JP2001227582A - 自動車用制振装置 - Google Patents

自動車用制振装置

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JP2001227582A
JP2001227582A JP2000040809A JP2000040809A JP2001227582A JP 2001227582 A JP2001227582 A JP 2001227582A JP 2000040809 A JP2000040809 A JP 2000040809A JP 2000040809 A JP2000040809 A JP 2000040809A JP 2001227582 A JP2001227582 A JP 2001227582A
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mass
rubber elastic
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vibration
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JP2000040809A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Yasumoto
吉範 安本
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2202/00Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
    • B60G2202/20Type of damper
    • B60G2202/25Dynamic damper

Abstract

(57)【要約】 【課題】制振性能の向上を図り得る自動車用制振装置を
提供する。 【解決手段】本発明の自動車用制振装置は、環状のマス
2と、マス2の内面に固着された環状のゴム弾性体3と
から構成され、長尺状のサスペンションアーム(振動伝
達部材)1の外側にゴム弾性体3の内面がサスペンショ
ンアーム1の外表面との間に隙間Sを形成してサスペン
ションアーム1を囲繞するように配置され、サスペンシ
ョンアーム1上におけるマス2及びゴム弾性体3の飛び
跳ねによる共振周波数がサスペンションアーム1の共振
周波数に設定されている。マス2−ゴム弾性体3の共振
によりサスペンションアーム1の共振を抑制するとき、
ゴム弾性体3とサスペンションアーム1との間に隙間S
を有することから衝突もしくは滑りが発生し、その接触
部での滑り摩擦によるエネルギ損失に基づいて振動減衰
作用が発揮される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のサ
スペンションアームやサブフレーム等の懸架装置部材に
発生する振動を抑制する自動車用制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車等の走行車両は、動力源と
なるエンジンの作動により振動が発生し、走行中におい
ては路面から振動が入力する。これらの振動は、エンジ
ンユニットを支持するエンジンマウントブラケットや車
体フレーム、或いはタイヤホイールに連結されるサスペ
ンションアームやサブフレーム等を通じて車体に伝達さ
れることとなるが、それらの振動伝達部材に固有共振が
発生すると、車体への振動伝達が増幅され、車室内騒音
や車体振動の悪化が生じる。そこで、従来では、それら
の振動伝達部材に例えばダイナミックダンパ等の制振装
置を取付けることにより、それらの振動伝達部材に発生
する振動を抑制するようにしている。
【0003】ダイナミックダンパは、振動伝達部材に固
定される取付部と、該取付部と距離を隔てて配置された
マス(質量体)と、該マスと前記取付部との間に介在し
両者を一体的に連結するゴム弾性体(ばね)とから構成
されている。そして、その振動伝達部材に振動が入力し
てその振動伝達部材が共振すると、マス−ゴム弾性体が
共振してその振動伝達部材の振幅を小さくすることによ
り、その振動伝達部材の共振を抑制する。なお、ダイナ
ミックダンパの共振周波数は、ゴム弾性体の圧縮及び引
張り方向のばね定数とマスの質量とにより基本的に決定
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ダイナ
ミックダンパ等の制振装置を自動車の振動伝達部材に取
付けることにより、その振動伝達部材に発生する共振を
良好に制振することができる。しかし、エンジンの作動
時や自動車の走行時には、常時、振動伝達部材等に振動
が発生することから、車室内騒音や車体振動を低減し
て、より快適な乗り心地を実現するためには、使用する
制振装置のより一層の制振性能の向上が望まれる。
【0005】本発明は上記実状に鑑み案出されたもので
あり、制振性能の向上を図り得る自動車用制振装置を提
供することを解決すべき課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1記載の発明に係る自動車用制振装置は、環状のマス
と、該マスの内面に固着された環状のゴム弾性体と、か
ら構成され、長尺状の振動伝達部材の外側に前記ゴム弾
性体の内面が前記振動伝達部材の外表面との間に隙間を
形成して前記振動伝達部材を囲繞するように配置され、
前記マス及び前記ゴム弾性体の飛び跳ねによる共振周波
数が前記振動伝達部材の共振周波数に設定されていると
いう手段を採用している。
【0007】本発明の自動車用制振装置では、振動伝達
部材に振動が入力してその振動伝達部材が共振すると、
その振動伝達部材の共振周波数に合わせて共振周波数が
設定れている制振装置のマス−ゴム弾性体が共振して、
その振動伝達部材の振幅を小さくすることにより、その
振動伝達部材の共振を抑制する。このとき、ゴム弾性体
の内面と振動伝達部材の外表面との間には隙間が形成さ
れていることから、ゴム弾性体と振動伝達部材との間に
衝突もしくは滑りが発生し、その接触部での滑り摩擦に
よるエネルギ損失に基づいて振動減衰作用が発揮され
る。これにより、振動伝達部材の共振が更に有効に抑制
され、優れた制振作用が発揮される。
【0008】したがって、本発明の自動車用制振装置
は、制振性能の向上を図ることができ、より優れた制振
性能を有するものとなる。
【0009】本発明の自動車用制振装置は、環状のマス
と、マスの内面に固着された環状のゴム弾性体とから構
成されていることにより、全体形状が環状に形成され
る。ここでの環状とは、無端状態で連続的に繋がってい
ることをいい、その制振装置を取付けるべき振動伝達部
材の外面形状に合わせて、円形や多角形あるいは異形な
ど種々の形状を採用することができる。また、その制振
装置を振動伝達部材の一端側から嵌入して取付けること
が困難な場合には、制振装置を分割して形成し、振動伝
達部材に取付け配置した状態で、それら分割部材を連結
具等で一体的に連結固定することにより環状となるよう
に構成してもよい。
【0010】また、本発明において、振動伝達部材の外
表面とゴム弾性体の内面との間に形成される隙間は0.
1〜0.5mmの範囲にするのが好ましい。この範囲に
隙間を形成するようにすれば、ゴム弾性体と振動伝達部
材との滑り摩擦を良好に発生させることが可能であり、
良好な制振作用を発揮させることができる。
【0011】また、本発明においては、振動伝達部材
に、マス及びゴム弾性体(制振装置)の長手方向におけ
る位置を規制する位置決め部を設けることができる。こ
の位置決め部は、振動伝達部材の制振装置の取付け配置
位置の両側に設けられる。この位置決め部は、振動伝達
部材にその外表面から突出する傾斜面を形成したり、あ
るいは振動伝達部材に突起やピンを取付けたりすること
により設けることができる。この位置決め部は、振動伝
達部材とゴム弾性体との間に形成される隙間の大きさと
同等もしくはそれ以上の突出高さを有するように設けら
れる。
【0012】そして、上記課題を解決する請求項4記載
の発明に係る自動車用制振装置は、内部空間と開口窓と
を有し振動伝達部材に固定されるハウジングと、該ハウ
ジングの外側に配置されるマス本体部と該マス本体部よ
り前記開口窓を介して前記内部空間内に延出する脚部と
該脚部の先端に一体に形成され前記ハウジングの内面と
距離を隔てて配置された支持部とからなるマスと、該マ
スの前記支持部の表面に固着され前記ハウジングの内面
との間に隙間を形成して前記内部空間内に配置されたゴ
ム弾性体と、から構成され、前記マス及び前記ゴム弾性
体の飛び跳ねによる共振周波数が前記振動伝達部材の共
振周波数に設定されているという手段を採用している。
【0013】本発明の自動車用制振装置では、振動伝達
部材に振動が入力してその振動伝達部材とともにハウジ
ングが共振すると、その振動伝達部材の共振周波数に合
わせて共振周波数が設定れている制振装置のマス−ゴム
弾性体が共振して、その振動伝達部材の振幅を小さくす
ることにより、その振動伝達部材の共振を抑制する。こ
のとき、ゴム弾性体の外面とハウジングの内面との間に
は隙間が形成されていることから、ゴム弾性体とハウジ
ングとの間に衝突もしくは滑りが発生し、その接触部で
の滑り摩擦によるエネルギ損失に基づいて振動減衰作用
が発揮される。これにより、振動伝達部材の共振が更に
有効に抑制され、優れた制振作用が発揮される。
【0014】したがって、本発明の自動車用制振装置
は、制振性能の向上を図ることができ、より優れた制振
性能を有するものとなる。
【0015】本発明の自動車用制振装置においては、複
数の内部空間及び開口窓を有するハウジングを用い、マ
スの支持部及びその表面に固着されるゴム弾性体を各内
部空間内にそれぞれ配置するように構成することができ
る。このようにすれば、マスのバランスや安定性を良好
にすることができる。また、マスの支持部は、ハウジン
グの開口窓よりも大きく形成されることにより、マス及
びゴム弾性体のハウジングからの離脱が確実に防止され
る。
【0016】そして、本発明においては、マスの支持部
及びその表面に固着されるゴム弾性体は、ハウジングの
内面とゴム弾性体の外面との間に隙間が形成されるよう
にして内部空間内に収納配置される。このハウジングの
内面とゴム弾性体の外面との間に形成される隙間は0.
1〜0.5mmの範囲にするのが好ましい。この範囲に
隙間を形成するようにすれば、ゴム弾性体と振動伝達部
材との滑り摩擦を良好に発生させることが可能であり、
良好な制振作用を発揮させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき説明する。
【0018】〔実施形態1〕図1は本実施形態に係る自
動車用制振装置の取付状態における上方視断面図であ
る。
【0019】本実施形態の自動車用制振装置は、図1に
示すように、振動伝達部材としてのサスペンションアー
ム1に取付けられるものであって、環状のマス2と、マ
ス2の内面に固着された環状のゴム弾性体3と、から構
成されている。
【0020】サスペンションアーム1は、鉄等の金属に
より略一定の外径を有する円柱状に形成されており、そ
の両端には、それぞれゴムブッシュ1a、1aが溶接に
より固定されている。このサスペンションアーム1の中
央部には、その部分に取付けられる制振装置の取付け位
置を規制する一対の位置決めピン1b、1bが軸方向に
所定距離を隔てて取付けられている。
【0021】マス2は、鉄等の金属により、サスペンシ
ョンアーム1の外径よりも所定寸法大きい内径を有する
リング状に形成されている。このマス2は、ゴム弾性体
3のばね定数との関係において、所定の質量を有するよ
うに設定されている。
【0022】ゴム弾性体3は、ゴム材料を加硫成形する
ことにより、サスペンションアーム1の外径よりも所定
寸法(0.1〜0.5mm)大きい内径を有するリング
状に形成されている。このゴム弾性体3は、マス2と一
体加硫成形することにより形成されており、その形成時
にマス2の内周面にゴム弾性体3の外周面が加硫接着さ
れている。このゴム弾性体3は、マス2の質量との関係
において、所定のばね定数を有するように設定されてい
る。この場合、マス2とゴム弾性体3からなる制振装置
の共振周波数が、サスペンションアーム1の共振周波数
(例えば100Hz)に合わせて設定されている。
【0023】以上のように構成された本実施形態の自動
車用制振装置は、サスペンションアーム1の外側にゴム
弾性体3の内面がサスペンションアーム1の外表面との
間に0.1〜0.5mmの隙間Sを形成してサスペンシ
ョンアーム1を囲繞するように配置されている。この場
合、その制振装置は、サスペンションアーム1の一端側
から嵌入することにより取付けられており、その後、ゴ
ムブッシュ1a、1a及び位置決めピン1b、1bがサ
スペンションアーム1に取付けられる。
【0024】そして、エンジンの作動時や自動車の走行
時に、サスペンションアーム1に振動が入力してサスペ
ンションアーム1が共振すると、サスペンションアーム
1の共振周波数に合わせて共振周波数が設定れている制
振装置のマス2−ゴム弾性体3が共振して、サスペンシ
ョンアーム1の振幅を小さくすることにより、サスペン
ションアーム1の共振を抑制する。
【0025】このとき、ゴム弾性体3の内面とサスペン
ションアーム1の外表面との間には隙間Sが形成されて
いることから、ゴム弾性体3とサスペンションアーム1
との間に衝突もしくは滑りが発生し、その接触部での滑
り摩擦によるエネルギ損失に基づいて振動減衰作用が発
揮される。これにより、サスペンションアーム1の共振
が更に有効に抑制され、優れた制振作用が発揮される。
【0026】以上のように、本実施形態の自動車用制振
装置は、サスペンションアーム1の外側にゴム弾性体3
の内面がサスペンションアーム1の外表面との間に隙間
Sを形成してサスペンションアーム1を囲繞するように
配置されているため、制振性能の向上を図ることがで
き、より優れた制振性能を有するものとなる。
【0027】〔実施形態2〕図2は本実施形態に係る自
動車用制振装置の取付状態における斜視図であり、図3
はその自動車用制振装置の取付状態における正面視断面
図である。
【0028】本実施形態の自動車用制振装置は、図2及
び図3に示すように、振動伝達部材としてのサブフレー
ム4に取付けられるものであって、環状のマス5と、マ
ス5の内面に固着された環状のゴム弾性体6と、から構
成されている。
【0029】サブフレーム4は、4本の金属製の角状ア
ーム材を連結して略口の字形状に形成されており、その
各角部には、外方に張り出す円弧状の張出部4aが形成
されている。各張出部4aの中央には取付孔が設けられ
ており、その各取付孔には、サブフレーム4を車体フレ
ーム(図示せず)に連結するゴムマウント4b、……が
それぞれ装着されている。このサブフレーム4の一辺を
なす角状アーム材の両端部には、その部分にそれぞれ取
付けられる2個の制振装置の取付け位置を規制する二対
の位置決めピン(4c、4c)(4c、4c)が軸方向
に所定距離を隔てて取付けられている。
【0030】マス5は、鉄等の金属により、サブフレー
ム4の角状アーム材の断面形状寸法よりも所定寸法大き
い内面寸法を有する四角リング状に形成されている。こ
のマス5は、ゴム弾性体6のばね定数との関係におい
て、所定の質量を有するように設定されている。
【0031】ゴム弾性体6は、ゴム材料を加硫成形する
ことにより、サブフレーム4の角状アーム材の断面形状
寸法よりも所定寸法(0.1〜0.5mm)大きい内面
寸法を有する四角リング状に形成されている。このゴム
弾性体6は、マス5と一体加硫成形することにより形成
されており、その形成時にマス5の内面にゴム弾性体6
の外面が加硫接着されている。このゴム弾性体6は、マ
ス5の質量との関係において、所定のばね定数を有する
ように設定されている。この場合、マス5とゴム弾性体
6からなる制振装置の共振周波数が、サブフレーム4の
共振周波数(例えば100Hz)に合わせて設定されて
いる。
【0032】以上のように構成された本実施形態の2個
の自動車用制振装置は、サブフレーム4の1本の角状ア
ーム材の外側にゴム弾性体6、6の内面が角状アーム材
の外表面との間に0.1〜0.5mmの隙間Sを形成し
角状アーム材を囲繞するようにして長手方向に並列配置
されている。この場合、2個の制振装置は、連結前の角
状アーム材の一端側から嵌入することにより取付けられ
ており、その後、位置決めピン(4c、4c)(4c、
4c)が角状アーム材に取付けられる。
【0033】そして、エンジンの作動時や自動車の走行
時に、サブフレーム7に振動が入力してサブフレーム7
が共振すると、サブフレーム7の共振周波数に合わせて
共振周波数が設定れている各制振装置のマス9、9−ゴ
ム弾性体10、10が共振して、サブフレーム7の振幅
を小さくすることにより、サブフレーム7の共振を抑制
する。
【0034】このとき、ゴム弾性体10、10の外表面
とハウジング8の内面との間には隙間Sが形成されてい
ることから、ゴム弾性体10、10とハウジング8との
間に衝突もしくは滑りが発生し、その接触部での滑り摩
擦によるエネルギ損失に基づいて振動減衰作用が発揮さ
れる。これにより、サブフレーム7の共振が更に有効に
抑制され、優れた制振作用が発揮される。
【0035】以上のように、本実施形態の自動車用制振
装置は、サブフレーム4の外側にゴム弾性体6の内面が
サブフレーム4の外表面との間に隙間Sを形成してサブ
フレーム4を囲繞するように配置されているため、制振
性能の向上を図ることができ、より優れた制振性能を有
するものとなる。
【0036】〔実施形態3〕図4は本実施形態に係る自
動車用制振装置の取付状態における正面視断面図であ
る。
【0037】本実施形態の自動車用制振装置は、図4に
示すように、振動伝達部材としてのサブフレーム7に取
付けられるものであって、2個の内部空間8a、8aと
2個の開口窓8b、8bとを有するハウジング8と、マ
ス本体部9aと一対の脚部9b、9bと一対の支持部9
c、9cとからなるマス9と、各支持部9c、9cの表
面に固着されハウジング8の内面との間に隙間を形成し
て各内部空間8a、8a内に配置されたゴム弾性体1
0、10と、から構成されている。
【0038】ハウジング8は、金属板により同じ大きさ
に形成されそれぞれ四方体状の内部空間8a、8aを有
する2個の箱体からなり、両箱体の一側面どうしが接合
されて一体に構成されている。各箱体の同じ方向に位置
する面の中央部には、それぞれ方形の開口窓8b、8b
が形成されている。このハウジング8は、開口窓8b、
8bを有する面と反対側の面がサブフレーム7の所定位
置に接合固定されて取付けられる。
【0039】マス9は、四方体状に形成されたマス本体
部9aと、マス本体部9aの一面より延出する一対の脚
部9b、9bと、各脚部9b、9bの先端に四方体状に
形成された一対の支持部9c、9cとからなる。このマ
ス9は、マス本体部9aがハウジング8の外側に位置
し、各脚部9b、9bがハウジング8の各開口窓8b、
8bより各内部空間8a、8a内に挿通され、各支持部
9c、9cがハウジング8の内面と距離を隔てて各内部
空間8a、8a内に収納された状態で配置されている。
なお、各支持部9c、9cは、ハウジング8の開口窓8
b、8bよりも大きく形成されており、開口窓8b、8
bから抜け出し不能である。このマス9は、ゴム弾性体
10、10のばね定数との関係において、所定の質量を
有するように設定されている。
【0040】ゴム弾性体10、10は、マス9の各支持
部9c、9cの表面全体を覆うようにして厚肉層状に形
成されており、各支持部9c、9cの表面に加硫接着に
より固着されている。このゴム弾性体10、10は、そ
の外面とハウジング8の内面との間に0.1〜0.5m
mの隙間Sを形成する大きさに形成され、各内部空間8
a、8a内に各支持部9c、9cとともに配置されてい
る。即ち、各ゴム弾性体10、10及び各支持部9c、
9cは、各内部空間8a、8a内で遊動可能に配置され
ている。このゴム弾性体10、10は、マス9の質量と
の関係において、所定のばね定数を有するように設定さ
れている。この場合、マス9とゴム弾性体6からなる制
振装置の共振周波数が、サブフレーム4の共振周波数
(例えば100Hz)に合わせて設定されている。
【0041】以上のように構成された本実施形態の自動
車用制振装置は、エンジンの作動時や自動車の走行時
に、振動の入力によりサブフレーム7が共振すると、サ
ブフレーム7の共振周波数に合わせて共振周波数が設定
れているマス9−ゴム弾性体10、10が共振して、サ
ブフレーム7の振幅を小さくすることにより、サブフレ
ーム7の共振を抑制する。
【0042】このとき、ゴム弾性体10、10の外表面
とハウジング8の内面との間には隙間Sが形成されてい
ることから、各ゴム弾性体10、10及び各支持部9
c、9cが各内部空間8a、8a内で遊動する状態とな
る。これにより、ゴム弾性体10、10とハウジング8
との間に衝突もしくは滑りが発生し、その接触部での滑
り摩擦によるエネルギ損失に基づいて振動減衰作用が発
揮される。これにより、サブフレーム7の共振が更に有
効に抑制され、優れた制振作用が発揮される。
【0043】以上のように、本実施形態の自動車用制振
装置は、サブフレーム7に固定されたハウジング8の各
内部空間8a、8a内に、マス9の各支持部9c、9c
の表面に固着されたゴム弾性体10、10がハウジング
8の内面との間に隙間Sを形成するようにして配置され
ているため、制振性能の向上を図ることができ、より優
れた制振性能を有するものとなる。
【0044】また、本実施形態の自動車用制振装置は、
ハウジング8には2個の内部空間8a、8aが設けられ
るとともに、マス9には各内部空間8a、8a内に配置
される一対の支持部9c、9cが設けられているため、
バランス良く安定した状態に取付けることができ、その
制振機能を良好に発揮させることができる。
【0045】なお、内部空間8a、8a及び支持部9
c、9cの数をそれぞれ1個にして構成することも可能
であり、また、内部空間8a、8a及び支持部9c、9
cの数をそれぞれ3個以上に増やして構成すれば、バラ
ンスや安定性をより良好にすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る自動車用制振装置の
取付状態における上方視断面図である。
【図2】本発明の実施形態2に係る自動車用制振装置の
取付状態における斜視図である。
【図3】本発明の実施形態2に係る自動車用制振装置の
取付状態における正面視断面図である。
【図4】本発明の実施形態3に係る自動車用制振装置の
取付状態における正面視断面図である。
【符号の説明】
1…サスペンションアーム 1a…ゴムブッシュ 1b…位置決めピン 2、5、9…マス 9a
…マス本体部 9b…脚部 9c…支持部 3、6、10…ゴ
ム弾性体 4、7…サブフレーム 4a…張出部 4b…
ゴムマウント 4c…位置決めピン 8…ハウジング 8a…
内部空間 8b…開口窓 S…隙間

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状のマスと、該マスの内面に固着され
    た環状のゴム弾性体と、から構成され、 長尺状の振動伝達部材の外側に前記ゴム弾性体の内面が
    前記振動伝達部材の外表面との間に隙間を形成して前記
    振動伝達部材を囲繞するように配置され、前記マス及び
    前記ゴム弾性体の飛び跳ねによる共振周波数が前記振動
    伝達部材の共振周波数に設定されていることを特徴とす
    る自動車用制振装置。
  2. 【請求項2】 前記振動伝達部材の外表面と前記ゴム弾
    性体の内面との間に形成される隙間は0.1〜0.5m
    mであることを特徴とする請求項1記載の自動車用制振
    装置。
  3. 【請求項3】 前記振動伝達部材は、前記マス及び前記
    ゴム弾性体の長手方向における位置を規制する位置決め
    部を有することを特徴とする請求項1又は2記載の自動
    車用制振装置。
  4. 【請求項4】 内部空間と開口窓とを有し振動伝達部材
    に固定されるハウジングと、 該ハウジングの外側に配置されるマス本体部と該マス本
    体部より前記開口窓を介して前記内部空間内に延出する
    脚部と該脚部の先端に一体に形成され前記ハウジングの
    内面と距離を隔てて配置された支持部とからなるマス
    と、 該マスの前記支持部の表面に固着され前記ハウジングの
    内面との間に隙間を形成して前記内部空間内に配置され
    たゴム弾性体と、から構成され、 前記マス及び前記ゴム弾性体の飛び跳ねによる共振周波
    数が前記振動伝達部材の共振周波数に設定されているこ
    とを特徴とする自動車用制振装置。
  5. 【請求項5】 前記ハウジングの内面と前記ゴム弾性体
    の外面との間に形成される隙間は0.1〜0.5mmで
    あることを特徴とする請求項4記載の自動車用制振装
    置。
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