射装置は1台だけであり、第1照射装置と第2照射装置とを兼ねている。すなわち、照射装置は第1図に示す第2照射装置30だけとし、照射装置以外の装置は図1に示す装置と同じである。蛍光灯または白熱灯からなる棒状の光源32で照射し、鋼板面の反射像を第1微小疵検出用撮像装置15および第2微小疵検出用撮像装置35で撮像する。これら撮像装置15、35から出力されたグレー画像信号およびカラー画像信号は、図1の装置の場合と同様に画像処理され、微小疵および面状疵が検出される。そして、微小疵および面状疵の画像、疵の大きさ、種類、位置などの検査結果がオペレータ疵表示装置50に表示される。
【0031】
(その他の実施の形態)
疵検査装置は、図1に示す装置を用いた。鋼板の幅は1500mmであり、移動速度は300m/minである。
【0032】
微小疵検出用撮像装置は1024画素のモノクロ・ラインセンサカメラ4台で、面状疵検出用撮像装置は1024画素のカラー・ラインセンサカメラ1台でそれぞれ構成されている。鋼板製造ラインの最大板幅から各カメラの視野サイズは2048mmとなるようにあらかじめ光学条件を設定している。したがって、モノクロ・ラインセンサカメラ1台の視野は512mm、板幅方向の画素サイズは0.5mm、板長さ方向の画素サイズは0.5mmである。カラー・ラインセンサカメラは1台なので、板幅方向の画素サイズは2mmであり、板長さ方向の画素サイズは4mmとなるように画像信号取込みタイミングを設定している。
【0033】
画像信号処理について説明すると、パルスジェネレータは製造ラインの通板速度に同期して1パルス/0.5mmの周期でPLG信号を発生する。微小疵検出用のモノクロ・ラインセンサカメラと微小疵用画像処理部は、PLG信号のパルスごとにグレー画像信号をライン蓄積し、512ライン蓄積するごに微小疵フレーム画像を生成する(図3および図5参照)。このときの微小疵フレーム画像は2048mm×256mmの撮像領域となる。一方、面状疵検出用のカラー・ラインセンサカメラと面状疵用画像処理部はPLG信号8パルスでRGB信号を1ライン蓄積し、512ライン蓄積するごとにR、G、B3枚の面状疵フレーム画像を生成する(図3および図6)。このときの面状疵フレーム画像は2048mm×2048mmの撮像領域となる。つぎに、微小疵用画像処理部は得られた微小疵フレーム画像をシェーディング補正し、疵部位部分を抽出したのち微小疵判定部に疵画像と特徴量を送信する。面状疵画像処理部は得られたR、G、B3枚の面状疵フレーム画像から疵部位を抽出して面状疵判定部へ送信する。このとき、図3および図6に示したような板幅方向Cに広い割合を占める面状疵が発生すると、微小疵用のフレーム画像には、図5に示すような輝度分布しか得られず、面状疵についてシェーディング処理等の画像処理を施すと面状疵部分が消滅してしまう。しかし、面状疵フレーム画像からは微小疵を検出する必要がないことからシェーディング補正を行う必要がなく、あらかじめ設定した閾値で疵部分を抽出することが可能である。また、RGB画像を個別に得ることができるので、疵部分の輝度割合から疵種判定、評点判定を行うことができる。
【0034】
面状疵判定部では、RGB信号情報を利用して下記のように判定を実施する。R、G、B信号から得られる平均輝度値を夫々IR、IG、IBとする。あらかじめ、疵種ごとにIR、IG、IBの範囲を設定しておき、表1のような判定テーブルを用意し、採取され算出されたIR、IG、IBの値が一致する疵種を出力させることで判定を行う。
【0035】
【表1】
Figure 0004094399
【0036】
また、R、G、B信号は平均輝度値以外にも、R、G、B夫々の最大輝度、最小輝度あるいはヒストグラム特徴量としてのピーク高さ、半値幅等を組み合わせ判定を行うことは極めて有効である。
【0037】
オペレータ疵表示装置では、微小疵フレーム画像と面状疵フレーム画像の撮像領域が異なる処理を行う。微小疵フレーム画像が8枚送信されるのと同期して面状疵フレーム画像1枚を表示させ、板長さ方向の位置座標上での疵発生位置を一致させてオペレータ疵表示装置に表示する。したがって、検査員は微小疵と面状疵の正確な位置関係の把握が容易になる。
【0038】
【発明の効果】
この発明では、帯状光の反射像をグレー画像で撮像しグレー画像から微小疵を検出し、グレー画像より低分解能のカラー画像で帯状光の反射像を撮像し、カラー画像から面状疵を検出する。これにより、微小疵および面状疵をともに検出することができ、カラー画像から面状疵の種類も判別することができる。また、面状疵の中に生じた微小疵も、面状疵とともに同時に観測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1実施の形態を示すもので、鋼板の疵検査装置の概略構成図である。
【図2】図1に示す検査装置の平面図である。
【図3】微小疵および面状疵、ならびにこれらのフレーム画像を模式的に示す平面図である。
【図4】画像処理の流れを示すブロック線図である。
【図5】微小疵検出用撮像装置で撮像したグレー画像の板幅方向の輝度プロフィルを示す線図である。
【図6】面状疵検出用撮像装置で撮像したカラー画像の板幅方向の輝度プロフィルを、色相別に示す線図である。
【図7】モニタに映し出された微小疵および面状疵の模式図である。
【図8】この発明の他の実施の形態を示すもので、鋼板の疵検査装置の概略構成図である。
【図9】図8に示す検査装置の平面図である。
【符号の説明】
1 鋼板 5 微小疵フレーム画像
6 面状疵フレーム画像 10 第1照明装置
15 微小疵検出用撮像装置 16 モノクロ・ラインセンサカメラ
20 微小疵用画像処理装置 30 第2照射装置
35 面状疵検出用撮像装置 36 カラー・ラインセンサカメラ
40 面状疵用画像処理装置 50 オペレータ疵表示装置
65 パルスジェネレータ
D 面状疵 F 微小疵
L1 帯状光 L2 白色帯状光
G0 グレー画像信号 G1 グレー画像および疵データ信号
C0 カラー画像信号 C1 カラー画像および疵データ信号
PLG パルス信号

Claims (8)

  1. 移動する鋼板の表面に鋼板を横切る帯状光を照射し、帯状光の反射像を撮像して鋼板の疵を検査する方法において、1台の照射装置から鋼板表面に鋼板を横切る帯状白色光を照射し、帯状白色光の反射像を撮像してグレー画像信号を得てグレーのフレーム画像を生成し、該グレーのフレーム画像から微小疵を検出し、前記反射像を撮像してカラー画像信号を得て、前記グレーのフレーム画像より低分解能のカラーのフレーム画像を生成し、該カラーのフレーム画像から面状疵を検出し、色相により面状疵の種類を判別することを特徴とする鋼板の疵検査方法。
  2. 前記照射装置から鋼板表面に入射角が0°の帯状白色光を照射し、該帯状白色光の反射像を照射装置の斜め上方から撮像してグレー画像信号を得て、前記グレーのフレーム画像を生成し、また、前記反射像を照射装置の斜め上方から撮像してカラー画像信号を得て前記カラーのフレーム画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の鋼板の疵検査方法。
  3. 前記カラーのフレーム画像はR、G、B3枚のフレーム画像であり、該3枚のフレーム画像から疵部位を抽出し、該疵部位でのR信号、G信号およびB信号それぞれの輝度に基づいて、予め設定した判定テーブルを用いて面上疵の疵種を判別することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鋼板の疵検査方法。
  4. 鋼板の移動速度に同期してパルスを発生し、一定数のパルスごとに微小疵フレーム画像を生成し、前記一定数のパルスの周期の整数倍ごとに面状疵フレーム画像を生成する請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋼板の疵検査方法。
  5. 移動する鋼板の表面に鋼板を横切る帯状光を照射し、帯状光の反射像を撮像して鋼板の疵を検査する装置において、鋼板表面に鋼板を横切る帯状白色光を照射する1台の照明装置と、帯状白色光の反射像を撮像してグレー画像信号を出力するグレーラインセンサを備えた微小疵検出用撮像装置と、該グレー画像信号から反射像のグレーのフレーム画像を生成して微小疵を検出する微小疵用画像処理装置と、前記反射像を撮像するカラーラインセンサを備えてカラー画像信号を出力する面状疵検出用撮像装置と、該カラー画像信号から前記グレーのフレーム画像より低分解能な、反射像のカラーのフレーム画像を生成して面状疵を検出し、色相から面状疵の種類を判別する面状疵用画像処理装置とを備えたことを特徴とする鋼板の疵検査装置。
  6. 前記照明装置は、帯状白色光を鋼板表面に入射角0°で照射し、前記微小疵検出用撮像装置及び面状疵検出用撮像装置は、それぞれ照射装置の斜め上方に配設されていることを特徴とする請求項5に記載の鋼板の疵検査装置。
  7. 前記面状疵用画像処理装置が、面状疵検出用撮像装置からのR信号、G信号およびB信号の輝度により面状疵の種類を判別する面状疵判定部を備えた請求項5又は請求項6に記載の鋼板の疵検査装置。
  8. 鋼板の搬送装置にパルスジェネレータを設け、パルスジェネレータから発信されたパルスの一定数ごとに微小疵フレーム画像を生成し、前記一定数のパルスの周期の整数倍ごとに面状疵フレーム画像を生成する請求項5〜7のいずれか1項に記載の鋼板の疵検査装置。
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