JP2001227936A - 最大変位量検出装置 - Google Patents

最大変位量検出装置

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JP2001227936A JP2000037819A JP2000037819A JP2001227936A JP 2001227936 A JP2001227936 A JP 2001227936A JP 2000037819 A JP2000037819 A JP 2000037819A JP 2000037819 A JP2000037819 A JP 2000037819A JP 2001227936 A JP2001227936 A JP 2001227936A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最大変位量検出装置の構造を簡略化し、小型
化を図る。 【解決手段】 最大変位量検出装置は、可動部材の変位
量を記憶する位置保持機構と、測定対象物Kの一方向の
変位の内、経歴中における最大の変位量のみを前記位置
保持機構に伝達する変位伝達手段と、前記位置保持機構
に記憶されている変位量を検出する変位検出手段とで構
成される。上記の内、位置保持機構はシリンダー23に
嵌合させたOリング22付きピストン21に発生するク
ーロン摩擦力を利用することで簡単に実現できる。ま
た、変位伝達手段は測定対象物Kとピストン21を可撓
性の紐状体27で連結することにより実現できる。変位
検出手段はピストン21に連結された摺動抵抗器24で
ある。このように、上記構成は何れも単純である。従っ
て、これらを組合せて成る最大変位量検出装置は構造が
簡単であるから、小型化・軽量化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検出対象物理量の
経歴中の最大値を検出するのに用いる最大値検出装置に
関し、特に、地震等の外力により建築構造物や橋梁等の
構造物に生ずる変位の経歴中の最大値を検出するのに好
適な最大変位量検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地震等の外力が作用して生じた建築構造
物や橋梁等の構造物の変位の内、過去最大の変位量を検
出できる各種変位センサが提案されている。
【0003】例えば、特開平6−331581号公報に
は、複数の導電性要素を横並び状態に配置するととも
に、これら導電性要素を構造物に加わる負荷の程度に応
じて比例的に断線させることにより、過去に生じた変位
の内の最大値を知る方法が開示されている。
【0004】すなわち、上記開示技術は、一定の破壊特
性と導電特性を有する複数のセンシング素子を並列的に
用いた負荷検出センサを、検出対象材に生ずる歪みと比
例的な歪みが生じるように検出対象材に組み合わせて接
着剤等にて固定し、歪み等によって各センシング素子が
破壊されることにより生じる電気抵抗の不可逆的変化か
ら過去の負荷の程度(歪み・変位量)を定量的に検出す
るようにしたものである。
【0005】また、別の例として、特開平8−1787
65号公報には、複数の導電性要素を横並びに配置し、
各導電性要素を中間部で折り返して折曲げるとともに、
この折曲部に相対移動可能な切断手段を設け、その切断
手段の刃物の形状が対象構造物の移動量に応じ横一線並
びの導電性要素を順次切断する構造として、切断された
導電性要素の程度より移動量を検出するようにしたもの
が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記開示技術は、何れ
も建築構造物や橋梁等の構造物に地震等の外力が作用し
て生じる変形量に応じて導電性要素を破断させることに
より、構造物の変形量の最大値を検出する方法である。
【0007】ところが、これらの検出方法は、各導電性
要素の弛み程度の設定や引張強度の設定条件によって、
検出対象材における変形量に応じた各導電性要素の順次
的な破壊や切断が必ずしも的確に成されない場合が生
じ、これら設定条件のバラツキが検出センサ自体の検出
精度の安定性や信頼性に大きく影響していた。また、本
構成では、破断される各々の導電性要素間の値を検出す
ることができないため、導電性要素の構成によっては測
定値に大きな誤差が生じる可能性を有していた。検出精
度を向上させるには、前記導電性要素の配置を密にすれ
ば良いが、これでは検出センサ自体が大型化し、且つ構
造的にも複雑化するためコスト高となってしまう。
【0008】また、上記方法は構造物の伸び方向(引張
り方向)の変位量は検出可能であるが、圧縮方向の変位
量を検出するのは検出センサの構造上困難であった。
【0009】本発明は、上記問題に鑑みて成されたもの
で、構造が簡単で、かつ小型・軽量化が可能な最大変位
量検出装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記課題を解
決するため、請求項1に記載の本発明では、最大変位量
検出装置は、一直線上を移動可能に案内された可動部材
を有する測定対象物の変位量を記憶する位置保持機構
と、前記測定対象物の一方向の変位の内、経歴中におけ
る最大の変位量のみを前記可動部材に伝達する変位伝達
機構と、前記位置保持機構に記憶されている変位量を検
出する変位検出手段とで構成されることを特徴としてい
る。
【0011】また、請求項2に記載の本発明では、前記
変位伝達機構は、測定対象物の一部もしくは測定対象物
に固定された部材と前記測定対象物の可動部材の端部を
可撓性の紐状体にて連結することにより構成されること
を特徴としている。
【0012】また、請求項3に記載の本発明では、前記
変位伝達機構は、測定対象物の一部もしくは測定対象物
に固定された部材と前記測定対象物の可動部材の端部を
当接または接近して配置することにより構成されること
を特徴としている。
【0013】また、請求項4に記載の本発明では、前記
位置保持機構は、直線運動を検知可能な変位検出手段の
摺動部を、当該摺動部の摺動位置を保持し得る適度な摩
擦力を持って移動可能とする可動部と、当該可動部に固
着され、前記変位伝達機構により伝達される変位量を当
該可動部に伝達する伝動部材とで構成されるもので、前
記可動部の摩擦力により前記伝動部材の移動位置を保持
することにより、前記測定対象物の変位量を記憶するこ
とを特徴としている。
【0014】また、請求項5に記載の本発明では、前記
位置保持機構は、シリンダーと、当該シリンダーに嵌合
させたピストンと、当該ピストンに装着して前記シリン
ダーと前記ピストンとの間にクーロン摩擦力を発生させ
る摩擦部材とで構成されるもので、前記クーロン摩擦力
により前記ピストンの位置を保持することを特徴として
いる。
【0015】また、請求項6に記載の本発明では、前記
位置保持機構は、回転運動を検知可能な変位検出手段の
主軸を、当該主軸の回動位置を保持し得る適度な摩擦力
を持って回動可能とする可動部と、当該可動部に固着さ
れ、前記変位伝達機構により伝達される変位量を当該可
動部に伝達する伝動部材とで構成されるもので、前記可
動部の摩擦力により前記伝動部材の回動位置を保持する
ことにより、前記測定対象物の変位量を記憶することを
特徴としている。
【0016】また、請求項7に記載の本発明では、前記
位置保持機構は、移動方向に複数の凹凸部を連設した第
1の部材と、これら凹凸部に係合可能な爪状部を備えた
第2の部材とを有し、これら第1の部材と第2の部材が
相互に接触するように適度な弾性押圧力を持って組み合
わせられるもので、且つ前記第1の部材、もしくは前記
第2の部材の内の一方が可動部材とされており、前記測
定対象物の一方向の変位において、前記第1の部材の凹
凸部と前記第2の部材の爪状部が滑合するとともに、反
対方向の変位において、前記爪状部が前記凹凸部に噛合
することにより前記可動部材の移動位置が保持されて、
前記測定対象物の変位量を記憶することを特徴としてい
る。
【0017】また、請求項8に記載の本発明では、前記
変位検出手段として、変位量の変化を抵抗の変化、また
は静電容量の変化、またはインダクタンスの変化の何れ
か、またはそれらを組み合わせたものへの変換器を用い
ることを特徴としている。
【0018】さらに、請求項9に記載の本発明では、前
記変位検出手段として、主尺と副尺とで構成される目盛
指示機構を用い、前記測定対象物の変位量を目盛にて指
示することを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明に係る最
大変位量検出装置の実施形態を説明する。
【0020】図1〜図7は本発明の第1実施形態に係る
基本構成図である。先ず、図1について説明すれば、図
1中の符号Kは構造駆体等の測定対象物であって、例え
ば、構造物・住宅・建築物の柱・壁・梁・ブレース等、
またはそれらの複合物である。この測定対象物Kの任意
の2点に固定部材K1および固定部材K2が配設されて
おり、固定部材K1に標点Aが、また固定部材K2に標
点Bがそれぞれ設定されている。
【0021】符号1は、この固定部材K1の標点Aに取
り付けられ、標点Aにおける左右方向の変位量を伝達す
るための第1ロッド(棒体)であって、標点Aより標点
Bを結ぶ直線上に配置されている。
【0022】符号2は、前記固定部材K2の標点Bに取
り付けられた第2ロッド(棒体)であって、その左端が
筐体4の側部に連結されている。また、この筐体4内に
は、標点Aと標点B間の左右方向の変位量を保持・記憶
するための位置保持機構10と、この位置保持機構10
により保持・記憶される変位量を検出するための変位検
出手段3が配設されている。
【0023】ここで、前記位置保持機構10について説
明すれば、本位置保持機構10は、図7(a)、図7
(b)の基本構成図に示すように、横長の挿通孔等によ
る案内部11を備えた案内部材14と、案内部11を適
度の摺動摩擦を持って移動可能な可動部12と、この可
動部12に固着され、変位情報を当該可動部12に伝達
する伝動部材13とで構成されている。尚、図中の符号
Mは測定対象物Kに生じた変位量を伝動部材13に伝達
するための部材で、図1中に示す第1ロッド1に相当す
るものである。
【0024】上記構成では、一方向(本例では右方向)
の変位において、部材Mからの変位情報は伝動部材13
を動かすことにより、案内部材14に可動部12の直線
変位量として伝わり、可動部12の適度な摺動摩擦力に
よって最大移動位置で保持される。一方、反対方向(本
例では左方向)の変位においては、部材Mは伝動部材1
3から遠ざかり、変位情報は伝動部材13に伝達されな
い。つまり、本構成は一方向における最大変位量を保持
しておくことが可能である。従って、前記位置保持機構
10の可動部12を電極や取っ手等の直線運動により出
力や動作が変化するセンサ・スイッチ類(例えば、摺動
型の抵抗器やポテンショメータ)や後述する目盛表示機
構等の変位検出手段3に連結することにより、測定対象
物Kにおける一方の変位の内、経歴中における最大の変
位量を検出することができる。また、伝達可能な変位の
方向を反転させるには、図7(a)における部材Mの配
置に対して図7(c)のようにすれば良い。尚、図1〜
図6では、変位検出手段3と位置保持機構10とを一体
化した形で図示してある。
【0025】図1の実施形態では、貫通孔4aより筐体
4内に挿通された第1ロッド1の右端が変位伝達機構と
しての可撓性に富む紐状体W(例えば、紐、ワイヤ、リ
ボン、チェーン、マジックハンド等)を介して筐体4に
取り付けた変位検出手段3の伝動部材13に連結されて
いる。
【0026】次に、本実施形態の動作を説明する。上記
構成において、測定対象物Kが地震等の外力を受け、そ
の際の応力により圧縮または引張方向に歪み・変形する
と、標点Aと標点B間の測定対象物Kに変位を生ずる。
この変位は標点Aより第1ロッド1を介して筐体4に作
用するが、第1ロッド1から筐体4側への右方向(圧縮
方向)の変位は前記紐状体Wが撓むことによって回避さ
れ、筐体4と第1ロッド1との相対的な運動として発散
され、筐体4側には伝達されない。これに対し、左方向
(引張方向)の変位は、その変位量が過去の変位量の最
大値を超える大きさであれば前記紐状体Wが緊張させら
れて紐状体Wを介し筐体4側に伝達され伝動部材13を
動かすことにより可動部12に直線変位量として伝わ
り、その際の可動部12の適度な摺動摩擦力によってそ
の最大移動位置で保持・記憶される。このようにして、
一旦保持された位置情報は測定対象物Kが更なる伸びを
示さない限り位置保持機構10の摩擦作用により保持さ
れ、そして変位検出手段3により保持位置の応じた変位
量が検出される。例えば、変位検出手段3として摺動抵
抗器を使用した場合は、その出力端子に可動部12の移
動量に応じた抵抗変化が発生する。
【0027】このように、本構成では、測定対象物Kに
生ずる変位の内、第1ロッド1に対して左方向の変位
(すなわち、引張り応力)の内の最大変位量が変位検出
手段3にて検知される。
【0028】以下に、第1実施形態の上記とは異なる幾
つかの実施形態を説明する。
【0029】図2に示す実施形態は、第1ロッド1の先
端部をL型にして伝動部材13の右側に配置することで
前記紐状体Wに替わる別の変位伝達機構を構成したもの
である。すなわち、本実施形態では、第1ロッド1から
筐体4側への右方向(圧縮方向)の変位に対しては、L
型当接部1aが伝動部材13から遠ざかり、左方向(引
張方向)の変位に対しては、L型当接部1aが伝動部材
13に接近・当接するように配置されている。
【0030】上記構成では、測定対象物Kに圧縮方向に
変位が生じた場合、第1ロッド1のL型当接部1aは伝
動部材13から右方向に遠ざかり、伝動部材13には何
ら力は加わらないが、測定対象物Kが引張方向に変位し
た場合は、その時の変位量が過去の変位量の最大値を超
える大きさであればL型当接部1aが伝動部材13に当
接して可動部12が左に移動する。
【0031】また、図3および図4の実施形態は、第1
ロッド1と変位検出手段3(位置保持機構10)を変位
伝達機構を介して連結したものであって、測定対象物K
の変位により変位検出手段3自体が直線方向に移動し、
その際、伝動部材13が筐体4に固定されたストッパ部
材15に当接することにより変位が可動部12に伝達さ
れる構成である。
【0032】すなわち、測定対象物Kに圧縮方向に変位
が生じた場合、伝動部材13には何ら力は加わらない
が、測定対象物Kが引張方向に変位した場合は、その時
の変位量が過去の変位量の最大値を超える大きさであれ
ば、伝動部材13がストッパ部材15の右側面に当接し
て可動部12が右に移動する。
【0033】次いで、図5および図6の実施形態は、第
2ロッド2に変位検出手段3(位置保持機構10)を連
結し、標点Bにおける変位が直接変位検出手段3に伝達
されるよう構成したものである。係る構成は、図1〜図
4の実施形態が第2ロッド2の左端を筐体4に連結して
標点Bの変位が筐体4を介して変位検出手段3に伝達さ
れるように構成したものと相違するするものであるが、
何れの構成もその動作は同じである。図5は紐状体Wに
よる変位伝達機構を用いた例で、図1に対応し、図6は
L型当接部1aによる変位伝達機構を用いた例で図2に
対応するものである。
【0034】以上、本第1実施形態に係わる位置保持機
構10では直線運動で動作する変位検出手段3の摺動部
に適度な摺動摩擦を備えた可動部を連結した構成を示し
たが、これに限られるものではなく、摺動部の締め付け
等による補助手段を用いて直接変位検出手段3の摺動部
に摩擦力を持たせるように構成しても勿論構わない。
【0035】次に、図8〜図12により上記構成の位置
保持機構10を備えた最大変位量検出装置のより具体的
な実施例を説明する。
【0036】図8は本発明に係る最大変位量検出装置の
概略構成図で、測定対象物としての構造部材Kの伸び方
向(引張方向)の最大変位量を検出する実施例である。
【0037】図8において、可動部材であるピストン2
1がシリンダー23に嵌合されて後述する位置保持機構
が構成され、その右端のピストン端部21aが可撓性に
富む細い連結紐27により構造部材Kに固定された作動
金具25に連結されて変位伝達機構が構成されている。
前記シリンダー23はシリンダー取付金具26により構
造部材Kに固定されていて、前記ピストン21が直線運
動を行うための案内部材としての役割を果たしている。
また、シリンダー23の底部に開口部23bが設けてあ
り、この開口部23bより空気を出入りさせることによ
り、シリンダー23に嵌合されているピストン21の左
右方向の動きをスムースにしている。
【0038】また、シリンダー23の外周に変位検出器
として使用する摺動抵抗器24が取り付けてあり、その
摺動片24aがシリンダー23の側面に設けた長穴23
aより突出してピストン21に固定されている。したが
って、ピストン21の位置が変化すると前記摺動抵抗器
24の摺動片24aが移動し、端子24bにその移動量
に応じた出力変化(本実施形態では抵抗値の変化)が得
られる。
【0039】ところで、前記ピストン21の外周には、
シリンダー23との間の摩擦部材として、例えばゴム製
のOリング22が装着されている。このOリング22
は、ピストン21をシリンダー23に嵌合することによ
りシリンダー23の内壁に押圧されて弾性変形し、その
弾性力でシリンダー23の内周を常に一定の力で押圧す
るため、Oリング22とシリンダー23との間にクーロ
ン摩擦力が発生し、このクーロン摩擦力がピストン21
を現位置に保持しようとする抵抗力として作用する。そ
して、この保持力はOリング22のサイズや材質を選択
してクーロン摩擦力の大きさを変えることにより任意に
調整可能である。係るシリンダー23とOリング22付
きピストン21とでクーロン摩擦力を利用した本発明の
第1実施形態に係わる位置保持機構が構成される。尚、
本実施例では、クーロン摩擦力を発生させる摩擦部材と
してゴム製のOリング22を用いているが、必ずしもこ
れに限定されるものではない。
【0040】次に、本実施例の動作を説明する。上記構
成において、構造部材Kが地震等の外力を受けて引張方
向に変位すると、シリンダー取付金具26の取付位置P
1(標点Bに相当する)と作動金具25の取付位置P2
(標点Aに相当する)とは相対的に離れる方向に移動す
る。作動金具25とピストン21のピストン端部21a
は連結紐27にて連結されているため、連結紐27を介
してピストン21に加わる引張力の大きさがOリング2
2によるクーロン摩擦力の大きさを超えた場合にピスト
ン21は+X方向に移動する。そして、通常、構造部材
Kは弾性体であって、外力を取り去ると構造部材Kの変
位は元の位置に復旧するものであるが、前記連結紐27
は圧縮方向の変位を伝達しないため、ピストン21はそ
のままの位置に保持されることになる。その結果、構造
物Kの変位量はピストン21の位置として記憶される。
この時、連結紐27には構造部材Kが元の位置に復旧し
た時の弛みが発生している。
【0041】この状態で構造部材Kに再度引張方向の力
が作用しても構造部材Kに上記したピストン21の移動
量を超える変位が生じない限り連結紐27は弛んだ状態
を維持するから、ピストン21はそのままの位置に保持
される。したがって、ピストン21は引張方向の変位の
内、常に過去に発生した最大の変位量を保持することに
なる。
【0042】また、構造部材Kに圧縮方向の力が作用し
た場合は、シリンダー取付金具26の取付位置P1と作
動金具25の取付位置P2が相対的に近づく方向に移動
するが、既述したように連結紐27が弛むことにより圧
縮方向へ変位は回避されるので、ピストン21の位置は
変わらない。
【0043】また、ピストン21には前記摺動抵抗器2
4の摺動片24aが連結されているので、ピストン21
が移動することにより、端子24bにその移動量に応じ
た出力変化が発生する。従って、その出力値(抵抗値)
を変位量の電気的情報として所定の測定器(図示せず)
に入力することにより、構造部材Kの最大変位を定量的
に検出することができる。
【0044】次に、上記とは異なる幾つかの実施例を説
明する。図9は構造部材Kの圧縮方向の変位量の最大値
を検出する実施例である。
【0045】本実施例は既述した図8と略同様で、前記
変位伝達機構の構成のみが相違するものである。すなわ
ち、本変位伝達機構は、配置されたピストン21のピス
トン端部21aにL型金具28を取り付け、作動金具2
5とL型金具28とを可撓性の連結紐27で連結するこ
とにより構成されるものである。
【0046】上記構成の変位伝達機構では、前記連結紐
27が作動金具25の取付位置に対して+X方向に延長
したL型金具28に取り付けられている構成であるか
ら、構造部材Kが引張方向に変位した場合は連結紐27
が弛み、ピストン21には何ら力は伝達されないが、構
造部材Kが圧縮方向に変位した場合はその変位量が過去
の変位量の最大値を超える大きさであれば連結紐27が
緊張することによりピストン21に力が伝達されて、ピ
ストン21は−X方向に移動する。そして、既述したよ
うに、ピストン21の位置は位置保持機構の奏するクー
ロン摩擦力によって保持されるので、ピストン21の位
置が過去に構造部材Kに発生した圧縮変位量の最大値を
示すことになる。
【0047】次に、図10の実施例に示す変位伝達機構
は、ピストン21と作動金具25とを連結するための連
結紐27は用いず、ピストン端部21aと作動金具25
との取付関係により実現したものである。すなわち、本
例では、構造部材Kに伸びが生じた時はピストン端部2
1aから遠ざかり、構造部材Kが圧縮された時はピスト
ン端部21aに当接するように前記作動金具25をピス
トン端部21aの右側に近接させて配置してある。
【0048】上記構成では、構造部材Kに引張方向の変
位が生じた場合、作動金具25はピストン端部21aか
ら遠ざかり、ピストン21には何らの力も加わらない
が、構造部材Kが圧縮方向に変位した場合は、その時の
変位量が過去の変位量の最大値を超える大きさであれば
作動金具25がピストン21のピストン端部21aに当
接し、ピストン21は−X方向に移動する。これにより
構造部材Kの圧縮方向の変位量の最大値を検出可能とな
る。
【0049】また、図11の実施例に示す変位伝達機構
では、図10の実施例が作動金具25をピストン端部2
1aの右側に近接して配置したのに対し、前記作動金具
25をピストン21のピストン首部21b側に配置する
構成として、構造部材Kの引張方向の変位量の最大値を
検出するようにしたものである。
【0050】すなわち、本構成では、構造部材Kが圧縮
方向に変位した場合、作動金具25はピストン端部21
aから−X方向に遠ざかり、ピストン21には何らの力
も加わらないが、構造部材Kが引張方向に変位した場合
は、その時の変位量が過去の変位量の最大値を超える大
きさであれば作動金具25がピストン端部21aの左側
に当接してピストン21を+X方向に移動させる。これ
により構造部材Kの引張方向の変位量の最大値が検出可
能となる。
【0051】ところで、検出対象物理量の測定では、上
記した建築構造物や橋梁等の構造物の変形量の検出だけ
でなく、検出対象となる物理量が変位に変換できるもの
であれば何れのものにも適用可能であり、例えば、本発
明を温度や湿度等の最大値測定に応用することができ
る。以下、図12に基づいて本発明を温度の最大値測定
に応用した例を説明する。
【0052】図12に示すように、本応用例はピストン
21の近傍にバイメタル29を配置し、経歴中における
最高温度を検出するように構成したものである。バイメ
タル29は、熱膨張率の異なる2種類の金属を張り合わ
せることにより、金属体に温度変化に応じた曲げを生じ
させるものであるから、このバイメタル29の先端部を
位置保持機構を構成するピストン21のピストン頭部2
1aに近接して配置することにより、経歴中の最大温度
をバイメタル29の曲がり量、すなわち、ピストン21
の移動位置として保持・記憶することができる。
【0053】以上、第1実施形態では、位置保持機構の
具体例としてシリンダー23を案内部材としたOリング
22付きのピストン21を用い、またこの位置保持機構
に変位を伝達する変位伝達機構として作動金具25、ま
たは作動金具25と連結紐27の組み合わせたものを用
いることにより、経歴中における最大の変位量を検出す
る例を説明したが、係る位置保持機構としては、第1実
施形態のようにピストン1に装着したOリング2とシリ
ンダー3との間に生じるクーロン摩擦力を利用した構成
に限定されるものではなく、要するに、滑り案内機構を
用いて可動部材にクーロン摩擦力が発生するように適宜
摩擦部材を設けた構成であれば良い。
【0054】また、位置保持機構に記憶・保持されてい
る変位量を摺動抵抗器を用いて抵抗変化として検出する
例を示したが、これに限定されるものではなく、適宜静
電容量やインダクタンス等に変換して検出するようにし
ても勿論構わない。
【0055】また、変位量は変位検出器24の端子24
bに測定器を接続することにより電気的な情報として取
り出すことができるが、必ずしも常時電気配線を施して
おく必要はなく、必要な時にその都度測定器を接続すれ
ば良い。
【0056】次に、図13〜図15により本発明の第2
実施形態に係る最大変位量検出装置を説明する。
【0057】本構成は既述の第1実施形態と同様で、筐
体4内に既述の変位伝達機構により伝達される標点Aお
よび標点B間の左右方向の変位量を保持・記憶するため
の位置保持機構30と、この位置保持機構30により保
持された変位量を検出するための変位検出手段3が配設
されている。
【0058】ここで、第2実施形態に係わる位置保持機
構30は、図15(a)、図15(b)に示す基本構成
図のように、主軸の回転により出力や動作が変化するセ
ンサ・スイッチ類(例えば、回転式のポテンショメー
タ)や、主軸の回転量を目盛表示にて認識可能な目盛表
示機構等から成る変位検出機構33と、その主軸に連結
され、適度な摩擦力を持って回動可能な可動部31と、
この可動部31に固着され、変位情報を当該可動部31
に伝達する伝動部材32とで構成されている。尚、図中
の符号Mは測定対象物Kに生じた変位量を伝動部材32
に伝達する部材で、後述する図13、図14中に示す第
1ロッド1に相当するものである。
【0059】上記構成の位置保持機構30は、一方向
(本例では右方向)において、部材Mからの変位情報は
伝動部材32を回動することにより、可動部31を介し
て変位検出機構33にその主軸の回転量として伝わり、
可動部31の適度な摩擦力によって主軸はその最大位置
で保持される。一方、反対方向(本例では左方向)にお
いては、部材Mは伝動部材32から遠ざかり、変位情報
は伝動部材32に伝達されない。つまり、本構成は一方
向における最大変位を保持しておくことができる。尚、
図15(c)は変位伝達方向を反転させる例である。
【0060】以下、図13、図14により、上記構成の
位置保持機構30を備えた最大変位量検出装置の第2実
施形態を説明する。本実施形態は、位置保持機構30を
既述した第1実施形態における図1〜図6と同様に配設
することができるが、ここでは図13および図14に示
すような2例を説明する。尚、図13は図1に対応し、
図14は図2に対応するもので、以下の説明で第1実施
形態と同一または等価な部分には同一の符号を付してあ
る。
【0061】図13の実施形態は、貫通孔4aより筐体
4内に挿通された第1ロッド1の右端が変位伝達機構と
しての紐状体Wを介し筐体4に取り付けた変位検出手段
3の伝動部材32に連結される構成である。
【0062】上記構成において、測定対象物Kが地震等
の外力を受け、その際の応力により圧縮または引張方向
に歪み・変形すると、標点Aと標点B間の測定対象物K
に変位を生ずる。この変位は標点Aより第1ロッド1を
介して筐体4に作用するが、第1ロッド1から筐体4側
への右方向の変位は前記紐状体Wが撓むことによって回
避され、筐体4と第1ロッド1との相対的な運動として
発散されるため、筐体4側には伝達されない。一方、左
方向の変位に対しては、その変位量が過去の変位量の最
大値を超える大きさであれば、前記紐状体Wが緊張させ
られることにより筐体4側に伝達され、伝動部材32を
回動することにより、可動部31(変位検出手段3の主
軸)に回転運動として伝わり、その際の適度な回転摩擦
により主軸の回転位置は最大角度にて保持・記憶され
る。このようにして、一旦保持された位置情報は測定対
象物Kが更なる伸びを示さない限り、当該位置保持機構
30の奏する摩擦作用により保持され、そして変位検出
手段3によりその最大変位量が検出される。例えば、変
位検出手段3として回転式ポテンショメータを使用した
場合は、その出力端子に主軸の回転量に応じた抵抗変化
が発生する。
【0063】このように、本構成では、測定対象物Kに
生ずる変位の内、第1ロッド1に対して左方向の変位
(すなわち、引張り応力)のみが変位検出手段3にて検
知される。
【0064】次に、図14の実施形態は、図13のよう
な紐状体Wを使用せず、第1ロッド1の先端部をL型に
してその当接部1aを伝動部材32の右側に配置したも
のである。すなわち、本実施形態では、第1ロッド1か
ら筐体4側への右方向の変位に対しては、前記L型当接
部1aが伝動部材32から遠ざかり、左方向の変位に対
してはL型当接部1aが伝動部材32に近接するように
配置してある。
【0065】上記構成では、測定対象物Kに圧縮方向の
変位が生じた場合、L型当接部1aは伝動部材32から
右方向に遠ざかるため伝動部材32に何ら力は加わらな
いが、測定対象物Kが引張方向に変位した場合は、その
時の変位量が過去の変位量の最大値を超える大きさであ
れば、L型当接部1aが伝動部材32に当接し、可動部
31(変位検出手段3の主軸)は変位量に応じて回転す
る。
【0066】ところで、第2実施形態における位置保持
機構30では、主軸の回転で動作する変位検出手段の主
軸に適度な摩擦力を備える可動部を連結した構成を示し
たが、これに限るものではなく、主軸の締め付け等によ
る補助手段を用いて直接主軸に回転摩擦力を持たせる構
成としても勿論構わない。
【0067】次いで、図16〜図24により本発明の第
3実施形態に係る最大変位量検出装置を説明する。尚、
以下の説明で第1実施形態と同一または等価な部分には
同一の符号を付してある。
【0068】先ず、図16について説明すれば、本構成
は既述の第1および第2実施形態と同様であって、筐体
4内に前記した標点Aおよび標点B間の左右方向の変位
量を保持・記憶するための前記構成の位置保持機構40
とこの位置保持機構40により保持される変位量を検出
するための変位検出器3が配設されている。
【0069】ここで、前記位置保持機構40の基本構成
について説明すれば、本実施形態における位置保持機構
40は、図22(a)に示すように移動方向に多数の三
角形状の凹凸部42を連設した第1の部材41と、この
第1の部材41の凹凸部42に係合する爪状部44を支
軸45を支点に適度な弾性力により可動自在に取り付け
た第2の部材43とを備え、図22(b)に示すよう
に、爪状部44の先端が前記凹凸部42の斜辺に当接す
るように両部材41,43を組み合せて構成されるもの
である。
【0070】すなわち、図22(b)において、一方向
(本例では左方向)の変位に対しては、第1の部材41
の凹凸部42と第2の部材43の爪状部44とは滑りが
生じて移動が可能であり、反対方向(右方向)への変位
に対しては、第2の部材43の爪状部44が第1の部材
41の凹部に食い込んで第1の部材41の移動を阻止す
るように作用する。
【0071】図16の第3実施形態においては、前記位
置保持機構40を構成する凹凸部42を設けた第1の部
材41が可動部材とされ、貫通孔4aより筐体4内に挿
通された前記第1ロッド1の右端に前記変位伝達機構を
構成する可撓性の連結紐Wを介して連結されており、こ
の凹凸部42に係合する爪状部44が支軸45を支点に
筐体4(図22の第2の部材43に相当)に可動自在に
取り付けられている構造であって、前記変位検出手段3
の左端(変位検出器3における標点A1)が固定材5に
より可動部材側に、また、右端(変位検出器3における
標点B1)が固定材6により筐体4の適所にそれぞれ固
定されている。尚、上記変位検出手段3としては摺動抵
抗器や摺動型のポテンショメータ等の抵抗素子が好適で
ある。
【0072】次に本実施形態の動作を説明する。上記構
成において、測定対象物Kが地震等の外力を受け、その
際の応力により圧縮または引張方向に歪み・変形する
と、標点Aと標点B間の測定対象物Kに変位を生ずる。
この変位は標点Aより第1ロッド1を介して筐体4に作
用するが、第1ロッド1から筐体4側への右方向の変位
は前記連結紐Wが撓むことによって回避され、筐体4と
第1ロッド1との相対的な運動として発散されるため、
筐体4側には伝達されないが、左方向の変位に対して
は、その変位量が過去の変位量の最大値を超える大きさ
であれば、前記連結紐Wが緊張させられることにより筐
体4側に伝達され、第1の部材41は左方向に移動す
る。さらに、この変位は固定材5を介して変位検出手段
3の左端(標点A1)に伝達されるとともに、位置保持
機構40により、そのままの位置に保持される。
【0073】従って、本構成では、測定対象物Kに生ず
る変位の内、第1ロッド1に対して右方向(すなわち、
圧縮応力)は検知されず、第1ロッド1に対して左方向
の変位(すなわち、引張応力)のみが変位検出手段3に
て検知される。
【0074】また、上記凹凸部42の配置をずらして前
記位置保持機構40を複数配置することにより、より高
精度な位置保持機能が実現できる。また、爪状部44の
先端が凹部の右斜辺に当接するように爪状部44の設定
方向を変えることにより、保持可能な変位の方向を反転
することができる。但し、この場合は連結紐Wの配置を
直線方向に入れ替えて伝達可能な変位の方向を反転して
おく必要がある。
【0075】以下に、本発明の第3実施形態に係わる位
置保持機構40を備えた最大変位量検出装置の上記とは
別の幾つかの実施形態を説明する。
【0076】図17に示す実施形態は、第1の部材41
を筐体4側に固定し、爪状部44を可動部材としたもの
であって、動作は前記実施形態と同様である。
【0077】また、保持・記憶された変位量は可動部材
の移動位置より知ることができるものであるから、図1
6、図17のように摺動抵抗器等の変位検出手段3の替
わりに図18、図19に示すように、例えば、主尺7a
と副尺7bを備えた目盛指示機構7を取り付けておい
て、可動部材の位置変化を目盛量で確認できる構造にし
ておいても良い。例えば、図18の場合では、主尺7a
もしくは副尺7bの一方が第1の部材41に他の一方が
筐体4側に取付される。係る変位検出手段3を用いるこ
とにより、敢えて電気的測定器を使用しなくとも変位量
の検知は可能である。
【0078】次いで、図20、図21に示す実施形態
は、変位検出手段3の右端が貫通孔4bより筐体4内に
挿通された第2ロッド2に直接取付された構成とされて
いる。また、この第2ロッド2には、紐状体Wを介して
第1ロッド1に連結された第1の部材41の凹凸部42
に係合する爪状部44が取り付けられている。従って、
図16〜図19に示す実施形態では標点Bの変位が筐体
4を介して変位検出手段3の右端に伝達されるのに対し
て、本実施形態では標点Bにおける変位が直接変位検出
手段3の右端に伝達されるものである。尚、図示しない
が、本構成では前記筐体4は何等かの好適な機構により
測定対象物Kに支持されていることが望ましい。
【0079】ところで、本発明の第3実施形態に係わる
位置保持機構40としては上記した機構に限定されるも
のではく、以下図23および図24に示すような変形例
が考えられる。
【0080】その一例は、図23(a)に示すように、
表面に三角波状の凹凸部42を連設した第1の部材41
と、この凹凸部42に係合する同形状の凹凸を数個備え
た爪状部44を支軸45を支点に回動自在に取り付けた
第2の部材43とで構成されるものである。両者を図2
3(b)に示すように組み合わせることにより、位置保
持機構40が構成される。尚、前記第2の部材43の爪
状部44は、例えば、バネやスプリング等の機械的な
力、あるいは、磁力等により常時適度な弾性押圧力で第
1の部材41に接触する状態を維持しているものであ
る。
【0081】上記構成では、左方向の変位に対しては、
第1の部材41の凹凸部42と第2の部材43の爪状部
44は滑りが生じて移動可能となり、右方向のへの変位
に対しては、爪状部44の凹凸が凹凸部42に噛合して
第1の部材41の移動を阻止するため、第1の部材41
における左方向のみの変位量が保持・記憶される。
【0082】また、図24に示す他の変形例のように、
表面に三角波状の凹凸部42を連設した第1の部材41
と、この凹凸部42と点対称の三角波状の凹凸44を連
設した第2の部材43との組み合わせで構成しても勿論
構わない。この場合もまた、前記第1の部材41と第2
の部材43の凹凸部は、何れもバネやスプリング等の機
械的な力、あるいは磁力により適度の弾性押圧力を持っ
て常時接触させられているものである。
【0083】これら位置保持機構40は、既述した図1
6〜図21と同様の形で適用でき、且つその動作は同様
であるから、個々についての図示および説明は省略す
る。また、本構成の場合も三角波形状の凹凸の組み合わ
せを逆向きにすることにより、保持可能な変位の方向を
反転することができるものである。これにより圧縮方向
の変位の最大値が計測可能となる。
【0084】次に図25、図26により前記位置保持機
構40のより具体的な実施例を説明する。
【0085】図25に示す位置保持機構は、丸棒状のセ
ンサロッド51とリング状の板バネ53の組み合わせで
構成される。センサロッド51は可動部材とされ、長手
方向の所定位置に螺旋状の溝部52が設けてある。例え
ば、溝ピッチは150μmといった程度である。板バネ
53は弾性鋼材よりなる円板状で、先端を中心部に向け
た3個の爪状部54を有している。これら爪状部54
は、それぞれ略等間隔(約120度)に配設されると共
に、爪の先端がやや上向きになるように曲成されてい
る。この板バネ53をセンサロッド51の溝部52に嵌
着することにより爪状部54の内の一つが溝52に当接
して位置保持機構を構成できる。
【0086】図25の組み合わせにおいて、センサロッ
ド51の矢印方向(右方向)の変位に対しては、爪状部
54が弾性を有するため溝状部52と板バネ53の爪状
部54とは滑りが生じて移動可能であり、反対方向(左
方向)への変位に対しては、爪状部54が溝状部52に
食い込んでセンサロッド51の移動を阻止するように作
用するから、最大変位量の保持が可能となる。
【0087】ここで、位置保持の精度を上げるには、前
記板バネ53の爪状部54の数を増やしても良いし、或
いは、複数の板バネ53をそれぞれの爪状部54を互い
にずらすように複数個配設しても良い。また、溝部52
を持たない平滑面のみのセンサロッド51を用いること
も可能であり、この場合は、爪状部54の食い込み箇所
が溝部52によらないため上記した溝部構造のものに比
べて爪状部54の食い込みが少々低下するものの、位置
保持を無段階(連続的)にできるメリットがある。ま
た、本構成では板バネ53のセンサロッド51への嵌着
向きを変えることにより、保持可能な変位の方向を簡単
に反転することができる。
【0088】図26は前記位置保持機構に変位検出手段
を取り付けた状態を示している。図26中、符号51は
センサロッド、符号53はこれに嵌着された板バネ、符
号57はこの板バネを固定・収納する板バネ押さえであ
る。
【0089】符号55は前記板バネ押さえ57に連結さ
れた半割の筒体で、その長手中央部の溝部(図示せず)
に前記センサロッド51が摺動自在に配設されるように
なっている。例えば、センサロッド51側に主尺(図示
せず)を、また、筒体55側に副尺56を設けることに
より、センサロッド51の位置変化を目盛量で確認でき
る変位検出手段が構成できる。また、変位検出手段とし
てこのような目盛指示機構でなく、図26中の破線で示
すように、センサロッド52が貫通する磁気センサ58
等を取り付け、センサロッド51の位置変化を磁束変化
等として検出するようにしても良い。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
建築構造物や橋梁等の構造物に地震などの外力が働いて
生じる変形量の経歴における最大値を検出する検出装置
の構造を簡単化し、かつ小型、軽量化することができる
ので、設置が容易でコスト低減となり、構造物の安全管
理の向上に寄与することが大きい。
【0091】また、本発明によれば、変位検出手段とし
て目盛指示機構を用いることにより、敢えて電気的測定
器を使用しなくとも変位量の最大値が目盛量として認識
できるため、変位計測作業が容易となる。
【0092】また、本発明によれば、変位検出手段とし
て摺動抵抗器や磁気センサ等、瞬時の変位を検出可能な
センサを用いることにより、常時電源を使用せずに変位
量の最大値をリモートにて確認できるため、変位計測作
業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る最大変位量検出装
置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る最大変位量検出装
置の図1とは別の概略構成図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る最大変位量検出装
置の図2とは別の概略構成図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る最大変位量検出装
置の図3とは別の概略構成図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る最大変位量検出装
置の図4とは別の概略構成図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る最大変位量検出装
置の図5とは別の概略構成図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係わる位置保持機構の
基本構成を示す図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る最大変位量検出装
置の具体例を示す図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係る最大変位量検出装
置の図8とは別の具体例を示す図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る最大変位量検出
装置の図9とは別の具体例を示す図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係る最大変位量検出
装置の図10とは別の具体例を示す図である。
【図12】本発明の第1実施形態に係る最大変位量検出
装置の図11とは別の具体例を示す図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係る最大変位量検出
装置の概略構成図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係る最大変位量検出
装置の図13とは別の概略構成図である。
【図15】本発明の第2実施形態に係わる位置保持機構
の基本構成を示す図である。
【図16】本発明の第3実施形態に係る最大変位量検出
装置の概略構成図である。
【図17】本発明の第3実施形態に係る最大変位量検出
装置の図16とは別の概略構成図である。
【図18】本発明の第3実施形態に係る最大変位量検出
装置の図17とは別の概略構成図である。
【図19】本発明の第3実施形態に係る最大変位量検出
装置の図18とは別の概略構成図である。
【図20】本発明の第3実施形態に係る最大変位量検出
装置の図19とは別の概略構成図である。
【図21】本発明の第3実施形態に係る最大変位量検出
装置の図20とは別の概略構成図である。
【図22】本発明の第3実施形態に係わる位置保持機構
の基本構成を示す図である。
【図23】本発明の第3実施形態に係わる位置保持機構
の図22とは別の基本構成を示す図である。
【図24】本発明の第3実施形態に係わる位置保持機構
の図23とは別の基本構成を示す図である。
【図25】本発明の第3実施形態に係わる位置保持機構
の具体例を示す図である。
【図26】図25に示す位置保持機構の組立を示す図で
ある。
【符号の説明】
3 変位検出手段 7 目盛指示機構 7a 主尺 7b 副尺 10,30,40 位置保持機構 12,31 可動部 13,32 伝動部材 21 可動部材(ピストン) 22 摩擦部材(Oリング) 23 シリンダー 41 第1の部材 42 凹凸部 43 第2の部材 44 爪状部 K 測定対象物(構造部材) W 変位伝達機構(紐状体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F063 AA02 AA25 BA30 CA34 DA05 EA02 FA01 HA00 MA07 2F069 AA02 AA06 AA68 BB40 DD27 GG06 GG43 HH14 MM40 NN09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一直線上を移動可能に案内された可動部
    材を有する測定対象物の変位量を記憶する位置保持機構
    と、前記測定対象物の一方向の変位の内、経歴中におけ
    る最大の変位量のみを前記位置保持機構に伝達する変位
    伝達機構と、前記位置保持機構に記憶されている変位量
    を検出する変位検出手段とで構成されることを特徴とす
    る最大変位量検出装置。
  2. 【請求項2】 前記変位伝達機構は、 測定対象物の一部もしくは測定対象物に固定された部材
    と前記測定対象物の可動部材の端部とを可撓性の紐状体
    にて連結することにより構成されることを特徴とする請
    求項1に記載の最大変位量検出装置。
  3. 【請求項3】 前記変位伝達機構は、 測定対象物の一部もしくは測定対象物に固定された部材
    と前記測定対象物の可動部材の端部とを当接または接近
    して配置することにより構成されることを特徴とする請
    求項1に記載の最大変位量検出装置。
  4. 【請求項4】 前記位置保持機構は、 直線運動を検知可能な前記変位検出手段の摺動部を、当
    該摺動部の摺動位置を保持し得る適度な摩擦力を持って
    移動可能とする可動部と、 当該可動部に固着され、前記変位伝達機構により伝達さ
    れる変位量を当該可動部に伝達する伝動部材とで成り、 前記可動部の摩擦力により前記伝達部材の移動位置を保
    持することにより、前記測定対象物の変位量を記憶する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに
    記載の最大変位量検出装置。
  5. 【請求項5】 前記位置保持機構は、 シリンダーと、当該シリンダーに嵌合させたピストン
    と、当該ピストンに装着して前記シリンダーと前記ピス
    トンとの間にクーロン摩擦力を発生させる摩擦部材とか
    ら成り、前記クーロン摩擦力により前記ピストンの位置
    を保持することを特徴とする請求項4に記載の最大変位
    量検出装置。
  6. 【請求項6】 前記位置保持機構は、 回転運動を検知可能な前記変位検出手段の主軸を、当該
    主軸の回動位置を保持し得る適度な摩擦力を持って回動
    可能とする可動部と、 当該可動部に固着され、前記変位伝達機構により伝達さ
    れる変位を当該可動部に伝達する伝動部材とで成り、 前記可動部の摩擦力により前記伝動部材の回動位置を保
    持することにより、前記測定対象物の変位量を記憶する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに
    記載の最大変位量検出装置。
  7. 【請求項7】 前記位置保持機構は、 移動方向に複数の凹凸部を連設した第1の部材と、これ
    ら凹凸部に係合可能な爪状部を備えた第2の部材とを有
    し、これら第1の部材と第2の部材が相互に接触するよ
    うに適度な弾性押圧力を持って組み合わせて成り、且つ
    前記第1の部材、もしくは前記第2の部材の内の一方が
    可動部材とされており、 前記測定対象物の一方向の変位において、前記第1の部
    材の凹凸部と前記第2の部材の爪状部が滑合するととも
    に、反対方向の変位において前記爪状部が前記凹凸部に
    噛合することにより前記可動部材の移動位置が保持され
    て、前記測定対象物の変位量を記憶することを特徴とす
    る請求項1から請求項3までの何れかに記載の最大変位
    量検出装置。
  8. 【請求項8】 前記変位検出手段は、変位量の変化を抵
    抗の変化、または静電容量の変化、またはインダクタン
    スの変化の何れか、またはそれらを組み合わせたものへ
    の変換器であることを特徴とする請求項1から請求項7
    までの何れかに記載の最大変位量検出装置。
  9. 【請求項9】 前記変位検出手段は、主尺と副尺とで構
    成される目盛指示機構であって、前記測定対象物の変位
    量を目盛にて指示することを特徴とする請求項1から請
    求項7までの何れかに記載の最大変位量検出装置。
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