JP3729810B2 - 光変位センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、2点間の変位計測例えば斜面の健全度診断および崩壊予測等を目的に斜面変位を計測するもので、2点間の変位例えば斜面変位を光ファイバの曲率変化に変換し、光ファイバの曲率と光ファイバの透過光強度変化に一定の関係があることを利用して、2点間の変位量例えば斜面の変位量を計測する光変位センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道、道路などの斜面では豪雨、地震のみならず種々の環境変化による崩壊事故が起こっている。これらの被害を防止するには斜面の健全度の把握や崩壊の危険性のある斜面の変位を計測・監視して異常を早期に検知することが必要である。従来は斜面変位を計測するため、監視対象斜面の2点間にワイヤーを布設して、斜面変位に応じたワイヤーの動きを摺動抵抗やひずみゲージ等により電気信号に変換して変位を計測する伸縮計(以後伸縮センサと記す)が多用されていた。しかし近年光ファイバ技術の発達と共に、光ファイバは電磁誘導に強く落雷の影響を受けにくく、光変位センサへ布線した光ファイバ自体が、電源線や信号伝送線を兼用し距離減衰が小さいなど多くの利点があり、光変位センサによる斜面モニタリングが行われるようになってきた。
【0003】
図4に従来式光変位センサの構造と斜面設置状況を示す。図4の光変位センサ1−1内部の光ファイバ2は一部分に光ファイバ曲線部3が設けられる。光ファイバ曲線部3の片側は不動部4で変位センサ1−1の本体に固定され、他方は移動部5に接続される。上記不動部4と移動部5の間には引っ張りバネ6が設置されている。斜面8の変位計測区間には計測杭9−1、9−2が打ち込まれ、計測杭9−1の上部に光変位センサ1−1が固定される。光変位センサ1−1の移動部5にはワイヤー7の片側が固定され、他方は引っ張りバネ6をある程度引っ張った力と均衡して計測杭9−2のワイヤー固定部10に固定される。その後計測杭9−1と計測杭9−2間の斜面8が伸張変位するとワイヤー7が引っ張られ移動部5が右に移動して光ファイバ曲線部3の曲率が小さくなる。反対に圧縮変位が発生すると引っ張りバネの力で移動部5が左に移動して光ファイバの曲線が大きくなる。図示は省略するが光ファイバ2の片側は光照射部、他方は受光部に接続されて光ファイバ曲率部3の曲率変化に伴う透過光強度変化が監視されている。
【0004】
図5は光ファイバの曲率(直径)と透過光減衰量の関係を示したものである。光ファイバの直径が大きい時は透過光の減衰はほとんど無いが、光ファイバの直径が約35mmφ以下になると透過光が減衰する。このとき透過光減衰量とファイバの直径には一定の関係があるため、斜面変位により光ファイバの曲率を変化させ透過光強度を測定すればファイバ曲率変化いわゆる斜面変位を知ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、斜面変位計測は地形や監視目的に応じて,変位計測スパンや変位検知感度(精度)を変更する必要がある。これに対して上記、従来式の光変位センサは計測スパンを簡単に変更できない。光ファイバの直径を小さくすると光ファイバが断線する危険があるため、仮に最小直径の限界を5mmφとする。また直径が約35mmφ以上では透過光が減衰しないため、本光変位センサの計測スパンLは式1より約94.4mmと限定される。
L=(35×π−5×π)=94.4・・・・式1
【0006】
またファイバの曲率変化を検知するために必要な、光ファイバへの光照射素子や受光素子などは環境温度で発光強度や受光感度特性が変化する。これらが外乱ノイズとなり計測精度が低下する。本光変位センサは現状S/N比(信号/ノイズ)は約100:1で計測精度は約1mm程度である。このため温度補正回路等を付加するなど改善が行われているが装置が複雑で高価になる欠点がある。
【0007】
さらに従来式光変位センサでは、ワイヤーがセンサ内部のバネの引っ張り力と均衡して布設されている。このため斜面計測杭間の変位により引っ張りバネの張力が変化してワイヤーの弛み量が変化する。特に計測区間が長距離になると、ワイヤーの弛み量が大きく変化するために、斜面変位が正確に光ファイバの曲率変化に対応しないなどの課題がある。
【0008】
この発明は、上記のような課題に鑑み、その課題を解決すべく創案されたものであって、その目的とするところは、変位を機械的に拡大して光ファイバの曲率を変化させる事によりS/N比を改善して計測精度を向上し、光ファイバの曲率をサイクリックに変化させることで計測スパンを拡大でき、またワイヤーの張力を一定に保持する事で、2点間変位例えば斜面変位によるワイヤーの弛み量変化を無くした高精度の光変位センサを提供することにある。
【0012】
課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、光ファイバ曲率変化部を備え、変位計測区間の変位に連動して光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させて、光ファイバの透過光強度が変化することを利用して変位を計測する光変位センサにおいて、前記光ファイバ曲率変化部を、弾性中空筒体の側周面に光ファイバを巻き付けると共に該光ファイバの両側に挟圧板を配置し弾性中空筒体の側周面に巻き付けた光ファイバを変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して上記挟圧板により両側から断面扁平状に挟圧変形して光ファイバの曲率を変化させる構成にし、変位計測範囲の計測スパンの拡大のため、一定変位毎に光ファイバの曲率変化方向をサイクリックに反転変化させるべく、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して回転する第1円盤の回転軸と同軸であって光ファイバ曲率変化部側に通じる第2円盤と、該第2円盤の回転運動を上記挟圧板の片方の往復運動に変換して光ファイバ曲率変化部に伝達する伝達部材とからなる変位計測範囲拡大機構を備え、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して上記変位計測範囲拡大機構を通じて光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させる手段よりなるものである。
【0013】
また、請求項の発明は、光ファイバ曲率変化部を備え、変位計測区間の変位に連動して光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させて、光ファイバの透過光強度が変化することを利用して変位を計測する光変位センサにおいて、前記光ファイバ曲率変化部を、弾性中空筒体の側周面に光ファイバを巻き付けると共に該光ファイバの両側に挟圧板を配置し弾性中空筒体の側周面に巻き付けた光ファイバを変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して上記挟圧板により両側から断面扁平状に挟圧変形して光ファイバの曲率を変化させる構成にし、微少変位を高感度で計測するために、変位を拡大すべく、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して回転する小径の第1円盤と該第1円盤と同一の回転軸であって光ファイバ曲率変化部側に通じる大径の第2円盤とからなる変位拡大機構と、変位計測範囲の計測スパンの拡大のため、一定変位毎に光ファイバの曲率変化方向をサイクリックに反転変化させるべく、上記第2円盤と該第2円盤の回転運動を上記挟圧板の片方の往復運動に変換して光ファイバ曲率変化部に伝達する伝達部材とからなる変位計測範囲拡大機構とを備え、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して上記変位拡大機構及び変位計測範囲拡大機構を通じて光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させる手段よりなるものである。
【0014】
また、請求項の発明は、光ファイバ曲率変化部を備え、変位計測区間の変位に連動して光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させて、光ファイバの透過光強度が変化することを利用して変位を計測する光変位センサにおいて、変位計測範囲の計測スパンの拡大のため、一定変位毎に光ファイバの曲率変化方向をサイクリックに反転変化させるべく、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して回転し且つ第2歯車と一部で非噛合状態を生じさせる歯欠落部を有する第1歯車と、該第1歯車と噛合し光ファイバ曲率変化部側に通じる第2歯車と、非噛合状態の上記第2歯車を初期状態に復帰させる弾性部材とからなる変位計測範囲拡大機構を備え、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して上記変位計測範囲拡大機構を通じて光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させる手段よりなるものである。
【0015】
また、請求項の発明は、光ファイバ曲率変化部を備え、変位計測区間の変位に連動して光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させて、光ファイバの透過光強度が変化することを利用して変位を計測する光変位センサにおいて、微少変位を高感度で計測するために、変位を拡大すべく、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して回転する大径の第1歯車と該第1歯車と噛合し光ファイバ曲率変化部側に通じる小径の第2歯車とからなる変位拡大機構と、変位計測範囲の計測スパンの拡大のため、一定変位毎に光ファイバの曲率変化方向をサイクリックに反転変化させるべく、上記第2歯車と、該第2歯車と一部で非噛合状態を生じさせる歯欠落部を有する上記第1歯車と、非噛合状態の上記第2歯車を初期状態に復帰させる弾性部材とからなる変位計測範囲拡大機構とを備え、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して上記変位拡大機構及び変位計測範囲拡大機構を通じて光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させる手段よりなるものである。
【0016】
ここで、請求項1〜請求項の発明は、高精度で変位を計測するために、変位によって配線の弛み量が変化する事が無いように、緊張状態で布設した配線の張力を一定に保持している。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に記載の発明の実施の形態に基づいて、この発明をより具体的に説明する。
【0018】
〔実施の形態−1〕
ここで、図1は光変位センサの構造と光センサの斜面設置状況を示した図である。
【0019】
図1において、光変位センサ11は、微少変位を高感度で計測するために、変位を拡大する変位拡大機構12と、変位計測範囲の計測スパンの拡大のため、一定変位毎に光ファイバの曲率変化方向をサイクリックに反転変化させる変位計測範囲拡大機構21を、光ファイバ曲率変化部31に備えたものからなる。なお、変位拡大機構12は必要に応じて省略されることもある。
【0020】
この光変位センサ11を構成する変位拡大機構12、変位計測範囲拡大機構21及び光ファイバ曲率変化部31は、変位計測区間に取り付けられた計測杭9−1上のハウジング11a内に設置されるが、必要に応じて複数の変位を計測する場合には隣の計測杭9−2上のハウジング11a内にも設置されたりする。
【0021】
図1において、変位拡大機構12は、微少変位を高感度で計測するための機構で、変位計測区間に緊張状態で布設された配線13の一端側が巻かれた小径の第1円盤14aと、第1円盤14aの回転中心部と同軸の回転軸14にその回転中心部が装着された第1円盤14aより大径の第2円盤14cとから構成されている。この小径の第1円盤14aと大径の第2円盤14cとの直径比が変位拡大に関係する。なお、必要に応じて変位拡大機構12を省略する場合には、第1円盤14aと第2円盤14cの各直径を同一にする。
【0022】
配線13は、第1円盤14aの側周面に一端が固定されて数回巻かれて連結され、他端側は変位計測区間に緊張状態で布設されて、隣の計測杭9−2上のハウジング11aの外部側面の配線固定部10に固定されている。配線13の一端側が巻かれている第1円盤14aの回転軸は、大径の第2円盤14cの回転軸14と同軸である。この実施の形態では、第1円盤14aはその回転中心部が回転軸14に装着されていて、第1円盤14aとこの第1円盤14aより大径の第2円盤14cは回転軸14と一体となって回転する。配線13には温度変化、張力の影響による伸びを生じにくい金属製の例えばワイヤーや高張力線が使用される。
【0023】
回転軸14はハウジング11a内の下部側の近くに設置され、その両端は図示しない軸受けに回転自在に保持されている。回転軸14には円盤14bの回転中心部が装着されている。円盤14bの側周面には下端に錘15が取り付けられたワイヤー15aの上端側が数回巻かれて連結されている。
【0024】
錘15の付いたワイヤー15aは、回転軸14を図1では反時計回りに回転させる力が加わるように巻かれている。この錘15の付いたワイヤー15aの働きによって、計測杭9−1と計測杭9−2の間に緊張状態で布設された配線13の張力は一定に保持されており、高精度で変位を計測するために、変位によって配線13の弛み量が変化する事が無いように図られている。
【0025】
図1において、変位計測範囲拡大機構21は、変位計測範囲の計測スパンを拡大するための機構で、変位計測区間に緊張状態で配設された配線13の一端側が巻かれた第1円盤14aの回転中心部と同軸の回転軸14にその回転中心部が装着された第2円盤14cと、該第2円盤14cの回転運動を光ファイバ曲率変化部31の挟圧板の片方の往復運動に変換して光ファイバ曲率変化部31に伝達する索条の伝達部材16から構成されている。伝達部材16には温度変化、張力の影響による伸びを生じにくい索条の金属製の例えばワイヤーや高張力線が使用される。
【0026】
索条の伝達部材16は、その一端が第2円盤14cの例えば回転ローラの連結部16aに連結され、他端側は光ファイバ曲率変化部31の固定挟圧板33及び光ファイバ2が巻き付けられた弾性中空筒体32を貫通して可動挟圧板34に連結されている。この実施の形態では可動挟圧板34を貫通して連結部16bに連結されている。
【0027】
また、この実施の形態では、索条の伝達部材16は、その一端側が下向きに配置され、中間部分がハウジング11a内に取り付けられたローラ16cによって90度程の角度で水平方向に変更されて図1の左方向に延びて、その他端側がハウジング11aの左側寄りに配置された光ファイバ曲率変化部31の可動挟圧板34に連結されるように配設されている。索条の伝達部材16は、第2円盤14cと可動挟圧板34の間に緊張状態で配設されている。
【0028】
索条の伝達部材16は、変位計測区間で変位が発生すると一端側が連結された第2円盤14cの連結部16aが円運動して他端が連結された光ファイバ曲率変化部31の可動挟圧板34を固定挟圧板33方向に移動させて、光ファイバ曲率変化部31の弾性中空筒体32の側周面に巻き付けた光ファイバ2を断面扁平状に挟圧変形させて光ファイバ2の曲率を変化させるものである。
【0029】
図1において、光ファイバ曲率変化部31は、光ファイバ2を所定直径例えば直径35mmφの弾性中空筒体32の側周面に巻き付けて、変位計測区間の変位に連動させて挟圧変形させて光ファイバ2の曲率を変化させる構造になっている。計測精度は光ファイバ2が巻き付けられる弾性中空筒体32の径と弾性中空筒体32に巻き付ける光ファイバ2の巻き付け量により異なる。本発明では単体で変位計測スパン約35mm、計測精度約0.05mm程度の計測が可能である。
【0030】
光ファイバ曲率変化部31は、光ファイバ2が側周面に巻き付けられた弾性中空筒体32、該弾性中空筒体32の両側に配置された固定挟圧板33と可動挟圧板34、固定挟圧板33と可動挟圧板34との間に配置された弾性部材35などから構成される。
【0031】
弾性中空筒体32に巻き付けられる光ファイバ2の一端は図示しない光照射部に接続され、又光ファイバ2の他端は光源から出た光を受ける図示しない受光部に接続されている。受光部の受光素子が光照射部から照射された光の透過光強度の変化を検知することによって、弾性中空筒体32に巻き付けた光ファイバ2の挟圧変形の変化を検知して、変位計測区間の変位の発生の有無及び変位の方向を検知できる構造になっている。
【0032】
また、弾性中空筒体32に数回巻かれた光ファイバ2の一端は光コネクタ36aに接続されている。光ファイバ2の一端は光コネクタ36aを介して変位検知箇所から離れた場所に設置された図示しない観測室内の光照射部に接続されている。同様に、弾性中空筒体32に数回巻かれた光ファイバ2の他端は光コネクタ36bに接続されている。光ファイバ2の他端は光コネクタ36bを介して変位検知箇所から離れた場所に設置された図示しない観測室内の受光部に接続されている。
【0033】
光ファイバ2が側周面に巻き付けられた弾性中空筒体32は、その断面が例えば円形のものや楕円形のものがあり、又筒の内部は中空になっており、筒の両端は開口されている。光ファイバ2は通常、弾性中空筒体32の外周側の側周面に複数回巻き付けられるが、必要に応じて筒の内周側の側周面に巻き付けることも可能である。この弾性中空筒体32には、例えばりん青銅などの弾性復元力を有する直径約35mmφのものが使用される。
【0034】
光ファイバ2が側周面に巻き付けられた弾性中空筒体32を両側から挟圧して変形させる一対の固定挟圧板33と可動挟圧板34は、図3においては弾性中空筒体32を挟んでその左右両側に平行に配置されている。固定挟圧板33はハウジング11aに固定されて取り付けられている。可動挟圧板34は固定挟圧板33に対して前後に移動可能に取り付けられており、前記の索条の伝達部材16の引っ張り力によって固定挟圧板33に向けて移動して光ファイバ2が側周面に巻き付けられた弾性中空筒体32を挟圧変形させる。
【0035】
弾性部材35には例えば圧縮バネが使用され、圧縮バネからなる弾性部材35は光ファイバ2が側周面に巻き付けられた弾性中空筒体32の上下にそれぞれ配置されている。弾性部材35の一端は固定挟圧板33の内面に取り付けられ、弾性部材35の他端は可動挟圧板34の内面に取り付けられている。弾性部材35は索条の伝達部材16からの張力が無くなると可動挟圧板34を元の位置に押し戻して光ファイバ2が側周面に巻き付けられた弾性中空筒体32の断面形状を初期状態に復帰させる。
【0036】
次に、上記発明の実施の形態の構成に基づく作用について以下説明する。
斜面8の変位計測区間で伸張変位が発生して、配線13が図1の右方向に引っ張られると、配線13の一端側が巻かれている第1円盤14aは図1において時計回り方向に回転する。第1円盤14aが時計回り方向に回転すると回転軸14も一体となって同一方向に回転する。回転軸14に回転中心部が装着された第2円盤14cも時計回り方向に回転する。
【0037】
索条の伝達部材16の一端側が連結された第2円盤14cが時計回り方向に回転すると、索条の伝達部材16は他端が光ファイバ曲率変化部31の可動挟圧板34を介して圧縮バネの弾性部材35の付勢力に打ち勝って、索条の伝達部材16の他端は連結された可動挟圧板34を図1において右側つまり固定挟圧板33側に向けて移動させる。
【0038】
第2円盤14cが更に回転すると、索条の伝達部材16の一端が連結された連結部16aは円運動するために、索条の伝達部材16は全体的に第2円盤14c側に移動する。そして、第2円盤14cが半回転したときに、索条の伝達部材16は最も第2円盤14c側に引き寄せられ、これに伴って索条の伝達部材16の他端が連結された可動挟圧板34も最も固定挟圧板33側に近づき、可動挟圧板34と固定挟圧板33との間に挟まれている光ファイバ2が側周面に巻き付けられた弾性中空筒体32は最も断面扁平状に挟圧変形して、光ファイバ2の曲率変形も最も変わる。
【0039】
第2円盤14cがさらに回転を続けて半回転以上回転すると、第2円盤14c側に移動していた索条の伝達部材16は反対方向つまり光ファイバ曲率変化部31側に向かって移動するため、索条の伝達部材16の他端が連結された可動挟圧板34は圧縮バネの弾性部材35によって、固定挟圧板33から離れる方向に移動し、これにより、固定挟圧板33と可動挟圧板34によって挟圧変形されていた光ファイバ2が側周面に巻き付けられた弾性中空筒体32は少しづつ初期の断面形状に復帰し始め、第2円盤14cが丁度1回転すると、弾性中空筒体32は初期の断面形状に戻る。このように、第2円盤14cが1回転する間に索条の伝達部材16を介して可動挟圧板34は固定挟圧板33に向けて1往復運動する間に光ファイバ2が側周面に巻き付けられた弾性中空筒体32を断面扁平状に挟圧変形させる。
【0040】
以下、斜面8の計測区間の伸張変位がさらに続くと、第2円盤14cは同一方向に回転を続け、1回転する度に前述した動作が繰り返される。このように、配線13が同一方向に長く引っ張られても、光ファイバ2が側周面に巻き付けられた弾性中空筒体32は狭い範囲内で挟圧変形を繰り返すに過ぎないため、変位計測範囲の計測スパンが長くなっても、光ファイバ2の曲率の変化をサイクリックに変化させることになる。従って、変位に対して透過光が飽和することが無くなるため大きい変位を計測できると共に、変位拡大機構12を利用することによって、微少変位を高感度で検出することが可能となる。
【0041】
また、斜面8の計測区間の圧縮変位では、前記で説明したのと第2円盤14cの回転方向が異なるのみで、同様の動作を繰り返すので、その説明を省略する。
【0042】
本発明では変位を2倍に拡大し光ファイバの曲率を変化させ、変位長約15.7mm毎に光ファイバの曲率をサイクリックに変化させて計測スパンを拡大した例を示す。また斜面計測区間の配線13の張力は一定に保持している。
【0043】
図1に於いて弾性中空筒体32の直径を約35mmφ(移動量約31.4mm)にして、第1円盤14a及び円盤14bの直径を10mm、第2円盤14cの連結部16aの移動量を31.4mmにすると、配線13の伸縮変位は2倍に拡大されて索条の伝達部材16に伝達され、約0.05mmの計測精度が実現可能となる。また斜面変位約15.7mm毎に光ファイバ2の曲率が変位するため、透過光減衰量は飽和する事がなく、計測スパンは錘15の上下移動範囲量、または定トルクバネの有効範囲まで拡大できる。
【0044】
図2は上記光変位センサ11の変位と透過光減衰量の関係を示したもので光変位センサ11は通常、図2に示す変位0の状態で斜面に設置される。以後斜面8に伸張変化が発生すると図示右側にサイクリックに変化し、圧縮変位が発生すると図示左側にサイクリックに変化する。従って本透光減衰量の変化を連続監視しておけば斜面伸縮変位を知ることができる。
【0045】
〔実施の形態−2〕
ここで、図3は光変位センサの構造と光センサの斜面設置状況を示した図である。
【0046】
図3において、光変位センサ51は、微少変位を高感度で計測するために、変位を拡大する変位拡大機構52と、変位計測範囲の計測スパンの拡大のため、一定変位毎に光ファイバの曲率変化方向をサイクリックに反転変化させる変位計測範囲拡大機構61とを、光ファイバ曲率変化部71に備えたものからなる。なお、変位拡大機構52は必要に応じて省略されることもある。
【0047】
この光変位センサ51を構成する変位拡大機構52、変位計測範囲拡大機構61及び光ファイバ曲率変化部71は、変位計測区間に取り付けられた計測杭9−1上のハウジング51a内に設置されるが、必要に応じて複数の変位を計測する場合には隣の計測杭9−2上のハウジング51a内にも設置されたりする。
【0048】
図3において、変位拡大機構52は、微少変位を高感度で計測するための機構で、変位計測区間に緊張状態で布設された配線53の一端側が巻かれた円盤54aと、円盤54aの回転中心部と同軸の回転軸54にその回転中心部が装着された大径の第1歯車54cと、大径の第1歯車54cと噛み合う小径の第2歯車56aと、光ファイバ曲率変化部71の円盤73aとから構成されるが、基本の構成は大径の第1歯車54c及びこれと噛み合う小径の第2歯車56aである。なお、必要に応じて変位拡大機構52を省略する場合には、円盤54a、第1歯車54c、第2歯車56a及び円盤73aの各直径を同一にする。
【0049】
配線53は、円盤54aの側周面に一端が固定されて数回巻かれて連結され、他端側は変位計測区間に緊張状態で布設されて、隣の計測杭9−2上のハウジング51aの外部側面の配線固定部10に固定されている。配線53の一端側が巻かれている円盤54aの回転軸は、変位拡大機構52の大径の第1歯車54cの回転軸54と同軸である。この実施の形態では、円盤54aはその回転中心部が回転軸54に装着されていて、円盤54aとこの円盤54aより大径の第1歯車54cは回転軸54と一体となって回転する。配線53には温度変化、張力の影響による伸びを生じにくい金属製の例えばワイヤーや高張力線が使用される。
【0050】
回転軸54はハウジング51a内の下部側の近くに設置され、その両端は図示しない軸受けに回転自在に保持されている。回転軸54には円盤54bの回転中心部が装着されている。円盤54bの側周面には下端に錘55が取り付けられたワイヤー55aの上端側が数回巻かれて連結されている。
【0051】
錘55の付いたワイヤー55aは、回転軸54を反矢印方向(図3では反時計回り)に回転させる力が加わるように巻かれている。この錘55の付いたワイヤー55aの働きによって、計測杭9−1と計測杭9−2の間に緊張状態で布設された配線53の張力は一定に保持されており、高精度で変位を計測するために、変位によって配線53の弛み量が変化する事が無いように図られている。
【0052】
大径の第1歯車54cは同一の回転軸54にその回転中心部が装着された円形歯車から構成されている。第1歯車54cは円盤54aよりも直径が例えば3倍大きい。円盤54aが1回転すると、回転軸54を通じて大径の第1歯車54cも同一の角速度で1回転する。
【0053】
大径の第1歯車54cと噛み合う小径の第2歯車56aは大径の第1歯車54cよりも歯数が少ない円形歯車から構成され、大径の第1歯車54cが例えば1/3回転する間に小径の第2歯車56aは1回転する。このように、大径の第1歯車54cが例えば1/3回転する間に小径の第2歯車56aが1回転することによって変位を拡大するもので、微少変位を高感度で計測することが可能となる。小径の第2歯車56aは変位計測範囲拡大機構61の回転軸56と同軸になっており、この実施の形態では変位計測範囲拡大機構61の回転軸56に小径の第2歯車56aの回転中心部が装着されている。
【0054】
変位計測範囲拡大機構61は、変位計測範囲の計測スパンを拡大するための機構で、第2歯車56aと一部で非噛合状態を生じさせる歯欠落部54dを有する第1歯車54cと、第2歯車56aと、非噛合状態の上記第2歯車を初期状態に復帰させる弾性部材57とから構成されている。
【0055】
大径の第1歯車54cには小径の第2歯車56aと一部で非噛合状態を生じさせる歯欠落部54dが等角度の間隔をあけて複数、実施の形態では120度の角度で周縁の3箇所に形成されている。歯欠落部54dは変位計測範囲拡大機構61の一部を構成する。
【0056】
第2歯車56aの回転中心部が装着された回転軸56には、第2歯車56aより大径の円盤56bが装着されている。第2歯車56aと円盤56bとは回転軸56を通じて一体的に同一方向に同一角速度で回転する。つまり第2歯車56aが一回転すると、円盤56bも一回転する。回転軸56はハウジング51a内の中間部の近くに設置され、その両端は図示しない軸受けに回転自在に保持されている。
【0057】
弾性部材57は例えば微弱な力の引っ張りバネからなり、引っ張りバネからなる弾性部材57の一端が円盤56bの一部の可動連結部57aに連結されている。弾性部材57の他端はハウジング51aの端部の固定部57bに固定されている。円盤56bには弾性部材57を通じて初期の状態に戻す初期復帰回転トルクが作用しており、第2歯車56aが歯欠落部54dによって第1歯車54cと非噛合状態になると、弾性部材57による初期復帰回転トルクが作用して、第2歯車56aは円盤56bと共に逆回転して初期の状態に復帰する。
【0058】
図3に示すように、光ファイバ曲率変化部71は、光ファイバ2の光減衰が生じる所定直径例えば直径15mmφの光減衰円形曲線部72と、光ファイバ2の光減衰が生じない所定直径例えば直径40mmφの光非減衰円形曲線部73とから構成され、光ファイバ2の一端側は光減衰円形曲線部72に数回巻かれ、光ファイバ2の他端側は光非減衰円形曲線部73に数回巻かれている。光ファイバ曲率変化部71はハウジング51a内の上部側近くに設置されている。
【0059】
光ファイバ2の一端は図示しない光照射部に接続され、又光ファイバ2の他端は光源から出た光を受ける図示しない受光部に接続されている。受光部の受光素子が光照射部から照射された光の透過光強度の変化を検知することによって、光ファイバ2の光減衰円形曲線部72の巻き数の変化を検知して、変位計測区間の変位の発生の有無及び変位の方向を検知できる構造になっている。
【0060】
光ファイバ2の光減衰円形曲線部72は、直径が所定直径例えば15mmφからなる円盤72bの側周面に光ファイバ2の一端側が数回巻かれた構成からなっている。光減衰円形曲線部72は光ファイバ2の巻き数の増減によって透過光強度が変化する構造になっている。また、数回巻かれた光ファイバ2の一端が円盤72bの側周面の図示しない固定点で固定されて光コネクタ74aに接続されている。光ファイバ2の一端は光コネクタ74aを介して変位検知箇所から離れた場所に設置された図示しない観測室内の光照射部に接続されている。
【0061】
円盤72bの回転中心部は回転軸72aに装着されている。回転軸72aはハウジング51a内の上部近くに設置され、その両端は図示しない軸受けに回転自在に保持されている。回転軸72aには微弱な力の回転バネ72cが取り付けられている。回転バネ72cには例えばゼンマイバネが使用されている。回転バネ72cは回転軸72aが回転中心部に装着された円盤72bを図3において反時計回り方向に回転させるように付勢している。
【0062】
光ファイバ2の光非減衰円形曲線部73は、直径が所定直径例えば40mmφからなる円盤73aの側周面に光ファイバ2の他端側が数回巻かれた構成からなっている。光非減衰円形曲線部73は光減衰円形曲線部72と異なり、光ファイバ2の巻き数の増減によって透過光強度が変化することはない。また、数回巻かれた光ファイバ2はその他端が側周面の図示しない固定点で固定されて光コネクタ74bに接続されている。光ファイバ2の他端は光コネクタ74bを介して変位検知箇所から離れた場所に設置された図示しない観測室内の受光部に接続されている。
【0063】
円盤73aの回転中心部は前記回転軸56に装着されている。円盤73aの直径は前記第2歯車56a及び円盤56bよりも大径となっている。円盤73aは円盤56b及び回転軸56を介して弾性部材57によって、初期復帰回転トルクが作用している。
【0064】
次に、上記発明の実施の形態の構成に基づく作用について以下説明する。
斜面8の計測区間に伸張変位が発生すると、配線53の引っ張り力で配線53の一端側が巻かれている円盤54a及び回転軸54は一体となって図3で時計回り方向に回転する。このとき、回転軸54の回転に伴ってこれと一体となる円盤54bも同一方向に回転して錘55は上昇する。斜面8の計測区間に圧縮変位が発生すると、配線53の弛み量だけ錘55が下降して円盤54b、円盤54a及び回転軸54は図3で反時計回り方向に回転する。錘55が上下することで配線53は一定張力に保持される。
【0065】
配線53の動きにより回転軸54が回転すると、回転軸54に回転中心部が装着された大径の第1歯車54cも回転し、大径の第1歯車54cと変位拡大機構52を構成する小径の第2歯車56aも噛合により逆方向に回転する。小径の第2歯車56aは変位拡大機構52によって、大径の第1歯車54cより例えば3倍の角速度で回転することになる。
【0066】
伸張変位では、大径の第1歯車54cは時計回り方向に回転し、大径の第1歯車54cと噛合する小径の第2歯車56aは反時計回り方向に回転する。小径の第2歯車56aと同一の回転軸56である光非減衰円形曲線部73の円盤73aも反時計回り方向に回転して、光ファイバ曲率変化部71の光ファイバ2は光非減衰円形曲線部73の円盤73aから光減衰円形曲線部72の円盤72bに巻き取られて透過光強度が減衰する。
【0067】
ところで、小径の第2歯車56aと噛合する大径の第1歯車54cには、第2歯車56aと一部で非噛合状態を生じる歯欠落部54dが形成されて変位計測範囲拡大機構61が構成されているため、伸張変位が増加し続けると、第1歯車54cは歯欠落部54dで第2歯車56aとの噛合が無くなり、第1歯車54cから第2歯車56aに回転力が伝達されなくなる。
【0068】
第2歯車56aには、常時、回転軸56及び円盤56bを介して弾性部材57による初期復帰回転力が作用しており、第1歯車54cから回転力が無くなると、この初期復帰回転力によって第2歯車56aは逆向きに回転し、第2歯車56aと同一の回転軸56の光非減衰円形曲線部73の円盤73aも同様に逆向きの時計回り方向に回転する。光減衰円形曲線部72の円盤72bも回転バネ72cによる回転力により同様に逆向きの時計回り方向に回転する。
【0069】
円盤73aは弾性部材57の弾性力によって、又円盤72bは回転バネ72cによって決まる規定位置に復帰し、円盤73a及び円盤72bに巻き付けられた光ファイバ2は初期巻き付け位置に復帰して、円盤72bに巻かれていた光ファイバ2は巻き戻されて透過光強度が増加する。
【0070】
更に、伸張変位が増加すると、歯欠落部54dで第2歯車56aとの噛合が無くなっていた第1歯車54cは再び第2歯車56aと噛合し始め、第2歯車56aは上記と同一の反時計回り方向に回転し、さらに同一方向の回転が進行すると再び変位計測範囲拡大機構61を構成する歯欠落部54dによって再び第1歯車54cから回転力が無くなる動作をサイクリックに繰り返す。
【0071】
このように、配線53が同一方向に長く引っ張られても、光減衰円形曲線部72側は狭い範囲内での巻き取り及び巻き戻しに変換されるに過ぎないため、変位計測範囲の計測スパンが長くなっても、光減衰円形曲線部72の巻き数をサイクリックに変化させることになる。従って、変位に対して透過光が飽和することが無くなるため大きい変位を計測できると共に、変位拡大機構52を利用することによって、微少変位を高感度で検出することが可能となる。
【0072】
また、斜面8の計測区間の圧縮変位では、前記で説明したとの回転方向が異なるのみで、同様の動作を繰り返すので、その説明を省略する。
【0073】
上記光変位センサ51で円盤54aの直径を1として大径の第1歯車54c、小径の第2歯車56aおよび円盤73aを3:1:2の直径比にすると、配線53の伸縮変位は光ファイバ2へ6倍に拡大して伝達されるため、従来のS/N比100/1は機械的に600/1に向上して計測精度が高くなる。これら直径比により変位拡大率が変更でき、円盤54a、第1歯車54cの直径比を変えれば錘55の重量や定トルクバネの力も変更可能であることは当然の事である。
【0074】
なお、この発明は上記発明の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の改変をなし得ることは勿論である。前記実施の形態では、斜面変位の計測の場合で説明したが、これに限定されるものではなく、例えば水平変位や垂直変位などの2点間変位の計測についても使用できるのは勿論である。
【0076】
【発明の効果】
以上の記載より明らかなように請求項1、請求項3の発明に係る光変位センサによれば、変位計測範囲の計測スパンが長くなっても、光ファイバ曲率変化部の曲率をサイクリックに変化させることになり、従って、変位に対して透過光が飽和することが無くなるため大きい変位を計測できることが可能となる。
【0077】
また、請求項2、請求項4の発明に係る光変位センサによれば、2点間の変位例えば斜面の変位を機械的に拡大して光ファイバの曲率を変化させるために高感度・高精度での変位計測が可能となり、光ファイバの曲率をサイクリックに変化させることで変位計測スパンが拡大する。
【0078】
また、請求項によれば、計測区間に布設する配線張力を一定に保つことで変位による配線の弛み変化が無くなり高精度での変位計測が可能となる。
【0079】
本発明の光変位センサは2点間の変位例えば斜面変位の計測のみならず、橋梁、トンネル、ビル等構造物の変位計測にも使用可能で、特に長計測区間の2点間の変位計測に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態−1を示す光変位センサの構造と光センサの斜面設置状況を示した図である。
【図2】この発明の実施の形態−1の光変位センサの変位と透過光強度の関係図である。
【図3】この発明の実施の形態−2を示す光変位センサの構造と光センサの斜面設置状況を示した図である。
【図4】従来式光変位センサの構造と斜面設置状況の概略図である。
【図5】光ファイバループ直径と透過光強度の関係図である。
【符号の説明】
1−1 従来式光変位センサ
1−2 従来式光変位センサ
2 光ファイバ
3 光ファイバ曲線部
4 光ファイバ固定部
5 移動部
6 引っ張りバネ
7 ワイヤー(斜面用)
8 斜面
9−1 計測杭
9−2 計測杭
10 固定部
11 光変位センサ
11a ハウジング
12 変位拡大機構
13 配線
14 回転軸
14a 第1円盤
14b 円盤
14c 第2円盤
15 錘
15a ワイヤー
16 伝達部材
16a 連結部
16b 連結部
16c ローラ
21 変位計測範囲拡大機構
31 光ファイバ曲率変化部
32 弾性中空筒体
33 固定挟圧板
34 可動挟圧板
35 弾性部材
36a 光コネクタ
36b 光コネクタ
51 光変位センサ
51a ハウジング
52 変位拡大機構
53 配線
54 回転軸
54a 円盤
54b 円盤
54c 第1歯車
54d 歯欠落部
55 錘
55a ワイヤー
56 回転軸
56a 第2歯車
56b 円盤
57 弾性部材
57a 可動連結部
57b 固定部
61 変位計測範囲拡大機構
71 光ファイバ曲率変化部
72 光減衰円形曲線部
72a 回転軸
72b 円盤
72c 回転バネ
73 光非減衰円形曲線部
73a 円盤
74a 光コネクタ
74b 光コネクタ

Claims (5)

  1. 光ファイバ曲率変化部を備え、変位計測区間の変位に連動して光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させて、光ファイバの透過光強度が変化することを利用して変位を計測する光変位センサにおいて、前記光ファイバ曲率変化部を、弾性中空筒体の側周面に光ファイバを巻き付けると共に該光ファイバの両側に挟圧板を配置し弾性中空筒体の側周面に巻き付けた光ファイバを変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して上記挟圧板により両側から断面扁平状に挟圧変形して光ファイバの曲率を変化させる構成にし、変位計測範囲の計測スパンの拡大のため、一定変位毎に光ファイバの曲率変化方向をサイクリックに反転変化させるべく、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して回転する第1円盤の回転軸と同軸であって光ファイバ曲率変化部側に通じる第2円盤と、該第2円盤の回転運動を上記挟圧板の片方の往復運動に変換して光ファイバ曲率変化部に伝達する伝達部材とからなる変位計測範囲拡大機構を備え、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して上記変位計測範囲拡大機構を通じて光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させることを特徴とする光変位センサ。
  2. 光ファイバ曲率変化部を備え、変位計測区間の変位に連動して光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させて、光ファイバの透過光強度が変化することを利用して変位を計測する光変位センサにおいて、前記光ファイバ曲率変化部を、弾性中空筒体の側周面に光ファイバを巻き付けると共に該光ファイバの両側に挟圧板を配置し弾性中空筒体の側周面に巻き付けた光ファイバを変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して上記挟圧板により両側から断面扁平状に挟圧変形して光ファイバの曲率を変化させる構成にし、微少変位を高感度で計測するために、変位を拡大すべく、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して回転する小径の第1円盤と該第1円盤と同一の回転軸であって光ファイバ曲率変化部側に通じる大径の第2円盤とからなる変位拡大機構と、変位計測範囲の計測スパンの拡大のため、一定変位毎に光ファイバの曲率変化方向をサイクリックに反転変化させるべく、上記第2円盤と該第2円盤の回転運動を上記挟圧板の片方の往復運動に変換して光ファイバ曲率変化部に伝達する伝達部材とからなる変位計測範囲拡大機構とを備え、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して上記変位拡大機構及び変位計測範囲拡大機構を通じて光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させることを特徴とする光変位センサ。
  3. 光ファイバ曲率変化部を備え、変位計測区間の変位に連動して光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させて、光ファイバの透過光強度が変化することを利用して変位を計測する光変位センサにおいて、変位計測範囲の計測スパンの拡大のため、一定変位毎に光ファイバの曲率変化方向をサイクリックに反転変化させるべく、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して回転し且つ第2歯車と一部で非噛合状態を生じさせる歯欠落部を有する第1歯車と、該第1歯車と噛合し光ファイバ曲率変化部側に通じる第2歯車と、非噛合状態の上記第2歯車を初期状態に復帰させる弾性部材とからなる変位計測範囲拡大機構を備え、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して上記変位計測範囲拡大機構を通じて光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させることを特徴とする光変位センサ。
  4. 光ファイバ曲率変化部を備え、変位計測区間の変位に連動して光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させて、光ファイバの透過光強度が変化することを利用して変位を計測する光変位センサにおいて、微少変位を高感度で計測するために、変位を拡大すべく、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して回転する大径の第1歯車と該第1歯車と噛合し光ファイバ曲率変化部側に通じる小径の第2歯車とからなる変位拡大機構と、変位計測範囲の計測スパンの拡大のため、一定変位毎に光ファイバの曲率変化方向をサイクリックに反転変化させるべく、上記第2歯車と、該第2歯車と一部で非噛合状態を生じさせる歯欠落部を有する上記第1歯車と、非噛合状態の上記第2歯車を初期状態に復帰させる弾性部材とからなる変位計測範囲拡大機構とを備え、変位計測区間に緊張状態で布設した配線の長さの変位に連動して上記変位拡大機構及び変位計測範囲拡大機構を通じて光ファイバ曲率変化部の光ファイバの曲率を変化させることを特徴とする光変位センサ。
  5. 高精度で変位を計測するために、変位によって配線の弛み量が変化する事が無いように、緊張状態で布設した配線の張力を一定に保持した請求項1〜請求項の何れかに記載の光変位センサ。
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