JP2001227805A - 空気調和機の送風ファン制御方法 - Google Patents

空気調和機の送風ファン制御方法

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JP2001227805A
JP2001227805A JP2000040612A JP2000040612A JP2001227805A JP 2001227805 A JP2001227805 A JP 2001227805A JP 2000040612 A JP2000040612 A JP 2000040612A JP 2000040612 A JP2000040612 A JP 2000040612A JP 2001227805 A JP2001227805 A JP 2001227805A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気調和機の風向位置状態により送風ファン
の目標回転数を所定の回転数だけ補正することにより、
吹出し風の風速の低下や温度の低下を防止して、居住空
間の快適性を向上させる。 【解決手段】 空気調和機Aの室内機に、室内熱交換器
3と送風ファン4と、前記送風ファン4の回転数を検出
する回転数検出手段50とファン回転数制御手段と、前
記室内機の空気吹出口8に上下羽根19と左右羽根20
を具備した空気調和機Aにおいて、前記上下羽根19と
左右羽根20の向きをスポット風向の位置に設定した場
合に、前記送風ファン4の目標回転数を所定の回転数だ
け高めに補正し、またワイド風向の位置に設定した場合
には、目標回転数を所定の回転数だけ低めに補正するよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機の送風
ファン制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の空気調和機の送風ファン制御方法
は、送風ファンの回転数を検出し、送風ファンの回転数
が負荷変動や電源電圧変動によって変化しようとして
も、予め設定された目標回転数を維持するように制御す
る方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】空気調和機により室内
環境を制御する場合、室内の居住空間に向けて集中的に
吹出し風を送出し、冷房感や暖房感を室内の居住者に積
極的に与えたい場合や、冷風感を与えずに室内の隅々ま
で均一に暖めたい場合がある。
【0004】しかしながら、上記従来の送風ファンの制
御方法では、風向変更羽根の角度により通風抵抗の増減
が発生し負荷が変動した場合でも、予め設定された目標
回転数で回転する。したがって、通風抵抗が増加した場
合には、送風能力の低下により吹出し風の風速が不十分
となり、室内の居住者に十分な冷房感や暖房感が与えら
れないという問題がある。
【0005】また、通風抵抗が減少した場合には、送出
される風量が増加するため、暖房運転時には室内熱交換
器の温度が低下し、吹出し風の温度が低下するため、室
内居住者に冷風感を与えてしまうという問題がある。
【0006】さらに、暖房運転時には、風量低下等によ
り、室内熱交換器の温度が過度に上昇すると、空気調和
機は過負荷運転状態に陥ることとなり、空気調和機に負
荷を与えてしまうという問題がある。
【0007】そこで、本発明はこのような従来の課題に
対して、空気調和機の風向位置状態により送風ファンの
目標回転数を所定の回転数だけ補正することにより、吹
出し風の風速の低下や温度の低下を防止して、居住空間
の快適性を向上させる空気調和機の送風ファン制御方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、空気調和機の室内機内部に、
室内熱交換器と送風ファンと、前記送風ファンを回転さ
せるファンモータと、前記送風ファンの回転数を検出す
る回転数検出手段と、前記回転数検出手段で検出された
送風ファンの回転数が予め定められた目標回転数になる
ようにフィードバック制御を行うファン回転数制御手段
と、前記室内機の空気吹出口に風向きを垂直方向に変化
させる上下羽根と、風向きを水平方向に変化させる複数
の左右羽根を具備した空気調和機において、前記上下羽
根と前記複数の左右羽根の向きを、送出される風向きが
中央寄りとなるスポット風向の位置に設定した場合に、
前記送風ファンの目標回転数を所定の回転数だけ高めに
補正するようにしたものである。
【0009】この構成により、スポット風向時に、送風
ファンの目標回転数を所定の回転数だけ高めに補正する
ようにしたので、通風抵抗の増加による送風性能の低下
を防止することができ、集中的な吹出し風の風速を確保
できるので、居住者に十分な冷房感、暖房感を与えるこ
とができる。
【0010】また、請求項2記載の発明は、空気調和機
の室内機内部に、室内熱交換器と送風ファンと、前記送
風ファンを回転させるファンモータと、前記送風ファン
の回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検出
手段で検出された送風ファンの回転数が予め定められた
目標回転数になるようにフィードバック制御を行うファ
ン回転数制御手段と、前記室内機の空気吹出口に風向き
を垂直方向に変化させる上下羽根と、風向きを水平方向
に変化させる複数の左右羽根を具備した空気調和機にお
いて、前記上下羽根と前記複数の左右羽根の向きを、送
出される風向きが左右に分散して吹き出すワイド風向の
位置に設定した場合に、暖房運転時は前記送風ファンの
目標回転数を所定の回転数だけ低めに補正するようにし
たものである。
【0011】この構成により、ワイド風向に設定した場
合、暖房運転時は送風フアンの目標回転数を所定の回転
数だけ低めに補正するようにしたので、通風抵抗の減少
による風量の増加を防止できるため、居住者に冷風感を
与えることがない。
【0012】また、請求項3記載の発明は、空気調和機
の室内機内部に、室内熱交換器と送風ファンと、前記送
風ファンを回転させるファンモータと、前記送風ファン
の回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検出
手段で検出された送風ファンの回転数が予め定められた
目標回転数になるようにフィードバック制御を行うファ
ン回転数制御手段と、前記室内機の空気吹出口に風向き
を垂直方向に変化させる上下羽根と、風向きを水平方向
に変化させる複数の左右羽根を具備した空気調和機にお
いて、前記室内熱交換器に配管温度を検出する配管温度
検出手段を設けて、前記上下羽根と前記複数の左右羽根
の向きを、送出される風向きが中央寄りとなるスポット
風向の位置に設定した場合に、暖房運転時は前記室内熱
交換器の配管温度が所定の配管温度より高い場合のみ、
前記送風ファンの目標回転数を所定の回転数だけ高めに
補正するようにしたものである。
【0013】この構成により、スポット風向時に、暖房
運転時の室内熱交換器の配管温度が高い時だけ、送風フ
ァンの目標回転数を所定の回転数だけ高めに補正するの
で、室内熱交換器の配管温度が低い、即ち吹き出し風の
風温が低い場合にスポット風向に設定した場合でも、居
住者に集中的な低い温度の風があたることを防止でき
る。
【0014】さらに、請求項4記載の発明は、空気調和
機の室内機内部に、室内熱交換器と送風ファンと、前記
送風ファンを回転させるファンモータと、前記送風ファ
ンの回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検
出手段で検出された送風ファンの回転数が予め定められ
た目標回転数になるようにフィードバック制御を行うフ
ァン回転数制御手段と、前記室内機の空気吹出口に風向
きを垂直方向に変化させる上下羽根と、風向きを水平方
向に変化させる複数の左右羽根を具備した空気調和機に
おいて、前記室内熱交換器に配管温度を検出する配管温
度検出手段を設けて、前記上下羽根と前記複数の左右羽
根の向きを、送出される風向きが左右に分散して吹き出
すワイド風向の位置に設定した場合に、暖房運転時は前
記室内熱交換器の配管温度が所定の配管温度より低い場
合のみ、前記送風ファンの目標回転数を所定の回転数だ
け低めに補正するようにしたものである。
【0015】この構成により、ワイド風向に設定した場
合に、暖房運転時は室内熱交換器の配管温度が低い時だ
け、送風ファンの目標回転数を所定の回転数だけ低めに
補正するので、暖房運転時に室内熱交換器の配管温度が
高い時に、ワイド風向に設定した場合でも、空気調和機
が過負荷状態に陥ることを防止できる
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0017】(実施の形態1)図1および図2におい
て、Aは空気調和機、1は前面カバー、2は空気吸込
口、3は室内熱交換器、4は送風ファン、5はリアガイ
ダ、6はスタビライザ、8は空気の吹出口である。
【0018】また、空気吹出口8に、風の流れを上下方
向(垂直方向)に変化させるための上下羽根19a、1
9bが、上下方向に回動自在に軸支されている。
【0019】前記上下羽根19a、19bは、水平方向
に3分割されており、中央部に配置される中央部上下羽
根19aと、左右部に配置される複数の左右部上下羽根
19bから構成されている。
【0020】そして、前記左右部上下羽根19bは互い
に連動して回動され、一方の中央部上下羽根19aは前
記左右部上下羽根19bとは独立して回動する。
【0021】これら、上下羽根19a、19bは、ステ
ッピングモータ等(図示せず)にて駆動される。
【0022】また前記吹出口8近傍に、風の流れを水平
方向(左右方向)に変化させるための左右羽根20が、
左右方向に回動自在に軸支して配設される。
【0023】そして、前記左右羽根20は図3に示すよ
うに、前記吹出口8の中央部に配置される複数の中央部
左右羽根20aと、前記吹出口8の左右部に配置される
複数の端部左右羽根20bを分割して配置している。
【0024】さらに、前記中央部左右羽根20aと端部
左右羽根20bは、連結桟23によって連動するように
ブロック化されている。
【0025】また、前記端部左右羽根20bは、略水平
方向に回動自在に軸支された台座22上に支持されてい
る。
【0026】これら、前記左右羽根20は、ステッピン
グモータ等(図示せず)にて駆動される。
【0027】次に前記上下羽根19と前記左右羽根20
の動作について説明する。
【0028】図3において、吹出口8からの風の流れを
中央に集中させて吹き出させるスポット風向の場合は、
図3(b)に示すように左右部上下羽根19bを垂直方
向に回動して吹出口8を閉じぎみ状態に、中央部上下羽
根19aは斜め下部方向に回動して吹出口8を開放する
状態にし、また、左右羽根20は中央部左右羽根20a
および端部左右羽根20b共に、夫々前記吹出口8の中
央部方向の向きに回動して風が中央部に集中して吹き出
すように設定される。
【0029】また、吹出口8からの風の流れを左右に分
散させて吹き出させるワイド風向の場合は、図3(c)
に示すように左右部上下羽根19bを斜め下部方向に回
動して吹出口8を開放する状態に、中央部上下羽根19
aは垂直方向に回動して吹出口8を閉じぎみ状態に、ま
た、左右羽根20は中央部左右羽根20aおよび端部左
右羽根20b共に、夫々前記吹出口8の左右方向の向き
に回動して風が左右に分散してワイドに吹き出す状態に
設定される。
【0030】次に本実施の形態における、制御装置の構
成について説明する。
【0031】図4において、41は空気調和機の運転制
御を行うマイコン42を搭載した制御基板であり、室内
機Aの内部に収納されている。
【0032】前記マイコン42には、前記送風ファンの
回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検出手
段で検出された送風ファンの回転数が予め定められた目
標回転数になるようにフィードバック制御を行うファン
回転数制御手段と、前記送風ファンの目標回転数を補正
する回転数補正手段および上下羽根19と左右羽根20
の風向位置を制御する風向制御手段等のプログラムが設
定されている。
【0033】43はファンモータを駆動するファンモー
タ駆動回路、44は送風ファン4を駆動するファンモー
タ、45は上下羽根用モータ駆動回路、46は上下羽根
用モータ、47は左右羽根用モータ駆動回路、48は左
右羽根用モータ、49は室内熱交換器3の配管温度を検
出する配管温度センサ、50は前記送風ファン4の回転
数を検出するための磁気センサ等からなる回転数検出手
段である。
【0034】なお、前記回転数検出手段50は、前記フ
ァンモータ44にホールIC等を内臓して回転数を検出
する他の手段を用いることもできる。
【0035】次に、本実施の形態1における上下羽根1
9と左右羽根20の動作、および送風ファン4の回転数
制御の動作について、図5の制御フローチャート図を用
いて説明する。
【0036】図5において、まず室内機Aを運転する
と、送風ファン4により空気吸込口2から導入された空
気は、スタビライザ6とリアガイダ5により形成された
送風路7(図2)を介して空気吹出口8から送出され
る。
【0037】ステップS101での室内機Aの運転状態
に応じて、送風ファン4の目標回転数r1を設定する。
【0038】ステップS102で上下羽根19と左右羽
根20の風向位置を夫々設定する。
【0039】次に、ステップS103で、設定された風
向位置が図3(b)に示すようなスポット風向かどうか
を判定する。その結果、風向位置がスポット風向でない
と判定した場合はステップS105に進み、風向位置が
スポット風向であると判定した場合はステップS104
へ進む。
【0040】ステップS104では、風向位置がスポッ
ト風向の場合における送風ファン4の目標回転数r1の
補正値Δr1を算出し、目標回転数r1に補正値Δr1
を加算した新しい目標回転数r2(=r1+Δr1)が
再設定されてステップS105へ進む。
【0041】ステップS105で、送風ファン4の回転
数r3を回転数検出手段50により検出する。
【0042】ステップS106で、検出した回転数r3
が新しい目標回転数r2になっているかどうかを判別す
る。その結果、送風ファン4の回転数が新しい目標回転
数r2であればステップS107に進みそのままの新し
い回転数r3(≒r2)を維持するように制御を行う。
【0043】そうでなければステップS108に進み、
ステップS108でファンモータ44の駆動電圧を調節
して、送風ファン4が新しい目標回転数r2になるよう
に調整されてステップS105に戻る。
【0044】その後は、送風ファン4の新しい目標回転
数r2が変更されるまで、そのままの回転数r3(≒r
2)を維持するように回転数制御が行われる。
【0045】また、ステップS103で、風向位置がス
ポット風向でないと判定した場合はステップS105に
進み、以下の制御が実施される。
【0046】ステップS105で、送風ファン4の回転
数r5を回転数検出手段50により検出する。
【0047】ステップS106で、検出した回転数r5
が目標回転数r1になっているかどうかを判別する。そ
の結果、送風ファン4の回転数が目標回転数r1であれ
ばステップS107に進み、そのまま現状の回転数r5
(≒r1)を維持するように制御を行う。
【0048】そうでなければステップS108に進み、
ステップS108でファンモータ44の駆動電圧を調節
して、送風ファン4が目標回転数r1になるように調整
されてステップS105に戻る。
【0049】この構成によれば、スポット風向時に、送
風ファン4の目標回転数を所定の回転数だけ高めに補正
するようにしたので、通風抵抗の増加による送風性能の
低下を防止することができ、集中的な吹出し風の風速を
確保できるので、居住者に十分な冷房感、暖房感を与え
ることができる。
【0050】(実施の形態2)図6において、まず室内
機Aを運転すると、送風ファン4により空気吸込口2か
ら導入された空気は、送風路7(図2)を介して空気吹
出口8から送出される。ステップS201で室内機Aの
運転状態に応じて、送風ファン4の目標回転数r21を
設定する。
【0051】ステップS202で上下羽根19と左右羽
根20の風向位置を夫々設定する。
【0052】次に、ステップS203で、設定された風
向位置が図3(c)に示すようなワイド風向かどうかを
判定する。その結果、風向位置がワイド風向でないと判
定した場合はステップS206に進み、風向位置がワイ
ド風向であると判定した場合はステップS204へ進
む。
【0053】ステップS204で、室内機Aの運転モー
ドが暖房運転かどうかを判定する。その結果、運転モー
ドが暖房運転でないと判定した場合はステップS206
に進み、運転モードが暖房運転であると判定した場合は
ステップS205へ進む。
【0054】ステップS205で、風向位置がワイド風
向の場合における送風ファン4の目標回転数r21の補
正値Δr21を算出し、目標回転数r21から補正値Δ
r21を減算した新しい目標回転数r22(=r21−
Δr21)が再設定されてステップS206へ進む。
【0055】ステップS206で、送風ファン4の回転
数r23を回転数検出手段により検出する。
【0056】そしてステップS207で、検出した回転
数r23が新しい目標回転数r22になっているかどう
かを判別する。その結果、送風ファン4の回転数r23
が新しい目標回転数r22であれば、ステップS208
に進みそのままの回転数r23(≒r22)を維持する
ように制御を行う。
【0057】そうでなければステップS209に進み、
ステップS209でファンモータ44の駆動電圧を調節
して、送風ファン4を新しい目標回転数r22になるよ
うに調整してステップS206に戻る。
【0058】その後は送風ファン4の新しい目標回転数
r22が変更されるまで、そのままの回転数r23(≒
r22)を維持するように回転数制御が行われる。
【0059】また、ステップ203で、風向位置がスポ
ット風向でないと判定した場合、およびステップ204
で、暖房運転でないと判定した場合は、ステップS20
6に進み、以下の制御が実施される。
【0060】ステップS206で、送風ファン4の回転
数r25を回転数検出手段50により検出する。
【0061】ステップS206で、検出した回転数r2
5が目標回転数r21になっているかどうかを判別す
る。その結果、送風ファン4の回転数が目標回転数r2
1であればステップS207に進み、そのまま現状の回
転数r25(≒r21)を維持するように制御を行う。
【0062】そうでなければステップS209に進み、
ステップS209でファンモータ44の駆動電圧を調節
して、送風ファン4が目標回転数r21になるように調
整されてステップS206に戻る。
【0063】この構成によれば、ワイド風向に設定した
場合、暖房運転時は送風フアン4の目標回転数を所定の
回転数だけ低めに補正するようにしたので、通風抵抗の
減少による風量の増加を防止できるため、居住者に冷風
感を与えることがない。
【0064】(実施の形態3)図7において、まず室内
機Aを運転すると、送風ファン4により空気吸込口2か
ら導入された空気は、送風路7(図2)を介して空気吹
出口8から送出される。ステップS301で室内機Aの
運転状態に応じて、送風ファン4の目標回転数r31を
設定する。
【0065】ステップS302で上下羽根19と左右羽
根20の風向位置を夫々設定する。
【0066】次に、ステップS303で、設定された風
向位置が図3(b)に示すようなスポット風向かどうか
を判定する。その結果、風向位置がスポット風向でない
と判定した場合はステップS308に進み、風向位置が
スポット風向であると判定した場合はステップS304
へ進む。
【0067】ステップS304で、室内機Aの運転モー
ドが暖房運転かどうかを判定する。その結果、運転モー
ドが暖房運転でないと判定した場合はステップS307
に進み、運転モードが暖房運転であると判定した場合は
ステップS305へ進む。
【0068】次にステップS305で、室内熱交換器3
の配管温度を配管温度センサ50で検出する。
【0069】ステップS306で、室内熱交換器3の配
管温度が所定の温度より高いかどうかを判定する。その
結果、配管温度が低いと判定した場合はステップS30
8に進み、配管温度が高いと判定した場合はステップS
307へ進む。
【0070】ステップS307で、風向位置がスポット
風向の場合における送風ファン4の目標回転数r31の
補正値Δr31を算出し、目標回転数r31から補正値
Δr31を加算した新しい目標回転数r32(=r31
+Δr31)が再設定されてステップS308へ進む。
【0071】ステップS308で、送風ファン4の回転
数r33を回転数検出手段50により検出してステップ
S309に進む。
【0072】ステップS309で、検出した回転数r3
3が新しい目標回転数r32になっているかどうかを判
別する。その結果、送風ファン4の回転数が新しい目標
回転数r32であればステップS310に進みそのまま
の回転数r33(≒r32)を維持するように制御を行
う。
【0073】そうでなければステップS311に進み、
ステップS311でファンモータ44の駆動電圧を調節
して、送風ファン4が新しい目標回転数r32になるよ
うに調整されてステップS308に戻る。
【0074】その後は、送風ファン4の新しい目標回転
数r32が変更されるまで、そのままの回転数r33
(≒r32)を維持するように回転数制御が行われる。
【0075】またステップ303で、スポット風向では
ないと判定された場合、およびステップ306で、所定
の配管温度より高くはないと判定された場合は、ステッ
プS308に進み以下の制御が実施される。
【0076】ステップS308で、送風ファン4の回転
数r35を回転数検出手段50により検出してステップ
309に進む。
【0077】ステップS309で、検出した回転数r3
5が、目標回転数r31になっているかどうかを判別す
る。その結果、送風ファン4の回転数が目標回転数r3
1であればステップS310に進み、そのまま現状の回
転数r35(≒r31)を維持するように制御を行う。
【0078】そうでなければステップS311に進み、
ステップS311でファンモータ44の駆動電圧を調節
して、送風ファン4が目標回転数r31になるように調
整されてステップS308に戻る。
【0079】この構成によれば、スポット風向時に、暖
房運転時の室内熱交換器3の配管温度が高い時だけ、送
風ファン4の目標回転数を所定の回転数だけ高めに補正
するので、室内熱交換器3の配管温度が低い、即ち吹き
出し風の風温が低い場合にスポット風向に設定した場合
でも、居住者に集中的な低い温度の風があたることを防
止できる。
【0080】(実施例4)図8において、まず室内機A
を運転すると、送風ファン4により空気吸込口2から導
入された空気は、送風路7(図2)を介して空気吹出口
8から送出される。
【0081】ステップS401で室内機Aの運転状態に
応じて、送風ファン4の目標回転数r41を設定する。
【0082】ステップS402で上下羽根19と左右羽
根20の風向位置を夫々設定する。
【0083】次に、ステップS403で、設定された風
向位置が図3(c)に示すようなワイド風向かどうかを
判定する。その結果、風向位置がワイド風向でないと判
定した場合はステップS408に進み、風向位置がスポ
ット風向であると判定した場合はステップS404へ進
む。
【0084】ステップS404で、室内機Aの運転モー
ドが暖房運転かどうかを判定する。その結果、運転モー
ドが暖房運転でないと判定した場合はステップS408
に進み、運転モードが暖房運転であると判定した場合は
ステップS405へ進む。
【0085】次にステップS405で、室内熱交換器3
の配管温度を配管温度センサ50で検出する。
【0086】ステップS406で、室内熱交換器3の配
管温度が所定の温度より高いかどうかを判定する。その
結果、配管温度が低いと判定した場合はステップS40
7に進み、配管温度が高いと判定した場合はステップS
408へ進む。
【0087】ステップS407では、ステップS406
で配管温度が低いと判定した場合は、暖房時でかつワイ
ド風向の場合における送風ファン4の目標回転数r41
の補正値Δr41を算出し、目標回転数r41から補正
値Δr41を減算した新しい目標回転数r42(=r4
1−Δr41)が再設定されてステップS408へ進
む。
【0088】ステップS408で、送風ファン4の回転
数r43を回転数検出手段50により検出してステップ
S409に進む。
【0089】ステップS409で、検出した回転数r4
3が新しい目標回転数r42になっているかどうかを判
別する。その結果、送風ファン4の回転数が新しい目標
回転数r42であればステップS410に進みそのまま
の回転数r43(≒r42)を維持するように制御を行
う。
【0090】そうでなければステップS411に進み、
ステップS411でファンモータ44の駆動電圧を調節
して、送風ファン4が新しい目標回転数r42になるよ
うに調整されてステップS408に戻る。
【0091】その後は送風ファン4の新しい目標回転数
r42が変更されるまで、そのままの回転数r43(≒
r42)を維持するように回転数制御が行われる。
【0092】また、ステップ403においてワイド風向
ではないと判定された場合、ステップ404で暖房運転
でないと判定された場合、およびステップ406で所定
の配管温度より高いと判定された場合は、いずれの場合
もステップS408に進み以下の制御が実施される。
【0093】ステップS408で、送風ファン4の回転
数r45を回転数検出手段50により検出してステップ
409に進む。
【0094】ステップS409で、検出した回転数r4
5が、目標回転数r41になっているかどうかを判別す
る。その結果、送風ファン4の回転数が目標回転数r4
1であればステップS410に進み、そのまま現状の回
転数r45(≒r41)を維持するように制御を行う。
【0095】そうでなければステップS411に進み、
ステップS411でファンモータ44の駆動電圧を調節
して、送風ファン4が目標回転数r41になるように調
整されてステップS408に戻る。
【0096】この構成によれば、ワイド風向に設定した
場合に、暖房運転時は室内熱交換器3の配管温度が低い
時だけ、送風ファン4の目標回転数を所定の回転数だけ
低めに補正するので、暖房運転時に室内熱交換器3の配
管温度が高い時に、ワイド風向に設定した場合でも、空
気調和機が過負荷状態に陥ることを防止できる。
【0097】なお、本発明の各実施の形態における前記
上下羽根は、スポット風向とワイド風向を効果的にする
ため三分割した構成として説明したが、三分割せずに一
枚構成としてもほぼ同様の効果が得られるものである。
【0098】
【発明の効果】上記説明より明らかなように、請求項1
記載の発明によれば、空気調和機の室内機内部に、室内
熱交換器と送風ファンと、前記送風ファンを回転させる
ファンモータと、前記送風ファンの回転数を検出する回
転数検出手段と、前記回転数検出手段で検出された送風
ファンの回転数が予め定められた目標回転数になるよう
にフィードバック制御を行うファン回転数制御手段と、
前記室内機の空気吹出口に風向きを垂直方向に変化させ
る上下羽根と、風向きを水平方向に変化させる複数の左
右羽根を具備した空気調和機において、送出される風向
きが中央寄りとなるスポット風向の位置に設定した場合
に、前記送風ファンの目標回転数を所定の回転数だけ高
めに補正するようにしたので、前記上下羽根と前記複数
の左右羽根の向きをスポット風向にすることによる、通
風抵抗の増加に伴う送風性能の低下を防止することがで
きる。
【0099】その結果、吹出し風の十分な風速を確保で
きるので、居住者に十分な冷房感、暖房感を与えること
ができ、居住空間の快適性を向上させることができる。
【0100】請求項2記載の発明によれば、空気調和機
の室内機内部に、室内熱交換器と送風ファンと、前記送
風ファンを回転させるファンモータと、前記送風ファン
の回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検出
手段で検出された送風ファンの回転数が予め定められた
目標回転数になるようにフィードバック制御を行うファ
ン回転数制御手段と、前記室内機の空気吹出口に風向き
を垂直方向に変化させる上下羽根と、風向きを水平方向
に変化させる複数の左右羽根を具備した空気調和機にお
いて、前記上下羽根と複数の左右羽根の向きを、送出さ
れる風向きが左右に分散して吹き出すワイド風向の位置
に設定した場合に、暖房運転時は前記送風ファンの目標
回転数を所定の回転数だけ低めに補正するようにしたの
で、前記上下羽根と前記複数の左右羽根の向きをワイド
風向に設定したことによる、通風抵抗の減少に伴う風量
の増加を防止できる。
【0101】この結果、居住者に冷風感を与えることが
なく、均一で快適な室内環境を提供することができる。
【0102】請求項3記載の発明によれば、空気調和機
の室内機内部に、室内熱交換器と送風ファンと、前記送
風ファンを回転させるファンモータと、前記送風ファン
の回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検出
手段で検出された送風ファンの回転数が予め定められた
目標回転数になるようにフィードバック制御を行うファ
ン回転数制御手段と、前記室内機の空気吹出口に風向き
を垂直方向に変化させる上下羽根と、風向きを水平方向
に変化させる複数の左右羽根を具備した空気調和機にお
いて、前記室内熱交換器に配管温度を検出する配管温度
検出手段を設けて、前記上下羽根と前記複数の左右羽根
の向きを、送出される風向きが中央寄りとなるスポット
風向の位置に設定した場合に、暖房運転時は前記室内熱
交換器の配管温度が所定の配管温度より高い場合のみ、
前記送風ファンの目標回転数を所定の回転数だけ高めに
補正するようにしたので、室内熱交換器の配管温度が低
い、即ち吹き出し風の風温が低い場合に、前記上下羽根
と前記複数の左右羽根の向きをスポット風向に設定した
場合でも、居住者に集中的に低い温度の風があたること
を防止できる。
【0103】この結果、室内居住者に冷風感を与えるこ
とがなく、居住空間の快適性を向上することができる。
【0104】請求項4記載の発明によれば、空気調和機
の室内機内部に、室内熱交換器と送風ファンと、前記送
風ファンを回転させるファンモータと、前記送風ファン
の回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検出
手段で検出された送風ファンの回転数が予め定められた
目標回転数になるようにフィードバック制御を行うファ
ン回転数制御手段と、前記室内機の空気吹出口に風向き
を垂直方向に変化させる上下羽根と、風向きを水平方向
に変化させる複数の左右羽根を具備した空気調和機にお
いて、前記室内熱交換器に配管温度を検出する配管温度
検出手段を設けて、前記上下羽根と前記複数の左右羽根
の向きを、送出される風向きが左右に分散して吹き出す
ワイド風向の位置に設定した場合に、暖房運転時は前記
室内熱交換器の配管温度が所定の配管温度より低い場合
のみ、前記送風ファンの目標回転数を所定の回転数だけ
低めに補正するようにしたので、暖房運転時に室内熱交
換器の配管温度が高い時に、前記上下羽根と前記複数の
左右羽根の向きをワイド風向に設定した場合でも、空気
調和機が過負荷状態に陥ることを防止できる。
【0105】この結果、空気調和機に負荷を与えること
なく、均一で快適な室内環境を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す空気調和機の室内機
斜視図
【図2】図1におけるI―I縦断面図
【図3】本発明の実施の形態を示す左右羽根と上下羽根
の配置を示す概略図
【図4】本発明の実施の形態を示す空気調和機の制御装
置の構成図
【図5】本発明の実施の形態を示す制御フローチャート
【図6】本発明の実施の形態における他の実施の形態を
示す制御フローチャート
【図7】本発明の実施の形態における他の実施の形態を
示す制御フローチャート
【図8】本発明の実施の形態における他の実施の形態を
示す制御フローチャート
【符号の説明】
A 空気調和機 1 前面カバー 2 空気吸込口 3 室内熱交換器 4 送風ファン 5 リアガイダ 6 スタビライザ 7 送風路 8 空気吹出口 19 上下羽根 19a 中央部上下羽根 19b 左右部上下羽根 20 左右羽根 20a 中央部左右羽根 20b 端部左右羽根 41 制御基板 42 マイコン 43 ファンモータ駆動回路 44 ファンモータ 45 上下羽根用モータ駆動回路 46 上下羽根用モータ 47 左右羽根用モータ駆動回路 48 左右羽根用モータ 49 配管温度センサ 50 回転数検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高梨 陽史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 馬場 俊成 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3L060 AA05 CC04 DD02 EE05 3L061 BE03 BF04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気調和機の室内機内部に、室内熱交換器
    と送風ファンと、前記送風ファンを回転させるファンモ
    ータと、前記送風ファンの回転数を検出する回転数検出
    手段と、前記回転数検出手段で検出された送風ファンの
    回転数が予め定められた目標回転数になるようにフィー
    ドバック制御を行うファン回転数制御手段と、前記室内
    機の空気吹出口に風向きを垂直方向に変化させる上下羽
    根と、風向きを水平方向に変化させる複数の左右羽根を
    具備した空気調和機において、前記上下羽根と複数の左
    右羽根の向きを、送出される風向きが中央寄りとなるス
    ポット風向の位置に設定した場合に、前記送風ファンの
    目標回転数を所定の回転数だけ高めに補正するようにし
    た空気調和機の送風ファン制御方法。
  2. 【請求項2】空気調和機の室内機内部に、室内熱交換器
    と送風ファンと、前記送風ファンを回転させるファンモ
    ータと、前記送風ファンの回転数を検出する回転数検出
    手段と、前記回転数検出手段で検出された送風ファンの
    回転数が予め定められた目標回転数になるようにフィー
    ドバック制御を行うファン回転数制御手段と、前記室内
    機の空気吹出口に風向きを垂直方向に変化させる上下羽
    根と、風向きを水平方向に変化させる複数の左右羽根を
    具備した空気調和機において、前記上下羽根と前記複数
    の左右羽根の向きを、送出される風向きが左右に分散し
    て吹き出すワイド風向の位置に設定した場合に、暖房運
    転時は前記送風ファンの目標回転数を所定の回転数だけ
    低めに補正するようにした空気調和機の送風ファン制御
    方法。
  3. 【請求項3】空気調和機の室内機内部に、室内熱交換器
    と送風ファンと、前記送風ファンを回転させるファンモ
    ータと、前記送風ファンの回転数を検出する回転数検出
    手段と、前記回転数検出手段で検出された送風ファンの
    回転数が予め定められた目標回転数になるようにフィー
    ドバック制御を行うファン回転数制御手段と、前記室内
    機の空気吹出口に風向きを垂直方向に変化させる上下羽
    根と、風向きを水平方向に変化させる複数の左右羽根を
    具備した空気調和機において、前記室内熱交換器に配管
    温度を検出する配管温度検出手段を設けて、前記上下羽
    根と前記複数の左右羽根の向きを、送出される風向きが
    中央寄りとなるスポット風向の位置に設定した場合に、
    暖房運転時は前記室内熱交換器の配管温度が所定の配管
    温度より高い場合のみ、前記送風ファンの目標回転数を
    所定の回転数だけ高めに補正するようにした空気調和機
    の送風ファン制御方法。
  4. 【請求項4】空気調和機の室内機内部に、室内熱交換器
    と送風ファンと、前記送風ファンを回転させるファンモ
    ータと、前記送風ファンの回転数を検出する回転数検出
    手段と、前記回転数検出手段で検出された送風ファンの
    回転数が予め定められた目標回転数になるようにフィー
    ドバック制御を行うファン回転数制御手段と、前記室内
    機の空気吹出口に風向きを垂直方向に変化させる上下羽
    根と、風向きを水平方向に変化させる複数の左右羽根を
    具備した空気調和機において、前記室内熱交換器に配管
    温度を検出する配管温度検出手段を設けて、前記上下羽
    根と前記複数の左右羽根の向きを、送出される風向きが
    左右に分散して吹き出すワイド風向の位置に設定した場
    合に、暖房運転時は前記室内熱交換器の配管温度が所定
    の配管温度より低い場合のみ、前記送風ファンの目標回
    転数を所定の回転数だけ低めに補正するようにした空気
    調和機の送風ファン制御方法。
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