JP2001227227A - マグネットキャッチ - Google Patents

マグネットキャッチ

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JP2001227227A
JP2001227227A JP2000039911A JP2000039911A JP2001227227A JP 2001227227 A JP2001227227 A JP 2001227227A JP 2000039911 A JP2000039911 A JP 2000039911A JP 2000039911 A JP2000039911 A JP 2000039911A JP 2001227227 A JP2001227227 A JP 2001227227A
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locking
magnet
magnet catch
locking arm
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章 赤田
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善久 藤田
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SHIMONISHI SEISAKUSHO KK
Shimonishi Seisakusho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被取付部材の貫通孔の形状や寸法を変更しな
くても、種々の厚さの被取付部材に対してその表面側か
ら適切に取り付けることができるマグネットキャッチを
提供する。 【解決手段】 被取付部材2の表面に対する当接面3C
とこれと反対側に開口する開口部3Dを有するハウジン
グ3と、開口部3Dから縁部が露出するようにハウジン
グ3内に収納されたマグネット部材4と、先端部が当接
面3C側に突出するようにハウジング3の幅方向両側壁
3B,3Bからそれぞれ一体に突設されかつハウジング
3の幅方向に弾性変形自在な左右一対の係止アーム5,
5と、この係止アーム5の先端部に一体に形成された係
止片6と、を備えており、被取付部材2に形成した貫通
孔7に係止アーム5の先端部を挿通してその係止片6を
被取付部材2の裏面2aに引っ掛けることにより、ハウ
ジング3を被取付部材2の表面に着脱自在に取り付け可
能になっているマグネットキャッチ1において、各係止
片6,6を係止アーム5の弾性変形の復帰側に向くよう
に当該係止アーム5の先端部から突設させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、家具類や
キャビネット等の開き戸或いは開き戸が取り付けられる
開口部に装着して、開き戸を磁力によって閉塞状態に保
持するためのマグネットキャッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のマグネットキャッチは、通常、
止めねじでキャビネット等のボックス本体に固定されて
いるが、これでは、そのキャビネット等をリサイクル処
理する際に各部品を分別する必要がある場合、そのマグ
ネットキャッチの止めねじをいちいち取り外す必要があ
る。そこで、弾性変形自在な左右一対の係止アームを把
持して弾性変形させるだけで、係止片を被取付部材から
着脱できるようにしてボックス本体に対して着脱自在で
かつ強固に取り付けることができるマグネットキャッチ
が既に提案されている(例えば、特許第2628459
号公報参照)。
【0003】かかる従来のマグネットキャッチは、被取
付部材の表面に対する当接面とこれと反対側に開口する
開口部を有するハウジングと、開口部から縁部が露出す
るようにハウジング内に収納されたマグネット部材と、
先端部が前記当接面側に突出するようにハウジングの幅
方向両側壁からそれぞれ一体に突設されかつハウジング
の幅方向に弾性変形自在な左右一対の係止アームと、こ
の両係止アームの先端部に一体に形成された係止片と、
を備えている。そして、この従来のマグネットキャッチ
では、係止アームが弾性変形する方向とは直交する方向
に向けて係止片が突出しており、かかる係止片を有する
係止アームを被取付部材に形成した貫通孔に挿通して同
係止片を被取付部材の裏面に引っ掛けることにより、ハ
ウジングを被取付部材の表面に着脱自在に取り付け可能
になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように弾性変形
自在な係止アームの係止片を被取付部材の裏面に引っ掛
けて固定するマグネットキャッチの場合、被取付部材の
板厚が変化すると係止片の引っ掛け面が被取付部材の裏
面に適切に当接せず、種々の板厚のものに対応できなく
なるという課題がある。そこで、従来では、係止アーム
の先端部から両側に突出する各係止片の引っ掛け面に階
段状の段部を形成することにより、被取付部材の板厚が
変化してもハウジングを確実に固定できるようにしてい
る(特許第2628459号公報の請求項2参照)。
【0005】しかるに、従来のマグネットキャッチで
は、各係止片を係止アームが弾性変形する方向とは直交
する方向に向けて突出させているので、係止片の引っ掛
け面に階段状の段部を設けて被取付部材の板厚の変化に
対応しようとすると、被取付部材の貫通孔の寸法を各段
部の幅に合わせて変更する必要があり、このため、貫通
孔の寸法及び形状が複雑になり加工が面倒であると言う
欠点がある。更に、前記両係止アームの係止片に設けて
ある段部は、ハウジングの基端部からそれぞれの板厚に
対応する寸法に設定されているが、その寸法公差は係合
不良を回避するべく全てプラス側公差で設定せざるを得
ず、マグネットキャッチを取り付け後に被取付部材との
間にガタが生じ易いし、被取付部材の貫通孔の幅方向に
対応するハウジング側の係合幅は、マイナス側公差で設
定する必要があることから、加工性にも問題がある。
【0006】本発明は、このような実情に鑑み、被取付
部材の貫通孔の寸法や形状を変更しなくても、種々の厚
さの被取付部材に対してその表面側から適切に取り付け
ることができるマグネットキャッチを提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次の技術的手段を講じた。すなわち、本発
明は、前記したような弾性変形自在な係止アームの係止
片を被取付部材の裏面に引っ掛けて固定するマグネット
キャッチにおいて、前記各係止片が前記各係止アームの
弾性変形の復帰側に向くように前記係止アームの先端部
から突設されていることを特徴とする。この場合、前記
各係止片が係止アームの弾性変形の復帰側に向けられて
いるので、被取付部材の板厚が多少変化しても弾性変形
している係止アームの各係止片の引っ掛け面が被取付部
材の裏面に対して確実に引っ掛かり、ハウジングを被取
付部材に対して確実かつ強固に固定することができる。
【0008】従って、被取付部材の貫通孔の形状ないし
寸法を被取付部材の板厚に対応して変化させなくても、
厚さの異なる被取付部材に対してハウジングを着脱自在
に固定することができる。また、貫通孔の形状を単純化
できるので被取付部材の加工も容易になるし、被取付部
材の表面側からの着脱が容易で作業性が良い。上記の本
発明において、被取付部材の裏面に引っ掛かる各係止片
の引っ掛け面を、傾斜の異なる複数の係止斜面を接続す
ることによって構成するようにすれば、係止アームの弾
性変形の度合いに応じて複数の係止斜面のいずれかを被
取付部材の裏面に適切に当接させることができるので、
被取付部材の板厚の変更幅を増大することができる。
【0009】また、被取付部材の裏面に引っ掛かる各係
止片の引っ掛け面にシボ加工又は凹凸条を形成しておけ
ば、その凹凸条の滑り止め作用によって係止片の引っ掛
かり度合いを増大でき、マグネットキャッチの固定強度
を高めることができる。更に、各係止片の表面側に、係
止アームの基端側に向かうに従いハウジングの幅方向外
側に傾斜するガイド面を形成することが好ましい。この
場合には、係止アームが貫通孔に強制的に押し込まれる
と上記ガイド面のガイド機能によってハウジングの幅方
向内側に自動的に弾性変形するようになるので、両係止
アームを貫通孔に強制的に押し込むだけでマグネットキ
ャッチを被取付部材に取り付けられるようになり、その
取付作業が容易になる。
【0010】上記の本発明において、各係止アームの基
端部を強化しかつその弾性復帰力を向上させるために、
各係止アームの基端部に補強リブを設けておくことが好
ましい。もっとも、かかる補強リブを係止アームの裏側
だけに突出させると、係止アーム付きのハウジングを合
成樹脂で一体成形する場合において、その樹脂の引けに
よって係止アームがハウジング側に曲がって不良品が発
生することがある。そこで、本発明では、各係止アーム
の基端部に補強リブを、その表側又は表裏両側に突出さ
せることにより、上記の樹脂の引けに伴う係止アームの
曲がりを防止するようにしている。
【0011】更に、本発明において、前記ハウジングの
幅方向両側壁に、係止アームを取り囲む枠状に形成され
たバンパー部を突設するようにすれば、このバンパー部
によって係止アームに物品が当たって自然に外れるのを
防止できるようになるし、同バンパー部を被取付部材の
表面に当接させることで、ハウジングの被取付部材に対
する装着状態を安定化することができる。また、本発明
において、ハウジングの当接面に少なくとも一つ以上の
位置決め突起を設けるようにしてもよい。
【0012】この場合、位置決め突起を係止アームの先
端部に近接して設けることで、被取付部材側の位置決め
孔を前記貫通孔に連通して形成することができ、位置決
め孔の成形が容易になる。本発明のマグネットキャッチ
において、マグネット部材を挟持する相対向する一対の
対向壁を備えたハウジングを採用する場合には、この両
対向壁又は一方の対向壁の内側面にマグネット部材を係
止する係止突起を設けることにより、マグネット部材を
ハウジングに対して離脱しないように取り付けることが
できる。
【0013】そして、かかる係止突起を設ける場合にお
いて、その対向壁における係止突起の周囲の部分を切り
欠いて形成した切欠部を当該対向壁に形成しておけば、
その対向壁の厚さを過度に薄くしなくても、その切欠部
で囲まれた部分が対向壁の表裏方向に撓み易くなる。従
って、ハウジングの開口部からマグネット部材を組み入
れる際に、そのマグネット部材によって係止突起を外方
へ撓ませ易くなるので、マグネット部材のハウジングに
対する挿入作業が容易になる。また、マグネット部材を
強制的に押し込む際に同部材によってハウジング内の係
止突起が削り取られるのが防止されるので、マグネット
部材の固定が確実になりハウジングから不意に脱落する
のを未然に防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を説明する。図面は、本発明に係るマグネットキ
ャッチ1の一実施形態を示している。このマグネットキ
ャッチ1は、キャビネットや機器ケースのボックス本体
を構成する板状の被取付部材2にその表面側から着脱自
在に取り付けられており、そのボックス本体の開口部に
開閉自在に設けた開閉扉(図示省略)側にの被吸着板を
磁力力で吸着して、当該開閉扉を閉鎖位置に保持するも
のである。
【0015】そして、本実施形態のマグネットキャッチ
1は、被取付部材2の表面に当接させて装着される合成
樹脂よりなるハウジング3と、このハウジング3の内部
に収納されたマグネット部材4と、を備えている。前記
ハウジング3は、被取付部材2に対する当接面3Cとこ
れと反対側に開口する開口部3Dを有する幅方向に長い
ボックス枠状に形成してなり、長辺側を構成する前後一
対の対向壁3A,3Aと短辺側を構成する幅方向両側の
側壁3B,3Bとを備えている。
【0016】このハウジング3の幅方向両側壁3B,3
Bの各外側面には、当該ハウジング3の幅方向に弾性変
形自在な左右一対の係止アーム5,5が一体に形成され
ている。この各係止アーム5,5は、その先端部が当接
面3C側に突出した略L字形のアーム状に形成され、か
つ、基端部が当該両側壁3B,3Bの開口部3Bよりの
前端部分に一体的に接続されている。係止アーム5の先
端部はハウジング3の当接面3Cからさらに後方(被取
付部材2側)に延びている。この各係止アーム5,5の
先端部には、当該係止アーム5の弾性変形の復帰側に向
くように突設された三角形状の係止片6,6が一体に形
成されており、本実施形態の係止片6,6はハウジング
3の幅方向外側に延びるように突設されている。この各
係止片6,6は、ハウジング3の当接面3Cが被取付部
材2の表面に当接したときに被取付部材2の裏面2aに
引っ掛かり、これによって当該ハウジング3を被取付部
材2に固定するためのものである。
【0017】また、前記両側壁3B,3Bの後端部に
は、ハウジング3の幅方向外方に延びるとともに係止ア
ーム5を外側から取り囲むようにコ字形枠状に形成され
たバンパー部8が突設されており、このバンパー部8は
その裏面が当接面3Cと面一となるように配置されてい
る。従って、このバンパー部8は、これを被取付部材2
の表面に当接させることで、ハウジング3の被取付部材
2に対する装着状態を安定化させる機能を有し、また、
係止アーム5にボックス本体内の物品が当たって自然に
外れるのを防止するバンパー機能を有する。
【0018】ハウジング3の当接面3Cの幅方向両側で
かつ係止アーム5の先端部よりも幅方向内側よりの位置
に、左右一対の位置決め突起9,9が設けられている。
そして、この位置決め突起9,9が嵌合する位置決め孔
10は係止アーム5が挿通される被取付部材2の貫通孔
7に連通した状態で半円状に形成されている。このた
め、位置決め孔10を係止アーム5の貫通孔7とは別に
形成する場合に比べて、当該位置決め孔10の成形が容
易になる。図3に示すように、マグネット部材4を挟持
する相対向する前記一対の対向壁3A,3Aの内面に
は、そのマグネット部材4の嵌入方向(図1の上下方
向)に沿うそれぞれ2本のガイドレール11が互いに所
定間隔をおいて平行に突設されており、前記マグネット
部材4を該ガイドレール11に沿って円滑に挿入できる
ようにしてある。
【0019】一方、ハウジング3内のマグネット部材4
は、異方性フェライト、等方性フェライト又はゴム磁石
などからなる横長矩形ブロック状の磁石14と、この磁
石14の表裏両側面に吸着された一対のヨーク15,1
5とからなり、この各ヨーク15,15の中央部には、
後述する係止突起12が嵌合する嵌合孔16が形成され
ている。ハウジング3を構成する一対の対向壁3A,3
Aの内面中央部には、上記マグネット部材4に対して表
裏から係止する係止突起12,12が設けられている。
この係止突起12,12を有する両対向壁3A,3Aの
うち、片方の対向壁3Aに、その対向壁3Aにおける係
止突起12の周囲の部分を切り欠いて形成したU字状の
切欠部13が貫通状に設けられている。なお、この切欠
部13は双方の対向壁3A,3Aに形成することにして
もよい。
【0020】従って、ハウジング3の開口部3Aからマ
グネット部材4を強制的に挿入すると、そのマグネット
部材4を構成する各ヨーク15,15の嵌合孔16にハ
ウジング3内の各係止突起12が嵌合し、これによって
マグネット部材4がハウジング3から抜け止めされる。
この場合、本実施形態では、上記切欠部13によって片
方の係合突起12(双方でもよい。)を対向壁3Aの表
裏に撓み易くしているので、マグネット部材4の挿入が
容易であり、かつ、ヨーク15によって係止突起12を
削り取ることがなくなり、係止突起12によるマグネッ
ト部材4の固定が確実になり、ハウジング3内でマグネ
ット部材4がガタついたり、不意に抜け出したりするの
を防止することができる。
【0021】そして、かかる切欠部13で囲まれた部分
が対向壁3Aの表裏方向に撓み易くなっているので、そ
の対向壁3Aの厚さを過度に薄くしなくても、マグネッ
ト部材4を容易にハウジング3内に嵌め入れることがで
きる。図2及び図4に示すように、ハウジング3の幅方
向両側壁3B,3Bの内面後端部には、ハウジング3内
部に向かって上向きに傾斜する左右一対の弾性受止片1
7,17が相対向状に突設されている。従って、ハウジ
ング3内に前記マグネット部材4を嵌入させると、この
各弾性受止片17,17が各ヨーク15の後端縁部によ
り押し下げられ、それによって生じる弾性力によりマグ
ネット部材4が上方に付勢されるようになっている。
【0022】この弾性受止片17により、開閉扉を繰り
返し開閉するときにマグネット部材4にかかる衝撃力を
緩衝することができ、また、マグネット部材4の姿勢を
適正な方向に修正させることができる。前記各係止アー
ム5,5は、略L字形のアーム状に形成され、その基端
部がハウジング3の側壁3Bの前端部に一体的に突設さ
れ、その先端部が前記バンパー部8の内側を通ってハウ
ジング3の当接面3Cから後方に延出され、その先端部
が当該側壁3Bに対して反対側の外方へ突出する略レ字
状に形成された前記係止片6とされている。
【0023】図10に示すように、この係止片6の被取
付部材2の裏面2aに対する引っ掛け面6Aは、傾斜の
異なる二つの係止斜面6a,6bを接続することによっ
て中央部が若干凹んだ形状に形成されており、これによ
り、当該引っ掛け面6Aのうちのいずれかの係止斜面6
a,6bが板厚t1,t2,t3の異なる被取付部材2
の裏面に適切に当接できるようにしている。また、各係
止片6,6の表面側には、係止アーム5の基端側に向か
うに従いハウジング3の幅方向外側に傾斜するガイド面
6Bが形成されており、このガイド面6Bによって係止
アーム5をハウジング3の幅方向内側に自動的に弾性変
形させ、両係止アーム5,5を貫通孔7に強制的に押し
込むだけでマグネットキャッチ1を被取付部材2に取り
付けられるようにしてある。
【0024】なお、図9に示すように、上記引っ掛け面
6Aには凹凸条6cを設けることができる。この場合、
凹凸条6cの滑り止め作用によって係止片6の引っ掛か
り度合いが増大され、マグネットキャッチ1の固定強度
を高めることができる。図1及び図8に示すように、各
係止アーム5,5の基端部には、その表側と裏側の両方
に補強リブ18,19が設けられている。かかる補強リ
ブ18,19を表裏両側に設けることにより、係止アー
ム5付きのハウジング3を一体成形する際に樹脂の引け
(即ち収縮)によって係止アーム5が内股状に変形する
のが防止されるとともに、補強リブ18,19により十
分な弾性力を確保し、耐久性の向上を図っている。
【0025】なお、図10に示すように、裏側の補強リ
ブ19を省略し、表側の補強リブ18のみを設けること
にしてもよい。次に、上記構成に係るマグネットキャッ
チ1の作用を説明する。まず、本実施形態のマグネット
キャッチ1を被取付部材2に取り付けるには、各係止ア
ーム5,5の先端部を被取付部材2の貫通孔7に臨ま
せ、その係止アーム5,5の先端部を当該貫通孔7に強
制的に押し込めばよい。このさい、前記ガイド面6Bに
より係止アーム5が互いに対向内方に撓み、係止片6が
被取付部材2の貫通孔7を通過した時点で係止アーム5
がその弾性で元の対向外方に復帰し、ハウジング3の当
接面3Cが被取付部材2の表面に当接した状態で係止片
6の引っ掛け面6Aが被取付部材2の裏面2aに当接
し、これによってハウジング3が被取付部材2に対して
固定されることになる。
【0026】このようにして、係止片6が被取付部材2
の裏面2aに引っ掛かると、ハウジング3は被取付部材
2に対して確実かつ安定的に固定され、その後は人為的
に係止アーム5を弾性変形させない限り、係止片6を被
取付部材2から外すことができない。そこで、リサイク
ルなどのためにマグネットキャッチ1を被取付部材2か
ら取り外す場合は、ハウジング3の幅方向両側にある両
係止アーム5,5を把持して対向内方に弾性変形させる
ことにより、係止片6を被取付部材2の裏面2aから離
脱させ、これを手前に引き出すことで簡単に取り外すこ
とができる。
【0027】一方、本実施形態では、各係止片6,6が
係止アーム5の弾性変形の復帰側に向けられているの
で、被取付部材2の板厚が多少変化しても弾性変形して
いる係止アーム5の各係止片6,6の引っ掛け面6Aが
被取付部材2の裏面2aに対して確実に引っ掛かり、ハ
ウジング3を被取付部材2に対して確実かつ強固に固定
することができる。すなわち、図10に示すように、被
取付部材2の板厚tが例えばt1,t2,t3と変化す
る場合において、薄い板厚t1のときには、基端側の係
止斜面6bの基部が貫通孔7の下側端縁に引っ掛かり、
やや厚い板厚t2のときには、同傾斜面6bの中間部が
貫通孔7の下側端縁に当接し、厚い板厚t3のときに
は、先端側の係止斜面6aが被取付部材2の裏面2aに
当接し、いずれの場合においても係止片6が被取付部材
2に対して適切に引っ掛かり、被取付部材2の板厚tの
変化に適切に対応できる。
【0028】なお、本実施形態では、被取付部材2の板
厚tがt1=1.0mm、t2=1.2mm、t3=
1.6mmのいずれにも対応できるように、係止斜面6
a,6bの傾斜度合いを設定してある。なお、本発明
は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、
係止片6の引っ掛け面6Aは一つの係止斜面のみで構成
することもできるし、凹状又は凸状の湾曲面とすること
もでき、さらには、当該引っ掛け面6Aを先端側に向か
って低くなる階段状段部とすることもできる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
各係止片を係止アームの弾性変形の復帰側に向けるよう
にしたので、被取付部材の貫通孔の形状を変更しなくて
も、種々の厚さの被取付部材に対してその表面側からマ
グネットキャッチを適切に取り付けることができる。ま
た、被取付部材の板厚に関係なく取付孔の形状を一定に
できるので、マグネットキャッチを取り付けるべき被取
付部材の加工が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマグネットキャッチの一実施形態
を示す全体斜視図である。
【図2】同実施形態の平面図である。
【図3】図2の上面図である。
【図4】図2の下面図である。
【図5】図2の右側面図である。
【図6】同実施形態におけるハウジングの中央縦断面図
である。
【図7】同ハウジングの縦断面(図8のA−A線断面相
当)図である。
【図8】図7のB−B線断面拡大図である。
【図9】図8のC部拡大図である。
【図10】同実施形態における係止片の被取付部材板厚
変化への対応説明図である。
【符号の説明】
1 マグネットキャッチ 2 被取付部材 2a 裏面 3 ハウジング 3A 対向壁 3B 側壁 3C 当接面 3D 開口部 4 マグネット部材 5 係止アーム 6 係止片 6A 引っ掛け面 6a 係止斜面 6b 係止斜面 6c 凹凸条 7 貫通孔 8 バンパー部 9 位置決め突起 10 位置決め孔 12 係止突起 13 切欠部 18 補強リブ 19 補強リブ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被取付部材の表面に対する当接面とこれ
    と反対側に開口する開口部を有するハウジングと、前記
    開口部から縁部が露出するようにハウジング内に収納さ
    れたマグネット部材と、先端部が前記当接面側に突出す
    るように前記ハウジングの幅方向両側壁からそれぞれ一
    体に突設されかつ前記ハウジングの幅方向に弾性変形自
    在な左右一対の係止アームと、この係止アームの先端部
    に一体に形成された係止片と、を備えており、被取付部
    材に形成した貫通孔に前記係止アームを挿通してその係
    止片を被取付部材の裏面に引っ掛けることにより、前記
    ハウジングを被取付部材の表面に着脱自在に取り付け可
    能になっているマグネットキャッチにおいて、 前記各係止片は前記係止アームの弾性変形の復帰側に向
    くように当該係止アームの先端部から突設されているこ
    とを特徴とするマグネットキャッチ。
  2. 【請求項2】 被取付部材の裏面に引っ掛かる各係止片
    の引っ掛け面が、傾斜の異なる複数の係止斜面を接続す
    ることによって構成されている請求項1に記載のマグネ
    ットキャッチ。
  3. 【請求項3】 被取付部材の裏面に引っ掛かる各係止片
    の引っ掛け面に、凹凸条又はシボ加工が形成されている
    請求項1又は2に記載のマグネットキャッチ。
  4. 【請求項4】 各係止片の表面側に、係止アームの基端
    側に向かうに従いハウジングの幅方向外側に傾斜するガ
    イド面が形成されている請求項1〜3のいずれかに記載
    のマグネットキャッチ。
  5. 【請求項5】 各係止アームの基端部に、その表側又は
    表裏両側に突出する補強リブが設けられている請求項1
    〜4のいずれかに記載のマグネットキャッチ。
  6. 【請求項6】 前記ハウジングの幅方向両側壁に、係止
    アームを取り囲む枠状に形成されたバンパー部が突設さ
    れている請求項1〜5のいずれかに記載のマグネットキ
    ャッチ。
  7. 【請求項7】 ハウジングの当接面に少なくとも一つ以
    上の位置決め突起が設けられている請求項1〜6のいず
    れかに記載のマグネットキャッチ。
  8. 【請求項8】 ハウジングはマグネット部材を挟持する
    相対向する一対の対向壁を備えており、この両対向壁又
    は一方の対向壁の内側面にマグネット部材を係止する係
    止突起が設けられ、その対向壁における係止突起の周囲
    の部分を切り欠いて形成した切欠部が当該対向壁に形成
    されている請求項1〜7のいずれかに記載のマグネット
    キャッチ。
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