JP3653550B2 - 地盤伸縮の計測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ファイバを用いて、地すべりや斜面崩壊などによる地盤の伸縮を測定する地盤伸縮の計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、地すべりや斜面変形、崩壊などに伴う地盤の変化を把握するために各種の計測装置が用いられている。すなわち、このような変化が予測される箇所に伸縮計や傾斜測定器などの計測装置を予め設置しておき、伸縮計によって地盤の変化量を測定したり、傾斜測定器によって地盤の傾斜量を測定したりしていた。近年、このような計測装置では、光ファイバケーブルをセンサとして用いた計測装置が提案されている。すなわち、光ファイバは、微少の引張りひずみや曲げを受けても、光信号の伝送損失が増加する伝送損失特性を有している。そこで、計測装置では、地盤の変化が予想される箇所に光ファイバを光伝送損失が少ない状態で敷設し、光ファイバの光信号の光伝送損失を測定した構成とされている。すなわち、光ファイバの敷設方法としては、光ファイバを地表面下に埋設したり、地表面上に所定の間隔をおいて杭を打設し、これらの杭に光ファイバを掛け渡すとともに、光ファイバが杭に接する箇所を杭に固定していた。したがって、このような計測装置によれば、地盤の変化に連動して光ファイバが変形するので、この変形を光ファイバの光伝送損失として計測でき、光ファイバの変形原因である地盤の変化を把握することができる。この結果、光ファイバを用いた計測装置によれば、光ファイバを敷設して形成された線状の観測領域が確保されるので、少数の測定機器でも広大な領域を観測できる。
【0003】
これに加えて、突起を有した複数の検出部を測定箇所に設置し、これらの突起に、光伝送損失が少ない状態となるループ径で巻き回しながら光ファイバを配設した計測装置(例えば、特許文献1参照。)が知られている。すなわち、この計測装置では、地盤が変形するとある測定箇所間の距離が離れて光ファイバが引っ張られると、測定箇所のループ径が減少することから、光ファイバに光損失を生じさせることができる。固有のゆるみと同一径のループとを有した複数の光ファイバを設置した計測装置(例えば、特許文献2参照。)が知られている。したがって、この計測装置によれば、地盤の変化ですべての光ファイバが引っ張られ、ゆるみの少ない光ファイバから多い光ファイバのループ径が減少する。このため、一定の順序で段階的に異なる光ファイバに光損失を生起できるので、地盤の変化量を測定できる。
【0004】
【特許文献1】
特許3265413号公報
【特許文献2】
特開平11−258356号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の計測装置においては、光ファイバが引張られて生じた曲げや引張ひずみによる伝送損失を計測しているので、地盤の変化が大きい場合には、光ファイバの伸展量が大きくなり、光ファイバ自体が断線してしまうという問題がある。このため、一箇所でも断線した場合には、光ファイバを設置したすべての観測領域が観測不能となる。特に、広大な観測領域で大規模な地盤の変化が生じた場合には、光ファイバが複数箇所で断線することがあるので、観測体制の復旧に手間や時間がかかるという不都合がある。
【0006】
他方、上記の計測装置では、地盤の変化によって光ファイバが引張られて変形したことを計測しているので、地すべり土塊の圧縮などで光ファイバを縮める方向に地盤が変化した場合には、光ファイバが変形しないことになる。このため、従来の計測装置では、地盤の圧縮方向の変形量を計測できないという問題がある。
【0007】
そこでこの発明は、前記のような従来の問題点を解決し、光ファイバの断線を防止でき、光ファイバを縮める方向の地盤変化を測定可能な地盤伸縮の計測装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1の発明は、地山の斜面に沿って所定間隔をおいて複数個設置された杭と、これらの杭に回転自在に軸支されたプーリと、これらのプーリを少なくとも1周してプーリ間に掛け渡された光ファイバと、この光ファイバに伝送される光信号であって、前記杭の位置を現すように光ファイバに生成された光損失位置を測定する測定器とを具えた地盤伸縮の計測装置であって、斜面変状の影響を受けて杭が移動したとき、該杭の位置を現すように光ファイバに生成された光損失位置の移動を測定器が測定することにより、地盤の伸縮が計測されるようになっていることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、地山の斜面に沿って所定間隔をおいて複数個設置された杭と、これらの杭に回転自在に軸支されたプーリと、これらのプーリを少なくとも1周してプーリ間に掛け渡されたワイヤと、これらのプーリに配置され、前記杭の位置が移動したときのプーリの回転により光ファイバを屈曲させて光損失を発生させる光損失発生器と、これらの光損失発生器を通過して配設された光ファイバと、この光ファイバに伝送される光信号を測定する測定器とを具えた地盤伸縮の計測装置であって、斜面変状の影響を受けて杭が移動したとき、該杭の光損失発生器が光ファイバに発生させた光損失の発生位置を測定器が測定することにより、地盤の伸縮が計測されるようになっていることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2において、前記光損失発生器が、プーリの回転力により駆動され、それぞれ光ファイバの異なる箇所を屈曲させて光損失を発生させる2つのカム機構を有しており、一方のカム機構が、プーリからの右回転方向の回転力のみを伝達する一方向クラッチを介してプーリに接続され、他方のカム機構が、プーリからの左回転方向の回転力のみを伝達する一方向クラッチを介してプーリに接続されており、斜面変状の影響を受けて杭が移動したとき、この杭の移動に伴いプーリが右回転または左回転され、このいずれかの回転方向に適合する一方向クラッチにより回転力が伝達された一方または他方のカム機構が、光ファイバの異なる箇所を屈曲させて光損失を発生させていることを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記プーリに巻き掛けられた光ファイバまたはワイヤに張力を付与するための重りが、光ファイバまたはワイヤの所定箇所に接続されていることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明の実施形態を、添付図面を参照して説明する。図1は、計測装置の全体構成を示す図であり、図2(A),(B)は、地盤の変化前後での光信号の測定結果を示すグラフである。
【0013】
地盤伸縮の計測装置1は、図1に示すように、斜面に沿って互いに所定間隔をおいて順次、設置された固定杭2A,杭2B〜2Dと、これらの杭2B〜2Dに軸支されたプーリ3と、これらのプーリ3を少なくとも1周してプーリ3,3間に掛け渡された1本の光ファイバ4と、プーリ3,3間に介在された光ファイバ4に張力を付与するための重り5と、光ファイバ4の一端に接続された測定器6とを有している。なお、図中の左側の固定杭2Aには、プーリ3が設けられてなく、上端部に光ファイバ4の他端が固定されている。
【0014】
すなわち、計測装置1の計測対象としては、例えば地すべりの発生などで斜面変状つまり地盤の変化が予測される地山の斜面が選択され、斜面の高さが増減する方向に沿って複数の杭2A〜2Dが、互いに所定間隔をおいて、単列状に設置されている。これらの杭2A〜2Dは、充分な強度を有したパイプ状部材が用いられ、直立させた姿勢で強固に設置箇所に固定されている。すなわち、各杭2A〜2Dの基部は充分な深さで埋設されており、直立姿勢を維持するとともに、地盤の変化による移動以外は設置箇所から移動しないようにしている。各杭2A〜2Dは、杭2A〜2D同士の間に植生した図示しない樹木などの妨害物を回避するために、すべての杭2A〜2Dが一直線上に揃うように設置されてはいないが、不規則でも一定の方向に進むように設置されている。これらの杭2の上端部には、プーリ3が軸支され、プーリ3が斜面の地表面から所定距離だけ離れるようにしている。したがって、杭2A〜2D間に存在した地表面の凹凸や植物などに拘わりなく、杭2A〜2Dのプーリ3,3に光ファイバ4を掛け渡せるようにするとともに、地表面から影響を被らずにプーリ3を回転できるようにしている。
【0015】
プーリ3は、所定の直径を有した円板状に形成され、杭2B〜2Dの上端部に回転自在に軸支されている。プーリ3は、その回転面が垂直な面とされ、かつ隣接した両側の杭2B〜2Dを結ぶ線に可能な限り平行となる向きに向けた姿勢で設置されている。プーリ3の外周には、少なくとも1周するように光ファイバ4が巻き付けられてから、隣接する杭2B〜2D側に向かうようにして、プーリ3,3間に光ファイバ4が掛け渡されている。プーリ3の外径寸法は、光ファイバ4に光損失を生じさせる程度に湾曲させて曲げひずみを与えられる寸法に設定されている。したがって、各杭2B〜2Dの位置を光ファイバ4の光損失位置と対応させて測定できるようにしている。
【0016】
光ファイバ4は、所定の光損失特性を有した光ファイバ・ケーブルが用いられている。すなわち、光ファイバ4の芯部は、光信号を伝送する超高透明度が確保された伝送部とされ、この外周部が合成樹脂皮膜などによって着色されて被覆されている。光ファイバ4は、プーリ3に巻き付けられる程度に柔軟な可撓性を有している。
【0017】
計測領域の終端箇所に設置された杭2Dには、杭2A〜2D間の光ファイバ4の部分に張力を付与するための重り5が設けられている。すなわち、重り5は、光ファイバ4を断線させずに張力を付与できる程度の所定の重量を有し、その高さ位置が、杭2Dの高さの略中間の高さ位置を占めるように、光ファイバ4の箇所に接続されている。
【0018】
測定器6は、OTDR(Optical Time Domain Reflectometer)を用いた測定器とされ、光信号の入出力部が光ファイバ4の一端に接続されている。測定器は、一般に光ファイバ4の製造、敷設および保守時などに、光ファイバ・ケーブルの障害位置の検出、損失測定および接続点における接続損失の測定をおこなうための装置として知られている。すなわち、測定器は、障害測定用の光パルスを測定対象の光ファイバ4に入射し、光ファイバ4内の障害点から戻ってくる反射光を検出することにより、これらの入射光と反射光との時間差から、障害位置までの距離を測定している。したがって、測定器6としてOTDRを用いているので、小型で安価な測定器にでき、計測装置1を設置する場所までの搬送作業も容易に行なうことができる。
【0019】
次に、この計測装置1の動作を説明する。すなわち、地盤のある箇所で亀裂が生じたなどにより、この斜面変状の影響を受けて杭2Cが、図中に破線矢印で示すように、杭2Bに近づく方向に、つまり杭2Cと杭2Bとの間の光ファイバ4を縮める方向に移動すると、光ファイバ4がプーリ3に巻き掛けられているので、杭2Cに軸支されたプーリ3が回転しながら移動する。このため、光ファイバ4上の杭2Cの位置を示す光伝送損失位置が、同方向に移動する。すなわち、光ファイバ4は連続した単一体であるので、光ファイバ4の一端に接続された測定器6によって、光ファイバ4上の光損失位置が移動した方向と移動量とを測定できる。このため、これらの移動方向と移動量とによって、地盤の変化の影響を受けた杭2Cの移動方向と移動量とが確認できる。これにより、地盤の一部または全体に生じた変位の発生位置と地盤の変化量を把握することができる。すなわち、図2(A)に示すように、測定器6による信号の測定結果には、地盤の変化前の初期状態では、この状態の杭2Cの位置を現わす光ファイバ4上の光損失位置が測定される一方、地盤の変化後の状態では、同図(B)に示すように、地盤の変化により移動した杭2Cの位置を現わした光損失位置が、異なる位置に移動したことが測定される。
【0020】
なお、上記に加えて、斜面変状により、例えば杭2A〜2Dが地すべり斜面内に引き込まれたなどのように、杭2A〜2Dを設置した高さ位置が上下したことによって、杭2Aから杭2Dに至るまでの光ファイバ4の長さが変動した場合にも、張力付与用の重り5によって、変動量を補償できるので不具合が生じることを未然に回避できる。すなわち、この重り5が上昇または下降することにより、光ファイバ4が杭2Dのプーリ3から垂下した部分で杭間の光ファイバ4の長さが足りない分を補充し、または、余計な分を垂下した部分に追加することにより吸収することができる。この結果、杭2A〜2D間の光ファイバ4の張力を維持させながら、光ファイバ4の断線を防止することができる。
【0021】
この実施形態によれば、各杭2B〜2Dの位置を光ファイバ4上における光損失位置として現せるように予め光ファイバ4を各杭2B〜2Dのプーリ3,3を少なくとも1周してから隣接するプーリ3に掛け渡されているので、斜面変状によって影響された杭2B〜2Dが移動した場合には、プーリ3に光ファイバ4が巻き付いた状態を維持しながら移動することから、杭2B〜2Dの移動を光損失位置の移動として測定できる。これにより、地盤の伸縮などの変化量を把握することができる。他方、光損失位置の移動としてこの変化後の測定状態を、新たな基準の測定状態とできるので、測定装置1による同一の領域を対象とした長期にわたる地盤変化の観測を行なうことができる。これに加えて、光ファイバ4の一端が杭2Aに固定され、他端が杭2Dに予長を持たせながら重り5に接続され、しかもこれらの中間が各杭2B〜2Dの各プーリ3を少なくとも1周してから隣のプーリ3に掛け渡されていることから、各杭2B〜2Dに光ファイバ4が固定されていないので、光ファイバ4の断線を防止できる。すなわち、斜面変状で杭2B〜2Dが移動しても、光ファイバ4自体の長さ方向の移動が拘束されない。このため、斜面変状による地形状の変化に光ファイバ4が追従して適合できるので、光ファイバ4の断線を防止できる。
【0022】
これに加えて、計測装置1が、光信号を伝送する光ファイバケーブルをセンサとして用いているので、周囲の高電圧線や落雷などによる電磁ノイズなどの電磁的な影響を受けることがなくなる。このため、測定データの正確度や信頼度が向上され、測定性能を向上できる。すなわち、計測装置1が地盤の変化に伴なって単一の連続した光ファイバ4上の光損失位置が移動するように構成し、光損失位置の変位を光ファイバ4の一端に接続された計測器により計測している。したがって、光損失を発生させるために現場に電源や計測器が不要となり、計測装置1を設置や保守するための作業を簡易化できる。他方、光ファイバ4の主要な構成部材であるガラス繊維は、電気信号を伝達するメタルケーブルの主要な構成部材である銅の導体に比べてかなり軽いので、観測箇所への光ファイバ4の搬送や設置作業の負担が軽減される。
【0023】
次に、この発明の他の実施形態を説明する。この実施形態の計測装置10は、図3に示すように、各杭2A〜2Cのプーリ3,3を少なくとも1周してからプーリ3,3間に掛け渡されたワイヤ11と、各杭2A〜2Cに設置された光損失発生器12とを有し、これらの光損失発生器12を通過して光ファイバが設置されており、地盤の変化によって特定の杭2A〜2Cが移動すると、移動した杭2A〜2Cの光損失発生器1により光ファイバ4に移動方向と移動量を明示した光損失を発生させるようにしている。なお、上記の実施形態と同一の構成の部材には、同一の符号を付して、説明を簡略化することにする。すなわち、杭2Aの上端にはプーリ3が軸支され、この杭2Aに、上記の実施形態の張力付与用の重り5が設けられる一方、杭2Dからプーリ3がなくなり、この杭2Dの上端部に、ワイヤ11の一端が固定されている。
【0024】
ワイヤ11は、温度変化による伸縮量が少ない材質のワイヤが用いられ、所定径を有して、充分な引っ張り強度が確保されている。このため、確実に杭2A〜2Cの移動量に正比例した角度で、移動した杭2A〜2Cのプーリ3を回転させることができる。
【0025】
光損失発生器12は、図4に示すように、プーリ3の回転軸に直結された直結シャフト13と、直結シャフト13に回転中心が結合された原動ギヤ14と、この原動ギヤ14により駆動される2組のカム機構15,16とを有し、光ファイバ4とともにケース17に収納されている。このため、光損失発生器12は、回転方向に応じていずれか一方のカム機構15,16が光ファイバ4を屈曲させて、光ファイバ4に光損失を発生させるようにしている。
【0026】
すなわち、図中の左側のカム機構15は、大直径の原動ギヤ14に噛み合わされた小径の従動ギヤ19と、この従動ギヤ19の図示しない回転軸にワンウェイクラッチ20(一方向クラッチ)を介して接続されたカム21とを有しており、カム21に接するように光ファイバ4が配設されている。カム21は、突出部を有した略楕円状に形成され、測定前の初期状態でカム21の突出部が上方を向くように設定されている。ワンウェイクラッチ20は、従動ギヤ19が右回転した場合には、クラッチが噛み合わずに空転して回転力をカム21に伝達しない一方、従動ギヤ19が左回転した場合には、クラッチが噛み合って、回転力をカム21に伝達するように構成されている。したがって、プーリ3および原動ギヤ14が右回転した場合には、従動ギヤ19が左回転するので、ワンウェイクラッチ21により回転力がカム21に伝達され、回転したカム21が光ファイバ4を屈曲させる。
【0027】
図中の右側のカム機構16は、大直径の原動ギヤ14に噛み合わされた小径の従動ギヤ23と、この従動ギヤ23の図示しない回転軸にワンウェイクラッチ24(一方向クラッチ)を介して接続されたカム25とを有しており、カム25に接するように光ファイバ4が配設されている。カム25は、突出部を有した略楕円状に形成され、測定前の初期状態でカム25の突出部が上方を向くように設定されている。ワンウェイクラッチ24は、従動ギヤ23が左回転した場合には、クラッチが噛み合わずに空転して、回転力をカム25に伝達しない一方、従動ギヤ23が右回転した場合には、クラッチが噛み合って、回転力をカム25に伝達するように構成されている。したがって、プーリ3および原動ギヤ14が右回転した場合には、従動ギヤ23が左回転し、ワンウェイクラッチ24により回転力がカム25に伝達され、回転したカム25が光ファイバ4を屈曲させる。
【0028】
これに加えて、プーリ3が僅かな回転角度で回転しても、光ファイバ4に光損失を生起させる程度に、この回転方向に応じたいずれか一方のカム機構15,16を動作できる。すなわち、原動ギヤ14と従動ギヤ19,23とのギア比に応じて、原動ギヤ14の回転が拡大されて、従動ギヤ19,23に伝達される。このため、杭2A〜2Cの移動量が少なく、プーリ3の回転角度が小さい場合にも、カム機構15,16が動作する。この結果、僅かな地盤の変化量を測定できるので、計測装置10としての検出感度が向上され、高性能化を図ることができる。
【0029】
なお、27,28は、それぞれカム21,25に接触する光ファイバ4の部分に所定の張力を付与するためのスプリングである。すなわち、従動ギヤ19,23の上方に位置した光ファイバ4の箇所が、ケース17に固定され、従動ギヤ19,23の下方に位置する光ファイバ4の箇所が、張力を持たせたスプリング27,28を介してケース17に固定されている。このため、カム27,28の回転によって、光ファイバ4が屈曲される場合には、光ファイバ4に張力が付与されてゆるみが防止されているので、光ファイバ4がカム27,28の外形に沿って変形され、カム27,28による屈曲に追従できる。他方、カムカム27,28の回転が元の初期状態に戻された場合には、光ファイバ4を屈曲された状態から元の伸びた状態に復帰できる。これに加えて、各杭2A〜2Dの光損失発生器12,12の間、つまり杭2A〜2Dの間に介在された光ファイバ4の部分の伸縮状態と、光損失発生器12内の光ファイバ4の部分の変形状態とを無関係にできる。このため、前者の部分に余裕を持たせるように、たるませることができる。この結果、地盤の変化により杭2A〜2Dの間の距離が変化しても、光ファイバ4の断線を防止できる。
【0030】
29は、両方のカム機構15,16の間に介在した光ファイバ4を所定の長さだけ巻き取って収納するための巻取り部である。すなわち、測定器6が有した最小の読取り分解能などの測定性能上の制約により、光ファイバ4の相互の光損失位置を所定の距離だけ離す必要がある。すなわち、2つの光損失位置の間に所定の距離を確保していないと、両者を区別できない。このため、必要な距離分の長さだけ光ファイバ4を巻取り部29に収納している。したがって、光ファイバ4上での左側のカム機構15による光損失位置と、右側のカム機構16による光損失位置との間に距離を確保したので、これらの両者を区別して測定器6により測定できる。
【0031】
次に、この計測装置10の動作を説明する。すなわち、再び図3に示すように、地盤の変化による影響を受けて杭2Cが左側の杭2Bに近づく方向に移動した場合、つまり杭2Cの左側に位置する光ファイバ4を縮める方向に移動した場合には、この移動によって杭2Cのプーリ3からみれば、相対的に左側からワイヤ11が繰り出され、相対的に右側にワイヤ11が引き出されることになる。このため、プーリ3が右回転され、再び図4に示すように、原動ギヤ14が同方向に右回転される。したがって、両方の従動ギヤ19,23が左回転されるが、それぞれのワンウェイクラッチ20,24の働きによって、左側のカム21のみが回転駆動される。すなわち、従動ギヤ19が左回転されると、この左回転ではワンウェイクラッチ20が噛み合わされるので、従動ギヤ19に同行してカム21が左回転される。他方、従動ギヤ23が左回転されても、ワンウェイクラッチ24が空転するので、カム25はその回転位置を維持する。
【0032】
このため、カム21のみが同図中の仮想線で示す回転位置から、実線で示される回転位置に移行する。この結果、カム21の突出部が側方から光ファイバ4を押圧するので、光ファイバ4が深く屈曲され、この屈曲された光ファイバ4の箇所に光損失が生起される。したがって、測定器6によって、光ファイバ4上の光損失が発生した位置と光信号強度低下が測定される。このため、この光損失の発生位置と光信号強度低下の検出によって、地盤の変化の影響を受けた杭2Cの移動方向と移動量とが確認できる。この結果、地盤の一部または全体に生じた変位の発生位置と地盤の変化量を把握できる。すなわち、図5(A)に示すように、測定器6による光信号の測定結果として、地盤の変化前には、光信号の減衰現象によって直線的に降下する波形が得られる。他方、地盤の変化後には、同図(B)に示すように、光損失位置を示す段差部と光信号強度低下が形成された波形が得られる。
【0033】
なお、上記の実施形態では、カム21,25の形状を一つの突出部を有した形状に形成した構成としたが、これに限られることなく、この突出部とは反対方向に突出した突出部を形成し、2つの突出部を有した形状に形成したカムを用いた構成としてもよい。したがって、この構成によれば、単一の突出部を有したカムに比べて、地盤の変化によって同一の距離を杭が移動した場合に、この移動に連動して回転駆動される2つの突出部を有したカムによって、光ファイバの変形回数を2倍に増加できる。このため、測定装置10として、測定精度を向上させることができる。
【0034】
【発明の効果】
この発明は前記のようであって、請求項1の発明によれば、所定間隔をおいて複数の杭を斜面に沿って設置し、これらの杭にプーリを軸支し、これらのプーリを少なくとも1周させてプーリ間に光ファイバを掛け渡し、光ファイバの光信号を測定器により測定した構成としたので、光ファイバの断線を防止することができる。すなわち、斜面変状により杭が移動すると、この杭に軸支されたプーリが光ファイバを引っ張るまたは圧縮することなく、光ファイバにより回転されながら移動して、杭の位置を現した光損失位置が移動する。このため、光ファイバの引っ張り方向または圧縮方向に変化した斜面変状にかかわりなく、この光損失位置の移動を測定器で測定することにより、地盤の伸縮を把握することができる。
【0035】
これに加えて、斜面変状で杭が移動するときには、光ファイバが杭に固定されてなく、プーリを介在させて杭で支持しているので、光ファイバの長さ方向の移動が拘束されずに済み、光ファイバに過分な外力が加わらない。この結果、光ファイバの断線を防止できる。他方、斜面変状後に測定した光ファイバの測定状態を、以降の斜面変状を測定するための基準状態とすることができる。このため、計測装置を再設定や調整作業することなく、同一の測定箇所における長期にわたる繰り返し測定が可能になる。
【0036】
請求項2の発明によれば、所定間隔をおいて複数の杭を斜面に設置し、これらの杭にプーリを軸支し、これらのプーリを少なくとも1周させてプーリ間にワイヤを掛け渡し、これらのプーリに光損失発生器を配置し、これらの光損失発生器を通過して光ファイバを配設し、この光ファイバの光信号の損失を測定器により測定した構成とし、光損失発生器が杭のプーリの回転により光ファイバを屈曲させて光損失を発生させるようにしたので、光ファイバの断線を防止することができる。すなわち、斜面変状による杭の移動に伴って、この杭のプーリがワイヤにより回転され、このプーリの回転により光損失発生器が光ファイバを屈曲させて光損失を生起させることができる。このため、光ファイバに過分な外力が加わることがなくなり、光ファイバの断線を防止することができる。
【0037】
請求項3の発明によれば、光損失発生器が、光ファイバを変形させる少なくとも2つのカム機構を有しており、これらのカム機構が、それぞれプーリからの互いに逆方向の回転力のみを伝達する一方向クラッチを介して、プーリに接続されているので、光ファイバを引っ張る方向の斜面変状だけではなく、縮める方向の斜面変状を区別して把握することができる。すなわち、所定方向の回転力を伝達する一方向クラッチをプーリから、それぞれのカム機構に至る回転力の伝達経路に介在させているので、斜面変状により杭が移動し、杭の移動方向に応じてプーリが右または左回転されると、この回転方向に応じて一方向クラッチにより選択されたカム機構を動作させることができる。このため、回転方向に応じて光ファイバの異なる箇所を変形できる。したがって、杭の移動方向に応じて光ファイバ上の異なる位置に光損失を生成でき、このように異なった光損失位置を測定器が測定できる。この結果、光ファイバを引っ張るまたは縮めるような斜面変状を区別して測定することができる。
【0038】
請求項4の発明によれば、光ファイバまたはワイヤの所定箇所に重りが接続されており、プーリに巻き掛けられた光ファイバまたはワイヤに張力を付与するようにしているので、プーリ同士の間に介在した光ファイバまたはワイヤがゆるむことを防止できる。このため、斜面変状に伴って杭が移動した場合に、杭の移動量に応じて正確な角度でプーリを追従させて回転させることができる。この結果、計測装置としての精度を向上できる。これに加えて、重りで垂下された部分が、余分な長さとして確保できるので、斜面変状によりプーリに巻き掛けられた部分の光ファイバまたはワイヤ長さが不足した場合には、この部分で補充できる。このため、光ファイバまたはワイヤの断線を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を示し、計測装置の全体構成図である。
【図2】この実施形態の測定器による光信号の検出状態を説明し、(A)は、地盤の変化前の状態を示すグラフであり、(B)は、変化後の状態を示すグラフである。
【図3】この発明の他の実施形態を示し、計測装置の全体構成図である。
【図4】他の実施形態の光損失発生器の概略図である。
【図5】他の実施形態の測定器による光信号の検出状態を説明し、(A)は、地盤の変化前の状態を示すグラフであり、(B)は、変化後の状態を示すグラフである。
【符号の説明】
1,10 計測装置 2 杭
3 プーリ 4 光ファイバ
5 重り 6 測定器
11 ワイヤ 12 光損失発生器
14 原動ギヤ 15,16 カム機構
19,23 従動ギヤ 20,24 ワンウェイクラッチ
21,25 カム

Claims (4)

  1. 地山の斜面に沿って所定間隔をおいて複数個設置された杭と、これらの杭に回転自在に軸支されたプーリと、これらのプーリを少なくとも1周してプーリ間に掛け渡された光ファイバと、この光ファイバに伝送される光信号であって、前記杭の位置を現すように光ファイバに生成された光損失位置を測定する測定器とを具えた地盤伸縮の計測装置であって、
    斜面変状の影響を受けて杭が移動したとき、該杭の位置を現すように光ファイバに生成された光損失位置の移動を測定器が測定することにより、地盤の伸縮が計測されるようになっていることを特徴とする地盤伸縮の計測装置。
  2. 地山の斜面に沿って所定間隔をおいて複数個設置された杭と、これらの杭に回転自在に軸支されたプーリと、これらのプーリを少なくとも1周してプーリ間に掛け渡されたワイヤと、これらのプーリに配置され、前記杭の位置が移動したときのプーリの回転により光ファイバを屈曲させて光損失を発生させる光損失発生器と、これらの光損失発生器を通過して配設された光ファイバと、この光ファイバに伝送される光信号を測定する測定器とを具えた地盤伸縮の計測装置であって、
    斜面変状の影響を受けて杭が移動したとき、該杭の光損失発生器が光ファイバに発生させた光損失の発生位置を測定器が測定することにより、地盤の伸縮が計測されるようになっていることを特徴とする地盤伸縮の計測装置。
  3. 前記光損失発生器が、プーリの回転力により駆動され、それぞれ光ファイバの異なる箇所を屈曲させて光損失を発生させる2つのカム機構を有しており、
    一方のカム機構が、プーリからの右回転方向の回転力のみを伝達する一方向クラッチを介してプーリに接続され、他方のカム機構が、プーリからの左回転方向の回転力のみを伝達する一方向クラッチを介してプーリに接続されており、
    斜面変状の影響を受けて杭が移動したとき、この杭の移動に伴いプーリが右回転または左回転され、このいずれかの回転方向に適合する一方向クラッチにより回転力が伝達された一方または他方のカム機構が、光ファイバの異なる箇所を屈曲させて光損失を発生させている請求項2記載の地盤伸縮の計測装置。
  4. 前記プーリに巻き掛けられた光ファイバまたはワイヤに張力を付与するための重りが、光ファイバまたはワイヤの所定箇所に接続されている請求項1ないし3のいずれかに記載の地盤伸縮の計測装置。
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